いかん・・・ 

熱発しそう・・・寝よう。少し、エントリーのペースを落とそうかな。

インフルエンザ、その他のウイルス性疾患が、流行り始めました。皆様、早寝が良いですよ・・・自分に言いきかせております。

Baghdad Burning 

我々は、イラク情勢について、あまりに米国からの報道に頼りすぎていないか。イラクの人々にとって、アメリカは最早救済者では全くありえない。このようになることは、ブッシュがイラク攻撃を始めた時点で分かりきったことだった。

自慢めくが、あるBBSに、イラク戦争が始まったときに、必ず第二のベトナム戦争になるだろうと私は記した。宗教と、民族が入り組む、中東のパンドラの箱を開けてしまったのだ。状況は、文化・人種・宗教の対立をはらみ、ベトナム以上に深刻だ。

それは、国際政治を多少知るものにとっては、自明の理だったはずだ。そこには目をつぶり、何らかの意図を持って、ブッシュは戦争を始めた。時の小泉首相も、イラクに大量殺戮兵器があるからと、ブッシュを支持した。誤った判断を彼は反省していない。むしろ、イラク派兵を足がかりに、自衛隊の海外派兵を可能な法整備まで行った。

米国では、厭戦気分が蔓延するのに拘わらず、ブッシュはさらに軍隊を増派し始めている。日本や、他の西側諸国は、それを諌めたりはしない。自衛隊のイラク派兵が、イラクの安定化に何か寄与したのか。イラクではさらに多くの人々が死に、傷ついている。アメリカの若人は、すでに3000人以上戦死したようだ。

我々は、イラクの人々の声にもっと耳を傾ける必要があるのではないか。

本エントリーのタイトルに示すサイトがある。そこで、バグダッド在住の若い女性ジャーナリストが、イラクからの生の情報を発信しているとのことだ。

昨年の大晦日の記事で、ムスリムの宗教行事Eid期間中に、フセインを絞首刑に処したことを厳しく糾弾している。また、フセインが最後に発した言葉について、CNNが誤った報道をしていることも指摘している。

12月30日の記事で、2006年を振り返り、ブッシュが、アルカイダ以上に「効率的に」テロリストを生み出していると皮肉を込めて記している。

Bush has effectively created more terrorists in Iraq these last 4 years than Osama could have created in 10 different terrorist camps in the distant hills of Afghanistan.

私は、アメリカは既にこの戦争には負けていると思う。軍事でいかに一時的に優位に立ち、傀儡政権を打ち立ててみても、人々のこころは動かせない。子供達が、テロリスト遊びをしているとこのサイトの筆者は記している。

それを、我々は黙ってみていて良いのだろうか。

繰り返そう。イラクの人々の声を聴いてみる必要があるのではないか。日本政府にも、イラク戦争への関与について、厳しく反省してもらわないとならない。

カールスルーエ 

一時、インフルエンザの流行が始まるかと身構えたが、暖冬のせいか、さほどの流行にならないようだ。また少し暇になってきた。

BSで、カールスルーエの町並み・景色をブラームスの音楽とともに放映していた。丘陵に囲まれた落ち着いた街だ。建物の間隔もさほど離れていないが、木々がそこかしこに大きく育っており、落ち着いた雰囲気になっている。

この画面だけでカールスルーエのすべてを観たわけではないが、南ドイツの工業都市であるとされているのに、とてもそうは見えない。

ブラームスの交響曲1番が初演された場所でもあるらしい。同交響曲と弦楽五重奏曲1番が、流されていた。クララシューマンの住んでいた家、二階建ての小奇麗な家も画面に映し出されていた。

こうしたヨーロッパの町並みを見るといつも感じることが二つある。一つは、建物が旧くてもしっかり使われていることだ。クララの住居ももう2世紀近くなるのに現用されているかのようだった。地震が少なく、石を用いているといったこともあるのだろうが、こうしたヨーロッパの家々と見比べると、日本の家屋がいかにもみすぼらしい。コンクリートの建造物であっても、日本では、30、40年するとぼろぼろになってしまう。多少建設費がかかっても、1、2世紀使い続けられる家を何故建てないのだろうか。

もう一つ、電柱が見られないことだ。電柱がいかに街の外観を損なうか、このような街と日本の典型的な町並みを見比べると、よく分かる。そうでなくても狭い日本の街。電柱は、美観だけでなく、交通事故の原因にもなっているのではないか。

心豊かに過ごすために何が必要で、何が必要でないのか、政治家官僚諸氏には良く考えてもらいたい・・・しかし、東京の中心部だけが綺麗になればよいと、この連中は考えているのかもしれないな・・・。

旧東ドイツ ラインスドルフ、バッハの生地に近い町に住む、Joe DL4CFに、この1,2年間会っていないなと思い出した。彼ももう40前後か。遊びに来いと何度も言っていた彼。ドイツをはじめヨーロッパに行くことができるのは何時になるか・・・。

期待権 

家人から聞いたことだが、今日午後TBSラジオに、村千鶴子弁護士が出演し、期待権について語っていたらしい。また聞きなので、正確ではないが、期待権はこの2,3年、医療訴訟で頻繁に用いられるようになってきた概念らしい。

たとえば、患者が「末期がん」であることを、ある医師が見逃した場合、その「末期がん」に対処する機会を奪われたことになる。そのような場合に、期待権が侵害されたとして、医療訴訟が、患者側の勝訴になるケースが出てきた、といった話だったらしい。

「末期がん」という状態を、具体的にどのような病気のどの病期に対して用いているのかによるが、これは極めて微妙な問題を含む。こうした期待権を、患者側が常に要求するとなると、医療には、何時も不確実性を伴い、すべてを知ることが出来ないという特性が付きまとうのだから、医療は成立しなくなる。

言ってみれば、病気にかかること、また死ぬこと自体が、期待権を奪うことに他ならない。医療の特性を理解し、それを受け入れるのでなければ、医療は崩壊する。期待権の成立する前提として、医療に過失があることとされている。その過失の認定は、第三者の専門家が判断するものでなければならないと思う。医療の不確実性・不可知性を十分理解できなければ、出来事が起きてしまってから、ある事象が過失と言えるかどうか判断は出来ないはずだ。今回の、福島県立大野病院加藤医師不当逮捕起訴事件も、問題の本質はここにある。

