加計学園 水増し請求疑惑 

加計学園は、今治市で獣医学部キャンパスを建設・造成する際に、そのコストを大幅に水増ししていた疑惑が生じていたのは、既報の通り。今回、田中龍作氏が設計図を入手、その実際にかかるコストを専門家に見積もってもらったようだ。下記の通り、加計学園のファミリー企業の見積もりでは坪150万円だったが、図面に基づく第三者の見積もりでは、坪80から100万円だそうだ。

第三者の見積もりが正しいとなると、莫大な公的資金の「詐欺」に等しいことが行われていることになる。

その詐取された金は、加計学園、その関連企業、さらにはこの事業を経済特区に挙げた面々の懐に入るのだろう。

やはり、加計学園疑惑は、徹底して真相解明する必要がある。

以下、田中龍作ジャーナルより一部を引用~~~

 田中は工事関係者の はからい で設計図を つぶさに 見た。タイトルは「岡山理科大学 獣医学部 今治キャンパス 新築工事及び周辺工事」。加計学園のファミリー企業であるSID創研と大建設計が平成29年3月に作成した。

 鉄骨1本に至るまで指示した設計図は、膨大かつ緻密な書面であった。建築専門家に時間をかけて見てもらった。

 建築専門家は「坪80万円、高くても100万円」と分析する。ところが加計学園の見積もりによると坪単価は約150万円。(総坪数9,857坪)

 建築専門家の見積もりが正しければ坪当たり50〜70万円の水増し請求となる。水増しは総額で約49億〜68億円に上ることになる。

 森友学園の籠池理事長夫妻は小学校建設にあたって、国土交通省の補助金5,644万円を詐取したとして逮捕された。

 加計学園獣医学部の32億〜45億円と比べれば実に可愛いものである。(建築専門家の見積もりが正しい場合)

 今治市と愛媛県は建設費192億円のうち半分にあたる96億円を負担する。

 税金として搾り取られることになる住民が設計図と見積書を出すよう求めても、行政は「審査中なので公開できない」と言って拒んできた。

 いくらでも水増し請求ができる構造だ。私学建設をめぐるブラックボックスともいえる。そこに文教族の政治家と建設業者が蜜を求めて群がった。 

今治市担当者、加計学園幹部、首相秘書官、文科大臣すべて勢ぞろい 

2年前の4月2日、今治市の課長、課長補佐が、官邸に招かれた。当時、官邸で対応したと今治市側から証言されたのは、柳瀬首相秘書官。先日の閉会中審査では、柳瀬氏は七度もその面会について「記憶にない」と述べた。記憶にないというのは、官僚が否定できない場合の逃げ口上であることが多い。

さらに、下記の週刊朝日の記事によれば、その面会には、複数の加計学園幹部も同行していた、という。これは重大な事実で、今治市担当者と加計学園幹部が、官邸に招かれていたとなると、そこで加計学園による今治市での獣医学部新設が議論されたのは確実だ。

さらに、そこに下村文科相(当時)も居合わせ、加計学園獣医学部新設にハッパをかけたらしい。下村氏は、加計学園からかなり怪しげな政治献金を受けていたことも分かっている。

この日に、今治市、加計学園の獣医学部新設を企てる人々、そして国家戦略特区という名目上の規制緩和制度を用いて実現させようとする首相官邸側、それに文科大臣が勢ぞろいしていたわけだ。

安倍首相は、丁寧に説明すると言っているが、「丁寧」とは説明の仕方ではない。何が真実なのかをしっかり説明することだ。加計学園獣医学部新設の謀議に登場した上記の人々を、国会に証人喚問することだ。
官邸入館記録を廃棄したり、記憶にないと繰り返したりすることではない。

以下、引用~~~

8月6日付週刊朝日 速報 安倍政権が隠蔽した加計学園幹部、首相秘書官、今治市の”謀議” 官邸で特区申請前に

いまだ真相究明に程遠い状況の加計学園問題。中でも最大の謎の一つが、2015年4月2日、愛媛県今治市の職員2人が「獣医師養成系大学の設置に関する協議」のために首相官邸を訪問していることだ。

