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米軍機事故は大きなリスク 

最近のtwitterで、都内でオスプレイが飛行していると知らせるtweetが散見される。オスプレイは、引き続きCLASS Aの事故率が上昇している。あのリスクの高い軍用機を、住宅密集地で飛ばす神経が分からない。都内でオスプレイの墜落事故が起きたら、大惨事となる。

三沢基地近くの湖に、故障したF16がタンクを投棄した事件。湖ではシジミ猟が行われ、タンクの着水地点近くに漁船がいたらしい。湖が汚染されて、漁はできなくなってしまったようだ。

先ほど、国会中継をちょっと視聴していたら、自民党議員が、基地周辺の土地を政府が所有したらどうかといった議論をしていた。有事法制では、有事の際に基地周辺の土地は強制収用されることになっている。国民の人権よりも、軍事・安保が優先なのだ。

繰り返し述べるが、米軍は基本的に日本の国土のどこでも基地とすることができることになっている。また、米軍機は、日本の航空法によって規制されることはない。こうした条約、ガイドラインを改定することを優先すべきだろう。この状態は、同じく米軍基地のあるドイツ、イタリア等と比べても、我が国が一方的に不利になっていることを示す。これを改善しなくて、何の戦後レジームからの脱却なのだろうか。

こうした事故の際に、支払われる補償金は、本来米国3、日本1の割合になるはずらしいが、実質日本政府が全額だしているようだ。

以前にも記したが、1952年から2011年までに米軍関連の事故・犯罪で命を落とした邦人は1022名。これには1951年以前に、沖縄で犠牲になった方の数は入っていない。無視できる数では決してない。

我が国の主権を、現政権は放棄している。

以下、引用~~~

タンク投棄、F16の構造的欠陥を否定…米軍

2018年02月22日 09時54分 読売新聞

 米軍三沢基地(青森県三沢市)所属のF16戦闘機が離陸直後にエンジン火災を起こして近くの小川原湖に燃料タンクを投棄した問題で、米軍が防衛省に対し、「火災は当該機固有の問題だ」と説明していることが、同省への取材でわかった。

 一方、シジミ漁をしていた小川原湖漁協はタンク投棄で漁が中止になったことによる損害の補償を同省に求める方針を固めた。

 防衛省によると、米軍の説明は、機体に構造的な欠陥はないという趣旨だった。実際、米軍は問題の起きた20日のうちに同型機の飛行を再開した。ただ、出火原因への具体的な言及はなく、同省では早期の原因究明を引き続き求めている。

 一方、同漁協は21日、組合員を集めて対応を協議。禁漁中の損害などについては、地元自治体と連携して補償を求めることを確認した。

安倍政権の目指すもの;軍拡と改憲 

安倍政権は、北朝鮮問題を梃にして、軍拡を進め、改憲を推し進めようとしている。彼らの目指すのは、現憲法の精神を否定し、大日本帝国憲法の体制を再現することだ。安倍首相は、米国には隷従しつつ、戦前に回帰しようとする矛盾に気づいていない。愚かである。

国家予算では、社会保障が切り捨てられ、防衛予算という軍事費が突出して増額される。同時に、基本的人権、国民主権、平和主義を否定する憲法が制定されようとしている。自民党内部では、憲法草案に緊急事態条項を入れ、緊急時に私権(人権)の制限を行うことを検討している。緊急事態は、自然災害だけではなく、首相が判断することによって決まる。そこでは、首相に権限が集中する。

以下、IWJから引用~~~

 安倍晋三総理は1月22日の衆院本会議で施政方針演説をおこない、防衛力の強化に関して「専守防衛は当然の大前提としながら、従来の延長線上ではなく国民を守るために真に必要な防衛力のあるべき姿を見定めてまいります」と述べました。総理は日本の安全保障政策の基本方針を定めた防衛大綱を年内に見直すと表明するなど、この国の防衛政策を大きく変えようとしています。

 国会では現在、主に来年度予算案が審議されていますが、最大の争点のひとつが5兆円を超えた史上最大の防衛予算です。防衛関係費は2003年度から10年連続で減少していましたが、第二次安倍政権となって以降、6年連続で増加し続けています。防衛省は昨年末になって、長射程の巡航ミサイル関連経費約22億円を追加要求しました。

