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年金財政検証隠蔽 

やはり参院選後まで公表されない様子の、年金財政検証。以前にもここに上げたが、その内容の肝は、

70歳受給開始、それであっても現在の2割減の年金額

となることが見込まれている。

どのような内容であっても、早く公表し、それに対してどのように対応してゆくのかを、選挙戦で議論してもらいたいものなのだが、政権与党は隠すことでやり過ごそうとしている。この年金の現状に関しては、現在の安倍政権にすべての責任があるわけではないのだから、公表・対応を議論するべきなのだ。

ところが、隠蔽、そしてもしかすると改ざんすることで、国民の反発をかわそう、かわすことができると、政権は睨んでいる。

これを許していたら、政権のやりたい放題、何でもありになってしまうと思うのだが・・・参院選は、与党の過半数、下手をすると改憲議席数に届くと報じられている。だが、この「世論調査」なるものもかなり胡散臭い。21日まで、とくに無関心層の方々に語り掛け続けて行きたいものだ。この問題に限らず、すべて次の世代、そして若い世代が苦労させられることになるのだから。

諦めない。

以下、引用~~~

安倍政権が選挙後まで隠す「老後2000万円」よりヤバい年金文書
WEB女性自身 / 2019年6月27日 11時0分

世間をにぎわせている金融庁の“2,000万円報告書”。多くの人が、その内容の厳しさに愕然となったが、じつはこれよりも“ヤバい”文書が隠されているのだ――。

「新しい『財政検証』をなぜ速やかに出さないのか。出てこない限りは、年金制度の安心が保たれているかどうか、判断できません」

金融庁の報告書に端を発した“老後資金2,000万円問題”。6月19日に行われた党首討論では、野党党首が年金問題について、安倍晋三首相を厳しく追及した。

冒頭の言葉は、国民民主党の玉木雄一郎代表が、安倍首相に投げかけたものだ。“年金博士”として知られる、社会保険労務士の北村庄吾さんが、解説する。

「『財政検証』とは、厚生労働省が作成する年金財政の“健康診断”のようなものです。年金制度が持続できるように、5年に1度、検証し、発表することが法律で定められています。財政検証の結果に従い、将来の年金の支給計画が立てられたり、法改正が行われたりする。まさに、年金制度にとって、もっとも重要な文書なのです」

話題の“2,000万円報告書”は金融庁の作成。年金だけでは不足する老後資金をどう補うべきか、金融を所有する省庁の立場から“ご提案”したものにすぎない。

一方、財政検証は、年金を所管する厚生労働省が作成する調査報告書と計画書を兼ねたようなもの。まさに、年金制度の今後を占う要といってもいい。

ところが、その公表が遅れているという。過去2回の財政検証は、内容を議論する専門委員会の最終会合から3カ月ほどで公表された。今年は3月7日に最終会合が行われたので、6月中旬までには公表されると見込まれていた。だが、いまだ公表の予定はない。

財政検証を担当する厚労省年金局数理課は、「検証中で、まだ発表時期ではないとしか申し上げられない」と繰り返すのみで、作業の進捗状況すら答えなかった。

政治ジャーナリストの角谷浩一さんは、こう分析する。

「永田町では『老後2,000万円問題で紛糾するなか、よほど悪い検証結果なので、夏の参院選が終わるまで出さないのではないか』といわれています。厚労省が安倍内閣に“忖度”している、あるいは官邸から公表しないように指示された、そんなふうに見られているのです」

今年3月に公表された「2019年財政検証の基本的枠組み」では、厚生年金の適用拡大や、受給開始年齢の選択化も「財政検証」に盛り込むことが予告されている。

「政府は、将来的に受給開始年齢を引き上げていく方針です。過去の改正を鑑みると、現在50歳以下の女性は、受給開始が68歳に引き上げられることが予想されます。いずれは65歳定年が法制化され、受給開始は70歳にされるでしょう」(北村さん)

