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「真っ当な対策があれば、原発事故は起きなかった」 

福島第一原発事故が、どのようにして起きたのか、まだ解明されていない。

津波により、非常用電源が使えなくなったことが大きな要因だったのだろうと言われているが、地震動により原発構造、とくに配管が破損したことを重要視する見解もある。

我が国は地震の多い国であり、現在地震活動が多発する時期に入っている。そこで、さらに原発を稼働させることは、さらなる原発事故を誘発し、国の存亡にかかわる事態をもたらす可能性がある。大きな地震は、可能性ではなく、確実に我が国で発生する。老朽化した原発に、福島第一原発以上に深刻な事故が起きる可能性がある。

政府は、地震学者の島崎邦彦氏の忠告を無視してきた。安倍第一次内閣で、深刻事故は起きないと明言し、対策を取らなかった安倍首相は同じ過ちを繰り返している。

島崎邦彦東大名誉教授への、木野龍逸氏/Yahoo!ニュース 特集編集部によるインタビュー記事。

こちら。

映画「日本と原発4年後」 

「日本と原発 4年後」全編がyoutubeで公開されている。

福島第一原発事故を経験して、脱原発の動きが一挙に高まった。だが、原子力ムラが徐々に蠢きだし、政官業それにマスコミまで加わり、原発の再稼働をし始めた。福島第一原発事故とは一体何だったのか、もう一度考え直すことが必要だ。

この映画全編を見て、原子力規制委員会の新規制基準の問題点を明確に教えられた。以下の三点を、映画は指摘している。

〇原発の立地は、人々の居住区域から離れていなくても良い、ということ。過酷事故が起きないという新たな原発安全神話によって、このような、以前よりも安全面で後退した立地基準が導入されたという。

〇同時に原発の複数の冷却系が失われることを想定していないこと。自然災害等では、同時に冷却系が失われることは当然想定しなければならない。福島第一原発で得たこの教訓を取り入れていない。

〇外部電源が失われる、具体的には外部電源の原発への送電系が破壊されることを想定していない。これも福島第一原発事故で起きた問題だ。原発再稼働を急ぐあまり、こうした基本的な問題を蔑ろにしている。

安倍首相は、繰り返しこの新規制基準が世界最高水準の安全をもたらすと語ってきた。だが、それは嘘である。原子力規制委員会の前委員長田中氏も、この新規制基準が安全を担保するものではないと言っている。原子力規制委員会は、ただこの新規制基準に従って審査をするのみである。原子力ムラの無責任さが、ここで明らかになっている。

福島第一原発事故で亡くなった方はいないと、原発ムラの人間はしばしば言う。だが、震災当時、原発事故のために救出されず亡くなった方、無理な移動を余儀なくされそのために亡くなった病気の方、さらに故郷を失った絶望で自ら命を絶った方がいる。原発事故で故郷を追われた方は、ただ住む家を失っただけではない。コミュニティ、仕事、それにそれまでの人生を失ったのだ。社会的に抹殺されたに等しい。

福島第一原発事故がアンダーコントロールだと国際社会に向けてのうのうと述べた安倍首相は、2006年に福島第一原発事故を予測した、国会での質問を受け、その心配はないと述べている。彼の責任は重たい。また、事故当時の東電首脳も、具体的な事故の予測の報告を受けながら、対策を取らなかった。彼らの責任も見過ごせない。

政官業それにマスコミを加えた原子力ムラは、息を吹き返しつつある。我々は、それを見過ごして良いのか。

映画はこちら。是非、拡散して頂きたい。

日本海側の地震により、若狭湾沿いの原発銀座に原発事故の連鎖がおきるとき 

西日本の日本海側は大きな地震が少ない印象があるが、今朝早朝、島根県西部でM6.1の地震が生じた。太田市で震度5強。

若狭湾沿いに14基の原発がある。地震などにより、そのいずれかが全電源喪失状態に陥り、冷却ができなくなると、その14基のすべて、ないし一部が制御不能になる。

すると、少なくとも関西地方は高度放射能汚染に陥る。関西地方の水がめ、琵琶湖も深刻な汚染に見舞われる。関西地方全体が居住不能になる可能性がある。それは、我が国が立ち行かなくなることを意味する。

