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 2007年10月 

小児科開業医に、深夜勤務をさせる? 

山梨県郡部の小児救急医療センターの夜間休日業務の深夜を除く時間帯を、地域の小児科開業医が担うことになったというニュース。それだけならば、良く頑張っているな、無理にならないのだろうかという感想を抱くだけだ。

しかし、この毎日新聞の記者は、それだけでは不十分と思っているらしい。「医師の協力を得られず」、19人「しか」いなかったといった口調に、それが端的に現れている。甲府で深夜救急を行っているのは、まったく別な問題だろうに、最期にそれを付け加えて、あたかも、この郡部の小児科医が熱心に救急にあたっていないかのような印象を与えようとしている。

以前から記しているように、開業医の平均年齢は、優に50歳を超えている。その開業医が、深夜業務に従事するとすると、24時間近く連続勤務をすることになるのだ。恐らく、平日の深夜勤務に就く場合は、36時間以上の連続勤務に近いことになるだろう。これは、体力的に到底無理である。中高年の新聞記者諸氏、ぜひそうした労働環境に身を置いてみて欲しい。

財務省は、「医師の給与が高すぎる」から、来春さらに診療報酬を減らすと言明している。その一方で、この夜勤のような一種のボランティア活動を求めている。医師は、勤務医・開業医ともに犠牲的な精神で、こうしたボランティア業務をこなしてきた。それにも限度がある、という声が医師のなかから挙がってくるように思える。官僚は、医療現場を締め上げれば、締め上げるだけ、「効率的な」「よりよいサービス」を得られると思い込んでいる。彼等のために、滅茶苦茶なボランティアを奉仕する理由は一つもない。・・・という、士気の低下が起きることだろう。


以下、引用~~~


深夜の受け付けせず 山梨・郡内の小児救急医療センター検討委決定
07/10/30
記事:毎日新聞社
提供:毎日新聞社

郡内の小児救急医療センター:深夜の受け付けせず----検討委決定 /山梨

 ◇「医師の協力得られず」

 郡内地域の小児救急医療センター開設を協議する「富士・東部地域小児救急医療検討委員会」(会長、杉田完爾・山梨大医学部教授)は29日、昭和町で2回目の会合を開き、深夜(午前零時-翌朝7時)は受け付けないことを決めた。県内の小児科医110人に実施したアンケートで「深夜帯まで協力できる」と答えた医師が19人しかいなかったため。同委員会は今後、センターの運営体制など詳細を詰める。

 アンケートは郡内のセンターに対する協力意向を問う内容で、110人のうち86人が回答。そのうち協力できると答えた医師は51人で、休日(午前9時-午後7時)と土曜日(午後3時-午後7時)で「月1回は協力できる」とした医師はそれぞれ14人と13人だった。準夜帯(午後7時-午後11時)で「2カ月に1回」とした医師を含めれば、深夜を除くローテーションは組めるとした。

 診療時間を巡り、1回目の会合では「当分は準夜帯で行い調査すべきだ」「深夜の患者も案外多い」と意見が割れていた。甲府市の小児初期救急医療センターは、深夜診療を行っている。【吉見裕都】

規制緩和の要求というより、金儲けさせろという恫喝だ 

経済同友会が、医療を含めた分野の規制緩和を求める提言を行った。医療・農業・教育の規制緩和だそうだ。そうした分野の規制を撤廃し、株式会社の参入を認めよ、という主張である。

これらの分野は、国民生活の基盤、社会基盤そのものだ。他の社会基盤としては、警察・国防・法曹等のシステムがある。医療・農業・教育は、いわば専門家集団が、行政組織などから距離を置いて、システムを保持している。警察・国防・法曹など、行政組織に組み込まれ、または行政と密接な関係を持ち、権力基盤を持つものと、医療・農業・教育は異なる。後者は、言わば、行政と、経済界の草刈場になってしまっているように思える。

経済界は、あからさまにこのような社会基盤を食い荒らそうという魂胆だ。彼等にとってみると、医療は、確かに30兆円規模のマーケットの美味しい分野かもしれない。しかし、利潤追求だけでこの社会基盤を維持することはできない。

【サービスの質を高めるには自由で公平な競争が必要】という陳腐な市場原理主義が、すでに破綻しているのは明白なことだ。その考えを医療、その他の分野に持ち込もうとするのは、国民生活を破壊することに他ならない。

以下、引用~~~

同友会が5分野の規制緩和提言
07/10/30
記事:毎日新聞社
提供:毎日新聞社

トレンド:同友会が5分野の規制緩和提言

 経済同友会の07年度規制改革委員会(委員長・小枝至日産自動車共同会長)は29日、農業、林業、教育、医療、保育の5分野の規制改革を求める提言をまとめた。5分野とも行政の関与が強く、サービスの質を高めるには自由で公平な競争が必要と分析。既存の制度をゼロベースから見直し、民間活力を最大限活用する制度へ舵(かじ)を切るべきだと主張している。

 農業分野では、株式会社や農業生産法人による自由な経営活動が可能となる法改正や農地にも定期借地権制度を創設することなどを提案。教育では、予算と人事に関する学校長の権限を強化するとともに、教職員の評価に保護者や児童・生徒による評価も反映する仕組みを設けるよう求めている。また、医療では、患者の自己負担による医療サービスの提供が可能な制度を創設することなどを提言した。

予防接種の副作用騒動 

予防接種をしたお子さんの母親から、昨日電話があった。接種した部位が、赤く腫れあがっているらしい。事務員にかなり強硬に抗議をしていた様子で、私が電話を引き取った。

予防接種では、残念ながら、そのように腫れることが時にあること、一度診せて欲しいことを丁寧に申し上げた。しかし、診察を受けたら、お金を払わなければならないのだろう、と仰る。言外に、この副作用の診療には払いたくないというニュアンスである。

私は、恐らく重大な副作用でもなく、無料で診察してしまえば、すべて終わりになるかなという考えが過ぎった。しかし、正直なところ、原則を崩すと、それ以上の賠償に近いものを要求されるのではないかと考えた。それに、このような主張に原則を外して対応するのは、患者教育という点からも好ましくない、

市の方にもクレームが行ったようで、紹介を受けた。診察を受けることが第一で、重篤な副作用であれば、救済機構に救済を申請するが、このケースでは、まずそうはならないだろうということだった。結局、これ以上の抗議があれば、その線で説明することにして、市の担当者と相談を終えた。

深刻な事態ではないのが、幸いだったが、予防接種といえども、様々な問題が起きること、それに対して、このような主張を行なう親御さんがおられることを現実問題として、初めて経験した。都市部であるとこのようなケースは結構あるのかもしれないが、こちら田舎町ではまだまだこうしたケースは稀だ。しかし、これからは、そうも行かないのだろう、と改めて思った。

茨城県の公的病院は、殆ど壊滅というご託宣・・・ 

総務省が、地方自治体立病院の経営状態を改善させるためとして、病床回転率が70%以下の病院の病床を削減すると発表した。もともと病床回転率が悪い病院に、このような荒療治をしたら、負のスパイラルに陥り、潰れる可能性が高い。

