危機を煽る者たち 

今朝。北朝鮮が弾道ミサイルを発射し、すぐに失敗したようだ。

それに対する、わが国の反応が、滑稽である。都内の「地下鉄」が点検のために一時ストップしたのだ。なぜ「地下鉄」なのか?それに、ミサイル発射のニュースと同時に「失敗した」ことも伝えられているはずだ。失敗したミサイル発射に対して、なぜ対応するのか?

このボケた対応に、わが国政府の意図が見える。政府は危機を煽りたいのだ。それが、現在進行中で日に日にやばい状況になっている森友学園問題を覆い隠す。また、世論の改憲・軍拡への賛成が増える。そう読んでいるのだろう。

米国トランプ政権も、危機を作り出し、煽ることに熱心だ。トランプ大統領は、北朝鮮との大きな衝突がありうる、とまたアナウンスしている。一方、韓国に配備したTHAADの費用1100億円を韓国に支払うようにトランプ大統領は求め、韓国政府に拒否されている。どうやら日本もTHAADを導入する様子だ。わが国政府は、諾々としてその費用を米国に支払うのだろう。THAADへ情報をもたらすAN/TPY-2レーダーが、ミサイル軍備のバランスを崩し、米国と中国の間でさらなる軍拡が始まるとも言われている。そうすると、それに追随して、我が国もミサイル防衛を新たにする必要が出てくる。国家予算が軍事費に食い荒らされることになる。

北朝鮮の危機を煽っているのは、米国であること、そのアジテーションによって利益を得るのは米国であり、安倍政権であることを忘れないようにしよう。

ポピュリズム政治家による、本当の危機 

このニュースには驚いた。いや、単なる脅しの応酬なのかもしれないが、核の均衡は思わぬところから崩壊する可能性がある。ロシアその他の核爆弾保有国の核が実際に使われたら、地球上から人類は完璧に亡ぶ。英国人の知り合いに、この防衛相について尋ねたら、近年英国の閣僚の質が落ちていると困った様子だった。ロシアと西欧諸国の間に軋轢があることは事実だろうし、ロシアのクリミア併合で緊張が高まっていることも事実なのだろう。だが、核武装を前面に出して緊張を煽るべきではない。

東アジアで緊張を高めているのがトランプだ。その同じ英国人の友人が言うには、彼は何をしだすか予測がつかない、それが問題だ、ということだ。AFPのこの記事もそうだと頷かせる。

世界各国でポピュリズム政治家が跋扈しだした。彼らは危機を煽って、自らの政権基盤を固めようとする。

我らがポピュリズム政治家達(安倍政権閣僚達)は、北朝鮮危機を煽っておきながら、このゴールデンウィーク中、半数は外遊するらしい。外務省では四日間大臣・副大臣すべて同時に外遊で出払う。核戦争の危機を煽り、サリン攻撃があると言い募りつつ、この緩みっぷりは見ものだ。これも別な形の危機だ。こうした連中に外交・政治を任せておいて良いのだろうか。

ニューズウィークより引用~~~

英「ロシアに核の先制使用も辞さず」── 欧州にもくすぶる核攻撃の火種
Russian Senator: U.K. Will Be 'Wiped Off the Face of the Earth' If It Uses Nuclear Weapons
2017年4月26日(水)19時28分
トム・オコナー

1952年、アメリカがマーシャル諸島で行った初の水爆実験 REUTERS
<イギリスのファロン国防相が「核兵器の先制使用も選択肢」とロシアを威嚇。ロシア側はイギリスを「地上から抹殺する」と応酬するなど、ヨーロッパでも緊張が高まっている>

ロシアの政府高官がイギリスに噛みついた。イギリスの防衛相がロシアに対する核兵器の先制使用も選択肢になると示唆したのに対し、ロシアは直ちに反撃し、イギリスを壊滅させると応酬した。

ロシア上院国防安全保障委員会のフランツ・クリンセビッチ委員長は月曜、「ロシアの反撃を受けてイギリスは文字通り地上から抹殺されるだろう」と言った。ロシアのモスクワ・タイムズ紙によると、マイケル・ファロン英国防相はそれより前に英BBCのラジオ番組に出演し、イギリスは核による先制攻撃も辞さないと発言した。

【参考記事】ロシア戦闘機がNATO演習に「乱入」

「極限まで差し迫った状況になれば、先制攻撃の手段として核兵器を使用する選択肢を排除できないという立場を、我々は非常にはっきりと示してきた」とファロンが同番組で語ったと、英インディペンデント紙が報じた。

核兵器の使用が正当化されるのは具体的にどんな状況かと司会者が尋ねると、ファロンはこう切り返した。「抑止力で最も重要なのは、我が国を標的にして核兵器を使用する意図がありそうな敵に対し、(もしかすると相手も撃ってくるかもしれない、と)躊躇する余地を残すことだ」

イギリスは核兵器保有国9カ国に含まれ、保有する核弾頭数は推定215発。一方、世界最大の核兵器保有国とみられるロシアは、推定7300発の核弾頭を保有、核戦力の増強も計画中だ。クリンセビッチはファロンの脅しは口だけだと一蹴した。

