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法律の中身は、省令で 

外国人技能実習生が過去8年間で174名亡くなっていたと報じられている。

過日示した通り、この死亡率は、日本人同世代のそれに比べてはるかに高い。

入管法改定により、外国人導入数上限、彼らの社会保障等何も取り決めずに、外国人労働者を導入することが決まった。法案成立後、「省令」により、法律の中身を定める、と政府は言っている。

なぜ法案に、そうした内容を盛らなかったのか。それは、この法案が、財界からの要望で出されたものだからだ。形だけ作り、あとで中身を財界にとって都合の良いものにする、ということだろう。省令は、国会審議を経ないで、政府の良いように決められる。実質的な審議をほとんどせずに、あれほど法案採決を急いだ理由は、それしか考えられない。立法府の徹底した無視である。

高プロ法案の時も同じだった。高プロの年収要件は現在1000万円超だが、やがて財界が以前から要望している通り、400万円台まで下げられる。それも、省令によって可能なのだ。

社会保障は切り下げられ、労働条件は厳しくなる。外国人労働者の置かれた環境は、近未来のわが国の労働者の労働環境そのものだ。

改定入管法の問題点 

国の形を変える入管法の改定は、衆参あわせて40時間程度しか議論されなかった。

なぜこのようにこの大切な法律改定を急いだのか。

「報道1930」というテレビ番組に自民党議員二人、立憲民主党、国民民主党、共産党各一人の議員が参加して、この法律改定について議論していた。

与党議員が、法律改定を急いだ理由に挙げたのは、
〇急がないと外国人人材が他の国に流れる
〇人手不足が深刻
の二点だった。

一方、野党、とくに共産党議員の挙げた主要な問題点は、
〇議論をすればするほど、問題点が露わになるから、それを避けるため法律改定を急いだ
〇法案の根拠になる失踪技能実習生の調査票が隠蔽・改ざんされていたのであるから、法案について議論できない
政官の利権構造を温存時拡大するため、この法律改定を行った
ということ。

政官の利権構造として、ブローカー、監理団体がある。

新たな法律では、監理団体が、登録支援機関という呼称に変わる。

登録支援機関は、これまでの監理団体が許可制だったものが、届け出制になる。非営利団体という建前もなくなる。

従って、監理団体が、外国人労働者一人当たり月3から5万円を、雇用主から徴収・・・いや、ピンハネしていた事態は、改善するどころか、さらに酷くなることが予想される、のだ。

こうした法案の内容だったから、あの失踪した外国人技能実習生の調査票を隠蔽、改ざんしようと法務省当局はしたのだろう。

そして、入国管理局は、入管庁となり、現役官僚たちの権益も拡大する。

与党議員が挙げていた法律改定を急いだ理由は、理由になっていない。このような杜撰で、政官の利権を拡大するだけの法律が施行されたら、外国人労働者は、日本を選ばなくなる。登録支援機関と名を変えたピンハネ組織が温存される。そんなヤクザな国に外国人労働者は来なくなるだろう。

国の将来ではなく、自らの利権を確保することだけを政官が目指すようなことをしていたら、日本という国は持たない。

外国人労働者死亡率、労働環境 

外国人技能実習生が、H15から17年の3年間に、69名死亡したことが報じられている。

これは、年1万人当たりの死亡者数=死亡率は5.75である。

一方、日本人の死亡率を調べてみる。2012年のデータになるが、外国人労働者とほぼ同じと思われる15から29歳の死亡率の単純平均は3.7である。

明らかに外国人技能実習生の死亡率の方が高い。

この事実を参院で突き付けられた安倍首相は、ニヤニヤしながら、初めて聞いたので答えようがないと述べた。

外国人労働者を、単なる低コストの労働力としてしか、安倍首相は見ていない。生身の人間として見ていないことが明らかとなった。

安倍首相は、外国人労働者の労働環境・条件を日本人と同じにすると述べていた。だが、日本人の労働条件が、下がるまたは低いままになるのは明らかである。従って、その低下した日本人の労働条件に、外国人労働者の労働条件を合わせる、というのが安倍政権、その背後に居る財界の意図だろう。

安倍首相の不真面目な態度は目に余る。政権与党議員を、地方自治体、さらには国会から引きづり降ろさなければならない。

技能実習生6割が最低賃金以下 

行政の改ざんは留まるところを知らない。

法務省は、失踪した外国人技能実習生の徴取内容を、入管法改正案に都合よく改ざんしていた。

それがばれそうになると、徴取データの閲覧を認めるが、コピーはダメだと法務省。

徴取した人間が特定されると、入管法違反事案の捜査に支障をきたすという、理由にならない理由を挙げている(自民党、平沢議員)。何のことはない、データ閲覧を邪魔したいだけだ。