「ある経営コンサルタントのブログ」で、そうした潰れそうな病院が列挙されていた。

私の仕事場のある茨城県では、殆ど全滅ではないか!結構、頑張っている医療機関もあるのだが・・。

埼玉も危ない。

住民には、こうした情報は行き渡っているのだろうか。潰すことが明らかになってから、署名活動なぞをしても始まらないのだが。

70%で一律にバッサリ切り捨てとは恐れ入る。各医療機関の事情、地域事情などお構いなし。

さて、何が、誰が悪いのか、医療切捨て路線の行く末はどうなるのか。

医療事故調査委員会を「拙速で」立ち上げようとしている理由 

上記は、厚生労働省官僚、特に社保庁解体に伴う余剰人員のポストを確保するためではないか、とささやかれ続けてきた。

小松秀樹、虎ノ門病院泌尿器科部長も、その推測を、某所で述べておられる。

それをほぼ立証する証言が、同委員会の準備会を傍聴した人物が行なっている。某MLでの発言だ。

準備会のある委員が、医療事故調査委員会(以降、調査委員会と省略する)を厚生労働省に置くことは、厚生労働省管轄の医療機関が存在し、行政処分を行なうのも、同省であるから、同省内にこの委員会を置くのは不適当である。ついては、食品安全委員会のように、内閣府に置くことを提案したい、という発言をした。

それに対して、前田準備会委員長は、調査委員会を取り仕切るのは、厚生労働省の人間だ、【この時期を逃すと】、調査委員会の設立ができない、と言って、内閣府に設置する案を否定した。

来年に是非とも設置すべき、調査委員会を取り仕切る人間は、厚生労働省の人間と断定しているのだ。これは、明らかに、厚生労働省内部の事情、即ち、社保庁の余剰人員対策なのだ、という推測を、この傍聴した方が行なっている。私は、これは的を得た推測だと思う。

こんなアホな話はない。日本の医療の生死を分けるような大切な決定を、拙速に厚生労働省の省内事情で決めてもらっては困る。医療事故の真相を究明し、再発に繋げる組織を、時間をかけてしっかり議論してもらいたい。酷い仕事振りの社保庁の人間の食い扶持を、医療事故調査委員会に求めてもらっては困る。

官僚の本音としては、こんな準備委員会は、官僚にとっては、通過儀礼にしか過ぎない、自分達のやりたいようにやるだけとたかをくくっているのだろう。こうした時にこそ、マスコミや政治家の出番だと思うのだが・・・誰も動こうとはしないのか。

医療界にあって問題意識のある方は、この事情はすべてご存知のことと思う。是非、ネットを通して、広報して頂きたい。こんなメチャクチャなことを許していたら、国の基礎が崩れる。

Appalachian Trail 

一昨日、「人生のロングトレイル」というドキュメンタリー番組を、NHKBSが放映していた。興味深い内容だった。

Appalachia山脈が、北米東部を中部と分けるように南北に走っている。その山脈に沿って、Appalachian Trailという山道がある。ジョージア州からメーン州まで、実に3500kmの距離になる。その山道の紹介が次にあげるサイトにある。

http://www.nps.gov/appa/

この長い山道を踏破する人々がいる。6ヶ月ほどかかるらしい。この番組は、Appalachian Trailを歩き通すそうした人々を描いた番組だった。

この山道行をする人々は、さまざまだが、多くは「自分を見つめ直す」ために歩いている。仕事に行き詰まったり、ベトナム戦争に従軍した体験を克服しきれなかっり、さまざまな自分を抱えて、もくもくと歩く。

この番組で、特に印象に残ったことは・・・

この山道行をする人々は、喧騒の日常から離れて、静かで雄大な自然のなかで自分を見つめ直すという作業をしている。それは、直接宗教的な色彩を帯びる行為ではないが、こころの深いところを見つめ直すということがテーマのようだった。ふと、お遍路さんの行を思い出させた。お遍路さんのように直接的な宗教性を帯びてはいないが、非日常のなかで自分を見つめ直すことは共通しているように思えた。

もう一つ。自然が雄大で、人が少ないこと。番組中で、人と一緒になりたくないと言っているハイカーもいた。そして、ハイカーを支えるボランティアの組織があり、避難所や、簡易宿泊施設にほとんど無償で泊まれるようになっていることが印象的であった。お遍路さんをもてなす地域の方々にも対応できようか。それにしても、商業化されておらず、静かに山歩きをできる環境は羨ましい。

米国は、病んでいる部分もあるが、我々のこころに直接訴えかけるような生活を送っている人々もいることを教えられたことだった。

お遍路が実現しなければ、Appalachian Trailを thru hikeするのも良いなぁ・・・こちらの方が、大変か・・・。

「医薬品医療機器総合機構」理事長、医薬品副作用に無関心? 

この問題の当時の責任者、宮島さんは、この問題に直接対応をすべきだったように思える。厚生労働省が安全性を認め、発売を認可した製剤による問題だから、当然のことだろう。ところが、彼の言い草を読むと、責任から逃げることだけを考えているように見える。

このような方が【新薬の安全審査や医薬品の副作用被害者救済などを担当する独立行政法人「医薬品医療機器総合機構」理事長】に就任なさっており、恐らく製薬企業と浅からぬ関係にあるのは、何か背筋の寒くなる思いだ。副作用被害者救済のための特殊法人であるならば、製薬企業と関係の全く無い人物が、理事長につくべきではないだろうか。

厚生労働省が、どこを向いて仕事をしているのか、図らずも表面化した事件だ。

以下、引用~~~

患者へ告知考えず 「医療機関検診が前提」 薬害C型肝炎感染者リスト放置
07/10/26
記事:毎日新聞社
提供:毎日新聞社


薬害C型肝炎:感染者リスト放置 患者へ告知考えず 「医療機関検診が前提」

 ◇厚労省当時局長「医療機関検診が前提」

 血液製剤「フィブリノゲン」の投与でC型肝炎に感染した418人分のリストが放置されていた問題で、製薬会社からリストの報告を受けた02年当時の厚生労働省医薬局長、宮島彰氏(60)が25日、毎日新聞のインタビューに応じた。宮島氏は「医療機関が当然患者にアプローチしていると思った」と述べ、情報を患者に告知する考えがなかったことを明らかにした。(3面にクローズアップ)

 舛添要一厚労相は現在、告知を急ぐ方針だが、宮島氏は当時の判断について「(告知を)やるべきだったという評価が今出ているのだと思う。(是非は)コメントできない」と述べた。

 問題のリストは02年7月、厚労省の報告命令を受け、フィブリノゲンを製造販売していた三菱ウェルファーマ(現・田辺三菱製薬)から提出された。宮島氏によると、当時フィブリノゲンによる肝炎感染が社会問題化し、事実関係の解明に必要なデータとして報告を求めたという。

 報告があった418人への対応は「患者さんには医療機関が当然、検診などをしているという前提だった」と説明。「厚労省としては、病院に通うのをやめ、感染の自覚がない人を優先しなければという認識があった」とし、普及啓発やウイルス検査などの対策を急いだと釈明している。

 また、新たに見つかった患者の実名などが入った資料は「当時は見た記憶がない。調査は匿名でできるから、実名を出せという指示はしていないはず」と説明。一方で今回、問題発覚後に実名のリストが見つかったことについては「管理体制、保管の仕方に問題があったのだろう。『実名が厚労省にあるはずがない』との思い込みがあったのではないか」と話した。

 宮島氏は01年1月-02年8月に医薬局長を務めた後、新薬の安全審査や医薬品の副作用被害者救済などを担当する独立行政法人「医薬品医療機器総合機構」理事長に就いている。

 リスト記載者への当時の対応について、舛添厚労相は「不十分だった」と認め、418人も含めた80年以降の推定投与者28万人の実態調査をする意向を示している。【清水健二、江刺正嘉】

開業医は不当に高収入? 

