Entry Navi - Archives

 2008年03月 

近況 

最近お目にかかった、Jim KF7Eも、それにVic WA6MCLも、引退を希望していた、または考えていたのだが、サブプライム問題による景気の後退で、それがままらなくなったと言っていた。Vicには、3人のお子さんがおり、末の娘さんが大学に入ったばかり。彼女の大学の奨学金(ローンと言っていたが、奨学金なのだと思う)が片付くまでは、引退できないなと言っていた。Jimは、衛星通信関係、Vicは確か電気技術者で、仕事を楽しんでいる風もあり、引退の延期はそれほど苦ではないようだが、サブプライムという、貧者からの収奪の問題が、一般市民の生活にも甚大な影響を及ぼしていることを窺わせる。

一昨日、Wの方から、ソーラーフラックスが80台にまで上昇したことを聞いて、昨日、仕事に出かける前に、21メガを聞いてみた。北米がそれなりに開いて、WPXコンテストが盛んであった。ジャマイカ6Yが強力に入感しており、ふらふらとコールしてしまった。001のナンバーを送る。21メガでカリブを聞くのは久しぶりだ。オケの練習から戻って、寝る前に7メガに出てみる。W0CGR、W6SJとFOCメンバーに立て続けに呼ばれた。Randy W6SJにはメールに返信をしていなかったことを詫びた。話題は、やはり8月のSFでのディナーの件。現在、ドルが安くなっているから、来るのに好都合ではないか、と。費用が安くつくのはありがたいが、問題は、時間を取れるかどうかなのだよ、と申し上げた。Randyと終わると、Jim N6JCからコール。Randyとの交信を聴いていた様子で、SFに来るのだったら、会おうと言ってきた。SFまで出てゆくから・・・と。いや、まだ行くかどうか検討中なのだと言ったが・・・他にもワッチしている局がいて、私が8月に訪米することが既定事実になっては困るなと思った(笑。彼の娘さんに2番目の孫が誕生。奥様が、働いている娘さんの手助けをしに、LAと自宅とを行ったり来たりしているらしい。

オケでは、いよいよ練習も終盤。少し余裕をもって弾くことができるようになってきた・・・もっとも、あのデジタルリコーダーで自分の音を録音すると、ガックリという具合のなのだが・・・。オケの練習をリコーダーで録音、ファイルサイズが大きすぎて、メールで送れないようなので、CDに焼いて、指揮者氏にお送りした。本番では、可愛い女子大生の横で弾く♪♪。

さて、明日から、新しい診療報酬での診療だ。あちこちで混乱と、患者さんの悲鳴とが聞こえてくるような気がする。米国は、アメリカンドリームを実現できる国だが、現実派貧富の差が大きく、それは固定している傾向が強いように思える。日本もその後を忠実について行っているのではなかろうか。昨日、オケの練習に行く車のなかで、福田首相へのインタビューを聞いたが、表面上、消費者を大切にするとか、環境問題とかを口にしながらも、彼の本音は、経済界主導の新市場主義の路線を、頑迷に突っ走ることだろうということを確信した。社会保障国民会議の内容を見ても良く分かる。ごく一部の階層に富を集中させる、彼等の思想が、今回の新しい診療報酬として医療分野で結実することになったというわけだ。

国会議員が、厚生労働省官僚に質す 

国会議員が、今春の医療政策の変更について、厚生労労働省官僚に質す集まりがあり、MRICによって報告されている。

官僚は、医療の質を高めると言っているが、果たしてどのようになるだろうか。私は、医療崩壊に向けて大きく一歩を進めることになると確信している。

少し長いが、是非お読みいただきたい。青色の文字は、私のコメント。

以下、引用~~~


題名: MRIC臨時 vol 38 ~医療現場の危機打開と再建をめざす議員連盟 第3回会合 傍聴記~ フィルターを作成する

送信日時: Sun 03/30/2008 08:10:40 JST



                          2008年3月31日発行
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 Medical Research Information Center (MRIC) メルマガ 臨時vol 38

    ■□ 確信犯なのか、ただの世間知らずなのか □■

                ロハス・メディカル発行人 川口恭
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●異動などメールアドレスが変更になる方は touroku@mricj.com までご連絡ください。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
『ロハス・メディカル』は、患者と医療従事者の情報ギャップを埋めることをめ
ざして、05年9月に創刊された月刊の無料医療情報誌です。首都圏の基幹医療施
設125カ所に配置されている他、毎日新聞、山形新聞、秋田魁新報の販売店でも
読者に配っております。現在の部数は21万部で、どんどん増え続けています。配
置をご希望の首都圏基幹病院の方は、info@lohasmedia.co.jpまで、自宅でのご
購読を希望される方は各新聞販売店(対象外の地域もあります)まで、お問い合
わせください。
ロハス・メディカル発行人 川口恭
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 毎月10日20日に定期配信、月末に高久通信を配信しております。
 配信・解除依頼は touroku@mricj.com までメールをお送りください。

 今回の記事は転送歓迎します。その際にはMRICの記事である旨ご紹介いた
だけましたら幸いです。

                       MRIC(エムリック)田中
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


 一般紙では全然報じられないと思うが、国会ではこんなこともやっている。呼び出された官僚は迷惑そうだ。でも、こちらとしたら、突っ込みどころ満載で意義深かった。


 司会は鈴木寛議連幹事長。まず仙谷由人・議連会長代行が挨拶「この春は診療報酬の改定があり、まだ医学会では学会の学術総会が春に多いらしく、日本医師会の総会も4月1日、2日と開かれるようだ。そんな中で勤務医から悲鳴にも似た声が届いている。医療崩壊と言われる流れはますます深刻化しており、何とか食い止めなければと、ここにいる全員が考えているところであう。今日は、厚生労働省からこの春の施策をお聞きして頭に入れて、医療再建に向けての方策を考える材料とするという趣旨で厚生労働省のお話を聞く」

鈴木
「4月1日から医療現場がどのように変わるのか、政策的なことをお聴きしたい。これは超党派の議連なので、予算が通ったという前提でお話をいただければと思
う」

木倉・大臣官房審議官
「本日は特に4月からの変更点として、医療計画、後期高齢者医療制度、診療報酬改定について説明する。それぞれは各課長から」

佐藤・医政局指導課長
「まず新しい医療計画について。平成18年6月の医療法改正以来、平成19年に縷々準備を進めてきて、各都道府県においてもあと数日後の20年4月1日に提示される段取りになっている。

 これまでの医療計画は人口30万人くらい、言葉を換えると保健所単位の二次医療圏を設定して、人口や罹患率を総合的に勘案して総病床数を決めていた、主に量的管理をメインにしたものだった。これが今回から質を評価するものに変わると共に、住民・患者に分かりやすいものになること、数値目標を示して後から評価できる計画にしなくちゃいけないということで進めてきた。

医療行政の事後評価は、是非行なってほしいものだ(数値目標の達成の有無ではなく、医療行政の変更が国民生活にどのような影響を与えたかの、事後評価が必)。官僚は、2,3年でポジションを変わり、また本来行政責任を取らないことになっているので、厳格な評価がされていない。これは絶対改めて頂きたい。無責任な社会実験の行政の変更は行なってはならない。
 
では、どこにポイントを置いて質を評価するかだが、「がん」「脳卒中」「急性心筋梗塞」「糖尿病」の4疾病と「救急」「災害」「僻地」「周産期」「小児」の5事業、総計9つについて医療連携体制を構築し医療計画に明示することになる。各都道府県には9つの項目ごとに、横軸に患者の状態、縦軸に「機能」「目標」「求められる事項」「連携」「指標」というマトリックスを作っていただいて、そのマスを医療機関の名前も含めて埋めていただくということになる。

医療行政の質も是非評価して欲しい。

 それから、これとは別に、患者さんが医療機関を選択するうえで情報が重要だから開示しようとの観点で、医療機関に対して一定の情報を都道府県に報告するよう義務付け、情報を集約して分かりやすく提供する仕組みというものを始める。東京都などは既に始まっているようだが、大半の都道府県では平成21年度からの開始になる。情報の具体的な範囲は、検討会で検討してきたが、診療科目や診療日、診療時間、病床数などの他、専門医やMRI・特殊なCTなどの保有設備、あるいは医療安全対策、院内感染対策、クリティカルパスの実施状況などが考えられる。これによって、何が何でも病院へという流れを減らしたり、2カ所も3カ所も医療機関に行くということを減らせるのでないかと考えており、過重労働を緩和するとともに医療資源の効率的・効果的提供が進むと考えている」

 厚生労働省は「そんなマニアックな」とビックリすると思うけれど、実はロハス・メディカルでも次号で医療計画の特集をする。よって現段階では、あまり論評しないでおく。

 続いて山本・保険局老人医療企画室長が後期高齢者医療制度を説明。5分ほどでサラっと終わってしまい『資料を読め』と言わんばかりだったので、代わりに『ロハス・メディカル』で昨年末に掲載した特集(http://www.lohasmedia.co.jp/medical/pdf/27-2.pdf)をご覧いただくことにする。


最後は原・保険局医療課長が4月の診療報酬改定について
「本体は久々のプラス改定であったが、その増額分約1000億円は緊急課題としてメインには病院勤務医を支援するために使われる。それだけでは足りないので開業医の取り分から400億円ねん出して全体として病院を支援しようという流れになっている。

この増額では、焼け石に水。一方、本来医療費の取り分の少なかった開業医にとっては、劇的な収入源になっている。この思い付きの診療報酬の付け替えが、医療制度にどのような影響を及ぼすか、すぐに明らかになってくることだろう。

 どんなものがあるかというと、まず、地域の急性期医療を担っている病院で以下のような勤務医負担の軽減策が具体的に計画されている場合、入院時医学管理加算として14日まで120点つけた。軽減策とは①外来縮小計画②外部の医療機関との診療分担の推進③院内の職種間の業務分担の推進④当直明けの勤務の軽減などで、計画を作って勤務医と共有したうえで計画を届け出ることが条件になっている。これがどの程度病院の収入にプラスになるかというと300床の病院なら年間ざっと1億円になると見込んでいる。

医師が不足している医療機関で、このような軽減策が実施できるのかどうか。机上の空論になるのではないか。

 次に病院勤務医の事務負担を軽減するため、事務的なところを補助するような、いわゆる医療クラークをつけられるようにした。一方で病院に行く軽症の時間外患者を引き受けられるよう、診療所が早朝や夜間に診療を行った場合には、加算が取れるようにもした。

夜間救急に、医療クラークは関係ない。さらに、夜間救急の半数を占める、小児の夜間診療では、加算は取れない。普通の小規模診療所で、夜間診療をしても、スタッフが確保し難く、やったとしても収支は赤字となる。どうして、こうも実質効果のないことを挙げて、対策を講じているかのような嘘をつくのか。

 それから後期高齢者の診療報酬についても説明しておくと、医療行為自体の診療報酬はその他の年代の人と全く変わらない。だから医療が受けられなくなるなどということはない。ただし、加齢とともに回復までの期間が長引くことに配慮した独特の点数も設けている。たとえば円滑に退院して生活を送れるようにすることに加算したり、転院がスムーズに行くように医療機関どうしの接点となる部
分に手厚い加算をしたりした

後期高齢者医療制度は、患者一人に対して、医療費を決めているのではないか。また、原則主治医のみの診療しか受けられない。

 また在宅医療の推進という観点から、訪問看護料を12年ぶりに引き上げた」


鈴木
「産科・小児科についても説明してほしい」



「妊産婦の救急搬送が問題になっていて、またハイリスクの確率も高いので、しっかり受け入れてもらえるように妊産婦緊急搬送入院加算というのを入院初日に5000点設けた。またハイリスク妊産婦の治療にあたる診療所と病院が連携する場合に点数をつけたし、また入院の場合にはハイリスク妊娠管理加算というものも1日1000点、その分娩管理も1000点を2000点へ倍増させた。小児医療に関しては、庄小児科医、小児外科医が常勤換算で20人以上いる病院の評価を高くした。それからNICUが後方ベッド不足に悩んでいるので、後方ベッドへの加算も設けた。これならば受け入れてくれる施設があるのでないかと考えている」