こうしたデータを元にした、入管法改正案は立法事実が崩れた。廃案にすべきである。

この入管法改正案は、結局、安価な労働力を外国から導入し、必要がなくなれば、帰国させるというもの。外国人技能実習生の搾取構造を明らかにし、それを徹底的に改めることをしない法案は意味がない。

政府は、生産性向上を結局人件費削減で実現しようとしている。この外国人労働者への対応と同じ対応を、日本人に対しても行うはずだ。実際、高プロ制度導入等の労働法制改変により、それが行われている。

以下、引用~~~

外国人技能実習生調査、野党側「6割が最低賃金以下」

2018年12月04日 06時16分 TBS

 法務省が先月開示した失踪した外国人技能実習生に対する調査をめぐり、野党側は、集計し直した結果として「6割が最低賃金以下」だったと明らかにしました。

 「(失踪した外国人技能実習生の)6割が最低賃金以下で働かされていた」(立憲民主党 有田芳生 参院議員)

 入管難民法改正案をめぐり、立憲民主党などの野党議員は、失踪した外国人実習生に対する法務省の聞き取り調査のデータ2892枚分を書き写し、集計し直しました。その結果、最低賃金以下で働かされていたと答えた実習生は、1939人に上るとしています。

 データは法務省が閲覧しか認めず、これを元に法務省は、「失踪動機」に「最低賃金以下」を挙げた実習生は「22人」と説明しています。野党側は「最低賃金を下回っているが、失踪理由には低賃金とチェックしていないものがあった」と指摘し、「法案審議の前提が崩れている」と追及する構えです。(04日04:05)

外国人技能実習生問題:政官財によるピンハネ構造 

外国人技能実習生の問題。

受け入れ時に、日本ミャンマー友好協会という団体を通すことになっている。日本側のブローカーである、監理団体を統括し、そこから一人当たり1万円の手数料を取っている。監理団体は、各企業に実習生を差配するにあたり、月々3から5万円を企業から得ている。これ以外に、官僚の天下り団体であるJITCOが、ピンハネをしている

驚くべきは、この日本ミャンマー友好協会の幹部である。会長が麻生財務大臣。以下、ずらっと財界、政界それに元官僚の名前が続く。

福山哲郎 立憲民主党議員が理事に名を連ねている。
彼は、即刻理事を辞めるべきだろう。さもなければ、立憲民主党は、この外国人技能実習生の闇を暴くことができない。

この問題について、セッション22の番組放送内容を書き起こしたサイトがある。こちら。

これは、政財官すべてが、外国人技能実習生を食い物にしている問題で、社会的公正さの観点から見過ごしにできない。

こうした搾取の構図が、他にも多くあるのではないか。

外国人技能実習生の搾取構造 

外国人技能実習生の搾取の実態。目がくらむほどすさまじい。

この制度に絡んでいるのは、官僚が天下るJITCOだけではない。監理団体という実質的に人材派遣業を行う組織があり、技能実習生を派遣した企業から一人当たり毎月3から5万円を徴収している。さらに、その監理団体をまとめて「事前審査」をするという、一般社団法人日本ミャンマー協会がある。監理団体から、基本的な会費以外にを派遣人数に合わせて、費用を徴収している。

こうした団体は、簡単な事務処理をするだけで、本来ならばなくても良い組織だ。こうして徴収する費用は、結局外国人技能実習生の給与から引かれることになる。要は、外国人技能実習生を搾取しているのだ。

で、問題は、監理団体・日本ミャンマー協会のような組織の幹部に、自民党の政治家が収まっていることだ。おそらく、ベトナム等他の技能実習生派遣国との間にも同じような組織があり、政治家が嚙んでいるのだろう。彼らは、技能実習生の生き血を吸っているに等しい。

こちら。

これの規模を拡大して、もっと多くの生き血を吸おうというのが、現在国会で形だけ審議している「入管法改正案」である。疚しいことをしていた自覚のある法務省は、失踪した外国人技能実習生からの徴取表をなかなか公開しなかった。公開しても、閲覧した野党議員にコピーはさせないと言っているらしい。法務省等関係省庁の官僚、その背後に居る自民党政治家が、データを改ざんし、自らの悪行を隠そうとしている。