法曹界と、医療との大きな溝を見る思いだ。

ベートーベン バイオリン協奏曲 

この音楽ほど、幸福感に包まれた音楽はない。オーケストラとバイオリンが対等に渉りあい、しばしばバイオリンは、オーケストラの奏する雄大な旋律を装飾するような立ち回りをする。が、それも大きな魅力。時に、ふっと短調になり、暗い色調を帯びるが、また暖かく雄大な曲想に戻る。短調に転調した部分は、主要な曲想・主題の暖かさ、おおらかさを強調するかのようだ。

昔、バイオリニストから伺ったところでは、ソリストとしては、この曲は、面白さがブラームスの協奏曲等に比べると、もう一つだということだった。きっと、ソリストとオーケストラが渾然一体となって、一つの音楽を作り出すように作曲されていて、ソリストの技量、ヴィルチュオージティを強調するように作られていないためだろう。

庄司紗也加が、N響と競演した演奏をBSで観た(録画してあったもの)。ノリントンの指揮。例のノンビブラート奏法での演奏だ。やはりソリストがノンビブラートでは、少し表現の幅が狭まる。やや線が細い感じがしたが、それだけにきめ細かな表情の変化を見せてくれた演奏だった。

彼女がアンコールで弾いた、バッハの無伴奏バイオリンソナタ1番のアダージオ、やはり殆どノンビブラートであったが、こちらはとても優れた演奏。バッハ等になると、ノンビブラートがむしろ合うのかもしれない。

私が昔から愛聴していたのは、ヨゼフ シゲッティの演奏。それも、彼が晩年になってからのもの。すこしぶきっちょにも聞こえるが、とても味わい深い演奏なのだ。真冬の庭の陽だまりで、夢想しているかのような気持ちにしてくれる。一般論として、音楽に「精神性」などあるのかな、という疑問も時々見かける。しかし、シゲッティの演奏は、音楽の「精神性」を直裁に聞かせてくれる。

医療崩壊 英国の実情 

英国では、サッチャー以来低医療費政策が続けられ、医療を引き受けるNHSという組織が官僚化して、医療が崩壊した。ブレアー首相が就任してから、それを補正しようと、医療予算を50%増額しているが、荒廃した医療は、元に戻らないという。

小松秀樹氏の記した「医療崩壊」朝日新聞社刊によれば、英国の医療の惨状は下記のようなものだ。

上記書物の一部の要約をしておこう。

○患者は具合が悪くなると、事前に登録してある一般医GPにかかるが、市販薬で様子を見るようにいわれることが多い。それでもよくならなければ、予約を取って、2、3日後にようやく診察を受けられる。

○GPで解決しない場合に、専門医に紹介されるが、ここでも待たされる。2001年3月時点で、待機者リストは、28万3千人に上った。

○急患としてかかる場合も、待たされる。4000人弱を調査した結果によると、待ち時間の最高は78時間。診察を受けてから、入院するまでの平均待ち時間は、3時間32分。

○入院待機患者は、2001年時点で、100万人を超えていた。

○待機時間が長いため、肺ガン患者の20%は病状が進み、手術不能になる。

○多くの医療従事者が、患者から暴力を受けている。2000年犯罪調査によれば、看護業務従事者は、保安要員についで、二番目に暴行を受ける危険度が高い。

ブレアーの医療費増加策によっても、医療崩壊は回復していない。2005年5月、英国の権威ある臨床医学雑誌「ランセット」は、それまで5年間の医療政策によっても、破滅的に荒廃した医師の士気が回復していないと指摘した。

          ~~~~

英国の医療の実情を知らせるサイトもある。ネットで調べると、同様のサイトが沢山ヒットする。

日本の医療も、小松氏が指摘するように、確実に英国の後を追っているように思える。さらに、患者を消費者のように見る市場主義も取り入れられようとしている。この先、しばらくの間、医療は荒廃し続けると考えなければならないのだろう。

福島県立大野病院加藤医師不当逮捕起訴事件 

上記事件初公判後、福島地検の検事が記者会見し、以下のように語った。

引用開始~~~

福島地検の片岡康夫(かたおか・やすお)次席検事も同日夜「医療に携わる方々が困難な症例に日々向き合っていることは十分承知している。被告は基本的な注意義務に違反しており、一般の医師なら大量出血を予見、回避できた」と話した。

引用終り~~~

ここで片岡次席検事のいう「一般の医師」とは、一体誰のことなのだろう?日本産婦人科学界、各地の医師会・産婦人科医会それに日本医学会まで、この逮捕起訴には抗議しているのだ。日本医学会声明文。他の医師・医学団体の抗議声明一覧

今回の裁判の一番の争点は、癒着胎盤を予見し、それが分かった時点で、子宮摘出に踏み切るべきだったのに、加藤医師がそうしなかったという点の是非だ。胎盤癒着は術前に予見することは殆ど不可能、胎盤の剥離を始めた時点で診断のつくことが多い、その時点では、大量出血が始まっており、まず胎盤の剥離を進めることが先決だ、というのが加藤医師側の主張であり、それを専門家は支持する。

高度に医学的な問題であるのに、検察は、専門家による鑑定もせずに、起訴に持ち込んで、公判を維持しようとしている。一般の医師とは一体誰のことなのか。検察は、自らの描いた荒唐無稽なシナリオで、地域医療を担っていた有為の医師の生命を奪おうとしている。

インフルエンザ流行開始 

どうも、北関東の当地、いよいよインフルエンザの流行が始まったようです。14日から20日までの全国各地の流行情報をみると、関西地方で多少流行していたようですが、こちらでも、いよいよ始まりました。A型、B型両方同時に流行しています。

人ごみを避ける、十分睡眠を取る、手洗い・うがい・マスク着用を心がける等々、十分気をつけましょう。幼若小児・高齢者のおられる家庭では、特に細心の注意が必要です。発症後2日以内、できれば当日であれば、ニューラミニデースインヒビターという薬が有効です。

無事に乗り切りたいものです。

ZL2BLQ 

時々お邪魔している、FISTS EAの夕方の14メガのネット、昨夜はVK4TJ
Johnがコントロールするらしかったので、17時過ぎに一応チェックしてみた。Johnは聞こえず、ZL2SWRというコールの局が、CQ FISTSを出していた。FISTSメンバーでない私は、お呼びせず、7メガの降りて、ヨーロッパと交信した。

しばらくして、14メガのネット周波数に戻ってみると、某RV氏と、Stan ZL2BLQが交信中であった。お互いに、家族の紹介などをしておられるのをしばらくワッチ、その内、交信終了。Stanをお呼びした。