ハイリスク分娩を行なって、その挙句に、刑事犯にさせられたり、1億円以上の賠償金を民事訴訟で要求されたりしたら、この程度の加算は無意味。そもそも、診療報酬加算で、産科医療崩壊を何とかできると考えていることが大きな誤りだ。医療事故調を立ち上げて、自らの権益を守ろうとしている、官僚が強く批判されなければならない。

この後、質疑応答に入る。

広津素子議員
「高齢者がなるべく自宅で療養しようとした時、訪問看護料は上げたということだったけれど、医師による訪問診療も必要で、そこは来てもらいやすい金額になっているのか。でないと退院の踏ん切りがつかない人もいるだろう」



「訪問診療に関する点は変えていない。それから実際の負担は入院している方が高い」


広津
「具体的な数字が何もないので、モデルケースを出していただけると」



「改定の時にはモデルをいくつか出しているけれど、実際にはバラつきがあり、一くくりに出してしまうと、それに対して高いとか低いとかいう議論になってしまうので出していない」

これで、医療行政をしているといえるのか・・・。

鈴木
「何かよい工夫があったら事務局へ知らせてほしい」


徳田毅議員
「勤務医の負担軽減の中になぜ外来縮小が出てくるのか。総合病院から勤務医がいなくなっていて地域が困っているという時に外来まで縮小するのは本末転倒でないか。それから後期高齢者医療制度に関して、保険料の滞納者には資格証明書が発行されていったん10割負担ということになるのだと思うのだが、それはどの程度滞納したらそうなるのか。というのが、月16万円の年金だとしたら、介
護保険料と合せて月7千円ほどの負担になる。長生きすることのリスクが高すぎないか」



「たとえば二次医療圏に一つ程度の想定だが、入院医療を中心にやる施設を設定した場合、遠くから外来に通わせるのは無理なので、普段の患者さんは他の施設でやっていただいて風邪ひき外来とかはやめて専門外来のみ行うような、外来に関する地域内での連携を描いている。外来患者さんが減れば、その分医師は専門的な入院医療や検査に注力できる」

診療所を潰す政策をとっておいて、病院の負担軽減か?


山本
「滞納された時は、まず督促を行い、いきなり資格証明書ということはない。3ヵ月有効、6ヵ月有効といった短期被保険者証を渡し納付相談の機会を作るようにしている。それでも滞納が続いて1年経過した時に資格証明書を交付することになるのだが、病気や災害、事業に失敗したなど払えない理由がある時は交付しないことになっている。特段の事情もなく極めて悪質な事例の時に資格証明書という話だ。払えない事情があるなら資格証明書は発行されないし、まさその払えない事情に応じて、各自治体で個別に減免措置を設けるなどキメ細かく対応して
いただく。そういう運用にしていくので、よほど悪質でない限り、資格証明書はないのでないか」


 理論上、経済的困窮による無保険者などいるはずはない、と主張しているように聞こえる。では、この現実は一体なぜ出来したのか。理論が間違っているのか、それとも理論通りに行動していない誰かがいるのか。


当然、徳田議員からも突っ込まれる。
「しかし国保でも資格証明書を発行されている人は大勢いる。あの人達全員が悪質ではないと思うが、本当にキメ細かく対応できるのか。それから激変緩和措置対象となるのは被扶養者とのことだが、それは全体の何%なのか」


山本
「激変緩和措置の対象となる方が新しく200万人、後期高齢者医療制度に入ってくると思われ、75歳以上の方全体で1300万人いるので約15%ということになる。資格証明書に関しては、国保についてもキメ細かく対応するよう指示している」


鈴木
「指示というのは、通知や通達を出すということか」。横から痛烈なパンチが入った。


山本室長は一瞬言葉に詰まり「通知等も含めて、また会議などの場でお願いをしていく」。

 本気で経済的無保険者を出さないつもりがあれば、しっかり通知・通達を出せばよいのだ。結局、自分たちが理論通りに行動していないだけと語るに落ちた。


鈴木
「医療計画で量から質への転換というのは結構なことだと思うのだが、救急患者の受け入れ困難の理由の中で後方ベッドの不足というのもあるはず。4疾病5事業に関しても病床規制は残るのか」


佐藤
「総病床数についての広い意味での規制は残る。計算式も同じ。救急医療に関する受け入れ不能の理由の中の10%から20%はたしかにベッドがないというもの。そういう報道がされると病床足りていないのでないかという誤解を招くけれど、実際のはベッドの利用率はじわじわ下がってきている。最も利用率が高いであろう救命救急センターでも80%を切るくらい。その母体病院でも20%空いている。ではなぜ病床が空いていないかというと、私達もいろいろ話を聴いてみて、病床の上手な融通がうまくいっていないのでないかと結論している。診療科ごとのベッドの固定化というか、ベッドの割当が実情に合わなかったら需給に合わせて割当を変えるべきだが、それができていないから、ある診療科ではベッドが空いているのにその枠が必要な救急に回せていないということだと思う。そうした現状を踏まえながら適切に計画を作って指導して参りたい」


鈴木
「病院長なり経営者のマネジメントの問題であるという認識か」


佐藤
「その通り」


 詭弁を弄するにも程があると思うのだが、態度からすると確信を持って言っているようにも見える。どちらだか判断する材料がないので、論評はここまで。


徳田
「ベッドの空きなんてのは平均在院日数の短縮によって生まれてきたに決まっているだろう。搬送までに30分以上かかっているのが全国で15000件あるという現実をどうするのか」

それと、医師不足が原因なのだろう。

佐藤
「おっしゃる通り。先ほども申し上げたように、10-20%は病床がない、それ以外には専門外であるとか、他の患者の対応中ということだったりする。その辺り細かく見ていかなければいけない。そうした中で無資格の人にも分担してもらえる部分があるのでないかということで診療報酬も新設された。救急についても役割を果たせるのでないかと思う。また救急医療情報システムというものも動かしている。これはJALやANAの空席照会システムのようなものだ。しかし必ずしも有効に働いていない。それは病院が多くても1日3回しか更新せず、リアルタイムではないからだ。更新の頻度をもう少し増やすと同時に内容についても詳しく丁寧になるよう、システム改修費用を計上している」


仙谷
「大雑把な言い方になるけれど、勤務医の労働条件を改善するという時に、ここに出てくる程度のことで36時間連続勤務が当たり前というようなムチャクチャな話は変わるのか。勤務医がどんどん職場を離れる大きな原因になっているのが、労働基準法を全く無視したような勤務状態であり、交替勤務を取ろうにもそんなにお金が払えないという診療報酬形態があるわけだ。そういったことが解消に結び付く何かというのは、どこを見れば『ああなるほど』ということになるのか」



「質問の趣旨がよく分からないのだが、診療報酬は医療機関の収入になる。勤務医の負担軽減策というのは先ほど説明したようなことで配慮している。医療機関の体制についてまで診療報酬では触わることはできない。間接的にいたしているということ。ハイリスク分娩管理などについても、負担軽減計画を必ず作るように要求しているし、その軽減策は勤務医にも見せるという条件になっているので、
計画が実行に移されなければ、その病院から勤務医がますますいなくなる可能性もあり、計画を立てたからには実現する方向に動くはず。それ以上の全体の話は総額の問題がある中でこの程度しかできなかったということだ」


 この改善計画については、官僚の知恵がいかに浅く目先のことしか考えていないかよく分かるので、別項で改めて考察する。

医療機関の体制についてまで診療報酬では触わることはできないとは、ぬけぬけとよくも言ったものだ。診療報酬の毎回の改定で、医療機関は右往左往させられている。「梯子をかけて、その後外す」という、彼等の手法を表現する常套句まで出来ているほどだ。官僚は、行政政策の結果に責任を取らず、診療報酬改定に一定の方針が見られない。あるとすれば、医療費削減だけ。

仙谷
「ハイリスク分娩につけたというけれど、じゃあモデルとして、小児科病院に加算したように10人常勤医がいる時、年収いくらの医師をこれだけ雇うには、これだけの加算が必要というような計算はしているのか。2交代、3交代の勤務にできるのでなければ、つけたつけたといっても意味がないではないか」



「おっしゃる通りだが、勤務医の勤務条件をどうするかというのは、診療報酬がタッチするような話ではない。報酬をどういう形で使うかは経営者の判断だ

このレベルでしか、考えていない官僚が、医療制度を左右する決定をしているのかと思うと、正直落ち込む。

赤沢亮正議員
「(略)後期高齢者医療法は地元でムチャクチャ評判が悪い。75歳以上は早く死ねということですね、と支持者たちに言われる。これでは障害者自立支援法の二の舞でないか。痛みを生じることは間違いないのだから早めにその対策を考えておくべきでないか。それと、そこまでしてやる意味があるというのなら、その良い点をきちんと説明してほしい。それから私の地元でも勤務医が怒ってる。結局、日本医師会のことばかり気にして、我々のことなど何も考えてないではないか、と。何がマズイかと言うと2200億円削っているあれが一番悪い。そろそろ取っ払ってもよいのでないか。勤務医が怒っているのに関して、開業医との間で実は可処分所得は変わらないというような話があったはず。そういうことをきちんと説明してほしい」


佐藤
「(略)」


山本
「国民皆保険を守っていくために、負担の仕方と公平性とを考えているのだとい
うことを、分かりやすく周知して参りたい」



「(略)日本医師会が渋々ではあるが400億円を勤務医対策に回した。会費はともかく会員数では40%以上が勤務医であり、勤務医についても目配りはあったと思う」


赤沢
「少なくともそういう説明は私の地元には行き渡っていない。後期高齢者医療制度は少し延期することにして中身をよく考えた方がよいのでないか。それから2200億円削減ももうやめた方がよいのでないか」

毎年毎年、高齢化が進み、医療費が自然に増えるはずなのに、医療費は、減らされ続けている。これは、国民の医療を貶めているということだ。


佐藤
「(略)」


広津
「救急医療をなぜ受けられないのかと言ったら、交通事故を考えてもらったら分かることだが、初心者では対応できないし生死がかかっているということで、熟練した医師が必要なんで、要するに医師不足に尽きる。医療クラークが救急現場にいても意味がない。クラークが役に立つのは日常の診療の場面の方だ。救急対策にはならない」

佐藤
「私ども、医師が、救急ではどうか分からないけれど、どの業務にどの程度の時間を割いているか調査したところ30%-40%は医師以外の人にもできることだった」


広津
今は救急の話をしている


佐藤
「先ほど話の出た救急情報システムがなぜリアルタイムに更新されないかと言えば、現場の人手に余裕がないからで、しかしでは有資格者がやらなければならないかというと、そんなことはない。現場の情報をしっかり把握して医師の片腕となって医師の了解のもとにボタンを押すようなことはできる。このように勤務を代替し得る面はあるのでないか」


 かなりトンデモな事を言っていると思う。さすがに木倉審議官が補足する。「基本は救急にしても産科にしても小児科にしても医療者が足りてないのは事実だ。しかし医学部定員を増やすというところから始めると10年かかるので、定員増加と勤務状況の改善と両方大事だと考えている」