訪問の時期は、今治市が国家戦略特区を使った獣医学部の新設を国に提案するより2カ月も前──。市町村の課長クラスが官邸を訪問することも異例だが、安倍官邸が訪問の詳細を頑なに明かそうとしないことから、問題の〝核心〟との疑念が深まっている。
本誌はこのときの面会相手が経済産業省出身の柳瀬唯夫首相秘書官(当時)だったとスクープ(7月23日速報)。同月24、25日の国会の閉会中審査でこの事実関係を問われた柳瀬氏は「記憶にございません」を7回以上、連発した。

8月2日には、愛媛県の中村時広知事が、この訪問に県職員3人も同行していたことを明かした。徐々に真相が明らかになる中、8月8日発売の「週刊朝日」では核心に迫る新たな証言を詳報している。

今治市の関係者がこう明かす。

「実は、問題となっている訪問には、複数の加計学園幹部が同行していたのです。加計学園側から今治市に連絡が行き、官邸訪問が実現したようだ。当時はまだ国家戦略特区の枠組みがどうなるかもわからない段階。首相秘書官から『準備、計画はどうなのか』『しっかりやってもらわないと困る』という趣旨の話があった。最初から『加計ありき』を疑わせるような訪問で、萩生田(光一前官房副長官)、柳瀬両氏が国会で頑なに資料、記憶がないと言い張ったのは、詳細を明かせば、それが一目瞭然でバレてしまうからではないのか」

獣医学部の新設は官邸主導で最初から「加計ありき」で進められたのではないか──。

異例のメンバーによる官邸訪問は、そんな想像を抱かせるに十分な状況証拠だ。

だが、話はこれで終わらない。この日、官邸には意外な人物もいたのだ。前出の今治市関係者がこう続ける。
「面会のため一行が官邸内に入ると、下村博文文部科学相(当時)もやってきて言葉を交わしたそうです。『やあ、加計さん。しっかりやってくれよ』というような話も出たと聞いています」

当日の首相動静を確認すると、下村氏は15時35分から57分まで、山中伸一文科事務次官(当時)とともに官邸で安倍首相と面会している。一方、今治市の記録では職員らが官邸を訪問したのは15時から16時半までで、確かに官邸内にいた時間は重なる。

下村氏といえば、後援会の「博友会」が13年と14年に加計学園の山中一郎秘書室長(当時)から計200万円分のパーティー券代を受け取りながら、政治資金収支報告書に記載していなかった疑惑が浮上したのは記憶に新しい(下村氏は違法性を否定)。

15年4月2日の官邸訪問について下村氏に取材すると、事務所を通じ、「(今治市職員や加計学園幹部らと)首相官邸で会話を交わした事実はございません。また、私が今治市職員らと柳瀬唯夫首相秘書官との面談をセッティングしたという事実もございません」と回答した。

政府はこれまで、官邸の入館記録が破棄されたなどとして面会の詳細について答えていない。国会では、菅義偉官房長官が「今治市に聞かれたらいかがでしょう」(7月10日)と答弁したので、今治市企画課にも取材を申し込んだが、「(訪問の)相手方や内容等については、今後の今治市の業務に支障が生じるおそれがあるため、今治市情報公開条例の趣旨にのっとり、お答えを差し控えさせていただいております」

加計学園に幹部が官邸を訪問したか、柳瀬氏や下村氏と面会したかなどの事実関係を複数回、問い合わせたが、「取材も多く、バタバタしている」とのことで、期限までに回答はなかった。柳瀬元首相秘書官は「これ以上お伝えすることはありません」とのことだった。(週刊朝日取材班)

週刊朝日 2017年8月18-25日号より抜粋

加計学園獣医学部の物悲しい学生募集要項 

加計学園は今治の新設予定獣医学部の学生募集をすでにかけているらしい。大学設置認可が下りていない内に、学生募集をかけること自体が驚きだが、学生募集のチラシにこんな一文がある。

『合格後、引き続き受験勉強を続け、一般入試でワンランク上の大学、国公立大学にチャレンジすることも可能』

加計学園の言い分では、加計学園獣医学部を合格後、その後行われる他の大学の受験が可能ということらしい。だが、この文章では、どうしても「仮面留年」が可能だとしか読めない。

加計学園獣医学部は、他の追随を許さぬライフサイエンスの拠点になる、という触れ込みのはずなのだが、あまりに物悲しい学生勧誘ではある。滑り止めとして受験し、仮面留年してもらって構わないと、募集要項に記す。加計学園の学生集めの必死さが伝わってくる。