 防衛予算の内訳を見ると、攻撃型兵器と超高額兵器がずらりと並びます。自衛隊の次期戦闘機「F35」は搭載すべきソフトが未完成のポンコツですが、にもかかわらず、1機147億円で42機を配備します。対空型無人機「グローバルホーク」が189億円で3機、輸送機「V22オスプレイ」は114億円で17機を導入します。

・「ポンコツ戦闘機」F35、こんなに買っちゃって本当に大丈夫?(現代ビジネス、2017年11月11日)
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/53473

 極めつきは、ミサイルをミサイルで撃ち落とすという「イージス・アショア」。そんなことができるかどうかはともかく、2基で総額1600億円。これら主要兵器の調達先のほとんどは米国で、しかも米国の言い値になることが多く、時とともに値上げされることもしばしばです。日本政府や防衛当局は、米国から兵器を購入することで日米同盟が強化されると考えています。

・防衛費って何?アメリカから兵器を買い続ける理由「4881億円」の内訳(withnews、2017年12月2日)
https://withnews.jp/article/f0171202001qq000000000000000G00110101qq000016349A

 安倍総理は施政方針演説で、「国のかたち、理想の姿を語るのは憲法です。各党が憲法の具体的な案を国会に持ち寄り、憲法審査会において、議論を深め、前に進めていくことを期待しています」とも語りました。こうした攻撃型兵器調達を含めた防衛予算には、「現実に憲法を合わせる」という改憲派の狙いが透けて見えます。

 来年度の防衛予算は5兆2000億円あまり。「国民の生命を守る」というなら、73年間一度も起こったことのない戦争ではなく、毎年必ず日本列島のどこかで起こる災害にも税金を投入すべきでしょう。しかし、内閣府の防災対策予算はわずか62億円です。(これに加えれば、生活保護の母子加算削減等で3年間に減らす予算は、160億円。この防衛予算の増額が如何に国民生活を圧迫するものかが分かろうというものだ。;ブログ主)

 災害を口実に、自民党は緊急事態条項を導入しようとしていますが、腹の中で被災民の苦難を思いやっているとは到底思われません。災害時に、なぜ、全国一斉に国民の私権を制限しなければいけないのか。導入の目的が別のところにあるのは明らかです。

松本文明議員の無知、沖縄への差別と偏見 

以前のブログでも引用した通り、米軍関連の事故・犯罪による死者数は、1952年から2011年までの期間に1088名に達する。これには、沖縄が本土復帰する前の事故・犯罪はカウントされていない。実際の死者数は、これを大きく超える。そして、我が国の駐留米軍基地の7割が集中する沖縄での死者数が大半を占める。

それを知ってか知らずか、元北方沖縄省の副大臣松本文明は、国会で、沖縄の米軍機事故について論じる志位共産党委員長の演説中に、「それで何人死んだ?」というヤジを飛ばした。死んでいないだろうという揶揄の積りだったのだろう。

これは無知をさらけ出しているだけでなく、沖縄への眼差しが差別と偏見に凝り固まっていることを示している。政府の意向通りに、辺野古米軍基地建設を認めない沖縄県に対して、補助金を減らし続けている安倍政権は、同じ眼差しで沖縄に接している。カネの力で沖縄の人々を強引に従わせようという、さもしいやり方だ。松本文明のような議員を内閣に入れた任命責任、彼を公認した責任だけでなく、松本文明と同じ、沖縄へのさもしい対応を安倍政権は猛省すべきだろう。

以下、引用~~~

 1月27日付琉球新報 米軍機、過去には小学校に墜落し18人が死亡 戦後73年、脅かされ続ける沖縄県民の命

米軍基地が集中する沖縄では米軍機による事故やトラブルが後を絶たない。住民が死傷する事故も多数発生しており、米軍機によって住民の暮らしが脅かされてきた。1959年6月30日には、うるま市(旧石川市)の宮森小学校に米軍ジェット機が墜落し、児童11人を含む18人が死亡、200人以上がけがをする事故が発生している。その2年後にはうるま市(旧具志川村)川崎で米軍ジェット機が墜落し、住民2人が亡くなっている。