広津
「医療者は足りなくはない。現に有床診療所がいくつも潰れている。どうして必ず10年かかるという話になるのか」


鈴木幹事長が
「今日は厚生労働省の見解を聴く日だから」と取りなす。


塩崎恭久元官房長官
「後期高齢者のうち国保から移行する1100万人は、結果として今までとこれからと負担は重くなるのか軽くなるのか」


山本
「国保は市町村が保険者であり、保険料の算定方法がバラバラ。単純に比較することが難しいのだが、8割の保険者が採用している四方式で比較するならば、傾向としては低所得層では負担減、高所得者で負担増になる


塩崎
「全体では」


山本
マクロでは中立と思う

大嘘である。医療費削減のために作り出した制度である。また、低所得者に負担の重い制度になっている


鈴木
国保の1世帯平均が13.2万円。2人世帯だとすると1人あたり6.6万円。これが後期高齢者医療制度では1人平均7.4万円。増えていないか


山本
「国保は過去のデータ。単純に比較するのは難しい」

過去のデータから、制度設計するのは当然のこと。彼は、後期高齢者にとって負担増になるという当然のことを隠している。


仙谷
「モデル的な所はやらないと隔靴掻痒で分からん。病院の現場や収入は知ったことではないみたいな言い方だが、まずちゃんとした調査をしないとダメよ。計画をつくれば解消できるのか、診療報酬も組み合わせるのか、実態に基づいて道筋を作らないと。皆さんの足元の虎の門病院の医師がフラフラになっているようでは何をかいわんやだ」


木倉
「診療報酬や補助金を十分でないながらもつけていただいたので、それをどう使っていくのか、医政局長と保険局長から都道府県あてに文書を出している。また、この対策がどのような効果を呼んだのか、検証続けながらさらに議論を進めて参りたい」


この傍聴記は、ロハス・メディカルブログ(http://lohasmedical.jp)にも掲載されています。


デジタルリコーダー 

以前から、生録をする機械が欲しいと思っていた。自分のチェロや、アンサンブルを録音してみたいと思っていたのだ。昔、某所でDATで録音してもらったことがあり、そのホールの良さもあって、圧倒的に優れた音響性能に感動したことがあった。音を圧縮している、MDでは不満だった。デジタル技術を用いた録音機器に狙いを定め、最近手ごろな価格で、ソニーから発売された、下記のモデルを入手した。

PCM-D50-1.jpg


まだ、ちょろっとしか用いていないが、ハイフィデリティであり、自然な音で録音できるようだ。

オケの本番も間近になり、その練習を録音してみるつもり。

しかし・・・余りにハイフィデリティなのも、少し興ざめ・・・(笑。

暫定税率は、医師不足と救急医療の解決のため??? 

福田さん、暫定税率を存続する理由に、医師不足(医者は不適切用語ですよ、本当にそう言ったのなら・・・福田さん)、救急医療を挙げたらしい。参議院予算委員会での、この問題のやり取りを聞いていたが、暫定税率を維持して道路を作るというニュアンスにしか、どうしても聞こえなかったのだが・・・。冬柴さんなぞ、ひれ伏してでも、この暫定税率を存続させ、道路を作り続けさせてくれと言っていた。

医療費を、やりたい放題で引き下げておいて、この発言はないだろう、馬鹿にするのもいい加減にしろ、と言いたい。

以下、引用~~~

2008/03/29-19:18 暫定税率、現行水準は維持=ガソリン税で福田首相明言

 福田康夫首相は29日午後、首相官邸で内閣記者会のインタビューに応じ、揮発油(ガソリン)税の暫定税率(1リットル約25円)について「少なくとも今の水準は維持しなければいけない」と表明した。首相は2009年度からの道路特定財源の一般財源化などを打ち出し、民主党に協議を呼び掛けているが、首相の発言に対し、暫定税率の即時撤廃を主張している同党がいっそう態度を硬化させる可能性がある。
 ガソリン税の暫定税率は、税率維持を含む租税特別措置法改正案の参院での審議が進まず、31日の期限切れが確定的。このため4月1日以降、ガソリン価格は下がることになる。
 首相は「暫定税率廃止となれば年間2兆6000億円の税収不足だ。医者不足や救急医療、地球環境問題への取り組みの財源をどこから持ってくるのか」と民主党を批判。欧州諸国に比べ日本のガソリン価格が安いことを指摘し、「これを引き下げ、二酸化炭素(CO2)排出を助長する方向でいいのか」とも述べた。
 ただ、改正案を衆院で再可決して、いったん失効する暫定税率を復活させるかどうかについては「その前にやることがある。そのことに全力を尽くす」と述べ、明言しなかった。

医師不足対策に対する厚生労働省の「通知」 

厚生労働省が、医師不足対策として、ワークシェアリングの適用と、産科の診療報酬上の手当てを行うことを、地方自治体に求めた。

厚生労働省のこの通知には、大きな疑問がある。

まず、「医師不足」と何事もなかったかのように言っているが、厚生労働省官僚が、これまで医師は足りているとしていた公的な見解を撤回し、それに基づいて医療行政を行ってきたことを反省すべきである。マスコミが「医師不足」と騒ぎ出し、現厚生労働大臣がそれを認めたので、それに乗って、なし崩しにこれまでの誤った見解・医療行政をあたかもなかったかのように振舞うことは許されない。「医師不足」は、医療亡国論が官僚によって打ち出された頃から明白だったのだ。医療行政の結果責任が厳しく問われている。

ワークシェアリングをするといっても、どこからそれに対応する医師を連れてくるのか。結婚育児等で家庭に入った女性医師を引っ張り出そうというのか。それがどれほどの戦力になるとみているのか。そもそも、医師の絶対数が足りないときに、このような施策でお茶を濁せるのか。責任は、中央官庁である厚生労働省にある。地方自治体では、ドクターバンクなどと銘打って、医師探しを以前から行っているが、成果が上がってはいない。厚生労働省は、より抜本的な対策を打つ責任があるのではないか。少なくとも、地方自治体に「通知」一本出して済む話では決してない。

勤務医の待遇改善と称して、診療所診療報酬を病院のそれに付け替える改定を、来月に実施する。しかし、その改定では、勤務医の労働条件は改善されない。一方、診療所にとっては、大きな減収となり、収支が成り立たず閉院を余儀なくされる、または早めにリタイアするために閉院する診療所が、かなり出ることが予想される。また、後期高齢者医療制度や、療養病床削減に伴い、救急で病院に駆け込む高齢者が増えることも予想される。すべて、病院勤務医にとって、負担の増える因子だ。開業というのは、勤務医にとって、一つの人生設計の最終段階・最終目的であったはずだが、その道も閉ざされようとしている。厚生労働省は、これで、勤務医の待遇改善をしているつもりなのか。

産科の医師数の減少を、診療報酬で食い止められると考えているのだろうか。産科の第一の問題は、医療訴訟の増加だ。厚生労働省は、自らの権益を確保するために、医療事故(安全)調を立ち上げようとしている。これが、刑事・民事訴訟を減らさず、むしろ増やす可能性の大きな組織になることを医療現場から指摘しても、遮二無二この組織を立ち上げる方向で、厚生労働省は動いている。ほんのわずか診療報酬を増やす一方で、産科医をより酷い状況に追いやろうとしている官僚は、問題を理解していないのか、それとも産科の崩壊等元から解決する積りがないのか。


以下、引用~~~

医師不足:厚労省が労働環境改善を求め通知
08/03/24
記事:毎日新聞社
提供:毎日新聞社

医師不足:労働環境改善を求め通知--厚労省

 厚生労働省は21日、医師不足対策の一環として、「短時間正社員」制度を適用した医師の活用など、病院勤務医の労働環境改善を求める通知を各都道府県知事あてに出した。

 短時間正社員制は社員に退職金を払ったり社会保険を適用する一方、残業はさせず、労働時間に応じた処遇をする制度の総称。子育て中などで通常勤務が困難な女性医師らを働けるようにすることを求めた。また人員確保を進めるため、産科などの収入を手厚くした08年度診療報酬改定の趣旨を徹底することも盛り込んだ。【吉田啓志】

Shindig 

Randy W6SJからも、8月のFOCウェストコーストディナーの誘いのメールが来た。

私がその集まりに来れるなら、集まりはShin・dig・・・shindigとなって、他のメンバーを呼び込むインセンティブになるだろうと・・・笑。米国式の親父ギャグ。

shindigという口語、知らなかったな。

社会保障国民会議 

社会保障国民会議という、新たな諮問会議が、福田政権になって招集され、社会保障全般に渡って議論を続けているようだ。第二回の記録;

http://www.m3.com/tools/Document/WIC/pdf/200803_4/791_2_1.pdf

医療に関していえば、混合診療を導入するということが、主要な提言になりそうだ。経済財政諮問会議のメンバーであった吉川東大教授までが、医療費は低いと発言しているので、おやっと思ったが、結局、混合診療を導入することによって、医療費を嵩上げするという論旨のようだ。患者・国民の自立ということも強調されている。民間保険に入って、公的な保険には頼らないようにしなさいよ、ということなのだ。混合診療のもたらす陰の部分は、このブログでも十二分に記した。米国の医療の状況になると考えればよいのだ。

IT技術の導入も強調されている。労働集約型の業種である医療において、どれだけIT化が効率化をもたらすか、私自身は少し懐疑的なのだが、IT化が、IT産業を潤すことだけに終止するのでは困るということを言っておきたい。

この会議では、経済界またはその関連団体以外のメンバーも入っており、広範な意見が出されることも期待できそうに見える。会議の名称に「国民」と入れたのも、それをアピールしたいがためなのだろう。しかし、例えば、医療の現場にいる人間は皆無であるし、社会的弱者の立場の人間も見当たらない。官僚の描く結論が最初にありきの議論にならないように、厳しく監視し、場合によっては、様々な方法でこの会議の審議内容に反論してゆく必要がある。後期高齢者医療制度のように、気が付いてみたら、施行されていた、とはならないように、十分監視する必要がある。

後期高齢者医療制度、毎日新聞の報道 

後期高齢者医療制度が来月からスタートするのは、何度も記した通りだ。それを報じる毎日新聞は、保険料についてだけしか記していない。

重要なことは、

どんな疾患であれ原則一人の主治医にしかかかれない

被扶養者であっても新たに保険料を徴収されるのに、患者のために費やされる医療費は、月6000円(慢性疾患では、1500円)に限られる

保険料納付が滞ると一旦全額支払いを強制される

といったことだ。何故、こうした医療の中身に関することを報じないのだろうか。こうしたことを報じないように、官僚に口止めされたのか。

以下、引用~~~

後期高齢者医療制度が来月スタート 75歳以上、変わる保険
08/03/25
記事:毎日新聞社
提供:毎日新聞社

後期高齢者医療制度:新制度、来月スタート 75歳以上、変わる保険

 「保険料はいくらになるのか」「加入手続きは必要なのか」――。75歳以上を対象とした新しい医療制度が4月1日からスタートするのを前に、市町村の窓口に多くの問い合わせが寄せられている。月内には1人に1枚ずつ被保険者証が配られるが、加入していた保険制度や個々の年金額(収入)などにより保険料や納付方法も異なるので注意が必要だ。【有田浩子】

 ◇都道府県で異なる負担

 東京23区に住む2組の高齢者夫婦を例に、保険料の変化をみよう。2組を仮に、佐藤さん、鈴木さんとする。どちらも今は国民健康保険に加入し、収入は夫が厚生年金201万円(05年の受給者平均額)、妻は基礎年金(国民年金)のみ。

 2組は、佐藤さん夫妻がともに新保険に加入するのに対し、鈴木さん夫妻は夫のみ新保険に加入し、妻は75歳未満なので国民健康保険に残るという違いがある。07年度の国保保険料はどちらも、8万1112円だった。

