茨城県北の産科崩壊の危機 

日立製作所日立総合病院は、茨城県県北の中核病院だ。その産科が、崩壊の危機に陥っている。これは、ドミノ倒しで他の地域にも波及する可能性が大きい。

政治・行政を司る方々は、この事態に、どのように対処するのだろうか。ここまで放置した、政治家・官僚の責任は極めて大きい。


以下、茨城新聞より引用~~~


日立地域お産ピンチ 中核の日製病院 医師確保、予断許さず
2007/09/30(日) 本紙朝刊 総合1面 A版 1頁

 日立地域のお産が危機にひんしている。日立・高萩・北茨城三市のお産の半数以上を手掛ける日立製作所日立総合病院(日立市)で来春以降、現行の産科医六人体制を維持できるか危うくなってきたためだ。日立地域では出産施設が年々姿を消し、現在は同病院も含め四施設だけ。同病院の引き受け体制が崩れれば、他に受け皿はなく、「出産難民」が生じかねない。日製日立病院は県医師会などとともに、医師確保へ躍起になっている。
 ■地域の半数超担当
 県医療対策課によると、昨年度の日立地域(日立・高萩・北茨城三市)の出生数は計二千二百五十七人。日製日立病院は、このうちの半数超の千二百十五人の出産を手掛けた。三市の合計出生数はこの十年間で七百人減ったが、同病院が引き受けた出産数は逆に三百人以上増えた。
 日製日立病院の常勤産婦人科医は現在六人。昨年三月以降、二人減った。産科医は二十四時間体制の宿直や休日当番、緊急の呼び出しなどがあり、「体を休める暇がない重労働が続く」(同病院)。若手医師の場合、残業時間は一カ月平均百時間に上るという。
 しかし、日製水戸病院によると、こうした常勤医六人のうち数人については、来年四月以降も引き続き勤務してもらえるか確約を得られていない。このため、病院は万一に備えて後任医師の確保に懸命だが、「行政も巻き込んで探さないと難しい」(同病院)。来春以降の出産予約を受け付けられるか予断を許さない状況で、去る八月には県に医師確保のための財政支援も要請した。
 ■負担限界超える
 県産婦人科医会(石渡勇会長)によると、日立地域の出産施設は十五年前には計十三施設を数えた。現在は日製日立病院と、昨年十一月に産科を再開した北茨城市立病院、診療所の瀬尾医院(日立市)、助産所の加茂助産院(同)の四施設だけ。
 日立地域の産婦人科の医師数は計九人。医師一人当たりの年間分娩ぶんべん数は約二百四十件に上る。日製日立病院に次いでお産が多いのは瀬尾医院だが、同医院の場合、医師は院長だけで、院長一人で年間約三百八十件のお産を担う。早産や胎児異常などリスクの大きいケースは日製日立病院に搬送している。
 石渡会長は「本来、通常分娩は医師一人当たり百五十人が限界」と指摘する。瀬尾医院の瀬尾文洋院長は「日製日立病院が疲弊すればハイリスク患者の受け皿がなくなる」と危機感を募らせる。
 ■困難な体制維持
 限られた医療資源を集約化して効率性を高めようと、県は昨年四月、県内を三ブロックに分け、各地域の中核病院を「総合周産期母子医療センター」と位置付けた。日製日立病院は「県北サブブロック」の「地域周産期母子医療センター」として県北東部を受け持つ。危険性の高い出産をセンターに集中させ、通常分娩は診療所や助産院が担う形を目指した。
 石渡会長は「センターも診療所も今ぎりぎりの状態を維持している。医師不足を改善しない限り問題は解決しない」と語る。県医師会の小松満副会長は「県全体の出産の四割を担う診療所がお産をやめると分娩体制を支えられなくなる」と警鐘を鳴らす。
 県によると、県内の産婦人科医師数は二〇〇四年現在、人口十万人当たり6・6人で全国四十二位に低迷。県内の地域間格差も顕著で、医療圏ごとにみると、日立地域は同4・9人と最も高いつくば地域(11・0人)の半分以下となっている。

後期高齢者医療制度の保険料 

いつも参考にさせて頂いている、ブログ「道標Guideboard2.18」からの情報。

後期高齢者医療制度の、国民一人当たりの負担額がおよそ明らかになったようだ。

厚生労働省の試算では;

平均 74000円/年

最高額 50万円/年

しかし、この試算は低すぎると地方自治体が明らかにしている。東京の場合;

96000円から155000円/年

年金を15000円以上受け取っているお年寄りからは、天引きされる。当然、介護保険料も合わせて天引きとなる。

これで完璧な医療介護が保証されるのか。否、決してそのようなことはない。結局、家族が自宅で看取る数十年前の状況に舞い戻るのだ。核家族が増えている今、どれだけの人々が、この制度に耐えられるのか。

老病死は、だれにも確実に訪れる。

多くの医療介護難民が、来年春以降生じる。それは、貴方の家族、貴方自身そして私なのだ。

上記ブログ「道標Guideboard2.18」の内容は既に紹介させて頂いてあるが(ここ)、追加情報もあり是非お読みになって頂きたい。

金子勝教授のドキュメンタリー番組 

を、録画してあったものを、4回分通して観た。3回目の番組内容についてのコメントは、ここ

暗澹たる気分だ。

「たらい回し」される患者、「たらい回し」は医療制度上仕方の無いことだ(この言葉には、ぎりぎりで頑張っている医療現場を貶めるニュアンスがあるが、番組内では現場の状況を正確に報道している)、在宅介護に疲弊しきる家族、疲弊する医療現場、僻地の病院は、診療報酬の削減と医師不足で危機に立ち、潰れるところが出ている、国民健康保険は、実質破綻している、その国保にも入れぬ人々がいる、未保険者は全国で480万世帯に上る等々。

金子教授は、セーフティネットを拡充してこそ、国の基礎がしっかりして、経済活動等にも良い影響が出るといった提言をしていた。しかし、彼のこうした提言が、現在の社会保障削減、医療費抑制の路線を走る現政権にどれだけ聞き入れられることだろうか。

一番切なかったのは、この番組に意見を寄せた方の多くが、医療関係者だったということだ。その声は、わたしの心にも響く切実なものだった。しかし、医療関係者、そして恐らくはこの医療提供体制で酷い目にあっているごく一部の国民しか、この問題に関心を抱かないとしたら、問題は極めて深刻だ。

高齢化社会が進行し、医療社会保障関係の予算が増え続ける危惧はよく分かる。しかし、医療社会保障の現場が崩壊しては、国の存続そのものが危うくなるのではないか。来春から実施される「後期高齢者医療制度」も、まずは「金集めの話」だけが取り決められて、その内容は明らかにされていないという。金の話も大切だが、それと同時にどのような医療介護が必要とされるのか、それを地域でどのように現実化させるのかという議論を進めなくてはならないはずだ。

安倍前首相は、「機能性胃腸障害」で入院を続けている。都内の一流病院の一番高額な個室料金の病室で療養されているらしい。首相としての心労も重なったのだろうから、十分療養して頂きたいが、通常の医療制度からすると、すでに急性期医療は過ぎ、療養病床医療か、在宅医療に移っていただく時期にきているのではないだろうか。安倍前首相が急性期病院に入院を続けている医学的な理由があるのだろうか。

安倍前首相の入院が、公務に関連したものと認定されれば、その費用は、衆議院から支出されるようだ。父君からウン十億円という遺産相続を政治団体を通して受けたという、安倍前首相からするとはした金かもしれないが、社会保障面で手厚く遇されているのは事実だ。