 住民の死傷者こそ出ていないが2004年には沖縄国際大学の構内に米海兵隊のCH53D大型輸送ヘリが墜落。16年12月、名護市安部の海岸に米軍普天間飛行場所属の垂直離着陸機MV22オスプレイが墜落し、17年10月には東村高江の牧草地でCH53Eヘリが不時着し炎上するなど一歩間違えれば大惨事となりかねない事故も多数発生している。

 県の統計によると72年の本土復帰から16年末までに県内で発生した米軍機関連の事故は709件だった。過去5年間では187件で月に約3件発生している計算となる。今年に入っては23日に渡名喜村の急患搬送用ヘリポートに普天間所属のAH1攻撃ヘリ1機が不時着するなど米軍ヘリの不時着がすでに3件発生している。

来年の防衛予算 軍拡への道 

安倍政権は、軍拡の道を突き進んでいる。

一つには、近隣諸国との関係の緊張を強調し、軍拡を進めることで、自衛隊を実質国軍とする憲法改正を国民が受け入れやすくするためだろう。

さらに、米国からの武器輸入を率先して進めることがある。米国への隷属である。

平成30年度防衛予算の解説が防衛省から出された。

我が国の防衛と予算 こちら。

人件費は0.5%増額だが、物件費が4.1%と圧倒的な増額である。総額はすでに5兆円を大きく超えた。防衛予算の推移をみると、安倍政権で大きく右肩上がりに増加していることが分かる。人口減少、少子高齢化の進展している国として、異様だ。防衛省の概算請求額は、厚労省を抑えて、省庁中のトップの増加率だ。予算項目で目立つのはオスプレイ四機のコスト、457億円、補用品等関連経費514億円。オスプレイは、リスクが高いことが判明してきており、イスラエル等は購入をキャンセルしている軍用機だ。それ以外にも、米国からの輸入武器が数多く計上されている。

安倍政権は、社会保障の予算を圧縮し、年金、生活保護等を切り下げようとする一方で、防衛予算を過去例がないほどに毎年増やしてきた。この軍拡の先にあるのは、戦争への参画と、国内経済の破綻しかない。社会保障は切り下げ、戦争に突き進む。



国家財政破綻一歩手前 

トランプ大統領は、この訪日で、兵器・エネルギーで我が国から売り上げを得たと大得意でtweetしている。

ネットから得た情報なので、確実ではないが、安倍首相がトランプ大統領に約束した武器購入の詳細は;

イージス アショア   800億円/一基 二基    1.600億円

F35            162億円/一機 42機    6.804億円

オスプレイ        108億円/一機 17機    1.836億円

計                               10.240億円

とかるく一兆円を超す。トランプ大統領が来日する前に、トマホークを多数輸入する話もあった。その上に、シェールガス関連で1兆円以上投資するらしい。

この武器輸入の問題の一点は、軍拡が東アジアの緊張を増大させること。以前のポストにも記したが、東アジアが世界で唯一軍事緊張の高まりとともに、兵器産業の成長を期待できる地域になっている。この緊張の高まりは、軍産複合体の目指すところなのだ。安倍首相は、憲法改正を目指すうえで、この軍事的な緊張を促し、利用する腹積もりなのだろう。だが、それはきわめて危険な賭けになる。東アジアを、軍産複合体の利潤追求の草刈り場にすべきではない。

第二に、この軍拡がわが国の財政に及ぼす負荷の問題がある。上記の武器を輸入すると、それらの維持・更新にコストがかかり続けることになる。軍拡競争になれば、さらなる軍拡・ミサイル防衛の構築に予算がとられることになる。そうでなくても、医療介護の自然増を削り、消費税増税を行い、自民党の公約だった幼児保育全体の無償化は中止、さらに所得税増税も進めることになっている。財政負担に耐え切れなくなる可能性がある。  

第三に、財政規律の緩みが、こうした大盤振る舞いを可能にしているのではないか。安倍政権になってから、国の借金は100兆円増加した。米国・EU等は金融緩和の出口戦略を模索しているのに、わが国はそうした動きはない。金融緩和を止めるわけにはいかなくなっている。国債を増発し、それを日銀に引き受けさせる禁じ手を、実際上使っている状況だ。国家財政のこうした状況は、第二次世界大戦前の状況と相似である。安倍首相が、外遊して諸外国に莫大な援助を約束して帰ってくる。そして、このたるみ切った軍拡への出費だ。財政規律の緩みは、結局国民が負担させられることになる。