 新保険の保険料は加入者全員が負担する「均等割り」と、支払い能力に応じて決まる「所得割り」の2本立てで、額や率は都道府県で異なる。たとえば、東京都の均等割り額は3万7800円だ。

 均等割りは所得によって7割、5割、2割の軽減があり、佐藤さん夫妻は2割の軽減措置を受けるが、それでも保険料は9万1968円。年約1万円の負担増になる。

 東京都以外の都道府県では計算はここまでだが、東京都だけ、追加の低所得者対策を講じており、年収が208万円以下だと所得割りでさらに、25%、50%、75%、全額の軽減措置がある。佐藤さんの夫は25%軽減で、最終的な保険料は8万4096円。07年度と比べて約3000円アップとなる。

 一方、鈴木さん夫妻は夫が均等割りの2割軽減の対象となり、25%の所得割り軽減措置も受ける。だが、国保に残る妻の保険料は3万6900円で、世帯の最終的な保険料は9万756円。07年度より約1万円高くなり、佐藤さん夫妻よりも高い。

 新制度で保険料が増えるか否かは一概には言えないが、東京都の国保加入世帯では、年収400万円弱を境に、高い層は負担減に、低い層は負担増の傾向という。

 なお、夫婦とも国保の場合は、新保険への加入手続きは必要ないが、夫などが被用者保険に加入していたケースでは別途手続きが必要な場合がある。

 ◇組合健保から移行--徴収、7月以降

 保険料の支払いは、年金から天引きされる「特別徴収」と、市区町村から送られてくる納付書で納める「普通徴収」がある。

 年金天引きは、公的年金の支給額が年18万円以上で、介護保険料との合計が年金額の半分以下の場合。ただし年間保険料が確定するのは6月。このため、国保から新保険に移行した人は4月から天引きが始まるが、半年間は「仮徴収」となる。組合健保などの被用者保険に加入していた場合は7月以降に納付書で納め始め、年金天引きは半年遅れの10月からになる。

 なお、被用者保険の被扶養者は昨秋の政府・与党の軽減策もあり、9月までの半年間は保険料ゼロ。その後半年は均等割りが9割減免、所得割りは引き続きゼロとなる。7月以降に10月からの支払額などが通知される。

 窓口負担は中低所得者は1割で、現役並みに所得がある場合は3割。現役並みの基準は変わらず、市町村民税の課税所得が145万円以上で、かつ新保険への加入者が1人の場合は収入が383万円以上、夫婦とも新保険に加入する場合は520万円以上。

 ただ、今の医療制度は70歳以上を1世帯にくくっているが、新制度は75歳以上を別の世帯と数えるため、夫婦の年齢などで世帯収入の計算が変わり、1割負担が3割負担に増えることもある。

………………………………………………………………………………………………………

 ◇後期高齢者医療制度

 対象者は75歳以上の高齢者全員と、65~74歳で一定の障害認定を受けた人。これまで会社員の子どもなどの被扶養者で保険料を支払っていなかった200万人を含め計約1300万人が対象者となる。全国の平均保険料は毎日新聞の調べで7万7898円(東京都独自の軽減措置を除く)。厚生労働省によると、平均的な厚生年金受給者(201万円)の保険料が最も高いのは福岡県の8万5100円。低いのは長野県で6万円。

 保険料は2年ごとに改定されるが、新保険は1人当たりの医療費が下の世代の約5倍と高い75歳以上の高齢者に節約意識を持ってもらう狙いから、医療費が膨らめば保険料も高くなる仕組みになっている。高齢化の進展に伴い保険料はさらに高くなっていく可能性が大きい。

………………………………………………………………………………………………………

 ■保険料負担の変化(東京23区の場合)

               07年度    08年度(低所得者対策前) 08年度(低所得者対策後)

 ◇佐藤さん

 夫 77歳=年金201万円 8万1112円 9万1968円       8万4096円

 妻 77歳=年金 79万円

 ◇鈴木さん

 夫 77歳=年金201万円 8万1112円 9万8628円       9万 756円

 妻 73歳=年金 79万円

通り魔殺人事件での警察批判 

荒川沖駅近くで起きた、通り魔殺人事件。犠牲になられた方、傷を負わされた方は、大変お気の毒なことだ。

だが、警察の警備に批判が集まっていることに少し疑問を感じる。

通り魔が、どこに出没して、どのような行動をとるのか、事前には全く分からなかったはずだ。それが、事件が起きて、通り魔犯人の行動を知った後で、警察の対応を批判するのは行き過ぎではないのか。勿論、出揃った情報を元に、どのように対応すべきであったか検討することは、大切なことだろうが、警察を「糾弾する」というマスコミの論調は、おかしい。後出しじゃんけんで批判は幾らでもできるのだ。警察の責任を追及するというのはやりすぎではないだろうか。

そう、医療訴訟の多くと同じ社会・マスコミの反応パターンなのだ。不確実性の支配する出来事で、事後に批判・糾弾することはあってはならない。行うべきは、冷静な分析と、それを生かした今後への対応だ。

祈り 

この数年来、朝早く目が覚めることが時にあり、ラジオNHK第一の「ラジオ深夜便」に耳を傾けることがある。午前4時から、「こころの時代」というコーナーがあり、そこで、人生の先達となる方々が、自分の人生・信条等を語られる。

先日、産婦人科医の矢内原巧という方のインタビューのほんの最後の部分を聴いた。産婦人科医として、長年仕事をしてきて、診療は最終的には「祈り」なのだということを仰っていた。そして、インタビューの後、インタビュワーとの雑談のなかで、これまで医師として仕事をしてこられたのは、偶然の積み重ねだった(表現は、こうではなかったかもしれないが・・・偶然に支えられてきた、といったニュアンスだった)と仰っていたと、インタビュワーが話していた。

矢内原という名前・・・かの東大経済学部教授で第二次大戦後東大総長を務められた、矢内原忠雄氏のことを思い出した。矢内原忠雄氏は、無教会主義のキリスト教徒であり、戦争中に戦争に反対する発言をして、東大を追われた方だ。矢内原忠雄氏には、フランス文学者の伊作氏がご子息でいらっしゃったと思うのだが、巧氏もご子息なのではないか・・・ネット等で検索したが、まだ分からない・・・。巧氏は、慶応大学の産婦人科教授を務めたあと、神奈川で開業なさっているご様子だ。

「祈り」という言葉は、宗教的な色彩を帯びているが、医師としてなしうることを全力で行い、その後の経過を見守る時の態度として、適切な表現のような気がする。全力での傾倒・集中、しかし、自分の、さらには医学の知識と能力の及ばぬところがあることを率直に認め、患者の回復にこころを集中して見守る姿勢だ。マルチン ブーバーの著作に、祈りは聴くことだという言葉があったような気がする。我々が全力で患者のために医療をした後には、ただ「神の言葉」または自然の摂理と言ってもよいだろうか、そうした人知を超えたものに耳を傾けることが必要なのだ。

自分のことを思い返してみると、そうした祈りの気持ちで患者に接してきたか、忸怩たるところがあるが、基本的な態度は、そうありたいと思ってやってきたつもりだ。・・・しかし、昨今の医療行政・司法には、そうした気持ちを踏みにじり、さらに患者と医師との間を離間させようとする力が働いているように思えてならない。「儲けを得ることが、世の中で唯一最終の関心事」という市場原理主義の暗闇が、医療を飲みつくそうとしている。また、不確実な世界で格闘する医師の立場を一顧だにしない司法がある。

医療の仕事を終えるまで、願わくば、当初の意気込みと、祈るような気持ちを忘れずに歩んで行きたいものだ。矢内原巧氏のように華々しい経歴もなく、田舎の小さな小児科の診療所で細々と仕事をしているだけだが、暗闇に少しでも抗して、仕事を全うしたいものだと改めて思った。

FOC Dinner in SFO  

先日、Cliff K6KIIと会った。ルイジアナで行われた、FOCの会合に奥様と行ってこられた由。65名の参加者で大賑わいだったようだ。来年は、テキサスオースティンでの開催のようだ。

今年の夏、8月15、16日と、サンフランシスコの空港近くで、FOCミーティングがある。それに参加できないか、と彼が訊いてきた。W5ZR始め数人が、是非私を呼ぶように言っていたとのこと。う~む、お盆の休みにはぶつけることができそう。例年なら、外国旅行なんて無理無理とお断りするところだが、仕事をダウンサイズしようかと思い始めた今日この頃なので、少し気持ちが揺らぐ。ベイエリアには、W6CYX、K6TS、W6IJ、W6RGGを始め、旧知の面々が多くいる・・・うむ、悩む。

FOCは、世界各地・・・といっても、ヨーロッパと北米だが、で様々な集まりが開催されている。以前、そうした集まりに参加した旧メンバーのJAの方に言わせると、OT達の集まりで、あまり面白くないよ、とのことだったが、旧知の友人達と会うことは魅力的だ。米国では、W3,4,5,6辺りで毎年開催され、北米各地から参集するようだ。中には、ヨーロッパからやってくる面々もいるらしい。

つい2年ほど前までは、こうした会合に出るのは、あと数年先のことと思っていたものだが・・・身の回りの状況の変化は早い。・・・うむ、悩む・・・。

昨日、福島県立大野病院事件、求刑 

昨日、福島県立大野病院事件で被告席に座る加藤先生への、検察側の求刑が行われた。禁固1年、罰金10万円の求刑内容である。

検察側は、癒着胎盤と診断できた段階で、すぐに子宮摘出に移行すれば、患者を救命できたとの一点張りである。それは、多くの産婦人科医・産婦人科学会・医会の否定するところだ。検察側証人になった新潟大学産婦人科教授の田中氏は、専門は婦人科悪性腫瘍とのことで、癒着胎盤症例は何十年前に経験しただけだそうだ。検察は、田中氏の証言と、医師国家試験の受験参考書レベルの知識で、加藤先生を断罪している。公判中に、臍帯をジンタイと読み間違える検察官もいた。

この事件が起きて、産科医療を止める医療機関・医師が増えた。医療を知らない連中によって、結果的に全国の産科医療が破壊されている。

業務上過失致死罪に対する求刑としては、きわめて軽い内容のように思える。検察は、恐らく、この公判を維持することが難しいと内心では考えているのではないか。遺族感情を慰撫する方策が、刑事裁判であってはならない。検察は、直ちに公訴維持を取りやめるべきだ。

関連エントリー一覧 ここ

市場原理主義が、医療を破壊している 

全国保険医団体連合会のウェブサイトに、宇沢弘文東大名誉教授が、後期高齢者医療制度の問題について寄稿している。ここ。市場原理主義的政策のもたらす害悪を、端的に指摘している。重要な論文なので、ご一読をお勧めする。

後期高齢者制度は、これまで扶養家族であった方も含めて、75歳以上の国民すべてに保険料の支払いを要求する制度だ。問題点は、その経済的な負担だけではない。一人の主治医だけにしかかかれず、その医療費もきわめて低額に抑えられている(十分な医療を受けられない可能性が高い)。泥酔・自殺企図などによって医療を必要となった場合に、保険料が支払われないとされている。これまでの公的保険でもなかった、被保険者に不利な条項だ。さらに、保険料の支払いを滞ると、保険証を取り上げられ、被保険者資格証明書を発行されるのだが、その証明書で医療を受ける場合は、一旦全額自費で支払うことを要求される