加計学園は、岡山市、倉敷市、そして銚子市で大学を経営している。ことごとく学生募集には苦労しているらしく、とくに後二者は、赤字経営が続いているらしい。いわゆる受験のための偏差値をみると、ボーダーフリー、すなわち合格可能性の偏差値下限がない学部、学科がかなりある。公的金融機関から50億円の融資を受けており、来年春からその利息分の返済が始まる、とも言われている。少子化が進む中で、大学経営にかなり苦労している。

そこで、加計学園理事長加計孝太郎氏は、受験生の応募の多い獣医学部に目をつけたのではないだろうか。それは大学経営者としては一つの選択だ。彼の父、加計勉氏、加計学園グル―プの創始者、は政治家や高級官僚と親しい関係になり、事業の拡大を図ってきた。孝太郎氏は、その路線を拡大し、発展させてここまで事業を拡大してきた。だが、政商の手法で教育事業を拡大することには無理がある。それが露呈したのが、今回の加計学園疑惑だ。

加計孝太郎氏は、公の場で、経緯を説明する責任がある。森友学園のケースとは大違いな扱いだ。ここにも安倍首相と、理事長、元理事長の距離の違いが反映している。

経済特区は、規制をかけて特定個人・企業に利権を与えるシステム 

国家戦略特区は、結局のところ、特定の企業・個人が甘い汁を吸うシステムだ。構造改革特区の竹中平蔵から、この加計学園まで、様々な連中が利権に群がってきた。

そうでなくても、財政難で苦しむ地方自治体が、食いものにされている。ということは、国民が食いものにされている、ということだ。

以下、田中龍作ジャーナルから引用~~~

7月23日付田中龍作ジャーナル 【加計疑獄】建設費は文科省基準の6倍 アベ友が今治市からボッタクリ

今治市が上物(校舎建設など)費用の半分を負担する加計学園獣医学部。文科省が定める大学設置基準の6倍もの建設費を計上していたことがわかった。

「今治加計獣医学部問題を考える会」の黒川敦彦さんが、野党議員を通じて文科省に問い合わせ、判明した。
加計学園は上物(校舎、設備)費用に192億円を要するとしている。ところが、文科省の認可基準によると、定員160名の場合、最低基準価格は34億1000万円(校舎16億6500万円、設備17億4500万円)。

つまり加計学園は最低基準価格の5・6倍もの費用を計上しているのだ。

文科省高等教育局・専門教育課の松永賢誕課長によると最低価格は定められているが、上限はない。

公金であるため出す方も痛みを感じない。要求する方はナンボでもふっかける。「上限なし」は不正の温床となる。

今治市は加計学園に求められるままに192億円の半分にあたる96億円を交付する。3月、加計学園から申請があると、今治市は即日決定し即日加計学園に通知した。

民間企業同士のお金のやりとりであれば、これほど拙速でズサンなことはしないはずだ。

建設費用がバカ高くてもお構いなし。既成事実を積み重ねていくように工事が着々と進む。

坪あたりの建築単価は約150万円。これを見ても加計学園獣医学部はべらぼうに高いことがわかる。

同じ医学系で特区事業の国際医療福祉大学(成田市)の坪単価は88万円だ。

今治市民が情報公開請求しても、市役所は獣医学部の設計図と見積もりを出さない。理由はこの辺にありそうだ。

ぼったくる方も悪党だが、いわれるままに出す方も間抜けである。原資は市民の血税なのだから。

〜終わり~

一杯食わされた柳瀬元首相秘書官 

柳瀬元首相秘書官、昨日の閉会中審査で、民進党桜井充議員に一杯食わされていた。

桜井議員が、柳瀬氏に、以前会ったことを述べると、桜井議員が財務副大臣の時代に宴会で一緒になったことを、柳瀬氏は述べた。それは、7、8年前のことだ。

で、桜井議員は、じゃあ2年前のことは覚えているはずだ、と突っ込んだのである。今治市の情報公開によれば、2年前、今治市の担当課長が異例の扱いで、首相官邸に招待された、そこで対応したのが、当時首相秘書官であった柳瀬氏だったとある。柳瀬氏は、今治市の国家戦略特区申請が上首尾に運んでいることを、今治市の課長たちに述べ、今治市はお祭りムードだった、という。
加戸元愛媛県知事の証言にもある通り、今治市の獣医学部事業主体は、加計学園に決まっていた。

