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東京でインフルエンザ超過死亡が増加 コロナ死の可能性 

東京で、3から4月にかけてインフルエンザ・肺炎関連死亡が著名に増加し、超過死亡を生じている。

こちら。

この異常な死亡の増加が、新型コロナ肺炎によるものの可能性がある。

安倍は、下記の記事のように新型コロナ肺炎による死亡はありえないと強弁しているが、これは虚偽である。以前のポストにも記したが、死亡例全例にCTを撮る等ありえない。さらに、記事にある通り、法医学の死因究明のための病理の担当医が、強い疑いがあっても保健所に受け付けてもらえなかったと証言しているわけで、安倍の弁明は嘘である。

リテラから引用。こちら。

人の生死にかかわることについてまで嘘をつくリーダーの下で、この国はどこに向かうのだろうか。経済・政治のことだけでなく、こうした基本的な統計も自分の思うようになると思っている、その知的未熟さ・・・。

内田樹氏のtwitterでの発言のようになると覚悟しておくべきだろう。

国内向けにどんなに言葉巧みに「感染は制御された」とぶち上げても、メディアが拍手喝采してみせても、感染者についてのデータが国際社会の検証に耐えなければいつまでも渡航は制限され、日本は「鎖国」のままです。国内メディアを統制しても無意味なんです、今回は。

聖火リレー、それを観ようとする人々の愚かさ 

オリンピックの聖火リレーは、ナチスドイツのベルリンオリンピックで導入された。オリンピックをナショナリズムの高揚に利用しようとするヒットラーが考えたものなのだ。

ギリシャで太陽から採火した聖火を、オリンピック開催国まで運び、多くの人がそれをリレーし、会場に灯す。ナショナリズムを煽り、人々を共同の幻想に誘うにはちょうど良い催しだ。重要なことは、元来のオリンピックの精神とは関係のない政治的な催しだということだ。

下に引用する記事を目にして、愕然とした。

ヒットラーのような為政者による国民のマインドコントロールに易々と乗る人々がいる。この聖火、強風で種火もろとも消えたというではないか。この催しのいかがわしさを象徴している。東京オリンピックは、世界からはすでに延期ないし中止という意見が数多く寄せられている。この夏、予定通りに行おうとしているのは、安倍・森の二人だけなのではないか。国民も、アスリートのことも考慮せず、自分たちの利権と業績を追求して止まない連中だ。

それに加えて、これほど多人数が狭い区域に集まったら、COVID19感染爆発が起きてもおかしくない。現在、ヨーロッパでは、多数の犠牲者が出ている。こちら。この危機の状況で、集団になることのリスクを、彼らは全く理解していない。真の数が隠蔽されているというわが国の感染者数もどんどん増え続けている。医療機関・介護施設での集団感染も目立つようになってきた。医療機関が機能しなくなったら、本当にお手上げ状態になってしまう。

内田樹氏流に言うと、上がサルになり、それにならって下もサルになりつつある、という構図なのではないか。

以下、引用~~~

仙台で聖火見物5万人 感染リスクの数時間行列 組織委、再び密集なら中止検討
毎日新聞2020年3月21日 21時30分(最終更新 3月22日 00時11分)

 東京オリンピックの聖火を東日本大震災の被災3県で巡回展示する催し「復興の火」は21日、仙台市で行われ、約5時間半で約5万2000人が観覧した。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、主催する宮城県は混雑緩和に努めたが、想定(1万人)の5倍以上の人出に500メートルを超える長蛇の列ができた。感染リスクが高まる密集の中、数時間待つ状態が続いた。

 共催する東京五輪・パラリンピック組織委員会は22日以降、列の間隔を前後1メートル以上空けることを徹底し、過度な密集状態が発生した場合は中断や中止も検討することを明らかにした。

 会場となったのはJR仙台駅東口自由通路の屋外デッキ。特設ステージに設置された聖火皿にオレンジ色の炎がともされた。観覧は午後1時半ごろから始まり、当初は15人ほどずつ間近まで案内され、制限1分間でカメラやスマートフォンで記念撮影し楽しんだ。約2時間半待ったという仙台市のパート従業員、戸田静枝さん(67)は「これだけ並んだから、ゆっくり見たかったけれど、仕方ないですね」と漏らした。

