国の内部からの崩壊が始まる 

大阪地検は、佐川前理財局長を公文書偽造で立件することは見送るらしい。

最初から出来レースであったのだろうが、彼の決裁文書改ざん、国会での虚偽答弁を許したら、今後、官僚が公文書改ざん・国会虚偽答弁をし放題になる。

国が立ち行かなくなる。国難は、そとからやってこない。内部からやってくる。内部からの崩壊が始まる。

「セクハラ罪は存在しない」:麻生財務大臣 

これが、女性活躍社会を標榜する安倍政権の中枢にいる人物の見解だ。

この事件の後、告発をした記者は、自分のそれまでの仕事から外され、恐らく自分の希望する仕事を続けることは難しくなることだろう。

財務大臣に実質擁護され続けている福田前次官は、ほんの少し退職金を削られただけで、セクハラを行った事実はもみ消され、その後、天下り先を二つ、三つ渡り歩き、膨大な収入を得て悠々自適の退職生活に入るのだろう。

この違いだけをみても、セクハラ、その告発が、被害者にどれほど過酷な運命をもたらすか、分かるだろう。

我々は、政権与党が、セクハラに対して、こうした対処をすることを忘れるべきではない。

以下、引用~~~

事務次官セクハラ問題、麻生財務相「セクハラ罪という罪ない」

2018年05月05日 01時35分 TBS

 財務省の福田淳一前事務次官のセクハラ問題について、麻生財務大臣は「セクハラ罪という罪はない」などと述べたうえで、「福田氏の人権も考えないといけない」とこれまでの主張を繰り返しました。

 「セクハラ罪という罪はない。あなた(記者)も良く知っているように。殺人とか強制わいせつとは違いますから。訴えられない限りは、親告罪ですからあれは」(麻生太郎財務相)

 訪問先のフィリピンで、福田前財務次官のセクハラの認定について問われた麻生財務大臣はこのように述べました。その上で、「福田氏本人がそういうつもりはなかったと否定している以上、福田氏と被害女性側の言い分を聞かないと、公平さに欠く」「福田氏の人権も考えなければならない」とこれまでの主張を繰り返しました。

 また、福田氏の処分の理由については、「役所に対しての迷惑とか品位を傷つけた、そういった意味で処分をさせていただいた」と述べていて、財務省がセクハラを認定して処分した対応と食い違う説明となっています。(05日00:45)

外国から見た日本の実像 

このルモンド誌の東京特派員がインタビューで語っていることは、外国から見た日本の実像なのだろう。フィガロ紙の記者も同じことを語っていた。こちら。

なぜ抗議行動が国民の間に起きないのか。様々な要因があるのだろうが、戦後民主主義が「お上」から突然与えられたものであり、それを自分たちが手に入れるために苦闘したという歴史がなかった、ということが関係しているのかもしれない。

いずれにせよ、この歪められた統治機構・民主主義を、後で正常なもの、ありうべきものに取り戻すには、多くの苦労を国民がすることになるのは間違いない。若い世代は、とくに苦労させられることになる。

著作権法改正問題 

政府は、著作権法改正を閣議決定して国会に上程するらしい。明石昇二郎氏が週刊金曜日に記した報告、こちら。

国は、知的財産権がどれほど大切なものか、分かっていない。音楽コンテンツの違法コピーを国家ぐるみで行うようなものだ。

グーグルとグルになっているのか。ダジャレではなく、本当に疑う。巨大グローバル企業から、政官に見返りがあるのではないか、と疑う。

この記事にある通りの顛末をたどることになるのだろうが、それにしてもセンスのない施策だ。

社会秩序を根底から破壊する安倍政権 

「働かせ方改革」の基礎データを、捏造しただけでなく、政権にとって不都合なデータを隠蔽した疑惑。

こちら。

これだけ問題が噴出しているのに、政府は、「働かせ方改革」法案を国会に上程し、通す積りらしい。

虚偽とでっち上げを行った挙句、力づくでこの法案を通す。財界と政府だけで作りあげた法案を、国民の意向を無視して通す、分かりやすい構図ではある。

政権が虚偽と隠蔽を常套とするならば、民主主義が成立しない。それは独裁である。

この政権は、何をやっても良いと考えているらしい。数は力ということなのだろう。だが、その「数」自体、すなわち選挙結果自体も信じることができなくなる。

安倍首相は、社会の秩序を根本から破壊する。安倍首相のような人物が、改憲をし、緊急事態条項を自分のものにするというのは悪夢以外のなにものでもない。

パタゴニア国立公園 

New York Times に、米国の篤志家が、チリに広大な土地を寄贈し、チリ政府自身の土地と合わせて、広大な国立公園が誕生したという記事が載っていた。こちら。

