FC2ブログ

高プロ制度の嘘 

高プロ制度に関する厚労省の国民への説明が欺瞞であることを、上西充子教授がHARBOR BUSINSS Onlineで解説している。

国会で野党議員相手に政府・厚労省が行った嘘の説明を、今度は国民を相手に行っている、という。

こちら。

「本人の希望に応じた自由な働き方の選択肢を用意」というキャッチフレーズは、派遣労働の規制緩和の際に竹中平蔵が盛んに言っていたのと同じだ。

高プロ制度は、労働者を護る労働基準法という規制を取っ払う。それは専ら経済界からの要望を受けて行われた。労働者のためではない。従って、「本人の希望に応じた自由な働き方の選択肢を用意」というキャッチフレーズは、意味不明なだけでなく、積極的に国民を騙す文言なのだ。

役人の言うことだから間違いはないと思い込んでいると、トンデモないことになる。この政権は、トンデモないことを積極的に行っている。国民の生命をおろそかにすることを、そうとは言わず、国民の健康のためだと嘘をついて行うのだ。

高プロ制度を生み出した産業競争力会議には、かの竹中平蔵が委員として収まっていた。

パソナ会長竹中平蔵の「未来投資会議」が雇用制度を議論する 

高プロ制度・裁量労働制拡大で、労働者を定額働かせ放題にし、次は、定年を延長し70歳まで働かせ続ける、という政府の方針のようだ。

70歳まで働くことを可能にする、と言っているが、年金受給も70歳以降でないと不利にする可能性が高い。さらに70歳まで働かないと社会で肩身の狭い思いをするようになることだろう。年金財政は現時点でも厳しく、さらに株式に年金資金を大量に投入しているので、そろそろ起きると思われている世界的な資産バブルの破裂で、さらに同財政は厳しくなる。そのために、年金給付をできるだけ引き下げたい、というのが政府・財政当局の本音だろう。

定年延長などの雇用制度を、「未来投資会議」という政府の諮問会議で検討するらしい。この会議には、労働側の委員、労働法の専門家が入っていない。政府・行政・財界のメンバーそれに「学者」二名だけだ。注目は、人材派遣業パソナの会長竹中平蔵が「学者」として加わっていることだ。この人選が、この諮問会議の本質を語っている。

財界、とくに政商として規制撤廃で大儲けをしてきたパソナの竹中平蔵が、また新たな雇用制度の導入で儲けを企んでいる。政権与党は、財界からのさらなる見返りを期待しているのだろう。

この政権の支持率が4割以上であるということが信じがたい。国民の大多数を財界に売り渡している政権なのに、である。

以下、引用~~~

労働者側はいない、竹中平蔵氏はいる、そんな<未来投資会議>で雇用制度改革の議論が始まったそうです。

佐々木亮 | 弁護士・ブラック企業被害対策弁護団代表

 こんなニュースが流れていました。安倍総理の記者会見です。

・首相「社会保障を3年で改革」臨時国会に改憲案

 記者会見では見出しのように、社会保障や改憲案を出すなどに言及されましたが、労働関連についても言及がありました。

週内にも政府の未来投資会議で、雇用制度改革の具体策の検討を始める。

出典:上記記事
 この一節です。

 未来投資会議で雇用制度改革の具体策??

 一般に雇用制度に関しては厚労省の守備範囲ですが、未来投資会議とは・・?

未来投資会議とは?
 未来投資会議とは、2016年9月に設置され、「未来投資に向けた官民対話を発展的に統合した成長戦略の司令塔」と位置付けられているものです。

 議長に安倍首相。

 議長代理に麻生財務相(副総理)。

 副議長に茂木経済再生担当相、菅官房長官、世耕経産相の3名。

 そして、構成員として、内閣総理大臣が指名する国務大臣、具体的には、石田総務相、根本厚労相、そして、教育勅語活用で話題の柴山文科相、EM菌の平井科学技術担当相、生活保護叩きの片山さつき地方創生・女性活躍担当相が指名されています。

民間から指名されたメンバーは?
 ここまでは政治家ですが、加えて、この会議には「『未来への投資』に関し優れた識見を有する者のうちから内閣総理大臣が指名する者 」も構成員となり、民間人が指名をされています。

