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逮捕者が出始めた香港のデモ  

香港で逃亡者条例改正案に反対する人々は、ゴーグル・マスクを着用し、顔を隠していた。あれは、中国で採用されている、顔認証システムから逃れるためらしい。

あの暴力行為は頂けなかった・・・中国共産党の謀略だという説もある・・・、あの暴力行為によって香港当局にデモ参加者を逮捕する理由を与えてしまった。

この事態は、他人事ではない。

「防犯カメラ」がいたるところに設置されている。犯罪捜査で、顔認証を行うシステムも動作している。こちら。このシステムで、姿かたちが他の個人データと紐付けされ、国民全体を対象にするようになる可能性もある。警察、とくに公安警察には、そうしたシステムを導入する動機がある。

この防犯体制は、本来の目的に用いられる限りにおいては、市民のためであるが、ひとたび公安のために、政治的な弾圧のために用いられるとすると、悪夢だ。

盗聴法に基づき、警察は自分たちで盗聴を大規模に行うようになっている。対応犯罪の種類は広げられた。一応、裁判所の令状が必要だが、盗聴自体は警察の建物内部で警察だけによって行われている。また、共謀罪も、公安警察によって利用される可能性がある。内心レベルにまで立ち入って、何らかの同一の政治的意図を持つ人々を一網打尽にするのが、共謀罪。同罪は、極めて広範な犯罪に対応する。

恐ろしいことには、こうした市民を政治的な目的で取り締まり、罰することに利用しうる制度・システムが、市民の側の監視・批判の対象になりえない。

政治・警察権力は何時でも暴走しうる、と考えておいた方が良い。

香港のこの民主化につながる運動の展開を見守って行きたい。

WSJより引用~~~

香港デモ、警察の逮捕開始で新たな局面に
By Chuin-Wei Yap
2019 年 7 月 5 日 12:12 JST

 【香港】香港の警察当局は、反政府デモで警官隊との衝突に関与した疑いで十数人を逮捕した。警察はさらに、立法会(議会)の建物に乱入したとみられる者についても、捜査の網を広げている。

 逃亡者条例改正案を押し通そうとした香港政府の試みは、一連の大規模デモによって阻止された格好となった。しかし今回の逮捕は、香港政府が新たに手にした有利な状況を利用しようとする姿勢を示唆している。

 

最高裁が冤罪裁判再審決定を覆す 

大崎事件の再審決定が、地裁・高裁で認められたのに、最高裁で覆された。 江川紹子氏が、この事件の冤罪について書いておられる。

こちら。

本人は、すべての裁判を通して自白をしていない。有罪の決め手になった法医学鑑定も後に取り下げられ、事故による死亡を示唆するとされた。

それなのに、再審決定が覆されたのである。

最近、この事件以外にも、最高裁で再審決定が否定されている。

最高裁の裁判官は、すべて安倍政権になってからの任用である。この再審決定を覆した最高裁裁判官には、加計学園関係者であり異例の出世を遂げた裁判官も含まれている。

裁判所は、社会的公正さを担保する最後の拠り所だ。最高裁が、この体たらくでは、社会的公正さが維持されなくなる。下級審は、最高裁を忖度した判決を下すようになる。

これは異常なことだ。

「盗聴の解禁」 

過日、東京新聞の望月記者が、内閣調査室について、前川元文科省事務次官と対談した記事を読んだ。

そこで、内調のある人物が、共通の知り合いの国会議員に「望月記者ってどんな人?」と尋ねてきたことを、彼女は述べていた。内調は、警察官僚がトップを務める組織で、内閣府で首相と直接接し、首相に情報を上げている部門。内調の責任者は、毎日のように首相と面談している。内調の情報は外にはでない。マスコミもよくわからないらしい。かって前川氏をスキャンダルに陥れようとしたのが、内調であることが分かっている。内調は、それとなく調査対象に彼/彼女が調査されていることを知らせて、圧力を加える・・・もちろん、政権批判を控えるようにという圧力を加えることを実際に行っている。

こうした警察組織、内調等による監視社会は、現実のものとなっている。今年6月1日から、警察が独自に通信傍受を始めた。その対象範囲は広く、裁判所の令状が必要とされているとはいえ、警察が大規模な盗聴施設を警察内部で維持していることは確かだ。それを外部から監察する組織、制度がない。盗聴によって得た情報が、内調により首相に届けられていることは容易に想像がつく。盗聴などによる監視の体制の対象が、ひろく国民全体に及ぶことになる。