Stanは72歳になられる方で、CW暦はこの25年間だそうで、40歳代後半にCWを始められたようだ。最初、私のハンドルと地名を間違ってコピーされたようだったので、それを指摘すると

「自分の書いた文字が読めなくなってしまう、CWの頭での受信という技能にはまだ長けていないのでね・・・少し遅くしてくれないか」

と仰る。

少し、スピードを落とし、語間を空けると、ソリッドコピーされる様子だった。

ここまで率直に自分の技量について語る方も珍しい。とても好感を持てた。

彼は、FISTS EAの方々と是非交信したいというご希望のようであった。こちらのメンバーに伝えて、KICKしておく(笑)と申し上げたので、該当される方は、是非彼を見つけ出して呼んで頂きたい。

WA5IEX 

真冬の7メガは、夜の7,8時頃には、近場は殆どスキップし、北米さえも聞こえなくなることが多いのだが、土曜日からは、その時間帯にも、北米の南西部も聞こえるようになってきた。春の到来か。

Roland WA5IEX テキサスのWacoという町に住む、58歳のOMとしばらくぶりに交信した。10数年前、Wacoで、オカルト宗教団体が、篭城して、警官隊と銃撃戦になったというニュースを聞いた直後に交信して、その話題について話した記憶がある。

彼は、15歳から放送局で仕事を始め、今も続けているらしい。13歳で無線を開始したようだ。そろそろリタイアするのではないかと尋ねると、仕事が楽しいし、収入が多くないので、まだ10年間位は仕事を続けたいということだった。

リグは、ドレークの2B(な、懐かしい)、送信にはIC720を使っているようだ。その他、FT101EさらにはハリクラフターのSX111、ハマーランドのHQ170、軍用機だったBC342等があるらしい。まさに、博物館のようなシャックなのだろう。アンテナは、10mのバーチカル。ラジアルを64本設置してあるそうだ。結構強力だ。

コンテストも好きで良く出ているらしい。私は、コンテストはビッグステーションしか勝てないし、興味を失ったと申し上げた。彼も、勿論この設備では優勝するなど望めないし、年齢から全部の時間出る体力もない、奥様が週末をコンテストで全部潰すのは好まないといったことから、ちょこちょこと出るだけにしている、とのことだった。

交信中、奥様が、コーヒーをシャックに運んできてくれて、朝ごはんだとのこと。私が奥様によろしくと打つと、聴いていた奥様からもよろしくと伝えて欲しいとのことだった。病院の事務で働く奥様は、この2,3年でリタイアをする予定だそうだ。CWを覚えている最中とのことだった。3人のお嬢さんも独立しているらしいので、これから無線を共通の趣味にして、楽しく過ごされることだろう。

私と同じ年代、内容は異なるが、同じように人生を歩んできた、典型的なアメリカのハムのお一人だった。またお会いしたいもの。

アルカント弦楽四重奏団 

昨夜、DVDに落としてあった、上記弦楽四重奏団の演奏を観た。モーツァルトの不協和音、それにラベルの弦楽四重奏曲ヘ長調という曲目。

モーツァルトの不協和音は、全体が暗い印象の曲だ。ハ長調だったかしらん。この調性にしては、暗さが勝っている。ハ長調が本来持つ輝かしい晴れやかさというよりも、何か侘しさを感じる。ケッヘル番号500番台の一連の室内楽が持つ天国的な晴れやかさとは別種の音楽。モーツァルトにしては、低弦が活躍するからか。KV421のニ短調の弦楽四重奏曲と同様に、まさに暮れようとしている夕日を見るような気持ちになった。

ラベルは、旋律・和声・リズムどれをとっても、大きな到達点を示す傑作。柔軟で色彩感の豊かな音楽。ラベルは、室内楽は寡作だったが、同時代の作曲家が、これを聴いたら、これを超える音楽はなかなか作れないと感じたのではないか・・・全くの推測だが、きっと無調性の音楽に突き進むように、後の作曲家を後押ししたのではないか、と思えるほどの独創的な音楽だ。

この弦楽四重奏団、まだ結成して5年目の団体らしいが、30代後半と思われるメンバーからなる。当然のことながら、力量があり、アンサンブルも優れている。モーツァルトとラベルで、Vn奏者の1st、2ndが入れ替わって演奏していた。

女性は子供を生む機械 柳沢厚生労働大臣の言 

現厚生労働大臣が、女性を子供を生む機械と例えたらしい。

労働のできる男は、ホワイトエグゼンプションで、徹底的に過重労働させる。

働けなくなった高齢者には、定額医療で先進医療は受けさせず、入院は不可、自宅での介護療養のみ、早めに死んでいただく

彼は、きっと正直なんだろう。

それを、国民がどう受け取るかが問題だ・・・。ほんの僅かな利益誘導に乗って、現政権を支えるのか、本当に国民の福利厚生を考えてくれる政治家を選ぶのか。

以下引用~~~

女性は「産む機械、装置」 松江市で柳沢厚労相
2007年1月27日(土)20:35

* 共同通信

柳沢伯夫厚生労働相は27日、松江市で開かれた自民県議の決起集会で、「産む機械、装置の数は決まっているから、あとは一人頭で頑張ってもらうしかない」と女性を機械に例 えて少子化問題を解説した。

柳沢氏は「これからの年金・福祉・医療の展望について」と題し約30分間講演。出生率の低下に言及し「機械って言っちゃ申し訳ないけど」「機械って言ってごめんなさいね」 との言葉を挟みながら、「15-50歳の女性の数は決まっている。産む機械、装置の数は決まっているから、あとは一人頭で頑張ってもらうしかない」と述べた。

厚労省は昨年12月、人口推計を下方修正。この時、柳沢氏は「子どもを持ちたいという若い人たちは多い。その希望に応えられるよう、できる限りの努力をしていきたい」と話 していた。

NICUの調査をするらしいが・・・ 

厚生労働省が、NICU新生児集中治療室の状況を調べるそうだ。施設の調査らしい。

何故、NICUで働く医師・看護婦の就労状況を調べないのか。NICUは、私が大学で仕事をしていた頃から、人手不足だった。元々経営的には成り立たない部門であるためもあってか、医師の数が特に足りなかった。仕事は、過酷を極めた。未熟児がどんどん運ばれ、それの対応で日中はかかりきり、夜も何時運び込まれるか分からず、夜間は経皮酸素モニターの張替えで3時間おきに起され、その次の日も同じ仕事が続く。未熟児は、刻々と容態が変化するので、気が抜けない。