このような状況こそが国難なのだ。

危険なオスプレイ 

オスプレイの安全性に大きな疑問符がついた。

オスプレイは、開発当初から、安全性が疑問視されてきた。1991年から2000年までの試験期間に、非戦闘飛行であるのにかかわらず、4回の墜落、30名の犠牲者を出している。こちら。その後も、同じような事故を繰り返し、犠牲者を出している。事故率が、徐々に上昇しているという記事を下記に示す。

同機の開発には莫大なコストがかかっている。それは、販売価格に上乗せされている。さらに、元来、戦闘地域に陸軍の部隊を運ぶために設計製造された。わが国の自衛には不向き、というか不要の機種だ。

垂直飛行と水平飛行の変換時に、ホバリングすることが一時的になくなることは、構造から容易に推測できる。運転ミスが起きやすいとか、過酷な訓練であることは、事故率の高さの言い訳にはならない。

こんな問題の多い機種を17機、3000億円以上かけてわが国は米国から購入する。自国、自衛隊員の安全を考えているとは到底思えない。これだけの金があれば、数年間分の返還不要の奨学金にあてることができる。

戦闘地域に陸軍兵力を搬送するとは一体どういった状況を考えているのだろうか。

以下、引用~~~

オスプレイ事故率1.5倍 「安全」根拠覆る
毎日新聞2017年10月30日 07時15分(最終更新 10月30日 07時55分)

 米海兵隊が運用する垂直離着陸輸送機オスプレイの今年8月末時点の重大事故率が、5年前の米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)配備前に日本政府が公表した事故率の約1.5倍に増え、海兵隊機全体の事故率も上回ったことが、海兵隊への取材で分かった。政府はオスプレイの事故率が海兵隊機全体より低いことを示して国内配備への理解を求めてきた経緯があり、その根拠が覆る形に改めて対応が問われそうだ。【川上珠実、前谷宏】

 海兵隊は、被害総額が200万ドル(約2億2700万円)以上や、死者が出るような飛行事故を「クラスA」の重大事故とし、10万飛行時間ごとの発生率を機体の安全性を示す指標として使用している。

 海兵隊によると、オスプレイが試験開発を終えた2003年10月から今年8月末の総飛行時間は30万3207時間で、重大事故は9件。10万飛行時間当たりの事故率は2.97になり、防衛省が12年10月の普天間飛行場配備前に公表した事故率1.93(同年4月時点)の約1.5倍に上った。

 政府は、普天間飛行場配備前のオスプレイの事故率(1.93)が当時の海兵隊機全体の2.45を下回っていたことで安全性を強調していた。しかし、米会計年度末(9月末)に算出するオスプレイの事故率は上昇傾向にあり、昨年9月末時点は2.62で、海兵隊機全体の2.63に迫っていた。

 その後も、沖縄県名護市沖での不時着事故(昨年12月)や豪州沖での墜落事故(今年8月)が発生。8月末時点のオスプレイの事故率(2.97)が海兵隊機全体の同時期の2.59を上回ったとみられる。9月29日にはシリアで墜落事故が起き、米会計の17年度末(9月末)はさらに上昇が予想される。

 事故率の増加に対し、海兵隊の広報担当者は「軍用機に潜在的なリスクはつきものだ。高い水準の安全性を確保するため、あらゆる段階で安全措置や予防策を整えている」と説明する。

 一方、防衛省の担当者は「操縦ミスなど機体以外の要因でも事故は起こり、事故率はあくまで目安の一つだ。米側には平素から安全確保への配慮を求めている」としている。

ミス起きやすい

 米国防総省国防分析研究所の元分析官でオスプレイの飛行能力の検証を担当したレックス・リボロ博士の話 オスプレイは機体構造が複雑であり、小さな操縦ミスも許さない設計になっている。オスプレイが海兵隊内で普及するに従い、比較的経験の少ない操縦士も操縦するようになってきており、人為的なミスが起こりやすい状況を作り出していると考えられる。