先日、公務員給与のベースアップをするために、民間企業従業員と、公務員の給与を比較したデータについてエントリーした。この民間企業とは、「大企業」のことであり、それ以外の企業に比べて、高給であることは明らか。公務員のベースアップの妥当性を根拠付けるための、見え透いた情報操作である。

今日、開業医と勤務医の給与が、厚生労働省から公表された。結論から言って、これも来春開業医の診療報酬を減らすための、見え透いた情報操作である。

以下、引用とコメント~~~

厚生労働省は26日、病院や診療所の経営状況を調べた医療経済実態調査の速報値(2007年6月時点)を中央社会保険医療協議会に報告した。病院長らに加え、今回初めて医 療法人などの形態の開業医が給料などの形で受け取る月収を調べた。

今回の診療報酬引き下げのターゲットは、開業医である。そのために、今回初めて医療法人開業医の月収を調べるという。ここで医療法人の開業医であることがポイントだ。



給料に賞与分を加えた平均月収は、05年6月時点の調査と比べて民間(医療法人)病院の院長が3・5%増の259万円と最も高く、個人開設を除くベッド数20未満の民間診 療所の院長である開業医の230万円(ベッドあり)、207万円(ベッドなし)が続く。民間診療所院長全体では211万円で、勤務医の中では最も高い民間病院医師の134 万円の1・6倍だった。

個人開設を除く開業医とは、要するに医療法人化した診療所の開業医ということだ。医療法人化しているということは、それだけ規模が大きい、即ち収入も多い群なのである。勤務医給与と比較するために、わざわざ高給の開業医群の収入を当てる、というのは、あからさまな情報操作以外の何者でもない、

開業医全般の収入であったとしても、勤務医の収入と直接比較することは、適切ではないことは、以下の点から明らかである。

○開業医はほとんど例外なく、勤務医を10年以上経験している。開業するまでのトレーニング経験の長さ、年齢構成から、両群を直接比較できない。

○開業には、莫大な投資を必要とする。個人で経営し、経営上のリスクを負う。勤務医とは立場が異なる。もし比較するのであれば、対象は、企業を立ち上げるために、長期間の専門的なトレーニング・大きな先行投資を必要とする個人企業の技術系経営者とするべきである。少なくとも、勤務医・開業医両者の借金額も同時に比べなければ意味が無い。

○開業すると、退職金は原則としてない。また、長期休暇を取るのが難しいなど厚生面で極めて劣悪な条件で仕事をすることになる。




実態調査は通常、2年ごとにある診療報酬改定の前年に実施し改定の基礎資料とされる。厚労省は08年度改定で、開業医に休日・夜間診療を促す一方、医師不足が厳しい病院勤 務医の待遇を改善する方針を示している。

2007/10/26 11:00 【共同通信

あたかも勤務医の待遇・労働条件を改善するかのような言い分であるが、本音は、開業医を勤務医と表面上同じ待遇・労働条件に貶めるという意図である。開業のリスクはさらに大きくなり、メリットは極めて小さくなる。官僚は、医療費を削減しつつ、勤務医から開業医へのシフトを抑え込むことを目的としているのだ。

実際のところは、恐らく、開業医の高年層は、在宅医療を担えず、早々に退職せざるを得なくなるだろう。すると、地域医療の負担は、勤務医にさらに重くなることが予想される。勤務医は、開業への道も閉ざされ、さらに悪化した労働環境・待遇下で仕事を続けさせられることになる。

それまでに、医療のかなりの部分は、崩壊することだろうが・・・。

付け足しだが、こんな見え透いた情報操作を何の批判精神も持たずに報道するマスコミは、実にレベルが低い。または、官僚などとグルになっているのだろう。国民も馬鹿にされたものだ。

官僚の次官クラスの生涯賃金は、10億円近くになると言う。医師の収入を問題にするのであれば、天下り官僚の収入を何故問題にしないのだろうか。公務員のベースアップ問題を何故問題にしないのだ。医療事故を起こしても隠蔽し、大きな収入を得ているというステレオタイプな医師像は、官僚が医師を支配し、さらに国民を支配するのに都合の良いものなのだ。

こうした官僚の意図的な情報操作を目にするたびに、とても気分が悪くなる。

福島県立大野病院事件第9回公判 

上記が、今日行われているようだ。

ロハスメディカルの速報によると、検察側鑑定人の新潟大学田中教授が、このケースで癒着胎盤を疑うべき根拠として、尿潜血が(±)であったことを挙げた。が、実際のところ、その後再検され(-)であることが分かっていた。検察は、この所見を故意に隠していたということだ

裁判で、真実を明らかにすることは、第一義的なことがらではない。まずは、検察側も弁護側も裁判に勝つことを目指す。勝つことによって、真実を明らかにする。または誤解を恐れずに言えば、勝つことが、即ち真実を明らかにすることなのだ。上記のように、自らに不利な所見・証拠を隠すことも、勝つためには当然行うのだろう。

しかし、科学としての医学は、そのような態度をとらない。真実に肉薄することが第一、唯一の目的になる。すべての所見から考えられることを列挙し、すべてに矛盾なく説明でき、積極的にもっとも確からしいことを追求する。医学的な議論を医学という共通言語で行うことはあっても、それは「勝ち負け」を目的とするものではない。科学的な真実を明らかにするためなのだ。

裁判で医学的な判断を行う不毛さを、関係者、国民はいつになったら分かるのだろうか。厚生労働省は、不祥事で解体される社会保険庁で不要となった役人のポジションを新たに得るために、医療関連死の真相を調査する組織を立ち上げようとしている。これも、医学的な真実を追究する場にはならない。医療を破壊し、萎縮させ、結局は、医療の受益者である国民に痛みをもたらすことになる。

裁判や、官僚の主導する真相究明組織の場で、医学的な真実の解明を行おうとするのは、不毛だ。

近況 

昨夜は、東京で行われたある室内楽の演奏会を一部だけでも聴きたくて、294号線を南下し始めた。が、途中で、首都高が混雑していることを知り、到底間に合わないと判断、常磐道のインターに乗る手前でのこのこと引き返してきた。フォーレのピアノトリオ、聴きたかった・・・。あの簡明でいて、深い情感のこめられた、フォーレ晩年の傑作。

自宅で、少しのんびりし、無線機に向かったが、午後11時頃、患者の親からコール。普段、きちんと治療している喘息の子が、咳が止まらない、と。仕事場に向かう。診察時には、一応落ち着いていた。帰宅すると、もう午前様。寝付かれず、ネットサーフィン・・・。

今朝は、少し遅く起床。朝飯の準備は、家内に任せて、少し無線。14メガ、北米が入っているが、強くない。Gene KC6Z、高速のキーボード使い。サンディエゴ在住。最近の交信は、HIT AND RUNが多くて、とこぼしておられたので、苦笑してしまった。山火事が大変の様子。この1年間、乾燥続きで、土は岩のように固くなり、芝に水をまいても、すぎに枯れてしまうそうだ。交信中にも、患者の親から電話。すぐに仕事場に向かおうとしたが、Pete K4EWGが呼んできたので、少しお喋りをした。まだ、ワイアーアンテナのVビームを使っているらしい。オープンワイアのフィーダーで給電し、新作のチューナーで同調をとっているとのことだ。彼のウェブで公開していると言っていた。

少し、のんびりしたいものだが、なかなか・・・。

埼玉県医療対策協の見解 

行政当局は、医師が不足している事態を、まだ正式に認めていない。一部の地方での医師不足という認識だ。さらに、医療費を削減する方針は撤回を全くしていない。

埼玉県医師会長を長とする埼玉県医療対策協が、多大な医師不足を指摘し、国の方針である集約化を機械的に進めることに反対している。埼玉県医師会会長吉原氏は、以前から医療問題の分析と適切な提言を行ってきている。中央官庁の指示で地域医療を立て直すことには大きな無理があることを、埼玉県医療対策協の見解は物語っている。

