訃報 Bob W7AYN 

昨日、Ron WA7GILからメールがあった。Bob W7AYNの訃報だった。Bobは、心筋梗塞の発作を二度起こし、二度目の血管造影の造影剤で、わずかに残っていた腎機能が廃絶。以前から準備していた、腹膜透析を行うようになったらしい。回復の兆しは見られたらしい。だが、アイスクリームを口にしようとして、その時に突然亡くなられた様子。きっと致死性の不整脈に襲われたのだろう。激しい痛み等に長時間苛まれることなく亡くなったのは、せめてものことだったろう。

彼のことは、以前にアップした。こちら。そこでも述べたが、彼のバグキーによるキーイングは、本当に芸術的なものだった。FT817ベアフットに、軒よりもちょっと高いだけのロングワイアー。それで、バンドが開けると必ず聞こえた局だった。1980年代、私が無線にカムバックしてから夕方の7メガでしばしばお目にかかるようになった。この20年間ほどの間、2年ほど前に、引っ越されるまでは、数日に一度程度定期的にお目にかかった。毎年暮れに、クリスマスプレゼントだといって、アリゾナの風景写真のカレンダーを毎年送ってくださった。

2年前に、お子さんの家の近くに引っ越してから、アンテナが建てられなくなり、ガレージ内に小さなマグネチックループを設置してオンエアーを続けておられた。さすがに交信するのは厳しく、昨年春に一度だけ、コールをようやく取れるだけの信号で交信しただけだった。アンテナのグレードアップについてメールで何度か助言めいたことを彼に書き送った。夜間だけ、庭に釣り竿を建てたらどうか、とか・・・。でも彼は、室内アンテナを使い続けると決めていたようだ。Ronによると、最近、体調を壊されるまでは、サイズを大きくしたループを作る予定になさっていたとか・・・。

彼は、病との闘いの連続で、引っ越しをする前の数年間は、毎月のように新しい病気に見舞われていた。だが、気丈に一つ一つの病を乗り越え、無線を愉しみ、お孫さんの面倒を看ることに精を出しておられた。家族関係でも問題を抱えておられたことも多少伺ったことがある。まだ無線で話しをさせて頂きたかったと思う反面、本当にご苦労様でしたと彼には申し上げたい気持ちである。彼にとって、死が救いであったことを祈りたい。

ON4IZ Henry 

久しぶりの無線ネタ・・・

1960年代、小さな設備で無線を始めた私にとり、西ヨーロッパとの交信はどんな局でも珍しいものだった。印象に残っている(といっても、交信自体ではなくQSLカードが印象に残ったのだが)局に、Henry ON4IZがいる。交信そのものは、きっとラバースタンプだったのだろう。が、頂いたカードは、Henry自身をカリカチュアライズした男性が、聴診器を首から下げ白衣を着て、片手に注射器を持っている図柄のカードだった。セリフには、「PSE QSL or ......」とあった。カードをよこさないと、ぶちっとしちゃうぞというジョーク。Henryは、当時産婦人科の医師をしていたのだった。当時、高専で機械工学を勉強していた私、行く行く彼と同じ医師の道に歩むことになるとは想像だにしないで、そのカードにしばらく見入ったのを覚えている。そのカードは、大切にしまってあるのだが、現在行方不明。探し出して、スキャンしておこう・・・。

Henryと再会したのは1990年代だったか・・・。上記の初めての交信とQSLの件を彼にメールした。彼は、その後、国連等で医療関係の仕事をし、ベルギーの名門Ghent大学産婦人科学教授に就任なさっていた。それからしばらくまた交流がなかったが、7、8年前のことだったか、彼がFOCのメンバーに推挙されたことを知った。彼にお祝いのメールを差し上げた。その時に、すでにリタイアしたか、近々リタイアするという話を伺った。