過酷な訓練要因

 軍事評論家の前田哲男さんの話 北朝鮮情勢の緊迫化に伴い、米軍の訓練がより過酷になっていることが背景に考えられる。中でもオスプレイは固定翼モードと垂直離着陸モードの切り替えの際に脆弱(ぜいじゃく)性が指摘されており、ハードな訓練でもろさが露呈した可能性がある。沖縄や岩国はオスプレイの活動拠点であり、今後も事故が起きかねない。

地位協定の改定 

以前から何度か取り上げてきたが、日米安保条約の実務規定が日米地位協定であり、さらにそれを運用するのが日米合同委員会である。日米地位協定は、わが国が米国により実質的に占領された状況を維持するシステムになっている。

自主憲法を制定することを党是とする自民党の歴代政権、さらに戦後レジームの転換をうたった安倍政権でも、その状況は固定化されこそすれ、改訂しようという動きは、まったく出てこない。戦後72年たったのに、だ。

政官財が、このシステムによって、利益、利権を得ているからに他ならない。内田樹氏が、この隷属状況を、このように述べている。

北朝鮮が、グアム近海に向けてミサイルを発射すると言っただけで、それはわが国の存立危機事態に相当しうるので、ミサイルを攻撃する、または敵基地を先制攻撃する、という。これは、すなわち米国の盾になって、我が国を戦場にする、ということだ。安倍首相・小野防衛相は、一体どこを見ているのか。

米朝関係は、我が国政権の戦争に向けて前のめりになるのを差し置いて、一応落ち着く傾向を見せている。米朝間緊張を煽った当事者の一人、トランプ大統領にとっては、足元から政権が瓦解し始めている。トランプ大統領と一心同体だと述べた安倍首相も、やがて政権の座から追われることになる。次の政権では、日米地位協定の改定をぜひ行うべきだ。

以下、引用~~~

 8月17日付朝日新聞デジタル 米軍基地運用、他国では? 自国で管理権、騒音規制も

米軍機オスプレイの墜落や江崎鉄磨・沖縄北方相の発言で、日米地位協定に目が向けられている。日本では基地の管理権は米軍に委ねられ、運用について日本政府は制限できる立場にない。同じ大戦の敗戦国であるイタリアやドイツは、管理権を自国で持っていたり、軍用機の騒音規制が可能だったりする。国内の関係自治体は長年にわたり、協定の改定を求めている。

北大西洋条約機構(NATO)は、同盟国の駐留軍の法的地位について、共通のNATO軍地位協定で定める。

国内に六つの主要米軍基地を抱えるイタリアは、基地の運用・管理に関する米国との二国間合意(1954年締結、95年改定)を結んでいる。

国内の米軍基地の管理権はイタリアにあり、軍用機の発着数や時刻はイタリア軍司令官が責任を持つ。飛行訓練には国内法が適用され、重要な軍事行動にはイタリア政府の承認が必要とされる。イタリア軍元統合参謀総長のビンチェンゾ・カンポリーニ氏は「米軍とイタリア軍は明白な相互関係にある。イタリア当局の管理が及ばない状況はない」と話す。

1998年に低空飛行訓練中の米軍機がロープウェーのケーブルを切断し、スキー客ら20人が死亡した事故後もイタリア当局は直ちに米軍と協議し、米軍機の低空飛行を厳しく制限した。

イタリアの米軍に対する発言力の強さの背景には、第2次大戦で連合軍に敗れた一方で、ナチス・ドイツ軍に占領された北部のレジスタンス勢力が連合軍の協力を得て蜂起し、自力解放を果たした歴史があるという。その後、安全保障上互恵的な関係が続いた。

ドイツでは、NATO軍地位協定を補う形で、ドイツ国内の駐留6カ国との補足協定(ボン補足協定)で基地使用が定められている。冷戦時代、米軍の危険な超低空飛行訓練などが問題化。90年の東西ドイツ統一直後から、改定への取り組みが進んだ。

2年の交渉を経て、基地外での訓練はドイツ当局の承認が必要となり、危険物を輸送する場合も含め駐留軍の陸海水路の移動のすべてにドイツの交通法規が適用されるように改定された。駐留軍機は騒音を規制する国内法にも縛られる。