あの共謀罪法は、3年前に国会に出され成立する前に、過去三度提案されたが、成立しなかった。同法が監視社会に結びつくことを与党のなかでも危惧する声があったからだ、と言われている。しかし、我々の内心を探る共謀罪法が成立した。それによって、我々の内面に警察は捜査の手を伸ばすことができることになった。盗聴の対象範囲が拡大され警察の捜査権限が大きくなった。盗聴の対象となる広範な罪状の一つでも疑いがあれば、警察は自由に我々の通信を盗聴することができるようになった。

米国等いわゆる先進国の多くでも、盗聴が政権により行われている。X Key Scoreシステムについての最後にリンクした論考を読むと、世界全体が監視社会になりつつあることを危惧させられる。かって、国民の思想信条の自由が共産主義国で奪われていたが、内心の自由の剥奪が先進資本主義国でも隠された形で行われつつある。その多くが、テロ対策という名目だが、実際は隠蔽された国民監視システムである。

我々は、権力による盗聴社会を生きることになる。

以下、引用~~~

サンデー毎日 6月16日号 青木理コラム「抵抗の拠点から」第235回

「盗聴の解禁」

問題視する声がほとんど出ないから、ここでしつこく指摘しておく。2016年に改正された盗聴法(通信傍受法)がこの6月1日、ついに完全施行された。警察庁はすでに専用の盗聴器を141台も導入し、今年度中に200台近くまで増やす。警察当局の盗聴捜査は飛躍的に〝利便性〟を増し、制御を誤れば個人のプライバシーなど丸裸にされてしまうだろう。

順を追って簡単に経緯を振り返る。囂々(ごうごう)たる反発の中、従来の盗聴法が成立したのは1999年。憲法が定める通信の秘密を侵しかねないから、当時の与党内からも慎重論が起こり、かなり抑制的な内容になった。盗聴捜査の対象は組織的な殺人、集団密航、銃器や薬物犯罪の4類型に限られ、盗聴場所はNTTドコモやソフトバンクといった通信事業者の施設とされ、盗聴時は事業者の立ち会いも必要とされた。

しかし、警察庁などは強化の機会を虎視眈々(こしたんたん)とうかがっていた。転機となったのは2010年、大阪地検で発覚した証拠改竄という大不祥事。そう書けば、なぜ不祥事が転機に? と疑問を抱く向きもあるだろうが、法務・検察や警察はしたたかだった。証拠改竄という不祥事は従来の検察、警察捜査を問い直す契機となり、取り調べの録音・録画(可視化)が一部ながらも導入されたが、一方で法務・検察や警察はその引き換えとして捜査権限の強化も求め、日本版の司法取引制度の導入や盗聴法の大幅強化などを手中に収めたのである。

同時に現政権が発足し、警察官僚が政権中枢に深々と突き刺さったことも大きな作用を及ぼしただろう。改正盗聴法は従来のくびきを完全に解き放った。対象犯罪は殺人、放火、誘拐などのほか傷害、詐欺、窃盗といった一般犯罪にまで拡大し、事業者の立ち会いも不要。6月1日からは専用の盗聴器機を使い、警察施設内での盗聴や録音なども可能となった。

もちろん、裁判所の令状が必要なのは変わらない。だが、それでどこまで適切に制御できるか。今年に入って共同通信がスクープして注目を集めたが、警察や検察は交通系ICやポイントカード事業者に捜査事項照会をかけ、顧客情報をやすやすと入手していた。私の取材経験でも、都銀やレンタカー会社などが任意の捜査事項紹介で顧客情報を提供してしまっている。

また、本誌で1年前にリポートしたが、防衛問題に精通した石井暁(ぎょう)・共同通信編集委員によれば、米国の情報機関が開発した「エックスキースコア」を防衛省の電波部がすでに活用しているらしい。エドワード・スノーデン氏の告発で明るみにでたこのシステムは、米情報機関が蓄積した傍受情報にアクセスする装置とみられ、ありとあらゆる人物のメールやウェブ閲覧・検索記録などの収集が可能。電波部は警察官僚が指揮しているが、こちらも問題視する声は上がらない。当局の個人情報収集能力の強化も怖いが、それに極度に鈍感化した政治や社会も相当に恐ろしい。

《 エックスキースコアとは 》
米国NSA(国家安全保障局)が使用しているインターネット上で個人情報を極秘に収集するためのコンピューターシステム。全ての電子メール、SNSのメッセージ、ウェブページの閲覧・検索記録などを対象として、オンライン上での利用をリアルタイムで監視できるシステムである。