そして、つい先日、FOCのリフレクターでの私の発言に関して、彼がメールをしてよこした。

スペインのカタロニアで起きている政治的な動きに関連して、リフレクターで、これでまた「ニューワン」ができるかもしれない、などというお花畑の発言があった。それに対して、Nando EA3BBが、これはスペイン人にとってとてもクリチカルな問題であり、軽々に議論してもらいたくない、という趣旨のコメントをした。私も同感であり、まずは同地の人々の生活と政治が第一に考えられるべきであり、アマチュア無線は二番手、三番手の事柄だという発言を行った。アマチュア無線のことだけを考えていてはダメだ、と言いたかったのだ。スペイン政府は、カタロニア独立派に対して軍事行動も辞さないというニュースも入っている。多くの人が傷ついているのだ。そこで、「ニューワン」の議論はなかろう、ということだ。

Henryは、それに対するコメントを下さった。私の発言に同意する、Nandoに個人的にその旨のメールを送った、という内容であった。同業だから、こうしてメールするのだけれど、とあったので、近しく感じて下さっていることをありがたく思った。Henryは、国連で開発途上国の医療援助等にも携わってこられたので、こうした政治的な問題を軽々しく扱うことに敏感なのだろう(それが当たり前のことなのだ)。彼は、完全にリタイアしたが、今も、退職前勤務していた病院に後輩医師の指導のためにでかけることがよくあるらしい。お元気そうだった。

彼は、リフレクターで、コンテストがどうしたWARCバンドがどうしたといった延々と続く議論・・・そこに一枚私も別な形で嚙んではいたのだが・・・にはウンザリしているので、リフレクターから離れることも考えている、とあった。確かに、それにも一理はある。FOCのリフレクターは、コンテストとDXの話題が専らなのだ。リフレクターを止めるかどうかは、Henry次第だが、Henryのような方の発言こそがあの場には必要なのだ、と返事を送った。

このところ、アマチュア無線とくにCWは、衰退しているのではなく、「死んだも同然」という印象を抱いていたが、こうしたやり取りの出来る方がいると、まだ捨てたものではない、とも思う。だが、彼の世代のOMたちがいなくなったあとに、一体どのようなアマチュア無線が残るのだろうか・・・。

JJ8KGZ 

昨夜、7メガの定位置を聞くと、JJ8KGZ LeoさんがCQを繰り返しだしている。おぉ、また出てこられたかと感激する間もなく、キーヤーの電源を入れ、迎撃態勢を整えた。コールすると、リポートに次いで、お天気の報告を下さったので、あれ、まさか忘れられたかと一瞬思った(嘘)。が、その後ご家族のこと、仕事のこと、アンテナのこと等々、20分程度話に花が咲いた。懐かしいことこの上なし。他数局のJAの方々と欧文でラグチューを繰り返していたのは、6,7年前のことだろうか。5年前には、秋葉原で初めて、そしてその後継続することはなかった、その面々のアイボールを開催することができたのだった。以前にもブログに記したが、1990年代、CO2MA Edが来日されたときに、JA製のリグを所望され、私のIC761では大きすぎるということで、彼がYaesuの小さなリグを提供してくださったことがあった。それ以来・・・否途中中抜けの期間が結構あったが、無線で親しくさせて頂いていた・・・。

彼は、あの周波数でCQを繰り返しだしているが、誰も呼んで来ない、と嘆かれる。CONDXの所為なのか・・・と。いや、夏枯れのCONDXもあったが、圧倒的に皆のactivityが低下している為だ、と「やんわり」申し上げた。実際、毎日バンドをワッチしていて、そう思う。CWのactivityの大多数は、コンテスト、アワードのための交信になっており、ラグチュー派は、もっぱら和文だ。かっての欧文愛好者は、某クラブの週一回あるオンエアーミーティングだけに出ることが多い様子。様々な事情、各々の好みによって決まることなので、それについてとやかく言うつもりはない。だが、かっての欧文でラグチューを愉しむ人々はごく限られた時間と周波数に固まっている。これは、JAだけのことではなく、世界的な傾向のような気がする。世界的な傾向というと、大ぶろしきを広げた言い方だが、すくなくともこの40年間、自他ともに認めるビーコン的活動性を保ってきた私(あまりうれしい評価ではないのだが・・・ビーコンとよく言われる)からすると、かっての主流だった欧文による、国内、国外とのラグチューは、かなりのマイノリティになってしまっている。