さて、国が、医師不足の現実をきちんと認め、抜本的な対策を取るのは何時になることだろうか。経済界主導の医療費削減政策の舵を取り直すのは何時になることだろうか。

以下、引用~~~

国の「集約化」不可能 産科、小児科は医師不足深刻 埼玉県医療対策協
07/10/24
記事:毎日新聞社
提供:毎日新聞社


医師不足:国の「集約化」不可能 産科、小児科医は深刻----県医療対策協 /埼玉

 県内の医療体制を話し合う県医療対策協議会が23日、さいたま市浦和区のさいたま商工会議所で開かれ、昨年11月から部会で協議してきた産婦人科と小児科の医師不足問題の報告があった。両部会とも、医師不足が深刻な本県では、国が示した「公的病院に医師を集約し重点病院として整備する」対策は有効でないと結論付けた

 両部会は、自治体の財政が厳しい上、もともと周辺病院の医師が不足しているため、公的病院に集約させられる医師がいないと指摘。こうした現状から、集約化を無理に進めれば、現在の医療体制が総崩れする可能性もあると示唆した。

 小児科は、重症患者を対象とする2次救急病院に軽症患者が殺到して現場が疲弊し、病院を辞めて開業する医師が増加。県全体で必要な勤務医が173人不足しているとした。部会報告では、公的病院にこだわらず医師を集約化して、1次、2次両方の患者を効率よく診察できる「小児救急拠点病院」整備の必要性を訴えた。

 また、産婦人科の場合、妊婦のリスクに応じて病院を転送させるシステムができているが、小児科同様に救急を担う勤務医不足が深刻と指摘。中核病院を地域の開業医が支援する「助勤制度」や、母体搬送先を医師に代わって探す「センター機能」を創設するよう提言した。

 対策協会長の吉原忠男県医師会長が報告書をまとめ、今年中に上田清司知事に報告する。【稲田佳代】

官僚の無駄遣い 

昨日、深夜のNHKラジオニュースで、下記のような官僚の無駄遣いを報じていた。

厚生労働省が、過去50年間以上、主に旧労働省OBに一人当たり年間数百万の金を渡し、労働組合の動向を調べさせていた、というのだ。過去6年間(この点、聞き間違いがあるかもしれない)で、1億数千万支出されていたという。この金の使途は、領収書も必要とされず、全く不明である、どのような調査を行ったのかも記録がない、といった内容だった。これを会計検査院が、指摘して、今年から取りやめたという。国民は、国家財政の危機から、社会保障に大鉈を振るわれ、痛みを味あわされ続けている、その一方で、国民に知られぬのを良いことに、昨年までこんないい加減なことを続けてきたことには驚かされる。会計検査をどのようにすり抜けてきたのか。恐らく、これに類した無駄遣いが、そこ、かしこではびこっているのではないだろうか。

また、昨夜のクローズアップ現代で、多くの第三セクターが経営不振のために清算しなければならないが、借金の銀行への一括返済を求められるので苦慮していると報じられていた。来年春から、地方自治体の財政は、借金の連帯責任を負う第三セクターの清算費用も連結しなければならなくなる。そうなると財政破綻しかねない地方自治体が沢山あるというのだ。第三セクターすべての清算に、14兆円の費用がかかるのだそうだ。この無駄遣いは、バブルに煽られて起こしてしまったことだという言い訳が、関係者から聞こえてきそうだが、大きな負債を抱え込まされ、税金でそれを払い続けさせられる住民にとっては、それでは済まない。

官僚機構・行政機構は、根本的な変革を必要としているのではないか。

官僚行政機構を監視するシステムが殆どないといって良い。政治家にその責任があるはずだが、機能していない。会計検査院の検査は、あくまで身内の検査になるのではないか。情報を開示し、第三者に検査を受けるシステムが是非とも必要のように思える。

ただ、それだけのことなのだが・・・。 

一昨日お目にかかった、Tom W6XF、その日に行なわれたレッドソックスのプレーオフ最終戦を見ながら、私のことを思い出したと仰っていた。二人の日本人ピッチャーを観ながら、ね、と・・・。

こういう台詞には、泣かせられる・・・。テレビの野球放送を見ながら、ふっと私のことを思い出してくれたのか、と・・・。

ただ、それだけのことなのだが・・・。

これでよいのか、米国の年次改革要望書に逐一沿った、わが国の医療政策 

最近、慶応大学の権丈善一教授の記した、日本の社会保障と医療に関する論文を読んだ。

その中で、米国の年次改革要望書について触れられていた。凡そのことを知ってはいたが、年次改革要望書に基いて、日本の医療政策が逐一作られていることを教えられ、改めて驚いた。新帝国主義ともいえる、米国のグローバリズムの大きな標的は、日本の医療だという。医療の規制を撤廃し、混合診療を導入させ、米国にとっての新しい市場を開拓するのが、米国政財界の目論見なのだ。

最近、推し進められているカルテ・医療事務のIT化、医療特別区の拡大による混合診療の導入拡大、さらに製薬企業への厚遇等々、年次改革要望書にピッタリと沿った政策を、政府官僚は打ち出してきた。最近は、米国の製薬企業を優遇させるために、日本の医療政策の実際的な決定を行なう中医協薬事部門に、米国の製薬企業の人間を委員として入れろと要求しているようだ。

米国の医療制度は、持てるものには優れた医療を提供するが、多くの持てぬ者には、適切な医療を与えないシステムであることは周知の事実だ。さらに、米国の医療費自体も、世界一高いことも知られている。そうした医療に、日本の医療を変えていって良いものかどうか、我々国民が決めるべきことだ。

ところが、米国の要求に諾々と沿った医療政策を、政府官僚は、これまで逐一打ち出してきた。医師不足を放置することは、さすがに出来なくなったようだが、医療費を大きく削減する方針は撤回していない。医療費を極限まで切り詰めることにより、医療界から混合診療止む無しという声が上がることを、官僚政治家は期待しているように思える。

それが、米国の年次改革要望書に沿うことだからだ。

一体、これで良いのだろうか。

医療の原点 

エムスリーという、so-net系の医師専門のサイトがある。ニュースや、情報を得るのにある程度役に立つので、時々アクセスし、たまには匿名BBSで発言したりしている。

法曹家・官僚や政治家に対する批判や、医師患者関係に関する本音などが、BBSで華々しく繰り広げられている。ネット特有のかなり先鋭化した表現、きつい皮肉があったりして、それはそれで面白い。しかし、下手をすると、不満の捌け口だけになり、ガス抜きになってしまっているのではないかと思うこともある。

しかし、最近こうした場で考えられる最上のやり取りが行なわれるものだと感じられたことがあった。ある医師が、胃癌を再発し、胃管によって栄養をようやく摂っている60歳代の症例について、詳細に記し、今後の方針について教示して欲しいとエムスリーBBSで訴えた。最後に、その症例とは、質問者の母親である、と付け加えて。

それに対して、ホスピスへの入所を検討された方が良いのではないかといった冷静な、見方によると、冷静すぎる応答もあった・・・これは、質問者のどのような対処方法でも良いから教えて欲しいという切羽詰った発言の趣旨から外れた応答だと思った。

その後、症例を十分理解したことを示し、腸婁を増設、新しい経口化学療法剤を試してみたらどうかといった意見、温熱療法を試みたらどうかという意見さらに大量ヴィタミンC療法を試みたらという意見など、詳細かつ熱心な応答が相次いだ。

