オスプレイの横田基地配備 

米軍がオスプレイを横田基地に配備する。それが少し遅れるというニュース。

横田基地に配備されるオスプレイはCV22というタイプで、地形追従機能を備えた空軍用の機種だ。敵のレーダーに捕捉されぬように低空飛行を行い特殊任務を遂行する、という。

CV22は、その機能・任務から、重大事故を起こすリスクが高いと言われている。CV22についてはブログ”Everyone says I love you”に詳しい。こちら。

横田基地に配備されるCV22の訓練は、横田空域という一都八県にまたがる空域で行われる。訓練は、その主要任務の低空飛行が主体になる。防衛省・外務省の説明では、オスプレイの飛行訓練は、日米合意に基づいて行われる、となっている。しかし、その合意とは、わが国の航空法を適用せず、米軍の思い通りの訓練をする、ということだ。米軍の訓練空域は治外法権なのだ。沖縄でのオスプレイ墜落事故の原因であった、給油訓練は海上で行うと、米軍は述べているようだが、地形追従機能の訓練は当然地上で行われる。上記、横田空域には人口密集地が多い。事故が一旦起きると、多くの人命が危険にさらされる。

CV22は、空港への離着陸ではなく、戦闘地へ人員・物資を運ぶために狭い土地で離着陸する。そして、戦闘による攻撃を避けるために低空飛行をする。このような戦闘用航空機が、人口密集地を多く抱える地域に配備される。彼らの訓練には政府は何も言えない。これで、果たして独立国と言えるのだろうか。

ちなみに、CV22は一機200億円(CH-47J輸送ヘリコプターは、35億1650万円である。)自衛隊はオスプレイを17機購入することにしている。

以下、引用~~~

オスプレイ、横田配備延期=19~20年に最長3年-米国防総省

2017年03月14日 09時39分 時事通信

 【ワシントン時事】米国防総省は13日、特殊作戦用の垂直離着陸輸送機オスプレイCV22の米軍横田基地(東京都福生市など)への配備開始が、従来予定の2017会計年度第4四半期(同年7~9月)より最長3年遅れ、20会計年度(19年10月~20年9月)になると発表した。配備が遅れる理由などは説明されていない。
 米軍は15年5月、17年後半にオスプレイ3機を横田基地に配備すると発表。21年までに7機を追加配備し、計10機を常駐させる計画だった。
 CV22は空軍仕様で、急襲作戦にも用いられる。海兵隊仕様のMV22は普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に配備されている。 

BMDシステムの問題 

現在の弾道ミサイル防衛システム(BMDシステム)として、イージス艦上から発射される海上配備型迎撃ミサイルSM3、地上から発射される地対空誘導弾PAC3がある。北朝鮮の弾道ミサイル攻撃を念頭に置いている。SM3が、日本海海上の大気圏外でミサイルを打ち落とす。それに失敗したら、PAC3が本土で対応することになっている。2004年から、2015年度までに、BMDシステムに1兆3500億円超費やした

だが、これらのシステムにも問題がある。

一つは、命中精度、対応範囲の問題だ。PAC3の命中精度は20から30%と言われており、対応範囲は数十kmの範囲に過ぎない。限られた範囲、東京の中枢部、例えば首相官邸、永田町、米軍基地等だけを防御することになる。国全体をカバーすることはない。

二つ目は、敵国がおとり弾を多数同時に打ち込むことに対して、対応は難しい。また、一つ目の問題に関わるが、敵国のミサイルが、特定の基地等をピンポイントに攻撃する場合と異なり、都市中心部等のように明確でない場所に飛来する場合は、ミサイル軌道が計算できず、対処できない・・・これらは、BMDシステムの根本的な問題だ。

最後に、膨大な取得、維持コストが必要になる(最初の段落で記した通り)。PAC3一基で5億円程度と言われている。その管理システム、レーダーシステムなどにも費用がかかり、定期的なリニューアルのコストも必要になる。イージス艦も同様だ。BMDを整備すれば、相手はそれを上回る攻撃方法を開発することだろう。現に、中国等は宇宙軍拡に突き進んでいる。軍拡の悪循環が際限なく続くことになる。