 誰が指名されているかというと・・・

 まず、金丸恭文氏。

 金丸氏はフューチャー株式会社代表取締役会長兼社長 グループCEOとのこです。経営者ですね。

 経営者では、他にも櫻田謙悟氏(SOMPOホールディングス株式会社グループ CEO 代表取締役社長・社長執行役員)、志賀俊之氏(株式会社INCJ代表取締役会長、日産自動車株式会社取締役)、南場智子氏(株式会社ディー・エヌ・エー代表取締役会長)の面々が名を連ねています。

 あと、経団連会長の中西宏明氏(株式会社日立製作所取締役会長執行役)もいます。

 学者枠では2名おり、五神真教授。東京大学総長で、物理学を専門とされているとのことです。

 そして、なぜか学者枠として竹中平蔵氏もいます。東洋大学教授、慶應義塾大学名誉教授の肩書でエントリーされています。

竹中氏はメンバーにふさわしくない
 しかし、竹中平蔵氏は、学者でもありますが、株式会社パソナグループの取締役会長でもあります。

 パソナグループは、人材派遣会社のパソナなどを擁する人材ビジネスの大手企業です。

 その経営者であるわけです。

 そして未来投資会議では「労働市場」に関する政策を議論するとされています。

 そうすると、モロにパソナグループの業務内容と被ります。

 したがって、パソナグループの取締役会長である竹中平蔵氏を構成員とすることは、どう考えても利益誘導につながって問題だと思うのですが、肩書を学者とすることで、それをごまかしています(そもそも議員名簿において、他の人は兼職についても明記されているのに、竹中氏についてはパソナグループの取締役会長であることが記載されておりません)。

 とはいえ、取締役会長である事実は事実ですから、安倍総理が竹中氏を構成員に指名したことは大問題であると思います。

 今すぐに指名を解除すべきでしょう。

 以上の構成員で、雇用制度について検討するとのことですが、賢明な読者諸氏であればお気づきになったでしょう。

 そうです。労働者側の人間がだれもいないのです。

偏りのあるメンバーでの雇用制度の検討は不適切
 上記のとおりメンバーには労働組合の関係者がそもそもいませんし、それに近い立場の人もいません。

 もっと言えば労働法学者さえいません。

 このメンバーで雇用制度について検討することにどれほどの正当性があるのか甚だ疑問です。

 昨日(10月5日)に会議が開かれたようですが、「65歳以上雇用へ法改正検討 未来投資会議」との報道がなされています。

 今後、こうした高年齢者の雇用制度や、労働市場の流動化に向けた解雇法制の規制緩和などが議論されるものと思われます。

 労働者側からの意見を聴くこともなく、利益誘導をするおそれのあるメンバーを抱え、いったい何を検討するというのか、非常に疑問のある「未来投資」のための会議だと言えるでしょう。

三菱電機、裁量労働制全廃 

企業は、需要の伸びが鈍化したために、成長を達成することが難しくなっている。そこで、労働者への給与を減らして、「生産性」を上げることを目指している。同一労働同一賃金、さらには厚生年金の拡大に伴い、給与を削減する動きが強くなる。定額で働かせ放題となる裁量労働制を、財界はそのために推進しようとしている。

裁量労働制は、長時間労働を必然的に生じ、労働者の健康を害する。三菱電機は、裁量労働制によって労災の事例を多発させた。三菱電機の経営者はそれを否定するが、そのために裁量労働制を全面的に取りやめることを決めた。

高プロにしろ、裁量労働制にしろ、財界は拡大することを画策している。政権は、財界の言うがままである。裁量労働制に関するデータをでっち上げてでも、これらの制度を導入しようとしている。それは、働く者の労働環境を悪化させる。それを実証したのが、この三菱電機のケースなのではないか。労働界が、もっと強く裁量労働制を批判し、否定しないのは何故なのだろうか。もっと犠牲者が出ないと分からないのだろうか。

