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人生最終章と、孤独死 

独居老人が孤独死をするリスクが高いことを、坂本諒氏がMRICで記している。こちら。家族・近隣の方との関係が大切だと彼は述べているが、核家族化・高齢化の進展を考えると、それにも限界がある。下記の健康年齢を過ぎるあたりから、この問題を真剣に各自が考えておく必要がある。

さらに、健康年齢から平均年齢に至るまでの人生の期間は、病を得て徐々に生活が困難になる時期でもある。8年前の厚労省のデータによると、平均年齢から健康年齢を差し引いた

男 79.55-70.42=9.13

女 86.30-73.62=12.68

各々年間、を我々は平均して生きることになる。いわば、人生の最終章であり、実り豊かな人生の時期になるべき時間であると同時に、死への準備を進める時期でもある。今後、この時期の医療は、それを考慮したものになる。医療財政を考慮してもそうならざるを得ない。

これらいずれの問題にも、公的な関与が必要になる。もちろん、医療介護すべての面で公的な関与をこれまで以上に行うことは難しくなるが、在宅介護・医療では対処しきれなくなる。人的要因、財政要因から、施設介護をさらに拡充すべきであることは間違いがない。

ところが、厚労省は、今も在宅介護・医療を推進している。施設での介護・医療は、在宅介護よりは効率的かつ経済的だが、現在、利用者には、ある程度のお金がかかる。施設介護・医療の網の目から漏れてしまった多くの人々は、十分な介護・医療を受けられず、不十分な在宅介護・医療で、この人生の最終章を送ることを余儀なくされ、最初に述べた孤独死のリスクにさらされている。

安倍政権になって、防衛予算のGDP1%という枠を取り払い、毎年増額している。自民党は、GDP2%を目標にすべきであると提言した。その増加分5兆円は、これまでそうであったように、社会保障の削減を財源とする可能性が高い。いわば、国民の棄民政策である。国民は亡くなり、国家が表面的に強固になる・・・そのような国家が存続するはずがない。マスコミは、毎日、芸能人のゴシップやら、アメフトやらを延々と報道しているが、目の前にある大きな問題はなおざりにされたままだ。森友学園・加計学園疑惑なども行政・政治の私物化であり、社会保障の削減と根本では関わっている。



介護が大都市部から崩壊する 

混合介護、介護人材不足により、大都市部で介護難民が増えるという論説。

こちら。

対処方法は、明らかである。混合介護をある程度規制すること、さらに介護職に対する待遇を改善すること。

大都市部では、急性期医療も逼迫すると聞いている。

対外的に緊張を煽り続け、軍拡にひた走る。対内では、法人税減税を推し進める。財政規律の緩んだ政権は、社会保障以外の分野に手厚く対応する。

これでは、国が内部から崩壊する。

介護事業者の倒産 

介護事業者の倒産が過去最多のペースで増えている、という記事。

昨年までの倒産件数の推移は、東京商工リサーチのサイト、こちら、で見ることができる。

もともと低かった介護報酬の引き下げが、介護労働者の低い給与水準をもたらし、それで人手が集まらない。さらに、異業種からの安易な参入が多い。小規模事業者の参入が多いということは、大規模経営の業者が参入するうえでリスクがあると判断しているためなのだろうか。

いずれにせよ、低い介護報酬が、倒産を引き起こしている可能性が高い。

国が介護に予算を回さないのは、一つには、他の業種、事業に社会保障に回すべき予算を回していること、また在宅医療推進一本やりの政策に見られる通り、国民の「自立」「自助」を社会保障政策の根本に据えているためなのではないか。これだけ高齢化が進んだ現在、これまでの基本政策で良いのだろうか。

介護報酬が来春0.5%引き上げというが、その後の消費税の2%引き上げを考えると、実質マイナス改訂なのではないだろうか。公務員給与を毎年のように引き上げ、今年は2%引き上げだった。なぜそれと同じだけの引き上げをしないのか。

政府要人は、政治資金で毎年1000万円以上の「飲み食い」を続けている、と報じられている。そうした政治家が、社会保障の切り下げを行う。介護報酬の実質切り下げは、国民の社会保障の切り下げに他ならない。バブルに酔いしれる政治家達に国民は怒るべきなのではないか。

以下、引用~~~

介護事業者の倒産 過去最多のペース
12月29日 11時48分 NHK NEWS WEB

ことし倒産した介護事業者は先月末までに全国で98件に上り、過去最多のペースで増えていることが分かり、民間の信用調査会社は「2年前に介護報酬が大幅に引き下げられたことが影響しているのではないか」と分析しています。

民間の信用調査会社、「東京商工リサーチ」によりますと、ことし1月から先月末までに介護事業者の倒産件数は全国で98件に上り、負債総額は137億円となっています。

倒産の件数は去年の同じ時期より1件多く、過去最多のペースで増加しています。

事業別に見ますと、訪問介護を行う事業所が40件、デイサービスやショートステイが38件、有料老人ホームが6件などとなっています。

倒産の主な原因では、「経営不振」が56件と半数以上を占めたほか、事業の失敗などの「放漫経営」が22件などとなっています。

倒産件数が増えたことについて東京商工リサーチは「2年前に介護報酬が大幅に引き下げられた影響で事業者の経営が悪化したためではないか」と分析しています。

政府は介護事業者の経営安定や職員の処遇改善を図るため介護報酬を来年度の改定で0.54%引き上げる予定ですが、東京商工リサーチは「急に経営がよくなるわけではなくしばらくは厳しい状況が続くのではないか」と見ています。



