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株価下落 バブル破裂 

株価下落が止まらない。NYダウは史上最大の下落を記録したとか。今朝の日経平均も1000円以上の下落で始まった。

これは、新型コロナウイルス感染のパンデミック化だけが原因ではないだろう。一昨日だったか、かねてから財政破綻が噂されているドイツ銀行が、CoCo債の償還を中止したと発表された。この債券は、もともと条件により償還されないハイイールド債なのだが、それにしても1200億円程度が償還できないとなると、5000兆円ともいわれるデリバティブで巨大損失を抱えた、この銀行もいよいよ破綻することになるのだろうか。バーチャル空間でマネーゲームを重ねてきた、こうした金融機関が潰れるのは結構なことなのだが、しかし、世界の金融システムに信用不安が生じるリスクが高まった。欧米の中央銀行はさらなる金融緩和をするようだが、却って悪化させることはないのだろうか。

我々にとり、一番の関心事は、日銀の振る舞い。経済の後退がさらに酷くなるために、それに国際協調するためにも金融緩和が要求されるのだろうが、マイナス金利をさらに進めると、銀行、とくに地銀と農協系金融機関が危なくなる。で、日銀自体も官製相場を維持してきたために巨額の資金を株式市場に投入し続けてきた。が、それが焦げ付く。すでに日銀は損失を抱えている。中央銀行としての役割を果たせなくなった日銀は、一体どうする積りなのだろうか。

また、GPIF他の年金・簡保なども焦げ付いているはず。年金は減額される可能性が高まった。

国の財政もさらに厳しいことになるはず。安倍政権の財政政策は、ここにきて完全に破たんした。それでも、安倍政権を支持するとしたら、安倍政権と抱き合い心中するということだ。

そういえば、今日は13日の金曜日・・・。

日銀は株式投資で損失 

株価が乱高下を繰り返し、昨日は19416円で取引を終えた。乱高下をする時は、とくに、動きの速いヘッジファンドに利益をかっさらわれると言われている。GPIFや日銀のような機関投資家は、機敏に動けない。

で、黒田日銀総裁自身が、日銀保有ETFの損益分岐点が19500円程度であると述べた。その分岐点を超えて、日銀は損失を抱えることになる。これは、日銀の信認を失わせることにつながる。株価下落傾向・・・官製相場の終焉・・・は今後も続く。

日銀が保有ETFを手放すことはできない。保有額は30兆円を優に超え、あまりに巨額のため、ETF・REIDの売却は市場の混乱を助長する。

そもそも、中央銀行がこれほど大量の株式を保有し、官製相場といわれる株価を高値に誘導する金融政策でバブルを惹起してきたことが異常なのだ。官製相場によって、わが国の財が外国資本に奪われ続けてきた。また、正常な株式制度が損なわれている。今年に入って、日銀の株式への投資は増え続けている。

COVID19の感染拡大と、昨年末来の消費税増税による経済押し下げ効果、それに世界経済全体の退潮傾向により、日本経済は大きく退縮する可能性が高い。それに対して、日銀は打つ手がない。金利をこれ以上下げると、地銀を中心とする金融制度への悪影響がさらに大きくなる。

安倍政権の経済政策の失敗がいよいよ表面化した。このツケは、国民が支払らうことになる。

以下、引用~~~

保有ETFの損益分岐点、1万9500円程度の可能性=黒田日銀総裁
Reuters Staff

[東京 10日 ロイター] - 日銀の黒田東彦総裁は10日の参議院財政金融委員会で、日銀による株価指数連動型上場投資信託(ETF)購入について説明した。株高局面でも購入を継続した結果、保有ETFの時価が簿価を下回る「損益分岐点」が切り上がり、日経平均株価で1万9500円程度になっている可能性があるとした。大塚耕平委員(立憲・国民、新緑風会・社民)への答弁。

以下略

グローバル投資資本の危機 

グローバル投資資本が、世界の労働者を危機に陥れている、という記事。

ソフトバンクグループは、グループ内で資産の取引を行ったかのように装い、「脱税」したことが指摘されている。

その一方、巨大なファンドを立ち上げ、世界のスタートアップ企業に投資を行い、それが労働者たちを困難に陥れている。

そして、今期同グループは、投資に失敗し1兆円近い赤字を計上した。労働者を「食いもの」にする大企業が、マネーゲームのために自分自身の存在基盤を危うくしている。

これは現代の金融資本主義の危機そのものではないのか。

以下、引用~~~

「ソフトバンクGの10兆円ファンドは世界の労働者を陥れるおとり商法だ」と痛烈批判した米紙NYタイムズ
木村正人 | 在英国際ジャーナリスト
11/13(水) 21:21