対立が深まるロシアと西側諸国
クリンセビッチは第二次大戦末期の1945年に、アメリカが日本の広島と長崎に原子爆弾を投下したことにも言及。偉大な大英帝国の時代が終焉したように、核攻撃で一方的に勝てる時代は永遠に過ぎ去ったと言った。米カリフォルニア大学ロサンゼルス校のアジア・アメリカ研究センターによると、日本での原爆投下により少なくとも22万5000人以上が犠牲になった。

イギリスは、アメリカやフランス、ドイツなど多数の西側諸国と足並みをそろえ、クリミア併合以来のロシアの著しい拡張主義に批判を強めてきた。NATO(北大西洋条約機構)とロシアはヨーロッパの国境付近で軍備増強を進め、挑発的だと互いを非難している。

【参考記事】もし第3次世界大戦が起こったら

アメリカは昨年、ロシアの軍事的圧力の高まりに対抗してNATOの防衛力を強化するため、バルト3国(リトアニア、ラトビア、エストニア)とポーランドに4つの多国籍軍部隊を展開した。ロシアはリトアニアとポーランドの間の飛び地カリーニングラードに核搭載が可能なミサイルを搬入し、バルト海周辺で軍事演習や訓練を繰り返している。

【参考記事】ロシアが東欧の飛び地カリーニングラードに核ミサイル配備?

共謀罪に問われぬ一般人などありえない 

やはり、この法律は、刑法を根本的に改変するもののようだ。

一般人であれば、共謀罪には問われない、という安倍首相・金田法相の繰り返してきた説明は詭弁。

共謀罪の嫌疑がかけられた時点で、その人物は一般人ではなくなる。共謀罪の嫌疑をかけるのは、警察自体であり、嫌疑がかけられた時点で一般人ではなくなる。だれでも共謀罪の嫌疑がかけられうる、即ち共謀罪から自由な一般人などありえない。あぁ、賄賂、公務員職権乱用罪、特別公務員暴行陵虐罪、選挙違反等は共謀罪には問われない、政治家、財界人、公務員は別だ。彼らは、共謀罪に問われぬ特権階級である。

「無罪推定の原則」とは、 犯罪を行ったと疑われて捜査の対象となった人(被疑者)や、刑事裁判を受ける人(被告人)について、刑事裁判で有罪が確定するまでは、罪を犯していない人として扱わなければならない、という原則。共謀罪が制定された時点で、無罪推定原則は消滅する。

以下、共同通信より引用~~~

嫌疑ある段階で一般人ではない
「共謀罪」で盛山副大臣
2017/4/28 17:39

 「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案の審議は28日午後も衆院法務委員会で続き、盛山正仁法務副大臣は同日午前に一般人は捜査対象にならないと答弁した根拠について「何らかの嫌疑がある段階で一般の人ではないと考える」と述べた。民進党の逢坂誠二氏への答弁。

 民進党の井出庸生氏は、その後の質問で「無罪推定の原則と真っ向から対立する」と批判。盛山氏は「一般の人とは言えないのではないか」と繰り返した。

 盛山氏は28日午前の審議で「通常の団体に属し、通常の社会生活を送っている一般の方々は捜査の対象にならず、処罰されることはない」と答弁していた。

わが国の経済格差の拡大 

月刊誌『KOKKO』編集者 井上伸氏のブログ によると、アベノミクスなる政策は、富む者をさらに富ませ、貧しい者をさらに貧しくする政策である、ということだ。富裕層トップ40人の資産は、第二次安倍政権になっておよそ2倍になった。52.5%の世帯の資産が富裕層40人の資産と同じになったのである。こちら。今後、収入が年金のみの高齢者が増え、この格差はさらに拡大することだろう。

小泉政権から顕著になった新自由主義的な政策を、安倍政権も着実に引き継いでいる。新自由主義的政策は、市場のフロンティアを、海外に求め得なくなり、国内の中間層をターゲットとして搾取するようになった。その当然の帰結が、この格差の拡大だ。貧しくなった層は、社会的弱者を包摂する制度を拒否する、むしろ更なる新自由主義的な政策の徹底を求める。差別と怨念の渦巻く社会が到来する。小さな政府を実現しえなくなると、ポピュリズムによる国家主義的な政治に親和性を示すようになる。

米国では、あからさまに大規模な法人税減税と、富裕層への減税が行われようとしている。中下流階級の白人が多いというトランプ支持者は、それでもトランプを支持し続ける。

対テロ等準備罪に関する誤解 

世論調査によると、質問項目が対テロ等準備罪法案であると支持率は高くなり、共謀罪法案とすると支持率は下がるらしい。

対テロというと、テロを防ぐための法律と誤解されるようだ。国民のその誤解をこそ、法務省・政府は狙っている。

対テロ等準備罪法案には、当初テロという文言はどこにもなかった。それを指摘されて、法律の目的の項目に「テロ等」と法務当局は慌てて入れた。テロの定義もなければ、テロに特化した条項もない。テロ「等」とある通り、広義のテロも含まれるが、テロ以外のさまざまな犯罪を準備計画段階から処罰するための法律なのだ。新たに277(以上の)犯罪類型が生まれたわけだ。この新たな犯罪の捜査には、盗聴・尾行・監視等を捜査令状なしに行う任意捜査が必須となる。司法取引も行われる。国民のプライバシーが侵され、さらに冤罪が生まれる。

