大晦日、ありふれた週末のように 

日中は、20名弱の急患を診た。受付から、診察・処置までを一人でするので、結構な仕事量だ。かかりつけの診療所が閉まっているから診てくれという依頼も2,3件あり。かかりつけの医師に、救急の対応をどうしたらよいのか伺っておくようにと、やんわりと申し上げた(勿論、診察した)。

夕方、無線をするが、CONDXがぱっとしない。Ole OY3QNが、結構な強さで入っているのを気付いたが、時既に遅く、QRTする直前だった。北ヨーロッパ、なかんずくGが入ることを期待してCQをしばらく叩くが、誰からも呼ばれず。

落ち葉炊きをし、夕食を済ませてから、シューベルトの「白鳥の歌」をDVDに落としてあったものを観た。河野克典さんというバリトン歌手。清潔で暖かな声の持ち主。ドイツリートは、抑制の効いた表現が好ましい。野平一郎さんというピアニストの伴奏も、歌い手にぴったり寄り添っていた。

その後、鈴木秀美さんの弾くバッハの無伴奏2・4番を見る。彼の演奏はピリオド楽器を用いたもの。弦はガットなのだろう。響きに透明感がある。押し付けがましさや、余分な感情移入がない。ポリフォニックな構造が見えてくる。一つ一つの音の意味を尊重する演奏だ。

また二人発熱したという電話があったが、クーリングや水分補給で対処できそうだ。

いつもの大晦日は、もう少し落ち着いているのだが、今年は少し忙しい。

と言うわけで、ありふれた週末のように大晦日が過ぎて行く。この平凡な時間の過ぎ方こそが平和なのだろう。これはこれで感謝すべきことなのだろう。

接点間隔 

マーキュリーパドルの長点側の接点間隔を、微妙に狭くした。どうもミスキーイングが多かったためだ。

すると、かなり調子が良い。先程も、1時間以上打ち続けていたが、ほとんどミスしなくなった。最後には疲れが出て、ちょいミスし始めたが、以前よりも良くなっている。

以前は、長点側の接点間隔を、短点側よりも僅かに大きくしていた。親指と人差し指の打鍵時のストロークの差を考慮してのことだった。

しかし、少なくともマーキュリーについては、長短点の接点間隔を同じにするか、むしろ長点側の接点間隔を狭くすることが良い結果につながるようだ。理由はこれから考える・・・。

マーキュリーは、接点の打鍵感が明確なので、接点間隔は狭い方が良いことは言えそうだ。

マスコミよ、自重せよ! 

奈良県立大淀病院事件を最初に報道した毎日新聞の記者が、そのブログで下記のように記している・

引用開始~~~~~

報道以降、多数のファクスやメールが届いている。「医師の能力不足が事態を招いた印象を与え、一方的だ。医療現場の荒廃を助長する」という医師の声も少なくない。だが、記事化が必要だと思った一番の理由は、医師個人を問題にするのではなく、緊急かつ高度な治療が可能な病院に搬送するシステムが機能しない現状を、行政も医師も、そして私たちも直視すべきだと思ったからだ。居住地域によって、助かる命と失われる命があってはならない。

引用終了~~~~~

「医師個人を問題にするのではなく」とは呆れる自己正当化だ。この記者は、主治医は、当直内科医のCTを取るようにという提言を無視した、と当初報道していた。

それが、やがて、「家族が」CTをとるように希望した、となり、ついで、それもうやむやになっている。

当初の記事は、これ以外の点でも、主治医と、転院を断らざるを得なかった医療施設を非難する言葉に満ちていた。

それがいつの間にか、自己弁護するかのような上記の文章を記して、恥じない。

毎日新聞 青木記者よ、まずは自分の記事を検証し、誤りを認め謝罪すべきではないか。地域医療が崩壊し、「助かる命と、助からない命が生まれつつある」医療の現状を、何故深く検証しないのだ?貴方の記事が契機となって、大淀病院では、産科診療が中止された。これで、奈良県南部で産科医療を行う施設はなくなった。

マスコミが、医療を崩壊させているのが分からないのか?

ある日の診察室での会話 

私;息子さんは残念ながら喘息ですね。ご家族に喘息の方はいますか?

患児の母:この子の父親が、小児喘息で、今も季節の変わり目に苦しくなるようです。

私:お父さんも、治療が必要かもしれませんね。ところで、タバコを吸う人はいますか?

母:この子の父親が吸います。

私:それはまずい。同じ部屋や近くで、タバコを他人が吸うと、タバコの前から出る煙を、この子が吸うことになります。すると、その煙で、喘息の悪化を生じます。さらに成人してからの様々なガンのリスクも背負うことになります。近くで喫煙することはぜひ止めてもらってください。それに、お父さんご自身が喘息のようですから、ご自身のためにも止めたほうが良いですよ。

母:なかなか言うことを聞いてくれなくて・・・。

私:お父さんはまだ若くていらっしゃるから、この10年間程度は体が持つかもしれませんが、それ以降持ちこたえられなくなる可能性があります。お子さんの将来に責任を持つためにも、よく話し合ってください。

医療を、アメリカのように、民間資本の保険業界や、利益追求を第一とする株式会社に行わせようとする動きがあります。そうすると、医療費の自己負担は、とても重たいものになります。自己負担に耐え切れなくなって、自己破産する患者さんが多く出ているのが、アメリカの実情です。そうした動きに関心を持って、それを画策している人たちの意図を実現させないように選挙等を通して動いてください。また、そうした厳しい医療になる前に、喘息を良くしてしまうように、しっかり治療してくださいね。

N1DG そして師走・・・ 

昨夜の7メガは、少なくとも北半球全域に開いている様子だった。西は、フランスに停泊中の、ロシアのMM局、東は、マサチューセッツのN1DGまで交信できた。ウッドペッカーも、冬休みなのかあまり出ていなくて、静か。

N1DG、Don、最初K1DGと間違えて、Dougお久しぶりと打ったら、「違うよ。K1DGの方が有名だから、よく間違えられるがね。」。苦笑していたに違いない。Donは、アラブ系のアメリカ人で、昔WB2DNDというコールでアクティブだった。彼は、A6にも良く出かけて運用していた。1992年、私が、ボストン近郊を訪れた時に、K1YTのお宅に集まってくれた方のお一人だ。当時、高校生だった息子さんMicahは、ボストンで銀行に勤め、最近結婚した様子。彼とスケジュールを組んで、1st ever JAをプレゼントしてあげたこともあった。Bill K1YTに宜しくと伝言を依頼してお別れした。