その面会を、柳瀬氏が記憶にないと突っぱねていることを、桜井議員は皮肉ったのだ。これで、加計学園疑惑の外堀はほぼ埋められた。首相秘書官が、今治市に、その国家戦略特区が公式に認められるはるか前に、ゴーサインを出していたのである。これは、今治市・加計学園への特別扱い以外の何物でもない。その特別扱いは、首相官邸、安倍首相自身による。

国家戦略特区は、これまでの経済特区制度で竹中平蔵等が利権をほしいままにしたのと同様に、特定個人・組織への利権誘導制度として機能している。

桜井充議員、私の大学の後輩なのだが、良くやったぞ 笑。

以下、引用~~~

加計学園疑惑でポイントの一つだったのは、今治市の課長クラスが、15年4月に首相官邸を訪れて、誰かにあっていたということ。

今治市側の記録から、その疑問が解明された。こちら。

地方自治体の課長クラスが官邸を訪れる普通ありえない。今治市が国に国家戦略特区での獣医学部新設を提案する2カ月も前のことだ。

首相官邸で会ったのは、経産省出身の柳瀬唯夫首相秘書官(当時)。柳瀬氏は今治市の担当者ら少なくとも3人と会い、『希望に沿えるような方向で進んでいます』という趣旨の話をしたらしい。

加計学園疑惑は、行政の平等原則(憲法14条)違反の疑い 

証言の正否が、問題解決の鍵になっているわけだから、責任をもった証言を行わせる証人喚問を関係者全員に行わせるしかない。

それから逃げている政権与党は、自ら安倍首相がクロだと証言してるようなもの。

加計学園疑惑は、行政の平等原則(憲法14条)違反の疑いのある問題(首都大学東京木村草太教授)。徹底して疑惑を解明しないといけない。

東京新聞から引用~~~

加計問題 証人喚問に政権難色 「説明納得できぬ」8割

2017年7月17日 朝刊

 学校法人「加計(かけ)学園」の獣医学部新設問題を巡り、安倍政権は民進党が求めている和泉洋人首相補佐官ら七人の証人喚問に応じない方針だ。十五、十六両日の共同通信の世論調査で、加計学園問題での政府説明に八割近くが「納得できない」とする中でも、事実解明から後ろ向きのままだ。 

 与党は東京都議選の自民党大敗や内閣支持率急低下を受け、野党が求めていた安倍晋三首相が出席する国会の閉会中審査を受ける方針。二十四日の週に、首相出席で衆院予算委員会の集中審議を開催することで野党と調整中。首相官邸は、文部科学省に計画促進を迫ったとされる和泉氏を参考人で出席させることを検討している。

 加計問題を巡っては、前川喜平前文科事務次官が十日の参考人招致で、獣医学部の選定は「はじめから加計学園に決まっていた」と指摘。和泉氏から直接「首相の代わりに言う」と求められたとあらためて証言した。

 一方、首相は通常国会閉会間際の六月十六日の参院予算委員会で「一点の曇りもない」と主張。和泉氏も取材などに対し、前川氏への働きかけを否定している。

 和泉氏らが参考人として審議に出席しても、同じ説明を繰り返せば食い違いが残るだけ。このため民進党は虚偽の証言をすれば、刑事罰に問われる証人喚問を求めている。対象は前川、和泉両氏のほか、文科省幹部に加計学園の獣医学部開設を迫ったとされる萩生田光一官房副長官や官邸の事務方トップの杉田和博官房副長官、木曽功・元内閣官房参与、藤原豊元内閣府審議官、学園の加計孝太郎理事長。

 前川氏は喚問に応じる考えだが、与党は証人喚問に反対している。森友学園問題で籠池(かごいけ)泰典氏の証人喚問を求めた対応と矛盾しているため、野党は「逃げの姿勢だ」と批判している。 (金杉貴雄)