Tompkins夫妻がその贈り主。ご主人は、1961年、18歳の時にロッククライマー・冒険家としてチリのパタゴニア地方を訪れた。その自然に魅了され、30年後から、パタゴニアの土地を少しづつ買収し始めた。Tompkins氏は、North Face and Esprit clothing社というアパレルメーカーで巨額の富を築き、土地の買収に34500万ドルを費やした。買収した土地は、100万エーカー。そこに、チリのBachelet政権は、900万エーカーを加え、パタゴニア国立公園機構を創立した、ということのようだ。その広さは、ヨセミテ・イェローストーン公園を合わせた土地の3倍に相当するという。2015年、Tompkins氏は、72歳のときに、カヤックで事故に遭い、亡くなられた。奥さまが実際の寄贈手続きを行ったらしい。

この土地を購入し続けている間、チリの国土を分断するので安全保障上問題だとか、ユダヤ人入植地をつくるのではないかとか、様々な批判が続いたらしい。そうした批判を受けながらも買収を続け、この公園の実現にこぎ着けた。Bachelete氏は、この公園は、チリ国民のためだけでなく、地球レベルの財産になると述べている。

この話に接して、その壮大な規模に驚嘆し、Tompkins夫妻の善意に感動する。

その感動を一旦おいて考えると、やはり個人がこれだけの資産を持てることはやはり格差の問題を反映しているのではないか、という思いがもたげてくる。3億4500万ドルというと350億円超である。ご夫妻の善意の大きさに心底こころ動かされる一方で、それだけの資産が個人に集中することにいささか釈然としないものを感じるのだ。この格差社会では富める者と貧しい者の差が拡大をし続け、世界の富がごく少数の人間に集中するようになっている。多くの資産家は、残念ながら、Tompkins夫妻のように善意の人々ではない。彼らは、さらに利益を得ようと、政治と結びついて、社会の制度を自らに有利なように変えようとする・・・今進行中の「働き方改革」なぞ、その典型だ。この格差拡大社会は不安定化し、永続しない。

だが、それでも、Tompkins夫妻は、我々に大きな贈り物をしてくださったと思う。NYTimesの記事にある画像を見ると、訪れてみたくなる。ドロドロした欲望と利権の渦巻く社会のニュースばかりが流れてくるなかで、この記事はまさに一幅の清涼剤だ。

小平奈緒氏の優勝に思うこと 

小平奈緒さんのスピードスケート500m優勝には感動した。若いと思っていた彼女も、もう31歳。よくここまで努力なさったと思う。

彼女を支えたのが、一民間医療機関であることも嬉しかった。私の親戚がかってお世話になっていた病院で、あちらでは有名な医療機関らしい。だが、昨今、医療事情は極めて厳しく、この病院も決して経営は安泰ではないはず。同病院の理事長がこの記事のインタビューで語る通り、スポンサーとしてのメリットは多くはない。だが、同郷のアスリートを支えたいという純粋な思いで、彼女を9年間も支え続けたわけだ。彼女がこの成績を得た背後にいる、影の功労者の一人だろう。

彼女のように地道に努力を重ねているアスリートに対して、国はどれほどの援助をしてきたのだろうか。もちろん、国の財政が厳しいのは分かるのだが、小平氏のようなアスリートが、今、そして今後の生活の心配をしないで競技に打ち込めるような体制をとってもらいたいものだが・・・。

一方、彼女が優勝した途端、自分の姿をでかでかと映し出して、SNSに祝賀の弁を乗せる、どこかの政治家・・・これこそ、オリンピックの政治利用ではないか?人間として、品位が問われる。

