FC2ブログ

次のバブル崩壊への足音 

リーマンショックからそう時間が経っていなかった2010年の時点で、世界を駆け巡る投機的資金は、全世界GDPの約15倍に上っていた。実体経済とかけ離れた天文学的な金額の投機資金が、さらなる利益を求めて、バーチャルの世界を駆け巡っているわけだ。

恐らく、現時点では、その額はもっと増えている可能性が大きい。

その投機資金の横溢は、各国のバブルを反映している。

バブルが米国で進行していることを下記の記事が示している。

リーマンショックでは、信用不安が拡大し、それを除くために、天文学的な額の金融緩和が行われた。それが次のバブルを準備する。

次のバブル崩壊では、金融秩序の信用が保たれるのか。

さらに、株式市場に大幅にコミットした、日銀と年金基金が、どれだけの損害を受けるのか。わが国の経済、国民の生活にどれだけの影響をもたらすのか、戦慄が走る。

以下、朝日新聞デジタルから引用~~~

(波聞風問)世界経済 バブル崩壊の足音が聞こえる 原真人
2018年7月17日05時00分

 バブルというのは渦中では往々にしてそうと気づかず、崩壊して初めてわかる。それが歴史の教訓だった。

 2006年まで18年余、米国の中央銀行FRBの議長を務めたアラン・グリーンスパン氏も例外ではない。現役時代は米国経済の繁栄を演出するマエストロ(巨匠)とたたえられたが、住宅バブルがはじけた07年のサブプライム・ショック、翌08年のリーマン・ショックの後にはA級戦犯と批判されることになった。

 グリーンスパン氏は危機後の著書で、自分はもともとリスクを認めていたし、示唆もしていたと主張。「政府と中央銀行はブームの進路を大きく変えることはできない」と言い訳した。たとえ氏が危険をにおわせていたとしても、大衆が知ることができなければ無意味だし、バブルをふくらませた金融政策を正当化できるわけでもなかろう。

 それにしても、あれだけのバブル相場を目の前にしながら危機前に崩壊リスクを指摘する声は驚くほどなかった。

 数少ない「予言者」がヌリエル・ルービニ米ニューヨーク大教授だ。06年秋、国際通貨基金総会の講演で「米住宅バブルが崩壊する」と警告した。ただ、当時はほとんど相手にされなかったらしい。

 さて現在の米国経済はどうだろうか。株価は、このところ多少の調整はあったものの、歴史的な高値圏にあることに変わりはない。これに警鐘を鳴らすのは中前国際経済研究所の中前忠代表である。

 「いまの米国は史上まれに見る大バブル。崩壊は時間の問題。いつ起きてもおかしくない」と言う。

 中前氏は1990年代初頭の日本のバブル崩壊をいち早く見抜いたエコノミストだ。バブルという言葉がまだ定着していなかった90年3月、日本経済が好調とされるのは「実はバブルにすぎない」「日没は時間の問題」と本紙インタビューに答えている。

 その氏がいま着目するのは米国の家計がもつ株や不動産など純資産額の異常な跳ね上がりだ。90年代までその総額は可処分所得総額の5倍ほどだった。いまは7倍近い。

 この倍率が6倍を超えたのは2000年代のITバブルと住宅バブルのときだった。どちらもその後、価格は急落した。今回の山は、そのいずれのバブル時より高い。

 山高ければ谷深し。これもまた歴史の必然だろう。

 これまでバブルが崩壊したら政府・中央銀行が手厚い経済対策を打ち、空前の金融緩和に乗り出した。結果として資産価格は回復し、市場や投資家は窮地から救われた。

 ただ、それはまるでバブルの傷を新たなバブルをつくって癒やすような試みとも言える。次のバブル崩壊でも同じことを繰り返すのだろうか。果たしてこれを永遠に続けていけるものなのか。

 米国バブルが崩壊すれば、世界も日本も道連れになる。同じ問いは、日本政府と日本銀行にも突きつけられる。

 (はらまこと 編集委員)

発展途上国の通貨下落、金利上昇が止まらない 

発展途上国の通貨下落、そして金利上昇が止まらない。アルゼンチン、トルコ、インドネシア、南アフリカ、ブラジル等。各国の経済状況の問題もあるのかもしれないが、この同時の通貨下落は、投資資金がこれらの国々から、利上げが行われようとしている米国に向かったためだといわれている。アルゼンチンでは、金利は40%に達したと報道されている。

水野和夫氏の説によると、電脳空間における投資資金のグローバルな移動の副作用が大きくなっているはずだが、まだそうした短期資金による世界中への投機的な投資が活発に行われているのだろう。そうした短期の投機的な投資資金は、実体経済の必要量の数倍に上ると言われている。この投機資金の移動による、世界経済の混乱は、新たな信用不安を引き起こす。

その混乱のなかで、普通に生活している人々が、どれほど困窮することか。物価が、短期間に急上昇する。それでも、彼らは生活をし続けなければならない。一方、この投機的な資金の移動により巨利を貪る人々、金融機関がある。経済格差はますます広がる。世界金融が、きわめて不安定な状況に陥る。最終的に、金融不安が生じるのではないだろうか。あたかもタコが自分の足を食いちぎるようなものだ。

この投機資金による短期投資は、実質経済とは遊離しており、世界を不安定化させるだけだ。自律的な取引き・投資に任せていると、破綻する。世界金融・経済を、こうしたバーチャルな世界からリアルの世界に引き戻し、適切なコントロール下に置くべきなのだが・・・現在の資本主義グローバリズムは、そうした行動を起こさない。