政治家や高級官僚は、社会保障の面で、このように手厚く保護されているのではないだろうか。国の社会保障政策を策定する人間が、社会保障の縮小の痛みを受けずに済むとしたら、それは深刻なモラルハザードになることだろう。

大野病院事件 第八回公判 

上記が、昨日28日、福島地裁で開かれた。産科病理の専門家である弁護側の証人が証言したようだ。「ある産婦人科医のひとりごと」の本日のエントリーとして、手際よくまとめられ、関連報道とともにアップされている。

検察側の証言者とは異なり、胎盤病理の著書もあるという弁護側証人の証言が、医学的に正しいものであると信じる。たとえ、証言者の証言内容のいずれかが、医学的に正しいものと断定されず、議論を尽くす必要があるものだとしても、それは「業務上過失致死」を争う「刑事裁判」で行なわれるべきことではない。裁判上の争いとは、全く相容れない。医学的正当性を学問的に議論すべきことだ。

この裁判は、産科医療を崩壊に向けて方向付けた歴史的な裁判だ。この裁判の行方を、K先生の無罪を信じつつ、しっかり見届けたい。

携帯電話による超高速通信 

ブロードバンド等遠い夢と、自宅では、古の通信回線ISDNでネットをしていた。光回線は、ある程度まとまった需要がないと引けないという話で納得していた。

ところが、最近、NTTの営業マンが突然いそいそと現れ、光回線が、田舎のはずれにある我が家にも引けると仰る。それっとばかりに、喜んで光フレッツを契約した。

ところが、下記のような超高速通信が、携帯電話回線で可能になるらしい。これは、光回線などに置き換わる技術と考えてもよいのだろうか(勿論、コストの関係もあるが)。大幅な周波数帯域を消費すると思われるが、どの辺りでこの通信が可能になるのだろうか。また、PLCに置き換わると考えても良いのだろうか。

嬉しいような、少しくやしいような・・・。

以下、引用~~~

超高速通信可能な基地局開発 携帯電話用に富士通
朝日新聞2007年09月28日

富士通は、家庭用光ファイバーを超える超高速通信が可能な携帯電話用の基地局装置を、世界で初めて開発した。09年以降のサービス開始に向けてNTTドコモと共同開発を進 めている次世代高速データ通信「スーパー3G」用の機器だ。

効率的に大容量データを送信できるアンプを開発し、基地局に必要な通信速度を実現した。スーパー3Gは下りで毎秒300メガビット。現行の携帯電話で最も速いHSDPA( 下り毎秒3.6メガビット)の100倍近い高速通信が可能で、無線ブロードバンドの主役として期待される。

スーパー3Gに対応した携帯電話やパソコンを開発すれば、いつでもどこでも大容量のハイビジョン映像などを快適に視聴することができる。家庭内に専用の受信機器を置けば、 光ファイバーなどの回線を引かなくても、ブロードバンド環境を整えられるという。

無伴奏組曲2番プレリュード 

今日も、昼休みのチェロのお稽古。

今日は、バッハ無伴奏2番ニ短調プレリュード。しずかに咽び泣くように始まる(あぁ、演歌みたいな表現いたいになってしまうが・・・実際そうなのだ)。やがて、同じ音型のフレーズを、繰り返しつつ、高潮する。途中の終止に入る直前には、激しい慟哭に変わっている。終止の後には、慰めるような、諦観を誘うような静かな旋律が続く。全体を包み込む重音で締めくくられる。

バッハの息遣いと嘆息、そして諦観とを聴くことができる。

バッハが、遠い時代と文化の人間とは思えぬほどに身近に感じられる。これは、音楽を楽しむものの特権だろう。

さて、ヨーヨーマの演奏でも聴きながら、昼休みとするか・・・。

蔓延する日本脳炎ウイルス感染 

日本脳炎ウイルス感染は、多くの場合、かるい夏風邪または無症状で終わってしまう。が、脳炎を発症すると、重篤な経過を取り、救命できたとしても、神経系の障害が残る可能性が大きい。治療法はなく、予防接種だけが対処方法である。年間数名の患者が、西日本を中心に発生していると言われている。

下記のニュースにあるように、2年前、日本脳炎予防接種の副作用(ADEMという脳炎)と思われるケースが生じ、その後、厚生労働省は、日本脳炎予防接種を推奨しないことを勧告。現在は、親御さんから承諾書をとって、予防接種を実施している。この承諾書には、受けさせる親の責任を明記してあり、副作用を生じても救済処置は取らないとも受け取れる内容だ。

日本脳炎の予防接種を受けることを、現状でも、私は推奨している。理由の一つは、ADEMの発症頻度は、凡そ100万人に一人と推定されており、きわめてまれな合併症である。さらに、このニュースの通り、日本脳炎ウイルスが蔓延している可能性が高いこともある。飼い犬に日本脳炎の抗体が陽性になっているということは、飼い主の家庭、その周辺の人間も同様に感染している可能性が高い。脳炎の副作用のみられぬ新しい予防接種の開発が大きく遅れている現状では、日本脳炎の予防接種は、旧型のものでも受ける方が良いように思える。

新しい予防接種の開発をこれまで進めてこず、無為無策できた行政。結局、予防接種を受ける者に副作用の責任を負わせる無責任振りは、強く批判されるべきだろう。

以下、引用~~~

日本脳炎、室内犬にも抗体 通常環境で感染の危険か ワクチン中断に懸念の声 {1}
07/09/27
記事:共同通信社
提供:共同通信社

 蚊が媒介する日本脳炎に人が感染する危険は、近隣に豚がいるなどの「要注意」とされる環境でなくても依然かなりあることが、山口大の前田健(まえだ・けん)・准教授(獣医微生物学)らの調査で27日までに分かった。

 人の近くで暮らしているため、こうした危険の評価に適すると考えられる飼い犬を調べたところ、蚊に刺されることが少ないはずの室内犬の約1割から、感染歴を示す抗体が検出された。犬の体内でウイルスは増えないため、犬から人に感染する恐れはない。

 日本脳炎ワクチンの定期接種は、副作用を理由に2005年から事実上中断、新ワクチンの登場も遅れているため、免疫がない子どもが増加中。専門家からは影響を心配する声も出ている。

 前田さんらは、05―06年に山口県周辺の動物病院にかかった飼い犬計100匹の血液を調べ、17匹(17%)から日本脳炎ウイルスへの抗体を見つけた。飼育環境との関係では、屋外で飼われている犬の陽性率が高く38%だったが、室内飼育犬も10%が陽性で、あまり外に出なくても感染の危険はあることが分かった。

 日本脳炎はウイルスを持つ豚の血を蚊が吸い、人を刺すことで人に広がる。厚生労働省は、人の流行の恐れを予測する目的で豚の感染状況を調べているが、近年は宅地と養豚場が離れていることが多く、前田さんは「人への危険予測には、生活環境が近い飼い犬の方が適している」とみる。

 前田さんは「室内犬にも抗体があるということは、人への感染機会は依然多いとみられる。安全なワクチンの開発を急ぐべきだ」と話している。

▽日本脳炎

 日本脳炎 日本脳炎ウイルスによる中枢神経疾患。豚の体内で増えたウイルスを主にコガタアカイエカが媒介する。人から人には感染しない。感染者の大半は無症状だが、脳炎を発症すると死亡率は高い。患者は世界で年3万―4万人。日本では1966年の約2000人をピークに減少。94年以降は予防接種法に基づく定期接種の対象となり年間数人に減ったが、厚生労働省は2005年、一例の重い副作用を受け接種を「推奨しない」と発表。定期接種が事実上中断した。06年に登場予定の新ワクチンは開発が遅れ、希望者は旧型を打てるが、在庫は少ない。

Practice makes it perfect. 