「ソフトバンクGの1000億ドルが労働者をワナにはめた」

[ロンドン発]ソフトバンクグループは今年7~9月期の連結決算で7000億円を超える赤字を出したばかりですが、米紙ニューヨーク・タイムズが「世界中で現代のおとり商法を生み出している」と痛烈に批判しました。

ソフトバンクGが四半期で過去最大の赤字を出した原因は10兆円を運用する「ビジョン・ファンド」などファンド事業の見込みが外れたことです。

投資先の米シェアオフィス「ウィーワーク(WeWork)」や米配車サービス「ウーバーテクノロジーズ(Uber)」の価値減少により1兆円弱の損失を出してしまったからです。

ソフトバンクGの孫正義会長兼社長は「今回の決算はボロボロ。真っ赤っかの大赤字で、まさに台風というか大嵐という状況」と頭をかきました。

「”ソフトバンク効果” いかに1000億ドル(約10兆9000億円)が労働者をワナにはめたのか」と題したNYタイムズの記事は投資先の一つ、インドのホテルチェーン「オヨ(OYO)」を取り上げています。

OYOを巡ってはインド当局が独禁法違反の疑いで調査に乗り出しています。

インドのホテル経営者「90万円の借金だけが残った」

昨年、OYOはニューデリー郊外で20室のホテルを経営するインド陸軍の退役軍人に「あなたのホテルをわが社の宿泊客のためのフラッグシップにしたい」と持ちかけました。

OYOの冠をつけて独占的にサービスを提供するだけで、予約があってもなくても月々の支払いを保証してくれるというウマい話でした。退役軍人は家具の布を張り替え、リネンを新調しました。

しかし待てど暮らせどOYOからの宿泊客は現れず、支払いは止められました。利益を見込んで先行投資した60万ルピー(約90万円)の赤字だけが残りました。

NYタイムズ紙は「ビジョン・ファンドの過大資本はこの退役軍人のような世界中のホテル経営者、ドライバー、不動産業者ら数百万人の生活をひっくり返した」と指摘し、「現代のおとり商法を生み出している」と批判しています。

ビジョン・ファンドがスタートアップを取り巻く環境を一変させた

世界最大のビジョン・ファンドは次のベンチャーファンドの10倍近い規模です。今、スタートアップに注ぎ込まれている資本はドットコムバブルの2000年当時の約2倍にのぼるそうです。

人工知能(AI)、ビッグデータ、ロボットの開発やシェアリング・エコノミー(物やサービス、場所を共有して利用する仕組み)やギグ・エコノミー(インターネットを通じて単発の仕事を請け負う働き方)を支援していくには優秀な人材と巨大資本が必要です。

しかしNYタイムズ紙は過大資本であるビジョン・ファンドの登場がスタートアップを取り囲む環境を一変させ、世界中をマネーゲームの渦に巻き込んでいると指摘しています。

シェアリング・エコノミーの労働者はセルフエンプロイド(自営業)扱いで、従来の労働法で守られていません。しかもニューデリーのホテル経営者の例を見ても分かるようにスタートアップ企業は経費を負担してくれません。

NYタイムズ紙はニューヨーク、コロンビアの首都ボゴタ、ムンバイなどでソフトバンクGが資金提供したスタートアップ企業に対する抗議行動が起きていると指摘しています。

中国だけでも、ソフトバンクGが支援するロジスティクス会社、配車サービス、食品配送会社の3社で32件のストライキが発生したそうです。

テクノロジー時代の過大資本

上場した際の利益、株価の上昇を当て込んだ投機的な投資が行われるようになり、短期的にスタートアップの価値上昇が見込めない場合、資本が一斉に引き揚げられる恐れがあります。

その時、スタートアップ企業と契約している世界中のホテル経営者、ドライバー、不動産業者の生活が脅かされることになるという構造的な問題をNYタイムズ紙は指摘しているわけです。