 それでもマスク姿で順番を待つ列は伸びて駅反対側の西口に及び、デッキが行列であふれた。通行人の妨げになったこともあり、県は観覧終了3時間前の午後4時時点で列を打ち切り、聖火皿周囲の柵の外側を通り過ぎる形で観覧してもらう方式に切り替えた。

 県はボランティアら誘導員約90人態勢で速やかな移動を呼び掛けたが、担当者は「見込みが甘かった。土曜で好天にも恵まれ、ここまでの人が押し寄せるとは想定していなかった」と話した。

 「復興の火」は22、23日に岩手県、24、25日に福島県で展示され、26日に同県から聖火リレーが始まる。【村上正】

日本感染症学会の舘田一博理事長の話
 屋外でも手が届く近い距離で長時間待っていたのなら、感染拡大のリスク要因になる。濃厚な会話が交わされていなければ、リスクは高くないが、それでも危険性は否定できない。(本番の聖火リレーでも)沿道に予想もしないほど大勢の観覧者が集まれば、それぞれ間隔を適切に空けるなり、対策を取る必要がある。待機スペースに限りがあるなら、それに合わせて観覧者をどう絞り込むかが重要になる。

政治的虚無主義が日本を覆う 

「桜を見る会」で安倍首相は「詰んでいる」はずなのに、しぶとく生き延びている。

それは何故なのか。

彼は、論理的な正しさを無視する。論理的な正当性を自らに課そうとしない。

これは、政治的な戦略ではなく、彼の「無能力、知的未熟さ」によるのだろう。漢字が読めない首相がかって存在したか。原稿なしに、すなわち官僚の指図なしに、記者会見をできない首相はいたか。

問題は、それを重大な問題として捉えようとしない、取り巻き、そして彼に過半数の議席を与える選挙民、また選挙を無視する政治的なペシミズム、ニヒリズムの人々だ。

安倍が政治の舞台から降りたとしても、国民の間に政治的悲観主義・虚無主義が蔓延り、同じ没論理性の別な政治家が首相の座につく可能性がある。その先には、全体主義、ファシズムがある。

これは恐るべき事態だ。

内田樹氏が、この事情を分かりやすく述べている。

こちら。

今夜9時からお勧めネットTV番組 

お勧め!!

「この滅茶苦茶な国で理性を保つために」

望月衣塑子
内田樹
中野晃一

Choose TV

今夜9時から

こちら。

「桜を見る会前夜祭」狂騒曲 

「桜を見る会前夜祭」に関する、安倍首相の弁明は、とても理解しうるものではないし、何も客観的な証拠がない。

「ホテルが宴会費用を勝手に下げた。その理由は、宿泊込みであるから。」そのようなことが、これほどの格式のホテルで在りようはずがない。

ホテルが半額以下に値引きしたとなると、安倍首相後援会への政治献金と同様。その記載が、政治資金報告書にない。政治資金規正法違反。値引きが虚偽だとすると、選挙民への金品提供となり、公職選挙法違反。

ホテルがこれほどの値引きをしたとすると、事前に参加人数を把握していたことになる。そうでなければ、ホテル側の経営責任の問題が出てくる。安倍後援会は、後援会員の、この「桜を見る会」への参加を組織化していたことになる。

どう考えても、安倍首相の「説明」は、虚偽であるか、またはホテル側に無理難題を押し付けたことになる。

安倍首相は、この線で強行突破する積りかもしれないが、今回は、行政ではなく、安倍後援会の問題であり、関与した人間が極めて多いことから、モリカケのように隠蔽、改ざん、関係した人物の切り捨てで乗り切ることは無理。

それをマスコミがどれほど追及するか、そして国民が忌まわしい政治の私物化に否を言うかどうか、が問題となる。

内田樹氏がtweetしているように、大迷惑はホテル側だろう。安倍首相は、そんなことにお構いなしである。彼のついた嘘に基づいて、すべてを書き替える。ただし、今回はそれが通用しない。

以下引用~~~

内田樹
@levinassien
·
TLは5000円宴会話で一杯。ホテルが「はい、確かに5000円で受けました。領収書も切りました」と言って証拠を出せば終わる話なので、今ホテル経営陣は必死に会議しているところでしょう。「ここで政権に恩を売っておけば、たっぷり見返りが」という人がおり、