John W7OEが、この1,2週間前から、7メガで聞こえるようになった。彼がまだWA7のプリフィックスのコールを持っていた頃からの知り合いである。この1,2年間聞こえなかったのだが、彼について少し心配な噂が私の耳に入っていたので、とりあえず、彼の信号を聴くことができるようになったのでホッとした。どうもある理由で引越しを余儀なくされて、最近7メガのアンテナをようやく上げたらしい。

彼は、以前からものすごいQRQで送信するオペであったが、最近会った時に、盛んにCWの練習をしなきゃと言う。確かに、早いことは早いのだが、打ち間違えや、特定の符号で引っかかるようなことが時々あった。

その後、数日してから、再び会った時には、元通りの完璧なCWになっていた。練習の成果が出たと自分でも仰る。

自分のことを考えてみると、結構打ち損じをやっているが、それでもある程度の速度で打てるのは、殆ど毎日CWで運用しているからなのかもしれない、と改めて思った。英語で考え(または、考えた内容を英語に翻訳し)、それをCWで打つという作業は、頭と腕の結構な作業である。こうした普段行わない作業は、特に中高年の域に達した今、行わないでいると、たちまちさび付くに相違ない(Johnは、私よりも2,3歳若かったような気がする)。

Practice makes it perfect.

という格言は、完成を目指して向上するという意味だけでなく、現状を維持するのにも、練習が欠かせないことを意味するのだ。

至極当然なことのようだが、練習を欠かさぬこと、これを実行するのはなかなか難しい。

ロストロポーヴィッチが、チェリストからナショナル交響楽団の指揮者としてデビューする時に、指揮をはじめることで、チェロの練習が疎かになり、チェロの腕が落ちないかと尋ねられて、「大丈夫、毎日チェロを2時間弾く、それで十分だ。」と答えたらしい。あの才能に恵まれた天才チェリストでさえ、毎日2時間は練習するということに驚いたことがあった。

かの大チェリストと自分を並べるのは恐れ多いが、CWの技術を衰えさせぬためにも、毎日運用することが大切だと改めて思った。

毎日練習する秘訣・・・それは、CWが好きだということだけ。

チェロの方は・・・まぁ、そこそこに楽しんで行こう(笑。

奈良県の産科医療対策 

奈良県の産科医療の崩壊への行政の対策は、

1 コーディネーターという病院探しの事務職

2 総合周産期母子医療センターという箱物

を、新設することらしい。

奈良の産婦人科医は、全県で72名しかいないと報じられている。その内、実際にお産を扱っている産科医はどれだけいるのか。毎日新聞によって大淀事件が起きるまでは、ぎりぎりのところで、奈良県の産科医療は回っていたのではないか。必要なのは、連絡係の事務員、箱物ではない。事務員の増員は、当直医師の負担を多少は軽減するかもしれないが、転送される側の負担軽減には全くならない。問題は、産科医の不足である。産科医の激務と、責任はないのに訴訟され易い立場が、その不足の原因だろう。上記1,2の対策では、何の意味もない。

県のレベルで対処できぬものかもしれない。そうであれば、医療現場の声を国に届けること、国のレベルでの対策を強力に要請することをすべきではないのだろうか。

夜勤の事務員の仕事口が一つ増え、中に産科医の十分いない医療施設としう箱物を莫大な税金を用いて作る・・・行政は一体何を考えているのだろうか。

以下、引用~~~

病院探しコーディネーター 奈良県、予算提案へ
07/09/26
記事:共同通信社
提供:共同通信社

 妊婦死産問題が起きた奈良県は26日、ハイリスク妊婦の受け入れ病院を一元的に探すコーディネーターを11月から県立医大病院に置くと発表した。

 死産問題の検討委員会の意見を受けたもので、病院探しの時間短縮が狙い。9月県議会に人件費など1000万円の補正予算案を追加提案する。

 県によると、コーディネーターは医師や委託職員に代わり、平日の夜間と休日、かかりつけ医からの受け入れ要請や他府県との連絡を請け負う。

 ただし今回の妊婦死産問題のような救急隊からの要請は、医大病院の負担が大きくなり過ぎるとして対象外。県は今後の検討課題としている。


総合周産期母子医療センター立地で奈良県知事「県全域で検討」
07/09/26
記事:毎日新聞社
提供:毎日新聞社

総合周産期母子医療センター:立地で知事「県全域で検討」 /奈良

 荒井正吾知事は25日、緊急・高度な母子治療に対応するため新たに建設する本格的な総合周産期母子医療センターの立地について、「県立医科大学内にこだわらず、県全体で広く検討したい」と述べた。県議会の代表質問で答えた。今年6月の建設表明時、橿原市の医大内としていた方針を修正した。

 医大の病棟を改修して来年5月までに稼働させる暫定的なセンターとは別に、県は本格的なセンターを新規建設する予定。今年度中をめどに整備構想をまとめる。

 荒井知事は「医大や他の県立病院、民間病院を含め、改めて幅広く検討する」と述べた。県医大・病院課によると、医大の敷地が手狭なことなどから、地域のバランスも再検討するという。【中村敦茂】

復活 

仕事場の待合室に西日が当たって、夏場はとても暑くなってしまう。そこで、西側の駐車場と待合室の間に、山法師を植えてもらった。移植したのが、まだ暑さ真っ盛りだったので、根付くかどうか心配だった。植木屋さんは、夜毎日やってきて、水をかけてくれ、さらには、よしずを西側に張って、直射日光を防ぐようにしてくれた。

その甲斐があってか、ここ数日、ようやく若い枝葉が伸び始めた。

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しばらく、葉は枯れかかり、元気がなくなってきていた。それが、ある日を境に、新しい葉が伸びてくる。大げさに言えば、生命が、死に向かうのか、再び生の世界に戻るのか、剣が峰を歩いてきたものが、再び生き始めたという印象。

ベートーベンの弦楽四重奏曲15番の緩徐楽章を思い起こした。

朝令暮改 

つい先だって、標榜診療科目名を、大幅に減らす決定をし、反対を受けて、こそこそと撤回した厚生労働省。今度は、ほぼ無制限に、診療科名を増やす方針のようだ。

朝礼暮改、ここに極まれリ。笑うに笑えない。他の重要事項も、この調子なのだ。それも、決定事項を実施に移すまでの時間的猶予が、数日間だったりする。

こうした官僚に支配される仕事に就いている自分。じわじわと絶望感がこころに押し寄せてくる。


以下、引用~~~


診療科名、一転大幅拡大へ 病名や部位組み合わせOK 「総合科」新設は持ち越し 厚労省、来年度実施目指す (1)
07/09/25
記事:共同通信社

 厚生労働省は21日、医療機関が表示することができる診療科名を現行の38科から大幅に拡大し、内科、外科などの主な診療科に体の部位や疾患名を組み合わせた「腎臓内科」「糖尿病・代謝内科」などを新たに認める方針を固めた。

 現行制度は複雑で分かりにくいとの指摘があり、26科に絞り込む方向で検討していたが、医療関係の各学会の反対などがあり方針転換した。今後、診療科名を具体的に決定し、医療法に基づく政令などを年内に改正、都道府県や関係団体に通知し、来年度からのスタートを目指す。

 また内科、小児科などの幅広い診断能力を持ち、患者の初期診療に当たる「総合科」の新設については、医療団体が国による資格認定に反対する姿勢を崩していないことなどから、結論を持ち越した。