全体に、忙しない交信が多い。季節の挨拶を交換して、別れを告げるという交信だ。この時期は、仕方ないのかな。

本業は、大忙し。今、少し時間が空いた。これから、募集したスタッフに応募してきた方の面接。その後、請求事務(お役所は、1月8日までに、書類を提出せよと言う。こちら小規模医療施設じゃ、人手が無いのに、お役所の要求に合わせなくてはならない・・・万事子の調子だ。お役所は、パブリックサーバントじゃないのか。三が日も殆ど休まずに働いている、我々のことをなんと考えている。諸君は、暦どおりゆっくり休んで、それでいて我々には、通常よりも早く書類を出せと要求する・・・許せん!っと息巻いても仕方ないか)。明日も、患者が10名以上くることになっている。それは一人で応対する。夜に、また浮世を忘れて、電鍵を叩けるかな・・・。

テオフィリン徐放製剤の安全性 

牧野元独協医大教授等の喘息ガイドライン作成スタッフの報告。3900名余りの喘息・COPD症例に、テオフィリン徐放製剤を投与して、重篤な副作用は見られなかったとのこと。

Allergol Int. 2006 Dec;55(4):395-402

私の医療崩壊小論 (10) 

ホワイトカラーエグゼンプションは、大いに問題のあるプランであるのに拘わらず、来年には法律化され、再来年には法律が施行される予定だ。

この施策の問題点は、別発言で述べたが、参考サイト等を御覧になって、是非ネット、地域社会を通して、反対の声を挙げて行きたい。特に、これから社会人となる幼い子供達を家族に持つ方には、よくよく考えて頂きたい。

この施策は、医療の市場化と通じる考えだと思っていたら、ある人物が、その両者に深くかかわっていることが分かった。その人物とは、経済学者の八代尚宏氏である。

彼は、10月14日、NHKで放映された、医療のこれからを議論する番組(以前このブログでも取り上げた)で、医療を市場化することを強く主張していた人物だ。医療の市場化とは、医療に民間資本の保険を導入し株式会社の参入を認め、公的保険がカバーする範囲を小さくしよう、という考えだ。

医療の市場化を取り入れた典型的なケースが、米国だ。米国では、医療保険に入れぬ国民が4000万人以上いると言われている。民間医療保険に入れないと、先進医療は受けられない。さらに、そうした保険に入れても、一旦重篤な疾患に罹ると、保険がすべてカバーせず、膨大な負債を抱えることになることが多いと言われている。個人破産の原因の第一は、クレジットカードであるが、医療費が二番目となっている。

医療の市場化を促す意見の第一は、医療を効率化し、医療費を削減することが必要だということだ。しかし、米国等の例を見ると、医療費総額は、市場化を推進していない国に比べて、べら棒に増えることが分かっている。

こうした市場化された医療の問題点は、今後詳述してゆきたい。ここでは、最初に紹介した八代尚宏氏について紹介された文章を挙げておきたい。

彼は、医療経済学の常識を無視し、大資本のために医療の市場化をすすめようとしている。さらに、大企業・官僚のために米国型のホワイトエグゼンプションという名の労働者の奴隷化を進めようと提言している。国民を過労に陥れ、さらに窮乏化した国民から医療を奪う思想の持ち主だ。

以下、引用・・・

八代尚宏(やしろ なおひろ、1946年(昭和21年) - )は、経済学者、経済評論家。国際基督教大学教養学部社会科学科教授。専門は労働経済学、法と経済学、経済政策。内閣府経済財政諮問会議議員。

国際基督教大学教養学部および東京大学経済学部卒。大学卒業後、経済企画庁に入庁。在職中の1981年にメリーランド大学大学院(アメリカ合衆国)にて経済学博士号を取得 。OECD主任エコノミスト、日本経済研究センター主任研究員、上智大学国際関係研究所教授、日本経済研究センター理事長等を歴任し現職。

規制改革の重鎮・宮内義彦の片腕として、雇用、社会福祉の市場原理による改革を提言している。 『日本的雇用慣行の経済学』(日本経済新聞社)により、石橋湛山賞を受賞した。

[編集] 傾向
厚生労働省が検討しているホワイトカラー・エグゼンプション推進派の中心人物の一人。

2006年12月18日におこなわれた内閣府の労働市場改革などに関するシンポジウムでは、「正社員と非正規社員の格差是正のため、正社員の待遇を非正規社員の水準に合わ せる方向での検討も必要」と述べるなど、労働者の賃金抑制に積極的である。

安倍内閣下ですすめられている再チャレンジ支援策について、政策の中心は労働市場の流動化を促す制度改革(労働ビックバン)だと明言。正社員の身分を持つ現代は、雇用が守 ろうとする一種の身分社会と考えており、非正規社員を正社員に転換する制度を導入するなら、同時に正社員の雇用保障も見直すべきであり、そうすることが企業の利益に結びつ くとしている。

CW送信、私の・・・あくまで私的な極意 

大層なタイトルを付けたが、私にとっては、CW送信の極意は、「受信すること」である。

受信は、まず正確に取ることから始まる。これについては、何度となく色々なところで記した。正確に取ると、段々キーワードだけで意味が取れるようになってくる。キーワードはログに記しておく。

ついで、相手の言うことの意味を理解することだ。これがないと、dialogueが始まらない。英語の問題もあるが、旺盛な好奇心と、理解できぬ場合は、問い直す勇気と、が大切だ。意味を取れると、その内容は記憶に残る。

その内容に対して、自分が言いたいこと、考えたことを平明な文章で表現すること。受信中にも、その内容に対して言うべきこと、送信すべきことが頭に浮かんだら、キーワードをメモする(余り必要の無いことが多い)。文章は簡単なものでよい。文法の誤りなど気にしない。難しい単語のスペルが思い浮かばぬ場合、または言いたいことが一言で表現できぬ場合は、平明な文章でそれを説明する。

この送信内容が、相手の言わんとすることに対して、的確に反応しているものであれば、相手は、必ず乗ってくる。それで、その送信は成功である。話がさらに弾むことになる。

送信符号の聞き易さ等、本質的な問題ではない。取りやすい符号をよく聴いて、頭に叩き込むだけで十分だ。よく受信することがここでも生きてくる。楽器を弾いていて分かることだが、自分の弾いている音楽を聴けぬ人は、上達しない。先生につくのは、それを肩代わりしてもらうことである。CWなどという単純な構成の通信記号は、しばしよく聴けば、立派な符号の送り手になれる。これは二次的な問題だろう。