今治市、一転非開示 

今治市のこの処置は、二点で反社会的である。

一つは、情報公開の原則を踏みにじること。情報公開は、民主主義が成立するうえで必須の行政の原則だ。行政の情報公開を行うことで、行政の公平・公正が担保され、市民・国民のための行政が行われることになる。その原則を蔑ろにするのは、どうしてなのか。当局者の説明が求められる。「市の情報公開条例に照らし、再度精査した結果」というのは、説明になっていない。

もう一つは、加計学園疑惑の解明が求められるこの時点で、それに必要な情報を公開から一転非公開にすること。加計学園疑惑に関して何かを隠蔽するためと疑われても仕方がない。何を隠蔽しようとしているのか、さらに誰の主張・指示でその隠蔽が行われたのか、明らかにする必要がある。今治市情報公開条例の第7条(3)(8)に触れるという説明であったとしても、これまで公開していたものを一転非公開にするのは解せない。

以下、引用~~~

今治市、一転非開示 官邸訪問記録や開学スケジュール

2017年7月15日 07時00分

 学校法人「加計(かけ)学園」の獣医学部新設に絡み、愛媛県今治市が、昨年は開示していた市職員の首相官邸訪問記録などを全面非開示にしたことが分かった。開示文書を基に野党が国会で追及した後、本紙が改めて市に情報公開請求して判明した。「加計ありきで行政がゆがめられた」との批判が高まる中、情報公開の流れに逆行するような市の対応に専門家からは疑問の声が上がっている。 (中沢誠)

 今治市は開示の判断を変えた理由を「市の情報公開条例に照らし、再度精査した結果」と説明した。

 市が一転、全面非開示としたのは、獣医学部新設における官邸や内閣府の関与をうかがわせる文書。市が国家戦略特区に申請する直前の二〇一五年四月二日、特区担当の市職員が首相官邸を訪問した出張記録や、開学時期の方針が公表される三カ月前の昨年八月四日に市が作成した「一八年四月開学」とするスケジュール表など九件だ。

 いずれも昨年十一月に市民が情報公開請求したときは一部黒塗りで開示していた。野党議員は、国が加計学園を前提に検討を進めていたことを裏付ける資料として、市民の開示文書を基に六月の国会審議で政府側を追及していた。
 
本紙は国会閉会後の六月二十一日、獣医学部設置に関し、内閣府との協議で出張した記録などを市に情報公開請求。市は今月五日付で、該当する文書四十一件のうち、この九件を全面非開示とした。
 
市は非開示の理由について、「国家戦略特区の事業を進める上で、率直な意見交換が不当に害される恐れがあり、今後の事業の適正な執行に支障が生じる」「国家戦略特区の事業は、関係機関との綿密な協議・調整があって執行できるものなので、事業の方針決定に至る途中段階にある情報を公開することで、関係機関の協力や信頼関係を著しく損なう恐れがある」などとしている。非開示決定に当たり、国の関与は否定した。

 内閣府や官邸にも、市に指示や助言を与えたかどうか質問したが、十四日までに回答はなかった。

◆「かえって不信感招く」

 公開文書を一転して全面非開示にした愛媛県今治市の対応について、NPO法人「情報公開クリアリングハウス」の三木由希子理事長は「役所が短期間で情報公開の開示決定を変えること自体まれだ」と話す。

 三木氏は一般的な情報公開のあり方を「時間の経過とともに事務事業への影響は小さくなるので、外交文書のように開示の範囲は広がる」と説明する。

 今治市の対応については「国会で取り上げられ、これ以上問題を大きくしたくないから開示範囲を狭めたのでは」と推測。「これだけ疑念が出ているのに、非開示にすれば、かえって多くの人の不信感を招くのに」と疑問を投げかける。

 「誰が請求しても同じ判断をするのが情報公開の原則」と話すのは早川和宏・東洋大学教授(行政法)。「今治市は前回の開示決定が間違いだったと言いたいのだろう。しかし、出張記録の開示が特区の業務に支障を来すとは考えにくく、非開示決定の妥当性には疑問符が付く」と批判する。