われわれの将来を占ううえで、欠かせない「年金財政検証」。角谷さんは語気を強めた。

「参院選の前であろうと、後であろうと、財政や数字は変わりません。大事なのは、早急に公表し、この年金不安に対して、どのような対策で取り組んでいくかを議論して、選挙で信を問うことです」

経済評論家の加谷珪一さんはこんな懸念をする。

“2,000万円報告書”が批判を浴びたのを受けて、財政検証の内容が書き換えられてしまうのではないか。これまでの例を踏襲しなかったり、悲観的な試算を隠したりと、不正確な財政検証が出たら、将来的に被害を受けるのは、われわれ国民なのです

目の前の選挙や政局のために、われわれの未来がないがしろにされてはならない。

年金財政検証の公表を先延ばしする理由 

年金財政検証を公表すべきなのに、政府はそれを隠して選挙に臨もうとしている。同検証が、国民にとって厳しい内容であるからに他ならない。

下記の記事の内容以外に、70歳からの年金受給が提案されると言われている。男の健康寿命は72歳であるから、身体を壊すまで働き続けろと、政府が国民に命じているに等しい。それができるだけの体力、意思があるならば、働き続けることも良いだろう。だが、何時まで働き続けるのかを、年金制度だけから枠をはめられるのはおかしいのではないだろうか。

さらに、たとえ70歳過ぎまで働いても、年金額は、生活をし、将来受けるであろう介護・医療の出費を賄うには、大幅に少ない。あの2000万円が不足というのは、厚生年金に40年間加入し、妻は専業主婦という、昨今あり得ないモデルケース。現在、50歳以降で役職定年が多くなり、また経団連は終身雇用を続けないと言明している。非正規雇用で生きてきた方、途中から非正規雇用になる方が大幅に増える。そして、マクロ経済スライドという年金削減システムが作動し続ける。老後資金の不足額は、2000万円を大きく超える。

安倍首相は、国会を閉会するにあたり、テレビで単独インタビューを受けた(民放一社が、首相単独インタビューを行うのは放送法違反と思われる)。

安倍首相は、年金制度に関して、野党は積極的な提言を行っていないと述べている。が、それは大嘘である。参院決算委員会で共産党の小池晃議員が、年金底上げの提言を行っている。大企業への中小企業並みの課税(優遇税制の縮小)と、投資利益に対する適切な課税により計7兆円をえることができる。それによって、マクロ経済スライドという年金実質削減制度を廃止し、年金を底上げするべきだという、まともな提言である。

それに対する、安倍首相の返答は、馬鹿げた政策であるとの一言だ。年金の底上げを、彼は行う積りはない。

別な機会に、安倍首相は、「経済政策を推し進めれば、年金底上げができる」と述べた。だが、具体策は何もない。彼の「アベノミクス」によるトリクルダウンと同じ論理なのだろう。だが、この6年間で安倍政権の経済政策は何をもたらしたか、という問題だ。年金資金を株にぶち込み、官製相場を維持し、今後どれだけ年金資金が毀損されるか、身震いがするほどだ。安倍政権の経済政策は、大企業と、彼の取り巻きの人物・組織に利権をもたらした。企業の内部留保は500兆円に達する。一方、実質賃金・家計消費は低下し続けている。安倍政権の経済政策を推し進めれば、年金底上げができるというのは見え透いた嘘である。

年金財政検証公表を選挙後に伸ばした安倍政権の意図を国民は理解すべきだ。

以下、女性自身から引用~~~

参院選後まで非公表「2019年財政検証」に記載される最悪未来
記事投稿日:2019/06/27 11:00 最終更新日:2019/06/27 11:00

「新しい『財政検証』をなぜ速やかに出さないのか。出てこない限りは、年金制度の安心が保たれているかどうか、判断できません」

金融庁の報告書に端を発した“老後資金2,000万円問題”。6月19日に行われた党首討論では、野党党首が年金問題について、安倍晋三首相を厳しく追及した。

冒頭の言葉は、国民民主党の玉木雄一郎代表が、安倍首相に投げかけたものだ。“年金博士”として知られる、社会保険労務士の北村庄吾さんが、解説する。

「『財政検証』とは、厚生労働省が作成する年金財政の“健康診断”のようなものです。年金制度が持続できるように、5年に1度、検証し、発表することが法律で定められています。財政検証の結果に従い、将来の年金の支給計画が立てられたり、法改正が行われたりする。まさに、年金制度にとって、もっとも重要な文書なのです」