以下、引用~~~

小平奈緒を救った 相沢病院の“無償支援” 無名の頃から支え続ける理由
2/19(月) 5:01配信 デイリースポーツ

 スピードスケート女子500メートルで金メダルを獲得した小平奈緒(31)=相沢病院。2009年からサポートしているのが、所属先の相沢孝夫理事長(70)だ。無名の頃から支え続ける理由などを語った。

 小平の“所属企業”は病院だ。長野県松本市にある相沢病院は、10年バンクーバー五輪のシーズンが始まる2009年から、当時まだ無名だった小平を支え続けてきた。

 長野の拠点を変えず競技を続けたいと希望していた小平。しかし不況もあって所属企業はなかなか決まらず、信州大卒業間近の3月、結城コーチと病院のスタッフとが知り合いだったことや、小平が病院でリハビリを受けていたという縁もあり、相沢病院を頼った。

 「長野の人が長野で五輪を目指したいと言っているのに、どうして長野の企業はできないの。みんなができないなら僕がやるよと」と振り返るのは相沢孝夫理事長だ。「一流になることは期待していなかった。(周囲からは)広告価値がって言われるけど、相沢病院の名前が出たからって患者さんが来るわけじゃない」。初対面にして小平は、下心なしにその姿勢を支えたいと思える人だった。

 その後、バンクーバー五輪団体追い抜きで銀メダルを獲得。メダルを持って小平は病棟を回った。「持っているパワーを伝えてくれて患者さんもすごく元気になったし、小平さんのファンになっちゃった」と理事長。ひたむきな小平の姿とその魅力は、自然と病院内で広がった。

 ソチ五輪後のオランダへの武者修行も「スタッフの海外留学」という形で支援。小平は「金銭面のサポートがないと無理だった」と感謝する。W杯などの海外遠征へも、できるだけビジネスクラスを利用できるよう支援。17年4月からはサポート役としてソチ五輪代表で栄養士の石沢志穂氏も雇用した。

 支援金は年間約1000万円。それでも「(病院内から)不満もあまり聞かないし、もっと言えば、私がもらっている給料を半分にすればいい」と相沢理事長は笑って話す。これだけ小平が有名になった今も「病院そのものにとってメリットがあると思えない。盛り上がって、一体感があって、仲間意識を持てる。それが重要」と語った。そんな応援を小平は「すごく温かい」と感謝した。

 「今できることを全力でやる小平さんの生きざまが好き。だから人の心に何かを残すのだと思う」と周囲の思いを代弁した理事長。金メダルという結果以上に、小平の滑りは人を魅了し、力を与えた。

第三次生活困難期に入った 

我が国は、右肩上がりの高度成長期は遠くに過ぎ去り、少子高齢化による内需の縮小、それによる国力の低下の時期にさしかかっている。その財政負担を、国債増発、日銀・年金資金運用による国債引き受け、株式のバブル化によりファイナンスし、状況の悪化を糊塗してきた。政府債務残高は、GDPの230%を超え、先進国中最悪の状況になった。日銀の国債保有額も400兆円を超している。この異様な経済財政政策が続くはずはない。

小松秀樹氏が、我が国の近現代史を概観して、我が国が第三次の生活困難期に入ったことを述べている。これまでの生活困難期を、「通俗道徳」によって国民は生き延び、困難を克服してきたが、この第三次の生活困難期は、それでは克服できない。政府は、軍拡に走り、対外的な緊張を高めることで、国民を統合しようとしているかのように見えるが、それは危険な賭けであり、本質的に問題を逸らすだけで解決にはならない。政府の瀬戸際外交の一方で、国民はテレビに流される「相撲」「芸能人の不倫」の話題に明け暮れる。政治は、cronysmにより腐敗をしている。

第三次の生活困難期は、小松氏が指摘する社会保障の側面から露見してくる。それから、政府も国民も目を逸らそうとしている。

以下、引用~~~

日本は第三次生活困難期に入った こちら。

過去の生活困難期を振り返る (1) こちら。

過去の生活困難期を振り返る (2) こちら。

「働き方改革」の中身 

旧日経連の「新時代の日本的経営」(1995年)によると、雇用形態を次の三つの類型にすべきであると指摘されている。グローバリズムのなかで生き残るため、というスローガンのもと、労働者、被雇用者の雇用形態が、長期雇用から有期雇用へ、そして正規雇用から非正規雇用へ変化させるという方針が示されたわけだ。