このリスクは、強調し足りないということはない。

安倍首相の「責任感・誠意」とはこの程度のもの 

安倍首相は、2006年第一次安倍内閣当時、福島第一原発について以下のように述べた。

「津波により全電源喪失にいたる可能性はない、したがって、対策は取らない。」

今国会で、それが誤りであったとして、安倍首相は謝罪した。

さらに、民主党政権当時、当時の菅首相が海水注入を東電に止めさせた、菅首相が現場視察に出かけて混乱させたと、安倍(現)首相は当時の菅首相を非難した。この点に関する、菅元首相と安倍首相との今国会でのやり取り。

首相当時、全電源喪失はない、対策をとらないとして、その後の大事故を福島第一原発にもたらした人物の言葉か。まるで誠意が見られない。第一日本語になっていない。

東京新聞の報道によると、2016年3月時点で、原発事故関連死は1368名に上る。また、現時点で7万名以上の方が、避難生活を送っている。その多くが、故郷を喪失し、社会的に抹殺されたも同然の状況にある。

そうした事態を引き起こした政治責任を、安倍首相は感じているのか、大いに疑問だ。こうした発言をする一方で、原発再稼働、原発輸出を、安倍首相は推し進めている。

安倍首相は、国民の安心・安全な生活を守る、としばしば述べる。だが、その言葉は、この程度の重みしかもっていない。

以下、twitterでbuu氏がアップされた国会論戦の文字起こしを引用~~~

「アレ」というのは、安倍首相のこと

菅直人質疑
「安倍総理は、5月20日の自らのメルマガで~海水注入を止めたのは当時の菅総理だと、国民に発信して、私に対して、国民に謝罪して、直ちに辞任するようにと要求されました。お尋ねします。このメルマガは総理自身が発信されたものですね」

20:47 - 2018年2月6日

新しい会話

buu

@buu34
6 時間6 時間前
その他
アレ「そうではありますが、本件についてはですね、私の就任前のメルマガに関することであり、菅議員から、これ、提訴された、私的な民事訴訟に関する話であるため、内閣総理大臣として国会の場でお答えすべきものではないと思います。」

って、まだ何も聞かれとらんのにー

@buu34
6 時間6 時間前
その他
アレ「また、既にですね、えー、最高裁で判決が出た、確定したものであり、これ、地裁、高裁、最高裁、私が勝訴、をしているところでございますが、3年半にわたる法廷における議論を、ゼロから、この委員会で、蒸し返すことは、無意味ではないかと、このように思います」

@buu34
5 時間5 時間前
その他
「~事実関係を聞いたんです。東電は、自らですよ、海水注入は中断してなかったということを、現社長も認められたんですよ。しかし安倍総理は、中断していたと。そして、それは菅、当時の総理の責任だと。自分が書いたことは認められました、じゃぁなぜ、こんな間違った情報を書いたんですか?」

@buu34
5 時間5 時間前
その他
アレ「これはもう、訴訟、をされてですね、これは、既に、判決が、出ている、こと、でございまして。個人的に、いわば、私が総理になる前、の判断、に、書いたことについて、ですね、えー、菅、氏から、これ、訴えられた、わけで、ございまして。えーこれ、地裁においても、高裁においても、


@buu34
5 時間5 時間前
その他
アレ「最高裁においても、私は勝訴をした、もの、で、ありまして。では、判決の判断、なぜ、私が勝訴をしたか、という判決の判断、でございますが、判決文から抜粋を致しますと(約1分半、判決文抜粋を朗読)
いずれにせよ(なら読むな!)3年半ですね、ずっとこれは、私も総理でありましたから、


@buu34
5 時間5 時間前
その他
アレ「相当な時間を、裁判の手続きにとられた、わけでございますが、既にこれ、結果が出たことでありますから、今、私は、総理大臣として、総理大臣としての行為に対して、答弁をする責任をおっているところでございますが、この問題を、またゼロから蒸し返してですね、ここで議論をすることは、非常に