話題の“2,000万円報告書”は金融庁の作成。年金だけでは不足する老後資金をどう補うべきか、金融を所有する省庁の立場から“ご提案”したものにすぎない。

一方、財政検証は、年金を所管する厚生労働省が作成する調査報告書と計画書を兼ねたようなもの。まさに、年金制度の今後を占う要といってもいい。

ところが、その公表が遅れているという。過去2回の財政検証は、内容を議論する専門委員会の最終会合から3カ月ほどで公表された。今年は3月7日に最終会合が行われたので、6月中旬までには公表されると見込まれていた。だが、いまだ公表の予定はない。


財政検証を担当する厚労省年金局数理課は、「検証中で、まだ発表時期ではないとしか申し上げられない」と繰り返すのみで、作業の進捗状況すら答えなかった。

政治ジャーナリストの角谷浩一さんは、こう分析する。

「永田町では『老後2,000万円問題で紛糾するなか、よほど悪い検証結果なので、夏の参院選が終わるまで出さないのではないか』といわれています。厚労省が安倍内閣に“忖度”している、あるいは官邸から公表しないように指示された、そんなふうに見られているのです」

“よほど悪い検証結果”とはどんなものだろうか。そのヒントとなるのが、過去の検証結果だ。

前回の財政検証での所得代替率は62.7%。所得代替率は、現役世代の男性の平均的な賃金に対して、厚生年金を受給している夫婦2人のモデル世帯の年金受給額が何%あるかで示される。’14年財政検証では、平均賃金は月34万8,000円で、モデル世帯の年金額は21万8,000円とされたので、所得代替率は62.7%。’04年の年金改革で、この値が50%を下回らないように調整することが定められている。

「しかし、将来的に所得代替率は下がっていきます。マクロ経済スライドのために、物価が上昇しても、年金額は同じようには上昇しないためです。受け取る年金の額面はわずかに上がるか、“据え置き”なので気づきにくいのですが、年金は実質的に“減る”のです。安倍首相は国会で、今年0.1%年金受給額が増えたと豪語していましたが、物価の上昇を考えると、年金は減ったのです」(北村さん)

物価が上がると、同じものを以前とは同じ値段で買えなくなる。そのため、手元に入るお金が一定だったり、ほとんど増えなかった場合、買えるものは少なくなってしまう。つまり、お金の価値が“減る”ということだ。

もともと、年金は物価や賃金の変動に応じて、支給額も変動していた。しかし、’04年に導入された「マクロ経済スライド」によって、物価や賃金が上昇しても、年金の支給額の上昇は抑制されることになった。何%抑制するかをあらわす値を「スライド調整率」という。物価や賃金が上がっても、年金の支給額は同じように上がらないので、「所得代替率」が下がっていくことになる。

こうして、マクロ経済スライドによって、年金の価値は徐々に減る。それでも、所得代替率を50%よりは下げないことが、法令で定められている。この50%に至るのがいつごろになるか試算するのが「財政検証」の肝になる。

5年前の財政検証では、経済がもっと順調に推移していく「ケースA」から、もっとも悪化していく「ケースH」まで、8段階のシミュレーションが行われた。

「ところが、いちばん楽観的なケースAであっても、11年後の2030年には、所得代替率が57.2%と6割を割り込み、25年後の2044年には所得代替率が50.9%まで下がると、試算されているのです」(北村さん)

経済評論家の加谷珪一さんは、現状に即しているのは、もっとも悲観的なケースHだと考えている。

「政府が目標としてきた経済成長率の数値は未達成のままですし、世界経済も、不況の兆しが見えているためです。ケースHでは、所得代替率がわずか11年後の2030年に53.8%にまで落ち込み、今50歳前後の人たちが年金の受給を始める、17年後の2036年には50%に達すると試算されています」