 同日開かれた医道審議会の部会に同省が方針を提案し、了承された。

 新たな方針によると、内科、外科、歯科の3科についてはこれまで通り単独で表示できるようにするほか(1)臓器や体の部位(2)症状、疾患(3)患者の特性(4)診療方法--の4つの要素を組み合わせたものも認める。

 また3科と組み合わせることが難しい小児科、精神科、アレルギー科などもそのまま表示できるようにするほか、体の部位などと組み合わせることも可能とする。

 表示を認めるかどうかは「診療科名が患者の間に定着しているか」や「治療効果があることが証明されているか」を基準に判断し、不適切な表示が見つかった医療機関には厚労省が是正を指導する。

 来年度以降、医療機関の看板などに旧来の科名を掲げていた場合は、変更までに一定の猶予期間を設ける方針。

 厚労省は5月に38科を26科に絞り込む一方、体の部位などを小さく併記する案を同部会に提示したが、「表示できる診療科名が減ることになり納得できない」と各学会が反発したため、再検討していた。

▽診療科名の表示

 診療科名の表示 1948年に制定された医療法では、表示可能な診療科名として内科、外科、小児科、産婦人科など16科を指定。その後、78年までに神経内科や美容外科などが加わり、96年以降は厚生労働相の認可が必要な麻酔科を含む計38科が表示可能となっている。厚労省はより適切な医療機関の選択に役立ててもらうため「詳細かつ分かりやすい表示」を検討していた。

旅愁 

信州、穂高に行ってみたい。初秋の風が吹く、穂高を歩いてみたい・・・改めて、そう思わせる記事が、「志村建世のブログ」(9月24日のエントリー)に記されていた。懐かしい。

志村さんの文章は、静かな説得力があり、いつも読ませていただいている。

何時になったら、ふらっと旅に出ることができるのだろうか・・・。

健康でいられる年齢の平均は70歳代前半だという。それほど時間は残されているわけではない。

日常から離れて、ふっと旅立ちたくなる。

今日は、急患13名。喘息の患者さんが少しずつ増えている。明日から、また鉢巻を巻き直して仕事だ・・・。

酒酔い運転とアルコール依存 

秋の交通安全運動が始まった。今朝、仕事場に行く途中、それに帰り道でも、パトカーに捕まった車・運転手を見かけた。せいぜい気をつけなければならない。

今回の道路交通法改正で、酒酔い運転の罰則が厳罰化され、同乗者などにも、責任が負わされるらしい。酒酔い運転で起きる悲惨な事故を思うと、この改正がそうした事故の予防に結びつけば、それに越したことはない。

ただ、気になることがある。酒酔い運転をする者のなかには、かなりの確率で、アルコール依存症の方がいるのではないか。特に、酒酔い運転を繰り返すもの、日中からアルコールを飲むものには、その可能性が高い。その場合、罰則強化だけでは、問題の解決にならない。

アルコール依存症の問題に、社会がもっと眼を向けるべきなのではないだろうか。アルコール依存に陥らざるを得ない、個々の状況に対して、適切な対処をしなければ、問題はさらに深刻化する。厳罰化は、酒酔い運転事故を多少減らせても、事故を起こして被害者を助けることなく逃走するといった悪質化を相対的に増やす危険性がある。

Tim VK3IM 

昨夜、Tim VK3IMと7メガで会った。半年振りだったか。Mt.Elizaというメルボルンの近郊に戻って、落ち着いたようだ。

JA1KIH局と交信したばかりで、彼と私のことを話題にしていたようだ。JA1KIH局は、10代の頃からの知り合いで、彼は最近ビッグビームをあげて、カムバックしてこられたようだということを申し上げた。彼の年齢の話題から、私達の歳の話となり、彼が私よりも10歳年上ということで、正確に私の年齢を覚えていてくれた。

私の中にある、彼のイメージは、彼がまだ40歳代の頃のもので、映画俳優のアンソニー パーキンスに似た好青年そのものだと言うと、パーキンスとは痩せていることしか似ていないね、と言われてしまった。1962年の映画「サイコ」にパーキンスが出ていたが、あれは酷い映画だった・・・と・・・。映画俳優に似ているという褒め言葉も使い方を間違えると、こんなことになるという実例だ・・・。

それにしても、時間がたったものだ。

Timは、最近自宅にADSLをようやく引いて、ネット環境が整った様子。フリーソフトをダウンロードして活用していると言っていた。彼は、元々、統計学を大学で教えていた教師、PCはお手の物なのだろう。

私の記したTimの話を、このブログか、A1Cのサイトにアップしてあったことを思い出し、John 9V1VVのようにグーグルの翻訳機能を用いて、読まれるかもしれぬと考えた。彼のFT101Eから送出されるCWの音とキーイングが素晴らしかったことを書いたのを覚えていたが、それ以外の様々なエピソード・・・たとえば、洗濯機を手に入れる前は、彼は、バスタブに衣類をぶち込み、プラスチックの棒でかき回して洗濯していたこと等々・・・を記したかもしれないと、予め詫びておいた。彼は、いやいや、それは本当のことだし、大丈夫と答えてくれた。

彼のFT101Eは、パワートランスが焼けてしまったらしく、今は電波を出せない、しかし、トランスを交換できたら、その機械を使って出てくると言っていた。

彼とは、昔は、2、3時間もぶっ続けで交信したものだが、昨夜は1時間でお腹が一杯に・・・またちょくちょく会おうと約して、お別れした。

彼のようなラグチュー好きなオペ、それができるオペは、少なくなってしまった。得がたい友人の一人だ。

OECD Health Data 2007 

今年の7月に公表された上記のデータ中、HOW DOES JAPAN COMPARE?と題して、日本の医療事情の国際比較が載っている。これは、レジュメだが、大体のことが分かる。

思いつくままに、まとめと感想・・・

○日本では、医療費支出が少ない。OECD平均を下回っている。

○医療費の中に占める公的な部分が比較的多い。

○医師は、単位人口当たり少なく、急性期病床は多い。要するに、多いDutyを少ない医師が担っている。その報酬は少ない。

○医療機器の数が極めて多い。

○国民の平均寿命は、世界で一番長い。心疾患の死亡率減少が寄与している。

○乳児死亡率も小さい。

○肥満は少ないが、喫煙者の割合が多い(・・・あのメタボ対策とやら、喫煙を軽く見すぎではないか・・・禁煙を強力に勧めるべきだ。)

これからの数年で、医療費をさらに削減する政府の方針であり、格差も進むことだろう。その時に、OECDが公表するこれらのデータがどのように変化していることか・・・。

行政の情報操作 

このところ、医師・医療機関の不祥事の報道が続いている。精神科クリニックで、患者を殴った医師に有罪判決が出たとか、病院の従業員を病気でもないのに、入院したことにして、診療報酬を得ていた病院長が逮捕されたといった類だ。これらの医師は、不正を働いたのだから、それなりに、処分・処罰されて当然だと思う。

一方、ある心臓外科医のケースは余り報道されていない。彼は、本来彼の責任ではない医療事故の責任を、彼の仕事先であった東京女子医大当局に押し付けられ、それが原因となり、刑事告発されたが、一審で無罪を得た。彼は、自分が先天性心臓病で、心臓外科手術によって病を癒され、同病で悩む子ども達のためになりたいと、心臓外科医になった方である。現在、彼は、一人で、自らの刑事裁判を戦い、さらに人権を侵害する報道を行った報道機関に民事訴訟を起こしている。フジテレビ等には既に勝訴している。報道機関への彼の提訴、勝訴について、報道機関は、最小限の報道しかしていない。このケースは、刑事事件として冤罪事件であり、さらに報道機関が、警察の発表を垂れ流しに報道し、彼の人権を蹂躙した点で、重大な事件だ。この医師のブログは、ここ