従来の雇用形態とは異なるシェアリング・エコノミーやギグ・エコノミーは確かにリスクを伴います。しかしウィーワークの日本国内のメンバー数は開始から1年で1万7000人に達しました。

テクノロジーが産業構造を激変させる中、こうした新形態のエコノミーが社会に必要なニーズに応えているのも、また事実なのです。NYタイムズ紙で取り上げられたニューデリーのホテル経営者は他のサービスを利用して宿泊客を増やすこともできるはずです。

ソフトバンクGが株式を保有する中国最大のネット通販最大手のアリババ集団は「独身の日」セールで過去最高の2684億元(約4兆1000億円)を記録したそうです。

過大資本の功罪をどう見るか――。

デジタル化とグローバル化が進む中、「責任ある企業行動 (RBC)」のデュー・ディリジェンス(行為者がその行為に先んじて払ってしかるべき正当な注意義務及び努力のこと)はどの範囲で求められているのでしょう。

企業は儲けてナンボの時代は終わりました。同時に「倫理的(エシカル)」で「持続可能(サステナブル)」であることが求められています。過大資本と世界の労働者の関係をどうとらえ直すのか、NYタイムズ紙が指摘するように私たちは立ち止まって考えてみる必要がありそうです。

(おわり)

木村正人
在英国際ジャーナリスト
在ロンドン国際ジャーナリスト(元産経新聞ロンドン支局長)。憲法改正(元慶応大学法科大学院非常勤講師)や国際政治、安全保障、欧州経済に詳しい。産経新聞大阪社会部・神戸支局で16年間、事件記者をした後、政治部・外信部のデスクも経験。2002~03年、米コロンビア大学東アジア研究所客員研究員。著書に『EU崩壊』『見えない世界戦争「サイバー戦」最新報告』(いずれも新潮新書)。masakimu50@gmail.com

ドイツ銀行の実質破たん 

ドイツ銀行の経営が不味いという話は以前から何度か目にしていた。リーマン破綻時に脚光を浴びたCDSというデリバティブを、6000兆円保有しているのだと言う。大きなレバレッジをかけてマネーゲームに現を抜かした結果なのだ。

わが国のバブル破裂時に金融機関の整理をしたのと同じように、公的資金で不良債権を買い取り、銀行本体から切り離し、bad bankとして本体の経営再建を目指すという方針が出てきているらしい。しかし、EUで有数の銀行であったドイツ銀行がこれほどの負債を抱えている状況をそれで乗り切れるのか。

この事例が我々に教えていることは、世界的にまだ金融バブルの状況にあり、実体経済をはるかに超える「マネー」がバーチャル空間を飛び回っていることだ。このドイツ銀行の実質的破綻が、そのバブルを破裂させる可能性は少なくない。日銀も、金融緩和でぶよぶよの状態だ。日銀黒田総裁は、景気がさらに悪化したら躊躇なく金融緩和すると言っているが、マイナス金利が行き着くところまで行き、日銀は、中央銀行としての役割は果たせない。米国や他の国々も低金利で、バブルを煽っている。このバブルが破たんしたら、リーマンショックを超えるものになる由。投資とは関係ない生活をしている人々を、その余波が襲う。わが国の国家財政も、その時点でアウトになる。

Bloombergより引用~~~

ドイツ銀、再建策の一環で米株式トレーディング閉鎖を検討-関係者
Steven Arons
2019年6月17日 9:51 JST
更新日時 2019年6月17日 22:30 JST

欧州外での株式、金利トレーディングが縮小もしくは閉鎖の可能性

非中核部門へ最大500億ユーロ相当の資産移管を計画

ドイツ銀行は米株式トレーディングから撤退し、レガシー資産を清算する「バッドバンク」の設立を検討している。これは来月発表予定の広範な再建策の一部だという。事情に詳しい関係者1人が明らかにした。

  非公開の協議内容だとして匿名を条件に述べた関係者によると、同行監査役会は先週の電話会議で選択肢を話し合った。ドイツ銀は米国市場へのアクセスを望む欧州顧客のニーズに対応したいと考えており、現時点で完全な撤退が支持されているわけではない。この関係者は金利ビジネスの縮小も可能性が高いと話した。

