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残留農薬規制の緩さ 

昨日、たまたま残存農薬量基準値の国際比較を、農林省のサイトで見つけた。

わが国では、農薬の使用が多いことは知っていたが、残留農薬の規制がこれほど緩いとは知らなかった。例えば、コメは・・・

こちら。

中国では、残留農薬の規制が緩い、またはないことは予想通りだったが、わが国の規制は、他の国々に比べてユルユルである。

有機栽培面積の比率も、他国よりも劣っている。

日本は熱帯に近い気候であり、害虫・雑草の問題が大きく、また農業就労人口の高齢化、減少があるために、農薬を多く使わなくてはならないということらしいが、それでも、この規制は緩すぎる。

先日、農機具・肥料・農薬の量販店に出かけたら、グリホサート製剤が山積みになっていた。

この状況を国民は知らされていない。これでは、将来の国民の健康に問題が起きるのではないか。また、農産物の輸出等無理ではないか。

「ホルモン牛問題」 

日米FTAは、ウィンウィンの関係だと安倍首相は豪語している。が、それは事実に反する。自動車関税の引き上げを阻止するために、日本は農産物等に関して全面降伏した。トランプが交渉終了後、農業分野で大勝利したと述べたが、それが正しい。

今後安価な米国産牛肉が大量に輸入され出回る。だが、その牛肉には問題がある。成長促進剤として牛にエストロージェン等を投与されていること、さらに月齢20か月を超える牛も輸入されるためBSEのリスクが増えることである。

さらに、こうした農産品が低関税で輸入されることにより、わが国の農業に壊滅的な打撃を与える。食料自給率が40%からさらに下がる。食の安全だけでなく、食料安全保障面でも、大きな問題を背負うことになる。


女性自身より引用~~~

失うだけの「日米貿易協定」…懸念される“ホルモン牛問題”
記事投稿日:2019/10/02 06:00 最終更新日:2019/10/02 06:00

「今回の日米貿易協定は、米国が欲しいものだけを取って、日本は失うだけの結果に終わりました。トランプ大統領は日本に対し、現在2.5%の自動車の輸出関税(乗用車)を“25%まで引き上げる”と脅してきました。日本はそれを避けるために“それ以外のことはすべて受け入れます”という交渉をしてしまったのです」

こう語るのは、『食の戦争 米国の罠に落ちる日本』(文藝春秋)の著者である、東京大学大学院農学生命科学研究科の鈴木宣弘教授だ。’15年、日本と米国を含む12カ国で合意した環太平洋パートナーシップ協定(TPP)。’17年にトランプ大統領が誕生したことで、米国は一方的にTPPを離脱し、日本に2国間の貿易協定を結ぶように迫ってきた。

「すでに発表されている日米貿易協定の合意内容によると、米国産牛肉にかけられている関税を現行の38.5%から段階的に9%まで引き下げられることになります。さらに、豚肉は低価格品の従量税を現行の1キロ482円から段階的に50円まで下げ、高価格品の関税は現在の4.3%から最終的には撤廃されます」(鈴木教授)

政府は日米貿易協定の内容が「TPP水準」であることを強調しているが、TPPに盛り込まれている自動車の関税の将来的な撤廃は見送りに。さらに、中国との関係悪化で、米国内でだぶついているとうもろこし250万トンを購入させられるというオマケもついた。まさに日本は一方的に“失うだけの結果”に終わったのだ。

「貿易交渉では農林水産省は完全に排除されました。今の安倍政権を裏で動かしているのは経済産業省。自分たちの天下り先である自動車、鉄鋼などの関連産業を守り、利益を増やすためだけに、食料や農業分野を米国に差し出してしまったのです。ほかにも乳製品、小麦、大豆など、米国産農産物への市場開放が一層進むことは避けられない事態になっています」(鈴木教授)

米国産牛肉の関税が大幅に引き下げられると、これまで以上に輸入量は増え、低価格の米国産牛肉が国内市場で大量に売られることになる。そこで懸念されるのが、“ホルモン牛”問題だ。