賄賂、公務員職権乱用罪、特別公務員暴行陵虐罪、選挙違反等、組織集団の犯罪にあたる、政治家、公務員、財界人の犯罪は、この法案の処罰対象になっていない。国を支配する層は、警察司法の監視を免れることになっている。

一般人はこの法律の対象外だと、首相・法務大臣等が繰り返し述べている。が、法務官僚・法務副大臣・刑法の専門家は、それは誤りで、一般人こそが対象になると言っている。一般人かどうかは、具体的な事案に対応して、捜査を行う警察自体が判断することになるわけで、一般人がこの法律の対象外だというのは詭弁だ。刑法案件は、2002年から2015年までの間に40%も減少し、その間警察人員は2万人増えているらしい。公安警察にはイスラム過激派に対応する通訳さえいないらしい。この法案の実際の目的に、警察の新たな仕事づくりがある。その新たな仕事が、277以上の犯罪について一般国民を監視することなのだ。この新たな犯罪を作り出すことで、国民の様々な活動が萎縮させられる。

安保法制にせよ、通信傍受法にせよ、そしてこの法案にせよ、「お上のやっていることは間違いはないだろう」という思い込みは、そろそろ捨て去った方が良い。対テロという呼称で騙されてはいけない。

日本専門医機構のための新専門医制度 

やはり、日本専門医機構のための新専門医制度だったわけだ。この記事の上氏は、一部の教授たちの利権と記されているが、こうした組織は間違いなく天下り組織になっている。官僚が、医療に天下り先を作るというところから出発した組織なので、たとえ現在天下りが目立たなくても、稼働するようになれば、退職官僚がこの組織に居座ることになる。

ただし、この新専門医制度への医師・中小医療機関からの風当りが強く、日本専門医機構があまりに右往左往ししているので、厚労省(の諮問会議)は、専門医取得は義務ではない等と当然のことを言いだした。もし義務にするとすると、医師資格の上に屋上屋を架すようなものだから、それは問題なのは当然のことだ。だが、専門医資格がないと投与できぬ薬剤を厚労省が指定する等といった手法で、専門医取得を必須のことにしてきた経緯があるので、義務ではないというアナウンスは、そのまま受け入れるわけにはいかない。新専門医制度が稼働し始めたら、官僚・一部の民間人への利権組織として医師をしばり始めることになる。

専門医資格の有無が、医師としての実力、さらに患者さんとの意思疎通能力を決めるわけではない。若い医師諸君が、よくよく考えて、この新専門医資格を取るかどうか考えてもらいたいものだ。少なくとも、現状では、専門医が医療を行う上で必須ではない。むしろ、この記事にあるように、利権の温床として、日本専門医機構を捉えて判断すべきだ。

日本の社会、あちこちでこれと同じ構図の利権組織がある、または作られようとしている。

以下、引用~~~

認定料目当てに早くも贅沢三昧、日本専門医機構
JBpress 4/26(水) 6:10配信

 新専門医制度をめぐる議論が迷走している。この議論をリードしている日本専門医機構が、一部の大学教授たちの利権と化し、地域医療を崩壊させる可能性が高いことを、私は繰り返し主張してきた(参照1、2)。

 最近になって、医療界以外にも、この問題の深刻さを認識する人が増えてきた。

 例えば、4月14日、松浦正人・全国市長会会長代理(山口県防府市長)は「国民不在の新専門医制度を危惧し、拙速に進めることに反対する緊急要望」を塩崎恭久厚労大臣に提出している。

 朝日新聞は4月13日の「私の視点」で、南相馬市立総合病院の後期研修医である山本佳奈医師の「専門医の育て方 地域医療に研修の場を」という文章を掲載した。

■ 不足している産科医の育成を医局が妨害

 山本医師は関西出身。大学卒業後、南相馬市立総合病院で初期研修を行い、今春からは同院で産科を研修することを希望した。しかしながら、福島医大の産科医局出身の男性医師やその仲間が、新専門医制度などを理由に拒み続けた。

 南相馬市長も「福島医大と対立したくない」と言って、彼女を雇用しようとしなかった。最終的に、彼女は産科医を諦め、神経内科医として南相馬市に残った。

 南相馬の産科医不足は深刻だ。ところが、新専門医制度は、医局が部外者を排除する参入障壁として機能した。医局に任せると、こういう結果になる。これでは、何のための専門医制度か分からない。

 日本専門医機構(以下、機構)は、いったん白紙に戻し、ゼロから議論すべきだ。ところが、そう簡単にことは動きそうにない。

 最近、知人から、気になるコメントを聞いた。高久史麿・日本医学会会長が、2016年6月18日に公開されたエムスリーのインタビューで「立ち止まっていたら、きりがなく、財政的にももたなくなる」と語っていたというのだ。

 私は機構の財務資料を探し、友人の税理士である上田和朗氏に分析してもらった。その結果は衝撃的だった。

 平成28年3月末日現在、機構の総資産は3722万円で、総負債は1億498万円。つまり、6776万円の債務超過だ。

 機構は運転資金を得るため、日本政策金融公庫から短期で5000万円、長期で3000万円を借り入れていた。

 なぜ、こんなことになるのだろう。まだ事業が始まる前だ。機構の事業は、そんなに初期投資を要するものではない。

■ オフィス賃料が大手町の6倍! 