わが国政府は、THAADも導入することを検討しているらしい。大気圏外でミサイルを迎撃する、この新型のBMDシステムでまた大きな予算が必要になる。BMDとしての問題は変わらない。

あまり表面に出ないが、もっとも重大な問題は、BMDシステムの開発・配備は軍事企業にとって大きな利益源になっていることだ。PAC3の製造には三菱重工業が関与している。軍事企業は、利益を確保するために、国際政治上の緊張を高め、さらなる軍拡に進むように政治に働きかける。

酷い財政状況のわが国が、効果が不定で国全体を守ることのできないBMDシステム開発・配備に突き進むべきなのだろうか。

北朝鮮が、自殺行為的に暴走する可能性はゼロではない。が、暴走させぬようにすることが一番だろう。特に2000年以降米軍が、韓国軍と共同し、「金政権を打倒する」ことを目的に掲げて大規模な軍事演習を朝鮮半島周辺で繰り返してきたことは、緊張を不要に高めた。そのような緊張を煽る行為は止め、中国に仲介させて、北朝鮮を和平のテーブルに何としても付かせなければならない。最低限の防衛整備は必要だが、常に緊張緩和を目指すべきなのだ。北朝鮮に対しては、それ以外対処の方法はない。

以下、引用~~~

対北防衛強化2000億円…PAC3射程2倍に

2016年11月27日 06時00分 読売新聞

 政府は、2016年度第3次補正予算案を編成する方針を固めた。

 複数の政府関係者が明らかにした。総額は1兆円前後になる見込み。経済対策関連の予算は計上せず、北朝鮮の相次ぐ弾道ミサイル発射を受けたミサイル防衛システムの強化に、2000億円弱を盛り込む方向で最終調整する。

 安倍首相が、近く麻生財務相に編成を指示する方向で、政府は12月中旬にも閣議決定し、来年の通常国会に提出する予定だ。

 ミサイル防衛関連では、地上配備型誘導弾「PAC3」の改良型の購入費や、改良型PAC3を搭載するためのシステム改修費として計約1880億円を計上する。現在配備されているPAC3は、射程約15~20キロとされるのに対し、改良型の射程は約2倍となる。防衛省は、17年度予算の概算要求に購入費などを計上していたが、一部を前倒しする。

有効性に疑問のあるミサイル防衛網を、尖閣諸島に配備するらしい 

尖閣諸島を守るために、ミサイル防衛網を構築するらしい。

ミサイル防衛網開発・配備は、2000年代ブッシュ政権により本格化した。米国でも、その有効性に否定的な見解があることは以前このブログでも紹介した。それは説得力のある見解だ。日本人の研究者による、ミサイル防衛についての論文がある。こちら。結論として、ミサイル防衛は有効ではなく、さらなる軍拡を招来する、ということだ。

ミサイル防衛が開発・配備される理由は、もっぱら軍事産業とそれに付随する政官の利権のためだろう。ミサイル防衛配備は、さらなる軍拡を確実に引き起こす。それは軍産複合体のさらなる利潤を生む。

尖閣諸島問題は、1972年に田中・周会談で確認したように、棚上げにし、時間をかけて共同開発するなりお互いに納得できる解決策を地道に模索する以外に解決する方策はない。尖閣諸島周辺で、このような軍拡の動きを見せれば、中国はそれを凌駕する軍拡を行い、際限のない軍拡競争に突入する。さらに、尖閣諸島周辺で不測の事態が起きる可能性が高まる。

この記事によれば、尖閣諸島周辺に配備される中国軍艦への攻撃も視野に入れている。すると、不測の偶発的な事態が全面戦争につながる可能性もある。

米国は、中国が日本本土を侵略する可能性をほぼ否定しているが、尖閣諸島については、占拠する可能性を考慮している。それほどまでに、尖閣諸島は危険な状況にある。

軍事産業を潤すことにより、リスクをさらに拡大してよいのだろうか。

以下、引用~~~

尖閣防衛、ミサイル開発へ…23年度の配備目標


2016年08月14日 07時21分 読売新聞
尖閣防衛、ミサイル開発へ…23年度の配備目標

 政府は、沖縄県・尖閣諸島などの離島防衛を強化するため、新型の地対艦ミサイルを開発する方針を固めた。

 飛距離300キロを想定している。宮古島など先島諸島の主要な島に配備する方針で、尖閣諸島の領海までを射程に入れる。2017年度予算の防衛省の概算要求に開発費を盛り込み、23年度頃の配備を目指す。中国は尖閣周辺での挑発行動を繰り返しており、長距離攻撃能力の強化で抑止力を高める狙いがある。