  ドイツ銀は長年にわたり投資銀部門の再建を試みてきたが結果は実らず、クリスティアン・ゼービング最高経営責任者(CEO)はトレーディング事業の大幅な削減に照準を合わせ、同部門の縮小を図っている。ブルームバーグは以前、同行が長期デリバティブを保管する非中核部門の設立を計画しており、7月末までに明らかになると報じた。

  ドイツ銀の広報担当者は電子メールで、「5月23日の年次株主総会で述べた通り、持続可能な収益性の改善に向け変革を加速させる措置に取り組んでいる」と述べ、「必要に応じて利害関係者には随時報告していく」とした。

  関係者によると、この非中核部門は300億-500億ユーロ(約3兆6575億-6兆958億円)相当のリスク加重資産を保有する可能性が高い。今年1-3月(第1四半期)末時点でドイツ銀は3470億ユーロのリスク加重資産を保有していた。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)はこれより先、バッドバンクの規模と欧州以外の株式トレーディング事業の縮小もしくは閉鎖の可能性を伝えていた。

原題:Deutsche Bank Considers Closing U.S. Equities Trading in Revamp(抜粋)

日本売りが続き 日銀がそれを買い支える 

海外投資家の日本株売りが止まらない。それに相殺し官製相場を演出するために、日銀が株を爆買いしている。

やがて、株の暴落とともに、日銀のバランスシートが毀損され、円の信認が失われる。

それによる経済的困窮に苦しむのは、国民だ。

以下、日経を引用~~~

海外勢、日本株31年ぶり売越額に 18年度
日銀が同額相殺、売り買い拮抗
2019/4/4 18:00

海外投資家が日本株の売りを膨らませている。2018年度の売越額は約5兆6300億円と、31年ぶり高水準となった。米中貿易戦争などを背景に世界経済の先行きに慎重姿勢を強めたためだ。ただ日銀がほぼ同額(約5兆6500億円)の買いで相殺し、売り買いが拮抗。海外勢の売りを日銀が一手に受け止めるいびつな構図が鮮明になっている。

2018年の日経平均株価は一時27年ぶりの高値をつける場面もあったものの、結局は7年ぶりの下落で大納会を終えた(2018年12月28日、東京都中央区)

東京証券取引所が4日発表した投資部門別売買動向をもとに集計した。海外勢の売越額はバブル経済の本格化で日本株の上昇が続いた1987年度以来の高水準となる。売り越しは2年連続。

海外勢の売りが膨らんだ最大の要因は、世界景気の減速への警戒だ。日本株は輸出型の製造業が多く、世界景気の動向に左右されやすい。米中貿易戦争や中国経済の減速など先行き不透明感が強まるなか、海外勢が日本株の投資判断を下げる例が相次いだ。

世界最大の資産運用会社、米ブラックロックは18年7月に、日本株の投資スタンスを「強気」から「中立」に約1年8カ月ぶりに変更した。

世界3位の資産運用会社、米ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズは、米中貿易戦争の解決の道筋が見えないことなどを理由に、リスク資産である株式そのものに対する投資割合を18年10~12月に引き下げた。このうち日本株についても円高リスクなどを理由に19年に入ってから投資判断を「中立」から「やや弱気」に引き下げている。

こうした海外勢の売りを日本株の上場投資信託(ETF)買いで吸収したのが日銀だ。日銀は「リスクプレミアムの縮小」を目的に、日経平均がおおむね1万円を下回っていた10年にETFを買い始めた。購入額は当初4500億円だった。16年には6兆円とする方針を打ち出した。

日銀のETF買い入れ額を集計すると、18年度は5兆6500億円に及ぶ。保有残高は3日時点の推計で、約29兆円と、東証1部の時価総額(約600兆円)の5%弱を占めるもようだ。

日銀はETFの大規模な購入を通じて資産価格の上昇や個人消費の活性化を促し、物価上昇につなげる効果を見込む。だが、中央銀行が直接株高を支える異例の政策はリスクも大きい。