所得代替率50%は、前回の財政検証で基準となった62.7%から2割減。現在の平均月給から計算すると月17万円ほどだ。夫婦2人、この金額での生活は困難だろう。そもそも、所得代替率の基になる“モデル世帯”の設定すら、現実を反映していない。

「’19年度のモデル世帯は、夫が40年間、平均月42.8万円の賃金でサラリーマン生活を送っていて、その間、妻がずっと専業主婦で、基礎年金は満額支給を受けられるという設定です。しかし、学生時代の年金が未納になっている人や、転勤などで国民年金だけだった時期がある人、また、これよりずっと低賃金で働いていた人もたくさんいます。すでに多くの年金受給世帯が、所得代替率は50%ほどか、それを下回っているのです。そこからさらに2割減となれば、老後破綻しかないでしょう」(北村さん)

――17年後には年金が2割減ってしまう。これだけでも驚きの試算だが、あくまでも前回の財政検証でのもの。最新の財政検証には、もっと恐ろしい未来が盛り込まれる可能性が高いという。

すでに、厚労省は今年の財政検証で、年金を試算するときに使う「経済前提」を発表している。

物価上昇率や賃金上昇率などが将来的にどう推移するか、ケース1~6まで6つの予想が提示されるが、どの数字も軒並み前回よりも悪く見積もられている。たとえば、もっとも悲観的なケース6と、前回の財政検証のケースHを比べてみると、「物価上昇率」、「賃金上昇率(実質〈対物価〉)」、「運用利回り(実質〈対物価〉)」、「経済成長率(実質〈対物価〉)」、どの数字も下がっている。


この数字を“前提”に、年金の将来が試算されるので、17年後に所得代替率50%に達するという前回のケースHを上回る、恐ろしいシミュレーションが今年の財政検証に盛り込まれる可能性は高い。

マクロ経済スライドにより基礎年金7兆円引き下げ 

安倍首相が、壊れた録音機のように繰り返す「マクロ経済スライド」は、年金を切り下げるシステム。安倍首相自身、同スライドによって、7兆円の基礎的年金が削減されることを繰り返し述べている。現在の年金基金の巨額の株式投資をみると、それだけでは収まらない可能性が高い。

現在、政府は国民各自が投資することを勧めているが、投資すべき余裕資金のない国民(全体の3,4割)はどうすべきだというのだろうか。さらに、投資しても弱小個人投資家が、現在の投資環境では「ババ」を引かされる可能性が高い。

しんぶん赤旗6月20日から引用~~~

年金給付を自動的に削減する「マクロ経済スライド」が完全実施されると、年金給付は7兆円も削減される―。高齢者のくらしを貧困に突き落とすマクロ経済スライドの恐るべき実態が、安倍晋三首相自身の口から明らかにされました。

安倍首相は22日に出演した民放テレビ番組「ウェークアップ!ぷらす」(日本テレビ系)で、日本共産党のマクロ経済スライド廃止の提案に言及し、「やめてしまってそれを保障するには7兆円の財源が必要です」と発言しました。

この問題をめぐって安倍首相は、19日の国会の党首討論で日本共産党の志位和夫委員長がマクロ経済スライドの廃止を提案した際、「ばかげた案だ」などと批判し、唐突に7兆円という数字を持ち出していました。

民放番組で安倍首相自ら、マクロ経済スライドが7兆円の年金給付削減という痛みを国民に押し付ける仕組みだと明らかにしたことで、マクロ経済スライドを続けて年金給付を7兆円削るのか、それとも廃止して「減らない年金」をつくるのかが、年金問題の最大焦点に浮上しました。

党首討論後、志位氏の求めに厚生労働省が提出した資料によれば、7兆円はマクロ経済スライドによる基礎年金(国民年金)給付の減額幅を示したもので、2040年時点で本来約25兆円になるはずの給付額は18兆円に抑制されることになっていました。