JAのオペは往々にして、形から入り、形だけで終わってしまうことが多いような気がする。耳を傾けること、送信のスマートさは競わないこと、平明を心がけること、これに尽きるのではないか・・・と、自分に言い聞かせつつ、毎晩精進している。先は長い・・・人生は短いのだが。

おニューの714 

おニューなアンテナと言っても、同じモデルだし、そんなに興奮はしないよな、と自分に言い聞かせていた。が、しかし、6時間ほど(短い!!!)の作業で終了したとFTIのSさんから仕事場に電話を貰うと、気持ちはシャックに飛んでいた。

夕食もそうそうに、シャックに入る。アンテナは、夕闇で確認できず。真新しい同軸ケーブルが三本シャックに入っている。御丁寧に、どのアンテナのケーブルかを示す札が付けられていた。714は、7,14ではCWバンドで、SWR最低値を示した。7では1.3程度、14は1.1.21は、バンド幅が広く、250KHz付近がSWR最低か。CWバンドも十分使える。28のもともと上がっていた4エレも良好な動作。3.5のスローパーもSWR1.2程度。合格だ。

飛びは・・・CONDXが良くないのと、旧い714と同時に比べるわけではないので、よく分からない。7メガに居座って、ヨーロッパ・北米それに一局だけ神奈川方面の局と交信したが、前の714と同じようなものだろう。最初の交信が、SM0KRN。この局は、それこそ20年前に、秋葉原でアイボールをした青年ではなかったか・・・その話をしたかったが、弱すぎて駄目。彼も一生懸命何かを打っているのは分かるが、例のウッドペッカーノイズにかき消されてしまった。残念。

その後、Wを中心に数局と交信した。貰ったリポートは579から599プラスまで様々。read mailしている局が多く、問う前に、私のおニューのアンテナについてコメントを手短にくれる方が多かった。WのOMは、じっとワッチをしていて、他人の交信を読んでいることが結構あるのだ。

某RV氏に呼ばれた。ピークでS9、速いQSBを伴う。シェブロンは、五月蝿いそうであるが、キーイングのタッチがカチッとしていて、crispだということなのではあるまいか。私は、Begaliまで手を伸ばす余裕はないのであるが、「手に入れたBegaliが良くて・・・つい、新しいBegaliまでサンタにお願いした」なんて彼は仰ってはいなかったが、その内、あのオペレーションデスクの上に、無垢からの削りだしとかいう奴が並ぶのだろうか・・・。

某RV氏との交信終了直後に、N6OC(と、私には取れた)という局が呼んできた。しかし、良く聴くと旧知のN6JCである。彼のFT757GX内臓のキーヤーのウェイトが軽すぎるのと、ノイズブランカーで混変調を起していて、Jの最初の短点を聞き逃す失策。某RV氏は聴いているかと、一度彼が某RV氏のために周波数を空けたが、某RV氏は、一週間の冬休みの始まりで祝杯を上げるために、消えてしまったのだろうか、お出にならなかった。Jimは、1月に2週間の予定でインドに行くのだが、ロンドン経由になったので、日本には立ち寄れないとのことであった。某RV氏には宜しくお伝えいただきたいということだったので、ここでその責を果たしておきたい。

ちょっと疲れたが、アンテナ・ローテーター共にちゃんと動作するようになってホッとした。FTIは良い仕事をして下さる。感謝。

さ、激烈な二日間が始まる。寝よう・・・明日の朝は、714の組み立てをしなくて済むと思うと、少し気が楽だ(笑。

ホワイトカラーエグゼンプション 

経団連の意向を受けて、政府は、ホワイトカラーエグゼンプションを導入しようとしている。ホワイトカラーの労働者を対象として、労働時間のしばりを無くそうという法律だ。労働基準法によって定められた、週40時間労働のしばりがなくなる。

自由裁量で仕事をできる、年休を104日認めるといった条件をつけるらしいが、ホワイトカラーの業種では、仕事を肩代わりしてくれる人間がいないケースが多い。実質、労働時間の長時間化であり、それに対する対価としての超過勤務代を支払われない制度だ。

企業は、労働者に長時間労働をさせ、さらにそれに対する対価を支払わないということから、二重に利益を上げる。

現在でも、沢山の職場で労働基準法が守られていない。違法な長時間労働、超過勤務手当ての不払いが、横行している。勤務医もその例外ではない。夜一睡も出来ぬ当直も、睡眠が取れる宿直扱いだ。それが常態化している。当直の翌日も休みは取れない。30数時間労働がまかり通っている。現政権が行うべきは、労働基準法を無視したこうした状況を、労働基準法に沿ったものに改めることではないか。ホワイトカラーエグゼンプションは、全くの逆行または違法な現状の是認でしたかない。

小泉パフォーマンス政権の表面的な人気をバックに、財界と官僚は、思いのままに政策を実現させてきた。安倍政権でも同じようにことがすすむとたかを括っているらしい。

国民には、税負担を高くする一方、法人税の減税によって企業の負担を軽減する。ホワイトカラーエグゼンプションは、こうした企業優先の政策の一環である。社会福祉は、切り捨てられ、大企業とその上層部だけが豊かさを享受する社会の到来だ。

教育基本法の改訂によって、愛国心を持つことを子供達に要求する。為政者が愛国心を国民に喧伝し強要するのは、国家体制が愛すべきものではなくなってきた時なのだ。

今、育ち盛りのお子さんを持つ親御さんは、この非道な法律を制定しようとする政府に、強い否を突きつけなければいけない。そうしないと、お子さんが成長したときに、夢の持てぬ過労死をするかもしれぬ生活を送らねばならなくなる。

ホワイトカラーエグゼンプション等という「ハイカラ」な呼称であるが、内実は、「労働者をさらに搾取する法律」なのだ。ネットを通して、反対の声を挙げよう。

このサイトが参考になる。

もう一ヶ月か・・・ 

昨夜も、夜間救急で呼び出され、帰って、少しのんびりして寝たのが1時頃。朝、新しい714のエレメント接合部をテープ巻きする作業が残っていたのだが、全部できずじまい。10時頃にいらっしゃると言っていた、FTIのSさんほか2名の方々が、8時半頃には到着。日が照っているとはいえ、10度以下の気温。タワー上での作業は、寒さもあり大変なことだ、お世話になるなと感謝しつつ、簡単に作業を引き継いで、私は家を後にした。