日銀の雨宮正佳副総裁は3月、国会で「日経平均株価が1万8000円程度を下回ると保有ETFの時価が簿価を下回る」との試算を示した。足元の相場水準からはまだ距離があるが、ひとたび株安局面に転じて日銀の自己資本が毀損する事態になれば、通貨の信認も揺らぎかねない。

~~~

実際海外で円、日本株から離れる動きが加速している。ノールウェイでは、年金資金の投資で円債券を外す動きが出始めている(新興国通貨と同じ扱いだ)。

Bloombergより引用~~~

  ノルウェー政府は長期にわたる検討の結果、同基金(政府年金基金)の投資ベンチマークである債券指数の構成通貨から円と多くの新興国通貨を外す決定を公表する可能性がある。

終えようとしても終えられぬ官製相場 

いよいよ株価暴落の大きな影響が、年金積立金に及びだした。

安倍政権になってからの累積黒字が15.4兆円あるというが、日銀のETF爆買いで株価は4000円程度かさ上げされているという。日銀のETF買いがなければ、現時点で、累積黒字はほぼゼロになっているはず。

現在、世界経済がリセッションに向かっており、特に中国、英国さらに米国の経済財政状況が不安視されている。

さらなる株価下落が起きるとすると、年金積立金はさらに毀損される。

問題は、この記事にも書かれている通り、GPIF・日銀ともに株式市場にぶち込んだ投資は、売り抜けないこと。売り抜くそぶりを見せたら、それだけで株式市況は大幅に下落する。それが、GPIF・日銀の財政をさらに悪化させる。

官製相場は、砂上の楼閣だったということだ。そして、これからアリジゴクのような状況になる。

以下引用~~~

年金運用で過去最大損失 GPIFで14.8兆円が溶かされていた
(日刊ゲンダイ)

どう落とし前をつけるつもりなのか。

公的年金を運用する「年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)」が1日、2018年10~12月期の運用実績を公表。なんと14兆8039億円の赤字だった。利回りはマイナス9.06%。7兆8899億円の赤字を出して大問題になった15年7~9月期を大きく上回る過去最大の損失額だ。GPIFが抱える150兆円資産の約1割が、わずか四半期で消えてしまった。

18年10~12月期の赤字は国内株と外国株の巨額損失によるもので、国内債だけは4242億円の黒字。安倍首相の号令で株式の比率を上げなければ、15兆円もの損失は出ていなかったのだ。

以前もGPIFの運用失敗を国会で追及された安倍は、「想定の利益が出ないということになってくれば、当然支払いに影響してくる」と答えていた。
国民の資産を株式市場に勝手に突っ込み、儲かればアベノミクスの手柄、溶かした分は国民に年金減額を押し付けるのだ。

“溶けた年金”批判を恐れる官邸は、「15兆円の赤字を出しても累積収益額は56兆円のプラス」と火消しに躍起だが、それは市場運用を始めた01年からの累積で、安倍政権でポートフォリオを見直した後の累計収益は約15・4兆円だ。株価2万円割れが続けば、15兆円なんてあっという間に吹っ飛んでしまう。

公的資金による株式投資は失敗に終わる 

昨年10から12月期 GPIFの収支予測が、しんぶん赤旗に掲載された様子。

それによると、年金資金165兆円のうち、各項目の投資額、それによる損益は以下の通り。単位は兆円。

株式    国内    43.5    -7.4

       国外    43.6    -7.0

債権    国内    42.9    +0.4

       外国    25.2    -0.5

計                     -14.5

2月に公表される数字もほぼこの数字になるはず。

株価上昇局面で多少得た利益も吹っ飛んでいるのではないだろうか。

今後、さらに調整局面に入る可能性が高く、年金資金の損失はさらに拡大するはず。

日銀も23兆円以上を株式市場につぎ込んでおり、こちらも損失が膨らむ。他の公的資金も、株式市場に大量に投入されてきた。

年金資金と日銀マネーをじゃぶじゃぶと株式市場に投入し、官製相場を作り上げてきた安倍政権には大きな責任がある。

日銀、GPIFが株式市場でどれほどの損失を被っているか 

