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東芝、癌スクリーニング装置開発 パナソニック、液晶事業から撤退 

最近、東芝が、癌のスクリーニング装置を開発したと報じられた。血中の微量なmiRNAを調べる装置らしい。miRNAは、ncRNAの一種で、発がんに関わっている。それ自身がタンパク質の産生に関わらず、他の遺伝子の発現を調節するものらしい。miRNAはoncoRNAとtumor suppressionRNAに分かれ、前者は発がんを促進し、後者は抑制する。遺伝子発現を調節するepigeneticsのメカニズムの一つなのだろう。今世紀に入ってから、見いだされ研究が進んでいる分野のようだ。

東芝のその装置は、血中の微量なmiRNA量を解析する装置。この知見の応用。かなり感度が高い。触れ込みでは、13種類の癌の99%を発見できるとしている。特異性、感度ともに高いということなのだろうか。これから臨床に供されるらしいが、実用化されると、スクリーニングの主役になる可能性がある。

東芝は、米国の原子力会社を買収し、その会社が破産、それが大きな負債となり、これまでの蓄積をほぼ失った。そこには、経産省主導の原子力産業振興策があった。日立等も原発輸出の失敗で大きな負債を抱えている。

昨日、この報道と同じくして、パナソニックが、液晶生産から撤退すると、ひっそりと報じられていた。シャープ、ソニーもすでに液晶生産を整理し、撤退している。液晶の国策会社JDIも、中国企業への売却に活路を見出そうとしている。これらもすべて経産省がらみ。一時日本の独壇場だった半導体生産も、完全に韓国・台湾・中国に移ってしまっている。

韓国への半導体材料輸出の規制により、わが国の最後の得意分野であった半導体材料も、風前の灯。韓国のサムスン等は自前で半導体材料を生産しようとしている。これも、外交と、経産省主導の貿易政策の誤りによる。

経済発展策は、軍備(防衛装備品という詐欺的名称)輸出、それにカジノか・・・どこまで堕ちるのだろうか。

経産省主導の産業振興策は、原発・液晶・半導体そして最後に残った半導体材料等主要な産業部門ですべて失敗している。東芝も原発政策の失敗がなく、最初に挙げた癌のスクリーニング装置の実用化が行われれば、世界有数の電気機器メーカーになっていただろうに・・・。

経産省主導の経済政策が、惨めな失敗続きであることをもう一度よく認識する必要がある。

何しろ、国民一人当たりGDPは、すでに世界26位まで落ちている。G20に入る資格のない、非先進国になってしまっている。超高齢化社会に突入しているのだから、政府は軍事、(途上国援助)外交等で財布のひもを締める必要があるのだが、1970、80年代の夢をまだ貪り、さらに関係者・自らへの利権の横流しに熱心だ・・・。