このような制度が何故生まれることになったのか・・・宇沢弘文氏の文章を一部引用させて頂く。

以下、一部引用~~~

特別寄稿 宇沢弘文東大名誉教授

日本の医療崩壊と後期高齢者医療制度
世界に誇るべき国民皆保険制度 完全な崩壊への決定的一歩

・・・・・

日本の医療はなぜ深刻になったのか

  日本の医療は、何故このような深刻な事態に立ちいたってしまったのだろうか。この深刻な事態を招来させた、そのもっとも根元的なものは、市場原理主義とよばれる似非経済学の思想である。 市場原理主義は簡単にいってしまうと、もうけることを人生最大の目的として、倫理的、社会的、人間的な営為を軽んずる生きざまを良しとする考え方である。
  市場原理主義は先ず、アメリカに起こった。そして、チリ、アルゼンチンなどの南米諸国に始まって、世界の数多くの国々に輸出され、社会の非倫理化、社会的靱帯の解体、格差の拡大、そして人間的関係自体の崩壊をもたらしてきた。
  この市場原理主義が、中曽根政権の下に始まって、小泉・安倍政権の6年あまりに日本に全面的に輸入され、日本の社会はいま、戦後最大の危機を迎えている。
  日本では、市場原理主義が、経済の分野だけでなく、医療、教育という社会的共通資本の核心にまで、その影響を及ぼしつつあるからである。
  中曽根「臨調行革」路線の下で、厚生官僚によって「医療亡国論」が声高に主張され、医療費抑制のために医師数をできるだけ少なくする政策が取られはじめた。医に経済を合わせるという社会的共通資本としての医療の原点を忘れて、経済に医を合わせるという市場原理主義的主張に基づいた政策への転換を象徴するものだった。現在の極端な医師不足、勤務医の苛酷な勤務条件を招来する決定的な要因がすでに形成されはじめていたのである。

市場原理主義は国民の願いに逆行する

  1980年代、財政赤字と貿易赤字という双子の赤字に悩むアメリカ政府は、日米構造協議の席上、日本政府に対して執拗に内需拡大を求めつづけた。その結末が、日本が10年間で公共投資を430兆円行うという国辱的ともいうべき公約であった。
  「増税なき財政再建」の旗印を掲げながら、アメリカからの、この理不尽な要求を可能にするために政府が考え出したのが、地方自治体にすべてを押しつけることであった。国からの補助金をふやさないで、すべて地方自治体の負担で、この巨額に上る公共投資を実現するために、詐欺と紛う、巧妙な手法が用いられた。
  この流れは、小泉政権の「三位一体改革」によって、さらに拍車を掛けられた。その「地域切り捨て」政策と、度重なる暴な医療費抑制政策の及ぼした弊害はとくに深刻である。
  市場原理主義の日本侵略が本格化し、社会のほとんどすべての分野で格差が拡大しつつある。この暗い、救いのない状況の下で行われた昨年7月29日の参議院選挙の結果は、国民の多くが望んでいるのは、市場原理主義的な「改革」ではなく、一人一人の心といのちを大切にして、すべての人々が人間らしい生活を営むことができるような、真の意味におけるゆたかな社会だということをはっきり示した。
  しかし、今回発足する後期高齢者医療制度は、この国民の大多数の願いを裏切って、これまでの長い一生の大部分をひたすら働き、家族を養い、子どもを育て、さまざまな形での社会的、人間的貢献をしてきた「後期高齢者」たちの心といのちを犠牲にして、国民医療費の抑制を図ろうという市場原理主義的な「改革」を強行しようとするものである。

立派な道路が、畑のど真ん中を縦横に走る 

通勤路近くに、東西に走る幹線道路(国道)のバイパスが建設中だ。本線は、片道一車線で混雑することもあるので、バイパスを建設すること自体は良いことだと思うのだが、畑のど真ん中の部分を、丁度河川の土手のように土盛りした構造にしている。「農道」と立体交差させるためらしい。農道自体交通量は殆どなく、立体交差させる理由が分からない。さらに、南北に走る国道幹線道路と立派な立体交差があるのだが、その1,2km先に、県道レベルの道路とも立体交差にしている。それらの立体交差は、すべて田畑のど真ん中である。

さらに、この道路のすぐ北側に、県道が並走しており、国道に橋をかけている。

土手のような構造のバイパス・・・

IMG_0514-1.jpg


20、30年後には、車の走らぬ、立派な道路だけが残るという事態にならなければ良いのだが・・・道路行政では、利用価値とコストとを毎年のように評価し直すべきだが、それが全く行われていない。土建業者と、官僚・政治家がお手盛りで道路建設を進めているのではないか。

上記のような道路には無駄があるなと日ごろ感じていたら、こんなニュースがあった。


以下、引用~~~

3月19日18時0分配信 産経新聞


国土交通省が所管する平成14年度から5年間の道路事業の総事業費が、当初の計画時よりも8兆円以上増えていたことが19日、明らかになった。参院予算委員会で民主党の福 山哲郎氏が指摘し、国交省も認めた。

福山氏によると、14年度以降、総事業費が100億円以上にのぼった国直轄の道路事業など1176件の当初事業額は総額40兆2000億円だったが、結果的に48兆400 0億円に膨らんだ。冬柴鉄三国交相は「用地補償費の増加、工法変更など予測できない要因で増加する場合がある」と説明した。・・・土地の価格は下がっているはずだし、工法を変更するなら、コストを下げる努力をすべきなのだが、2割の値上げは、問題ないらしい。今後、10年間で59兆円道路を作るとしているが、この冬柴大臣の言を受け入れると、それが70兆円超に増える可能性も十分あることになる。

日暮れ前の7メガ 

朝、起きた時に、庭の草むしりをしようと思ったら、小糠雨がしとしとと降っていて、断念。お昼頃に少し仕事場に立ち寄っただけで、今のところ平和な休日になっている。

午後3時頃から、7メガに出てみた。国内コンテストで少し賑やかだが、隙間をぬって、CQを出す。DanK7IAからコール。新調したエレクラフトのK3を、使い始めた由。もう1時間ほど、いろいろとトライしているとのことだ。ヴァーチカルとの組み合わせでS7まで振っている。新しい玩具で遊びすぎて、夜更かしをしない方が良いよというと、笑っていた。

ついで、Norm NH6I。1980から90年代にかけて、AH6GP・AH6Gというコールで、マウイ島から良く出ていた局だ。当時、クラブ局のコールKH6RSでよくコンテストにも出ていた。3年前にリタイア、マウイ島からハワイ島に移り住み、新しいセットアップでアクティブに出ているとのこと。7メガの2エレに、FT2000。S9+20dB。仕事の状況を手短に言うと、どのような方向に行くにせよ、上手く行くことを祈っているとの言葉。

最後は、カナダBC州のNanaimoという地名の街から出ているGerry VE7BGP。100Wにループだそうだが、弱い。JAのコンテスターの混信を受けていると彼に言った。1年ほど前に交信したと彼が言う。記憶に全く無い・・・。Nanaimoと言えば、スーパーCWオペのCarolyn VE7FNPの話をしただろうね、と私が尋ねた。

Carolynのことは既にどこかで記した記憶があるが、1990年前後に、14メガでとてもアクティブに出ていた方だ。とてもsociableな方で、ファンを従え、とてつもないQRQでラウンドテーブルをしておられた。北米は言うに及ばず、南アフリカZS等からもそのラウンドに参加する方もいた。

Carolynは、絵を描き、音楽にも詳しい、私より一回り年上の方だった。私がチェロを弾くと言うと、オンエアーで是非聴かせろとの矢継ぎ早の催促。根負けして、ビールを一杯クイっと飲み干し、14メガの上の方で、普段用いぬモードに移行し、マイクに向かって、一曲唸った・・・ではない、一曲弾いたことがあった。フォーレの「夢のあとに」。お世辞だろうが、気に入ってくださって、褒めていただいた・・・いや、褒めないわけにはいかなかっただろう(笑。ところが、その秘密の交信を聴くために、わざわざCWバンドからダイアルを動かしてついてきた連中がいたようで、後々あれを聴いたぞと言われて冷や汗をかいたことだった。CaroLynは、まだ幼児だった私の二男の写真から絵を色鉛筆で描いて送ってくださったことがあった。額縁に入れて、まだ大切にとってある。満面の微笑みを浮かべた二男の、その絵を見ると、Carolyn、その仲間とのラウンドテーブルを思い出す。

Carolynは、家族の事情もあり、その後QRTされたことは聞いていたが、Gerryによると、彼女は、ヴァンクーヴァーに移り住んで、その後音信がないとのことだった。

日が暮れると、ノイズが目立つようになるが、この時期、日暮れ前の1、2時間、7メガは北米に良く開ける・・・40年前にも、このオープニングで北米のOM連中と知り合いになり、交信を楽しんだことも思い出した。その時間帯になかなかオペレート出来なくなってしまったが、そう遠くない将来、毎日のように出ることのできる身分になりたいものだ。

サンテグジュペリ 夜間飛行 

私が医学教育を受けた頃は、教養課程と専門課程がしっかり分かれていて、専門課程に進むと、語学などの教養科目はなくなってしまった。何時までも続くような錯覚を覚えた、のんびりした教養課程を終えるときは、雑多な教養科目を卒業し、いよいよ医学の専門科目の勉強に進む期待感と畏れで一杯だった。

最初受ける基礎医学の教育では、何しろ記憶すべきことが多く、新鮮ではあったが、教養科目が少し懐かしくなったりしたものだった。専門課程の1年目だったか、解剖学のM教授がフランス語の原書・・・と言っても、専門書ではなく、当時はサンテグジュペリの「夜間飛行」だったが・・・の輪読会を開いていることを知った。その門を叩き、週一回朝8時頃から始まるその勉強会に出させて頂くようになった。他の大学の学生も来ていた。総勢、4,5人だったか。いつも微笑みを湛えて、暖かな人柄のM教授。研究用の大きな机が部屋の中央を占有する、さほど広くない解剖学の研究室。窓から差し込む、初夏の日差し。そして、静謐な「夜間飛行」の文章。解剖学の勉強と同じくらい鮮明に、記憶に残っている。・・・決して、勉強熱心だったわけではないし、フランス語もものになったわけではないが、貴重な青春時代の思い出だ。

サンテグジュペリについての下記のニュースを読んで、そのような他愛も無い記憶がよみがえってきた・・・。


以下、引用~~~

3月16日1時30分配信 読売新聞


【パリ=林路郎】仏誌フィガロ(週刊)などは15日、第2次大戦中、連合軍の偵察任務でP38戦闘機を操縦中に消息を絶った童話「星の王子さま」の著者アントワーヌ・ド・ サンテグジュペリ(1900年~44年)について、同機を「撃墜した」とする元ドイツ軍戦闘機パイロットの証言を伝えた。

元パイロットは、ホルスト・リッペルトさん(88)。44年7月31日、メッサーシュミット機で南仏ミルを飛び立ち、トゥーロン上空でマルセイユ方向へ向かって飛んでいる 敵軍機を約3キロ下方に発見。「敵機が立ち去らないなら撃つしかない」と攻撃を決意。「弾は命中し、傷ついた敵機は海へ真っ逆さまに落ちていった。操縦士は見えなかった」 と回想している。

敵機の操縦士がサンテグジュペリだったとはその時はわからず、数日後に知った。リッペルトさんは、「あの操縦士が彼でなかったらとずっと願い続けてきた。彼の作品は小さい ころ誰もが読んで、みんな大好きだった」と語っている。

サンテグジュペリの操縦機は2000年に残骸がマルセイユ沖で見つかったが、消息を絶ったときの状況は不明だった。仏紙プロバンスによると、その後テレビのジャーナリスト として活動したリッペルトさんは友人に、「もう彼のことは探さなくてもいい。撃ったのは私だ」と告白したという。