そうした日々をずっと過ごすのだ。それが仕事と言わればそうかもしれない。しかし、それはまともな人間のする仕事ではない。一種の奴隷状態だ。大事な赤ちゃんをNICUに預ける親御さんに伺いたい、このような疲弊しきったNICU医師に、お子さんを託したいのか、と。良く考えていただきたい。

NICUの施設の調査をするなら、何故スタッフの労働条件も調べないのだろうか。官僚は、何時まで、医師の献身的な労働でようやく成り立っている医療の内容に目を閉ざし続けるのだろうか。

こうした患者さんの容態が剣が峰の状態であり続けるような医療現場からは、徐々に人がいなくなることだろう。産科も、救急もやがて、その仕事を担う人材がいなくなることだろう。

厚生労働省は、NICUの施設の調査をする前に、そこで働く人間の労働条件の調査をするべきだ。官僚は、NICUが足りないという結論を出し、また箱物を作るつもりか。

あるある大辞典捏造第二弾 

また、レタスで快眠という番組が捏造だったと新聞で報道されている。この類の「健康番組」は、すべて捏造だらけなのだろう。

あるあるを製作した、「日本テレワーク」という会社は、1970年代にフジテレビから分かれた制作会社らしく、同テレビと密接な関係を保ってきたらしい。

その同じ番組制作会社が、「ガスペ」という医療番組を制作したのは、以前記した。その番組は、現在の医療機関・医師を貶め、バッシングする内容だった。こんないい加減な制作会社に医療に関わる番組等作る資格も能力もない。親会社のフジテレビには、大きな責任がある。

こんな馬鹿番組を作る暇があったら、福島県立大野病院加藤医師の不当逮捕起訴事件を何故詳細に報道しないのだろう。初公判当日まともに取り上げていたのは、ニュース23のみだったようだ。医療の行き先を大きく変えようとする、この事件の重要性が、マスコミの記者達には分からないらしい。それに替わって、こうした馬鹿げた番組ばかりを作っている。

それを見て喜ぶ国民の側の問題でもある。深刻だ。

次男坊熱発 

昨夕、自宅に戻ると、次男坊が真っ赤な顔をして、寝ていました。朝から熱発し、39度超までいったらしい。朝からのまず食わずでいたらしく、ココアや食べ物を準備すると、その熱をものともせずに、平らげていました。今朝は、38度台にまでおりた様子。

学校生活が始まり、生徒・学生同士の間で、ウイルスの伝播が起きはじめています。この2週間程度が、毎年、インフルエンザを始めとするウイルス疾患の流行のピークになります。皆様、人ごみを出来るだけ避け、風邪の一般的な予防法を守り、夜間十分な睡眠を取って、予防を心がけられますように。

私は、また風邪の子から咳を吹きかけられに(笑、仕事場に参ります。

デスマーチ医療の終焉 

IT業界で仕事をされる方のronSpaceというブログにエントリーされた、医療崩壊についての秀逸な分析

分かる人は分かっているのでしょう。聖書の言葉の引用が、印象的です。

病児保育を断念 

共稼ぎ、核家族でありながら子育てをしている御夫婦は、少なくない。そのような家庭で、乳幼児のお子さんが病気になると、日中お子さんの面倒をみることが難しくなる。お母さんがフルタイムの仕事であると、特にそうだ。

そうした状況に対応するために、「病児保育」をする施設がある。上記のような家庭で、お子さんが病気になった時に、日中面倒をみようという施設だ。入院するほど重症ではないが、保育園や幼稚園では面倒を見切れない場合に、親御さんはとても助かるはずだ。

厚生労働省は、「病児保育」をする施設に対して、経済的な扶助を行っている。国の公的扶助の常で、その条件はなかなか厳しい。専任の看護師ないし保育師がいること、さらに施設の設置基準も細かに規定されている。

実は、昨年から、私は、自分の仕事場で、この「病児保育」を始めるように計画してきた。自分自身、共稼ぎ家庭に育ち、また自分の家庭も共稼ぎだったからだ。この地域でも、需要は確かにある、それに応える必要がある、ということが、計画し始めた理由だった。が、結論から言って、この計画は断念せざるを得なかった。患者さん・御家族にはこの計画についてまだ言っていなかったが、それでも申し訳ないことと思っている。

断念の理由はいろいろあるが、第一に、看護師さんを募集しても集まらないことがある。これは、小さな施設を、看護師さんが好まないこともあるだろうが、昨年来の厚生労働省の看護師不足を誘導する政策も関係しているのではないかと思われる。看護師がある一定人数いないと、その医療機関に十分な診療報酬を与えないという診療報酬体系に改めたため、大病院が、なりふり構わず看護師を集めまくっているのだ。看護師は、そうした都会の大病院に流れることになる。当地の中小病院も看護師が集まらずに、規模を縮小しているところが結構ある。私の仕事場のような微小(笑)施設は、直接関係しないかもしれないが、間接的には看護師不足のあおりを受けたと思っている。

第二に、厚生労働省からの扶助を受けなければ、こうした施設は運営できないわけだが、官僚は、医療介護のシステムを、極めて恣意的に変更することだ。公的扶助をする、あるシステムが軌道に乗るやいなや、それに対する補助を漸減し、やがて経営がなりゆかないようにする、というのは彼等の常套手段なのだ。独立しては経営できない以上、私の仕事場のように小さい施設でリスクを負うわけにはいかない。基本的に、官僚の施策は信頼がおけないのだ。

他にも、いろいろあるのだが、この社会的に需要のあるだろう事業を実現できずに、残念極まる思いでいる。しかし、私も、50歳代半ばを超えた。これからは、少しずつ手仕舞いをし始めるべきなのだろうとも思っている。もっと社会に貢献し、自分の仕事も充実させることもできるのかもしれないが、社会の動きは、そうすることを躊躇させる。徐々に撤退あるのみ、か・・・。

す~がく 

受験の季節ですね。こんな数学問題解答で点数がもらえるとよいのですが・・・。

医療が荒廃する、その先に・・・ 

拙ブログ1月13日の「福島県警よ、・・・」のエントリーに対する、QWさんの最近のコメントに応えて・・・

色々なところで、抗議の声が上がっていますが、声を上げているのは圧倒的に医療関係者ですね。国民世論は動かない、さらにNHKまでも(だからこそと言うべきか)、検察の言葉を垂れ流しています。曰く、加藤医師が、事件直後「やっちゃった」「最悪」と周囲に漏らしていたと、昨夕のニュースで流していたそうですね。どんな文脈で、誰に言った言葉なのか、これではまるで分からない。むしろ、加藤医師を貶める意図がありありです。検察からの言葉をそのまま流しているのでしょう。マスコミもこの調子です。