■今治市が全面非開示にした獣医学部関連の文書
(1)首相官邸訪問など2015年4月2~3日の東京出張の記録
(2)同年4月2~3日の東京出張の報告書
(3)16年6月2日に関係先と協議した東京出張の記録
(4)同年10月11日に内閣府との協議のため東京出張した報告書
(5)同年10月28日に内閣府との協議のため東京出張した報告書
(6)内閣府との協議のため同年11月8日に出張した報告書。事前入手した翌日の諮問会議の資料を添付。この会議で特区認定の方針決定
(7)内閣府が情報共有のため特区のスケジュール表の作成を求めた同年8月3日付メール文書と、翌4日に市が作成した「H30.4月開学予定」と書かれた獣医学部新設のスケジュール表
(8)同年10月20日起案の獣医学部新設のスケジュール表
(9)同年10月25日起案の獣医学部新設のスケジュール表


(東京新聞)

加計学園疑惑の関係者証人喚問が必須 

10日に行われた、国会閉会中審査。前川氏の証言と、政府・内閣府の関係者の証言は、肝心な点で真っ向から対立している。後者は、重要な点になると「記憶にない」の一点張りだ。

前川氏が、文科省事務次官時代に、歪められた行政に対して、何事か行動しなかったのか、という疑問が、繰り返し政府側から提起される。だが、内閣人事局で人事をがっちり握られたヒエラルキーのなかで、事務次官であった彼が一人でできることは限られていたことだろう。もしそうした行動を起こせば、彼の配下にいる官僚が困ることにもなる。政府は、自分で締め上げておいて、なぜ逃げ出さない(逃げ出さなかった)のかといたぶっているようなものだ。

政府側は、前川氏への個人攻撃をまだ繰り返している。個人攻撃と彼らが思っている材料は、加計学園疑惑とは全く関係がない。菅官房長官が繰り返し、前川氏が事務次官の職に恋々としていたと述べているが、前川氏はそれは事実ではないと述べている。これは水掛け論なので、官房長官がこの話を聞いたと言う杉田和博官房副長官を証人喚問すれば良いはずだ。

加計学園疑惑でも最後のところでは、政府・内閣府は、「記憶にない」と言って逃げている印象がある。前川氏が述べている証言と、最後のところで「記憶にない」と逃げる政府側、どちらが真実であるかは、各々の側がその証言ないし証言忌避によりどのようなものを得、どのようなリスクを冒しているかを考えればおのずから明らかとなる。下記引用報道のコメントにも記した通り、関係者に、責任をもって証言させる証人喚問を実現すべきだろう。

以下、引用とコメント~~~

7月10日付毎日新聞 加計問題萩生田発言文書「存在」前川氏が証言

萩生田発言文書「存在」

加計学園問題に関して前川氏が国会招致されたのは初めて。首相は欧州歴訪中で出席していない。(この問題の解明には、安倍首相を始め、和泉洋人首相補佐官、木曽功一元内閣府参与、現加計学園千葉科学大学学長等の国会喚問が必要だ。特に安倍首相は、「丁寧に一つ一つ説明する」と自分で語った責任がある;ブログ主注記。)

昨年10月7日付の文科省文書は「萩生田副長官ご発言概要」と題し、萩生田氏が文科省側に対して「四国には獣医学部がないので、その点では(新設の)必要性に説明がつくのか」「加計学園が誰も文句が言えないような良い提案をできるかどうかだな」などと発言したとされる。同省は6月15日に発表した再調査結果で「文書は見つからなかった」としていた。(10月7日付のこの文書では、萩生田副長官が2018年4月の開学は厳しいと述べたとあるようだ。それが、10月21日付の文書では、総理が4月開学すると述べたと180度方向転換している。ここで安倍首相が積極的に加計学園へ肩入れした傍証だ;ブログ主注記。)

しかし前川氏はこの日の審査で「私が在職中に担当課から説明を受けた際に受け取り、目にした文書に間違いない」と明言。「背景に首相官邸の動きがあったと思う。和泉洋人首相補佐官がさまざまな動きをしていた」と改めて官邸の関与を主張し、「順次条件を付けて加計学園しか残らないようにしたのはなぜか。ブラックボックス化されている」と批判した。

萩生田氏は当日文科省の常盤豊高等教育局長と面会したと認めたが、「このような発言をした記憶はない」と反論。同省に文書を非公表とするよう求めた事実もないとした。

一方、文科省が国会閉会後の6月20日に公表した昨年10月21日付の「ご発言概要」は、萩生田氏が「総理は平成30(2018)年4月開学とおしりを切っていた」「官邸は絶対やると言っている」と通告。学園の事務局長を同省の担当課長に引き合わせる考えを伝えたとしている。