ブログを始めてもう一ヶ月。ちょっとペースを上げすぎ、粗製乱造だったかなと思うが、備忘録程度のものとして記してゆくことにしよう。読んでくださっている方もいらっしゃるので、その方々のことも忘れずに・・・しかし、基本は、あくまで備忘録的な日記か・・・。

仕事に来る途中、筑波山が靄のなかで光るように見えた。遅刻だと言うのに、車から降りて写真を撮る。今年も、あと3日。

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大淀病院産婦人科事件 

霞ヶ関の官僚という方のブログ、12月23日の記事をまるまる引用する。マスコミの医療事故報道を厳しく問う内容だ。筆者の柔軟な知性を感じさせる。

     ~~~~~~~~~

仮に当初の毎日新聞の報道のとおり、医療ミスであったとしても、なんとかそこで産科医療が継続されるような方向での論評が望まれたケースであったとwebmasterは考えます。記事にあるとおり、大淀病院が奈良県南部での唯一の産科診療の選択肢だったからです。悪いことをしました、だから潰しますでは、困るのは現地の妊産婦ということになってしまいます。

しかるに、本件は医療ミスだったとの報道は、webmasterが関連情報を見る限りは間違いだったと言ってよいと思います。大淀病院の産科医をはじめとする関係者は、当時の切迫した状況・限られたリソースの中で、ほぼベストといえる対応をしたと評価できますし、それでもなお死が避けられなかったからといって責任が追及されるようでは、誰もがしり込みして当然です。

そのような報道を行い今回の残念な結果をもたらした毎日新聞こそ、その責任をとことんまで追及されるべきでしょう。速やかに自らの誤報を認めた上で謝罪を行い、新しい産科医の人件費を丸抱えしてでも大淀病院での産科診療継続を図るべきです。今後奈良県南部において妊産婦に何らかの問題がおき、大淀病院に産科があればなんとかなったのに、ということがあった場合、そうした事態を招いた原因の過半は毎日新聞の報道に帰せられるのですから。

昼休み・・・ 

昼休みに、自宅に戻った。仕事場で休息するか、帰ってアンテナエレメントのサイズチェックと、自己融着テープ巻きつけをするか、一瞬考えたが、すぐに車を走らせていた。昨夜、4時間ほどしか眠っていないのに、である。

息子が二度目のニス塗りをしていてくれた。サイズを最終確認しながら、ねじを締めましし、テープを接合部に巻いてゆく。驚いたことに、ラジエーターの下2バンド共用エレメント部分が片一方5mm長かった。あれだけ、注意深く組み上げたのに。5mmは大して効いて来ないとは思うが、多少でもSWR悪化要因は避けたいところだ。人は(というか、自分はというべきか)エラーを犯すもの、ということを改めて感じる。テープ巻きは、半分まで終わり。明日朝に終わるかどうか・・・終わらせよう。汗をうっすらかいた。

帰り道、気温は20℃近くまで上がっていた。猛烈な風。インディアンサマーは、ここでは似合わない。昨日は、すごい降雨だったようで、田畑の一部は水田のようになっている。雪が筋状に降り積もった日光連山が西の方角に見える。頂上の辺りは、雲に包まれ、吹雪いているようだ。南西の方角には、富士山。全面、雪に覆われた北東側の斜面が乳白色に輝いて見える。筑波山は、日陰がくっきりと見える。茶色がかった濃い緑色。まるでデッサンの絵のようだ。空気が澄んでいる。

さらば、714X 

これまでの大風に対するのと同様に、昨夜の嵐にも耐えて、青空にすっくと立つ714Xよ、この10数年よく耐えて、頑張ってきてくれたね。

世界中の友人達との窓口の役目を果たしてくれた。遠く南アフリカ、英国、ドイツ、オーストラリア、パラグアイ、アルゼンチン、ブラジル、キューバそれに米国の多くの友人達と、楽しい会話をさせてくれた。私が一番活動的だった人生の日々を、充実したものにしてくれた。落ち込む日にも、こころ踊る日にも、変わらず信頼の置ける同士だった。

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明日には、アンテナ業者に引き取られてゆく君。長い間のお礼を言うよ。本当にありがとう。

ブラ4 4楽章 第五変奏 

この素敵なチェロの動きは、どうも、バイオリンの奏でる主旋律に対する、対旋律であるらしいことが判明。音源で聴くとさほど目立たないが、音楽の厚みと深みを増している。チェロは、バッハの無伴奏を思わせるような、渋く、それでいて切ない動きをする・・・。

あのブラ3、3楽章の有名な憧れに満ちた旋律をバイオリンが歌うときにも、チェロは、それに呼応して美しい対旋律を奏でていたことを思い出した。

う~ん、ブラームスは、やはり素晴らしい・・・。

ノイズの嵐のなかで・・・ 

公私共に多忙で、シャックに入ったのが、午後11時半頃。そとは土砂降りの雨。7メガは、スタティックノイズの嵐だった。

それでも、ためしに2,3度CQを出すと、Herb K6RBが軽快なCWで呼んできてくれた。1980年前後、KZ6Eとしてアクティブだった局だ。当時レジデントだと自己紹介すると、かの細菌学の泰斗Robert Kochの末裔だと言われてびっくりした記憶がある。当時からすると、少しキーイングのミスタッチが増えた(当時は、かみそりの刃のような完璧なオペレーションであった)が、リズミカルなキーイングを楽しんで聴かせていただいた。

彼は、新しいQTHに4本のタワーを上げ、7から28メガまで各々3エレのQUAGIを上げる予定だそうだ。directorとreflectorは八木、radiatorがループの形状で、一つのブームに、二つのバンドのエレメントを乗せ、ラジエーターは、同軸スイッチで切りかえるらしい。

同じブーム長の同数エレメントの八木に比べると、2dBゲインが高く、また給電インピーダンスがほぼ50オームなので直接給電できるらしい。QUAGI、懐かしい響きだ。

その後、Gary W0CGRからコール。確かミネソタだったと思うが、S9プラスだ。CONDXが良いのだろう。来月早々におじいちゃんになるらしい。CONGRATS GARY!

ノイズまみれのバンドで空しくCQを出して一日を終わることにならずに良かった。U HV MADE MY DAYと心の中で唱えながら、スイッチをオフにした。 

医師専門職大学院? 