こうした報道機関の、医療関連の出来事の扱いの違いはどこから来ているのだろうか。

報道機関が、医師を貶めることに熱心であることもあるが、自らの過ちを訂正・謝罪しようとしない姿勢の問題も大きい。

さらに、大きな問題は、行政による情報操作である可能性だ。来春、診療報酬改定が行われる。行政は、診療報酬を大きく落とす積りだ。それに対する、医療側のリアクションを押さえ込むために、医療機関・医師の不祥事を大々的に報道するキャンペーンを張っている可能性が大きい。

また、後期高齢者医療制度が、来春から実施され、さらに70から74歳までの自己負担が増やされる。これは、70歳以上の方々に大きな負担を負わせ、さらに75歳以上の方々には不十分な医療しか与えぬ制度であり、一方で行政は在宅医療を推進することを目論んでいる。最終的に、医療費削減だけを目的とした制度変更だ。その内容が、国民に知れ渡る前に、この新制度への批判を行政が受けなくて済むように、医療機関に世論の批判を向けるようにしておく意図もあるように思える。

さ、見ものだ、これから行政の形振り構わぬ情報操作の幕開けだ・・・。

楽器の練習 

何時だったか、テレビで、イタリアのある養老院のことを放映していた。作曲家であるヴェルディが、私財をなげうって、リタイアして音楽家が老後を過ごすために建てた施設だ。なかなか立派な、石造りの建物。そこで過ごす老音楽家達の中には、楽器の練習を続ける者もいる様子だった。

認知症と思われる、老ピアニストが、同じフレーズを繰り返し、弾き続けている様が映し出された。一瞬、あぁ、あのようになったら、本当にお終いだなという、ありふれた感想が、頭に上った。異様であり、かつ何か物悲しい風景でもあった。

私のチェロは、もともとが大したことはないのだが、最近昼休みにちょこちょこと練習していると、手の痛みを覚えたり、早いパッセージがどうしても弾けなかったり、リズムが取れなかったり、様々な問題があることに改めて気づく。現状維持を出来れば良い方で、退歩しているのではあるまいかと思えてくる。それでも、楽器に集中できる時間は得がたくて、キコキコやっている。

中高年からの楽器の楽しみ方とは、こんなものでも良いのかもしれない。あの養老院で、同じパッセージを飽くことなく引き続けていた老ピアニストのようになることが目標であっても良いのかもしれないと、最近思うようになってきた。楽器をその最大限の能力を発揮させて、音楽のイデーの世界を垣間見ることができれば、それだけで十分だ。

格差の拡大・固定化と、セーフティネットの欠如 

人材派遣が、廉価で扱いやすい労働力を提供し、一方で、格差社会を生み出す大きな要因になっているようだ。

経済界にとって都合の良い、派遣労働者達。彼等が、ワーキングプアになって、国内需要を増やさないとしても、企業の多くは輸出企業であるから良いのだろう。中途半端に技能や、知識を持たない労働力を、コストをかけずに得ることだけが、経済界の要求であり、目的なのだろう。

派遣労働者は、時として複数の派遣会社を経由して派遣され、大きな搾取を受ける。ヨーロッパ等とは異なり、時間当たりの給与レベルは、正規雇用よりも低い。労働基準法の保護を受けることは少ない。時に、保険等にも加入してもらえない。

自由社会のおける競争が、進歩と成長の原動力と主張する一派もあるが・・・現在の政権は、その考え方なのだろうが・・・労働者として努力しても、派遣労働者でいる限り、向上の機会は奪われてしまう。

過日の、金木勝教授のNHK番組で、健康保険未加入の家庭が、480万世帯に上ると知って、驚愕した。アメリカの無保険人口のレベルまで、すぐそこに迫っている。

固定化された格差社会と、セーフティネットの欠如は、国力を著しく落とすことだろう。

これで良いのだろうか。

秋を迎えるにあたって 

北関東は、今日も気温が35度付近まで上昇した模様。先程、夜の散歩をした時、遠く、那須連峰の方で、稲光が光っていた。まだ、蒸し暑い大気だが、吹き抜ける風には確かな秋の訪れを感じる。

こうした初秋に聴くのが適した音楽は、何と言っても・・・何時も同じ音楽を挙げてしまうが、ブラームスのクラリネット五重奏曲である。クラリネットのプリンツ、ウィーン室内合奏団の演奏を、車に載せて聴いている。定番のウラッハ・ウィーンコンツェルトハウス弦楽四重奏団の演奏よりも、かろやかで、流れる演奏。人生への諦観と、内に秘めた熱い気持ちとを、しみじみと歌い上げている。

もう一つ、シューマンのピアノトリオ1番。地味な曲だが、清々しい美しさと、重厚な構成感とを聴くことができる。1楽章など、この時期を迎えるこころを音楽で表現しているようだ。グリーグトリオの演奏。かろやかな感傷に彩られた名曲、メンデルスゾーンのピアノトリオ1番とカップリングされている。

ブラームスの弦楽五重奏曲1番を大音量にして聴きながら、稲の収穫の進む田舎道を突っ走る快感は既に記した通り。バッハの管弦楽組曲2番も、光り輝く夏から、寒さと暗さの冬に向かうこの季節に良く合う。ブランデンブルグの4番もいいなぁ・・・挙げだしたら限が無い。

秋を迎えるのに、音楽が人生の伴奏者であってほしいものだ。

見当はずれな小児救急医療問題の分析 

救急の患者を数人診て、仕事場の自室に入ってきた。初秋の日差しが差し込むが・・・天井が暗い。明り取りの天窓からの熱気が余りに酷いので、天窓を熱遮断の塗料で塗って、実質光も遮断するようにしたためであることにすぐに気づいた・・・穴倉みたいな部屋になってきた・・・。

それはさておき、小児救急と新生児・乳幼児死亡率の話題が、ある医療系BBSで取り上げられていた。

官僚は、現場を知らずに、机上の空論の報告書をせっせと作って、こと足れりとしているのだろうか・・・。

以下、引用とコメント~~~

小児救急の整備62%止まり 医師不足で目標困難に 乳児死亡率は地域差2倍 厚労相に改善勧告 (1)
07/09/12
記事:共同通信社
提供:共同通信社

 入院が必要な小児救急患者に対する24時間対応の医療体制の整備率が昨年9月現在で、全国396地区の小児救急医療圏の62%に当たる245地区にとどまっていることが総務省の行政評価で分かり、増田寛也総務相は12日、舛添要一厚生労働相に原因の分析や新たな対策を検討するよう改善を勧告した。小児医療に対する行政評価は初めて。

私の仕事場のある県では、二次小児救急医療圏は県を9に分割するように設定されている。この二次小児救急医療圏すべてで、24時間診療を行うのは、元来困難なのではないだろうか。経営面の問題では、「小児初期救急への挑戦」によると、病院の小児救急の採算成立ラインは、準夜帯40人以上、深夜帯50人以上とされている。実際上、これは成立し得ない。当県の二次小児救急医療圏の小児科医数は、3から10名である。この人数で、24時間診療を行うことは無理だ。

新たな対策は、明白だ。小児科医数を増やすこと。それに、診療報酬面で対応すること。現在は、当直と言う名の、夜間労働を小児科医がすることによって、ようやく救急医療が成立しているに過ぎない。この「対策」を講じられないのであれば、患者が救急にアクセスすることにブレーキをかける方策を考えねばならない。