@buu34
5 時間5 時間前
その他
アレ「非生産的と言うか、無意味ではないかと、このように考えております」
菅「事実関係と評価とは違うんです。確かに最高裁で、私の名誉棄損のことについては却下をされました。しかし、安倍総理はそれよりも先だって、私が一審で要求したメルマガの削除は、二審の途中に、自ら削除されております。


@buu34
5 時間5 時間前
その他
「つまり、私の要求の半分は、認められているわけであります。~安倍総理は、当時、海水注入が中断されたと書かれていますが、それは間違っていたんですね?」
アレ「あのぉー、まずですね、バックナンバーを削除したことについて、菅、議員のですね、理解を示されたわけでありますが、それは、


@buu34
5 時間5 時間前
その他
アレ「違うんです。菅議員から提訴された本件民事訴訟では、3年半にわたり、これ、地裁・高裁・最高裁、これ、こちらも相当費用がかかるわけでありますが、弁護士と相談しながらの書面作成など、訴訟対応に相当の時間をさくことに、総理大臣として、職務が、ある、わけでありますが、この訴訟に対して


@buu34
5 時間5 時間前
その他
アレ「対応、相当時間を割かざるを得なかったのは事実でありまして。内閣総理大臣としての職務にも、支障が出る懸念があったわけでありまして。この事案を踏まえまして、総理の職務に専念できるよう、紛争の未然防止の観点からご指摘の、これ、菅総理の記事だけではなくて、ま、菅総理が、訴訟を


@buu34
5 時間5 時間前
その他
アレ「されましたから、同じように訴訟をする人が出てきてもですね、え、これ、たとえ、完全無罪、というか、私、は、そ、勝訴をしたんですが、いちいち勝訴をするとしてもですね、他の人から何か、そういう人が出て、こざるを、来るかもしれない、言う、リスクを、これ、えー、菅さんの例があった


@buu34
5 時間5 時間前
その他
アレ「わけですから、事実。これ、地裁、高裁、最高裁で勝とうともですね、この間、私も相当それで、に、このぉー、し、忙殺される、わけでありますから、これが、ほかにも、こういう件が、出ることを防ぐためにですね、全てのバックナンバーをですね、これは、総理として、過去のこの、発言については

@buu34
5 時間5 時間前
その他
アレ「削除をさして頂いたところ、でありまして。えしかし、削除をした、あとも、訴訟は継続しており、私は、もちろん逃げも隠れも、し、していない、わけでありますが。ま、その上で、事実関係については、最終的に、これ、責任をとれ、と言うことで、私に対して、訴訟を、起こした、元総理が、

@buu34
5 時間5 時間前
その他
アレ「現職の総理大臣を訴えるという事態になっ、ったんですが、最終的に最高裁で確定した判決において、私がメルマガで書いた内容の主要な部分は真実であると認められるとされており、私の主張が認められたものと考えております。でー、既にこれ、最高裁で、出た、このー判断、でございますから、


@buu34
5 時間5 時間前
その他
アレ「この、いわば、私が総理大臣として行ったこと、についてですね、ここ、あるいは、行おうとしていることについて、このま例えば、予算とか、条約等々について、ここでお答えする、答弁をする義務は、ま、ございますが、その前の話について、私的な訴訟について、しかも司法の判断が出ている事

@buu34
5 時間5 時間前
その他
アレ「について、これ以上議論すること、または一から議論をすることは、私は、意味がないのではないかと、このように申し上げたいと思います」

炉心溶融隠蔽の責任 原発事故の政治的責任 

福島第一原発事故当時、野党であった自民党は、炉心溶融を当時の民主党政権が隠蔽したと盛んに非難していた。それが、事実に反することがようやく明らかにされた。彼らの主張は、まるで民主党政権があの事故を起こしたと言わんばかりの主張だった。それは、自らの政治的責任を逃れるためであった。

福島第一原発事故の遠因は、小泉政権時代に緊急冷却装置を取り除いていたことがある。直接の原因は、第一次安倍内閣政権当時、安倍首相が冷却系が喪失するような事態は考えられないとして、地震・津波対策をとる必要はないと国会で答弁し、地震・津波対策がおざなりにされたことだ。福島第一原発事故の第一の責任は、安倍首相彼自身にある。