公務員の公金横領 

社会保険庁は、年金を職員の住宅・福利厚生等々に用いて、大きな批判を浴びた。グリンピアという箱物も作り、大きな損失を出した。

このところ、特定道路財源を、自らに都合の良い財布にしていた、国土交通省、関連特殊法人が批判を受けている。スポーツ用具、アロマ器具、ミュージカル後援、旅行費用、さらに職員住宅まで、何でもござれである。国土交通省関連の50の特殊法人、管理職が、職員よりも多く、明らかに天下りのためだけの団体も沢山あるらしい。タクシー代として5年間で23億円用いたことも報道されている。驚くべきことに、365日均等に使ったとして、1日で130万円程度タクシー代にしている計算になる。

こうした国庫予算の流用は、公金横領の可能性がある。そして、これら二つの省庁だけの問題では絶対ないはずだ。すべての省庁、出先機関、関連特殊法人で同じことが行われているのではないだろうか。どれだけの犯罪的な行為が行われているのだろうか。

一臨床医、行政を訴える 

昨年、厚生労働省の決めたリハビリの日数制限に、自身がリハビリを必要としていた多田富雄元東大教授が、強い抗議の声を挙げ、多少の改善を勝ち取った。

関連エントリー ここ

しかし、来月から、厚生労働省は、リハビリに日数制限を再び取り入れた。重症患者の場合、発症後5から6ヶ月以降、リハビリを実質上受けられなくなる。

それに対して、一臨床医が行政訴訟を提起した。

診療報酬等と言うものは、一般国民には関係ない、医療機関の収入にだけ関係していると思われるかもしれないが、決してそのようなことはない。病気になったら、すぐに自分に直接関わることなのだ。官僚は、公的保険で受けられる医療の範囲を、すこしずつ縮小している。彼等の目的は、公的保険をなし崩し的に縮小・撤廃することなのだ。高齢者は、すでに何度も記している通り、十分な医療を受けさせぬ制度が、同じく来月から実施される。

一臨床医が、このような訴訟を起こさざるを得ない状況が、国民にとってとても不幸なことなのだ。

私は、この訴訟を断固支持する。


以下、m3医療維新より引用~~~


医師が国を訴える、「改定に異議あり」
今改定のリハビリ算定要件を問題視、通知の差し止めを求める
橋本佳子(m3.com編集長)

--------------------------------------------------------------------------------
「今回の提訴は、火を付けるのが狙い。医療関係者に、リハビリをはじめ医療問題に関心を持ってもらいたい」と語る、鶴巻温泉病院の澤田石順氏。

 鶴巻温泉病院(神奈川県秦野市)に勤務する医師、澤田石順氏が3月18日、国を相手取り、行政訴訟を起した。この4月の診療報酬改定で、リハビリテーションの点数に算定制限が設けられたため、それを定めた通知の差し止めを求める内容だ。

 提訴の理由を澤田石氏は、「今改定前も一定日数を経た後は点数が下がるなどの問題があったものの、医学的な必要性が認められれば、リハビリの実施は可能だった。しかし、今改定により医学的必要性があってもリハビリの点数が算定できなくなった。これはリハビリを必要とする重症患者の切り捨てだ」と説明する。その上で、「前回の2006年改定でもリハビリを問題視する方が署名活動を行ったが、それでもあまり効果はなかった。改定実施の4月1日までには時間がないこと、また厚生労働省に一市民が問題提起しても影響はないことから、提訴するのが一番有効な方法だと判断した」と澤田氏はつけ加える。

 リハビリの算定日数の制限は、重症のリハビリ患者を受け入れる病院への影響が大きいが、こうした患者を多く抱える病院は少ない。提訴に踏み切ったのは、病院団体を通じた活動が期待できないことも一因だ。

 代理人を務める弁護士の井上清成氏は、「療養担当規則には、『リハビリテーションは、必要があると認められる場合に行う』と記載してある。療担規則は省令であり、通知よりも上位の法令に当たる。通知でリハビリの日数制限を行うのは、違法であり無効。憲法25条で定める生存権にも違反している」と法的な問題を指摘する。

  患者から自費徴収で可能だが、非現実的

 今改定では、リハビリテーションの点数が再編され、4種類の疾患別(心大血管、脳血管疾患等、運動器、呼吸器)、かつ重症度別(I~IIの2ランク、脳血管疾患等はI~IIIの3ランク)に設定された。その上で、「標準的リハビリテーション実施日数」が設けられ、実施日数」よりも前までは1日6単位(一部の患者は9単位)まで算定が可能だが、この基準を超えれば1カ月13単位までしか、算定できなくなる。

 【標準的リハビリテーション実施日数】
 心大血管疾患リハビリテーション:150日超
 脳血管疾患等リハビリテーション:180日超
 運動器リハビリテーション:150日超
 呼吸器リハビリテーション:150日超

 従来も、一定期間を超えれば、点数が下がる仕組みがあった。しかし、医療上の必要性をレセプトに記載すれば、低い点数ながらも算定が認められた。「土日曜日を除くと、1カ月に約132単位から207単位は実施している。しかし、今改定以降は、1カ月当たり、わずか13単位しか算定できない」と澤田氏。それを超える部分は、保険外併用療法(選定療養)の扱いになり、診療報酬の代わりに患者から自費を求める形であれば、リハビリを実施できる。

 今回、特に問題になるのは、リハビリニーズが高い入院の患者だ。鶴巻温泉病院の回復期リハビリ病棟の約75%は脳卒中の患者が占める。そのうち180日超までリハビリが必要な患者が数%存在するという。「当院の患者の平均年齢は76歳と高い上、重症患者が6~7割にも上る。とても患者から自費を徴収できる状況ではない。一方で、当院としても、改定前もわずかに黒字を計上していた程度であり、今改定でリハビリの点数そのものも下がったので、病院の持ち出しで実施することもできない」と澤田石氏。

 「勝ち負けは関係ない、火を付けるのが狙い」

 もっとも、この訴訟自体、却下される可能性が高い。井上氏によると、「処分性」が一番問題になるという。今回における処分性とは、簡単に言えば、「厚労省の通知によって、不利益を被ったか」ということ。「リハビリが必要であるにもかかわらず、受けられなかった」という患者は、今改定が実施される4月以降でないと生じない。つまり、現時点では不利益を被った患者がいないため、通知の差し止め請求は認められにくいというわけだ。

 「今回の提訴は、改定前のあくまで予防的な措置。ただし、一審で差し止め請求が認められなくても、最高裁まで争う予定」(井上氏)。その間に、必要なリハビリが受けられず、実際に「不利益」を被った患者が出れば、損害賠償請求も可能になる。こうした訴訟が起きれば、今回の訴訟の役割は終わる。

 3月18日の未明に、澤田石氏は、提訴に先立ち、訴状を自身のホームページに掲載した。既に、支援する声などが多数寄せられているという。

 「リハビリに限らず、医療問題への関心が低い医師もいる。こうした医師に関心を高め、行動してもらうために提訴した。まず火を付けることが重要。勝ち負けは関係ない」と澤田石氏は語っている。  

経済財政諮問会議の無責任さ・不公正さ 

経済財政諮問会議が、小泉政権時代に作られ、国の重要な政策を提言するようになった。提言というよりも、政府・行政に指示をするようになったと言っても良い。メンバーは、経済界の人間と、それに追随する学者達である。その思想的な基盤は、新市場主義であり、米国のワシントンコンセンサスを日本で実施する集団と言ってよい。それだけでなく、規制緩和によって、利益を貪ろうという連中が主要メンバーになっているのだ。彼等は、社会保障・医療費は毎年2200億円づつ計1兆1000億円減らすことを決めた。それは医療を破壊する。繰り返し申し上げている通り、医療破壊を行った後で、民間医療保険の大市場を得る算段なのだ。その市場は、この会議メンバー、それにその背後にいる米国資本が喉から手が出るほど欲しがっているのだ。カモにされるのは、国民である。

最近知ったことだが、この会議の会議録は場合により非公開にされ、かつ発言者も匿名になっている。国の将来を左右する議論をする、この会議は、国民の目にさらされぬようになっているのだ。この会議の細則を読んでみて欲しい。何たる無責任。何たる不公正さ。国民は、こうした政策決定のプロセスに心底怒るべきだ。

福田政権は、わが国の社会保障制度を議論するとして、社会保障国民会議という、新しい諮問会議を立ち上げた。が、その中心に、経済財政諮問会議のメンバーが3名も入り込んでいる。消費者の立場に立つと福田首相は言うが、基本的には、小泉元首相以来の新市場主義路線を踏襲するつもりなのではないか。日本では、新市場主義に加えて、官僚の強固な既得権益と、それを守ろうとするシステムが蔓延っている。これでは、日本は徐々に沈没してゆくだけになってしまう。

まずは、経済財政諮問会議の動向を厳しく監視し、解体を主張してゆく必要がある。



医療はサービス業か? 

昨日もハードな一日になった。午前中、急患対応、といっても三名ほどだったが、その後、コンビニ昼食をとって、1ヶ月後に迫ったオケの演奏会の曲を練習。日が傾きだした頃、仕事場を後に、一路埼玉のオケ錬の会場へ車を走らせた。空気にぬくもりがあり、さわやかな風が車の窓から入ってくる。オケでは、チェロのエキストラの方が2名。そのお一人の隣に座る。上手。リズム感が良い。難しいフィンガリングを用いずに、さらっと弾いている。伺うと、音大生とのこと。私の息子と同じ世代。しかし、音の核になる奏者がいると、なんと弾きやすいことか。体力的にはきつかったが、気分良く帰路につく。

が・・・途中二名の患者の親から診察の要請の電話が入った。お一人は、いつも診ている子なので、診察することにしたが、もう一人の方は、いつもは別な医療機関にかかっており、診察券も紛失したとのこと。嘔吐をしているとのことで、診ようかどうか迷ったが、まずはかかりつけの医療機関に相談してくれるように丁寧にお話した。昔だと、このような患者さんも積極的に診ていた。しかし、最近は、お断りすることにしている。私の体力にも限界があり、さらに、もっと大切なこととしては、このような患者さんを診ていると、医師患者関係にひずみを生じさせることになるのではないかと思うようになったからだ。電話対応しても、すべての患者さんをすぐに診るわけではない。状況を伺って、必要な場合だけ診せていただくことにしている。そのためには、患者さんの普段の状況をある程度把握していること、さらにもっと重要なこととして、親御さんと信頼関係ができており、こちらの最終的な指示に従っていただけることが必要なのだ。

指示に従うというと、昔流のパターナリズムを思い起こされるかもしれないが、決してそうではない。お子さんの病状を良く聴くことが、まず必要なことだ。その上で、どのような対応をすれば一番良いのかという判断はあくまで医師でしかできないのだ。勿論、電話での相談で分かることは限られてくるが、医療では、経過を観察することが必要なことが多いものだ。経過を観察するという判断も含めて、親御さんが最終的な判断を理解し、受け入れてくださるためには、信頼関係が必要なのだと思う。そうした関係がなければ、治療関係は結べない。

翻って、厚生労働省は、医療をサービス業として捉えているように思える。それは、「世論」の望むところでもあるのかもしれない。サービス業とは、金銭対価と引き換えに、客に快さ、満足を提供する関係である。その快さ・満足は、サービスの結果、必ず伴わなければならないものだ。不快さや、不満足を生じるとしたら、サービス業としては失格なのだ。そうした観点から、医療機能評価機構は、病院のアメニティや、接客態度等を厳しく評価するのだろう。今春の診療報酬改定でも、そうでなくても少ない診療報酬をさらに削る改定をしたが、削られたくなければ、丁寧に対応し、診察の最後には、何かご質問はありませんか、と問うことと規定された。丁寧に対応することは当然必要なことなのだが、官僚の発想は、サービス業の一環として医療を捉える発想である。