内田樹
@levinassien
·
「でも、それ、嘘だって見え見えじゃないですか。公選法違反の片棒担いで、後でバレたら、ホテルの格式めちゃくちゃですよ」と言う人がおり、頭抱えてるんでしょうね。気の毒です。

ジャーナリズムの劣化 

この内田樹氏の言葉は至言である。

内田樹氏のtweet;

ある通信社から「安倍政権は歴代最長を記録しそうですが、長期政権の理由は何でしょう?」というインタビューの申し出がありました。答えは「あなたがたジャーナリストが知性と徳性を失ったから」以外にないんですけど・・・それを聴くだけのために神戸まで来ますか?

この二日ほど、例の進次郎の結婚報道がテレビを席巻しているらしい。それを報じるマスコミに、もう少し掘り下げる報道、内田氏による「知性と徳性」に基づく報道をすることはできないものか、という小田嶋隆氏の発言。もっともだと思う。こんなマスコミに我々は日々洗脳されて過ごしていることを肝に銘じなければいけない。残念なことなのだが・・・。

こちら。

トリプルゼロの、何の成果も出していない議員が、40歳前後になってできちゃった婚を、こともあろうに官邸で大々的に公表し、それをマスコミは徹底して報じ続ける・・・やはりどこか狂っている。

トランプ来日で、米国が得たものは、即ちわが国が失ったもの 

内田樹氏の述べた「倒錯した」思考は、国民に受け入れられているように思える。だが、その思考、判断の出所は、自民党政権である。

自民党は、かってCIAから資金を提供されて、米国にとっての「防共」の盾となるべく誕生した。それを担ったのが岸信介だ。その根本的な思考から、自民党は抜け出せていない。冷戦構造がとっくに終了し、ただ米国の側についていれば、わが国の政権が、米国から信任され支持されるという時代は終わった。

だが、今も米国に隷従することで、自らの権力基盤を維持し、自らの利益になると信じているのが、岸信介の孫、安倍晋三による現政権だ。

冷戦構造が終わった今、わが国は米国により社会的共通資本たる農業・医療を破壊され、自衛隊員の生命を米国の世界戦略にのために差し出そうとしている。それは、「売国」そのもの。それに、国民がまだ気づかない。

以下、引用~~~

内田樹「米大統領が訪日で獲得したものは、そのまま日本が失ったものだ」
連載「eyes 内田樹」

内田樹2019.6.5 07:00AERA#内田樹

内田樹(うちだ・たつる)/1950年、東京都生まれ。思想家・武道家。東京大学文学部仏文科卒業。専門はフランス現代思想。神戸女学院大学名誉教授、京都精華大学客員教授、合気道凱風館館長。近著に『街場の天皇論』、主な著書は『直感は割と正しい 内田樹の大市民講座』『アジア辺境論 これが日本の生きる道』など多数
内田樹(うちだ・たつる)/1950年、東京都生まれ。思想家・武道家。東京大学文学部仏文科卒業。専門はフランス現代思想。神戸女学院大学名誉教授、京都精華大学客員教授、合気道凱風館館長。近著に『街場の天皇論』、主な著書は『直感は割と正しい 内田樹の大市民講座』『アジア辺境論 これが日本の生きる道』など多数

 *  *  *
 
トランプ大統領が訪日日程を終えた。安倍首相はゴルフと大相撲など異例の歓待で日米同盟の緊密さを世界にアピールして堂々たる外交的成果を上げたと大手メディアはうれしげに報じているが、そのような気楽な総括でよろしいのだろうか。

 大統領は首相との密談の中身について「農作物と牛肉」をめぐる交渉で「大きな進捗」があったこと、「7月の選挙が終わった後」に「大きな数字」が出てくることまであっさりツイッターで暴露した。横須賀では空母化される「かが」に搭乗して、米国製の兵器の「最大の買い手」である日本政府がこれから1機150億円のF35ステルス戦闘機を105機購入すること、それを艦載した大型艦船が「すばらしい新しい装備で地域の紛争にも対応することになる」と日米同盟の広域での軍事的展開を予言してみせた。