医療崩壊により焼け野原になるのは、ほぼ既定路線のようですね。どれだけの方が苦しむことになるのかと思うと、背筋が寒くなります。医療を崩壊させるというのは、バブル崩壊などとは違い、人々の生命に直接関わってきます。

医療崩壊の後にどのような状況が生まれるのか、それに対して、どのように準備すべきか、働きかけるべきなのか、我々に問われているような気がします。

医療崩壊が到来しつつあること、その背後にいて巨利を得てほくそ笑んでいる輩がいること、医師は医療崩壊を必死で食い止めようとしてきたことを言い続けなければならないと思います。その他に、何をなすべきなのでしょうか。

福島県立大野病院産婦人科医師不当逮捕事件初公判 

上記が、今日、福島地裁で開かれたようです。この記事。この事件については、既に拙ブログでも記事をエントリーしてありますし、ネット上で多くの情報が得られます。日本の産科医療を崩壊に向けて大きく歩み始めさせた第一歩の出来事でした。医療関係者以外の方にも、是非関心を抱いて頂けたらと思います。

速報を読んで、歴史的なこの事件の初公判が、こんな内容なのかと脱力するような思いです。癒着胎盤の術前診断は困難であり、胎盤剥離を始めて初めて診断がつく稀な合併症である、癒着胎盤の診断がついた時点で子宮摘出に移行することは不可能だ、といったことは、産婦人科の専門医が口をそろえて言っていることです。検察は、それをことごとく否定しています。検察は、各地の産婦人科医会・日本産婦人科学会(両者が、共に今回の逮捕・起訴に抗議しています)を相手に、こうした医学論議を続ける積りなのでしょうか。検察には、物事を適切に判断する知性をもつ人間がいないのでしょうか。検察は、つまらぬ意地を張っているだけなのでしょうか。それとも、他の権力の意向を受けて、こうした公判を維持しようとしているのでしょうか。

繰り返しになりますが、逮捕起訴された加藤医師一人の問題ではありません。急性期医療、いや医療全体が、警察・法曹により崩壊に後ろから押された出来事なのです。この背後には、これからの医療崩壊を、医師の責任に全て帰し、医療裁判で解決しようとする、国の意向があるように思えます。

医師は、急性期医療から手を引き、地域医療で踏ん張ることをやめれば、それで医療崩壊をやり過ごせます。その方が、今よりも待遇が良くなる可能性が高く、喜ばしいという意見もあるほどです。

最終的に、この医療の崩壊で一番の痛みに見舞われるのは、高齢者・病人という社会的な弱者です。国民が、医療の崩壊に関心を持たなければ、その事態は確実にやってきます。

なお、「紫の顔色の友達を助けたい」というハンドルの医師がこれから記す予定という裁判傍聴の報告記が、医学的にも信頼のおけるものになると思いますので、御紹介いたします。

期待権の侵害 

期待権は、一つ下のエントリーへのコメントで記した通りの概念だ。それの「侵害」が、医療崩壊を引き起こしている。

医療訴訟についての盛書から、「期待権の侵害」について記された部分を引用する(あるBBSからの孫引き)。

引用開始・・・

「期待権の侵害」は、患者側救済の論理として機能している。(中略) 「期待権」が認められるのは医師に過失があるのが前提であり、その過失と患者が受けた損害との間に何らかの因果関係がある場合に限られる。

引用終り・・・

期待権の侵害が認められるのは、医師に過失があることが前提とされると明記されている。

毎日新聞 医療クライシスを記している記者は、このことを知らなかったのか。知らないで、医療クライシス等と言えないではないか。

そのように障害を持ったお子さんに、人間として、医師として、満腔の同情を抱く。

しかし、今回の記事で取り上げた産科医療のケース、医師に過失が認められないというのに、何故「謝罪」する必要があるというのだろうか。謝罪とは、過ちを認めて、その責任を負うことを意味する。最善を尽くした医師が「謝罪」するとは一体どうしてなのだろうか。

そのような道理の通らないことを、マスコミが恰も正当なことのように記事にし、報道して来たことが、却って医療不信を煽ってきた、医療訴訟を増やしてきたのではないか。

今回の毎日の医療クライシスの特集記事も底が見えた。マスコミの方には、地域医療現場に足を運んでもらいたい。そこで、実情をつぶさに見て欲しい。このような記事で、医療危機を論じてもらいたくない。

毎日新聞 医療クライシス 第3報 

毎日新聞の連載、第三弾。やはり、少しずつ内容がおかしくなってきている。

ますは、記事を転載・・・以下、引用

医療クライシス:忍び寄る崩壊の足音/3 訴訟倍増、薄れる信頼

 ◇「患者の話も聞く余裕なく」

 東京都内の大学病院に勤める男性医師(31)は、3年たっても立てない女児の姿を見てがくぜんとした。アルバイト先の病院で01年、当直中に出産に立ち会った女児を巡る医療訴訟の法廷。書面で読んではいたが、傍聴席で母親に抱かれた女児は驚くほど小さい。

 主治医から引き継いだ時にはへその緒が胎児の体に巻きついている以外は異状なかった。しかし、分べん室に移るころ、急に胎児の心音が落ちた。

 破水すると、羊水がにごって胎児が苦しんでいた。すぐに酸素投与などをしたが「新生児仮死」の状態。小児科医師に引き継ぎ、翌日には大学病院に転送されたが、重い障害が残った。

 両親には病院幹部が経過を説明し、カルテも開示したが訴訟となった。直接説明する機会がなかった男性医師は「自分が説明しなかったから不信感を持たれたのではないか」と悔やむ。訴訟では、専門医の鑑定で産科のミスは認められず、「期待権の侵害」として1000万円を支払うことで和解した

 100%の安全性を望む患者と、不確実さがつきまとう医療の現実のギャップ。結果が悪いとすぐ訴訟というケースもある。男性医師は「『元気で生まれてくるのは当たり前』というイメージだが、本来は命がけのものだ」と話す。

 それでも女児の姿を思うと「自分も足りなかったことを責めなくてはいけない」と感じる。「和解といっても憎しみあって終わっている」。近く家族を訪ね、結果について謝罪するつもりだ。