日銀は、ETFによって、株式市場に25兆円ほど投資をしている。GPIFも年金資金の半分程度まで株式市場に投資できることにされた。

現在、株式市場は乱高下を繰り返している。ヘッジファンドは、高度に自動化された投資システムを駆使し、きわめて短時間に売買を行う。こうした乱高下の相場では、彼らが莫大な利益を上げている。その一方、日銀やGPIFのような巨大な機関投資家は、小回りが利かず、投資で損失を出し続ける。

日銀のETF、GPIFの投資が、「官製相場」を作り上げてきた。まるで中国の株式市場のようだ、という下記の記事におけるヘッジファンドの人物の言葉は、本当だ。「アベノミクス」とは、砂上の楼閣だったのだ。現在世界的な景気循環の悪化局面で、この機関投資家がどのような影響を受けるか、注目する必要がある。これらの組織の投資行動とその結果は、我々の生活に直結する。砂上の楼閣は、崩れ去る。

以下、引用~~~

日経 豊島逸男氏の記事

ヘッジファンドの友人たちに招かれて、日本株のレクチャーをするときも、必ず出る質問が「日銀は買った株をいかに処理するのか。塩漬けか」。筆者は「分からない」と肩をすくめ、「ミスタークロダ(黒田日銀総裁)も分からないのでは」と答えている。日本株について下調べして来ている参加者は「日銀のETF買いで、日経平均は4000円ほど上積みされているはず」と語る。「午前中に日経平均が下がると、午後2時ごろ、日銀が買いに入ることが多い」と説明すると「それでは上海市場の『国家隊(中国政府系資金の買い支え)』と同じようなもの」とのつぶやきも聞こえる。

「次の金融危機」 

株価が乱高下を繰り返すようになってきた。

株式市場が、経済の実態を反映しないものになっていることは指摘され続けてきた。いよいよバブルがはじけ始めたようだ。

米国は、時代遅れの重商主義政策を強行に推し進めようとしている。グローバリズムへの反動なのかもしれないが、それを自国優先という醜いエゴイズムで押し通そうとしている。これは、世界経済を混乱に陥れる。

我が国では、鉱工業生産に関わる指数、在庫等の指標が悪化しているという。輸出企業の業績が悪化したら、日本経済は堪ったものではない。

株式市場の混乱は、実体経済、さらに資産バブルで膨張しきった金融界にも激震をもたらす。

下記の論考では、過剰融資によって生き延びたゾンビ企業の問題、さらに地方銀行の財政の問題が取り上げられているが、金融緩和を主導してきた日銀が中央銀行としての役割・・・信用不安に陥った際最後の貸し手機能・・・を担えるのか。あれだけ、国債を買いまくりお札を刷りまくっていた日銀にそれが可能なのか、大きな不安がある。

リーマンブラザース破綻による金融危機では、信用不安の問題が大きかった。次の経済金融危機を果たして乗り越えることができるのか。

この論考が参考になる。

こちら。

異次元金融緩和というイカサマ 

異次元金融緩和とは、国債の日銀引き受けである。その結果は、資産バブル。インフレが静かに進行する。インフレは、国民から国への資産の移転に他ならない。大企業・富裕層は、それでも困ることはない。

「アベノミクス」というイカサマ政策を何時まで続けるのだろうか。それは、後に大きな禍根を残す。

「アベノミクス」は、国の財政規律を崩壊させた。

この無秩序な金融緩和からの出口は見えない。ねずみ講だ。

その結果として、国の財政のさらなる逼迫、日銀の信用毀損、それによる円の価値低下、社会保障制度の崩壊が起きる。その頃には、現政権、日銀首脳は引退している。責任を取らない。

以下、引用~~~

(自民党総裁選2018 安倍政権と目玉政策:下)異次元緩和、財布のひも緩まず
2018年9月6日05時00分

アベノミクスの効果は偏り、先行き懸念も目立つ

 ■アベノミクス 首相「まっとうな経済取り戻した」

 マイホーム購入を考えていた東京都内の男性会社員(27)は昨秋、ネットで新築マンション価格を調べて驚いた。年収の6~7倍の5千万円以内の予算で、職場近くの新宿区や中野区で70平方メートル程度、3LDKで探すと多くが6千万円超だった。結局「とても手が出ない」と、郊外の小平市内の4200万円のマンションを買い、今年6月に入居した。

 安倍政権の経済政策「アベノミクス」の中核は、日本銀行の黒田東彦(はるひこ)総裁が2013年4月に始めた異次元の金融緩和だ。市場に大量のお金を流し、金利を下げ、消費や投資を活発にしようとした。