基礎年金給付の実に3分の1がマクロ経済スライドで奪われる計算で、現在でも6万5000円にすぎない基礎年金の満額はさらに約2万円も削り込まれることになります。基礎年金しか入っていない低年金者ほど打撃が大きい、最悪の「弱者いじめ」の仕組みであることが浮き彫りになりました。

日本共産党は21日に発表した参院選公約で、マクロ経済スライドを廃止するための財源として、年収1000万円を超えると保険料負担率が低くなる高所得者優遇の保険料制度の見直し、200兆円もの巨額積立金の計画的取り崩し、最低賃金引き上げや非正規雇用の正社員化による保険料収入増加を掲げています。

年金底上げの提言に対して、安倍首相「馬鹿げている!」 

6月10日参院決算委員会、小池晃議員の質疑。このクリップの20分以降の部分がネットで視聴されており、その視聴回数が実に400万回を超えている。

こちら。

低年金の底上げを図るべきだという小池議員に対して、安倍首相は「マクロ経済スライド」導入で年金が持続可能になったの一点張り。「マクロ経済スライド」は、年金を削減して行く施策に過ぎない。小池議員の底上げ具体策を、安倍首相は「馬鹿げている」と一蹴している。

この議論を視聴なさった方は、どのように受け取られただろうか。

非正規雇用労働者は存在しない? 

政府が「存在しない」といえば、無きものになるらしい。

厚労大臣によれば、非正規雇用労働者は存在しない、ということらしい。

非正規雇用を全労働者の4割まで増やしておいて、「存在しない」とはよく言えたものだ。

非正規雇用の方々は、政府・厚労大臣に怒りをぶつけるべき。彼らは、非正規雇用を存在しないものとしようとしている。

東京新聞から引用~~~

19日、国会内で「老後2000万円」に関する野党ヒアリングが行われた際、厚労省の伊沢知法年金課長が、他部局から聞いた話として明らかにした。伊沢氏は「大臣から最近、『非正規と言うな』と言われている」「非正規の『非』が、働いている人に対してどうなのかという観点だ」などと紹介した。所得や貯蓄が正規社員より大幅に低く、年金も国民年金だけのケースが多い非正規労働者は、老後資金不足が問題化する可能性が高い。

年金給付水準が引き下げられる それを隠そうとする政府 

財政審が、政府に忖度した建議を財務相に提出した。

年金給付水準を引き下げる、という本音を隠そうとしている。のだが、あまりにも明白であり、隠せるものではない。国民もうすうす気づいている。隠そうとするから、不安が強くなる。国民に不安を与えるから、ということは理由にならないばかりか、これでは逆効果だ。

そもそも、マクロ経済スライドを竹中平蔵一派の進言で取り入れてから、年金は将来にわたって徐々に切り下げられるようにプログラムされたのだ。画期的な経済成長が起きるわけではなく、少子高齢化の進展、現役世代の人数減が目の前にあったわけだから、だ。マクロ経済スライドのシステムができた段階で、それを問題にすべきだったのだが、「100年安心」というキャッチフレーズに国民は騙された。まさか、100年間安心なのは、年金制度なのであって、国民生活を100年間保障するものではない、とは思わなかったのだ。だが、安倍首相は、まだその「騙し」の手口が有効だと思っているらしく、「マクロ経済スライドがある」と繰り返している。

現在の日本の状況では、マクロ経済スライドによって、年金給付水準が低下するのは、必至である。

それによって生じる国民生活の酷い窮乏化を、年金底上げによって打開しようと言う野党の提案に対して、「馬鹿げた政策だ」と一顧だにしないのが安倍首相である。

asahi.comより引用~~~

「年金給付水準の低下」原案から削除 財政審が配慮か

木村和規 2019年6月20日21時16分

 財政制度等審議会(財務相の諮問機関)が麻生太郎財務相に提出した建議(意見書)で、原案にあった「将来の年金給付水準の低下が見込まれる」「自助努力を促すことが重要」との文言が削除されていたことがわかった。麻生氏が、老後の生活費が2千万円不足するとした金融庁の審議会報告書の受け取りを拒否したことなどで、老後の生活不安問題が夏の参院選の主要争点となる見通しだ。このため、財務省が安倍政権に配慮したのではとの見方も出ている。