 総務省が実施した都道府県の担当者や医師へのアンケートでは、7割が原因について「小児科医が足りない」と回答。構造的な医師不足を受け、同省は「2009年度末までに整備率100%を目指すとした政府の子ども・子育て応援プランの目標の達成は困難」と指摘している。

2009年度待つまで達成困難というよりも、このままでは永遠に達成できない。この方向への努力は、むしろ小児科救急医療を崩壊させる。

 今回の行政評価ではさらに、2005年の乳児の出生1000人当たりの死亡数に、最大の滋賀県(3.5人)と最小の佐賀県(1.7人)で2倍の開きがあり、乳児と新生児ともに高い死亡率が栃木など8県で常態化するなど、小児医療対策に大きな地域差が生じている実態も浮き彫りになった。

乳児死亡率は、滋賀県の数値でも、国際比較では、決して悪くはないようだ。他の先進諸国の数値は、3から7前後。新生児死亡のある程度は、先天異常などによって起きる不可避の出来事だ。わが国の周産期死亡率は、国際的に見ても、最も優れたレベルにある。新生児・乳児死亡率をさらに下げるように努力することは結構なことだが、現在達成している数値が、あたかも悪いかのような記述は現実を反映せず、公平さを欠く。

 総務省は05年12月からことし9月まで、厚労省や自治体などを調査。その結果、396地区のうち151地区の小児救急医療圏で体制が未整備だった。また整備済みとされていた地区でも、35地区で24時間対応ができず診療の空白時間帯があることが判明。同省は「実際の整備率は62%を下回る」と推定している。

 また乳児と新生児の死亡率が高いとされた8県は、05年まで過去10年間の平均死亡率が全国平均を上回るなど、他の都道府県より際立っていた。このうち栃木、福井、福岡、長崎の4県では「研究手法が分からない」などの理由で原因分析も行っていなかった。

24時間小児救急体制の未整備と、新生児・乳児死亡率との関連があたかもあるような記述だが、強い関連があるようには思えない。死亡率は、ほぼベストの状態にあると言って良い。
 
これを受け総務省は厚労省に対し、原因分析や死亡率の改善策の検討も求めた。

総務省がどのような改善策の指示を行ったか分からないが、やるべきことは、下記の通りハッキリしている。問題は、やる気があるかどうかだ・・・新生児・乳幼児死亡率が、特定地域で特に悪いかのように報じ、その原因を24時間救急医療の未整備に求め、医療現場にさらなる激務を要求するのは、見当はずれも甚だしい。

○産科医療における、内診問題のような現実無視の対応を止める
○産科医療他の救急医療での訴訟を抑制する
○診療報酬全般、とくに小児救急のそれを上げる
○当直が、夜間労働になっている現実を把握、対応する
○小児救急への無制限なアクセスを可能にするシステムを取りやめる、日中に診療を受けるような患者・その親への教育・指導を徹底する


▽小児救急医療圏

 小児救急医療圏 小児救急医療をその地域内で提供できるように区分けした圏域。全国で396地区(2006年9月時点)ある。人口や地理的条件、交通事情などを考慮して複数の市町村をひとまとめにした2次医療圏をベースにした。政府の少子化社会対策会議は「子ども・子育て応援プラン」で、09年度末までにすべての地区で夜間、休日でも適切な医療を提供できる体制を整備するとの目標を決めた。

疑問のある総代理店制度 

CQ誌の10月号に、EDC社が米国のVibroplex社の総代理店として、Vibroplex社の製品の広告を出している。Vibroplex社製品は、必ずEDC社を通してしか購入できないということを意味している。

しばらくぶりに細かい記述まで読んでびっくりした。値段が高い。

Vibroplex社の十八番製品であるバグキー類の値段は、米国での値段に比べて・・・

オリジナル ゴールド 1.83倍 

プレゼンテーション  1.83倍

オリジナル      1.43倍

(但し、米ドルのレートを115円/ドルとして計算)

送料を考えても、この値段設定は高すぎないか。

以前、医学書院という出版社が、米国の雑誌の総代理店になって、それまで直接購読していたものが、それが出来なくなったことがあった。確か、2倍程度の値上げに相当したと思う。米国の出版社に掛け合ったが、医学書院を通してくれと言うのみだった。アジア諸国他世界各地では、格安に直接購読できるのに、日本だけは、総代理店を通せという。

医学書院に高すぎないかと苦情を言ったら、米ドル交換レートを150円に設定している、ということだった。当時は、円高で100円程度が実勢レートだったと思う。

海外の製品・書籍であっても、ネットで売買が容易になっている。郵送も確実に行なえる。そうした時代にあって、何故「総代理店」なのだろうか。恐らく、総代理店は、総代理店の権利を取得するために、海外のメーカーや出版社にキックバックを支払っているのだろう。

これは独占禁止法に違反しないのだろうか。

EDC社の扱う製品の不買を提案したい。   

厚生労働白書は、医療破壊・社会保障破壊の計画書 

厚生労働白書について報じられている。医療費削減を進める、実務責任を地方自治体に押し付ける、療養病床削減を推進し開業医に在宅医療を行わせるという方針らしい。医療改革と言いつつ、財界からの要望に沿った医療費削減と、責任の放棄をするという内容だ。

在宅医療はそれ自体良いことだが、結局、病院での看護介護を、家族に負わせることになる。在宅医療の受け皿について、考慮されていない。開業医が在宅医療を担うことも無理だろう。病人、特に病気を持つ高齢者は、医療費を使うことなく、死ねという、官僚のメッセージだ。

以下、報道の引用とコメント~~~

開業医、県の役割強調 在宅医療や医師不足で 厚生労働白書 「1」
07/09/14
記事:共同通信社
提供:共同通信社

 舛添要一厚生労働相は14日の閣僚懇談会に2007年版厚生労働白書を報告した。一連の医療改革に沿った在宅医療推進のため開業医に中心的な役割を担うことを促し、都道府県には、医師不足対策や生活習慣病予防など、一層の役割と責任を持って改革に取り組むよう求めた。

自宅にいながら、家族に囲まれて、病気療養できれば、それにこしたことはない。在宅医療は、そうした点からは、理想的な医療だ。しかし、この白書のプランでは、どれほどの介護が必要なのか、どれだけのマンパワーが必要なのか、患者家族にそれが担いきれるのかということは、お構いなしだ。官僚が、在宅医療を推進するのは、良い医療を追求するためでは決してない。目的は、唯一つ、医療費の削減だ。

予防医療をいうのであれば、タバコの害を、厚生労働省が何故キャンペーンしないのか。財務省の顔色を伺っているので、言い出せないのか。一体、国民のことを考えているのだろうか。


 06年6月に成立した医療制度改革関連法では、公的医療保険制度を持続可能なものとするため医療費の適正化(抑制)推進が必要と指摘。そのために、長期入院の是正や死亡原因の6割、医療費の3割を占める生活習慣病の予防などを挙げている。

公的医療保険制度は既に持続可能ではない。その責任は、これまで高齢化社会への準備を怠り、公共事業や、特殊法人のための予算に湯水のように税金を使い続けてきた政治家・官僚にあるのだ。社会福祉の抑制で、この社会福祉の破綻を糊塗しないでもらいたい。

適正化(抑制)とは一体何なのか。すでに医療費は、先進国中最低のレベルにまで落とされている。これ以上に、落とすことは、医療を積極的に破壊することだ。


 白書は改革を進めるため、開業医に対し、在宅医療に必要な休日・夜間の診療や、患者、家族の相談に乗れる窓口機能が求められるとした。また認知症の診断など高齢者を総合的に診る必要性を指摘した。