 このどこが安倍外交の「成果」として称賛されるのか私にはわからない。大統領はただ「属国」を視察に来て、「代官」に忠誠心の踏み絵を踏ませて、満足して帰って行ったようにしか見えない。

 大統領は大幅な関税引き下げを求め(それは日本の農業に致命的な打撃を与える)、維持費を含め6兆円の戦闘機を買わせ(それは福祉や教育や医療に投じることができた財源である)、日米同盟の本質が軍事的なものであることを世界に広言した(それは米国が始める戦争に日本が巻き込まれるリスクを高めた)。

 大統領が訪日で獲得したものはそのまま日本が失ったものである。にもかかわらず、多くの日本人がこの「成果」に随喜している。なぜそのような倒錯的な思考ができるのか。説明できる仮説を私は一つしか思いつかない。それは「米国の国益を最大化することがわが国の国益を最大化することである」という信憑がひろく日本社会に行き渡っているということである。

 これに類する事例を私は他に一つ知っている。かつてソ連の衛星国の指導者たちが主語を「ソ連」に替えただけで、これと同じ文型で自分たちの統治を正当化していたことがあった。それらの国々がその後どうなったか、人々はもう忘れてしまったのだろうか。

エセ保守政権は、記録・歴史を隠蔽・改ざんする 

昨夜(深夜)にアップしたニュースにも関連する、青木理氏の評論。まっとうな意見だ。

だが、元号変更と刃物事件の報道ばかりで、この国の存立を左右する問題はあまり報道されていないようだ。

内田樹氏が、「涅槃状態」にあると喝破した世情だが、「生きる力、生きるための本当のエートス」を失いつつある社会になっているような気がする。何が正しく、何が生きる上で根本的に重要なことなのか、人々が分からなくなっている状況というべきか。

少なくとも、真正の記録を率先して破棄し、フェークで乗り切ろうとする政権等存在を許してはいけないはずなのだが、政権のおぜん立てした祭りとスキャンダルの報道で国民は酔いしれているように思える。

本当の保守はいないのだろうか。そして、このエセ保守政権の本質を国民が理解する日は来るのだろうか。

以下、引用~~~

【 週刊現代 5月11・18日号 青木理:記録を大量廃棄し、歴史の礎を無視する現政権はエセ保守にすぎない

パリのノートルダム大聖堂が炎上し、フランスのみならず世界に衝撃を与えた。それも当然なのだろう。12世紀半ばに建設がはじまり、ほぼ完成したのは13世紀半ば。ざっと800年超の歴史を持ち、初期ゴシック建築の傑作として世界文化遺産の一角に登録されている。歴代大統領の国葬などにも使われ、渡仏する観光客は誰もが足を運び、フランスにとってシンボル的な存在だったのだから。

一方で、ふと考えてみたくなる。煎じ詰めれば単なる建築物に過ぎないものの喪失が、なぜこれほどの衝撃事として世界に伝えられたか。大きくはノートルダム大聖堂の持つ「歴史性」ゆえだろう。はるか以前の人びとが壮麗な建築物の創造にエネルギーを注ぎ、紆余曲折を経てそれは800年後の現在まで遺された。長きにわたる時の積み重ねは、当然のこととしてさまざまな逸話や事件も絡みつき、そうして形作られる歴史や伝統に多くの人が敬意を抱き、頭を垂れる。決して保守主義者でない私も、大聖堂の炎上には心が痛んだ。

逆に言うなら、長きにわたる時の経過に耐えうるように事物を後世に伝えていくことこそ、歴史や伝統を重んじる保守主義の要諦ということになる。では、大聖堂の炎上とほぼ同時期に報じられたこのニュースはどう受け止めるべきか。4月14日、毎日新聞朝刊の1面トップ記事である。

首相と省庁幹部らの面談で使われた説明資料や議事録などの記録約1年分を毎日新聞が首相官邸に情報公開請求したところ、全て「不存在」と回答された。(中略) 官邸の担当者は「記録は政策を担当する省庁の責任で管理すべきだ」と説明したが、重要とみられる16件を抽出して府省側に同様の請求ことをしたところ、10件については説明資料の保有を認めたものの、どの府省も議事録の保有を認めなかった 〉