 支出を見て驚いた。交通費3699万円。賃料1555万円、会議費463万円もかかっていたのだ。

 ホームページに掲載された機構の理事会の議事録を見ると、参加者の多くは東京在住だ。普通にやっていれば、こんなに交通費がかかるはずがない。

 交通費については、事業開始初年度の平成26年度にも1829万円を使っている。この年度の交通費の当初予算は1万円だった。いったい機構のガバナンスはどうなっているのだろうか。

 賃料も桁違いだ。毎月120万円も支払っている。

 私は事務所の場所を調べた。なんと有楽町駅前の東京フォーラムにあった。超一等地で、ホームページで調べると、賃料は1坪あたり12万6421円となっていた。

 オフィスビルの平均賃料は、1坪あたり丸の内・大手町で2万1500円、浜松町・高輪で1万2864円だ。機構が東京フォーラムではなく、浜松町にオフィスを借りていたら、毎月100万円程度節約できたはずだ。

 一方で、収入に関しては、当初1億2500万円の認定料を受け取る予定だったが、実際に受け取ったのは1688万円だった。入会金も70万円の予定が5万円だった。最大の収入は4600万円の補助金だ。

 収入がないのに、贅沢三昧をやっていれば、お金がいくららあっても足りない。機構は、どう考えていたのだろう。

 平成27年の臨時理事会議事録によれば、「施設認定料10万円(一施設)、専門医認定更新料(従来の学会専門医にさらに上乗せ徴収)、1人1万円で、5年後に黒字化する」と書かれている。

 つまり、新専門医制度を始めれば、認定料で安定した収入が見込め、その収入をあてにして、最初から浪費していたようだ。

■ 専門医研修義務化なければ破綻へ

 彼らが、専門医研修の義務化にこだわったのも、高久先生が「財政的にもたない」と発言したのも宜なるかなだ。このまま新専門医制度が始まらなければ、機構は破綻するしかない。背に腹は代えられない状況に陥っているようだ。

 高久先生は、昨年6月の段階で問題を認識していたのだろう。だから、前出の発言に繋がった。税理士の上田氏は「(2009年に事件化した)漢字能力検定協会の事件を思い出しました」と言う。

 私は高久先生の意見と反対だ。機構の幹部の尻ぬぐいをするため、その乱脈経営をうやむやにして、若手医師や地方の医療機関にツケを回すべきではない。将来の我が国の医療が犠牲になる。

 専門医制度が予定通り進んでいないのは、機構が準備している制度が悪いからだ。「とにかく新専門制度をやることに決めたのだから、やるしかない」という理屈は通じない。

 まずやるべきは、機構の責任者が、これまでの経緯を説明して、責任をとるべきだ。その過程で機構が破綻しても仕方ない。自己責任である。

 それとは別に、専門医育成はいかにあるべきか、広くオープンに議論すべきだ。

上 昌広

昔のログ 

今朝いつになく早く目が覚め、定番のトーストの朝食を取り、無線機の前に座った。7メガしか開いていない。ヨーロッパがDL辺りまで何とか聞こえる。何局か簡単な交信。DL1BUGがFOCメンバーだが、CONDXが悪く、ラグチューはまともに出来ず。Z3の局でFT101Eを現用中の局がいた。QRZ.comの彼のページを見ると、もう50歳はゆうに超えている様子だが、10歳台の写真もあり、それに同じモデルが映っていた。同じ機械らしい。40年前後使い続けているのか。WARCに出られないのが不便だが、よく働いている、とのこと。

少し下を聴くと、KH2LがCQを出している。強力な信号。今までに交信したことはあっても、ラグチューをする方ではなかったような気がしたので、彼が呼ばれず、立ち去るまで、しばらく聞いていた。例によって、QRZ.comの彼のbioを読むと、1960年代後半にKA2EPで日本からオペレートしていたことを知った。そのころ、私も米軍補助局の方と知り合いになり、お宅にお邪魔したことがあった。関東村だったことだけは覚えているのだが、コールや名前は思い出せない。KH2L Edにメールをしてみた。すぐに返答があって、当時私と会った可能性は大いにある・・・思い出せないが・・・とのことだった。JA1AEA、Yaesuの創始者JA1MP等とは会った記憶があるらしい。

無線を始めた1963年から、大学受験のためにQRTした1969年までのログ、9冊の大学ノート、が奇跡的に保存されていた。大学に入ってからはオケに夢中で、無線にカムバックすることなど微塵も考えていなかった。このログも、廃棄されるべき運命だったのだが、どういうわけか、どこかにしまい込まれて生きながらえた。自作の無線機はすべて処分。無線関係の機器で残ったのは、HK3という縦ぶれ電鍵一つのみだった。