   ■   ■

 最高裁判所の統計によると、96年に575件だった新規の医療訴訟は、05年には倍近い999件になった。医師の病院離れを促す要因になっているとの指摘があるが、病院側が十分に説明していないケースもある。

 輿水(こしみず)健治・埼玉医科大総合医療センター助教授は以前に勤務したことがある病院で、入院中の患者から「高血圧の薬が処方されず、具合が悪くなった」と言われたケースを経験した。担当医師は「処方した」と話し、看護師らも「訴えが多い患者さんね」と取り合わない。しかし、輿水医師が確認すると、担当医が処方を忘れていた。

 輿水医師が本人や家族に数回にわたって説明し、文書で謝罪して解決した。「確認して薬を処方すれば済んだこと。米国などに比べ、日本では医師や看護師の数が少なく、多忙のためゆっくりと患者さんの話に耳を傾けることができない状態だ。お互いの会話が少ないうえ、社会的な要請や訴訟対策などで書面のやりとりが増えている。こういったことで医師と患者の信頼関係がこんなに薄れてしまったのかもしれない」とため息をつく。

   ■   ■

 厚生労働省は05年9月から、日本内科学会への補助事業として、診療に関連した死亡の調査分析事業を始めた。医療機関からの依頼で調査し、再発防止を目指す。しかし、1月23日現在、調査依頼は40例で、うち15例の評価結果報告書をまとめたにすぎない。

 患者にとっては、病院の説明で納得できない場合、訴訟以外に真相究明を期待できる場はないに等しい。医師不足で多忙な現場では、十分な説明の時間を取ることも簡単ではない。こうした実情が、医師と患者の関係を悪循環に追い込んでいる。=つづく

引用終り・・・

最初に引用された、新生児仮死の症例の問題は、詳細が分からないが、専門家の鑑定により医療側に責任はないのことだ。しかし、「期待権」の侵害により、医療機関が和解金を支払ったらしい。可笑しな結末だ。

期待権とは、将来得られるであろう権利を予め認めて、それを保護する法律上の概念らしい。一方、お産では、一定の確率で、合併症が生じえる。また、一定の確率で、障害を持った子が生まれてくる。医療には、100%がないのだ。新聞編集者はそれを言いつつ、この期待権に基づく和解が、おかしいことをなぜ指摘しないのだろうか。医師が全力を尽くしたのに、患者さんが良くならなかった時に感じる、医師の自責の念と、法的な責任とを混同してはならない。この症例を担当した医師に、法的な責任はないのだ。

こうした医療側にとって理不尽な判決・和解勧告が出るから、急性期医療・産科医療から医師が撤退を始めている。それは、患者さんが、急病になったときに、急変したときに医療にかかれなくなるということを意味する。

そうして急性期医療から撤退する医師を非難する方もいる。過日、NHKのクローズアップ現代で「産婦人科医療の崩壊」を取り上げたときにも、最後にキャスターが、そうした現場から逃げ出す医師は責任がないと言っていた。果たしてそうだろうか。全力を尽くして、正しい対応をしても結果がわるいと、民事上の責任、場合によっては、刑事責任を追及される。そのような仕事をする者はいなくなるのは当然のことだ。

こうして、医師を追い詰めてきたのは政財界・官僚の隠れた意図だ。しかし、それに国民を気づかないように仕向け、医療への国民の不信を煽ってきたのは、マスコミそのものだ。患者さんに医療不信の念を抱くように煽ってきたことはないと、マスコミは言えるのか。毎日新聞の特集をする編集者に言いたい、まず大淀病院報道を検証せよ、と。毎日新聞が、こうして医療危機を語るのは、その後にしてほしい。

米国の医療事情 他 

米国で研究活動をする女性医師が、あちらの医療事情の実際を記しています。こちら。11月のER受診の様子、それに1月18日の、それに対する医療機関からの請求についてのエントリーを読んでみて下さい。急性胃腸炎に外来で点滴をしたら、27万円の請求だそうです。

こういう医療にはしたくないと、日本の医師は頑張っているのですが、一番痛みを受けるはずの国民の方々が動きませんねぇ。マスコミと一緒になって、医師バッシングをして溜飲を下げている方々も、ちらほら。やはり、こうなってみないと分からないのでしょうか。

昨日の「NHKクローズアップ現代」、医療費の領収書を詳細にし、オンラインで診療報酬請求をするようにすれば、医療費削減、医療の質が向上するとぶち上げておりました。現場の状況を知らないままに、官僚の意向を受けて作られた番組でした。

診療報酬請求のオンライン化を担う「特殊法人」が既に立ち上げれています。彼らは、医療機関に新しいコンピューターを買わせて、その特殊法人にメインテナンス費用と言う名目で毎年上納金を納めさせようという魂胆です。その特殊法人は、病院機能評価機構が無意味な評価で何十億円と収入を得ているのと同様に、またまた官僚が天下って、医療機関の上前を撥ねるのでしょう。IT化による合理化と言えば、聞こえは良いのですが、新しい出費が増えるだけで、第一線の医療現場は悲鳴を上げています。

K7AO 

今夜も7メガは良かった。Ken K7AOと、数週間ぶりに交信した。

彼は、何と15年前からFISTSメンバーだったそうだ。FISTS Bulletineで、ブラスパパさんの文章を目にした、ブラスパパさんが私のことに言及していたと、知らせてくれた。

FISTSのニューカマーのために、14058に時々出て、QRSで相手をしているそうだ。7026に13Z頃にJAのFISTSメンバーが現れるとお教えした。きっと聞いてみるとのことだった。JA1BVAのQRPと交信したことがある、彼の自転車モービルは面白いと言っていた。

FISTSから、新しいCWオペが沢山生まれている。CWが免許を取るために必要とされなくなった今、本当の趣味としての価値が見直されるのではないかと思う、とのことだった。

Kenについては、別なところでも記したが、exWA6IQMであり、WA6IVM・WA6IVN親子の親しい友人だった。

今日は、NHKの医療に関するちょっとピンボケの番組を見て、脱力してしまった。それについて、コメント記事をアップしたのだが、何か無力感を感じて、削除した。医療の崩壊は、既定路線と自分に言い聞かせながら・・・。さ、明日のために早く休むことにしよう。

日本の医療材料費は極めて高い 

新聞記事です。これが医療関係者ではなく、マスコミから出た情報であれば、マスコミも大したものだと評価するのですが・・・どうして、医療材料費が、このように高く、医師の技術料は低く抑えられているのでしょうか。