その発想の典型としては、所謂風邪で来院した患者への対応を事細かに官僚は述べて、喫煙している患者には、「しばらく」喫煙を控えるように指導する文言がある。医師としては、「しばらく」喫煙を控えるように指導するのは失格だ。喫煙するということは、税金を余分に支払わされつつ緩徐に自殺させられているようなもの。周囲の家族にも悪影響がある。医師としては、「断固として」禁煙を勧めるべきなのだ。しかし、サービス業的な発想では、そうはならないのだろう。患者の好み・趣味を優先、さらには財務省のご機嫌まで勘案して、「しばらく」の禁煙を勧めるだけなのだ。

医療は、サービス業ではない。大体において、医療を受けて、必ず快と満足が得られるわけではない。病という、人間に本質的な属性とでもいうべきものと、ともに戦い、ともに受け入れる作業が、医療なのだ。勿論、痛みや、不快感を取り去ることも医療の大切な側面だが、それだけではない。さらに、結果として、死を受け入れるべき時もある。

さらに、医学的な知識・経験を、患者と共有し、完全に理解してもらうことは、往々にして不可能なのだ。必然的に、知識・経験の不均衡が、患者・医師関係には存在する。それが、大量の文書と説明によって、お互いに同じ地平に立てるかのように言うことは、事実に立脚していない。サービス業のように、患者に完全な理解を求めるとしたら、際限ない時間と、労力が必要となる。サービス業では、客を自分よりも上の存在としてもてなす。医療では、それはありえない。対等な立場は、信頼があって初めて成立する。医師は患者に信頼を得るように努力しなければならないが、それは、患者の側にも要請されることなのだ。

自宅に戻ったのは、夜11時頃だった。寝る前にちょっとだけと7メガを覗く。Bruce K6ZBが呼んできてくれた。すでに0時近くなのに、強い。彼がヨーロッパに仕事で出かけている間に、奥様がインフルエンザにかかりかなり重篤になったようだ。が、回復しつつある由。私の一日の活動を報告すると、もう少し活動を絞ったほうが良くはないかと言われてしまった。確かに、そうだ。これからは、仕事量を減らすことを考えなければと改めて思った。

総務省の救急医療改善策 

総務省・消防庁が、消防機関と医療機関の救急医療における連携の改善について検討・報告した。

要点は、三つ。

○メディカルクラークを活用する
○救急患者受け入れコーディネーターを活用する
○都道府県メディカルコントロール協議会で、改善策の効果を検証する

前二者は、いた方が良いに違いないが、問題がある。
○ともに人件費が、診療報酬などで十分確保できるのか疑問だ
○救急医療は、夜間のそれが問題になるのだが、クラークを24時間現場で仕事を続けさせられるのか疑問だ
○メディカルクラークの診療報酬加算をする上での制限が大きい
○コーディネーターは、どのような資格と経験の持ち主を配置するのか。単なる事務員では、意味なし。

都道府県メディカルコントロール協議会についても、それこそ効果は疑問だ
○都道府県メディカルコントロール協議会で、「たらい回し」が減った増えたという現象面だけを議論しても根本的な解決にならない
○先に総務省は、公的病院の経営改善を迫るとして、空きベッドが多ければ、医療機関規模を縮小するという方針を出した。それだけでなく、本来空きベッドがあれば、赤字になる診療報酬体系になっている。「たらい回し」をしないために、空きベッドを作れ、その一方では、経営改善のために空きベッドは作るなという、これは矛盾ではないのか。

さらに大きな問題がある。救急医療の危機にかこつけて、様々なITビジネスを展開させようとしている。空きベッド検索システムなど、医療現場では殆ど意味がないと思われるが、そうしたシステムの構築・維持に数百億円規模の投資をするのだとか。何やら、利権の臭いがしないでもない。現場の声を聞かずに、自省と関連業者の利権のために、貴重な財源を無駄遣いしようとしているのではないか。例の、住基ネットの利用率は3%だそうだが、一連の救急医療関連ITシステムも、同じような結果に終わる可能性が高い。

救急医療の問題は、人手、特に医師の不足、それは医師数の絶対的な不足、劣悪な労働環境、それに理不尽な医療訴訟の増加から来ている。総務省の上記の改善策は、見事に的を外している。


以下、引用~~~

消防庁・消防機関と医療機関の連携作業部会が中間報告 救急医療情報システムの活性化が急務_救急患者受入コーディネーターの権限明確化が必要
08/03/14
記事:Japan Medicine
提供:じほう

 総務省・消防庁の救急業務高度化推進検討会の「消防機関と医療機関の連携に関する作業部会」(座長=有賀徹昭和大教授)が11日開かれ、中間報告をとりまとめた。救急医療情報システム活用に向けた医療機関側のリアルタイムの情報更新、救急患者受け入れコーディネーターの権限の明確化や、救急搬送に関する検証の場を設置していくことなどが盛り込まれている。「消防機関と医療機関の連携に関する作業部会」は、救急患者受け入れ医療機関の情報収集や消防機関から医療機関への情報伝達の在り方などを検討するため、昨年12月に設置された。中間報告は、21日の救急業務高度化推進検討会に報告される。

中間報告まとめ 21日の検討会に報告

 中間報告では、救急搬送・受け入れ医療体制について早急に講じるべき対策として、救急医療情報システムを活用するためのリアルタイムの情報更新、表示項目の改善、広域連携を挙げている。
  特に、救急医療情報システムについては、全国807消防本部のうち「ほとんど利用していない」が222本部、「全く利用していない」のが181本部で、合わせて403本部と約半数が利用していない。その理由として、リアルタイムの情報でなく、情報に信憑(しんぴょう)性がない点が挙げられた。
  救急医療情報の発信側である全国の救急医療機関4878施設を対象にした調査では、情報更新の頻度が「定時に1日2回」の医療機関が31%、「定時に1日1回」が29%でリアルタイムで情報更新を行っている医療機関は11%にとどまっている。
  この現状を打開するため救急医療情報の更新頻度を高め、リアルタイムな情報を提供する仕組みの構築が必要と指摘されている。
  その具体策として、2008年度診療報酬改定で緊急入院患者を受け入れている医療機関などで医師事務作業補助者(メディカルクラーク)を加算の対象にするなどの対応を図っているとした。また、救急患者受け入れコーディネーターは、厚生労働省が08年度新規補助事業として全都道府県に設置していく計画だ。中間報告では、コーディネーターが有効に機能するためには、受け入れ医療機関を調整する上でのコーディネーターの権限や具体的な業務について、明確にしておく必要があるとしている。

  さらに、救急搬送の適正な実施を確保するためには、消防機関、医療機関、都道府県関係部局が協議する場を設置し、事後検証を行うとともに改善策を協議していくことが有効としている。検証の場としては、都道府県メディカルコントロール協議会の活用を示唆した。

メディカルクラークなど対応策で議論も

 中間報告を踏まえた具体的な協議で有賀座長は、医療機関側の救急情報に関するリアルタイムな更新促進策として、メディカルクラークの設置が取り上げられていることに言及。特定機能病院が医師事務作業補助体制加算の算定対象から除外されていることや、部会での議論が不十分だったことを指摘し、21日の検討会までに字句修正することを提案、了承された。部会後、同作業部会の委員である厚労省医政局指導課の田邊晴山救急医療専門官は、本紙に対し「(医師事務作業補助体制加算は)救急情報入力の支援策の一環として診療報酬で評価している。特定機能病院が除外されていても、その他の多くの救急医療機関が算定できることは意義がある」と述べ、救急医療機関に診療報酬改定を活用してほしいとしている。
  さらに、部会で田邊委員は、コーディネーターの権限について「厚労省では、コーディネーター全体の枠組みは考えるが、地域で救急医療を円滑に進めるための仕組み作りの中で、コーディネーターの権限などを検討してもらいたい」と発言し、地域の特性に応じたコーディネーター機能を検討するよう要請した。


宮内庁病院 

Yosyan先生のブログのコメンテーターが、宮内庁病院のことを話しておられた。元来、皇族だけが利用する医療機関と思われているが、皇族は勿論のこと、宮内庁・皇宮警察で仕事をする方々、その家族などとともに、彼等の紹介で所謂偉い方々が受診しているのだそうだ

27床の小さな病院で、内二つのベッドは皇族専用。専門科目は、8科目ある。スタッフは50名。病床数に対して、スタッフの多さが目立つ。建物は古めかしいが、設備は一流のものを備えているといわれている。恐らく、病院としては、全くの赤字であり、皇室予算か、別な国家予算で補填されえているに違いない。

高級官僚や、一部の国会議員は、この宮内庁病院を利用しているのではあるまいか。厚生労働省の省内診療所も、つい数年前までは、自己負担ゼロであった。共済年金等も、それ以外の年金に比べるととても恵まれている。日本の医療・社会保障制度を作り、動かしている人々は、こうした社会保障制度・施設を利用しているのだ。従って、彼等は自らが医療・社会保障制度を窮乏化させても、何ら痛みを感じないのだろう。

John W5AB 再び 

今朝、出勤前のわずかな時間、14メガに出てみた。John W5ABが、ノイズからようやく浮き上がった信号で呼んできてくれた。昨秋にも、このブログで記した、古くからの友人だ。1960年代には、WA5OLG、1980年代に9V1UYそしてW5ABを取得したのは1990年代になってからだ。その間、10年間単位で間隔は空いたが、折にふれて交信を続けてきたのである。

91歳になった、喘息(恐らく、肺気腫なのだろう)のために、いつも酸素吸入をしなければならなくなった、車の運転も取りやめた、とのことだった。タバコを長い間吸い続けてきたから、といって笑っていた。奥様が、近くでまだ働いている・・・奥様とは再婚で、かなり年齢差があったはず。奥様の兄弟も近くに住んでいて、世話をしてくれているとのこと。彼の医療保険が、医療への支出をカバーしてくれるので、ありがたいとのことだった。

彼から、こちらの様子を訊かれるが、それに答えても、会話は続かない。91歳で病身もとなれば、仕方のないことだろう。1960年代、彼が用いていたフェーズドアレーについてオンエアーで尋ねたときに、彼は親切に手紙で教えてくれたことを今でも覚えている、あのご親切は忘れないと申し上げると、彼も私との長い年月の交友をありがたく思っていると応えてくれた。

慢性閉塞性肺疾患は、良くなることはないだろうし、もう外に自由に出歩くことも叶わぬことだろうが、無線で全世界の友人達と交流を続け、平安な晩年を一年でも長く過ごしてほしいものだ。

梯子外しの術 

今春の診療報酬改定で、院外調剤薬局が、同じ一般名の薬であれば、後発品に自由に変更できるようになるらしい。今日の午後、私の職場の前にある院外調剤薬局の責任者がやってきた。この件をどうするかということらしい。どうすると言われても、官僚が決めたことですから・・・と、精一杯の皮肉の表情を浮かべながら申し上げた。医師が変更不可と判断する場合は、処方箋にその旨記すらしい。

どうも、安い後発品に薬局が変更すると、薬局の診療報酬に加算がつくらしい・・・要するに、手数料が入るらしいのだ。官僚の良く使う誘導策。それも、100円とか200円とかの金額。制度が定着すると、すぐにその加算を取りやめ・・・梯子外しをするのである。

ただ、一点質問があると彼に訊いた。もし、薬局が選んだ後発薬で副作用が出た場合の責任は、どうなるのですか、と。彼は、う~んと口ごもる。彼に返答できることではない。官僚は、どのようにする積りなのだろうか。唯一つ分かっていることは、こんな制度を作った官僚が責任を取ることは全く無い、ということだ。

おりしも、中国製の原料を用いて作られたヘパリン製剤で重篤な副作用症例が米国で多数出て、21人の生命が失われたと報道されている。後発品だから、粗悪な原料を用いているということでは必ずしもないが、後発品はあくまで後発品であり、臨床知験等を省略されて市場に出てきた製品であることを知っておく必要がある。