 開発するのは、輸送や移動が容易な車両搭載型ミサイル。GPS(全地球測位システム)などを利用した誘導装置を搭載し、離島周辺に展開する他国軍艦などを近隣の島から攻撃する能力を持たせる。13年に閣議決定した防衛計画の大綱(防衛大綱)では、離島防衛強化が打ち出されており、開発はこの一環だ。

ミサイル防衛は意味がない 

ミサイルの軌道が計算できる場合は、追撃できるかもしれないが、そうでない場合(この北朝鮮ミサイルを含めて)、追撃はできない。この「破壊措置」命令というのは、ポーズに過ぎない。PAC3は、そうした不確実性以外に、カバーする範囲が数十kmと狭い。これは、孫崎享氏が米国の専門家から得た情報だ。

なぜミサイル防衛の開発を続けるのか・・・それは、軍事企業のため。莫大な開発費がつぎ込まれている。米国でもミサイル防衛が有効でないから開発を止めるべきだという議論もあるが、軍産複合体の反対で潰されている。

確かに、秒速数kmの速度で飛んでくる、軌道計算できないミサイルを打ち落とすのは無理難題だろう。

米国の軍産複合体にとっては、日本がある程度の軍事緊張状態にあることが望ましい。


以下、引用~~~

「破壊措置」常時発令へ…政府、北ミサイル備え

2016年08月05日 15時14分 読売新聞

 政府は5日、北朝鮮が弾道ミサイルを発射する兆候などを確認し、発令してきた破壊措置命令について、常時発令した状態にする方針を固めた。

 複数の政府関係者が明らかにした。北朝鮮が、事前に発射の兆候をつかみづらい移動式発射台から、弾道ミサイル発射を繰り返しているためで、近く発令する。

 破壊措置命令を常時発令した状態にすることにより、不測の事態が生じた際には、日本海に派遣しているイージス艦に搭載している迎撃ミサイル「SM3」で迎撃することが可能となる。地上配備型誘導弾「PAC3」についても、東京・市ヶ谷の防衛省内などで即座に展開できる態勢を取れるようにする。

不平等条約の日米地位協定 

米軍基地、軍人、軍属に対して、実質的な治外法権の状態が続いている。

日米安保条約の実務規定として、日米地位協定がある。米軍軍人・軍属の犯罪、その裁判権について、前泊博盛編著「日米地位協定入門」から抜粋する。

1953年の日米地位協定の改定で、米国軍人、軍属のわが国における犯罪について、以下のように取り決められた。

○公務中の犯罪については、すべて米軍側が裁判権を持つ
○公務中でない犯罪については、日本側が裁判権を持つが、(犯人が基地内に逃げ込んだりして)犯人の身柄がアメリカ側にあるときは、日本側が起訴するまで引き渡さなくてよい・・・容疑者を確保せずに、捜査を進められるものだろうか・・・。

この改定までの、日米行政協定では、米軍基地外における犯罪では、日本側に容疑者逮捕権があったが、すぐに米軍に引き渡すこととなっており、米軍人・軍属について実質的に完全な治外法権だった。それが、この改定で、NATO並みになったとされている。

しかし、この改定直後の日米合同委員会で、日本側は米軍関係者の裁判権を実質上放棄するという、密約が結ばれ、それが現在も続いている(アメリカ国立公文書館所蔵資料:新原昭治)。
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これをまとめると;

○何のことはない、完全な治外法権状態が続いている。

日米合同委員会という、日米地位協定のもとに開催される秘密会議で重要事項が、わが国官僚と米軍関係者の間で協議され、決定されている。

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先ごろ沖縄で、米軍軍属の者による、悲惨な女性暴行殺人事件が起きた。それを受けて、我が国政府は、米国に日米地位協定の改定を求めてゆくと述べていた。