以下、引用~~~

裁量労働制、三菱電機は全廃 政権は拡大方針
内藤尚志、北川慧一、千葉卓朗2018年9月27日05時19分

 三菱電機は技術者が多く、裁量労働制の対象社員のうち8割以上が専門業務型で、残りは企画業務型だった。ともに3月で廃止した。技術の高度化・細分化が進んで属人的な仕事が増え、技術者一人ひとりの負荷を減らすのに腐心してきたという。同社人事部は、労災認定が相次いだために裁量労働制を全廃したのではないと強調したうえで、「基本に立ち返り、労働時間を厳しく見ようと考えた」と狙いを説明した。

三菱電機、裁量労働制の3人労災 過労自殺も
残業5倍…過労自殺の再発防げず 三菱電機

 裁量労働制の対象の社員とその他の社員とで「労働時間を把握するための『物差し』が違うのはおかしいとの考えに至った。裁量労働制をやめれば『物差し』が一つになり、より厳格な管理ができる。健康確保や事業効率化にもつながると判断した」という。「書類送検され、世間をお騒がせした。他社より明確に考えていこうという議論があった」とも付け加えた。

 厚生労働省によると、16年に全国で約1万3千事業場が裁量労働制を届け出た。導入が広がっている実態がうかがえるが、安倍政権は6月に成立した働き方改革関連法に裁量労働制の対象拡大を盛り込む方針だった。労働時間の不適切データ問題を受けて撤回したが、経済界が強く求めてきた対象拡大をめざす方針を変えていない。20日には対象拡大への「再挑戦」の第一歩と位置づける厚生労働省の有識者会議が初会合を開いた。

 経団連の中西宏明会長も同法が成立した6月29日、「残念ながら今回の法案から外れた裁量労働制の拡大については、法案の早期の再提出を期待する」とのコメントを出し、政権に「再挑戦」を促した。三菱電機の山西健一郎・元社長(現特別顧問)は経団連副会長を務めており、同社で裁量労働制の働き手の過労自殺や制度の廃止が表面化したことは波紋を広げそうだ。(内藤尚志、北川慧一、千葉卓朗)

高橋まつりさんの死 

電通過労自殺の高橋まつりさんの元上司に対して、検察審査会は不起訴処分相当との結論を出した。電通は50万円の罰金のみ。

高橋まつりさんの母幸美さんのtweet

終わった
まつり
ごめんね
かたきうちできなかった
何も変わらなかった
#電通 も
法律も国も
働く人の意識も

雇用契約書にサインしたら何されても文句言えない
死ぬまで働くんだ
社員より利益が大切なんだ
国も法律も守ってくれない
これが日本の職場なんだよ
これでも法治国家なんだよ

もうムリ
つかれました
わたしはただの田舎者でした
ひとり親で育った娘が
早くお母さんに仕送りしたいと
#電通 に入った
母さんは定年まで働くから
自分のやりたい事をやってね

娘の足手まといにならない様にしようと思ってた
子供たちの幸せだけが望みだった
生きる希望を失った

さらなる労働法制の規制緩和を!と財界が要望 

「働き方改革」は、成長戦略の一環ということが、明らかになった。決して労働者の要望を満たすためではない。むしろ働きすぎ・過労をこれまで以上に、労働者に要求するものだ。「アベノミクス」の成長戦略が何も機能していない。官製相場による株高と人口減少・高齢化に伴う見せかけの高「雇用率」だけが、「アベノミクス」の成果と政府は主張する。それらは明らかに虚偽、バブルである。

そこで、残業代ゼロ、働かせ放題の「働き方改革」が唯一の「成長戦略」として財界から要望された。それを、安倍政権は忠実に受け入れ、無理をして、関係法案を成立させた。

だが、裁量労働制拡大等が、その杜撰なデータ、制度設計により取り下げざるを得なかった。そこで、財界は、さらなる「働き方改革」の実現を、すぐさま要望し始めた。

高プロ制度も、想定された対象職種・年収要件が拡大されることだろう。

残業代ゼロが、成長戦略とは一体何なのだろうか。国民のための経済であって、経済のための国民ではない。

以下、引用~~~

経団連、早くも「次」の規制緩和に期待 働き方改革
6/30(土) 0:17配信 朝日新聞デジタル

 「(戦後の労働基準法制定以来)70年ぶりの大改革だ。長時間労働を是正し、非正規という言葉を一掃していく法制度が制定された」。働き方改革関連法の成立を受け、安倍首相は29日、記者団に胸を張った。「最重要」の法成立に、首相周辺は「何とか乗り切った。一段落だ」と息をついた。