 

墓穴を盛大に掘った安倍首相 

昨日の志位和夫共産党委員長との党首討論で安倍首相は、マクロ経済スライドでどれだけ年金を削減しているのかを正直に述べた。マクロ経済スライドを廃止しようという、志位氏議員の具体的な提案を否定する積りが、墓穴を掘ったということだ。志位議員のtweet;

党首討論の議事録を精査したところ、首相は「マクロ経済スライドを廃止し、将来の受給者の給付が減らないようにする上においては、七兆円の財源が必要です」と答弁している。
これが事実とすると、「マクロ経済スライドで奪われる年金が七兆円」という極めて重大なことになる。説明を求めていきたい。


現在の給付年金総額は54兆円だから、本来は61兆円の給付であるはずが、マクロ経済スライドによってその13%がカットされている、ということだ。

マクロ経済スライドは、受給のバランスで自動的に給付を減らす仕組みだから、今後、この削減額は増えて行く。

竹中平蔵一派の考えた永続的な年金削減のスキームがあるから、年金は100年安心だと安倍首相は胸を張っている。

墓穴を掘った、とはまさにこのことだろう。

持てる者、持たざる者いずれの側に立つのか? 

年金・老後資金問題では、その問題の深刻さはもちろんのこと、政府・安倍首相が、「どちら側」に立っているのかが明らかになった。

少数の「持てる側」か、その他大勢の「持たざる側」か、という区別。

安倍首相は、この問題の質疑で、自分が前者の側に立つことを明確に言明した。それが国民の前に露わになったということだ。

この立場の違いは、階級闘争ではない。持たざる者のための社会保障政策を行わなければ、持てる側の人々も共倒れするということ。持たざる側が生きて行けぬことになったら、国の経済は回らない。また、社会不安が激増する。すると、持てる側の人々も生きることが難しくなる。政治家、マスコミの人間は、このことに気づかないのか。

異邦人@Beriozka1917という方のtweetを引用~~~

★6月10日の決算委

共産党・小池「大企業の中小企業並み負担で4兆円、年収1億円超で下がる所得税を見直せば3兆円出る」

安倍首相「バカげてる」

★今日の党首討論

共産党・志位「年収1000万円で頭打ちの社保料を2000万にすれば1兆円出る」

安倍首相「バカげてる」

バカげているのは安倍首相。

年金・老後の生活資金について議論しない政府 

あの金融庁の諮問会議報告書には、老後資金を得るために投資を行うかどうかは別として、老後資金・今後減少する年金に関しては、総務省の家計調査等に基づいた客観的な事実が記されている。

だが、それが政府のスタンスとは異なるから、諮問した財務大臣が報告書を受け取らないばかりか、政府として報告書に基づく質問には回答しないことを「閣議決定」した、とある。

問題は、政府のスタンスと異なる諮問会議の結論は、受け取らない・・・ということは、諮問会議は、政府の方針を有識者の名で正当化するためだけのものと言っているに等しい。諮問会議は、もともと行政が議論の方向性を決めた傾向が強かったが、それを政府は認めたことになる。諮問会議は無意味と言っているわけだ。

年金は減り続け、老後資金は不十分、という事態は、客観的事実。そうでないと言うなら、政府は予算委員会でしっかり議論し、説明すべきだ。だが、報告書を受け取らず、議論も拒否する。挙句の果ては、それを「閣議決定」する。どこまで逃げているのだろうか。緊急事態条項があれば、緊急事態を発動して、この報告はないものとする、と安倍首相が宣言するところだろう。

年金財政検証が出来上がっているはずなのに、政府はそれを公表しない。同検証の内容が国民にとって厳しいものになっているから、参院選までは公表しない、隠しておくということなのだろう。森永卓郎氏によれば、男女ともに70歳まで労働し続けても、年金は2割減少するという予測が記されているらしい。どのような内容であっても、しっかり国民に提示し、その現実をどうしてゆくのかを政府として示すべきである。