しかし、ふたを開けてみると、治外法権の対象者を少し狭める、ということだけであって、治外法権という異常な事態の改善を米国政府に要求するつもりは全くないことが明らかになった。日米地位協定の改定には全くならない。日米地位協定は、この治外法権の問題だけでなく、航空機の低空飛行の問題、米軍訓練の政府への事前予告等に関して、ドイツ、イタリアの駐留米軍の地位協定に比べても、わが国の立場が低い不平等な協定なのだ。それを根本的に改めることが強く求められる。

さらに、日米地位協定の下で、数々の密約を生み出し、日本の防衛はおろか司法の在り方も決めている、日米合同委員会の廃止も求めるべきなのだが、米国政府は当然のこと、わが国政府もそうした方向に動く気配はまったくない。米国の属国としての隷従状態が続く

これまで、わが国の米軍基地の大半を狭い沖縄に集中させ、その歪を沖縄の人々に我々は押し付けてきた。秘密保護法、安保法制で、自衛隊が米軍の指揮下に入り、世界各地で米軍の肩代わりをするようになる。わが国、わが国の国民が、テロや、武力衝突に巻き込まれるリスクが高まる。沖縄の問題は、我々自身の問題なのだ

以下、引用~~~

軍属の範囲、実質縮小で大筋合意…日米両政府

2016年07月04日 06時20分 読売新聞
 日米両政府は、米軍属の男が沖縄県の女性を殺害したなどとして起訴された事件を受け、日米地位協定上の軍属の対象範囲を実質的に縮小することで大筋合意した。

 軍属を4分類した上で、企業の従業員の場合は高度な技術を持つ人などに限定する。軍属から外れる職員は、公務中の犯罪であっても日本側が裁判権を持つことになる。

 岸田外相と中谷防衛相がケネディ駐日米大使らと5日にも会談し、合意文書を発表する。

 今回の事件では、起訴された軍属は、日本側が身柄を確保しており、地位協定が捜査の障害になることはなかった。ただ、地位協定の改定を求める沖縄県民の反発が強いことに配慮し、日米両政府は運用の見直しを検討してきた。

次の世代をこれから育ててゆく友人に 

もうすぐ初めてのお子さんをご家族に迎えられる年若い友人と話をした。

この参議院選挙でどの党に入れるか尋ねた。まだ、決めかねている、というか生まれてくるお子さんのことで精一杯の様子。

押し売りするようでと恐縮しながら、今回だけは、安保法制を推し進めた政党には入れてくれるな、とお願いした。

日米安保が最初にできた時以来、わが国を再軍備させ、いざ戦争が起きたら、自衛隊を米軍の指揮下に置くという密約があった。それを法制化したのが、安保法制なのだ。

米国は、戦後集団的自衛権の名のもとに世界各地で武力行使、戦争を繰り返してきた。安保法制を作ったことで、その米軍の片棒を担いで、世界の裏側まで自衛隊が行き、米軍の指揮下軍事行動を取ることになる。

明確な徴兵制がすぐ敷かれることはないかもしれないが、米国のように中流以下の家庭の子弟は、大学教育を受けるために、自衛隊に入隊することになる可能性がある。生まれてくるお子さんの世代が、戦争に直接巻き込まれることになる。

安全保障環境が厳しくなっており、集団的自衛権・・・要するに、米国との軍事同盟による軍事的な同一化が必要だ、と安保法制を推し進めた人々は言う。しかし、日本には世界的に見て自国を守るのに十分な軍備をすでに持っている。これまで専守防衛でやってこれた。

例えば、尖閣諸島で中国と武力衝突が起きたらどうするか・・・もしそれが全面戦争になったら、核攻撃を受け、日本に生き残るすべはない。核の傘があろうがなかろうが、日本は立ち行かなくなる。局地での戦いだったら、それへの対応は今の体制でもできる。武力衝突を起こさぬようにするための措置が大切だ。今の政権は、その努力が足りない。局地戦になった場合、米軍は日本を助けるか・・・それは極めて怪しい。米軍は、議会で承認を得た場合のみそうした局地の武力衝突に関与するとなっており、現在尖閣諸島での衝突に直接関与する可能性は極めて低い。