それを最初の発言者は、泣きながら読んだという。

私は、ここで発言された方々が、私と同じ職業の方であることを誇りに思った。ネットでのやり取りであるから、または同業者の家族であるからという理由だけで、これらの応答者はこれだけ熱心に応答をしたのではないと思う。きっと、自ら診療に携わる時に、患者さんお一人お一人に同じように、何時も変わらぬ最大の熱意をもって対応されているのだろうと思ったのだ。医師としての生きがいは、そこにある。私のこころにも、深い感動の思いが広がって行った。

この後は、全くのおまけであるが、これに比べて、医療制度を朝令暮改で弄繰り回し、自らの権益の確保に汲々としている官僚達(の一部)、読者受けだけを狙って、医師叩きをするマスコミ人達(の一部)等々に、この医療の原点をよくよく知って欲しいものだと思った。

サブプライム問題 

が、底の見えぬ深淵のように、口を空けている様子だ。ご存知の通り、米国で、ここ数年間、本来優良な融資先ではない不動産取得層に、強引に融資を行い大きな焦げ付きを起こしている問題である。

そのような融資を債権化し、その債権の不良債権部分を、「薄めて」別な債権に組み込むという連鎖が行なわれているために、この問題が、世界経済にどれほど影響を及ぼすか、まだ見通せない状況らしい。

国内証券会社大手の野村證券が、一頃600億円の損失を出したと報道されていたが、最近の報道では、1000億円以上に損失が膨らんでいる様子だ。他の金融機関も大なり小なりサブプライムで不良債権をつかまされている様子だ。米国の大きな金融機関では、千億円の単位、中東の石油産出国の政府系ファンドは、その以上の桁の不良債権を生じているらしい。ここしばらくは、世界経済に大きな重石になることだろう。特に、上記の通り、影響の波及が何処まで及ぶのかよく分からないことが深刻なようだ。

この状況を見て、米国流の経済体制の脆弱さ、新市場主義の大きな限界を改めて知った思いがする。私は、経済の素人だし、対応策も全く分からないのだが、医療界だけでなく、国際政治でも、国際経済の面でも、新市場主義が不安定で、深刻な問題をはらんでいることを良く理解しておく必要があるように思える。

EL2FY 

日本から西アフリカと交信することは、容易くない。7メガでは特にそうだ。ショートパスの開ける早朝は、ヨーロッパの壁が出来、さらに北極回りになるため信号の減衰が強いことが多い。交信を狙いやすいのは、この時期、秋に開ける、南太平洋周りのロングパスだ。

今夕、16時半頃、7メガのローエンドにパイルがあり、御本尊を探すと、7007辺りに、5L2MSがおり、ヨーロッパとJAを相手にスプリットで運用していた。オランダのオペによるリベリアからの運用らしい。リベリアは、長い間、政情が安定せず、無線のアクティビティは低かったはず。また外国人による運用が許されるようになったのだろうか(もしかしたら、何年も前に、そのようになっていたのかもしれない)。何度かコールして、応答があった。超一流の運用技術を持っているとは言えないが、ほどほどの速度のCWで頑張っている。

リベリアからの運用で思い起こされるのは、今は亡き斉藤さんJA1XAFによるEL2FYだ。1980年代前半だったろうか、私が某大学病院のレジデントハウスで無線にカムバックして間もなく、7メガで交信させて頂いた。当時は、ベアフットにマルチバンドのGPで細々と楽しんでいた。秋も深まったある日、7メガでCQを私が出していると、EL2FYに呼ばれた。リベリアであることは分かったが、かなり強く、しかし遠距離特有の極かるいフラッターを伴った信号。びっくり仰天である。それが斉藤さんの運用であることはすぐに分かったのだったと思う。彼は、そうして、弱いJAの信号をロングパスで拾い上げ、コールしてくれていたのだろうか。彼のその時の信号は、恰も感動して聞いた音楽と同じように、私の耳に今でも残っている。ゆっくり目だが、ミスのないしっかりしたキーイングであった。

当時の私の住処からそれほど遠くない場所に、無線を運用される彼の実家があった。その後、特に頻繁に交信したわけではないが、コンテストやパイル等で彼の声やCWを聞いたものだった。彼は、その頃、日本の会社の駐在員としてリベリアに長期滞在しておられた。当時、10mマンの集いと称する、28メガの愛好者の集まりが、近くの街であり、そこで初めて彼にお目にかかった。ドスの効いた声の持ち主だが、いつもにこやかで、気さくな方であった。私よりは、多少若くていらっしゃったようだが、1960年代、共にニューカマーであった頃、交信をした記録があったといったお話をした記憶がある。その後、問題を起こして無線から姿を消したRomeo UB5JRRのサポーターであったNT2Xも、そこに来ていたように覚えている。

斉藤さんは、その前後、脳腫瘍に罹られ、治療を続けておられたようだ。一旦は、回復なさり、無線にも復活されたが、その後、再発。無線で彼のコールを聞くことはなくなってしまった。何かの機会があり、彼の奥様から電話で病状を伺う機会があったが、浸潤性のgliomaであり、彼自身、それに御家族にとって辛い闘病生活であったようだ。一度、お見舞いに伺わなければと思っていたが、それが許される前に、彼の訃報を受け取ることになってしまった。

彼は、無線が大好きで、週末に東京から実家に戻り、大きな設備でよく出ておられた。DXの世界では、勇名を馳せた方だった。また、硬骨なところもあり、筋の通らぬことには、DXの大御所の人間にもはっきり物を言っておられた。人生の半ばでこの世を去ったことは、彼にとって無念なことだったろうし、またJAの無線界にも大きな損失だったと思う。

5L2MSの信号をぼんやり聴きながら、斉藤さんのことを改めて思い出したことだった。

テロ特措法 

テロ特措法が来月頭で切れる。現政権は、それの延長をできず、新たな法案を国会に提出している。

この法律の問題に関して、全くの素人なのだが、関心は持っている。

一番の疑問、この法律を施行し、インド洋で海上自衛隊が、米国を始めとする海軍艦船に重油を補給した結果、何がどのように変わったのか。究極は、アフガンの人々の安寧に結びつかなければいけないはずだ。その点で、何か良い結果をもたらしたのか、検証することは難しいかもしれないが、是非知りたいところだ。

米国の掲げる「対テロ」の対象には、9・11のテロを主導した勢力だけではなく、イスラエルと敵対し先鋭化した勢力、米国のグローバリズムに反抗する勢力も含むようだ。そうした米国の掲げる戦略に、乗っていくことが、中東そしてわが国のためになるのか、厳密に検討してもらいたいものだ。

さらに、このテロ特措法を実施した実績について、情報があまりにいい加減。洋上給油した重油は、イラク産のもので、米国系メージャーを通して、通常価格の三倍の値段でわが国が購入していたという滅茶苦茶な報道は本当なのか。情報公開が出来なければ、シヴィリアンコントロールはできないということだ。

この米国主導の中東政策に軍事面で積極的に関わってゆくと、次には、必ず人を出せという要求が出てくる。「人」とは、当初は、平和維持のための要員だろうが、やがて戦闘要員の要求になってゆくことだろう。なし崩しに、そうなって良いものなのか。それが、中東の人々の要望に応えることなのだろうか。

急性期医療崩壊へ! 