引用終わり~~~

エックスキースコアに関して、こちらの論考が詳しい。盗聴法、共謀罪法によって、国民監視社会がすでに現出している。

監視社会・警察国家へ 

カジノでのギャンブル依存症患者除外のために顔面認証を行うという話がある。

その一方、通信傍受法改正に伴い、各警察本部が通信傍受を行うことになる。警察による通信傍受の機会は飛躍的に増える。

顔面認証は、警察が関与する可能性もある。警察が判断して、顔面認証と通信傍受を行うことになれば、その範囲は警察の一存で拡大される可能性がある。

これは、お隣の一党独裁体制の国家が行っていることと同じだ。

警察国家になると、まず国民が社会の隅々まで監視される。さらに、警察権力が力を増し、政治や行政まで動かす可能性がある。

警察が社会監視を適切に行うのか、それとも自らの権力・利権を増すために行うのか、第三者が監視すべきなのだが、現在のところ、そうした仕組みがない。

以下、引用~~~

通信傍受、6月から警察本部でも可能に
4/25(木) 15:23配信 TBS News i

 警察による捜査のための携帯電話などの通信傍受が、今年6月からは警察本部でも可能となります。

 これまで通信傍受は、NTTなど通信事業者の限られた施設でのみ行われていましたが、6月から改正通信傍受法が施行されるのを前に、警察庁は各警察本部でも傍受ができるよう規則を改正、専用機器188台を今年度中に全国に導入すると発表しました。今後は傍受した音声の録音もできるようになり、件数は大幅に増える見込みです。

 裁判所の令状が必要なのはこれまでと変わりませんが、警察庁は捜査の適正を担保するため「傍受指導官」を新設するとしています。(25日13:18)

「日産・ゴーン氏事件」に表れた“平成日本の病理”  

日産ゴーン氏事件について、郷原信郎氏が自身のブログで問題点を指摘している。

コーポレートガバナンス、企業の透明性、検察の在り方、マスコミ報道について、現在知りうることから、日産経営陣、検察、マスコミの三者を的確に批判している。重点は、検察への批判だ。正義そのものと思われてきた検察が、組織として綻びが出てきている。この事件でそれが再び露わになったということだろう。

彼が言及していないこと、現政権との関係の問題。この事件が起きて早々日産幹部は、政府に挨拶に訪れている。まだ事件の全容が明らかになったわけでもなく、「当事者でもないはずの」政府になぜ挨拶なのか、私は訝しく思った。想像をたくましくすると、日産をルノーの支配下に置くことを画策していたフランス政権の方針を日本政府、経産省が嫌ったのではなかろうか。それに基づき、無理筋のゴーン氏逮捕に検察は踏み切った。それに関わった現日産経営陣は、ゴーン氏逮捕後すぐに政府に挨拶に出かけたということだったのではないだろうか。何らかの形で政府が関わっている可能性が高い。

ゴーン氏は、勾留理由開示を要求し、昨日、そこで無実を訴えた。その際に、「腰縄、手錠」姿で法廷に現れたらしい。その姿は、長期勾留の人質司法と相まって、わが国の司法制度の後進性を世界に訴えることになったはずだ。

マスコミ報道では、ゴーン氏を犯罪者として扱う報道一色だ。検察側の情報が少しずつリークされてそれを我々は繰り返し耳にし、印象操作をされていることを自覚すべきだろう。

ゴーン氏が、我々の常識からすると破格の給与・退職金を日産から得ていた問題と、検察が彼を起訴した事案とは全く別な問題。前者によって国民の嫉妬心に働きかけ、検察は自らへの支持を獲得しようとしているように見える。この点は峻別すべきだ。経営陣に対する巨額の給与の問題は、また「別な」問題なのだ。

もう一つ、このように正・不正の境目の明確でない案件を、社会的地位の高い人物の逮捕という形で扱うのであれば、森友・加計疑惑での官僚・政治家への検察の対応は理解しがたい。官僚・政治家が、国の統治制度を私物化し、破壊しようとした事案のわけだから、検察はもっと切り込むべきだ。この点、日産ゴーン氏逮捕という対応と比べて、明らかにアンバランスだ。

郷原氏のブログ記事は;

こちら。

冤罪に対する国賠訴訟判決 

この事件の経緯をみて、自白・「被害者供述」だけに頼る捜査、裁判の危うさを見る思いがする。検察側には、冤罪を引き起こさぬように、被告を有罪に持ち込むこと「だけ」を考えた捜査・公判を行うことを戒めてもらいたい。冤罪を生まぬための捜査基準をもう一度検討すべきではないのか。被告の方の人生は戻らない。