この文書について、常盤氏は「個別のやり取りは明確な記憶がないが、事実関係は私から副長官に説明した」としたうえで、「副長官から何らかの指示を受けた記憶はない」と述べた。なぜ首相の意向と記されたかは「平成30年4月開学は省内でシミュレーションし、内閣府と厳しいやり取りもあった」などとあいまいな説明にとどめ、「(文書は当日)言及がなかった情報も含まれ、正確性に欠ける」と釈明した。

また、国家戦略特区担当の山本幸三地方創生担当相は、首相が意欲を示した獣医学部新設の全国展開に関し、「特区でやってみて、大丈夫なら全国展開するのが原則だ。首相は原則論を言っており、個別にどこかを早くやるとか首相が指示することはあり得ない」と首相を擁護した。しかし前川氏は「まず今治(加計学園)の成果を評価することになり、10年は必要。今すぐ2校目、3校目はできないと思う」と指摘した。(首相は、加計学園疑惑が国会で取り上げられたときに、獣医学部新設について何も決定権はない、自分は関係ないと、獣医学部新設に自らの意向が働いたことを否定していた。この獣医学部を全国に展開するという、首相の発言は、獣医学部新設に際する検討課題を飛び越えているだけでなく、この当初の発言と矛盾する;ブログ主注記。)

審査には、政府の国家戦略特区諮問会議の下にあるワーキンググループの委員を務める政策コンサルタント、原英史氏も参考人として出席。「加計ありきではない」などと新設の正当性を主張した。(この人物は、以前のポストにも記したが、政策工房とかいう会社の社長であり、「文科省の挙証責任」を言い募り文科省が「岩盤規制」の源だと主張する、同社会長の高橋洋一氏の部下。国家戦略特区に関与して利権に与る集団・人間が、国家戦略会議諮問会議、同WGに加わっている。利益相反の疑いが強い;ブログ主注記。)

衆院の閉会中審査は午前9時から行われる予定だったが、民進党が提出する資料の取り扱いを巡って与野党の協議が長引いたため、20分以上遅れて始まった。午後2時からは参院文教科学・内閣両委員会が合同で審査を行う。【高橋恵子】

昨日の閉会中審査・・・やはり証人喚問が必要だ 

加計学園疑惑に関する国会審査、時々ネット中継を見た。

獣医学部新設に関して行政が歪められたという前川氏の主張が、首尾一貫していた。自民党等の彼への反論は、一つは、前川氏への人格攻撃、もう一つは、文科省の「挙証責任」だった。

挙証責任の問題は、過去のポストに記した。文科省は、獣医師数需給に関与する農水省、厚労省の関与を求めたが、得られず、需給を昨年の時点で明らかにできなかった(10年前に、しっかりした需給予測が農水省から出ており、過去のポストにも記した・・・それによると、獣医師数は充足しており、その偏在が問題なだけ、ということだ)、挙証責任の有無ということは政府部内での議論であって、国民に対しては獣医学部新設の理由をしっかり明らかにしなければならない、という前川氏の言葉に説得力がある。加計学園の獣医学部が、獣医学部新設の四条件を満たさないのではないか、という疑問が根本的な問題である。

前川氏への個人攻撃を続ける自民党他の議員にはウンザリである。下記の記事の引責辞任の経緯も、菅官房長官は、前川氏の証言が出た5月下旬の記者会見で、他の個人攻撃の論点とともに述べていた。個人攻撃することで、前川氏の信用を傷つけ、彼の証言を葬り去ろう、という魂胆だ。だが、これらの個人攻撃と、加計学園疑惑とは直接何の関係もない。さらに、個人攻撃で登場する人物を、証人喚問すればよいではないか。杉田和博官房副長官を証人喚問すれば、官房長官、前川氏いずれの主張が正しいか、すぐに分かるはずだ。杉田副官房長官はじめ加計学園疑惑の登場人物である内閣府・官邸の人間を、国会に呼ぼうとしないのは、隠し事がある証拠であり、前川氏への個人攻撃に根拠がないことを示唆している。

自民党他の質問者が、加計学園疑惑について、「言った言わない」の水掛け論になっていると評している。確かに、その通りだ。だったら、上記の関係者、安倍首相、加計孝太郎氏に、証言の真偽に罰則が適用される証人喚問をさせればよいということだ。それを忌避する与党が、水掛け論だといって逃げることは許されない。