(1)「雇用柔軟型グループ」、すなわち単純作業を行うパート・契約社員・派遣社員

(2)「長期雇用を前提としない高度専門能力活用型グループ」、専門性の高い派遣社員

(3)長期雇用に立つ「長期蓄積能力活用型グループ」、すなわち管理職・総合職・技能部門の正社員

その後、この類型分類は、経団連に受け継がれ、自民党、自公政権によって着実に労働行政政策に反映されることになった。

即ち、小泉政権時代に派遣労働が大幅に解禁になり、(1)、(2)の類型の雇用が大幅に増えた。それによって、竹中平蔵等の人材派遣業が法外な利益を上げ、さらに企業の内部留保の莫大な積み上げが行われた。

それだけでは、経営者たちは飽き足らず、(3)を(1)(2)と同じ雇用形態にし、その上で、残業時間を認めぬ雇用形態に転換しようとしている。

国会で審議されるという「働き方改革」とは、残業時間をゼロにする法案を制定する動きに他ならない。

年収1075万円以上の専門職は、どれほど残業しても残業代はゼロとなる。ただ、経団連は年収の縛りを400万円にすることを主張しているので、一旦この高度プロフェッショナル制度、専門職の残業代ゼロ法案が実現すると、年収の縛りは限りなく、引き下げられることになる。

裁量労働制の拡大も行われる。対象が企画業務型労働に限定されているが、曖昧で抽象的な枠組みであり、様々な業種、業務内容が、裁量労働制の対象にされる。これには、収入額による枠はない。いかに低賃金であっても、残業代が支払われないことになる。

両者ともに、労働者の健康に配慮する条件が定められる。だが、それは緩いものでしかなく、過労死を引き起こす可能性が高い。

これら残業代ゼロに加えて、下記記事にあるように、非正規雇用の正規雇用化のために作られた「無期転換ルール」が、非正規雇用の雇止めを促進している。そうでなくても条件が劣悪で不安定な非正規雇用が、さらに不安定な立場に置かれる。

正規雇用であっても、非正規雇用であっても、このように経営者・雇用者にとって都合の良いように労働者が酷使される。その制度化を目指すのが、「働き方改革」の内実だ。

恐らく、安倍政権は美辞麗句を並べて、この労働者酷使法案を国会で通すように主張するはずだ。その詭弁をよくよく見ておこうではないか。この「改革」は、国民を疲弊させ、困窮させる。それによって、内需がさらに低迷し、企業内における技術・技能の伝承が行われにくくなる。少し長期的視野に立てば、この労働法規改変がいかに間違っているか、容易に分かるはずだが、政権と財界は長期的視野等我関せずである。

以下、引用~~~

有期雇用、雇い止め急増 4月から「無期転換ルール」

2018年1月19日 東京新聞朝刊

 有期雇用で働く人が、無期雇用への転換を求めることができる「無期転換ルール」が四月から本格的に始まるのを前に、企業から契約を打ち切られる「雇い止め」が多発している。労働組合などに突然職を失った人たちからの相談が相次いでおり、問題は深刻化している。 (木谷孝洋)

 「年末に突然、『次は更新しない』と言われた」

 「十二年間働いたのに、能力不足を理由に雇い止めになった」

 有期契約や派遣で働く人たちが加入する全国ユニオン(本部・東京)には昨年九~十二月、雇い止めに関する相談が三十二件寄せられ、前年同期の三倍に達した。連合にも昨年十二月、前年同期より十件近く多い百一件の相談があった。厚生労働省の調査でも増加しており、担当者は「四月に向け、さらに増える可能性がある」と話す。

 背景にある無期転換ルールは、有期雇用の労働者が通算五年を超えて契約を結ぶと、雇い主に無期雇用への転換を申し込める制度。企業側は拒否できない。雇用の安定化を目的に、二〇一二年に成立した改正労働契約法に盛り込まれた。

 パートや契約社員など有期雇用で働く人は約千五百万人に上り、うち約四百万人が五年を超える。これらの人たちの多くが、一三年四月の法施行から五年となる今年四月から無期雇用を申し込めるようになる。