で、ログをすべて見直してみた。残念ながら、Edのコールを見つけることはできなかった。二つ三つのKAコールはログにしっかり記録されていた。当時、軍補助局という位置づけだったKA局は、交信が禁じられていたわけだが、KA局の方から呼ばれたこともあったようだ。昭和40年前後でまだ占領時代の名残があったのだろうか。懐かしいコールもいくつも見つけた。WB6CWDはたしか現在のK6AR Jimだ。K6KII CliffがKG6AAYとしてグアムから運用していたときにもお会いしていた。今もコンテストにactiveなJohn K4BAIはHL9KQで出ていたようだ。懐かしいWのelmerたちのコールも勿論記録されている。HL2DC Leeと最初にあった時、彼はプサン在住でそちらの大学生だった。コールはHM8DC。ZS6QU、CR7IZ、DJ2BW、ZS1XR、ZS5KI、JA7FWT、JA3JYX、JA1EQM、JA1FHX等々懐かしい・・・。

もう一つ、昔のログを眺めて気づいたことは、QSOの記録が通り一遍であったこと。再開してからは、交信内容をかなり細かに記録し、ノート1ページをまるまる一つの交信の記録に割くこともあったほど。だが、この1960年代のログは、一交信に一行と決めてあったように、余計なことは記入していない。当時からラグチューの真似事はやっていたはずなのだが・・・後で、交信局数を勘定するのに都合の良いように、そうしていたのかもしれないが、当時は何しろ局数を多くすることに主眼を置いていたということだろうか。コンテストも、のべつくまなく出ていた。あ~~あ、これに費やした時間を別なことに費やしていれば、と思わなくもないが・・・これはこれで楽しんでいたのだから、良しとすべきだろうか。

・・・と、とりとめないことを思いながら、昔のログを見返したことであった。Edを今度聞いたら呼んでみよう・・・。

「戦争からの避難は可能だろうか」 

尊敬するブロガーのお一人、志村建世氏のブログの最近のポスト「戦争からの避難は可能だろうか」が、優れた内容だ。

政府が北朝鮮からのミサイル攻撃に対する避難訓練を行うように各地方自治体に指示した。だが、戦争からの避難は、一体可能なのか、という問いかけである。北朝鮮からの攻撃があるとすれば、全面戦争となる。一度に多くの地域が攻撃される「飽和攻撃」をうけることになるだろう。爆撃機が飛来して、空襲が行われるような攻撃ではない。ミサイルにより、極めて短時間のうちに攻撃される。避難の仕様がない。志村氏の言われる通り、一旦全面戦争が始まったら、「終わり」なのである。

さらに、この全面戦争の状況では、小泉内閣当時に制定された、「有事法制」が我々の行動を縛る。民間も政府の指示に従うことが要求され、それに従わない場合は、罰則を受けることになる。特に医療機関は、戦時対応を迫られる。

現在の北朝鮮危機は、2000年代以降繰り返されてきた米韓合同訓練への北朝鮮の反発が根底にある。同訓練は、北朝鮮体制の崩壊を想定した訓練である。直接的に金体制を倒すことは明示していないが、実質的に、金体制の打倒を目指すものになっている。それに対して、金体制が何としても体制の維持を図るべく、軍拡を続け、核武装、ICBM装備までたどり着きそうだ、ということだ。金体制は、繰り返し述べている通り、非人道的な独裁政権なので、排除されるべきだが、軍事的にそれを行うことはリスクが大きすぎる。基本は、北朝鮮危機は、米国が主導して出現したものだ、ということだ。

米国はトランプ政権の浮揚策として、北朝鮮危機を演出している側面もある。選挙戦の際の公約をことごとく反故にせざるを得なくなり、政権を固めきれていないトランプ政権の支持率は、低迷を続けている。シリア空爆という「ショー」で一応支持率が上向くという感触をトランプ大統領は得た。同じような軍事行動を、北朝鮮でも行おう、または行う状況を演出しようとトランプ大統領が考えたとしても、おかしくはない。また、東アジアの危機を煽り、高額な米国製のミサイル防衛網・武器を売り込む狙いもあるのだろう。

少なくとも、現時点では、米国の圧力を受けた中国が、北朝鮮に対して石油禁輸処置をカードに、北朝鮮の暴走を食い止めようとしており、すぐに戦火が生じるリスクは極めて低いということのようだ。だが、この「火遊び」が何時戦火に進展するか、誰も確実な予測をすることはできない・・・その可能性はゼロではない。

そうしたトランプ政権の「火遊び」に盲従しているのが、安倍政権だ。いや、有事法制を作りあげた小泉政権時代から、それは始まっていたのかもしれない。国民の生命と財産を守ると繰り返し安倍首相が述べているが、やっていることはその真逆である。戦争からの避難は不可能なのだ。安倍首相は、トランプ大統領の「火遊び」に追随し、隷従している。その代償は、国民の生命・財産の喪失となる可能性がある。