「医は心、育成目指す 都が医師専門職大学院の創設検討」というタイトルで某新聞が、都立の医師養成学校を創設することを検討していると伝えた。

大学卒業者に4年間の臨床医学教育を与えて、医師免許を取る資格を与える構想らしい。教育施設は、どうも既存の都立病院や首都大学東京などを利用するつもりらしい。現在の医学教育が、偏差値教育の産物であり、医師の人間性に問題がある、そうした弊害を取り除くと謳っている。

大学卒業者が、医師を目指すことは大いに結構なことだと思う。ある程度人生経験を積み、他の専門を学んだ社会人が、医師を目指す、とても良いことだ。私も、そうした道を歩んできた一人だから、そうした希望を持つ方の気持ちは分かる。社会としても、そうした医療への志を抱く若人の気持ちを大切にするのは良いことだと思う。

しかし、問題がいくつかある。

一つは、現在の医学教育・医師を簡単に否定するような文言が、この設立趣意に記されていることだ。現在の医療は、WHOによって世界一である評価を受けている。1997年の健康達成度総合評価、2002年の健康寿命ともに世界一だ。こうした全体の成果だけではなく、医師の多くは、恵まれぬ過酷な労働条件で懸命に働いている。それを、一言で否定されては溜まったものではない。こうした事実を見ないで、この案を考えた都の幹部は、何を言いたいのだろうか?

また、教育施設を、既存の都立病院等にするというのも、如何にもお手軽ではないか?戦争中の医学専門学校のように、ただ医師を生み出すことだけを目指せば良いのか(勿論、かの医学専門学校卒業者にもすばらしい医師の先輩方が多くいたことは認めるが)?臨床医になるのであるから、お手軽な教育で良いのか?臨床医として大成するためにも、基礎医学からしっかり学んでもらわねばならない。

大学卒業者に、既存の医学部への門戸が開かれている。むしろ、そちらを拡充し、志望者のモチベーションを重視して学士入学させることを考えるべきではないか?現在の学士入学の多くが、生物・化学系の研究を行ってきた者にしか門戸を開いていないように聞く。そうした研究者を即席に得ようとする大学のエゴを排除することが必要ではないか?

この都のプランが、具体的にどのようなものを想定しているのか、もう一つ見えてこない。想像するに、地方公務員として、上層部の人事に諾々と従う、扱いやすい医師を大量生産しようとしているのではないだろうか。医師の専門性、臨床だけではない、基礎をしっかり学ぶ必要がある医学教育の裾野の広さ等、都のお歴々には、視野に無いのかもしれない。

G4BUE 

先週土曜日、7メガで17時頃にChris G4BUEに会った。この春、彼がフロリダの別宅からN4CJという新しいコールで出ていた時にお会いして以来かもしれない。強力なBarry VK2BJとの交信を彼が終えた直後に呼んだ。Chrisは、S7程度、あまり強くない。昔使っていた4Squareはおろしてしまったのか?

そう、この時間帯は、VK周りのロングパスによる交信だった。符号の立ち上がりが、鋭い、ロングパス特有の信号。昔は、週末にGとかDLの連中と、このパスでよく交信した。最近は、週末日の暮れるころに自宅にいられぬことが多く、しばらくぶりのロングパス体験だった。

Chrisは、G3FXB亡き後、FOCの中心的なメンバー。私がFOCに入るときに、Gのスポンサーをなかなか得られず、Chrisに会ったときに、もうすぐ他のスポンサーの有効期限が切れると苦し紛れに言ったら、スポンサーになってくれた方だった。本来、会員に推挙されている人間は、建前上は、推挙されている事実を知らないことになっているのだ。そのときの私の発言は、違反すれすれだった。Merle K6DCに誰でも良いからGのメンバーに会ったら、そう言えと言われていたので、言ったのだった。

今回、彼とは簡単な時候の挨拶だけでお別れした。もう少し早い時間の7メガか、14メガのロングパスであればゆっくりお話できることだろう。この週末は、ゆっくり出られるかな・・・。

フォーレの室内楽 

フォーレは好きな作曲家の一人だ。一人と言うより、私にとって、一、二を争う存在だ。

フォーレの作品群の中で、室内楽が光彩を放っている。トリオ以上のピアノ入りの彼の室内楽作品五つの内、ピアノ四重奏曲二曲、ピアノ五重奏曲第一番の三曲が収められたスコアがある。詳細に聴くときに、そばにあると便利だ。

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DOVERの出版。ISBN 0-486-28606-1 19.95ドル・・・安い。

昨夜、邦人演奏家によるピアノ四重奏曲1番を聴いた。BSの番組を録画してあったもの。野原みどりのピアノ他による、常設アンサンブルではない演奏家達による演奏。弦が少しダイナミックで負けているように聞こえたが、録音の所為だろうか。フォーレの旋律の美しさ、響きの色彩感を十分聞かせてくれた。野原のピアノ、粒がそろっていて、美しい。

二曲のピアノ五重奏曲も、ピアノ四重奏曲とともに絶品なのだが、いかんせん聴く機会が少ない。特に、1番。このような宝のような作品を、どうしてあまり演奏しないのだろう。

フォーレは、晩年、一種の聴覚異常に襲われたという。彼の息子による、彼の伝記によれば、高音域が低く、低音域は高く聞こえる異常であったという。作曲家にとっては、聞こえないよりも苦しいことだったのではないだろうか。彼の後期の作品群には、渋み、怒りのような感情も聴くことができるのは、そのことと関係しているのかもしれない。チェロソナタ1番1楽章等、怒りを音楽に昇華しているように聞こえる。

さて、もう一度、ピアノ四重奏曲1番の演奏を聴きながら、昼休み・・・。

私の医療崩壊 小論 (9) 

小児科医、特に勤務医・大学スタッフは忙しい。それが小児科医の本来の属性といってもいいだろう。それを承知で、この科を選んだと言っても良い。

しかし、近年、その忙しさが量・質ともに変化してきているように思える。小児科医は、絶対数が足りず、さらに都市部に偏在している。これは医師全般にも言えることだが、小児科医ではその傾向がより強い。患者サイドの変化としては、少子化・核家族化故に子供の病気に際して心配されるご家族が増えたこと、小児科医に診察してらいたいという専門志向、さらに親が共稼ぎのために夜間救急を利用することなどがあり、小児救急を利用する患者が増えている。