 株高や雇用改善を政権の支えとする首相にとって、働き方を多様にするとした今回の改革は、人手不足や非効率を解消して経済成長を図るアベノミクスの一環でもあった。「成長戦略に必要。是が非でも成立させないといけない」(官邸幹部)と「働き方改革国会」と銘打ってまで政権の最優先課題にすえた。

 中でも高プロの導入は、第1次政権の2007年に「ホワイトカラー・エグゼンプション」として打ち出して以来のこだわりのある規制緩和だった。そのため裁量労働制の拡大は、労働時間データの異常値問題で国会が紛糾すると早々に撤回を決断。政府関係者は「首相は『法案は何がなんでも通す』と言っていた。こだわるメニューを通すために早々と切り離した」と打ち明けた。

 法成立を受け、早くも次の規制緩和を目指す動きも出ている。経団連の中西宏明会長は法成立を歓迎する29日のコメントで「残念ながら今回外れた裁量労働制拡大は早期の法案再提出を期待する」と早速、注文をつけた。政府は、再提出に向けた議論の前提となる働き手の実態調査の準備に、今秋にも取りかかることも視野に入れる。(岡本智、松浦祐子)

朝日新聞社

虚偽に基づく高プロ法案が強行採決されようとしている 

野党が提出した加藤厚労大臣に対する問責決議案が、否決されたと報じている。

加藤大臣は、高プロ法案の立法事実について明確な虚偽答弁を行った。労働者からこの制度の要望があった。彼自身、要望者からのヒアリングを行った、という嘘である。

労働者は、12名のみ。それも、法案骨子が出来上がった後でヒアリングをしただけ。ヒアリングになっていない。加藤厚労相は、自らヒアリングをしたと言っていたが、それは嘘であることが分かった。昨日の国会審議で、安倍首相自ら、この法案の立法事実は、財界からの要望に基づくということを述べている。

財界が、労働者への残業代を払うことを要望し、それを厚労省・政府が取り入れて、今国会の「最重要法案」として提出したのである。労働側の意向は何も考慮されていない。

こうした虚偽の国会答弁が、当たり前になっている。これでは、国会審議が無意味なものとなる。その責任は、専ら政府・安倍首相にある。

この法案を、近日中に強硬採決するようだ。

この法案によって、過労死が「なくなる」。過労という基準が「なくなる」からだ。雇用側は、労働時間を管理する必要がなくなる。労働時間が長時間になろうが、問題にされることがなくなる。

過労死が目に見えない状況になって初めて、国民は、この労働法制の根本的改悪に気づくのだろうか。

この法案が、虚偽の立法事実、国会審議によって成立するであろうことは記憶すべきだ。

高プロ制度の本質 

高プロ制度のFAQ。こちら。

この制度は、残業代・時間外割増給与をなくすためだけの制度であることが良く分かる。対象業務、年収要件等は、法律制定後検討し、省令で定める。ということは、国会での審議を経ることなく如何様にもできる、ということだ。「労働契約は原則高プロ。特段の理由がある場合には相応の賃金カットのうえで例外的に適用対象外」となることだろう。

この法律が必要になる事実、立法事実は、労働界ではなく財界からの要望であることが判明している。

労働法制の凄まじい改悪、というか、これまで営々と築き上げられた来た労働者保護の法制を実質廃止することになる。

政府は、この法案を強行採決する。

竹中平蔵の高プロ制度に関する本音 

竹中平蔵が、高プロ制度について本音を語っている。

竹中平蔵氏「時間内に仕事を終えられない、生産性の低い人に残業代という補助金を出すのも一般論としておかしい」

東京新聞2018年6月21日朝刊


高プロ制度の立法事実は、労働者の側にはない。彼が、この制度を必要としている、というのだ。残業代は、補助金という言いくさに呆れるが、これが彼の本音なのだろう。

経営者が、残業代を出さずに、労働時間の制限を取り払って、労働者に労働をさせる、というのが、竹中平蔵の考えるこの法案の中身なのだ。それが、日本の生産性を上げ、経済を「強くする」というわけだ。