2月22日に、柳原病院事件(こちら)の地裁判決が下される。「原告」が術後せんもう状態にあったこと、DNA鑑定はコンタミネーションでも起きることを十分検察側は検討せず、3年の求刑を行った。この事件は、被告の人生だけでなく、医療界に及ぼす影響が大きい。担当検察官・裁判官は、客観的な証拠、医療界からの意見を尊重すべきだ。

以下、引用~~~

「友人も仕事も失った、戻れない」強姦冤罪の男性の失望
有料記事

大貫聡子、多鹿ちなみ 2019年1月9日07時05分

 強姦(ごうかん)罪などで服役中に被害証言がうそだったとわかり、再審で無罪となった男性(75)と妻が国と大阪府に計約1億4千万円の国家賠償を求めた訴訟の判決が8日、大阪地裁であり、大島雅弘裁判長は男性側の請求を棄却した。男性側は控訴する方針。

強姦冤罪事件、女性の「うそ」で服役 裁いた国の責任は
 「(検事は)やや性急な感を免れないが、通常要求される捜査を怠ったというのは困難」「(うその告白を)うかがい知ることができる証拠は(裁判所に)提出されていない」

 判決は国側主張にほぼ沿う認定で、男性(75)の訴えを退けた。6年余り拘束された男性は判決後の記者会見で「何も反省しておらず、許せない」と失望をあらわにした。再審無罪が確定して約2800万円の刑事補償も受けたが、「汚名を着せられて多くの友人も仕事も失い、元に戻れるわけがない」と訴えた。男性側代理人の後藤貞人弁護士は「検察が無罪の可能性を検証せずに起訴しても過失はないとする、ひどい判決だ」と批判した。

 捜査機関や裁判所が冤罪(えんざい)を見抜けなくても、法的責任を問うハードルは高い。だが元刑事裁判官の木谷明弁護士は「明らかな冤罪だったのに、判決が裁判所や検察の責任を踏み込んで認定しなかったことは非常に残念だ。裁判所は検察の証拠を徹底的に検証して冤罪を阻止する使命があり、真相を見抜けなかった道義的責任を痛感すべきだ」と話した。

 性犯罪捜査での客観的証拠の取り扱いについては、大阪で捜査機関や被害者支援団体などが連携して記録や採取・保管などに関するマニュアルを作るなど取り組みが進んでいる。大阪地検と大阪地裁はこの日、報道各社からのコメント要請に応じなかった。(大貫聡子、多鹿ちなみ)

籠池氏、加計学園理事長の案件は一体どうなのか? 

海外から日本の「人質司法」に批判の声が挙がっている。そのためか、ゴーン前日産会長だからか、加藤勝信総務会長が、ゴーン氏の勾留に関して説明が必要だと述べた。

籠池前森友学園理事長の10か月に及ぶ勾留に対しては、なぜ何も言わなかったのか。

加計学園の事務長は、首相が関与した案件だと虚偽の説明をして、地方自治体の助成金を獲得した。明らかな詐欺である。なぜ、彼を逮捕し勾留しないのか。

「外圧」に弱い政権の惨めな姿をさらしている。

以下、引用~~~

ゴーン容疑者勾留の説明を=自民・加藤氏

2018年12月21日 14時47分 時事通信

 自民党の加藤勝信総務会長は21日の記者会見で、同日再逮捕された日産自動車の前会長カルロス・ゴーン容疑者の勾留が長引くことについて「海外から日本の司法制度への疑念等の声がある。検察当局、あるいは法務省がしっかり必要性を説明していくことが大事だ」と指摘した。 【時事通信社】

胡散臭いゴーン逮捕劇 

日産のゴーン前会長を特捜が逮捕した一件、胡散臭さが漂う。郷原信郎氏が、こちらで、この「事件」の問題点を指摘している。

彼へのの報酬を、有価証券報告書に記載していなかったという金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)容疑である。だが、その報酬は、まだ支払われていないものだった。脱税などの案件ではない。ゴーン前会長側は、法的な正当性を確認していたと主張している。さらに、当の日産自身が、その有価証券報告書を作成している。従って、少なくとも、ゴーン元会長のみを逮捕するのは筋が悪い。