客観的に現状と将来を見通すと、CWのラグチューは、やがて消えゆくのだろうと思う。簡易な英文の読解、作文の能力、暗記受信の訓練、それにラグチューへの憧憬があれば、このスタイルの愉しみが可能なのだ。が、やはりバリアーは相対的に高く、他の愉しみ方に容易にアクセスできるので、このオペレーションスタイルは、寂れて行くのが必然なのだろう。

ラグチュー派を増やすためにはどうしたら良いか、若い人々にこの愉しみを伝えるにはどうしたら良いか、という問題提起がfacebookのCWのグループであった。確か、フランス人のハム。私は、上記のことに加えて、自分自身がこのスタイルを愉しむことの大切さを説いた。CW界等という客観的な存在はない。もう、自分と、その相手をしてくださる方だけしかいない、と考えるべきなのだ。実際のところ、軍隊や、船舶通信の世界で、CWに練達し、ラグチューを愉しんでおられた世代の方はもういない。彼らの多くがelmerとなって、若手を引き付け、彼らの相手をすることで、CWのラグチュワーを育ててきた。だが、そうした環境、世代はすでに過去のものとなった。この運用スタイルを愛する、我々一人一人が、その愉しみを愉しむことだ。それが若い人々にアピールするかもしれないし、そうならないかもしれない・・・。基本的には、CWの将来には悲観的なのだが・・・、というのが私の結論だった。

Leoさんの、長短点比がやや大きめのきびきびしたCWを受信しながら、そんなことを考えていた。また、あの周波数で彼を待ち受けて、お相手をして頂こう。今はグランウンドマウントのクッシュクラフトのバーチカルらしいが、近々アンテナのグレードアップも考えておられるらしい。お会いする楽しみが増えた。

米国社会のエートス 

昨夜、Jack WA7HJVが、テキサスのCorpus Christi(CC)から出てきた。ここは、あのハリケーンHarveyでだいぶ被害を受けた場所。彼の本来の家はオレゴンにあるのだが、仕事の関係で、テキサスに数年前から別宅を構えている・・・行く行くは、CCに移住すると聞いた。で、幸運なことに、彼の住むCCの家は、被害から免れたらしい。Houston、その近傍が、洪水に襲われていることは、ニュース等で報道されている。

彼の会社は、被害地へ2万ドルの拠出を決め、彼もこの画像の通り、Gregoy市に援助物資を運んだようだ。

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左がJack。

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大企業は、百万ドル規模の援助を次々に決めている。また、洪水被害者を助けようと、所有するボートをけん引する車が、被災地に続々と向かっている場面を映した画像をネットで観た。

マックスウェーバーが、後に「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」を記すきっかけの一つとなった、彼の米国旅行で得た、米国社会のエートスがやはり脈々と生きているとの印象を改めて抱いた。

テキサスの被災者が、被害から回復される日が一日も早く来ることを祈りたい。

Key K7MOA近況 

最近、K7MOA Keyがオンエアーで聞こえないだけでなく、以前頻繁にポストしていたFacebookでも見かけなくなった。病気を持っておられるので、よもや病気が悪化したのではないかと心配になり、メールをしてみた。すぐに返答があり、FacebookもTwitterも止めたこと、アミロイドーシス様の所見があり、そうだとするとこれまで治療を続けている多発性骨髄腫と併せて致命的であることを心配したが、関節リューマチによる炎症の結果できたアミロイドであったことなどを教えてくれた。Rituxinという薬剤の治療を開始し、その効果が出るのを待っているところだとか・・・。