将来がどのようになるのか見通しが立たないことが、国民を不安にさせる。まずは現実を提示すべきだ。

以下、引用~~~

後2000万円報告書「質問への答弁控える」政府 閣議決定
2019年6月18日 13時25分

老後の資産形成で「およそ2000万円必要になる」などとした金融庁の審議会の報告書をめぐり、政府は、報告書を踏まえた質問への回答は控えるとした答弁書を決定しました。

老後の資産形成で「およそ2000万円必要になる」などとした金融庁の審議会の報告書をめぐっては、担当する麻生副総理兼金融担当大臣が受け取らない考えを示しています。

立憲民主党の中谷一馬衆議院議員は質問主意書で、老後に2000万円以上の貯蓄が必要であるとすることの妥当性や、貯蓄できる世帯が今後どのように推移していくのかなどについて、政府の見解をただしました。

これに対し政府は18日の閣議で「報告書は世間に著しい誤解や不安を与え、政府の政策スタンスとも異なることから、正式な報告書としては受け取らないと決定し、政策遂行の参考とはしないとしたところであり、報告書を前提としたお尋ねにお答えすることは差し控えたい」とする答弁書を決定しました。

大綱から削除
18日決定した認知症対策の大綱では、先月の時点の案に盛り込まれていた「保有資産の活用のための準備」という項目が削除されました。

厚生労働省によりますと、この項目は老後の資産形成で「およそ2000万円必要になる」などとした金融庁の審議会の議論を踏まえたものでした。

案の段階では、この項目には「高齢社会における資産の形成・管理に関する個人の心構えを整理する」などと記されていましたが、その後、金融庁が削除したということです。

老後の生活 貧困者の場合 

老後の生活、蓄えがないと、生活保護に頼るか、この記事のように犯罪を犯して刑務所で過ごすか、いずれかになる。

これは、他人事ではない。セーフティネットが外され続け、弱められ続けているこの社会では、ちょっとした出来事で誰にでも降りかかりうる運命なのだ。

以下、引用~~~

留置17日間「まるで介護」 76歳、車椅子の万引容疑者
2019/06/16 06:00西日本新聞

4月に開設した福岡県警行橋署の留置場=3月撮影、福岡県行橋市留置場での高齢化の状況
 車椅子に乗った76歳のおじいちゃんを、体格のいい男が3人がかりで階段の上げ下げをする。脳梗塞を患い、足はほとんど動かすことができない。おむつを着け、トイレも入浴も男たちに“介助”をされていた。

 ここは介護施設ではなく、福岡市南区の福岡南署。おじいちゃんは5月5日、スーパーでの万引容疑で現行犯逮捕された。世話係は署留置管理課の警察官だ。

 当時、留置場にはほかに十数人の容疑者がいた。「臭いっ」。トイレへ移動させるのが間に合わず、何度も便を漏らし、苦情が出た。桜の香りのお香をたき、消臭剤と空気清浄器も置いた。

 刑法犯の5人に1人が65歳以上の時代。軽微な罪を繰り返す累犯も少なくない。逮捕した容疑者を一時置く留置場でも、10人に1人は高齢者。警察署はバリアフリーに程遠く、1974年開設の同署も例外ではない。介助が必要な高齢者や障害者を想定していなかった、という事情もある。

 刑務所出所後に自立支援のため福祉につないで再犯を防ぐ「出口支援」は進んだ。識者は施設の充実に加え、高齢者や障害者が軽微な罪を犯した場合、捜査段階で福祉と連携する「入り口支援」の必要性を訴える。

 昨年秋に刑務所を出所、さらに罪を重ね執行猶予中に万引をしたおじいちゃん。5月16日に起訴され、17日間留置場にいた。

 「まるで介護よ。やっと終わった」。署幹部はつぶやいた。

■要介護者の留置手探り 「福祉優先で再犯防止を」

 車椅子のおじいちゃん−。この男(76)はスーパーで電動車椅子に乗り、ちくわ2本とアイス1本を持ったまま店を出たとして現行犯逮捕された。2600円所持していたが、代金397円を支払わなかった。「金を使うのがもったいない」。こう供述したという。