 そのお金は不動産市場に流れ込んだ。住宅ローン金利低下でマイホームの需要は高まり、20年東京五輪に向け都心再開発も進む。不動産価格上昇を見越した取引が活発だ。

 18年の路線価は全国平均で3年連続の上昇で、東京・銀座では昨年、バブル期の水準を超えて最高値となった。不動産経済研究所によると、今年上半期の首都圏の新築マンションの平均価格は5962万円。大規模緩和前の12年上半期の1・3倍だ。

 一部のマンションなどは価格が上がり過ぎ、働き手が買えない水準になっている。都心のマンション購入をあきらめた男性は「ここまで上がるのは異様だ」と話す。

 金融緩和による円安・株高の恩恵はまず大企業や投資資金を持つ富裕層に回る。消費の現場も富裕層向けは活況だ。

 8月末、東京都港区の高級ホテルで輸入車販売大手「ヤナセ」が開いたイベントには、独メルセデス・ベンツやBMWなど高級車が並び、平日でも客足は好調だった。日本自動車輸入組合によると、昨年売れた輸入車は約30万5千台。12年の3割増で、1千万円以上の車の販売は倍増だ。「株高が高級車の販売増につながっている」(同組合)

 アベノミクスが始まったころ盛んに聞かれた言葉が「トリクルダウン」だ。景気拡大効果が大企業や富裕層から中間層や低所得層にも広がるとされた。雇用指標では求人倍率は人手不足もあって44年ぶりの高水準で、失業率も低水準が続く。政権が経団連に賃上げを求めた「官製春闘」で大企業を中心に賃金も上がった。

 しかし物価上昇の影響を除いた実質賃金は昨年度、2年ぶりに減少した。賃上げの勢いは弱まり、社会保障などの負担が増す中、消費者の節約志向は高まる。

 東京都足立区の「ベニースーパー佐野店」が8月末に開いた毎月恒例の「100円均一」セール。10個100円の卵を目当てに、行列は店外まで延び、400パックは30分でほぼ売り切れた。酒井百合さん(83)は「年金暮らしだから、ありがたい」。長谷川勝店長(55)は「お客さんの財布のひもは固いまま。運送費などが上がっても、価格転嫁は難しい」。イオンや西友といった大手小売りでも値下げが相次いでいる。(北見英城、高橋克典、筒井竜平)

 ■「出口」語られぬまま

 7日に告示される自民党総裁選に向け、安倍晋三首相は各地での遊説で、5年8カ月で「改善」した経済指標を必ずアピールしている。「経済は11・8%成長し、昨年は過去最高。有効求人倍率は1倍を超えた。統計を取り始めて最高です。まっとうな経済を取り戻すことができた」

 用意した総裁選パンフレットにも好調な経済指標が並ぶ。これらは国政選挙のたびにアピールし、長期政権を支えた。選挙で得た議席数を背景に、首相は集団的自衛権の行使を認める安全保障法制など「地金」の法律を成立させた。「経済」は、政権にとっての「資産」でもある。

 首相は「この道しかない」「道半ば」と繰り返してきただけに、政策を変えるという選択肢はない。7月24日には東京都議らとの懇談で、「やっとデフレ脱却の一歩手前まできた。これを一歩も後退させてはならない」と力説した。

 これまでの自民党政権は財政出動で政権浮揚を図ってきた。一方、安倍政権はかつてないほど日銀との一体化を強め、金融緩和をアベノミクスの「第一の矢」とした。今春には、5年の任期切れを迎えた黒田総裁を再任する異例の人事も決めた。

 景気拡大を演出する金融緩和は、政権を支えるエンジンだが、最近はきしみが目立つ。

 金利を下げるための国債買い占めで、日銀は国債発行額の4割超を持つまでになった。日銀が実質的に国の借金を肩代わりしている。株価を支える上場投資信託(ETF)の買い入れでは、日銀が多くの企業の実質的な大株主となる異例の事態になった。

 長引く超低金利で金融機関は収益悪化にあえぎ、スルガ銀行の融資不正のように無理な営業による不祥事も目立つ。日銀は7月末、一定の金利上昇を容認する政策修正に追い込まれた。

 問題をはらむ政権の経済政策に対し、石破茂元幹事長はアベノミクスの「修正」を訴える。だが抜本的な見直し要求とはいえず、総裁選での争点にはなりそうもない。

 「一本道」の経済政策は出口が見えないまま、首相3選とともに続く。政治は、その先を見据えた議論をする力も失っているかのようだ。(岡村夏樹、湯地正裕)