先ほど、Lee HL2DCから電話を頂いた。二日ほど前に、心配してメールを差し上げたことへの返事だった。いまのところ大きな変化はない。10年以上前には、二度ほど、大統領が放送に出演し、食料・水を蓄えるように指示されたこともあったが、今回は今のところそうしたこともない。だが、これからどのようになるのか分からない。もし戦争が起きるようなことがあれば、逃げることはしない。道は車でいっぱいになり、逃げることはできないだろう。Leeは、38度線のDMZから約20kmの距離のところに住んでいる。戦乱にならないことを祈るばかりだ。「火遊び」に興じる政治家たちは唾棄すべきである。

戦前の権力構造 

先日、岩上安身氏の主宰するIWJで、岩上氏と孫崎亨氏の対談を視聴した。孫崎氏によると、ゾルゲ事件をでっち上げた検事は、戦後検事総長になり、あの砂川事件を指揮したらしい。戦前の権力構造が、「米国へ服従する」ことによって、戦後にそのまま持ち込まれた。正力松太郎も、岸信介も同じだ。その流れが、今も続いている。

わが国は、防衛・外交・治安維持の面で、米国にベッタリなのだ。岸信介の孫であり、岸を政治家の鑑と仰ぐ安倍首相は、ますます米国への追随を深めている。このスノーデンペーパーのような事態が公になったとしても驚くに当たらない。安保法制のもと、米国への依存、追随はますます深刻になる。その一方、国内に対しては、監視社会が作り出される。

以下、引用~~~

スノーデン文書の中に日本情報 ネットメディアが公開
NHK 4月24日 19時21分

4年前、アメリカのCIA=中央情報局のスノーデン元職員が持ち出した機密文書の中に安全保障の分野を中心に日本に関わる情報があることが明らかになりました。文書を保管・管理するアメリカのネットメディアが24日夜、公開を始め、国内でも検証を求める動きが出てくる可能性もあります。

CIAのスノーデン元職員は2013年、アメリカのNSA=国家安全保障局が、大手の通信会社やインターネット関連企業から個人の電話の通話記録やメールの内容を極秘に収集していたとする機密文書を持ち出し、メディアに告発、ロシアに亡命しました。

持ち出した機密文書の中に安全保障の分野を中心に日本に関わる情報があることが明らかになり、アメリカのネットメディア「インターセプト」が日本時間の24日夕方6時ごろから保管・管理する13のファイルについてネット上で公開を始めました。

公開されたファイルのうち2004年の文書では、東京にある在日アメリカ軍の横田基地で通信機器の製造施設を作る際、ほとんど日本側が支払ったという記述があります。

さらに、製造された機器がアメリカの世界での諜報活動に使われ、「特筆すべきはアフガニスタンでのアルカイダ攻撃を支えたアンテナだ」と記載されています。

また、世界をしんかんさせた1983年にサハリン沖で大韓航空機が撃墜された事件についても記載がありました。それによりますとアメリカが旧ソ連の責任を追及するため、自衛隊が傍受したソビエト機の交信記録の音声データを渡すよう求めていたほか、その後、音声データが国連に持ち込まれたいきさつが書かれています。

さらに2013年の文書では、NSAが「XKEYSCORE」というネット上の電子メールや通話記録などを収集・検索できるとされる監視システムを日本側に提供したとする記述もあります。

防衛省は「問い合わせのあった未公開文書がどのような性格の文書であるか承知していないため、防衛省としてコメントすることは差し控えます」としています。いずれも内容の詳細はわかっていませんが、今後、国内でも検証を求める動きが出てくる可能性もあります。

スノーデン元職員が持ち出した日本に関する機密文書については、今夜(24日)午後10時からの「クローズアップ現代+」で詳しくお伝えします。

小沢俊夫・健二の安倍首相批判 

現在、自民党の支持率が4割を超え、安倍首相は、5割の国民の支持を得ているという。こうした世論調査には、時の権力者に有利な数値が出るようにバイアスがかけられていることが多いものだが、安倍一強と言われる状況は事実なのだろう。

経済政策は、ただ財政出動を空前の規模で行っているだけで、後々国民に痛みが負わせれられる。安保法制・秘密保護法・盗聴法そして今国会審議されている現代の治安維持法たる共謀罪法案、教育の現場には教育勅語が道徳律としてふさわしいとされる。この一連の流れをみて、彼がわが国をどこに向けて動かそうとしているか、国民は分からないのか、それに目をつぶっているのか。その一方、森友学園疑惑のような政治の私物化も安倍首相はお構いなく続けている。追及されると、安倍政権が高い支持率を得ていると言ってまともに答えない。米国への追随外交は、わが国を戦争の危機に現に巻き込んでいる。

こうした事態に対して、国民は「否」と言わない。

空前の財政出動と金融緩和で、小規模なバブル状態にあり、その多幸感に国民は酔っているのか。または、厳しい財政と高齢化による国家財政の緊迫が目の前にあることに目をつぶっていたいという逃避なのか。

高い安倍政権支持率を示す世論調査でも、その高支持率の理由を見ると、「支持」が積極的なものではないことが分かる。「他の政権よりも良さそうだから」という理由が圧倒的に多い。「何か決定的なことが起きる」と、この高支持率も容易に瓦解するだろうことは目に見えている。惜しむらくは、歴史から学ぶこと、政治家の甘言にのらないことを国民が行えていない。先日の名古屋市長選、それに東京都知事への高支持率は、これまでの政党への不信感を示したが、ただ不信感からたどり着いた選択肢としてはあまりにお粗末だ。