ゴーン前会長逮捕劇は、日産とルノーを合併させようとするルノー・フランス政府と、それを嫌う日産・日本政府との軋轢から生じたのではないのだろうか。一私企業の内部の問題に、政治がコミットしているとすると、それこそが問題だ。有価証券報告書の記載に問題があるとしたら、法人としての日産の問題である。

勿論、企業トップが、リストラを実行し、それによって企業を立て直したことで、これほど多額の収入を得ていること自体は、社会的に見て問題かもしれない。だが、日産とルノーとの関係に政治が積極的に関与することはおかしい。巨額報酬は、有価証券報告書の記載漏れとは別の問題。むしろ、あの巨額の報酬を問題にすることによって、世論をゴーン前会長を批判する方向に持って行きたいという検察・政府の意向が見える。EU・フランスでは当然のことながら、特捜部の逮捕に対して強い反発が起きている。

マスコミはこの逮捕劇一色だが、その背後で

〇外国人労働者の実質的移民政策・外国人技能実習生の搾取問題
〇水道事業民営化問題


が明らかとなり、両方ともに政府が、きわめて不十分な法案を国会に出している。その議論が殆どマスコミで報じられない。中身のスカスカな法案が、成立してしまう。これを政府は狙っているのかもしれない。ともに今後のわが国の在り方を根本的に変えうる問題だ。

また、森友・加計疑惑も、もうすでに過去の出来事のようになりつつある。この疑惑の解明、責任の所在が明らかにされていない。外国人労働者問題は、移民をどのような仕方で受け入れるのかという問題、これまで行われてきた外国人労働者の搾取構造を明らかにし是正すべき問題である。これは、国民生活に将来大きな影響を及ぼす。水道事業民営化も、水道というライフラインを外国企業に売り渡すことであり、国民にとってすぐさま重大な問題となる。両者ともに政官業の癒着と腐敗が起きつつある。

ゴーン前会長逮捕劇の背後に隠された問題にこそ関心を持つべきだろう。

治安維持法の記録が何を語っているか 

二日前にNHKが放映した番組「自由はこうして奪われた~治安維持法 10万人の記録」は、優れた番組だった。視聴をお勧めする。

こちら。

1925年に、当時勃興していた共産主義運動を抑えるために治安維持法が制定され、1928年に、共産主義者以外の社会変革運動等に対象を拡大する目的遂行罪が加えられた。これは、安倍政権が制定した共謀罪法と性格を同じにする。そして、1941年、それまで治安維持法の拡大解釈を繰り返してきたものを法制化する「改正」が行われた、という経過だったようだ。検挙された人々は、国内で6万人、朝鮮を主体とした植民地で3万人。死刑を執行された人々もいた。

番組の最後に、共謀罪法を成立させた当時の金田法相が出てきて、「治安維持法は適法であり、その適用も適法であった」と治安維持法を肯定する答弁を行っている。これは、共謀罪法が、治安維持法と同じ目的を持ち、同じ適用をされることを意味する。

佐川元理財局長・安倍首相ともに立件せよ 

東京地検特捜部は、佐川元理財局長を偽証による偽計業務妨害罪の疑いで取り調べに入ったと報じられた。大阪地検特捜部は、佐川氏を公文書偽造に関して訴追することを止めた。明らかに安倍首相への忖度の結果である。今回、東京地検が彼を訴追できなければ、検察の権威は地に落ちる。

検察は、文科省官僚による子弟の裏口入学・大学への助成金認定の裏取引を収賄と認定し、官僚を逮捕起訴した。だが、加計学園理事長に頻繁に饗応を受けた安倍首相のことは立件しようとしない。加計理事長は、かって、安倍首相と海外旅行などを共にし、「安倍首相のために年1億円は使っている」と語っていたのだ。安倍首相と、加計理事長の間に収賄があった可能性が極めて高い。安倍加計のラインを放置することは、文科省官僚のケースを考えると、大きくバランスを欠く。

検察は、本来人事面でも、検事総長以外は時の政権から指示を受けることはなく、政権から距離を置くことができ、社会の法的正義実現のために自由に活動できたはずだ。それが現在も維持されているのかどうかが、今回の佐川氏の訴追で明らかになる。

江田憲司議員のこのtweetは、当然の発言だ。

そういえば今回の「贈収賄」立件について、検察幹部は「(金銭の授受はなくても)多額の飲食接待が賄賂に当たると示すことで警鐘を鳴らす意味はある」と説明しているそうですが、例の加計問題で、認可対象事業者のトップと19回も飲食やゴルフを共にしていた誰かさんのことは無罪放免なのでしょうか?