最後のパラグラフの開業医の見方は、開業医である私からすると、ちょっと違います(開業するには大きな初期投資が必要、誰も仕事を肩代わりしてもらえない、退職金等が原則ない等々、開業するリスクも大きい)が、他の点では、筆者に共鳴します。

以下引用~~~

山口労災病院 外科部長
加藤 智栄

読売新聞2007年1月25日

医療費抑制の名目で、昨年4月から3・16%の診療報酬引き下げが実施された。日本の医療費は約32兆円でパチンコ産業とほぼ同額であり、国民の命を守るのに決して高いと思わない。

財政再建を掲げるのであれば、医療費抑制の前に無駄の多い公共事業費をもっと削減し、医療費を抑制するのであれば、内外格差が甚だしい医療材料費の削減を大胆に行うべきで ある。

日本の医療は、技術料が低く抑えられているが、材料費が諸外国と比べて異常に高い。虫垂炎手術を日本で行えば7日間の入院で約38万円で済むが、ニューヨークではたった1 日の入院でも244万円、北京では48万円(4日入院)である。一方、心臓ぺースメーカーの内外価格差は3~4倍である。日本では116~148万円(2004年)、中国 では外国製品なら80~100万円、国産.品なら40~60万円。狭心症の風船療法"に用いるバルーンカテーテルは日本17~19万円(04年)、米国7~8万円。白内障 治療に使う眼内レンズは日本5・2万円、米国1・4万円。冠動脈ステントは日本33.8万円、英国6.4~10.5万円(01年厚生科学研究)。冠動脈ステント治療の総医 療費は米国368万8200円、日本174万750円で米国が2倍以上高いが、材料費は日本よりも安い。

日本の冠動脈ステント治療費のうち材料費は58%、手術費は14%である。人工関節置換でも材料費が40~50%を占め、手術費は15~17%である。
一部に「外国製品だから高価になるのは当然」との声もあるが、それは正しくない。ある国産医療メーカーは、日本国内価格の約5分のーの価格で自社製品を海外で販売している 。たとえば人工肺は日本で1620ドル、アジア210~1000ドル、米国220~950ドル、欧州240~500ドルである。
医療材料の種類は20~30万種類といわれるが、外国での希望販売価格の1.5倍未満の材料については価格引き下げの対象にすらなっていない。本当に医療費を抑制したいの であれば、材料費の国際比較を行った結果を公表し、適正なる価格設定を行うべきである。医療費のうち材料費が占める割合は約6%なので、仮に現状の半額にすると約1兆円の 経費削減が司能と考えられる。

医療現場では、クリニカルパス(入院から退院までの診療計画書)などを導入し(在院日数短縮、患者1人当たり総入院費削減を図っている。たとえば、胆石症手術で腹腔鏡下胆 嚢摘出術は、クリニカルパスを導入した結果、在院日数が12.5日から5.8日に、入院費用は62万5000円から47万7000円に減少した。当科の在院日数は02年度 23.4日、05年度16.9日になり、1日平均の入院患者数は02年度38.6人、04年度34.3人になった。在院日数減少の割に入院患者数が減少していないので勤務 は年々過密になってきている。

急性期医療を担っている勤務医は概ね疲れている。当直や緊急手術でたとえ一睡もできなくても翌日通常勤務をしなければ病院経営が成り立たない。リスクを青負って急性期医療 を担っている勤務医が、リスクが少なくて収入面で優遇される開業医(2.5倍の格差)に流れていくのは当然である。医療費を増やすことができないならば、せめて優遇され続 けている医療材料費の内外格差を是正し、その是正分を、崩壊の危機にある急性期医療につぎ込むのは国民のためであり、政治の責任である。

W5ZR 

昨夜の7メガは、波一つない湖面のように静かだった。北米方面に良く開けるようになってきた。7026では、ブラスパパ氏が、JA6の局と楽しげに交信している。

Bert W5ZRが呼んできてくれた。ALA在住のリタイアしたOMだ。別なところで彼のことは紹介した記憶がある。

こちら日本では、医療費は徹底して削減され、地域医療を担う医師が居なくなっている、crisisの状況だと簡単に説明した。あちらでも医療は問題だ、とのことだった。医療保険(民間の)が、医療費をカバーしきれないケースが多い、無保険の人がいるといったことがある。deductibleな額を決めておくと、保険料が安くなるようになっている。無保険の方は、大学が運営する慈善病院があり、そこで研究的な医療を受けることになる、さらに昨年から、高齢者のためのMedicareでは、それまで全額自費であった薬剤料が、数ドルの負担で済むようになった、とのことだった。

そのMedicareの薬剤費までカバーする話は初耳だった。薬がべらぼうに高いアメリカでは、それを自費で得るのが大変だという話をよく聞いていたからだ。

日本では、高齢者に容赦ない。自己負担を、どんどん上げている。さらに、近い将来、高齢者は定額医療となり、先進的な医療の埒外に放り出されることが決まった。また、入院ベッドは少なくなる。慢性疾患であれば、自宅での療養をさせられる。様々な選択肢があってよいはずなのに、既に固定化したこの路線を既定路線として、官僚は突き進んでいる。行政と政財界は、これまで日本を支えてきた、高齢者を見殺しにしようとしている、と言ってよい。

明日、1月26日には、福島県立大野病院事件の初公判が行われるはずだ。公判で争う内容を読んでみて欲しい。あの極めて医学的な内容を、法曹界の人間が判断するというのだ。勿論、鑑定人や証人も入るのだろうが、法廷は、この判断をすべき場所ではない。公平中立な臨床を知る第三者機関が行うべきことだ。

行政・政財界は、医療訴訟をむしろ促し、自分達に責任のある上記の医療の破綻を、医療者に押し付ける積りなのだろう。

米国のリタイアしたハムには、理解しがたいことかもしれないが、日本の医療崩壊を現に体験しつつある者として、知らせてゆかねばなるまい。

医療崩壊のシナリオ 

医療崩壊のシナリオが、様々なところで議論されている。

そのなかで、はっとさせられた議論があった。

医療を、医療費・法律・風評の面から、徹底して貶める。貶める主体は、政財界・マスコミ・法曹界そして国民すべてだ。団塊の世代は、容易に医療にかかれなくなる(英国の現状を知れば、容易に想像できる)。

医療訴訟は、今以上に増える。患者が満足な医療にアクセスできない、または医療にかかれるのが遅すぎたのは、医師の責任とされる。医療崩壊は、医師の責任だ、という主張だ。

増加した医療訴訟に備えるために、現在の弁護士の大幅な増員が行われている。

政財界・官僚は、医療費(医療給付)を削減し、年金負担を減らすために、団塊の世代には、早く死んでもらいたい、さらにその責任は、医療現場に押し付けたいというのが本音だろう。

こうした主張が、私の目を引いた。弁護士の大幅な増員の理由が、もう一つ分からなかったが、医療訴訟の一方的な報道とあいまって、上記のシナリオは、私には大いに説得力を持つ。

これからの医療の進ませられる方向として、あながち間違った推測ではないだろう。

詳細は、このブログ1月24日の記事・コメントを参照されたい。

奈良県大淀病院で何が起きたのか? 