その安倍政権が、原発再稼働を進めようとしている。福島第一原発事故の責任を取ろうとせず、これから起きるであろう原発事故にも無関心である。

以下引用~~~

NHK NEWS WEB

炉心溶融認めず 官邸ではなく当時の東電社長判断
12月26日 17時56分福島第一

東京電力が、福島第一原子力発電所の事故のあと、2か月以上メルトダウンいわゆる炉心溶融が起きたことを認めなかったことについて、新潟県と東京電力が合同でつくる検証委員会は26日、当時の清水社長の判断であり、当時の民主党政権の官邸からの指示はなかったとする調査結果を公表しました。

福島第一原発の事故では、3つの原子炉で核燃料が溶け落ちるメルトダウンいわゆる炉心溶融が起きましたが、東京電力は事故から2か月後まで正式に認めず、東京電力の委員会は去年6月、当時の清水正孝社長が当時の民主党政権の官邸からの指示で“炉心溶融”という言葉を使わないよう指示していたなどとする検証結果をまとめていました。

これについて、福島第一原発の事故を検証する新潟県と東京電力でつくる合同委員会は26日、清水元社長らへのヒアリングの内容を踏まえ、事故のあと炉心溶融が起きたことを認めなかったのは、清水元社長みずからの判断であり、官邸などからの指示はなかったとする調査結果を公表しました。

それによりますと、清水元社長は「官邸から炉心溶融を使うなという電話などはなかった」としたうえで、炉心溶融という言葉の定義が不明確で、官邸と共通認識をもっていないため、その言葉を使用しないように指示したとしています。今後、委員会では検証結果をまとめ、新潟県や東京電力に報告書を提出するとしています。

今回の検証結果について東京電力は、「当時の清水社長が『炉心溶融』を使うなと指示したこと自体が問題だと考えており、今後はどのような事態に直面しても、二度と同様のことを繰り返さないよう再発防止対策を徹底しています」とコメントを出しました。

炉心溶融問題 調査の経緯
柏崎刈羽原発がある新潟県は、福島第一原発の事故の検証なしに再稼働の議論はできないとして、東京電力がなぜメルトダウン=炉心溶融が起きていたことを事故から2か月もの間認めなかったのかを追及してきました。

東京電力はメルトダウンの公表が遅れたことについて、「判断の根拠がなかった」などという説明を繰り返していましたが、事故から5年近くが経った去年2月、炉心損傷割合が5%を超えていればメルトダウンと判定すると記したマニュアルが社内の調査で見つかったことを明らかにしました。

東京電力は外部の弁護士らでつくる委員会を設置し、公表が遅れた経緯を改めて調査していましたが、委員会は去年6月、事故当時の清水正孝社長が、民主党政権だった官邸からの指示で“炉心溶融”という言葉を使わないよう指示していたなどとする検証結果をまとめました。

これに対して民進党は、指示や要請をしたことはなく、明らかな事実誤認だとして抗議していました。新潟県は問題の全容が解明されていないとして、その後も、清水元社長ら当時の幹部への聞き取りを行い、具体的に指示をした人物の特定や指示の内容について調査を続けていました。

原発は低コストといまだ述べる世耕大臣 

世耕大臣が、原発の発電コストが安いと述べている。これは電事連等の出した数値に基づいているのと思われる。

だが、その数値には偽りがある。

原発設備利用率を70から80%と高く設定している・・・過去のデータからして、せいぜい60%程度の設備利用率しかない。
原発の使用期間を40から60年としている・・・原発は本来16年間の稼働を前提としていた。これほど長期間の稼働は、深刻事故のリスクを高くする。
電事連のモデルでは、原発発電に欠かせない揚水発電のコストを省略している・・・揚水発電コストは大きい。
深刻事故による原発復旧コストを9兆円程度と低く見積もっている・・・福島第一原発でもすでに公的資金を7兆円以上投入しており、総額では20兆円を超すと想定されている(まだ、見通しが立っていない)。
バックエンドコストについても低く見積もっている・・・使用済み核燃料の維持管理等の目途が立っておらず、そのコストも大きくなる可能性が高い。