彼は、ご承知の通り、非正規雇用を増やす旗振り役を担い、小泉政権時代に派遣労働の規制緩和を進めた。その結果、日本経済、労働環境はどうなっただろうか。米国の数倍存在すると言われる、労働者派遣業と、一部の輸出企業が内部留保を貯めこんだが、実質賃金は下がり続け、非正規雇用により労働者が厳しい環境で仕事をせざるを得なくなっている。竹中平蔵が会長を務めるパソナは、法外な利益を享受した。

高プロ制度も、結局、派遣労働規制緩和と同じものを、労働者にもたらすことになる。竹中平蔵は、それを正直に声高に語っているのだ。

高プロ制度は、もっぱら財界の意向で作られようとしている 

安倍首相は、高プロ制度について「労働者のニーズに応える高プロ待ったなし」と述べていた。

ところが、高プロ制度法案に関して、労働者側からの立法事実は、存在せず、政府・厚労省は、ただ財界の意向を受けて法案を提出したことが明らかになった。どこに労働者のニーズがあるのか。

同法案の衆議院委員会採決の際に、委員長は、法案成立後すぐに内容を拡大する、すなわち同法の対象を拡大する旨を語っていたらしい。裁量労働の拡大についても、すぐに再び法案提出するらしい。

対象業務はこれから労政審で議論し省令で定める、そのなかで高度な業務であるかどうかは各企業の労使委員会で決めると、山越局長も答弁していた。年収1075万円の高度専門職というバリアーはないに等しい。

本来なら、ジェネストものなのだが、世論は何も盛り上がらない。やはり痛みが加わらないと分からないのだろうか。安倍政権は、新潟知事選挙の結果を受けて、ブルドーザーのように諸法案を強行採決に持って行く。カジノ法案、参議院議員増員gerrymandering法案・・・等々。

KYODOから引用~~~

高プロ、提出前聴取は1人
厚労省が実施時期開示

 働き方改革関連法案に含まれる「高度プロフェッショナル制度(高プロ)」について、前身となる法案が国会に提出された2015年4月3日以前に、厚生労働省が対象となりうる専門職1人にしかヒアリングをしていなかったことが12日、分かった。厚労省が同日、実施時期を参院厚労委員会理事会に開示した。

 厚労省が高プロについてヒアリングをしたのは計12人。実施時期は15年3月31日が1人、同年5月11日が2人。今年1月31日が6人、2月1日が3人だった。12人には、勤務先が別々ではなく同じ企業に所属する人も複数含まれている。

高プロ制度に立法事実はない 

何らかの法案を国会に提出する際には、その法案の必要性=立法事実を明らかにする必要がある。

労働者に働き方の多様性をもたらし、彼らの過労をなくすという触れ込みの「働き方改革」。その一つの中核部分「高プロ制度」が、デタラメな立法事実によって提案されたことが判明した。

高プロ制度のニーズ、すなわち立法事実に関する聞き取りについて、厚労大臣が虚偽答弁を行っていたという、上西克子教授の指摘。こちら。少々長い議論だが、ぜひ読まれることをお勧めしたい。

上記の論考で、上西氏が引用した、参議院厚労委員会での福島瑞穂議員の質疑。『5時13分』の辺りから。官僚と厚労大臣がいかに虚偽答弁を繰り広げるか、じっくりとご覧いただきたい。ヒアリングについて、虚偽答弁が繰り広げられている。こちら。

法案を策定する段階で、政府・厚労省は財界の意向だけを取り入れ、その事実を隠し、さらに虚偽の立法事実を述べた、ということだ。

小泉政権時代に、労働者派遣法の「規制緩和」を行い、その後非正規化が怒涛のように進行したことを思い出すべきだろう。この法案、少なくとも高プロ制度に関する部分は、国民のためではない。