ジョージア大学で政治学の教鞭をとっているが、あと3年ほど仕事を続けてリタイアをする。研究については若手に譲り、もっぱら教えることだけに専念している、とあった。70歳の誕生日を同僚、大学で祝ってもらった由。こちら。
ローカルニュースに掲載された彼についての記事。こちら。

自らの病気の原因が、彼が従軍していたベトナム戦争中に使われた枯葉剤にあると考えている。そのことがベースにあるのだろう、彼は、気骨の政治学者である。彼の専門分野political polarizationについて、また現在の米国の政治状況について、教えて頂きたいものだ。12Zのころ7メガが不思議にジョージアに開けると言ったら、そのころ起きだして聴いてみると返事にあった。彼のゆったりとしたバグキーが、この秋には聞こえることだろう。

Lorin WA1PGB カリフォルニアに移住 

このブログに何度か登場して頂いている、Lorin Hollander WA1PGBが、MaineからCaliforniaに越してきた。一昨日、昨日と連続して7メガで呼んでくださった。息子さんの住む近くに住むことにしたらしい。Maineの自宅を売却し、ベイエリアの適当なところに落ち着くつもりとのことだ。

彼は以前にも紹介した通り、11歳でカーネギーホールでデビューリサイタルを開催したプロのピアニスト。今回の引っ越しは、完全なリタイアをしたうえでの決断だったようす。もう80歳台半ばだろうから、リタイアする時期として丁度よかったのかもしれない。VK3XU Drewから、音楽家でCWを愛するハムがいる、と聞かされたのが10年前のことだった・・・お互いに歳をとったものだ・・・。

彼は、昨日、私の英語のブログを端から端まで読んでくださったとのこと。音楽とCWの類似性、我々を繋ぐインターフェースのような働きをしている、と言う。

シューベルトの幻想曲ヘ短調を聞いたことがあるかと尋ねられた。鍵盤楽器の音楽は、あまり知らないものが多く、その曲もそうしたものの一つだと答えた。Youtubeに録画したその曲の演奏、彼と年若い奥様によるもの、を送ってくださった。シューベルトの死の年に作曲され、当時音楽教師をしていたエステルハージ候のお嬢さんに叶わぬ恋をして作曲したとあるが、いやぁ、暗い曲だ。ときに、生きようとするエネルギーを感じるが、同一の暗い動機、メロディが続く。「冬の旅」に連なる作品と言えるのかもしれない。そんなことを思いながら、早朝目を覚ましたところで通して聴いた。お礼のメールを差し上げた。



現在滞在中の場所にもレッドウッドの大木があるので、何とかワイアーをひっかけてアンテナにしたいと考えている様子だが、奥様から正気なのと言われている由。パチンコでワイアーをひっかける方法は、枝にワイアーが絡まりそうなので、ドローンを使うことを考えている由・・・。音楽好きの方、ぜひLorinと音楽、CW談義をなさったら如何。

Ellen 新技術を愉しむ 

Ellen W1YLは、ネヴァダのビッグステーションW7RNをリモートコントロールで運用し、こちらの夕方7メガにactiveに出てくる。週末は、コンテスト等で出られないことが多く、CW fixがなくてストレスがたまると笑っている。

最近、コントロールのアプリを、サポーターチームが新しくしてくれて、モニター画面一つですべての機能を使いこなせるようになったと、彼女はご機嫌である。アルミパネルにバーニアダイアルのついた古いリグが懐かしくはないか、と尋ねても、ちっともそんなことはない。この新しい技術で大いに楽しませて頂いている、とのこと。90歳を過ぎて、新しい技術環境に溶け込む、その柔軟な精神に脱帽だ。

あのちょっと先走りするようなキーィングに、彼女がどれほど無線を楽しんでいるかを聴くことができる。

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新しいリモートコントロール画面。ビッグアンテナの方向を変えるのも、これで簡単、とEllenはご満悦だ。