 企業の多くは「パートナー社員」など新たな職種を設けて無期への転換を進めているが、駆け込み的に有期雇用者との契約を打ち切る企業もある。全国ユニオンの関口達矢事務局長は「無期の負担を嫌った企業が契約更新を拒否するケースが目立つ」と指摘する。

 「抜け道」もある。六カ月以上の契約空白期間(クーリング期間)を置けば通算の契約期間に数えない規定だ。自動車メーカー十社のうち七社は、これを利用して通算で五年を超えるのを防いでいたことが、厚労省の調査で分かっている。

 労働契約法は、雇い止めは「社会通念上相当であると認められないとき」は無効と定めているが、個別の案件は司法の判断に委ねられる。無期転換ルールは違反しても罰則がなく、行政は制度の周知や啓発しかできないのが実態だ。

◆使い捨て発想 脱却の時
<解説> 「無期転換ルール」は、有期契約で働く人の雇用の安定に生かすのが本来の目的だ。趣旨に反して、企業が駆け込み的に雇い止めをすることは許されない。

 無期転換は働く人だけでなく、企業にとってもメリットはある。有効求人倍率は一・五六倍と四十三年ぶりの高水準となり、労働市場は人手不足といわれる。雇用を有期から無期にすれば、企業は人材確保の見通しが立てやすくなり、社員の能力向上にもつながる。無期契約を負担ととらえるのではなく、人事や業務のあり方を考え直す契機にすべきだ。

 パートやアルバイトなどの有期労働者は、雇用の調整弁の役割を果たしてきた。だが、契約更新を繰り返し、事実上、無期雇用と同じように働く人も少なくない。経営者は、短期間で使い捨てるような発想から脱却する時期に来ている。クーリング期間規定の廃止や、違反した場合の罰則の新設も検討する必要があるだろう。 (木谷孝洋)

<無期転換ルール> 有期雇用の労働者が通算5年を超えて契約を結ぶと、企業に無期雇用への転換を申し込める制度。1年契約は6年目に、2年や3年契約の場合は5年を超えることが確定した時点で申し込みの権利が発生する。企業は拒否できない。改正労働契約法には「無期と有期の待遇に不合理な格差を設けてはならない」とも明記した。


食料安全保障が破壊される 

何時からかfacebookに時々モンサントの広告が載るようになった。学術的な広報といった体の広告。大学の研究機関などにも、モンサントは、おそらく研究費をばら撒いて食い込んでいるらしい。政治に対しても、同じように賄賂すれすれの政治献金を行っているのではないか。

食料自給は、安全保障のもっとも大切な要素の一つ。それが、モンサントのようなグローバル企業によって脅かされている。モンサントは、発展途上国であくどい商売を続け、人々から批判され続けている。遺伝子組み換え植物というリスクのありうる商品を展開し、モンサントの発売する農薬にしか効かないように遺伝子操作する、一代限りの遺伝子操作を加えられ、種を再利用することができない、といったことを繰り返し、それによって莫大な利益をグローバルに上げている。

我が国の政権は、国民の食糧安全保障の大きな要であった、種子法を廃止することに決めた。モンサントのような種子・農薬会社を日本の農業に入り込ませるための決定だ。そこには、国民の食の安全を守る意志は見られない。農業は大切な社会的共通資本であることを、政権は理解していない。

以下、岩上安身氏のIWJのMLから引用~~~

 日頃、口にしている食物が一体どこからきているのか、僕たちはあまりに無関心で、気づけば取り返しのつかない事態に直面しています。

 岩上さんは昨日、山田正彦・元農水相にインタビューしました。元農水相の山田さんは現在、「日本の種子(たね)を守る会」の顧問として、種子法が廃止されることに強い警鐘を鳴らしています。

 昨日の日刊IWJガイドでもお知らせしましたが、種子法は1952年、日本の主権回復とほぼ同時に成立された法律で、この法律こそが食糧難にあえぐ戦後日本の食料安全保障を支えてきました。