記事には〈 匿名で取材に応じた複数の省の幹部 〉の話がこう記されている。「官邸は情報漏えいを警戒して面談に記録要員を入れさせない」

関連記事にこんな証言も。
〈 ある省の幹部は「首相の前ではメモは取れない。見つかれば、次の面談から入れてもらえなくなる」と打ち明けた。別の省の幹部たちは「メモはまずいので、ポケットに録音機を忍ばせて臨んだ」「幹部は面談後、記憶した首相とのやり取りを部下に口頭で伝えてメモを作らせている」と証言した。「官邸ににらまれるので、公文書扱いにはしていない」と話した幹部もいた 〉

振り返れば、各省庁で重要文書の隠蔽、廃棄が相次ぎ、ついには財務省で公文書が改竄された森友学園問題などを受け、政府は公文書の扱いに関するガイドラインを改定し、政策や事業実施に影響を与える打ち合わせ記録の作成を義務づけた。だというのにこの惨状。これでは権力中枢の意思決定過程が検証できず、行政の私物化をますます横行させかねない ー などと難じても、おそらく現政権とそのコアな支持層には蛙の面に小便だろう。

しかし、これは歴史の礎となる重要記録が残らないことも意味する。公開するか否かは脇に置くとしても、権力の意思決定をめぐる正確な記録を残さなければ、後世の人びとが敬意を抱き、頭を垂れるかもしれない歴史は紡げない。伝統は形作られない。現政権とコアな支持層が真の保守ではなく、エセ保守であることの何よりの証左である。

「涅槃状態」にある国家 

内田樹氏の言う「涅槃状態」に国民の多くが陥り、覚醒しない。そこをついて、米国を宗主国と仰ぎ戦前体制を作り上げる異形な政権が居座っている。否、政権自体が同じ「涅槃状態」なのだ。安倍首相、政権の得意技は「やっている感」の演出である。自らの権力・権益を確保・維持するために、やっている振りを続けている。安倍政権の行っているのは、外交ではない。対米従属だけである。国民は、それに慣らされ、わが国ほど素晴らしい国はないのだと思いこまされている。

北方領土はわが国固有の領土である、という主張が、外交白書から除かれた。これまでのわが国の政権が維持し続けてきた基本的な主張である。この主張を取り下げることで、ロシアから北方領土を返還できなくても、「無問題」になった。領土問題の解決は難しい。時間と手間のかかる課題だが、安倍政権は、いとも簡単にわが国の主張を取り下げてしまった。

北朝鮮との交渉窓口を持たない国は、関係五か国のうちわが国だけになった。安倍首相は、拉致問題を最重要課題だと打ち上げてきたが、その解決を目指す考えは少しもない。拉致問題を政治的に利用するだけである。拉致問題は、解決されぬことが、安倍首相にとっては大切なのだ。

これらは、安倍政権の「涅槃状態」を示す。そして、それを受け入れ、わが国があたかも独立を満喫し、何も問題のない民主主義主権国家で、世界中から羨まれているという妄想を抱く国民がいる。

Blogos内田樹氏の論考を引用~~~

涅槃状態に入った安倍政権

北方領土問題の解決が政府のアジェンダから消されました。

そんな問題ははじめから存在しなかった、ということにすれば政権の失策は問われない。

これは安倍政権になってから、重要な問題のすべてについて政権が採用してきた遁辞です。

それについて去年ある大学での講演でしゃべったことの一部を再録しておきます。

 そして、2012年から安倍政権が始まる。これが僕の戦後史第五段階論の第五段階に相当するわけですけれども、これはもう切るカードが何もないわけですね。経済カードも政治カードも、新しいカードは何もない。やれることは外交的には全面的な対米従属、アメリカの企業に対する市場開放と、日本の公共財の切り売り。

 とりあえず、それさえしておけば政権は延命できる。

 とにかく「やってはいけないこと」だけはわかっている。

 それは鳩山政権がやったことです。

「国土を返してくれ、国家主権を返してくれ」ということはおくびに出してもいけない。それを言った瞬間に政権が崩壊することだけはわかっている。だから、対米交渉は一切何にもしない。全部アメリカの言う通りにするということだけが決まっている。