また怒るよりも、あきれ返る法律が、官僚によって作られようとしている。

「医療行為に関連した」患者さんの死亡を、すべて厚生労働省内の調査委員会に届出ることを、医師に義務付ける。医師に「過失があれば」、行政処分をし、さらに場合によっては、警察に通報する。医師からの届出がなくても、遺族が申し出れば、調査委員会は調査をする、という内容だ。

大きな疑問は、医療行為に関連した死亡とは、一体何なのかということだ。死亡するような重篤なケースでは、医療行為自体が、生体へ侵襲となる。患者さんが亡くなってから、事後に医療行為を批評することはいとも容易い。しかし、それでは、急性期医療・外科的な処置を行う医療を行なうこと自体が、医師にとってリスクとなる。今でも崩壊しかかkっているこうした領域の医療を、さらに窮地に追いやることになる。

行政処分、はては刑事罰が待っているとしたら、死ぬか生きるかの瀬戸際で患者さんを救おうという医師はいなくなる、ということが分からないのだろうか。

行政処分・刑事罰を加えることによって、医療を透明化し、医療「事故」の再発を防ぐという発想がそもそも間違っている。

医療は元来良きサマリア人の精神から成立していることを無視し、むしろ詮索と猜疑の眼差しで、医療を監視し、それによって医療の成立基盤そのものを崩壊させる、極めて愚かな方策だ。

官僚は、もう少し知性と謙遜さを持ち合わせているかと思っていたが、そうではないようだ。これで、急性期医療は、崩壊することに決まった。

以下、引用~~~

医療関連死届け出ぬ医師に罰則 厚労省が「事故調査委」試案
07/10/18
記事:毎日新聞社
提供:毎日新聞社


医療関連死:届け出ぬ医師に罰則 厚労省が「事故調査委」試案

 厚生労働省は17日、医療死亡事故の原因究明をする第三者機関「医療事故調査委員会(仮称)」の試案を公表した。年間2000-3000件に上る診療行為に関連した死亡例について、医師に国への届け出を義務付け、怠れば刑事罰や行政処分を科すことで医療の透明性確保や再発防止を図る。一般から意見を募集したうえで、早ければ来年の通常国会に関連法案を提出する方針。

 医療死亡事故については、医師法21条で「異状死」の警察への届け出が義務付けられているが、「異状」の定義があいまいで、遺族が不審に思っても医師が通報せず解剖の機会が失われるケースが少なくない。これがミスの隠ぺいや医療訴訟の多発・長期化を招く一因になっており、厚労省は今年度から専門家会議を設け、民事裁判や刑事捜査によらない死因究明の在り方を検討していた。

 試案によると、医療事故調は公正・中立な立場の医療関係者や法律家らで構成。国土交通省の航空・鉄道事故調査委員会と同様の調査権限を持ち、報告書は個人情報を伏せて公開される。医師側に責任があったとの結論が出た場合、行政処分の対象になる。専門家会議では「真相解明のため、調査に協力した医師の刑事処分を免除すべきだ」との意見もあったが、試案は調査内容の刑事手続き利用を認めた。

 死亡事故の届け出先は事故調を所管する厚労相に一本化し、警察へ通報する事案かどうかは、医療事故調が判断する。遺族から解剖の同意が得られれば調査を開始し、医学的な分析のほか、患者・遺族と医師側のコミュニケーションの妥当性も評価する。また、医療機関からの届け出がなくても遺族の相談に応じて調査を始めたり、調査に被害者団体など遺族側の代表も参加できるようにするなど、患者側の視点が入るよう配慮した。

 第三者機関による死因究明を巡っては、日本内科学会が05年9月から国の補助を受けたモデル事業を全国8地域で実施し、医療機関からの任意の届け出で57件の調査を受理している。【清水健二】

エレクラフト教 

夜遅くなってからの7メガでは、北米に安定したパスが開けるようになった。東海岸は、まだもう一つなのだが、中部から西部にかけて良く入ってくる。

昨夜、Bruce K6ZBと、Bob W9KNIに、連続してお会いした。Bruceは、我が家の新しい家族、みっちゃんのことを、私が他のWと話しているのを聞いて知っていた。猫の話題で盛り上がる。先日、UCLAに教えに行く車の中で、私のことを聞いたが、相手のTom W6XFが聞こえずブレークしなかったと言っていた。Tomが、私のCWのことを褒めていた、とも・・・花束をありがとうと御礼申し上げた。

Bobとはしばらく振りだ。すこしせっかちなキーイング。奥様が体調を崩していたが、ほぼ回復、これから旅行に出かけるところらしい。エレクラフトのK3を入手したと嬉しそう。以前と違うように聞こえるかとの質問。キーヤーが同じかどうか分からないが、少しウエイトが軽く感じられる、シャープなキーイングに聞こえると返事をした。K3は、試作機のようだが、受信部も大変よく出来ている、満足しているとのことだった。エレクラフト教かとからかおうかとも思ったが、思いとどまる。私の仕事場でfluの流行が始まったかとの質問があった。fluはまだだが、喘息発作を起こす患者が多くて、忙しいと答えた。

Bobとの交信終了後、Dave K6XGが、Bobを呼ぶのをちらっと聞いて、クローズダウンした。レーダーもいなくなり、とても良いCONDXである。

遍路の旅 

先日の四国への短い旅行で、印象に残ったことがある。

夜遅く高松駅に着き、家内の実家までタクシーに乗った。気取らない讃岐弁の、年配の運転手さんと雑談をした。彼から、お遍路さんの白装束は、どこで死んでも良いように、死に装束なのだということを聞かされた。自宅に帰ってから調べると、修行を清潔な服装で行うという解釈もあるようだが、運転手さんの話では、彼が幼かった頃には、行き倒れになったお遍路さんを良く見かけたということだ。

私は、このことを全く知らなかった。お遍路さんは、弘法大師のお弟子さんが修行の旅に出たことに由来するらしい。現在は、あたかも観光旅行のように八十八箇所巡りをする向きもあるようだが、本来は、故郷に永遠の別れを告げて、遍路をし続け、その途上で命を失うことが当たり前のことだったのだ。そのための、死に装束。先達が、現世から別れを告げる思いで、寺巡りをしたことに思いを馳せた。

私も、いつか、ひっそりと八十八箇所巡りをしたいと思った。自分の人生を思い返すと、人を傷つけ、過ちを犯し、そして正しいと信じて人を断罪してきたことが余りに多い。遍路によって、その罪過が消えるなどとはさらさら思わない。自分の人生を見つめ直しながら、同行二人の気持ちで、ゆっくりと遍路の旅をしてみたい。こころのなかを死に装束で着飾って・・・。

官僚による医局制度 

厚生労働省は、大学病院の医局の力を殺ぎ、さらに地域医療を自らの支配下に置くことを目論んでいる様子だ。

下記の、高度急性期病院の創設の目的は、一つには箱もの行政そのものだろう、もう一つは、医師の人事権を掌握し、僻地への医師派遣を自由に行なうことではないか。既存の公立病院を建てかえる。そこで、利権が動く。その上で、医師をこの高度急性期病院に集中させる。それによって、さらに大きな利権が、官僚機構に転がり込むことを考えているのではないだろうか。

大学の医局制度には、様々な欠点もあった。それを昔のまま復活させることには賛成しかねる。が、研修を始める若い医師が、教授や先輩医師の人柄・力量に惹かれて入局し、そこでマンツーマンの指導で医師として育って行くというポジティブな側面もあった。臨床医学は、こうした職人的な教育制度を必要としてきたし、これからもそれは変わらないだろう。

一方、官僚は、新たに作るという、地方自治体単位の高度急性期病院を基盤として、官僚の支配する医局を作り出そうとしている。が、この企みは果たして上手く行くのだろうか。8から9割の公立病院は、財政赤字に苦しんでいる。国家財政も、5年間で、1兆円以上医療費を削減しようとしている。そんな状況で、新しい箱ものを作る財政的な余力がどこにあるのか。上記のように、医師という高度に技術職の集団を取りまとめることは、そう容易い仕事ではない。官僚の出す業務命令に諾々と従うことはないだろう。この新しい医局制度は、崩壊寸前の地域医療に、最後の一撃になるのではないだろうか。