まず、小児科医が足りているのかどうか、の問題だ。

別な機会に記すことがあると思うが、厚生労働省官僚は、医師数が医療費と正の相関関係があると思い込んでいる、またはそう考えているように振舞っている。その正の相関は、既に医療経済学的にほぼ否定されているのに、だ。それで、医師数を削減する、すくなくとも増やさぬ方針でやってきた。これまでの日本医師会は、同業が増えると競争が激化するのを危惧してか、その政策に乗ってきた。

小児科医数はどうか?昨年6月、公表された厚生労働省班研究報告書「小児科・産科若手医師の確保・育成に関する研究」等で、わが国の小児科医数は決して少なくは無いと結論付けている。

少し細かくなるが、その根拠はこうだ;

単位人口当たり小児科医数は
日本 15歳未満人口10万人当たり 79.5人
米国 18歳未満人口10万人当たり 56.5人

この母集団の違うデータを持ってくるところが、おかしいと思った。昨年、ミシガン大学から、2000年の米国での小児科医数データが報告された。

それによると;

米国 小児(15歳以下と思われる)人口10万人当たり 106.2人

である。

上記の厚生省のデータがいつの数字であるか不明だが、ここ数年間の小児科標榜医数は、ここ数年減少傾向にあることが分かっている。従って、日本の小児科医数は、米国のそれのほぼ75%にしかならないことが分かる。厚生労働省は、医師数は増やしたくないというドグマから、こうしたいい加減な比較により、日本の小児科医数が不足していない結論を導き出したとしか考えようがない。日本の小児科医の絶対数は足りない。

さらに、偏在の問題がある。小児科医は、他の科と同様に、大都市に偏在している。これは、さまざまな要因があるが、小児科医も良い労働条件で仕事がし易く、自分の医師としてのキャリアーを高めることができる場所で仕事をしたいと考える。小児科の医業収入は、ことに入院施設のある病院の場合、大体は赤字となる。地方では、さらにその傾向が強い。こうしたことから、小児科医の大都市への集中が起きるのだ。

小児科医の過酷な労働条件と、診療報酬の低さによって、小児科医は都市に集中し、さらに絶対数についても足りないことが明白なのだ。

医師全体を増やす中で小児科医を増やすこと、小児科医の過酷な労働条件を把握し改善すること(労働基準法を遵守する職場にせよ)、小児科をはじめ急性期医療に付きまとう医療事故の問題をすべて医療側の責任とせず、公平に判断する専門家からなる第三者機関を設置すること、こうした改革のために必要な医療費の国庫負担を引き上げること、これが緊急に必要なことだ。

官僚は、様々な方法で情報操作を行う。小泉純一郎氏が、厚生大臣だった頃、老人医療費に自己負担を導入した。その直前に、彼は、診療報酬の不正な請求が、「9兆円」あるとぶち上げた。これは明らかに事実と反する。その後、日本医師会等が抗議したがうやむやのまま終わった。患者の自己負担が増える変更が行われるたびに、医療機関の不正やら、不正請求が、でっち上げも正しいニュースも取り混ぜて、報道にのる。これは、国民の不満を医療機関に転嫁するための、情報操作に他ならない。タウンミーティングの「やらせ」のようなことが、官僚の発する情報には、とても多いことに留意する必要がある。

国民の方々には、官僚・政治家(特に政権に属する政治家)から出たマスコミの報道については、十分注意して受け取って頂きたい、そして、そうした報道の背後にある官僚・政治家にとって都合の良い意図は何かを把握して頂きたいものだ。

私の医療崩壊 小論 (8) 

NHKが、先日、ゴッドハンドと言われる脳外科医について報道していたと、家内から聞いた。確か、一人は、旭川赤十字の脳外科の医師。もう一人は、米国と日本を行き来して、手術を沢山こなしているF医師。お二人とも、確かに腕は立つらしい。ものすごいハードスケジュールで手術をこなしているようだ。さらに、旭川のK医師は、患者への説明をするときに、大丈夫助かる、助からなかったら土下座して謝るといった調子で説明するらしい。

しかし、よく考えて欲しい。お二人のような凄腕と言われる外科医が誕生するのに、長いトレーニングが必要だったはずだ。別に特異な例外ではない。さらに、現代医学ではいかに凄腕と言おうとも、救えぬ病気もある。凄腕かどうかの違いは、巷間で考えられているほどは大きくは無い。さらに、結果が悪い場合に、土下座して謝るという浪花節でよいのか。その結果を患者のご家族に理解していただけぬ場合は、民事訴訟、下手をすれば、刑事訴追が待っている現状だ。

先日、同じNHKのクローズアップ現代で、医師不足を特集したことがあった。医師の置かれた過酷な状況を様々に議論した後に、キャスターが漏らした言葉は、いかに過酷であっても、逃げ出すことは許されないということであった。

余りの多忙・激務ゆえに自殺された小児科の中原医師の娘さんが、同じ小児科を専攻することになったことを、以前の番組で美談として報道していたのも、NHKだ。ただし、「父親が、過酷な仕事のために自殺したこと」をまるっきり伏せて・・・。

言ってみれば、これらはマスコミの「赤ひげ」待望論だ。医師数も足りず多忙を極め、経済的にも厳しい状況で、馬車馬・奴隷のように働き続ける医師を、待望するという、一種の社会的な甘えの構造であり、官僚等支配層に対するおもねりだ。医療費を徹底して削減し、ようやく失敗に気づいて舵を取り直している英国、民間資本に医療を開放し、社会的な弱者がまともな医療を受けられず、さらに一旦大病をすれば、破産になる社会が現実となっている米国。これらの悪しき例を、日本のマスコミは伝えようとしない。

こうした厳しい医療の状況を生み出したのは、官僚だ。そして、マスコミが、それを背後から後押ししている。繰り返し申し上げておこう。地域医療は、音もなく崩れていっている。この崩壊によって、痛みを受けるのは、社会的な弱者である病人の方々と、僻地に住む人々なのだ。

ゴッドハンドの医師を、のほほんとお気軽に報道している暇があったら、なぜこうした医療の現実を報道しないのだろうか。そして、国民が気づかないのだろうか。

ブラームスの変奏曲 

今日も、昼休みのひと時、ブラ4をざっとさらった。なかなか難しい。それは言わずもがなだが、4楽章の第五変奏のチェロの響きがすばらしいことを発見。ありふれたアルペジオであるが、切なく、美しい。全体として、どのように聞こえるのか、後でザンデルリンクの振ったシュターツカペレの演奏で確認しよう。この交響曲の白眉は、何と言っても、この第四楽章だろう。