通産省は、福島第一原発事故の教訓、東芝を実質破たんさせた原発産業推進の失敗から学んでいない。

通産省を主体とする原発利権の集団は、事実を歪曲し、直視しようとしていない。ハイコストであることが明らかになった、原発の尻ぬぐいは、結局、国民に押し付けられる。世耕大臣は、その事実を知っているのだろう。その上で、原発利権にドップリ浸かっている。彼の責任は重い。

以下、引用~~~

世耕大臣「原発コスト安い」強調…廃炉費用増加でも(2016/12/07 07:05)

 東京電力福島第一原発の廃炉と賠償費用が膨らんでいることを受け、世耕経済産業大臣は「原発コストは安い」と改めて強調しました。

 世耕経産大臣:「色んな費用を全部、含めたとしても発電単位あたりのコストは原発が一番、安いと考えている」
 廃炉と賠償などの費用は事故後の見積もりから数兆円単位で増大していて、経産省は国民負担を増やす方向で議論を進めています。そうしたなか、世耕大臣は、新たな費用を考慮しても原子力の発電コストは他の発電よりも安いと説明しました。経済産業省内には廃炉や賠償の費用が20兆円に上るとの試算もあるものの、公表されていません。経産省は今月中に議論を取りまとめる方針です。

安倍首相の福島への責任 

今夜の報道ステーション、党首討論をやっていた。最初だけ見たのだが、安倍首相が発言を延々と続けること。尋ねられていないことを延々と続ける。国会の質疑と同じだ。質問は加計学園疑惑の説明についてだった。臨時国会で説明するはずが、開会と同時に国会解散、選挙期間中に説明するはずが、今までのところ選挙演説では全く触れていない。その指摘に際して、誰も安倍首相自身が関与していると証言していない、加戸元愛媛県知事は、彼の時代から加計学園が唯一獣医学部新設に動いてくれていたと証言した、だから安倍首相が口を挟む余地はなかったのだ、というような口上を長々と述べ立てていた。

がっちり人事権で縛られた官僚が、安倍首相の関与を証言するはずがない。加戸氏は2010年までしか、県知事を務めていないわけで、国家戦略特区の枠組みによる加計学園への利権誘導には何ら関係していない。安倍首相の説明は、説明になっていない。

国会を逃げ出し、選挙演説で逃げ出した、安倍首相。このような人物が、国を守る、北朝鮮の攻撃から守るというのは、いわば「ちゃんちゃらオカシイ」。

その安倍首相の初の選挙演説は、福島市近郊で行われた。ものものしい警戒のなかで、どうも自民党支持者に囲まれた演説だったらしい。握り飯を聴衆に振る舞い、福島産のコメで作った日本酒を宣伝したらしい。前者は、公職選挙法違反案件にあたる。後者は、昭恵夫人のかかわった製品らしく、利益相反の宣伝だ。

安倍首相は、福島にはきっと思い入れがあるのだろう。だが、握り飯や日本酒の前に、安倍首相は決着とつけなければならないことがある。福島第一原発が自然災害で冷却系を失う深刻事故を起こすことはあり得ないと、第一次安倍政権のときに国会で彼が答弁をしているのだ。こちら。この質疑の際に、深刻事故への対応を考えていれば、あの事故は起きなかった。安倍首相に、福島第一原発事故への政治的責任がある。この問題を彼は総括し、決着をつけなければならない。

だが、この問題への責任を彼は全く感じている様子はない。まったく言及することはない。このように無責任な政治家が、国の安全保障について大声を出しても、虚しいばかりだ。

原発再稼働への動き  

原子力規制委員会は、柏崎刈羽原発の安全審査で合格としたらしい。規制委員会の田中委員長が退任する直前の決定だ。最近、田中委員長が東電に対して厳しい物言いをしていたと思ったら、どんでん返しのこの決定だ。田中氏と、原子力規制委員会は、結局原発を推進する勢力の代弁者だったのか。彼と原子力規制委員会の責任は重い。