彼女のサポートチーム、それに設備を自由に使用させてくれるTom K5RCにも拍手。

AC4CA John 

昨夜、14メガが北米に開けていた。西部から東部まで。だが、出ている局は例によって少ない。CQを二三度出して、もう手じまいかなというときに、John AC4CAが呼んでくれた。目を覚ましたばかりとのこと。彼のことは、最近も記した。こちら。奥様のJackieと毎日相対していて、徐々に人格が冒されて行くのを見るのは、辛いものがある、とのことだ。彼女は、一日中クロスワードパズルをしているそうだ。病気になる前は、クロスワードパズルには、まったく興味を持っていなかったらしい。私の母親が、認知症にかかり、父親亡き後、離れのテーブルで、長時間漢字を練習していたのを思い出した。本人はそうとは言わないが、自分の記憶力が徐々に失われて行くのを自覚して、そうした訓練をするのかもしれない。Jackie自身は、不安を口にすることはないようだ。だが、少なくとも知的能力がある程度保たれている時期には、きっとある種の不安があるのではないか、と想像した。Jackieの傍にいて、ゆったりと平和な時間を共有することが、お二人にとって良いことなのではないか、と申し上げた。

二人で音楽を聴くこともあるらしい。Jackieはロックとブルースが好みの様子。

以前交信したときに、アルツハイマーの新しい治療治験が行われているようだ、と申し上げた。それを主治医に話したが、彼の住む田舎町ではそうした治験に参加する機会はない、とのことだった。オースチン等の都会であればそうした機会もあるのだが、と。

Johnは、リグを新しくし、160mのアンテナを上げる計画をたてているらしい。40m高のタワーを立てる予定で、建設を請け負う Hector XE2Kからの連絡待ちの由。

Johnとは、2,3か月おきにお会いしている。私のPCログのremarks欄は、その時々話をした内容の記録で、一杯だ。そうした交信が本当に得難くなったことを、Johnに申し上げた。時には、無線を畳むことも考えるのだが、たとえきわめて稀にでも、こうした交信があるから、今のところ止めないでいる、とも申し上げた。いや、Wでは私との交信を楽しみにしているハムが多くいるはずだ、と慰めの言葉(笑)。もしそうだったら、CQを何度も繰り返し、その挙句に砂をかむような交信をして一日を終わるなんていうことはないはずだ。だが、Johnとの交信のようなCWでの会話が、たとえ数少なくなったとしてもあることで、また明日もCQを叩くかという積りになる。

少し打ち間違いが目立ってきたJohn、 カフェインの補給が必要だと言って去っていった。お二人の平和な日々が守られるようにと祈る気持ちで最後の挨拶をお送りした。

ネガティブ思考と思われるかもしれないが・・・ 

先日、英文ブログの方で、CWのラグチュワーが激減していることを記したら、私が悲観的になっているのではないかとWの友人たちに思われたらしく、励ましや、またはスケジュールの申し込みさえも頂いた。私は、現状認識を述べたまでだったのだが、Wの連中には、こんなネガティブなことを書くのは、ひどく落ち込んでいるに違いないと映るらしい・・・。書き方に注意しないと、誤解を招くという一つの例だろう。

で、K8IA Bobが7メガで交信しようとSNSで言ってきた。ようやく間に合って交信。彼は、N7ATというコールでコンテストにactiveな方だ。御年71歳。先日のAACWでコールしたら、歳をとったものだとのコメントが彼からあった。AACWでは、オペの高齢化に改めて考えさせられた様子だった。Bobは、Arizona Outlaw Contest Clubを主宰し、地域のコンテスター仲間とマルチオペでコンテストを楽しんでいるのではないか、と申し上げたら、他のメンバーはHOA(地域の持ち家の組織)の制限で満足なアンテナが建てられないので、彼のシャックで楽しんでもらっている、とのことだった・・・そういえば、AOCCの面々、自宅からの信号をあまり聞いたことがない。アリゾナ等という田舎でも、そんな問題があるのか、と認識を改めた。