官僚・政治家の行なっている後発品への誘導は、国民の健康と財布のことを考えてのことではない。専ら、医療費の公的支出を減らしたい一心なのだ。

こんな誘導策に乗っても、すぐに梯子を外されますよ、と彼に言うと、そうですね・・・と苦笑いを浮かべていた。

共同通信 その三 ・・・ やはり理解力不足 

最初の報道で、理由を二つあげていたではないか。総務大臣のこのピンと外れの発言に、どうして共同通信は突っ込まないのだろうか。

この総務大臣、東北地方の県知事をしばらくしていたそうだが、医療問題についてはよく分かっていないようだ。官僚の多くが、この程度の認識なのだろうか。それとも、行政の無為・不作為どころか、意図的な医療破壊を覆い隠すために、こうしたピンボケ発言をしているのだろうか。

空きベッドの有無は、問題だとしても重要性は小さい。空きベッドを確保していたら、医療機関は経済的にやってゆけないのだ・・・。そうした医療経済体制下にあることを無視する積りか。

通信情報システムが、救急医療を救うとは・・・どうしてそう言えるのか、根拠を是非伺いたい。マンパワーが足りず、一瞬を争うように医療行為に追われている救急医療の現場で、空きベッド情報をリアルタイムで入れろと言うのだろうか。それで解決するのか。

救急医療の現状の認識がこの程度の大臣が、地方自治のトップにいることを、国民はよくよく知っておくべきである。


以下、引用~~~

救急搬送で24日に緊急会議 〔3〕
08/03/11
記事:共同通信社
提供:共同通信社

 増田寛也総務相は11日の記者会見で、救急搬送の受け入れ拒否に関する総務省消防庁の調査結果について「予想を上回る大変厳しい状況だ」と述べ、都道府県の消防、医療担当者による対策会議を24日に緊急開催する考えを明らかにした。

 総務相は受け入れ拒否が多発している一因として、医療機関が消防に空きベッドの状況を知らせる情報システムの不備を指摘。1日に2回程度しか情報更新をしない医療機関が多い点について「役に立たない」と話し、適切な情報更新を厚生労働省と連携して呼び掛けるとしている。

共同通信 その後 

と思ったら・・・連続記事があった。

ま、それなりにまともなことをようやく書き始めたようだが、救急医療に関しては、医療訴訟問題、それにこれまでのマスコミによるバッシング問題も絶対触れなくてはならない問題だ。

そうだ、今春の診療報酬改定で大きな打撃を受けたのは、診療所と中小病院。第一次救急を担うこれらの医療機関が疲弊すれば、第二次、第三次救急はドミノ倒しで潰れる。

共同通信よ、少し目が覚めたことは評価するが、突っ込みと迫力が全く足らないぞ・・・。特に、マスコミの自己責任の追及は是非行なってもらいたい。

以下、引用~~~

搬送拒否の背景に構造問題 医師不足に病院減追い打ち 〔2〕
08/03/11
記事:共同通信社
提供:共同通信社


 医療機関による救急搬送受け入れ拒否問題の背景には、医師不足や救急病院の減少など医療現場が抱える構造的問題があり、政府全体の取り組みが急務になっている。

 医師不足は、2004年度に導入された新臨床研修制度をきっかけに深刻化。新人医師が2年間、大学の医局を離れて研修に専念できる仕組みになったが、その裏で、医局が地方に派遣した医師を呼び戻すようになり、自治体病院を中心に医師が足りなくなってきた。

 このため、地域によっては勤務医の連続勤務時間が、当直を含めると36時間を超えるケースも珍しくない。

 これに追い打ちをかけているのが救急病院の減少だ。厚生労働省によると、入院可能な2次救急病院は07年3月末現在、全国で3153施設で、03年より118施設減。医師不足が病院を救急業務からの撤退に追い込む例も見られる。

 自治体病院の経営に詳しい伊関友伸(いせき・ともとし)城西大准教授は「救急の現場は患者を受け入れたくてもできないのが実態。医師が怠けているわけではない」と強調する。

 政府はようやく重い腰を上げ、08年度から10年間は大学医学部の定員を増やすことを決めたが、地方のある病院長は「あくまでも暫定措置。医療費を抑制する国の基本的な考え方を変えなければ、医師不足は解消しない」と訴えている。

共同通信の楽観 

何度も記していると、特に重大なこととは思えなくなってしまうのが恐ろしいが、また、救急医療の崩壊の報道だ。

共同通信は、救急医療は決して崩壊していないと思い込んでいる様子だ。あくまで、医療機関が、救急患者を受け入れ「拒否」していると報じている。締めくくりは、「医療機関の数が多く、他の病院が受け入れてくれると思い込んでいる可能性がある」という楽観論の極みというか、無責任極まる消防庁の発言。この根拠の無い消防庁の思い込み発言は、共同通信の主張でもあるのだろう。

拒否・・・ではなく、受け入れ不能の理由で「最も多いのは子どもが「専門外」、妊婦と重症患者は「処置困難」だった。」と本文にもあるではないか。専門外の患者を診て、不幸な経過を取ると、訴訟になった場合に、医師が敗訴する例が後を絶たないのだ。妊娠・分娩を、産科以外の科で診ろというのだろうか。また、重症患者には、それなりの設備とマンパワーのある施設が必要なのだ。こうした理由が、ハッキリしているのに、結論は「他の病院が受け入れてくれると思い込んでいる」という根拠の無い憶測だ。

共同通信よ、受け入れ先の救急医療機関スタッフにどうして取材をしないのか。思い込みと、医療機関・医師への偏見悪意で、こうした記事を積み上げてきたことが、救急医療従事者の士気を落とし、原告サイドにだけ立った医療訴訟報道が、救急医療から医師を逃げ出すように仕向けてきたことを、まだ理解しないのだろうか。

そうでなくても、医療経済の側面から、今春、医療全体が大きく傾こうとしているのに、まだこんな極楽トンボのようなことを書いているとは・・・。


以下、引用~~~


拒否3回以上2万4089件 子ども8618件で妊婦の8倍 深刻な急患受け入れ状況 消防庁が初の全体調査 「医療ニッポン」 〔1〕
08/03/11
記事:共同通信社
提供:共同通信社


 2007年に救急隊が急患を救急搬送しようとして、医療機関から3回以上受け入れ拒否された事例は、全国で計2万4089件に上ることが11日、総務省消防庁の調査で分かった。

 このうち、15歳未満の子どもは8618件、36%を占め、妊婦の拒否件数の8倍に達した。妊婦も年々拒否件数が増加傾向にあり、医療機関が急患の受け入れを拒否している深刻な実態が浮き彫りになった。

 救急搬送の受け入れ拒否の全体像をまとめたのは今回が初めて。

 調査は、救急患者を(1)妊婦(2)15歳未満の子ども(3)妊婦、子どもを含む重症患者―に分類し、計約96万4000件(重複分含む)について都道府県を通じて実施。医療機関からの拒否回数や現場での待機時間、拒否理由などを調べた。

 拒否3回以上は、子ども8618件、妊婦1084件、重症患者1万4387件。拒否理由で最も多いのは子どもが「専門外」、妊婦と重症患者は「処置困難」だった。

 子どもで10回以上の拒否は東京、大阪、埼玉など15都道府県で220件。最多拒否回数は東京の34回。幼児が公園の遊具から落ちて腕を骨折し、受け入れ先決定まで約1時間待機したケースもあった。待機時間が2時間以上が16件あり、このうち5件は2時間半以上だった。

 妊婦で10回以上の拒否は53件で、最多拒否回数は千葉での42回。年間の3回以上の拒否件数は04年は225件だったが、05年342件、06年667件と年々増加している。

 重症患者の10回以上の拒否は1074件で、東京の49回が最多。

 受け入れ拒否は東京、大阪など大都市圏に集中。消防庁は「医療機関の数が多く、他の病院が受け入れてくれると思い込んでいる可能性がある」と分析している

▽救急搬送受け入れ拒否問題

 救急搬送の受け入れ拒否問題 2007年8月末、奈良県で腹痛を訴えた妊婦(妊婦定期健診を受けていなかった妊婦(ブログ主注記))が医療機関に救急搬送の受け入れを10回以上断られて死産した(医療機関に着く前に、死産していた・・・深夜に買い物に出た場所で死産されたことが推定されたケース(ブログ主注記))ことがきっかけとなり社会問題化(受け入れ拒否問題ではなく、救急医療体制の崩壊こそが社会問題(ブログ主注記))。同年12月には大阪府富田林市で体調不良を訴えた女性が30病院で受け入れられず、死亡した。総務省消防庁は08年1月に厚生労働省に救急医療体制の充実を求めるとともに、再発防止に向けて有識者会議を設置し当面の対策を検討している。

民主党議員桜井充殿・・・ 

民主党議員桜井充氏のブログへの私のコメントを転載する・・・

以下、転載~~~

お疲れさまです。以前にハンドルなし(になってしまった)でコメントをさせて頂いた、田舎の小児科医です。

表題の件に対するコメントではなく恐縮なのですが、2,3日前に、民主党の鳩山幹事長らが、「代替医療を保険収載するように」運動する議員グループを立ち上げたと報道されていました。代替医療が何を指し、どれほどの科学的な根拠のあるものなのか疑問に思いますが、それを置いておくとしても、民主党は、この程度の医療危機の認識なのでしょうか。

今春の診療報酬改定、さらに経済財政諮問会議の指示による経済的理由の個別指導の拡大実施、さらに例の医療事故調の立ち上げの問題等、医療の根幹を揺るがす事態になっています。

これまでの民主党の医療政策のマニフェストをみても、医療費を増やすとは決して言っていない。結局、財界の意向を受けた政策を打ち出すのではありませんか。政権交代して、どのような医療政策を行うのか、国民の視点、医療者の視点に立った医療制度にすることができるのか、官僚の思いつきの横暴をどうやってくい止めるのか、早く方針を示していただきたいと思います。

BOJトップ人選問題 

非正規雇用者数が、過去最高になったらしい。雇用者全体の33.5%。実に3人に1人が非正規雇用ということになる。その大半は、所謂ワーキングプアの基準である年収200万円を割り込んでいるらしい。その一方、輸出企業を中心に、大企業は空前の好景気である・・・それも、陰りが見え出しているようだが・・・。

非正規雇用が増えたのは、小泉政権当時の市場原理主義的な政策による。その当時、財務次官を務めていた、即ち、国の財政の舵取りの責任者だったのが、現日銀副総裁の武藤氏である。政府は、武藤氏を、次期の日銀総裁に推している。副総裁候補は、東大の伊藤教授。彼は、インフレターゲット論者だ。こうした面々を、日本の金融のトップに就かせることは、米国にベッタリの市場原理主義を、現政権も受け継ぎ、日本の経済を、米国に奉仕させ続けることを意味する。

ワーキングプアが労働者の大半を占めるようになる日も遠くはない。非正規雇用は、雇用の流動性を確保し、労働者に多くの機会を与えるものでは決してなく、企業にとって都合の良い、安価な労働力を提供するという意味しかない。社会をこのように変質させた政策を立案実行した責任を、武藤氏以下当時の官僚・政治家にとって貰わねばならない。日銀のトップに居座ることなど許されない。

拍手を下さるときに同時にコメントを下さる方に・・・ 

そのようにコメントを下さる方がいらっしゃることに今まで気づきませんでした。もうしわけありませんでした。こころに残るコメントを下さった方々にお礼申し上げます。

できれば、普通のコメント欄に、ハンドルで書き込みくださるとありがたいです。公開を希望されない方は、非公開を選択してください。お返事は、コメントを下さった方が非公開を選択されたことを考慮して差し上げたいと存じます。

よろしくお願いいたします。