以下、引用~~~

地域で最新の専門医療提供 高度急性期病院を創設 各都道府県に1カ所以上 08年度に導入方針、厚労省 「医療ニッポン」 (1)
07/10/17
記事:共同通信社
提供:共同通信社

 厚生労働省は16日までに、症状が重く外科手術など集中的な治療が必要な急性期の疾患で高度な医療が求められる治療に対応するため「高度・急性期総合病院(仮称)」を2008年度に創設する方針を固めた。

 一般外来患者は受け付けず、入院治療が中心。400―500床の県立病院などからの移行を想定し各都道府県に最低1カ所以上設置する。医師や最新医療機器を集中させ、地域でも安心して最新の専門医療が受けられるとともに、外科医など医師の技術力を向上させるのが狙い。

 難病治療や臓器移植も含めあらゆる疾患を対象とする大学病院などの特定機能病院とは異なり一般の疾患が対象だが、外来は救急や専門的な治療が必要な患者に限定、十分な診療ができる態勢をとる。

 これに伴い、病院機能区分の再編も検討。高度・急性期総合病院で治療後、ある程度症状が改善した患者を受け入れる一般急性期病院と回復期リハビリ病棟、その後の療養に移る慢性期病棟や介護施設、在宅に分類。現在約90万床に上る一般病床の機能や役割分担を明確にする。

 一般急性期病院は、救急搬送などの外来も受け入れ、比較的簡単な手術や、在宅療養の患者が急に症状が悪化した際の治療を担う。患者によっては、例えば脳卒中を発症した患者が搬送されて治療を受け、回復リハビリ病棟で機能を回復し、在宅というケースもある。

 厚労省は、地方を中心に深刻な医師不足が続く中、勤務医が各病院に分散して高度な医療を担えなくなることを懸念、病院の集約や再編などが必要としている。

 08年度の診療報酬改定に合わせて導入を目指しており、中央社会保険医療協議会(中医協)に近く提案。医師や看護師の配置などの認定基準や入院基本料の設定など具体案づくりに着手する。

▽急性期医療

 急性期医療 主に病気のなり始めで、症状の激しい時期の医療。症状の重さなどを診断し危険性を判断した上で、外科的な手術や投薬、処置などの集中的・重点的な対応が必要になる。慢性疾患の患者であって症状が急に悪化した急性増悪も含まれる。急性期の患者が入院する病床は、急性期の段階が過ぎても症状が安定していない「亜急性期」患者の病床と合わせて一般病床という。これとは別に、長期の療養が必要な慢性期患者の療養病床などがある。

モールス受信の際のメモリー 

昨夜、オクラホマのDave AA5JGと交信した。型どおりに、リポート交換、リグの紹介等を終えて、年齢とハム暦の紹介もごく簡単にした。そこで終りかと思ったが、彼が、大学で教えていると付け加えてきた。それで、どのようなsubjectを教えているのか尋ねると、心理学とのこと。カウンセリングではなく(要するに、臨床心理学ではなく)、ヒトの記憶について研究している、とのことだ。うむ、面白い。私は、早速食いついた。

CWを習得する過程、受信する際のメモリーの働きに関心がある、と申し上げた。議論しなれていないことなので、海馬の綴りは出てこないわ、悪戦苦闘(笑。後になって考えると、大脳生理学的なアプローチではなく、あくまで心理学的なアプローチで研究しているのだろうから、大脳生理学的な知見について議論しても、彼には通じなかったのかもしれない。それでも、意を理解していただけた様子で、最近のQSTかUS CQに、この問題についての文章が載っていたという。私は、早速調べてみたいと思った。

今朝、彼からメールがあり、下記のARRLのサイトに載せられた、CW受信の際に働くショートメモリーについて、研究を進めるという文章を教えてくれた。

http://www.arrl.org/news/stories/2007/07/30/102/

あくまで、言語記憶をCWの受信に関連して研究するというものらしいが、面白そうだ。

我々にとっては、翻訳作業も、受信の際について回るので、より複雑になることだろう。

誰か、Julieにヴォランティアを志願してみては如何?

美しい国づくり企画会議2回で4900万円なり 

美しい国づくり企画会議、言わずと知れた安倍前首相の意向で作られた諮問会議は、二回開かれただけで解散したようだ。会議の中身には興味が無いが、ほとんど業績も残さなかったのに関わらず、その会議に要した費用が実に4900万円とのこと。何回会議を開く積りだったのか分からないが、この会議のために、恐らく億の単位の予算が組まれていたことだろう。

政府や官僚はこの調子で国費を使っているのだろうか。医療や介護に対する国庫支出を削減し続け、患者さんや高齢者の方々に大きな痛みを負わせる一方で、こうしたトンでもない浪費をしている。おそらく、これはたまたま表に出た氷山の一角だろう。国民に痛みを強要する一方で、自身は国費を浪費する彼等の姿勢に強い怒りを覚える。

以下、毎日jpより引用~~~

美しい国づくり:企画会議に4900万円…2回で解散

安倍晋三前首相の肝いりで設置された政府の「『美しい国づくり』企画会議」に約4900万円の国費が投じられたことが、政府が16日に閣議決定した答弁書で明らかになった。同会議は日本画家の平山郁夫氏ら有識者12人を集めて4月に発足したが、2回会合を開いただけで、目立った成果もなく9月に解散した。

 喜納昌吉参院議員(民主)の質問主意書に答えた。それによると、同会議を運営するために内閣官房が支出した経費の内訳は、職員9人の人件費約1600万円▽事務所費約3100万円▽通信・交通費約200万円。一方で同会議の実績は、日本特有の生活様式や気質を問うアンケートだけだった。

民主党の桜井充議員、御手洗氏を質す 

民主党の桜井充議員が、経済財政諮問会議の御手洗氏を参議院予算委員会で医療政策について質すらしい。彼のブログの内容からすると、大いに期待できる。桜井充議員の活動に注目し、声援を送りたい。

経済財政諮問会議こそ、社会保障・医療を崩壊させた張本人なのだ。

喘息について 

今秋は、喘息の患者さんがとりわけ多い。寒暖の差が激しいこと等が原因なのだろうか。既に記した通り、休日も喘息の患者さんへの対応でかなりの時間がつぶれ、今朝も、重たい発作を起こした幼児を治療するために、早めに仕事場にやってきた。

大学にいた頃から、喘息を中心に診療してきたのだが、喘息に苦しむ方のために常日頃感じていることを箇条書きで記してみたい。ここに記したことは、ちょっとしたヒントのようなものなので、当然のことながら、喘息のすべてをカバーする記述ではないことを予めお断りしておく。

●正確な喘息の診断が大切であり、さらに喘息が慢性疾患であることをしっかり理解する必要がある。

喘息発作の典型的な症状は、呼気が苦しくなり、胸部でヒューヒューという音のする状態だ。しかし、それ以外に、乾いた咳が長く続く、胸が痛む、所謂風邪を引いた後咳が長く続くといった多彩な症状がある。重症になると、呼気・吸気ともに苦しくなる。吸気だけが苦しいのは、上気道(喉や鼻)の閉塞か、精神的な問題であり、喘息ではないと言える。咳イコール風邪と片付けずに、症状の詳細を記録することが大切だろう。

何時、どのような状況で、どのような症状が現れるのか、同様の症状を繰り返しているか、体温・食欲はどうか、といった情報が大切だ。運動することにより、咳・ぜーぜーといった症状が現れるかどうかも、大切なポイントだ。大体において、患者さん本人やご家族は、喘息の症状を過重に評価するよりは、見逃している場合が多い。正確な情報を主治医に伝え、正確な診断と、適切な重症度の判定をしてもらうことが大切だ。

