不可避の増税を、この政権下で行わせるのかどうか 

増税がとくに年金生活者を中心に進められている。所得税の増税も行われ、その他新税も複数導入されている。来年は、消費税増税が行われる。

政府は、「景気回復のためとして」インフレターゲットを設定してきた。幸か不幸か、それは実現していない。だが、消費者物価は確実に上昇している。政府の目指す毎年2%のインフレが起きるとすると、10年後には22%の物価上昇となる。インフレは経時的にみると、等比級数的に物価を引き上げる。インフレは、財を国民から国に移動させることに他ならない。

私は、インフレターゲットは意味がないと思うし、短期的には実現しないと思うが、増税は不可避であり、さらに大きな増税が行われると思っている。問題は、徴税の公平性と税金の使途である。消費税の導入後、これまで消費税徴収金額と法人税減額分がほぼ等しいという。労働分配率は下がり続けている。消費税は、社会福祉の増進と国家財政の立て直しに用いるというスローガンは成立していない。今進みつつある様々な増税も、国際的な緊張を煽り、軍備増強に用いられる可能性が、安倍政権下では極めて高い。実際に防衛予算は青天井で増加している。

これらは、国家の存続を危うくする。政府の負債総額が、国民の貯蓄総額を超えるときに、ハイパーインフレになる可能性が高い。現在、一応円が信任されているのは、政府の徴税権によってだろうからだ。下町ボブスレーのようなインチキで国の成長を高めることはできない。すでに、我が国は国力が減衰する時期に入っている。それをいかにソフトランディングさせるか、という問題だ。

繰り返すが、さらなる増税は不可避である。それをこの政権下で行わせるかどうかの問題だ。

以下、引用~~~

年金生活者ターゲット 相次ぐ課税強化に「一揆」第2幕へ

2018年02月27日 09時26分 日刊ゲンダイDIGITAL

3.3は何人集まるか(C)日刊ゲンダイ

 確定申告初日に行われた佐川宣寿国税庁長官の罷免を求める「2.16納税者一揆」。全国13カ所で同時に行われ、東京・霞が関の国税庁前には約1100人が押し寄せた。年金生活者の姿も少なくなかった。理由は、年金生活者への“増税”がハンパじゃないからだ。実際、“課税強化”された年金生活者は1400万人にも及ぶ。3月3日に行われる「納税者一揆第2弾」は相当な人数に膨れ上がるとみられる。

■高齢者からも搾り取る

 年金といえども収入だ。所得税や住民税が課される。ただ、以前は、高齢者ということが考慮され、各種控除で、税の負担軽減が図られてきた。ところが「世代間の公平」と称して、控除の廃止や縮小が相次いでいる。年金生活者をターゲットにした増税である。

 2014年に配偶者特別控除が一部廃止され、16年には老年者控除廃止の他、公的年金等控除が引き下げられた。この結果、約1400万人が住民税非課税から課税になった。

 立正大客員教授で税理士の浦野広明氏の試算によると、年金額が夫350万円、妻70万円の夫婦のケースでは、06年以前なら非課税だった。ところが現在は、所得税と住民税で17万円も天引きされるという。さらに、住民税非課税世帯でなくなると、国民健康保険の減額が適用されず、自治体によっては、医療費の優遇などが受けられなくなる場合がある。

 昨年8月からは高齢者の「高額療養費」も引き上げられた。カットと負担増を強いられる年金生活者はハシゴを外された気分に違いない。

「年金者向けの控除廃止もそうですが、政府は見えにくいところで次々と増税をしています。これからも、安倍政権は口実をつけて、国民に税負担を求めてくるでしょう。その安倍政権が、国有地を8億円も値引きし、税金をドブに捨てた上、安倍政権を守り抜いた佐川氏が徴税のトップですよ。あまりにひど過ぎます。国民が怒りの声を上げるのも当然です」(浦野広明氏)

 加えてあくどいのが、年金生活者に「確定申告不要制度」を勧めていること。国税庁は手間が省けると誘導しているが、申告しないと高い税率が課せられるカラクリだ。

「納税者一揆」第2弾は、週末の3月3日(土)に行われる。年金生活者の怒りは高まっている。

来年の税制改正 

企業がベースアップをすると、法人税が減税される。一方、ベースアップをされた高額所得の被雇用者は増税される。増税で得られた税収は、法人税減税に回される。となると、結局、ベースアップを行う体力のある大企業が、儲けることになる。利潤の上がった大企業は、政権与党に大盤振る舞いの献金を行う。

ベースアップのない大多数の中小企業で働く被雇用者は、高額所得があると、増税だけを受けることになる。

中低所得者には、基礎控除の増額で減税というが、せいぜい基礎控除は10万円増える程度であり、減税の額はたかが知れている。

かなり大雑把な議論になるが、これが来年の税制改正だろう。

税制改正でうまい汁を吸うのは、大企業と政権与党である。財務省も利権を増やす。


法人税の大幅引き下げ 

富む者はますます富み、貧しい者はますます貧しくなる。

社会保険の事業主負担と法人税を合わせた、企業の公的負担はOECD平均を下回っている。法人税減税をする理由はない。

法人税減税によって競争力が増したのか。一部の収益を上げている企業は、収益を内部留保に回し続けている。おそらく、設備投資・人件費増へのインセンティブを与えても、収益をタックスヘブンに回したり、ステークスホルダーへの還元にしか用いないのではあるまいか。

社会保障をバリバリ切り捨てている現時点で、何故に法人税減税なのだろうか。

先の選挙では、社会保障の切り下げ、法人税減税について、自民党は何も語っていなかった。今後とも、彼らはやりたいようにやるのだろう。だが、こうした滅茶苦茶な政策は、早晩破綻する。

以下、引用~~~

ロイター
#ビジネス2017年11月30日 / 18:41 / 14時間前更新

法人税実質負担、段階的な軽減明記へ=経済政策パッケージで政府筋

[東京 30日 ロイター] - 政府は、12月8日に閣議決定する「経済政策パッケージ」の中で、3%超の賃上げなどを行う企業の税負担について、段階的に軽減することを明記する方向で最終調整に入った。実質的な法人税負担の軽減を柱に、政策課題である生産性革命を進めたい考えだ。複数の政府筋が明らかにした。

政策パッケージでは、賃上げや設備投資に積極的な企業に対し、「法人の利益に対する実質的な税負担を、国際競争で十分戦える程度まで軽減する」と明記。「人材投資に真摯(しんし)に取り組む企業は、負担軽減を深掘りする」ことも盛り込む。

革新的な技術を使って生産性向上に取り組む企業には「世界で打ち勝てる程度まで軽減する」とし、実質負担をさらに減らす構えだ。

一方、企業収益が過去最高となる中でも、賃上げに消極的なら「果断な経営判断を促すための税制措置を講じる」と、企業に変革を迫る内容となっている。

政府、与党は2018年度税制改正で、賃上げを実施した企業の減税策を検討しており、これらが実現すれば、実質負担は20%程度(18年度は29.74%)まで引き下がる可能性がある。