労働者の生き血を吸うような搾取の構造が、外国人労働者だけに留まるのかというと、恐らくそれは誤りだろう。日本人労働者全般にまで拡大しようとしている。例の高プロ制度等がそうだ。

国民は、そろそろ覚醒すべきだ。

外国人技能実習制度 再び 

元ベトナム難民の方が、HARBOR BUSINESS Onlineで、技能実習生の問題について語っている。必読。

こちら。

彼らが置かれているのは、凄まじい状況だ。

まさに現代の奴隷制度。

技能実習生を日本に送り出すベトナムのような開発途上国の送り出し業者、こちらのJITCO、それに監理団体、すべてが技能実習生を搾取している。受け入れる日本の企業が、彼らの渡航費用等を負担すべきだという、この方の意見は正論だ。JITCOが技能実習生に課している試験とは一体何なのか。その受験料が、2,3万円とは暴利ではないのか。20万人以上の技能実習生が1から3年おきに受験するとなると、それだけで数十億円の収入になる。さらに、監理団体なる中間搾取団体があり、技能実習生を配置する企業に管理費として年3から5万円徴収している(その後、この徴収費用は年額ではなく、月額であることが分かった。驚くべき搾取である)、という。これは、結局、技能実習生の給与から差し引かれることになる。

本国を出る段階で多額の借金を背負わせられている技能実習生達は、わが国で如何に劣悪な環境・労働条件で働かせられても別な仕事を求めることはできない。それが、多数の失踪者を生む。

この実態を根本的に変えずに、新たな外国人労働者の移入制度を作ることは、大きな禍根を残す。

さらに、日本の労働者自身が同じような待遇で仕事をさせられることに繋がる。社会的公正さの問題であり、それは我々全体に関係する。

この奴隷制度を改め、外国人労働者が正当に扱われる社会にする必要がある。

現代の奴隷制度で儲ける天下り組織 

外国人技能実習生という制度には、問題点があることを薄々知っていたが、これほど酷いとは想像しなかった。

まず、彼らを送り出す開発途上国では、ブローカーが存在し、わが国にやって来るうえで、違法な手数料を取られているらしい(事情に詳しいアマチュア無線の知り合いの方から伺った)。それで、彼らは来日すると如何に劣悪、低賃金であろうと、必死に働かざるをえない。

そして、来日すると待ち受けているのは、繰り返し述べている通りの劣悪な労働環境、低賃金での労働である。毎年7000名が職場から失踪する。その多くは、低賃金のためである。低賃金では、出国した際に負った負債を返せないからなのだろう。彼らの立場は、あくまで実習生なので、労働基準法の保護下にはない。雇う側は、彼らのそうした弱い立場に付けこむ。

こうした一種の奴隷制度をあたかも法的に適正な制度であるかのように装う公的組織がある。国際研修協力機構である。官僚の天下り先で、技能実習生の差配の実権を握っている。いわば、日本側の受け入れブローカーだ。その実態について、下記の日刊ゲンダイの記事が詳しく報じている。1,3,5年目に、同機構は技能実習生に対して、「試験」を行い、「実習」の続行を許可し、終了を認可しているらしい。技能実習生を受け入れる企業は、賛助会員となる。9割以上が、企業をまとめる監理団体・その傘下にある企業であり、恐らくその監理団体にも、天下りが行われている可能性が高い。賛助会員制度については、こちら。これで同機構は、毎年17億円以上の収入を得ており、あらたな外国人労働者を受け入れるようになると、それが倍増することが見込まれている。

経済的に貧しいがゆえに出稼ぎをせざるをえない発展途上国の人々を「食いもの」にした現代の奴隷制度である。彼らは、母国でも、そして日本でも搾取される。特に、この官による搾取法人は許されない。

このようなことをしていたら、日本という国家が立ち行かなくなる。必ず将来大きな問題を引き起こす。

以下、11月15日付日刊ゲンダイDIGITALの記事~~~ 

移民利権で私腹を肥やす 天下り法人「JITCO」の“商売方法

外国人労働者の受け入れ拡大に向けた入管法改正案を巡って、安倍政権は今国会での成立に前のめりだ。過酷な労働環境に置かれた外国人“奴隷”の増員を、歓迎するのは大企業ばかりかと思いきや、実は霞が関の役人たちも巨大な「移民」利権に舌なめずりしている。

 外国人労働者の受け入れ拡大で、恩恵にあずかろうとしているのは、法務、外務、労働(当時)など5省の共同所管で1991年に設立された公益財団法人「国際研修協力機構(JITCO)」だ。