ブラームスは、多くの変奏曲を残している。ピアノトリオ2番の第二楽章、クラリネット五重奏曲の第四楽章それにハイドン変奏曲という曲もある。すべて傑作だ。変奏曲という作曲技法によって、一つの音楽の生命を生み出している。

ロマンロランが、ジャンクリストフの中の「広場の市」という章のなかで、ブラームスを実名で上げて、こき下ろしている。それを、中学生時代に読んで、ブラームスという酷い作曲家がいるという記憶だけが残った。ロランは、ブラームスをベートーベンの亜流と位置づけて、あのような記述をしたのだったのではないだろうか。

しかし、ブラームスの音楽には、こころに直接語りかけるものが確かにある。変奏曲という、音楽のなかではmajorなジャンルから少し離れたところで、こうした珠玉の作品を残しているのが、ブラームスらしい。

そういえば、先日、やはりBSで仲道郁代さんのピアノリサイタルを放映していた。一つの演奏曲目が、ベートーベンの32の変奏曲というものだった。これもすばらしい作品。それまで、習作的な位置づけだった変奏曲を芸術作品に仕上げたのが、ベートーベンだったと、テロップの解説が語っていた。ブラームスは、さらに変奏曲を発展させたと言えるのかもしれない。

もう一つ、バッハにもパッサカリアとかシャコンヌという、一種の変奏曲の作品群がある。西洋音楽の一つの流れというべきなのかもしれない。(ブラ4、4楽章も、その形式に則っている。)

あぁ、こんな日の午後は、夕暮れまで、チェロと戯れていたい・・・泣き叫び、咳を私に吹きかけるべく診察室で待ち受ける、かわいい患者さんの相手をする代わりに・・・。

de Quervain's disease 

忙しいと言いつつ、帰宅してまた無線機の前に座った。

CONDXが回復しているのが、手に取るように分かる。幾つかの局と印象に残る交信が出来た。

その内の一局、Rick K6VVA。この春から聞こえないと思っていたら、
de Quervain's diseaseになり、キーイングが出来なかったらしい。親指の腱鞘炎である。当初、整形外科ではなく、何とか療法士にかかっていたらしい。もっと早く整形外科にかかればよかったとぼやいていた。どうも原因は、マウスの使い方の問題だったようだ。

それにしても、パドルが使えなくなって、5ヶ月。ようやく、キーボードで送信できるようになったらしい。仕事もこの二ヶ月お休み中だとか。

腱鞘炎は、中年以降に多い病気。キーイングをする前に、ストレッチが必要かも・・・。私は、チェロの練習・演奏で左手の人差し指、中指の腱鞘炎を二回やったことがある。治癒するまでに数ヶ月かかり、治癒過程で、痛みが徐々に上行するのが厄介だった。

Rickが聞こえなかったのは、腱鞘炎のためだったことが分かり、彼には悪いが、少しほっとした。この年齢になると、もっと悪いことを想像してしまうのだ。彼は、いつものように、私の母のことを尋ね、彼の代わりに母にhugをしてくれと言っていた。優しい、母親思いの男だ。

メリークリスマス 

というほどの感慨はあまりないが、これから家に帰って風呂に入り、忙しい明日に備えよう。

クリスマスは、冬至を過ぎて、希望と生命のあふれる季節に向かって歩み始める時期に行われる、キリスト教とは本来関係のない行事と理解している。が、ま、良いではないか。寒く、厳しいこの時期に、親しいもの同士、家族が、集まって暖をとりながらひと時をすごす。それで、良いのだ。一介の小児科開業医には余り関係ない。私にとっては、自宅と、仕事場を何度か往復する戦い・・・とまでは言えないが、単に長時間拘束の日々に過ぎない。たいした仕事をしているわけではない。

それでも、世の中の風習に従って、申し上げよう、メリークリスマス、飢えと病と悲しみに暮れる人々に、少しなりとも暖かい夜がめぐって来ますように。メリークリスマス!!

ゆらぎ 

弦楽器のビブラートが、聴き手に生じさせる心地よさは、今流行の「ゆらぎ」の現象と関係しているのかもしれない。

それを考えている時に、キーイングのゆらぎにも思い当たることがあった。昔、和文でよくお相手いただいたYL局が、札幌におられた。彼女は、エレキーが殊の外お気にめさない。バグキー、なければ縦ぶれで出てくれと、交信の度に言われた。縦ぶれが生む、ゆらぎが、彼女にとっては大切だったのかもしれない。

先日、KL7QOWという局と交信した。縦ぶれでのんびり打ってこられるが、微妙に符号が変化する。その変化は、アットランダムではなく、何かいかにも人間が打つといった風なのだ。聞きやすい縦ぶれですねと申し上げたら、いや年をとっているからと、少しピントの外れた返答であったが、謙遜されたのだろう。それにしても、ランダムな変化ではない、ゆるやかな規則性のあるキーイング、確かに耳に心地よい。

人間の心拍数、歩幅、神経細胞の興奮等々、1/fのゆらぎが支配しているらしいから、キーイングもその例外ではないだろう。エレキーであっても、語間、文字間のゆらぎはある。それが個性でもある。例外はキーボード。キーボードを好まぬ方を何人も知っているが、確かに、あれは機械の響きだ。ここちよく聞こえるキーイングを行い、さらにそうしたキーイングを聞いて楽しみたいものだ。


Non vibrato 

現代弦楽器奏法にとって、ビブラートはなくてはならないもの・・・と思っていた。が、最近、オケの演奏で、ビブラートをかけぬ奏法をするものが見受けられる。

ノリントンが、この運動の主導者の一人らしい。先日、NHK交響楽団を彼が振った演奏をBSで放映していた。彼によると、1930、40年代までは、演奏されたとしても、ビブラートは品の無いものとして、カフェービブラートと蔑称で呼ばれていたらしい。

確かに、オケのような複数の奏者が演奏する場合、ビブラートを皆がかけると、一種の濁りを生じてしまう。ノンビブラートで演奏されたモーツァルトは、清澄な響きになるように思える。

問題は、ロマン派以降、ないし弦楽器の協奏曲だろう。弦楽器による感情表現の有力な手段の一つがビブラートだからだ。過日、ノリントン・NHK交響楽団でエルガーのチェロ協奏曲を演奏していた。エルガーの憂愁に包まれたこの音楽が、どうにも重たく聞こえた。ノリントンの説によれば、ブラームスも、ノンビブラートが、作曲者の意図に忠実に演奏することにつながるということだろうか。想像し辛い。