「対米交渉」というのは、交渉らしきものをしているただの時間つぶしです。安倍政権の国会運営と同じです。「やっているふり」をしているだけです。最終的にはアメリカの要求を全部丸のみにする。それがわかっているから、アメリカは安倍政権の延命を許している。さすがに対米自立のために何もしなかった政権というのは戦後初めてです。

 日本は主権国家であって、望むものはもうすべて手に入れているので、要求することはなにもない。完全に満たされているというのが安倍政権下の日本国民が享受している「妄想」です。

 もう全部達成し終えた。国土も回復したし、国権も奪還した。だから、世界中から日本は尊敬されている。世界中の人が日本をすばらしい国だとあこがれている。「日本すごい」とか、「世界が尊敬する日本」とかいうテレビ番組や書物が溢れていますけれど、これが第五段階の特徴です。

 もう達成すべき目標がなくなった。すべては手に入ったので、何の努力も要らない。涅槃状態のうちにある。それが現在の日本です。

 敗戦後の国民的な課題であったはずの「国土の回復、国権の回復」は実はとっくの昔から達成されていたので、そんなことは今さら考えるに及ばない。それどころか、明治維新からあと先の大戦までの近代日本がやってきたことはすべて「すばらしい達成」ばかりであって、そのせいで世界中の人々から、とりわけアジアの被侵略地や旧植民地の人たちから感謝され、尊敬されているというような妄説に人々が取り憑かれている。

 沖縄の基地問題に対する日本国民の無関心、北方領土に対する無関心、北朝鮮の拉致問題に対する無関心、すべて同根です。今の日本は最高の状態で、安倍政権がやっている政策は外交も経済すべて成功しているという話のうちに眠りこけているのが現代日本人が落ち込んでいる「ニルヴァーナ状態」です。

 その病的な「努力したくない」感は自民党改憲草案の前文に徴候的に現れています。そこにはこんなことが書いてあります。

「我が国は、先の大戦による荒廃や幾多の大災害を乗り越えて発展し、今や国際社会において重要な地位を占めており、平和主義の下、諸外国との友好関係を増進し、世界の平和と繁栄に貢献する。」

 これを日本国憲法の前文と比べると、その異様さが際立ちます。憲法前文にはこうあります。

「われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思う

 自民党改憲案は「占めており」、現行憲法は「占めたいと思う」です。

 自民党草案を起草した人間の脳内では、日本はすでに国際社会において重要な地位を「占め終わっている」。

 だとすれば、いったいこれ以上何を努力する必要があるのか。

 実現困難な理想を掲げて、それに向けて鋭意邁進するというタイプの文言はもう使わないということについてどうやら起草委員たちはひそかに合意していたようです。

 日本にはもう努力目標が存在しない。

 アメリカからの国家主権の奪還は不可能なので、それについてはもう語らない。アメリカとロシアからの領土の回復は不可能なので、それについても、もう語らない。安保理の常任理事国入りについても、もう語らない。

 それが21世紀の日本人が落ち込んでいる国民的規模での「涅槃」状態です。

 これは重い病気に罹った人間が「私はまったく健康である。他の人たちが私の健康を羨ましがっているほどだ」とへらへら笑っているのと変わらない。主観的にはいい気分かも知れないけれど、そうやっているうちに手当をしない患部はどんどん壊死している。(後略)

「新元号の由来」 

内田樹氏によると、新元号の由来・・・

「国書から」と誇らしげに発表したのに後漢の詩人張衡の「仲春令月時和気清」が出典でした

ということらしい。

別なtweetでは・・・

張衡「帰田賦」(AD78-139) ←晋王朝の安帝の時代の人物

王羲之「蘭亭序」(AD353)

昭明太子「文選」(AD501-531)

大伴家持「万葉集」(AD759)

安倍晋三「令和」(AD2019)


万葉集の和歌からの引用だと述べて、安倍首相は、強引に日本の四季につなげているが、中国にも四季はある、ということだ。

私は元号は基本使わないので関心が殆どないのだが、元号制定を鳴り物入りで盛大にやって、これでは恥ずかしくないのだろうか・・・。

本当に、知性を欠く首相、その取り巻き達だ。あの有識者たちは一体何の有識者なのだろうか。

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