翻って、JAでも都市部ではアンテナの制約でHFに出られるハムは、少なくなっている。ここにきて、都市部のHFを壊滅的にする出来事が進行中だ。パナソニックが、東京オリンピックを記念して(?)、例のPLLを規制緩和するように当局に求めているらしい。JA1ELY 草野氏達のPLLに対する行政訴訟は、敗訴したわけだが、一応、PLLの無制限の規制緩和にはブレーキをかける効果があった。だが、メーカーは、東京オリンピックを口実にPLLの商品化を進める積りらしい。そうすると、都市部はおろか、郊外であっても、HFはおそらく使い物にならなくなるのではないだろうか。当局はアマチュア無線、それもマイナーなHFのアマチュア無線なぞ眼中にない。メーカーの金儲けの話には、躊躇せずに乗るはずだ。私も草野氏の行政訴訟の原告に名前を連ねさせていただいた者だが、もうこれ以上抗っても仕方ないような気がする(PLLだけに関しては)。東京オリンピックを口実に、共謀罪法は成立し、憲法まで戦争をできるように改変され、挙句の果ては、PLLも規制緩和である。終りである。

Bobは、ラグチューにも少し出てくるか、と言っていた。だが、何時までそれができるか、が問題だ・・・。いかん、またネガティブ思考と思われるかもしれない・・・だが、これが進行中の現実だろう。

静かな7メガで 

このところ、雷雨が夕方来ないためか、7メガが日暮れ前後とても静かだ。日暮れ前、7メガが北米に開くときの独特の様子を感じると、二、三度CQを叩く。ほとんど応答がない。でも、テキサスに仕事で滞在中のJack WA7HJV、それにいつものEllen W1YLが時に呼んでくれる。

Ellenは、時々何もきっかけがないのに倒れることがあるようで、少し心配。意識障害はないようなので、不整脈によるものではなさそうだが・・・でも、W7RNのリモートコントロールでまるで十代の少女のように生き生きと電信を叩いている。

Jackは、新たに給電点が15mのInverted Veeを上げた様子。以前のground mountの14AVQよりは良さそう・・・と思ったら、14AVQはオクラホマの局に設置してあるアンテナのようで、比較は意味がない。彼は午後7時過ぎには床につくらしく、午前2時ころには無線に出てくる。こちらでは午後6時前後。この時間帯に定期的に現れる貴重な話し相手だ。今日は午前8時半から、白内障の手術らしい。右側は数年前に手術済みで、残る左側を受けるようだ。いかにもありきたりの挨拶だなと思いつつ、きっとうまくゆくと言ってお別れした。

そういえば、二日前に久しぶりにVic W9RGBにお会いした。夏至の辺りで、日の暮れるころに北米中部に開けることはあまり経験しないような気がする。彼とは、もう15,6年くらいの付き合いか・・・確か、21メガで最初にお目にかかり、当時イラク戦争の評価が問題になっており、それについてお話しした記憶がある。彼はリベラルな思想の持主で、イラク戦争には反対の立場だった。それ以来、親しくして頂いている。5年前の夏に、シアトルでご夫妻にお目にかかった。実は免許の更新をしようかどうか迷っている、何となれば、CWで会話を楽しめる相手がきわめて少なくなった、さらに免許制度が特定の人物・組織の利権に利用されている、と彼に申し上げた。彼は、やはりぜひ更新すべきだ、endeavour to persevereだよ、と。彼のその言葉が決定打だったのではないが、一応更新をすることにした。ETPと省略するという、その言葉、記憶に残った。長く生きていると、ETPしなければならぬことが多々あるものだ・・・。CWによる会話は、確実に希少な楽しみになりつつある。だが、それによって、多くの知己、親しい友人を得た。もう少し頑張ってみるか、というところだ。

願わくば、JAそして東アジアからCWによる会話を楽しむハムがもっと生まれてほしいものだ。

と思いながら、夕食を作るしばらくの間、7メガでCQを出す。