喘息は、気管支の慢性の炎症であり、その背後には遺伝的な因子がある。発作は、その慢性炎症が悪化し、場合により、気管支平滑筋の収縮を来たしている状態であり、それが治まっても、基本的な喘息の病態は続くと考えなければならない。小児の喘息は、自然治癒傾向が大きいと言われて来たが、必ずしもそうではないことが知られるようになってきた。軽い場合もあって、発作時のみ対応すればよいこともあるが、治療に長期間必要とすることの多い慢性疾患であることを認識しなければならない。

●主治医をどのように選ぶか、見出すか。

慢性疾患であるから、これは他の急性疾患以上に重要だ。良い医師を見つけるのに、患者さん同士の情報、ネットからの情報なども有用だろうが、やはり実際掛かってみて、自分で確かめることも大切。喘息の場合の望ましい医師は・・・
○型どおりの問診だけでなく、上記に記したようなこと、それに家族のアレルギー・喘息暦を詳細に尋ねてくれること。
○診断・治療方針・発作時の対応について説明を十分してくれること。
○救急時の対応を、ある程度まで自らしてくれること。
○普段の生活時の服薬状況・症状を記録する「喘息日誌」の記入を勧めてくれること。場合により、ピークフローメーターという簡易な呼吸機能測定器を用いて、呼吸機能を自分で記録することを勧めてくれること。
○喘息と並存することの多い疾患(アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎等)も、専門外であってもある程度きちんと診てくれること。
といったことだろうか。長い期間の付き合いになるので、何事も率直に話し合える関係が望ましい。

●喘息と並存することの多い疾患の内、アレルギー性鼻炎・慢性副鼻腔炎は、結構見逃されていることが多い。発作時には、これらの疾患も像悪していることが多く、発作の悪化・遷延化をもたらすことが多いので、注意が必要だ。普段から、くしゃみが出やすい、鼻が詰まりやすい、鼻水が出やすいという場合には要注意だ。いびきを盛大にかく、朝起きた時に、口のなかがカラカラといった場合も、これらの並存疾患についてチェックをしてもらった方が良い。毎回、診察時に、聴診と同程度に、鼻腔を鼻鏡を用いて診てもらうことが大切。

PLCモデム指定取り消し 

総務省は、10月4日、18種類のPLCモデムの指定を取り消した。草野氏JA1ELY等のPLC訴訟が影響を及ぼしたようだ。PLC訴訟に関するサイトは以下の通り。

http://plcsuit.jp/

官僚が、どちらをむいて行政をしているのか、明らかになって行くことだろう。是非、注目し続けて行きたい。

朝の14メガ 

先週末、朝の14メガで北米が、ガツンと入感していた。それで、今朝も出てみた。静かなバンドに、北米東海岸の局が聴こえる。

CQを出すと束になって呼んでくる。モービル局は、449から559程度、KWにビーム組は、599+だ。

KF3B、Alan、先週末会った時には、テニスに熱中していると言っていたが、膝の痛みがあって、また無線にしばらく復帰の様子。その内、こちらの早朝時間帯に、7メガのロングパスで聴こえてくることだろう。

K1JD、John、新しい場所に移り住んだ様子。場所を訊かなかったが、恐らくニューイングランドのどこかだ。タワーにとりあえず、2エレのフルサイズ(Sommer beamの半分だそうだ)を上げて、オペレートし始めたとのこと。Steppirがやってくるのを待っているとか。納入に16週間かかるらしい・・・凄い人気。

交信を終えて、CLを出しても呼んでくる局がいたが、喘息の子の親からコールがあったので、後ろ髪を引かれながら、スイッチオフした。

しばらく、秋のCONDXが楽しめそうだ。

週末 

庭仕事それに無線をし、夕食の支度をして、さてのんびり出来るかと思ったら、急患から呼び出し。喘息の成人と幼児を一人ずつ診察。幼児の方は、二日前から発作が続いており(あぁ、お母さん、薬を勝手にやめないでね・・・)、夜に向けてさらに悪化しそうな気配があり点滴。今、お帰り願ったところだ。

実は、もう一人、掛かりたいという電話があったのだが、発熱だけの軽い症状だったことと、近くの病院に普段は掛かっているという話だったので、その掛かりつけの病院の方に、相談して欲しいと言った。一度断られたらしいが、掛かりつけの医療機関で対処していただくべきことと思い、よくお話して、そちらに相談をしてもらいたいと丁重にお願いした。普段から掛かりつけの医師を持ち、その医師・医療機関に救急にもある程度対応してもらうことが必要だと思うのだ。そうした緊密な医師患者関係の中で、救急の利用の仕方等を率直に議論することが出来るようになるのではないかと思っている。

医師には、応諮義務があって、患者からの要請があれば、いかなる場合も診療しなければならないことになっている。その義務を無制限に拡大されて、医療、とくに救急医療は破綻しかかっている。私のところのような小規模の医療機関ではまだ大丈夫だが、大きな機関病院の小児科は、夜間救急は、疲弊しきっている。その応諮義務の無制限な利用には、節度を求めてゆかなければならない。信頼関係のなかで、救急医療をどのような場合に利用すべきかということを、地道にお母さん方にお話して行きたいと思っている。

仕事場の自室。民放のBSで、ドボルザークのチェロ協奏曲を放映していた。フィンランド放送響、チェロはミッシャマイスキー。マイスキー、早いパッセージでは、技術的な衰えを感じさせた。しかし、アンコールに弾いた、バッハの無伴奏5番のサラバンドは、素晴らしかった。単純な音型のメロディから、深い歌を紡いでいる。ドボルザークの華々しさよりもよほど感動させられた。

さて、私の週末もそろそろ終りだ・・・自宅に車を飛ばして帰ろう。

Rudi DK7PE 再び 

Rudi DK7PEと、10数年振りに交信した。今夕の14メガ。彼はマデイラ諸島CT3からの運用である。

彼のことは、A1ClubのサイトにUnforgettable Brasspoundersの一人として、記させていただいてある。ここ

今夕、庭仕事を終え、FOCのBWQPに出るためにシャックに入った。7メガの北米が聴こえるが、BWQPとしては、W9RGBとK6XG兄弟だけとしか交信できなかった。ロングパスのヨーロッパを期待して、南太平洋にビームを振り、しばらくCQを出すが、空振りだ。まだ、その季節が来ていないのか、それともCONDXが良くないのだろうか。

14メガに上がって、ヨーロッパを探すと、DXウィンドウで・・・7PEというコールが聞こえる。良く聴くと、CT3/DK7PEである。彼Rudiは、1980年代から90年代にかけて、アフリカや太平洋の様々なところから出たDXpeditionerの一人。A1Clubの記事にも記したが、W6ULS、K6DCのお宅を相前後して訪ねたことがあったりして、何度となくラグチューをした方だ。

JAから結構なパイルだが、アンプをたけば抜けるだろうと、しばらく呼ぶが応答がない。彼は、QRZ JAを出して、JAを好意的に取ってくれている・・・あれ・・おかしい・・・この時間帯1630JST前後ではロングパスのはずだが、と昔の知識で呼び続ける。15分以上呼んでも応答がない。試しにと、ビームをショートパスに振ると、信号がS6程度からS9まで上がった。パスを間違えた・・・私は、もうDXサーではないことを思い知る。ショートパスで2,3回呼ぶと応答があった。

お久しぶりと彼。こちらも、久しぶりだね、またゆっくり話をしようと手短に切り上げる。実に安定感のあるオペレーションである。彼ももう50歳前後だろうか。ゆっくりお会いしたいものだ。