大淀事件の経過詳細をネット上で得ました。これは、関係者からの情報であり、間違いない内容のようです。記録として、ここにアップしておきます。

私は、今は、重症の救急患者を診ることはほとんどなくなりましたが、大学勤務時代には、重症患者に一人で対応し、眠れぬ夜を過ごすことが多くありました。この産婦人科医の奮闘される様子が、手に取るように分かります。(大学からの派遣当直医は、きっと若手で、ほとんど戦力にならなかったのだろうと推測されます。)

ところが、毎日新聞奈良支局青木絵美記者が、彼と、患者を受け入れられなかった医療機関について、悪意をこめた誤報を報じました。

曰く、CTを取るように内科医に勧められたが、産婦人科医は無視した、産婦人科医は当直室で眠っていた、患者は数時間放置された、受け入れを打診された医療機関は受け入れを「拒絶」した・・・。

産婦人科医は、さぞ無念だったことだろうと思います。

その報道は、大淀病院の産科医療を閉鎖させました。奈良県南部の産科医療は消滅しました。また、全国の産科医に、これだけ努力しても、結果が悪ければ、このように扱われることを思い知らせ、産科の崩壊を大きく促しました。

医療界には犯罪的な行為をする者も残念ながらいないことはありません。しかし、このように地道に努力している医師を、悪意を込めて貶めることには到底承服できません。そうした悪意の報道は、ぎりぎりのところで努力している医師の善意の意志を打ち砕きます。それは、医療崩壊となって、国民の大きな痛みになります。

以下、引用~~~

当夜の当直は外科系は整形外科医、内科系は内科医、産婦人科は奈良医大から派遣の当直医。
患者さんは午前0時に頭痛を訴えて失神、ただ痛みに対する反応(顔をしかめる)はあった。産婦人科当直医は念のため内科当直医に対診を依頼、内科医は「陣痛による失神でし ょう、経過を見ましょう」ということになった。しかしその後強直性の痙攣発作が出現し、血圧も収縮期が200mmHgになったので、子癇発作と判断、マグネゾールを投与し ながら産婦人科部長に連絡した。部長は午前1時37分、連絡してから約15分程で病院に到着。以後二人で治療にあたったが、状態が改善みられないため、午前1時50分、母 体搬送の決断を下し、奈良医大へ電話連絡を始めた。
午前2時、瞳孔散大を認めるも痛覚反応あり。血圧は148/70と安定してきた。この時点で頭部CTも考慮したが、放射線技師は当直していないし、CT室が分娩室よりかな り離れたところにあること、患者の移動の刺激による子癇の重積発作を恐れ、それよりも早く高次医療機関をさがして搬送するほうがよいと判断、電話をかけ続けたが、なかなか 搬送先がみつからない。

午前2時30分、産婦人科部長が家族に状況を説明、そのあいだにも大淀病院の当直医や奈良医大の当直医は大阪府をふくめて心当たりの病院に受け入れ依頼の電話をかけつづけ た。家族はここで「ベビーはあきらめるので、なんとか母体をたすけてほしい。ICUだけがある病院でもいい」と言ったので、NICUを持たない病院にまで搬送先の候補をひ ろげ、電話連絡をとろうとした。家族も消防署の知り合いを通じ、大阪府下の心当たりの病院に連絡をとって、受け入れを依頼した。この頃には産科病棟婦長(助産師)も来院、 手伝いはじめてくれた。大淀病院看護師OGで患者さんの親戚も来院し、多くの人が集まり始めた。けれども受け入れてくれる施設が見つからない。担当医は当直室(仮眠室)か ら絶望的な気分になりながら電話をかけ続けたし、大学の当直医は大学の救命救急部門にまで交渉に行ったが子癇は産婦人科の担当で、我々は対処できないと言うことで受け入れ 拒否された。午前4時30分、呼吸困難となり、内科医が挿管したが、その後自発呼吸ももどり、サチュレーションは98%と回復した。その後すぐに国立循環器病センターが受 け入れOKと連絡してきたので、直ちに救急車で搬送した。患者さんは循セン到着後CT検査等で脳内出血と診断され、直ちに帝王切開術と開頭術をうけたが、生児は得られたも のの脳出血部位が深く、結局意識が戻らないまま術後8日目の8月16日死亡された。

「一般市民」の声と医療現場の声の乖離 

毎日新聞の「まいまいクラブ」に、小児科医・産婦人科医不足問題を議論するスレッドが立てられている。

ぜひ一読していただきたい。ここの一般の方々と、医師達との意識の乖離は、見事といえるほどだ。この「一般の方々」の意見多くは、根拠不明確で事実誤認も多く、極端だと思う。意見を載せる際に、毎日新聞の選別を経ているので、大多数の意見であるのか、それとも毎日新聞の考え方でもあるのか。毎日新聞は、意見のエントリーを選択して行っているので、これらの「一般の方々」の意見を、間接であれ、少なくとも一部は共有するのだろう。こうした意見を「一般の方々」の意見として、エントリーする毎日新聞の見識は、このようなものなのだと受け取らざるを得ない。

言わずもがな、医療現場からの声が圧倒的に正解だと思う。特に26番の発言は的を得ている。

一般市民は、多かれ少なかれ、自分の経験と、マスコミからの情報に依存して、自らの意見を形成する。また、マスコミは、一般市民に歓迎されるように情報を提供する。その相乗作用が、このスレッドでの絶望的なまでの乖離現象の背後にあるのではないだろうか。マスコミの責任は重い。

ブッシュ大統領の一般教書演説 

ブッシュ大統領の一般教書演説を一部聴いた。

イラクでの内戦状態は、アメリカにとって最悪のシナリオだ。だから、更なるイラク派兵を認めて欲しいと言っていた。

誰がイラクの内戦状態を生み出したのか?アメリカにとって最悪のシナリオを生み出したのは、誰なのだ?