ドイツ外務省法制局長として改定交渉を率いたトノ・アイテル元国連大使は「冷戦終結後も我々は米軍を必要としており、交渉では妥協も必要だったが、統一を達成した今こそ完全な主権を得るべきだとの考えには(米国からも)大きな異論はなかった」と振り返る。(ローマ=山尾有紀恵、ドイツ西部ケルン=喜田尚)

■日米地位協定、本体は一度も改定されず

「米軍基地をめぐる諸問題を解決するためには、日米地位協定の見直しは避けて通れない」。沖縄県の翁長雄志知事は14日、小野寺五典防衛相との会談で、協定改定などを求める要望書を手渡した。

地位協定は、日本国内での米軍の権限などを定めた協定で、1960年に結ばれた。米国が米軍の施設内で運営や管理に必要なすべての措置をとることができると規定し、軍人や軍属が公務中に起こした事件で米側に優先的な裁判権を認めている。環境調査のための自治体の立ち入りを認める補足協定や軍属の範囲を明確にする補足協定が策定されたが、本体は一度も改定されていない。

今月の豪州でのオスプレイ墜落事故後、小野寺氏が米側に飛行自粛を求めたが、米軍は翌日に沖縄で飛行させた。日本政府はその後、飛行再開を容認し、北海道での自衛隊との共同訓練にも18日からオスプレイが参加する。各地で起こされている米軍機の騒音をめぐる訴訟では、騒音が違法と認定されながら「国に権限がない」などとして飛行差し止めは認められていない。

米軍基地を抱える15都道府県でつくる渉外知事会は、沖縄県で米兵による少女暴行事件が起きた1995年から、国に改定を求め続けている。今年も2日、「米軍基地に起因する環境問題、事件・事故を抜本的に解決するには地位協定の改定は避けて通れない」などとする要望書を外務省や防衛省に提出した。市街地や夜間、休日などの飛行制限や最低安全高度を定める国内法令の適用▽日本に第一次裁判権がある場合、日本の容疑者引き渡し要請に応ずる▽基地外での事故現場での統制は日本当局の主導で実施する、など15項目の改定要求ポイントを挙げた。

協定の本質的な見直しがなされないことについて、元外務省国際情報局長の孫崎享氏は「多くの国民に『地位協定は沖縄など基地を抱える地域の問題』という意識が染みついている」と指摘。「日本政府内で『外交とは米国との間に波風を立てないこと』という傾向が強まるなか、米側が嫌がる地位協定の改定はもってのほかという状態になっている。国民の薄い当事者意識は政府にとって都合がよく、本来主張できることさえしていない。まずは国民が、同じ同盟国であっても米軍基地の受け入れ方は国ごとで違っているということを知るべきではないか」と話す。(其山史晃、木村司)

「日本の独立は神話」 

残念ながら、翁長知事のこの発言は真実だ。

わが国は、日米安保条約の実務を規定した日米地位協定、さらにその実務を担当する日米の官僚、軍人による日米合同委員会が、憲法を超える機能を持っている。
こちら
こちら。

米国による占領状態が今も実質的に続いている。だから、オスプレイ事故に際して、原因究明できるまで飛行差し止めを希望しても、それは米軍によって無視される。米軍航空機の事故がわが国で起きても、我が国の当局は、何も捜査する権限がない。まさに、日本の独立は神話なのだ。

以下、引用~~~

「日本の独立は神話」=オスプレイ飛行容認を批判-沖縄知事

2017年08月12日 19時09分 時事通信
 沖縄県の翁長雄志知事は12日、那覇市で開かれた名護市辺野古での米軍基地建設に反対する集会で、米軍の輸送機オスプレイの飛行開始を政府が容認したことについて、「米軍が運用上必要と言えばすぐに引き下がる。日本の独立は神話と言わざるを得ない」と批判した。この後、翁長氏は記者団に対し、「残念ながら(日本には)自己決定権がない。大変やるせない」と語った。 