ハーバード大学の元研究員で、ボストン在住の内科医である大西睦子さんが解説する。

「1950年代から、米国のほとんどの肉牛にエストロゲンなどのホルモン剤が投与されています。これらのホルモンが、牛肉に残留していた場合、発がん性が懸念されるのです。とくにエストロゲンの一種、エストラジオールの発がん性については、乳がん、子宮内膜がん、卵巣がんのリスクを上昇させることが、疫学的に証明されています」(大西さん)

米国ではじつに90%以上の肉牛に“肥育ホルモン剤”と呼ばれるホルモンが投与されているという。この薬剤を使うと牛は早く太り、普通に飼育した牛よりも数カ月も早く出荷できる。肥育ホルモン剤は日本国内で育てられる肉牛には使用されていないが、これを使用した牛肉はすでに米国内から輸入されており、市場に多く出回っている。

「規制緩和、自由貿易を名目に、危ない牛肉や豚肉、そして農産物がどんどん輸入されてくる。このままでは国内生産者が減り、現在も37%ほどしかない日本の食料自給率(カロリーベース)が近い将来に10%台になってしまう可能性も。そうなってからではもう手遅れなのです。自分や家族の命を守るために、国内で安全安心な農作物を作っている生産者を見つけて、買い支えていくべきでしょう」(鈴木教授)

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農民連のニュースに掲載された、鈴木教授のインタビュー記事。エストロージェンは乳がん、前立せんがん等の発症に関与している。EUでは、成長促進剤としてエストロージェンを牛に投与することは禁じられている。また、BSEも例数は少ないながら、まだ発生している。これまでBSE発症がまずないと言われていた年齢20か月以下の牛だけをわが国は輸入していたものが、月齢制限が撤廃された。すなわち、BSEの発生する可能性が出てきた。かように、食の安全の観点からは由々しき事態になっている。

こちら。

ゲノム編集食品が自由に流通する 

消費税増税騒ぎの陰で、ひっそりと食品行政に大きな変更が行われた。

ゲノム編集食品が、安全性審査を行わずに、届け出だけで流通することになる。表示も努力目標。

ゲノム編集が農産物に与える影響、とくに安全性に関して、結論はまだ出ていない。ゲノム編集農産物を市場に出して「金儲け」をしようとする企業のために、規制緩和をさっさと行ったということだ。きっと、政官に対して、金や天下り先が準備されているのだろう。自らの権益・利益のために、政官業が「食の安全」を放棄したと言われても仕方がない。ゲノム編集は、人為的な突然変異というのは楽観的過ぎる。

・・・でも、世間は、この問題の大きさを理解しないのだろうな。

以下、引用〜〜〜

ゲノム編集食品の届け出制度開始=遺伝子切断時対象、10月1日から−厚労省
2019年09月30日16時59分

 遺伝子を効率良く改変できる「ゲノム編集」技術を使った食品について、厚生労働省は1日から、流通や販売に関する届け出制度を始める。ゲノム編集技術のうち、特定の遺伝子を切断する場合は安全性審査を義務化せず、開発者などに国への届け出を任意で求める。

 同省は、特定の遺伝子を切断する技術は従来の品種改良と同程度のリスクであり、科学的にも見分けられないことから、安全性審査は不要と判断した。早ければ年内にも、ゲノム編集食品が流通する見通しだ。

 新制度では、届け出の前に食品の開発者などが厚労省に相談し、同省が安全性審査の要否を判断する。別の遺伝子を新たに組み入れる技術を使った場合は、遺伝子組み換え食品と同じく食品衛生法に基づいた安全性審査を行う。

〜〜〜

ゲノム編集農産物には、この論文(総説)が示すような問題点が指摘されている。遺伝子切断箇所が、目的とするところなのか、それ以外に遺伝子に影響を及ぼしていないのか。ターゲット以外の遺伝子切断が起きた場合、その影響はどうか。遺伝子切断薬が残存していないか等々。EUでは、ゲノム編集農産物にも安全性検査が義務付けられるべきだと最高裁が判決を下している。

以下、引用~~~

Prog Mol Biol Transl Sci. 2017;149:215-241. doi: 10.1016/bs.pmbts.2017.03.005. Epub 2017 Apr 19.
Safety, Security, and Policy Considerations for Plant Genome Editing.
Wolt JD1.