「何か決定的なことが起きる」まで覚醒しないのだろうか。

以下、引用~~~

小沢健二の父・小澤俊夫が共謀罪と安倍政権批判! オザケン自身も権力の詐術を暴く鋭すぎる論評

2017年04月22日 12時00分 リテラ

小沢健二の父・小澤俊夫が共謀罪と安倍政権批判! オザケン自身も権力の詐術を暴く鋭すぎる論評
4月23日放送の『Love music』(フジテレビ)に出演するなどメディア露出も増えている小沢健二の発言に期待(画像はフジテレビ番組サイトより)

「共謀罪」法案が、ついに衆院法務委員会で実質審議入りした。政府はテロ対策のための「テロ等準備罪」などと嘯いているが、その実態は権力による恣意的な逮捕を可能にする「平成の治安維持法」であることは自明で、公権力による監視社会化をよりいっそう加速させるものだ。当然ながら、この法案には反対の声が相次いでいるが、そんななか、ある人物の発言が話題を呼んでいる。

 その人物とは、ドイツ文学者の小澤俊夫氏。指揮者・小澤征爾の兄であり、ミュージシャン・小沢健二の父である。

 俊夫氏は、今月3日付「日刊ゲンダイDIGITAL」のインタビューのなかで、治安維持法が存在した戦前のことを思い返しながら、「共謀罪の対象になるのは犯罪を企む集団であって、一般人は関係ないというが、普通の団体も質が変われば、対象になると言っているわけでしょう? その判断を下すのは警察でしょう? 正しいことでも警察がダメだと言えば、アウトになる。これが戦前の治安維持法の怖さだったんだけど、同じ懸念があります」と発言。権力による恣意的な解釈で、言論の自由などが著しく制限される可能性を危惧した。

 俊夫氏による政権批判はこれだけにとどまらない。俊夫氏は1930年に旧満州で生まれているが、父である小澤開作は宣撫工作に従事するため満州に渡るも、後には「華北評論」という雑誌を創刊させ、戦争に対して反対の意見を表明するようになっていった人物だった。「1940年、皇紀2600年で日本中が浮かれているときに、「この戦争は勝てない」とハッキリ言い」「軍部批判を強烈にやる」開作のもとには、思想憲兵や特高が毎日のように家に来ていたという。

 さらに、俊夫氏はそんな父からこんなことを言われたことがあるとインタビューのなかで語る。

「親父は「日本から満州に来た官僚の中で一番悪いのは岸信介だ」と言っていました。「地上げをし、現地人は苦しめ、賄賂を取って私財を増やした」と。だから、岸が自民党総裁になったときに「こんなヤツを総裁にするなんて、日本の未来はない」とハッキリ言った。その岸の末裔が首相になって、日本は本当に未来がなくなっちゃったね」

 岸信介が満州の官僚へ転出したのは1936年のこと。彼が自らの「作品」と呼んだこの傀儡国家で民衆が傷つき苦しんだ一方、岸は"3つの財産"を手に入れる。統制経済による国家経営のノウハウ、東条英機(当時、関東憲兵隊司令官)を筆頭とする関東軍人脈、そして湯水のごとく使える金脈だ。そして東条英機を首相にまで押し上げたのは岸の資金力だと、多くの研究者が指摘している。その資金源とされるのが、アヘン取引による利益だ。

 戦後、国際検察局(IPS)に逮捕された、中国の「アヘン王」こと里見甫の尋問調査によれば、アヘンは満州国で生産され、北京と上海を中心に消費されていったが、その流れを管轄していたのが日本であったという。当時の満州国は表向きはアヘン吸飲を禁じていたが、満州専売局を通して登録者に販売できるシステムを採っていた。事実上、野放しだ。にもかかわらず一方で売買が禁止されているため、価格は吊り上げ放題で、巨額の利益が上がる仕組みになっていた。

 こうしたシステムを動かしていたのが、岸ら満州官僚であり、ここから吸い上げられたカネが対米主戦派の東条英機を首相に就任させる原動力になっていたという構図である。岸らは莫大なアヘンマネーを、国家経営や戦争遂行、謀略工作に回す一方、一部を私的に着服していったという。

 岸はこういったアヘン政策について否定しているが、前述した「アヘン王」里美の墓碑銘を揮毫したのはほかでもない岸であり、これは里美と岸が浅からぬ関係であったことを端的に示している。
 
 当時満州にいた開作はこうした事実を指して、俊夫氏に「日本から満州に来た官僚の中で一番悪いのは岸信介だ」と語ったのだろう。そして現在、その孫が政権トップに就き、祖父そして日本の戦争責任を省みるどころか歴史修正に励み、祖父の悲願であった改憲に妄執している。
 