もう一度繰り返すが、安保法制で無理やり押し通された集団的自衛権とは、米国の意向に沿って、世界各地で米軍の軍事行動に自衛隊を動員させるための仕組みだ。

それは、世界のためにも、わが国のためにもならない。これから生まれてくる世代に大きな負担を負わせることになる。

今回だけは、安保法制を推し進めた政治家、政党には否を言ってほしい。

国を愛するということ 

わが国の主権を回復するには、在日米軍を撤退してもらう以外にない。沖縄は、わが国の置かれた状況を、明らかな形で示している。現在の在日米軍・日米関係の法的枠組みを考えると、わが国は戦後一貫して、独立したとは言い難い状態にある。さらに、その隷属状態を、現政権は軍事面で強めようとしている。国の主権の回復がならずに、何の愛国であろうか。

米軍撤退後の自衛隊の存在を憲法上明確にする必要がある。歴史修正主義の政治家たちは、自衛隊を軍隊と改め、軍法会議を設置、国民の主権・人権を制限しようとする。そのような復古運動には乗るわけにはいかない。

前のポストで紹介した、矢部宏治氏はその著書で、憲法改正ではなく、「追加条項方式」で自衛隊の存在を憲法に書き入れるべきだと述べておられる。優れた見識だと思う。「国連による日本およびその周辺の平和と安全のための措置が効力を生じるまで」自衛のための最小限の軍事力を保持する、という修正条項を憲法第九条(第二項)に書き加えるのである。

現政権は、今回の選挙戦で改憲を目論んでいる。自民党改憲草案を読めばわかる通り、平和主義を捨て去り、国民の基本的人権を制限する内容だ。もし改憲が行われると、その厳しい結果をもろにかぶるのが現在の若い人々、子供たちの世代だ。とくにお子さんを持つ世代の方々に、この選挙の意味を伝えたい。わが国が本当の独立国となり、我々が自発的に愛することのできる国とするために、そして次の世代が戦火に怯えるようなことにならず、むしろ戦火で苦しむ人々へ平和の援助を行えるように。

原発テロが現実になる 

原発へのテロに対する対策について、国際シンポジウムが開かれたと、最近の東洋経済が報じている。

そのシンポジウムで、原子炉格納容器の設計にかって携わった、後藤政志氏が行った発言を引用する。

以下、引用~~~

東芝で原子炉格納容器の設計にたずさわった後藤政志氏は、「日本では航空機(落下)衝突などの事故リスクが10のマイナス7乗回/炉・年以下であれば、評価する必要がないとされている。実際にはすべての原発がそれ以下で設定されている。テロの場合にはそうした計算ができないので別途検討することとなっているが、実際にどうなっているかは明らかにされていない」と指摘した。

後藤氏は新規制基準の適合性審査をパスした関西電力・高浜原発1、2号機について、「格納容器の上部は鋼鉄製の容器が剝きだしになっており、航空機落下に対して脆弱だ」と指摘。

審査の中で関電は上部に鉄筋コンクリート造の遮へい(厚さ約30センチ)を設置することを決めたが、「航空機衝突に耐えられるものではない」と述べている。

また、後藤氏は東京電力・福島第一原発などの沸騰水型原子炉(BWR)について、「建屋は機密性はあるものの耐圧性能が非常に弱く、航空機の衝突によって簡単に壊れる。建屋最上部には使用済み燃料プールがあり、安全性が懸念される」と指摘している。

引用終わり~~~

要するに、飛行機衝突といったテロで想定される事態に、わが国の原発は脆弱である、または対策が公表されていない、ということだ。

テロ対策は、国家安全保障に関係するので、秘密にされることが多いというが、わが国の場合その秘匿性が特に強い・・・実際に、有効な対策がとられているのかどうか疑わしいが、それを確認する術がない。無理に情報を得ようとすると、特定秘密保護法に引っかかり、処罰される可能性がある。