作曲者の時代に帰る、作曲者の意図を忠実に演奏に生かすという発想は、分からぬでもないが、近代以降の私的な感情をこめる音楽については躊躇してしまう。大体において、作曲者の時代から大きく時を隔てた現代に、作曲者の時代に戻ることが果たして可能なのだろうか。

HDDに録画してあった、東京交響楽団のモーツァルトプログラム、クラリネット協奏曲を今かけているが、この演奏もどうもノンビブラートを採用しているらしい。流行なのか、音楽の本質への回帰なのか・・・。

ようやく・・・ 

714のエレメントを最終的に組み上げた。これが、7メガエレメントを含む3本のエレメント。これ以外に、上の二つのバンドのエレメントが2本ある。

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後は、ニスを塗って、接合部に自己融着テープを巻きつけて、FTIの方が来て下さるのを待つのみ。今夕にもニスを塗り始めよう。

落ち葉も何とかしなくては・・・。

half sloper 

私の3.5MHzのアンテナは、ハーフスローパーだ。このアンテナも、上げてから10数年になる。ローカルのJP1DJV氏に上げてもらったアンテナだ。とてもしっかり固定してくれたようで、未だにしっかり動作している。

3.5MHzは、余程CONDXが良いか、上のバンドが駄目な時しかでない。バンドが狭い上に、ノイズが多いからだ。また、ちょっと良く開けていても、ラグチューするのは、憚られる雰囲気なのだ。

昨日は、7MHzが閑古鳥が鳴き、ウッドペッカーも時に五月蝿かったので、3.5MHzに下がってみた。JCC/JCGサービスとやらをやっている国内が、2,3局。それに北米も少し開けている気配。普段あまりここでは出さないCQを、下の方で出してみた。ノイズに浮き沈みするように、Rob
W1MKが呼んでくれた。Massの局。簡単な交信をして終わる。

その後が、問題だった。誰か引き続いて呼んでくれているが、コールがとても取れない。QRZも出さずに黙っていると、強力な国内と思われる局が御丁寧に、CLG、ついでKと打ってきた。ヤナンダよな、こういった奴(笑。誰かが呼んでいるよ、さ、あちらは受信に移ったよ、お前のところじゃ聞けないのか、といったニュアンスだ。

スローパーは、打ち上げ角が低くて、飛びはシンプルなアンテナの割りに抜群に良い。エレメントの方角にカルディオイドのビームが出ることも利用価値がある。弱点は受信だ。ノイズに弱く、どういうわけか、送信能力と比べて、見劣りがする。これはアンプを炊いている所為もあるかもしれないが、以前からそのように感じていた。そんなことは分かっているわい、確かに耳は悪いよ・・・と心の中で呟く。

SSBでは、こうしたちょっかいを出す局が結構いるのを知っているが、CWではあまりいない。しかし、3.5MHzは狭いので、そうでのないのかもしれない。各自の設備には、差があるのは当然で、3.5MHzのビームや、高く上げたロータリーダイポールには到底敵うはずも無い。それは、こちらの個性でもあるのだから、構って欲しくないなというのが正直な感想だ。もし少しでも交信成立の可能性があるならば、QRZを出して、もう一度コールをしてくれるように呼び手に促す。しかし、端から交信成立が難しい場合は、それをしない。それを横から、あのように叩かれては、3.5MHzでは、CQを出せなくなってしまうではないか。

CLG Kと言う打つ真意は何なのか、お伺いしてみようかと思ったが、止めてさっさと住み慣れた7MHzに戻った。自分は、あんな気分の悪いおせっかいはしないようにしようと思いながら。

N5CW W7QC 

CONDXがマキシマム近くまで戻ってきました。7メガで、ヨーロッパの奥のほうと、北米の中部までが同時に開けていました。

Curt N5CW、兄弟であるK5KWの家にトレーラーハウスで滞在中のようで、奥様と静かなクリスマスを迎えるようです。バンパーに付けたバターナット(ラジアル4本)からの信号は超強力。バターナットというアンテナは、効率がよいようだということを改めて感じました。

驚いたことに、Curtは、この夏、West Nileウイルスによる脳炎にかかった由。知り合いには、亡くなった方もいたようです。2,3年前、盛んにこのウイルス感染が北米で流行していると報道されていましたが、身近にこうした犠牲者がでるとは思いませんでした。左足が少し不自由になったそうです。このウイルスについてはまた後で記したいと思いますが、日本脳炎に似たアフリカ北部原産の病原体で、脳炎を時に生じます。北米東部から流行が始まり、西部に向かっているという話は聞いていましたが、もう西部には到達したのでしょう。日本への上陸も十分ありえます。蚊によって媒介されます。

Steve W7QCは、例によって快調に飛ばしていました。先週、木曜日から日曜日まで、強風で停電となったとのことでした。そんなに長い期間!とびっくりしました。考えてみると、電気は生活インフラの中でも、とりわけ重要ですね。彼は、そんな中でも、K2と太陽電池で無線をしていたらしい。PICキーヤーのチップの配布を、ブラスパさん以外のお一人のJAの方から依頼され、お送りしたと言っていました。風で倒れた160mの逆Lを再建し、早速二局JAと交信したとのことでした。ころころとした玉のようなキーイング。アクティブな方です。

今日も、夕方には帰れるか・・・。714は、ラジエーターもほぼ組み上げて、後は、ニスを塗り始めるばかりになりました。牛歩の歩みではあります。泣いても笑っても、28日には上げなおし。それまでに、準備しておかねば・・・。

「少子化と経営効率のはざまで」 

QWさんが言及された、小児科医中原先生の遺書ともいうべき文章「少子化と経営効率のはざまで」をリンクしておきます。是非、御一読下さい。

近いうちに、小児科医の総数は足りているとする、厚生労働省班会議の誤謬と欺瞞についてアップしたいと思います。

繰り返しになりますが、地域医療・急性期医療が崩壊するのに任せている、ないしそれを促しているのは、官僚です。破壊しきった後に、混合診療と株式会社参入をすすめる青写真です。

官僚と政治家は、そうした「民営化」により、利益を得ることを目論んでいるはずです。高級官僚・政治家等は、彼等にとって有利な民間保険に加入し、医療問題の痛みは少しも感じることはないでしょう。

持たざるもの、過疎地に住むものが、まともな医療を受けられなくなる、ないし医療行為に対し法外な自己負担を求められるようになります。この変化の痛みを、もろにかぶることになるのは、そうした人々です。

その変化は、好ましいことなのでしょうか?