 種子法は、米、麦、大豆といった「基礎食料」について、その良質な種子の安定的な生産と普及は「国が果たすべき役割だ」と義務づけ、品質向上のための農業試験場の運営など、国が責任をもって予算を配分してきました。その結果、長い期間をかけてコシヒカリのような美味しいお米が全国で誕生し、今日の食卓に並んでいます。

 しかし、TPP協定と日米2国間合意に伴い設置された「規制改革推進会議」が種子法の廃止案を取りまとめ、状況は急展開を迎えます。

 TPP日米2国間合意文書は、「日本政府は(略)外国投資家その他利害関係者からの意見および提言を求める。意見及び提言は(略)定期的に規制改革会議に付託する。日本国政府は規制改革会議の提言に従って必要な措置を取る」と規定。規制改革推進会議は、まさにモンサントのような多国籍企業に日本の農地を売り渡す「多国籍企業の要求受け入れ窓口」という役割を担っています。

 「規制改革推進会議の提言に政府が従う」とは、すごい文言ですよね。IWJは、日米地位協定をどう運用するかを協議する「日米合同委員会」の存在を問題視してきましたが、岩上さんは山田氏インタビューの中で、規制改革推進会議について、「経済版・日米合同委員会だ」と指摘しています。

 その規定どおり、政府与党は種子法廃止法案を今年4月に可決・成立させ、種子法は来年3月いっぱいで廃止されることが決まりました。

 種子法の廃止によって、さまざまな悪影響が懸念されます。中でもF1種子(ハイブリッド種=異なる性質の種を人工的にまぜ合わせてつくった雑種の一代目)や遺伝子組換え作物が広く出回ることは間違いありません。山田さんは、F1種の危険性を次のように指摘しています。

 「日本で出回っている野菜のほとんどがF1種。F1種は無精子の種で、これを食べた蜜蜂の雄が不妊症になったんです」

 日本ではすでに、日本モンサントの米「とねのめぐみ」や「つくばSD」が出回っていますが、これらはまさにF1種です。

 山田さんによると、モンサントと農家の交わした契約では、化学肥料も農薬もモンサント指定のものを使わなければならず、できたお米もセブンイレブンや吉野家など、全量指定したところに売らなければいけません。

 「つくばSD」の契約者は、もし収量が事前の予想よりも落ちた場合、悪天候などの影響を生産者側が立証しなければ、その不足分を賠償しなければいけない、という契約になっていることいいます。農家にとってこんな理不尽な契約があるでしょうか。また、F1種はノーマルな種と違い、1度きりしか収穫できず、毎年モンサントなどの種子会社から種を購入しなければなりません。

 農薬から肥料まで指定され、収穫量まで規定され、翌年以降も毎年種を買い続けなければならない――これでは、農家が種子会社の支配化に置かれたも同然です。

 山田さんによると、現時点で37%しかない日本の食料自給率は、種子法廃止で14%にまで下がってしまう可能性があり、もし、この状態で日米間に亀裂でもできたりすれば、自力で種から作物を育てる力を失った日本が国民の生命を守れるはずもありません。安倍政権はあれだけ「安全保障」と声高に叫びながら、生命を保障する「食料安全保障」を多国籍企業に売り渡してしまおうとしているんですね。

 山田さんによると、EUでは農家の収入の8割が所得補償されており、農業は産業ではなく食糧であり、安全保障であるという認識が共有されているようです。インタビューでは、憲法に「食料安全保障」の規定を盛り込んだスイスの国民投票の事例も紹介してくださいました。

10月にはイタリアも視察した山田さんは、既成政党批判で若者の支持を集める政党「五つ星運動」の大幹部・リカルド・フラカーロ議員と会談しました。「五つ星」は、「大事な法案は国民が直接投票によって決めよう」と、住民投票の条例づくり運動からスタートした政党で、イタリアのコメディアン、ベッペ=グリッロ氏が設立。現在は下院で与党に続く第二党にまで急成長を遂げています。

 山田さんの呼びかけで、リカルド議員が11月28日には来日し、講演することが決定。IWJも中継しますので、改めて告知します。

 また、山田さんはインタビューで、やがて日本でも遺伝子組換えの表示義務がなくなり、「日本は遺伝子組換えの氾濫国になるだろう」とも懸念を示されています。インタビューを見逃した方は、ぜひアーカイブでご覧ください。