飛行機衝突事故リスクが10のマイナス7乗回/炉・年以下である(統計的に可能性がゼロに近いという、原子力村の安全神話である)として、有効な手立てを打っていない可能性がきわめて高い。テロリストが原発を標的にする事態はすでに起きている。安全法制によって自衛隊が中東で対テロ戦闘行為に巻き込まれる、ないし率先して参加する可能性が高くなっている。在外邦人へのテロだけでなく、わが国がテロの標的になる可能性が高まる。テロリストからしたら、沿岸部に数多く並ぶわが国の原発は、攻撃効果の上げやすい目標となることだろう。30、40年以上前に建設されたわが国の原発は、そうしたテロに脆弱であり、これから対策を施すことは無理だ。

わが国の原発テロに関して、原発の脆弱性がある可能性が極めて高い、その情報が公開されていない、情報を得ることができない、という状況にある。それを国民はよく知っておく必要がある。

自衛隊の兵站・急性期医療 

陸上自衛隊、自衛隊学校で、パワハラがあり、国家賠償訴訟が提起されたらしい。こちら

驚くのは、「戦争による死傷者が出ることはない」という自衛隊の建前。安保法制で、自衛隊が海外に派兵されることが現実となり、前線で死傷者が出るのは必須のはずだが、こんな建前が今でもあるのだろうか。以前、ほかのニュースで、自衛隊の現場での救急医療の内容が、米軍の軍用犬のそれと同じレベルであることを知り、このブログでも取り上げたことがあった。戦前の日本軍の時代から、兵站・医療がお粗末であった。それを、今も引き継いでいるのではないだろうか。

もう一つ、自民党の憲法草案には、軍法会議(相当の裁判所)の設置の条文がある。自衛隊が、軍隊になるとき、そこでは国民の権利はなくなる。強制力が、軍隊内部を支配することになる。それは、国民生活にも大きな影響を及ぼすことになる。

自衛隊は、自国の防衛と災害救助等の国内での活動だけに専念させるべきだ。また、自衛隊隊員の兵站・医療を手厚くすべきである。

防衛大臣は武器輸出のセールスマンか? 

何故防衛大臣が、潜水艦セールスに失敗して残念なのかが良く分からない。彼の本分は、我が国の防衛なのではないか。

2014年に現政権が、それまでの武器輸出原則禁止の原則をとっぱらい、例外を除き武器輸出ができるようにした。「防衛装備移転三原則」がそれだ。武器の開発コストを下げるためという理由づけだったが、結局、軍需産業を伸ばし利益を得ること、それに「戦争をする普通の国」に我が国をすることが、本音の目的なのだろう。

以前にも記したが、兵器産業は国防に関わるために、その内容は秘密にされる。貿易も秘密にされることが多いだろう。実際、開発途上国への兵器の売り込みを、ODAがらみで行おうとしている。その実態は、秘密だ。こうした秘密の背後では、必ず腐敗が起きる。特に、開発途上国への武器輸出では、キックバックがあらゆる形で行われる。それは秘密のベールに隠される。そして、輸出された武器は、裏の武器市場を通して、テロリスト等が入手する可能性もある。場合によっては、海外に派遣された自衛隊員、または在外邦人がその武器によって、殺傷されることにもなる。中東等への武器輸出が増えれば、我が国がテロの直接のターゲットになることもありうる。これは想像の話ではなく、近現代の歴史が示していることだ。

防衛大臣が、武器のセールスマンのような感想を呑気に語っている状況ではないように思うのだが・・・。


以下、引用~~~


潜水艦受注、中谷防衛相「選ばれず大変残念」
2016年4月26日(火)13時59分配信 TBS

 日本が受注を目指してきたオーストラリアの次期潜水艦は、フランスが受注することになりました。日本政府の反応です。
 「今般、選ばれなかったことについて、大変残念に思っております」(中谷 元 防衛相)

 中谷防衛大臣はこのように述べた上で、選ばれなかった理由について、オーストラリア政府に説明を求め、今後の業務に反映させたいとしています。

 今回の潜水艦の共同開発は新しい「防衛装備移転三原則」に基づく初めての大型案件で、政府は、売り込み方など戦略の練り直しを迫られる結果となりました。(26日13:27)