改革=医療費削減を、開業医の労働搾取によって行おうとしている。開業医に、365日24時間の拘束をかけてみるが良い。これまで地域医療を担ってきた、開業医の多くは、仕事の規模を縮小するか、退職するだろう。それは、病院勤務医への荷重をさらに増やす。その先にあるのは、地域医療の完全な崩壊だ。

 一部地域での深刻な医師不足に対しては、都道府県は医師が多く集まる中核的な病院(マグネットホスピタル)から医師を派遣したり、一定期間地元で従事する医学部生へ奨学金を拡充することなどを求めた。

どこにマグネットホスピタルがあるというのだろうか。私の住む「県」での不足医師数は、「100数十人規模」だという調査がある。国の医師派遣事業で先ほど派遣されたのは、「全国でたった数人」だ。医学部生を金で釣ることも、上手くいかないことは既に何度も記した通り。官僚は、問題を把握していながら、何も対策を講じようとしない。

 産科、小児科医不足や病院勤務医の過重労働の負担緩和策としては、「医療資源の効率的活用」などが重要とし、診療報酬の重点配分などを求めた。

医療資源が枯渇しかかっているのに、枯渇した資源を「効率的活用」をするとは、言葉遊びもいい加減にして欲しいものだ。産科の危機が、診療報酬の重点配分で解決するとでも思っているのか。

 さらに都道府県間で1.5倍の開きがある1人当たり老人医療費など地域間格差に言及。都道府県を軸とした医療保険の再編、統合の必要性を強調した。

都道府県間で老人医療費に差がでるのは当たり前だろう。年齢構成・医療機関へのアクセス等を考慮すべきだ。医療保険の再編・統合は是非行って欲しい。その際には、是非、公務員のための共済組合管掌の健康保険を、破綻している国民健康保険に統合してもらいたい。国が責任をもつべきだ。

 年金記録不備問題については「国民の信頼を損ねた」と謝罪し、「国民がいつでも自分の年金記録を確認できるシステムに再構築する」と約束した。

記録不備だけではない。官僚上層部は、箱物作りに年金を湯水のごとく浪費し、キックバックや天下り先の確保を行ってきた。末端は、ねこばばを長年にわたって繰り返してきた。厚生労働省、いや公務員に、実態の解明はできないだろう。第三者機関が厳正に実態解明と責任の追及を行うべきだ。

金子勝の緊急点検・日本のセーフティネット 

というタイトルの番組を、一昨日観た。NHK教育。

大阪府守口市の国民健康保険では、年収200万円の家族に、50万円の国民健康保険料がかかるようだ。守口は、高齢化が特に進んでいる地域らしいが、これは、日本の極めて近い未来の状況を示している・・・または、地方では、すでに大なり小なりこれが実情なのだろう。健康保険に入れず、医療を受けられぬ人々が沢山出現している。国民健康保険の崩壊だ。

一方で、公務員が年金をねこばばし、官僚と政治家がキックバックを得るために、箱もの建設で年金を膨大な無駄遣いをしてきた。健康保険も同じような状況なのではないか。この問題は、放映されていなかったが、番組を観ながら、こうした公金横領の事実を思い起こし、静かな怒りを改めて感じた。

医療・社会福祉の現状を、きわめて正確に報道した良い番組だ。この番組を含めて四日間連続して放映したらしい。

私自身番組表で確認していないが、ネットでの情報では、9月16日18時から2時間、四日分の番組を一挙放映するらしい。録画して、全部見る積りでいる。

こうした番組をオンエアーするNHKに大きな拍手を送りたい。さらに、日本の医療・社会福祉の崩壊は、ここまで来たのかと戦慄を覚える。

必見の番組だ。

秋本番 

昨週末、夕方4時。7メガは、静まり返っていた。モントレーのN6NMが、579で入感。彼は、5Wに15m高のダイポールだった。

昨夜は、夜11時頃、W7JBBが同じく7メガで、599+15dBで入感していた。彼は、100Wに、25フィートのバーチカル。ラジアルを50本埋めてあるようだ。

Radarのノイズが五月蝿いこともあるが、Radarが出ていないと、7メガは大体静かだ。

これで、来月には、夕方のヨーロッパ、朝方の北米東部がロングパスで入感し始めるはず、

秋本番だ・・・惜しむらくは、activityが全般に高くないことなのだが・・・。深まり行く秋を楽しんで、毎晩少しの時間でも出ようと思っている。

安倍首相退陣に当たって思うこと 

安倍首相の退陣は、既定のことと思っていたが、こんな時期にやるか、という彼の無責任さに対する驚きだけだ。

彼の短かった政権運営については、様々なところで議論されているのでここでは述べない。

彼では決定的に駄目だなと思ったのは、年金問題が民主党議員の指摘で明らかになった、今年の冬に、それを公にすると、国民が不安になるからと言って、情報公開し対策を取ることを拒んだということを知った時だ。

このように、大きな問題が出現したときに、どのように対処するのかというところで、政治家の力量は明らかになる。「美しい国」といった理念を唱えることは誰でも出来る。

彼は単なる二世政治家で、リーダーたる素質がなかったということなのだろう。

彼の辞任を知って、気持ちはむしろ暗くなった。一つには、彼を後継に選んだ、かの小泉前首相の政治は、この後継選出劇に端的に表れているのではないかということだ。その小泉を圧倒的に支持した(今でも、彼が戻ってきて欲しいという声もかなりあるらしい)国民がいたことが、暗澹たる気分にさせる。小泉の行った政治の評価は、やがて時期が来れば自ずから明らかになると思われるが、彼のような一種のアジテーターに国民が踊らされることは、政治に対する無力感を、私の中で増幅させる。

もう一つ、最大野党の民主党が一枚岩ではなく、政策の違いによる政党の再編が起きていないこと。自民党の中も同様だが、民主党は特にそれが酷い。医療問題を突き詰めると、互いに助け合う社会を目指すのか、自立し自己責任で生きる社会を目指すのか、という思想的な問題が根底にあることに気づく。現状では、各党の思想的な立場が曖昧で、我々が自分の判断を、選挙という政治行動で表現する権利が奪われている状況だ。近い将来、それが解消するかどうか、はなはだ心もとない。

改名・・・ 

カンスケ儀、動物病院を受診したところ、何と、女の子であることが判明。

名前はカンスケのままでもよいではないか、エマニュエルカントにあやかりエマとすべきだ、といった慎重な議論を重ね・・・

ミチル、通称、みっちゃん

と改名することになった。

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医療法一部改正説明会 

かねて予告されていた、地域保健所による、医療法一部改正についての説明会に出かけた。

近くの公的な建物の中規模のホールが、満員になっていたのには驚かされた。コメディカルの方々も聞きにいらっしゃっていたようだ。

内容は、医療安全の確保策の説明。保健所の方が総論をさらっと説明し、その後、近くの医大で医療安全を担当するという臨床系教授が、「医院・診療所における医療安全について」と題して講演。

要点は、医療安全管理、医薬品、医療機器に関して、管理責任者を決めること、各々についてマニュアルを作成すること、年に二回以上従業員に研修を受けさせることの三点である。

各項目のマニュアルの雛形が配られたが、日本医師会の作った医療安全管理指針のモデルは良いとして、他の官僚ないし研究施設の提示するマニュアルの雛形は、詳細を極め、実際的ではないように思えた。その講演者も、この雛形をそのまま取り入れると、万一医療事故が起きた時に、マニュアルの詳細な手続きを踏んでいなければ、その責任を問われることになるので注意すべきだ、と話していた。