前川氏が強く問題視している、官邸とマスコミの癒着に関しても国会で明らかにする必要がある。読売新聞が5月22日に報じた前川氏の「スキャンダル」疑惑が、官邸サイドから流されたもので、彼の証言を潰す目的だとしたら、政治的責任はおろか、名誉棄損の刑事犯罪でもある。マスコミを使い民間人を貶め、自らの政治的汚点を隠そうとしているなら、現政権はすぐさま退陣すべきだ。

以下、引用~~~

2017年07月10日 20時09分 時事通信
菅長官と前川氏が火花=引責辞任めぐり-参院審査

 前川喜平前文部科学事務次官が文科省の天下り問題で引責辞任した経緯をめぐり、菅義偉官房長官と前川氏が10日、参院の
閉会中審査で火花を散らす一幕があった。

 菅氏は、杉田和博官房副長官が前川氏に自身の責任を明確にするよう迫った際、「前川氏から『せめて定年期限の3月まで続けさせてほしい』との話があった」と強調した。この問題では菅氏が「当初は地位に恋々としがみついていた」と前川氏を非難した経緯がある。

 前川氏はこの日、「全く事実に反する」と反論。「私は1月4日の時点で引責辞任を決意し、翌日に松野博一文科相へ申し出た。定年延長してほしいとか、3月まで在任したいとか、申し上げたことは一切ない」と語った。

 菅氏は審査後の記者会見で「なぜ自分が辞めた経緯について誤った説明をしたのか理解に苦しむ」と前川氏を批判した。

国家戦略特区を用いた利権漁り 

このような利権漁りが、国家戦略特区という枠組みのなかであちこちで行われている、ということだろうか。

そろそろこうした政治・行政の在り方を根本的に改める時期ではないのか。

今治市民の方々は、千葉科学大学を誘致した銚子市の惨状をよく見ておくべきだろう。

教育ブローカーの一つである加計学園という企業に、地方自治体の財政が潰される。

以下、引用~~~

7月6日付リテラより、一部引用~~~

建設費見積もりを水増しか…加計学園に“補助金詐欺”疑惑が

 加計学園と30年にわたる深い関係にある逢沢議員と、多額の寄付を行うその親族企業が工事を請け負うことが事業者決定以前から決まっていた──。これだけでもかなりきな臭い問題だが、さらにもち上がっているのが、“補助金詐欺”疑惑だ。

 今治市議会は6月21日に獣医学部の施設など建設にかかる費用見積もりは約148億円と公表。単純計算で坪単価は約150万円となるが、これが相場よりかなり高いのだ。

 実際、「今治加計獣医学部問題を考える会」の村上治氏は、前述の「週刊朝日」で「大学病院の建設費用の相場は、坪単価87万円。加計学園の獣医学部はそれに比べて7割以上高い」と指摘。さらに本日発売の「週刊新潮」(新潮社)でも、3年前に獣医学部棟を立て替えた北里大学では、「獣医学部棟としては、オシャレで凝った造り」なのに坪82万円で抑えられていることをあきらかにしている。加計学園の施設はすべて鉄骨造りだが、北里大学のほうは一般的にそれよりも高いと言われる鉄筋コンクリート造りであるにもかかわらず、だ。

 ようするに、この相場よりもかなり高い建設費の見積もりをもとに、今治市は96億円の補助金を捻出することを決めてしまったが、加計学園側は高額な補助金を得るために建設費を水増ししているのではないかという疑いがあるのだ。しかも、この見積もりを出しているのは、加計学園と深い関係にある逢沢議員の親族企業だというのである。

 森友学園問題では、小学校の校舎建設をめぐって補助金を不正受給した疑いが浮上。そして教員数や障がいのある子どもの数をごまかして補助金を受け取ったとする詐欺容疑で告訴され、大阪地検特捜部による強制捜査が入った。この強制捜査は大阪地検が安倍官邸に配慮し、疑惑の核心である国有地払い下げ問題に踏み込まず補助金詐欺だけに絞って行われた「国策捜査」であると見られているが、森友と同様に、加計学園に対する詐欺疑惑を問題視しなければまったくフェアではない。