ミサイル防衛という演技 

米国では、平均株価が低下しつつあるのに、ロッキード・マーチン、ノースロップ・マーチンそれにレイセオン等の軍産複合体企業の株価が堅調だ。実際、同企業の業績は好調を保っている。その理由は、トランプ政権が軍事予算を増やしているためだ。2017年度は、540億ドルの増加だ。オバマ政権下で、軍事予算が減らされてきたことへの反発なのだろう。冷戦の終結にともない、軍縮は自然の流れであったが、トランプは逆行している。トランプ政権内部に、政治任用の軍出身者、軍産複合体企業出身者が、数多くいる。軍産複合体と政治が合体すると、政権は紛争を防ぐのではなく、紛争・戦争を起こす方向に向かう。北朝鮮危機も、この文脈で見てゆく必要がある。

我が国も、安倍第二次政権になってから防衛予算は増加の一途を辿っている。オスプレイさらにはTHAADも米国からあちらの言い値で購入することになる。安倍首相は、トランプ大統領と軍備の米国からの輸入の密約を早い時期に行った可能性がある。

そこで、北朝鮮のグアム攻撃(または周辺海域へのミサイルの打ち込み)に対するわが国政府の対応である。PAC3を四基、ミサイルの飛翔地域である中国・四国地方に配備したとある。

PAC3は、弾道射程距離20km、上昇高度15kmである。ミサイルが落下し始めたところで、ミサイルを打ち落とすのがその機能だ。従って、これは最後のミサイル防衛の手段である。グアムへ飛行するミサイルを打ち落とすことは不可能だ。さらに、おかしなことは、弾道射程距離の短さを考えると、中国四国地方を四基のPAC3でカバーすることは土台無理な話なのだ。首都圏に配備されたPAC3も、市民を守るためではなく、米軍基地・自衛隊基地を守るためだけに配備されている。PAC3を四基配備したというのは、ミサイル防衛の点では全く意味がない。

PAC3配備は、国民に危機を煽るための演技でしかない。





アル中気味なだけかもしれないが・・・ 

国会答弁では官僚の作文を読み上げると、本音をぶちかまして、あぁ、また二世議員の大臣待望組がやらかしていると思ったら、大臣の椅子には未練はなさそうで、地位協定を見直すべきだという極めて正当な主張もなさっている。以前にも何度か取り上げたが、日米地位協定、その運用を具体的に行う日米合同委員会は、とんでもない「売国的な」協定、制度なのだ。例えば、こちら。これをそのままにしておきながら、「自主憲法制定」を目指す等と言うのは、100年早いと常々思ってきた。沖縄で、米軍軍人、軍属による重大犯罪が起きても、日米地位協定を改定するのではなく、その運用改善で対処している・・・要するに何も変わらない。そうしたことを踏まえて、江崎大臣は、地位協定の見直しをと、しっかり述べておられる。江崎大臣の言うことがもっともなのだ。

ちょっとアルコール依存気味なのと、大臣の椅子に未練がないということで、本音をぶちかましているだけなのかもしれないが、これは与党大臣として極めて正当な主張だ。本当の「愛国者」の発言だ。

以下、引用~~~

8/8(火) 13:19配信 琉球新報
沖縄相「地位協定見直しを」 閣僚で異例な見解
江崎鉄磨沖縄北方担当相

 【東京】江崎鉄磨沖縄北方担当相は8日の閣議後会見で、豪東海岸で発生した米軍の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの墜落事故に関して「日米地位協定をもう少し見直さないといけない」と述べた。閣僚が地位協定見直しに言及するのは異例だ。

 江崎氏は「話し合って時間をかけてでも、沖縄県民の気持ちを政府がしっかり受け止め、米国に言うべきことは言いながら、という考えを持っている」と強調した。

 政府は地位協定について「あるべき姿を不断に追求していく」などとする見解を示してきたが、これまでの対応は運用改善にとどまり、事実上見直しに否定的な立場を取ってきた。

 地位協定を巡っては、昨年4月に発生した米軍族女性暴行殺人事件を受け、当時の島尻安伊子沖縄担当相(自民党県連会長)が「県連としても改正、改定について求めざるを得ない」と求めた経緯があるが、菅義偉官房長官は「県選出の国会議員、県連会長としての考え方を述べたのだろう」と語り、政府見解ではないとの見方を示した。【琉球新報電子版】

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