たとえ原発を再稼働するとしても、検討し結論を見出すべき問題が三つある。

〇福島第一原発の事故の原因を究明すること。地震・津波何れかが主要な原因であったのか分かっていない。原発安全神話に基づき、安全対策が採られてこなかった。人災の側面もある。こうした問題の総括が行われていない。それは、「次の」原発事故への適切な対処方法が定まっていないことを意味する。

〇付近の住民の退避方法が検討されていない。少なくとも、原子力規制委員会は、それを検討課題とはしていない。地方自治体に丸投げで、高齢者、患者等は見捨てられる可能性が高い。

〇「次の」原発事故時に、「誰が」放射能被曝を覚悟して、事故終息にあたるのかが決まっていない。電力会社社員、自衛隊員等に、生命をかけて事故への対処をすることを要求できるのか。

あのフランスでさえ、オランド大統領のもとで、原発全廃を決めた。世界の趨勢は、原発からの脱却だ。わが国は、それに逆行している。

もう一度原発事故を経験しないと、我が国は脱原発へ舵を切れないのだろうか。

原子力機構 被ばく事故 

原子力機構は、動燃が他の組織と合併してできた。動燃は、もんじゅの事故を起こし隠蔽した組織だ。今回の事故がどうして起きたのか、調査をまたなければならないが、20年以上保管したままだった放射性物質を保存容器から不用意に開けたことが直接の原因だったのだろう。保存容器内でガスが発生する、陽圧が生じることは予測できなかったのだろうか。

もっとも強い被曝を受けた作業員の方は、プルトニウムを吸い込むことで、年1.2Svの被曝が予測されるという。これは、通常目標とされる許容限度の1000倍だ。かなり深刻な事態と言える。

一般論として、原発は、このような事故、不慮の被曝がかなりの頻度で起きる。東電福島第一原発の事故の際に、事故原発に70数名を残し、650名が第二原発に退避した。その後、理由は分からないが、放射線量が低下した(これが僥倖だったのだ)こともあり、彼らは第一原発に復帰した。東電本社では、全員の退避を政府に進言し、当時の菅総理大臣にダメだと一喝されている。こちら。第一原発が、不安定ながらも今の状態に落ち着いたのは、この僥倖と、菅元総理の決断、決死の思いで事故原発に戻った作業員の方々の働きのためだ。

で、何を言いたいかというと、原発事故の際には、生命を賭して、事故終息に向かわねばならない人々の存在が必要になる。確率的には生じうる「次の」深刻事故の場合に、そうした役割を担う人々は誰なのか、何も決まっていない。今回の原子力機構の事故は、不注意によるものだったかもしれないが、結果として生命に関わるような被曝を受けた方が出た。原発作業では、そうした放射能被曝を受ける方が必ず出る。今後多くなるであろう、廃炉作業についても同じだ。繰り返すが、深刻事故が起きると、そうした方々はかなりの数に上るはずだ。だれが、それを担うのか、だれがその業務を命令するのか、何も決まっていない。

また、深刻事故に際して、原発周囲の住民の避難は、地方自治体に丸投げである。原子力規制委員会は、原発の再評価をする際に、住民避難については評価しない。実質的に、深刻事故の際には、周辺住民は捨て置かれる可能性が高い。

こうした状況で、政府は、すでに五基の原発を再稼働している。それで良いのだろうか。今回の事故の情報を知り、そうした深刻な疑問が頭をよぎった。このまま何とはなしに原発再稼働して良いのか、と我々は問いかけられている。

以下、引用~~~


被曝の5人、汚染現場に3時間待機…事情聴取へ

2017年06月10日 18時37分 読売新聞
 茨城県大洗おおあらい町の日本原子力研究開発機構大洗研究開発センターの被曝ひばく事故で、作業員5人が事故発生から3時間以上、汚染した現場に待機させられたことについて、原子力規制委員会は週明けにも、原子力機構から詳しい事情を聞く方針を決めた。