インシデント・アクシデントリポートの提出も求められている。インシデントリポートは、あくまでアクシデントを未然に防ぐことにあるわけだが、どれだけ利用されるのか。さらに、日本医療機能評価機構の行っている報告等では、臨床の現場へのフィードバックとしてあまり意味がなさそうだ。

私の考えるところでは、この法改正の目的は;

○行政による、医療支配ないし医療統御の推進(講演者も、同様のことを言っていた)。この改正と同時に、医療事故・法令違反に対してこれまでよりも強い行政処分を下す行政の意思が見える。

官僚の権益確保。マニュアル作成・研修実施・医療機器のメインテナンス等で、官僚が権益を確保する可能性があるように思えた。これだけのマニュアルを、無償診療所で作り、定期的に更新するのは、かなりの負担だ。さらに、研修を年に二回以上行うのも、かなりの負担になることだろう。講演では、様々な対処方法が提示されていたが、例の「日本医療機能評価機構」の実施する院外研修を受けるのも一つの方法と紹介されたいた。

医療の安全を確保することが、患者さんのためになるのであれば、出来る範囲で努力して行きたいものだ。しかし、こうしたマニュアルをただ積み上げ、現場を知らぬ人間の研修を受けることで、どれだけのメリットがあるのだろうか。配られた山のような参考資料から、役に立つ情報は用いるが、他の官僚的な手続きはさっさと捨て去ることにする。

K5MFJ 

昨夜、Fred K5FAから、Martin K5MFJの話を聞いた。

先週末、AnniversaryのためにMartinの家をFredが訪れたのだそうだ。MFJ・・・そう、あの無線機のアクセサリー製造販売のMFJのオーナーである。Anniversaryとは、結婚記念日だったのか、MFJの記念日なのか、尋ねるのを忘れてしまった。

Martinは、事業をどんどん拡大しているのに、とても気さくな人柄なのだと、Fredが評していた。Martinのシャックで、IC7800を触ってきたと喜んでいた。

驚いたことに、Martinは、HygainとAmeritronも買収して、いまや名の知れた三社のオーナーなのだと言う。もしかしたら、アマチュア無線マーケットの縮小とともに、そうした会社が「手ごろ」になっていたのかもしれないが、それにしても凄い事業拡大だ。

私が、「じゃ、次はアイコムかケンウッドを買収する、すると、無線局の設備一式を提案できる会社になるね」とFredに申し上げたら、「Martinもその話には喜ぶに違いない」と受けていた・・・。

安倍首相の所信表明演説 

安倍首相の所信表明演説の記録を読んだ。

参議院選挙の反省を言っているが、何をどのように反省するのか、分からない。これまでの同じ方針で、政権運営・施政を続けるとしか読めない。

テロ特措法は、国会の事後承認なしに自衛隊の海外展開ができるようにすると、昨日から報じられている。これでは、選挙の反省どころではないではないか。それとも、この点の争点をさらに明確化して、総選挙に持ち込み、小泉の郵政選挙と同じに争点を単純化した選挙にする戦術なのか。

いずれにせよ、国民の意思表示によって、謙虚に反省しようとする姿勢がみられない。

彼は、医療に関しては、以下のように述べている。

【夜間でも必要な救急医療を受けられるよう、それぞれの地域において責任を持って対応する救急の拠点病院及びネットワークの体制を確立します。地方における医師不足の解消に向け、「県境なき医師団」を速やかに派遣するとともに、地方の大学の医学部にへき地勤務枠を設けるなど、全力で取り組みます。】

救急医療の崩壊は、救急拠点病院・ネットワークの不足からきているというのだろうか。新しい病院を建設し、IT企業にネットワーク構築をさせる、ということなのか。精一杯仕事をした挙句に、結果が悪いと、訴訟を起こされる現状。どんどん減らされる医療費。そうした問題には目を向けないのか。

「県境なき医師団」?一体、どこから医師を連れてくるというのだろうか。OECD平均の6,7割の単位人口あたり医師数しかいず、常態として労働基準法を守られない労働環境で医師は労働させられている。その事実を見ないのか。

医学部のにへき地勤務枠も、大きな問題だ。医師を志望する学生の将来を、金と入学条件で縛ってよいのか。さらに、医師が独り立ちするまで、少なくとも、10数年はかかるのだ。それまでの間に、地域医療は、完全に崩壊するだろう。長い年月をかけて一人前に成長する医師という技能者集団をあまりにお手軽に考えている。

安倍首相は、福島と奈良の事件に関して何も学んでいないようだ。地方の特殊な一時的な事件だと思っているのか。それとも、これらの事件について、何も頭には入っていないのかもしれない。

彼の頭にあるのは、新自由主義的な経済体制と、国家主義的な政治体制の構築だけなのだろう。

無線局免許 

アマチュア無線局の免許を受ける方法は、簡略化されてきたとは言え、基本的に数十年間変わっていない。

技術的に法令に適合している送受信機を、用いる場合は、その証明(技術基準適合、技適という)によって、免許を申請する。この技適を与えるのは、アマチュア無線ではJARD財団法人日本アマチュア無線振興協会という特殊法人だ。この組織は、官僚の天下り先になっている可能性が高い。アマチュア無線機器のメーカーが、技適を取得するのに、相当の費用がかかるようだ。結局、その技適取得費用を、我々ユーザーが支払っている。注意すべきは、一台一台検査するわけではなく、機種全体にして技適を与えるので、単に書類上の保障にしなかならい。

技適を得ていない機種の場合は、もっと酷い。TSSなる民間天下り機関が、技術的に問題のないことを事務的に保障するのだ。その際に、保証認定料という、マルボウのみかじめ料のようなお金を、我々からふんだくるのだ。と言うのは、TSSは書類審査をするだけ、恐らく書類上の審査も殆どなしに自動的に事務的に処理しているだけだ。我々は、余分な手間と、金を取られる。

免許本体について言えば、移動局と固定局の区別などと言う時代錯誤も甚だしい免許の区別が残っている。5年毎の再免許・電波利用料の納入の手続きなどが重複して、面倒であるし、免許人が一人なのに、移動と固定という二つの免許を取らねばならぬのもおかしな話だ。

米国や、他の先進国では、アマチュア無線従事者免許に許される範囲の設備を、特に面倒な手続きなしに、使うことが許されている。所謂、包括免許である。

10年以上前、アマチュア無線にまだ元気が沢山あった時期に、この免許制度の議論が、様々なところで行われていた。包括制を望む声が強かった。しかし、日本アマチュア無線連盟JARLは、実質上動かなかった。それを良いことに、行政は、このおかしな制度を改善しないままここまで来ている。アマチュア無線人口が減り続けているし、恐らく、天下り先を確保する上では、旨みのない領域なのだろう。このまま、放りっぱなしになる可能性が高い。

放送局の免許制度については、詳しくはないのだが、わが国のように行政官庁が直接免許する国は多くはないと聞いたことがある。放送局の場合、世論の形成に大きく関わるので、政治権力と結びついた、行政官庁が強力に統御しているとすると、大きな問題だろう。様々な問題、特に医療問題でその感を強くするのだが、に関して、放送を始めとするマスコミが、全く同じ論調で報道するのを見ると、何か、権力の監視と統御が行き渡っているように思えて、背筋が寒くなる。

無線局の免許は、時の政権や官僚機構から独立した第三者機関が公平に与えるようにすべきだ。