 15日の野党ヒアリングで、法務省からの再就職者が2015年度からの3年間で計11人に上ることが判明。かつては検事総長を務めた筧栄一氏が理事長に就任していた時期もある。

 日刊ゲンダイの調べでは、計15人の役員のうち9人が省庁OBで、法務省の他に厚労省、外務省、経産省から再就職者がいることが分かった。典型的な天下り法人である。

■会費収入うなぎ上り

 永田町関係者がJITCOの“商売方法”についてこう解説する。

「ある調査によると、現行の外国人技能実習生の受け入れ先企業は、実習生を受け入れると、JITCOに7万5000円程度の年会費を支払うことになるといいます。事実上の移民拡大で、JITCOの“実入り”が膨張するのは確実です」

 JITCOの今年度の収支予算書を見ると、「受取会費」として17億3300万円の収入を得ている。全収益の約8割を占めるから、運営のほとんどを会費に依存している格好だ。

 JITCOに問い合わせると、「年会費は企業等の資本金等の規模に応じて1口当たりの金額が算出される」と返答。複数の同業企業でつくる「監理団体」から1口10万円、団体傘下の複数企業から1口5万~15万円を徴収し、それとは別に個別の企業からも1口10万~30万円を受け取っていると説明した。

外国人実習生は現在、約26万人。監理団体の数は全国に約2300ある。現行の制度で、農業や漁業、建設関係など6業種だった受け入れ対象業種は、今回の法改正で介護や外食、自動車整備などが加わり、14業種にまで拡充され、19年度からの5年間で最大約35万人を受け入れる見込みだ。JITCOの監理団体や会員企業も対象業種の拡充に比例して、倍以上に増えると考えるのが自然で、会費収入も同じく倍以上に膨れ上がるのは間違いないだろう。

 一方で、外国人技能実習生の労働実態は悲惨を極めている。これまでの野党ヒアリングでは、多くの実習生が「病気になっても薬をもらえるだけで病院へは行かせてくれない」「足を骨折したが休業補償を払ってもらえない」と涙ながらに訴えていた。この問題を追及する国民民主党の原口一博衆院議員はこう言う。

「このまま法案が通れば、より多くの外国人労働者が過酷な状況に追い込まれる可能性が高い。その一方で、官僚の天下り団体ばかりが潤うとは、到底看過できません。現在は、世界的に労働者不足で各国で奪い合っている状況です。現状のままでは、日本は世界中の労働者から信頼を失う恐れがある。もっと審議に時間をかけるべきです」

 “奴隷拡大”で官僚貴族が私腹を肥やすとは、とても現代社会とは思えない。

外国人労働者の搾取は許されない 

入管難民法を「改正」して、数十万人規模で外国から労働者を受け入れるという。

現在も技能実習生という名目で東南アジア等から実質的に労働者を受け入れ、彼らを低賃金・劣悪環境で働かせている。一年に7000名も失踪者が出ている。12万人いるベトナム人技能実習生の相談先の厚労省スタッフは一人のみ。いかにいい加減に当局が対応しているか分かろうというものだ。

その失踪の理由を、政権にとって都合の良いように法務省は改ざんしていた。より高い賃金を求めて、というと、あたかも技能実習生の我がままであるかのように聞こえる。だが、実態はあまりに低い賃金のためだったのだ。それに、データの数値も都合よく改ざんされている。

この政権は、目的のためならば、嘘も改ざんも許される、と思っているのだろうか。技能実習生に向けて行われた搾取と実態の隠蔽と同じことがやがて多くの国民に対して行われることになる。

このような状況下で、より多くの外国人労働者を受け入れることは、将来に大きな禍根を残すことになる。

以下、引用~~~

失踪実習生調査結果に誤りと公表
入管法、実質審議見送り

2018/11/16 19:25
©一般社団法人共同通信社

 外国人労働者受け入れを拡大する入管難民法などの改正案に絡み、法務省は16日、失踪した技能実習生の調査結果に誤りがあったと与野党に明らかにした。「より高い賃金を求めて」との失踪動機が約87%としていたが、修正の結果「低賃金」が約67%を占めたとした。野党は一斉に反発。改正案について、衆院法務委員会は葉梨康弘委員長(自民)の職権で同日午後の実質審議入りを決めていたが、立憲民主党が委員長解任決議案を提出したため散会、見送りとなった。

 立憲民主党の辻元清美国対委員長は記者団に「政府の情報開示が不十分なまま、強引に審議を進めようとした」と提出理由を説明した。