 放射性物質が飛散する事故が起きた場合、汚染の拡大を防止するため、ビニールハウスのような臨時の汚染検査設備を設置する。本来はなるべく素早く設置して、作業員が現場にとどまる時間を短くしなければならない。

 ところが、原子力機構は6日午前の事故発生から2時間後にようやく検査設備の設置を開始。設置完了までにさらに1時間かかった。この間、作業員5人は、プルトニウムなどの核燃料物質が飛び散ったままの分析室内に待機させられた。設備の設置開始までに2時間かかった理由について、原子力機構は「資機材の準備に手間取った」と説明している。

原発事故の原因究明、責任の所在の解明は道半ば 

6年前のこの時期、原発がメルトダウンしたことが判明し、米国は原発から半径80kmの地域から米国人が撤退することを勧めていた。放射能プルームが南と北西の方向に向かって飛び、雨によって放射性物質が飯館村とその近隣、そして太平洋岸に沿って茨城、千葉に降り注いだ。茨城の小児病院では、核医学検査室の放射能検出装置が振り切れていた。ガソリンの入手が極めて難しくなっていた。私は、自らの存在基盤が崩れ落ちるような感覚に襲われながら、必死に外で草むしりをしていた。当時の当ブログのポストの一つ、こちら。

あれから年月が過ぎ、ネット上では、あの深刻事故に対する明らかに誤った評価、原発に対する楽観論がしばしば見受けられるようになった。正確な情報を得るべきだ。また、政治の世界では、福島第一原発事故は過去の事柄になりつつある。果たしてそれで良いのだろうか。

あの原発事故のもっとも根本的な原因は、一つには、無定見に原発建設を続けてきた自民党政権の原発政策にある。地震多発地帯にあるわが国で、そのリスクは当然明らかだったが、原発推進利権集団の安全神話により、それが無視され続けた。

2006年、国会で当時の安倍首相は、重大事故への対応をとることは必要ないと答弁している。こちら。安倍首相は、原発推進派の官僚の書いた答弁書にサインをしただけだろうが、当時の行政の長として、大きな責任がある。安倍首相は、第二次安倍政権になってから、原発再稼働を推し進めている。安倍首相は、2006年当時の原発への意識をそのまま持ち続けている。

原発事故の原因究明と責任の所在の解明は、まだ終わっていない。雑誌「世界」2015年2月号から2年間にわたって続けられた、「解題『吉田調書』」で、以下の点が指摘されている。

1)2008年の時点で、東電は津波対策の重要性を十分認識し、具体的な対策も立てながら、その実行を意図的に怠った。

2)事故当時、東電が事故時操作手順書を無視した結果、本来なら防げたはずの2、3号機の炉心溶融を招いた可能性が高い。当時、所長だった吉田昌郎氏は、「原発の運用」ではなく、「メインテナンス」の専門家であり、事故現場でもマニュアルを無視した対応が続けられた。

3)3月15日、早朝、福島第一原発作業員650名が、福島第二原発に「所長の命令に違反して撤退」した。2014年にこの問題を、朝日新聞がスクープし、それに対する激しいバッシングが起きた結果、朝日新聞は記事を取り消した。だが、東電テレビ会議記録や、柏崎刈羽メモから、所長の命令に違反した撤退は、事実であることが分かった。(当時の菅首相が、東電に対して、この撤退が許されないことを強く迫ったことがあたかも彼の誤った干渉であるかのようにネットで繰り返し述べられているが、それは誤り。民間事故調でも、菅元首相のあの働きかけを評価している。東電があの時点で撤退していたら、原発事故はさらに拡大した。もっとも、この問題は、深刻事故の際に誰が命を懸けて対応をすべきか、という重い問題を投げかけている。・・・ブログ主)

曖昧な記述の多い国会事故調も、引き続き原因究明を続けるべきだとしているが、政治の世界での対応は緩慢だ。当時、吉田昌郎氏をはじめ福島第一原発で働いていた771名の方々の調書は、ごく一部が公開されているに過ぎない。吉田調書も全体が公開されていない。原因が究明されないなか、新たな原発安全神話が動き出そうとしている。

次の深刻事故が起きたら、わが国は文字通り立ち直れなくなる。