 俊夫氏は自身の専門であるドイツと比較しながら、安倍首相の歴史修正主義についてもこう批判する。

彼は過去の罪と向き合っていない。きちんと過去を見つめ、謝罪する勇気がない。それで未来思考などと言ったところで誰が信じますか。積極的平和主義とは過去を反省し、その姿勢をしっかり、中国、韓国に示すことですよ。ドイツは強制収容所を堂々と残している、世界に自分たちが犯した罪はこれだと宣言している。強いよねえ。(略)世界の中での日本が見えていないという意味で、安倍首相はレベルが低すぎると思います」

 共謀罪と、安倍首相の本質をつく俊夫氏。その言葉をもっとさまざまなメディアが取り上げてほしいと思わざるをえないが、それは俊夫氏の息子である小沢健二についても同様だ。彼もまた、俊夫氏と同じく世界と歴史を俯瞰した視線から、社会の問題点を鋭く批評してきた。

 たとえば、昨年秋に、ツアーグッズとして出版した『魔法的』(発行/ドアノック・ミュージック魔法的物販部)には、俊夫氏の主宰する雑誌「子どもと昔話」に連載された文章が収録されているが、そこにはグローバリズムやレイシズム、国家主義に対する鋭い批評が数多く書かれている。

 また、オザケンの社会批評で秀逸だったのは、2012年、彼の公式サイト「ひふみよ」に掲載されたエッセイ「金曜の東京」だ。デモが日常的な風景としてある海外の都市と東京とを比較して、こんなことが書かれていた。

〈むしろ訪れて怖いのは、デモが起こらない街です。いわゆる独裁者が恐怖政治を敷いている街では、デモは起こりません。そのかわり、変な目くばせが飛び交います。
(中略)
 デモが起こる都市より、デモが起こらない都市の方が怖いです〉

〈東京も割とデモが起こらない都市で、デモの起こるニューヨークやメキシコシティーから帰ると、正直言って不思議というか、中東の王国を訪れた時のような、ちょっとした緊張感がありました。
 抗議するべき問題がないからデモがないのか。それともどこかの王国のように、心理的に、システマティックに抑えこまれているのか。何か他の理由があるのか〉

 さらに、オザケンが鮮やかだったのは、権力側やネトウヨ、中立厨などがこうしたデモや反対運動に対してよく使う「対案を出せ!」という言葉の本質を暴いて見せたことだ。オザケンは、この言葉を、人間管理や心理誘導のための単なる説得テクニックにすぎないと言い切ったのだ。

〈イギリスは人間管理とか心理誘導の技術にとても長けていて、サッチャー首相の頃、八〇年代にはTINAと呼ばれる説得論法がありました。"There Is No Alternative"の略。訳すと「他に方法はない」ということ。「他に方法はあるか? 対案を出してみろ! 出せないだろう? ならば俺の方法に従え!」という論法の説得術〉

 "There Is No Alternative"は安倍首相の「この道しかない」にも通じる論法だが、オザケンはこのレトリックのおかしさをこんなふうに暴いてみせるのだ。

〈医者に通っていてなかなか治らないとします。患者は文句を言います。「まだ痛いんですよ! それどころか、痛みがひどくなってます! 他の治療法はないんでしょうか?」と。
 それに対して医者が「他の治療法? どんな治療法があるか、案を出してみろ! 出せないだろう? なら黙って俺の治療法に従え!」と言ったら、どう思いますか?〉

 そう、治療法を考えるのはあくまで医者の仕事であって、治らなければ医者を変えたり、別の治療法を試すのは当然のこと。患者は「痛い!」とただ切実に訴えればいい。その訴えを真摯に受け止めることで「医学の進歩」はが生まれる。そして、これは社会問題に対峙するときも同じだとオザケンは続ける。

〈同じように、社会をどうするか考えるのが職業の人は、人の「痛い!」という切実な声を聞いて、心を奮い立たせて問題に取り組むのが正しいはずです。
 なのに一般の人が「この世の中はヒドイ! 痛い!」と声を上げると、「じゃあお前ら、対案は何だ? 言ってみろ! 対案も無しに反対するのはダメだ!」と押さえつける政治家とか専門家とか評論家とかがいるのは、むちゃくちゃな話です〉

 一般市民がすべきことの一つは、「この世の中はヒドい! 痛い!」と声を上げること。対案を出す必要などない。「対案を出せ」と主張する者たちは、自分こそ頭がよくて社会のことがわかっているとでも思い込んでいるようだが、それは実のところ為政者の都合のいいレトリックにだまされているに過ぎない。それを見抜き言い当てていた小沢健二の知性はさすがとしか言いようがない。
 
 同時代に同じ満州にいた、岸信介と小澤開作。それぞれの孫の知性のあまりの差にため息しか出ないが、しかし、やはり惜しいと思うのは、父・俊夫氏と同様、その言葉がメジャーなメディアに一切出てこないことだ。

 オザケンのコマーシャリズムに対する拒否姿勢はわからなくもないが、しかし、こんな時代だからこそ、大衆的なメディアに積極的に露出し、その本質を射抜く言葉を拡散させていくことも必要なのではないか。次はオザケンが「共謀罪」について語ってほしい。今年はフジロック出演も予定されるなど、これまでよりはメディア露出もあるだけに期待したい。
(編集部)