「孤立死」年1万7千人超 

孤立死が1万7千人以上だったという記事。

ここでは、孤立死は、病院以外で亡くなり死因が不明で警察が検死を行った「不審死」のことを指しているようだ。また、20都道県だけのデータである。従って、総数は少なくともこの2倍以上はあるのではないだろうか。30人に一人以上が、誰にも看取られずに亡くなっているということだ。

この問題の背景には、核家族化と高齢化、貧困化の進展や、医療介護の利用しやすさの問題等があるのだろう。こうした現実がありながら、政府は、医療介護費負担を増やし、急性期病床数を減らし、その一方で在宅医療を推し進めている。

自分は大丈夫だと思っている我々一人一人が、孤立死をする状況になることを自覚する必要がある。それが政府の方針なのだ。国を守るといって、軍拡を推し進める政府が推し進める方針なのだ。政官財を動かしている人々は、医療機関がいつでもどれだけの期間でも入院させてくれる。政治家にとっては、孤立死は他人事なのだ。

以下、引用~~~

「孤立死」年1万7千人超…65歳以上が7割

2017年10月29日 06時56分 読売新聞

 昨年1年間に誰にもみとられず自宅で亡くなった一人暮らしの人の人数について、読売新聞が全国47都道府県警と東京都監察医務院に取材したところ、19道県と東京23区で約1万7000人に上ることがわかった。

 こうした「孤立死」に関する統計は従来、特定の自治体だけの数値や民間の研究機関による推計値しかなく、公的機関が把握する実数が一定規模で明らかになるのは初めてとみられる。

 「孤立死」の法的な定義はなく、国による全国規模の調査も行われていない。読売新聞は今回、東京23区で起きた事例の調査、分析を長年行っている同医務院の定義を参考に、「自宅で死亡し、警察が検視などで関与した独居者(他殺、自殺を除く)」を孤立死と位置づけ、人数を全国47都道府県の警察本部に確認した。

要支援者へのサービスは、ボランティア頼み 

軽度の要介護者向けサービスが、国から市町村の事業に、この4月から変更された。要支援1,2度の要介護者である。

下記のニュースで、そのサービスの提供主体がボランティアであると知り、いささか驚いた。確かに、厚労省のこの文書では、ボランティア、NPO、協同組合、民間業者となっている。

要支援、介護の対象者が多い地域は、当然高齢者が多いはず。そこで、ボランティアを「当てにする」政策は、持続可能性があるのだろうか。やはり、国は、介護事業を地方自治体に押し付け、さらに「高齢者の選択・家族の覚悟」に求めている、ということだ。

政府は、ミサイル防衛等のために防衛費を過去最大規模に増やす。その一方、国民が必要としている介護事業から手を引こうとしている。

以下、引用~~~

軽度介護、自治体45%苦慮 住民ら担い手確保難しく 移行拡大、60%超が反対 全国市区町村調査
17/08/21記事:共同通信社

 今年4月までに介護保険から切り離され、市区町村事業に移行した軽度の要介護者向けサービスに関する共同通信の調査で、回答した1575自治体の45%が運営に苦慮していることが18日、分かった。ボランティアら担い手を確保できていないことが主な理由で、地域住民が支え合う仕組みづくりの難しさが浮かび上がった。

 7段階ある要介護度のうち、軽い「要支援1、2」の人向け訪問介護と通所介護(デイサービス)は保険給付からはずれ、2015年度以降は「総合事業」として市区町村が提供するようになった。中重度者向けサービスに重点を置きたい政府は「要介護1、2」についても移行を検討しているが、これには60%超が反対した。

 事業の運営に「苦労している」と回答した市区町村は45・0%。「順調」と答えたのは27・4%、「どちらともいえない」が27・7%だった。

 サービスは介護事業所だけでなく、住民団体なども提供できるが、苦労している理由(複数回答)として「新たな担い手の確保が難しい」を挙げた自治体が49・5%と最も多かった。「運営のノウハウがない」20・7%、「移行させたことに無理がある」12・6%と続いた。

 自宅で家事援助などをする訪問介護、通って体操などをする通所介護は、いずれも住民主体型サービスが低調で、実施率は7%程度だった。

 要介護1、2向けサービスの移行について回答した1562自治体のうち、「反対」は63・7%。「どちらともいえない」が35・1%で、「賛成」はわずか1・2%だった。反対の理由は「要支援1、2向け事業の検証が先」が過半数を占めた。

 担当者からは「地域によっては住民の7割が65歳以上で、担い手確保は困難」(群馬県東吾妻町)、「これまで専門職がしてきた支援を住民に任せることに戸惑いがある」(京都府宇治市)などの声が聞かれた。

 調査は6〜8月、全国すべての1741市区町村を対象に実施した。

 軽度者向けサービスの市区町村事業への移行は、14年に成立した地域医療・介護総合確保推進法に盛り込まれた。

 ※軽度要介護者向け総合事業
 7段階の要介護度のうち軽い「要支援1、2」の人を対象に、2015年4月から今年4月にかけて市区町村が始めた訪問・通所介護のサービス。全国一律の介護保険と異なり、自治体が地域の事情に応じて基準や利用料を定めることができる。正式名称は「介護予防・日常生活支援総合事業」。従来と同等のサービスのほかに、人員基準を緩めて事業所への報酬を低く抑えたり、ボランティアが運営したりする「多様なサービス」を設けた。配食や一般の高齢者向けの介護予防事業なども含む。専門性の高い訪問看護や訪問・通所リハビリテーションなどは介護保険給付に残った。