Biosafety Institute for Genetically Modified Agricultural Products, Iowa State University, Ames, IA, United States; Crop Bioengineering Consortium, Iowa State University, Ames, IA, United States. Electronic address: jdwolt@iastate.edu.

Abstract
Genome editing with engineered nucleases (GEEN) is increasingly used as a tool for gene discovery and trait development in crops through generation of targeted changes in endogenous genes. The development of the CRISPR-Cas9 system (clustered regularly interspaced short palindromic repeats with associated Cas9 protein), in particular, has enabled widespread use of genome editing. Research to date has not comprehensively addressed genome-editing specificity and off-target mismatches that may result in unintended changes within plant genomes or the potential for gene drive initiation. Governance and regulatory considerations for bioengineered crops derived from using GEEN will require greater clarity as to target specificity, the potential for mismatched edits, unanticipated downstream effects of off-target mutations, and assurance that genome reagents do not occur in finished products. Since governance and regulatory decision making involves robust standards of evidence extending from the laboratory to the postcommercial marketplace, developers of genome-edited crops must anticipate significant engagement and investment to address questions of regulators and civil society.

ゲノム編集食品が、やはり安全性審査・表示義務なしで今夏から流通へ 

EU最高裁が、ゲノム編集食品は遺伝子組み換え食品と同じ規制下に置くことを決めた。現在、前者に規制をかけていない米国も同様の対応になる可能性があると報じられている。

こちら。

ゲノム編集によって予期せぬ問題が生じる可能性があるから、ゲノム編集食品についても、遺伝子組み換え食品と同様に安全性等について詳細な検討をする、という当然の対応をEUは取る、ということだ。

ところが、厚労省は、ゲノム編集食品についてろくに検討せずに、この夏から流通させると報じられている。2月にパブリックコメントを公募し、その後4、5回諮問会議で検討しただけである。これで、安全性評価をせず、食品がゲノム編集食品であることを表示することなく、作物・製品を市場に出すことになる。

いわば、我々が壮大な安全性の実験対象となる。

政府は、国民の安全を考えていない。

以下、引用~~~

今夏にも流通可能に=「ゲノム編集」食品-厚労省

2019年03月18日 21時58分 時事通信

 厚生労働省の薬事・食品衛生審議会の新開発食品調査部会は18日、遺伝子を効率良く改変できる「ゲノム編集」技術を利用した農作物などの食品に関し、外部から遺伝子を導入せず、遺伝子を切断する手法を使った場合は、届け出だけで販売を認める最終報告書案を大筋で了承した。同省は今後、届け出の内容など詳細を検討。今夏にも運用を開始し、ゲノム編集食品の流通を可能にする。 【時事通信社】

ゲノム編集食品が、安全性審査・表示義務なしで流通へ 

ゲノム編集食品が流通することになる。安全性審査、商品への表示義務なし、である。

こちら。

ゲノム編集生体については、議論が多く、普通それを市場に流通させる場合、安全性や環境への負荷に関して規制が行われる。ところが、わが国政府は、ゲノムを一部切り取る食品に関して、規制をまったくかけずに市場に自由に流通させることに決めた。国民の健康・環境への影響よりも、ゲノム編集食品を扱う企業の利潤だけを考えているためだ。

ゲノムの切り取りや、挿入を行うゲノム組み換え生体に関するWHOの見解は、下記の通り。EUでは、ゲノム編集生体についても、ゲノム組み換え生体と同様の規制を行っている。

こちら。