 男は福岡市南区の木造アパートで長年1人暮らしをしていた。7年前に脳梗塞を患い、今年に入り車椅子生活になった。言語障害もあり、要介護1の認定を受けて生活保護も受給。アパートの取り壊しが決まり、次の住まいを探していた。近所の人は「お金がないわけではない。刑務所に戻りたかったのでは…」と推し量る。

 医師の「勾留に耐えられる」との判断もあり、裁判所は勾留を決定。福岡南署は介助が必要との理由で男を「特別に注意を要する者」に指定した。留置場の1人部屋で、プライバシーのための仕切り板を外し、目が届くようにした。

 規則上、留置場は警察官しか入ることができないため、17日間警察官だけで身の回りを世話した。「車椅子の容疑者は初めて。試行錯誤だった」(署幹部)

   ◇    ◇

 容疑者を起訴するかどうかの取り調べのために身柄を一時置く留置場は、拘置所や刑務所に比べて滞在期間は短い。刑務所では、バリアフリー棟などの設備も整いつつあるが、福岡県内の警察署にある留置場のトイレの洋式率は4割台。4月に開設した行橋署もバリアフリーではない。

 県警幹部は「身体障害がある容疑者の勾留はレアケース。そのために限られた予算を使うのは現実的ではない」。九州のほかの県警も同様で「個別の状況に応じた適正な処遇に努めている」と口をそろえる。

 一方、警視庁は2017年、バリアフリーで車椅子や介護用ベッドも持ち込める「介護用留置室」を、警視庁本部に開設。ベッドはその都度レンタルし、トイレは温水洗浄便座という。青森県警では16〜18年、留置担当の警察官ら計約130人が障害者支援施設の職員から介護研修を受けた。

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 16年施行の障害者差別解消法は、警察を含む公的機関に障害を理由とする不便がないようにする「合理的配慮」を義務付けた。

 九州大の土井政和名誉教授(刑事政策)は「強制的に収容する以上は、留置場でも介護が必要な容疑者への人的配置や設備的対応を考える時期だ」と強調。

 「潜在的に介護が必要な人はもっといる。対症療法は本末転倒」。龍谷大の浜井浩一教授(犯罪学)はこう指摘する。ノルウェーでは高齢者が万引など軽微な罪を犯した場合、警察は勾留せずに医療や福祉の関係機関につないで受け皿を探すという。浜井教授は「本人のためにも新たな被害者を生まないためにも、犯罪の未然防止につながる同様の制度を作るべきだ」と提案する。

 罪を犯した障害者の支援に取り組む山西信裕弁護士(福岡)は「弁護士の要請に応じて、容疑者の接見に社会福祉士も公費で派遣する仕組みが必要」と訴える。

■勾留の要件満たさず

 警察実務に詳しいジャーナリスト大谷昭宏さんの話 男は微罪での現行犯逮捕で、証拠隠滅の恐れが低く、車椅子生活で逃亡の可能性もない。刑事訴訟法で定める勾留の要件を満たしていない。警察側は「万引の常習者で再犯の可能性が極めて高かった」と勾留の必要性を説明するだろうが、再犯可能性は裁判所が判断することで理由にならない。警察も逮捕・勾留ではなく、ケースワーカーや民生委員と連携し、地域の見守りによる再犯予防に取り組むといった福祉的な対応へと発想の転換が迫られている。

【ワードBOX】犯罪と高齢者

 法務省の犯罪白書によると、刑法犯で摘発された65歳以上の高齢者は1998年には1万3739人(高齢者の割合は4・2%)だったが、2008年は4万8805人(同14・4%)に増加。以後も高止まりし、17年は4万6264人で、高齢者の割合は21・5%と2年連続で2割を超えた。一昨年に摘発された高齢者の罪名別では万引が56・4%と最多、2人に1人は再犯だった。