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 2008年06月 

祖先からの遺伝 

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最近、めっきり寝ていることの多くなった、愛ちゃん。台所に彼女の身体がぴったり収まるダンボール箱があり、そこで寝ている。その昔、彼女の祖先が、洞窟で生活していた遺伝の名残のなせる業なのだろう。

そういえば、毎朝、たわわに実ったすももを梯子を使って収穫する際に、私が感じる喜びに似た感覚も、農耕民族の遺伝によるものなのかもしれない。今朝は、ボール三個に一杯のすももを収穫した。

自己像の現実との乖離 

自分の弾く「白鳥湖パダクション」のソロを録音してみた・・・がっくり・・・頭の中でなっている音楽とは違う。

様々なことで、自分の考えている自らの像と、実際のそれに乖離が生じることがあるのだが、デジタル録音は、その乖離を容赦なく私に示す。間に合うかどうか、明後日がトップ合わせ。

デュプレの弾くエルガーの協奏曲を聴いて、私の可哀想な耳を慰めた。・・・ここ

また、練習だ。

まず謝罪を、という指針の不合理 

診断・治療が、細分化され、複雑な手順を踏む現代の医療にあって、医療事故は、残念ながら不可避である。一つ一つの医療事故から教訓を得て、同じ事故を繰り返さぬことがとても大切なことだ。一方、医療事故に遭われた患者さん・そのご家族にとっては、病気によって精神的に追い詰められていることに加えて、医療事故は大きなストレスになり、医療従事者への不信感が高まることになりがちだ。

医療事故に遭われた患者さん・ご家族に、どのように対処すべきか、全国社会保険協会連合会(全社連)が、マニュアルを策定し公表した。その内容は、驚くべきものだ。医療事故が生じたら、過誤が医療側にあるなしに関わらず、患者さん・そのご家族に「謝罪」せよ、ということだ。

このマニュアルは、ハーバード大学がまとめた「WHEN THINGS GO WRONG RESPONDING TO ADVERSE EVENT」というタイトルのマニュアルを翻訳し、「修正した」ものらしい。医療事故の原因が明らかではなく、その責任がどこにあるか明らかになる「前に」、まずは「共感表明謝罪」を医療従事者に要求するという考えが、このハーバード大学のマニュアルによったものなのかどうか知りたいと思い、ハーバード大学版のマニュアルを、ざっと読んでみた。ここ

全社連のマニュアルは、ハーバードのマニュアルとは思想的に根本的に異なる。ハーバード版の大まかな内容は以下の通り。

『医療事故が起きたときには、まずはその事故に対処すること。さらに患者さん・ご家族に迅速に何が起きたかを説明することが肝要だ。誰の責任かを述べる必要はない。医療事故に医療側の過誤が明確でなければ、上記の説明とともに、遺憾の意を表明するべきだ。謝罪すべきは、医療側に責任がある、即ち過誤であることが明らかになった場合である。』

明らかに、遺憾の意を表明するということと、謝罪することが場合分けされて記されている。全社連版の過誤の有無に関わらず、まず謝罪せよというテーゼとは明らかに異なる。誤解を恐れずに言えば、謝罪を最初にすることが、後々患者サイドと医療従事者サイドの間でボタンの掛け違えになることを、我々医療従事者は、過去の医療事故訴訟の多くの例から学んできた。医療事故に真摯に対応し、その情報を、できるだけ早急に包み隠さず患者さんに伝える努力をすることは、とても大切なことだが、この謝罪をまずすべきだという、全社連版のマニュアルの指針は、問題を解決せず、紛糾する芽を生じさせるものだ。

ハーバード大学版では、医療事故には医療システムのエラーの問題が隠れている場合があり、当事者たる現場の医療従事者に対して他のスタッフ・医療機関経営陣がバックアップすることの大切さも記されている。全社連傘下の医療機関ではどうなのだろうか。医療機関幹部からのサポートなしで、まずは謝罪するべきだと命じられるとすると、医療従事者の士気は大いに下がってしまうに違いない。

ハーバード大学のマニュアルのタイトルを、「真実説明・謝罪マニュアル」と全く異なる名称にするのは、ハーバード大学に対する冒涜ではないのだろうか。



以下、引用~~~

まず患者に謝罪 過誤判明前でも 全社連採用医療事故マニュアル
08/06/25
記事:毎日新聞社
提供:毎日新聞社



医療事故マニュアル:まず患者に謝罪 過誤判明前でも--全社連採用



 全国52カ所の社会保険病院を経営する全国社会保険協会連合会(全社連、伊藤雅治理事長)は、医療事故が起きた際に、過失の有無に関係なく患者側にまず謝罪することを柱とした「医療有害事象・対応指針」を策定し、今月から運用を始めた。責任が明らかになるまで謝罪はしない多くの医療機関とは正反対の対応で、病院グループ全体でマニュアル化した例はないという。全社連は「患者本位の医療への一歩」と説明している。

 指針の基になったのは、米国ハーバード大医学部が06年に刊行した「真実説明・謝罪マニュアル」。東京大の研究者グループが翻訳し、全社連が日本の病院向けに修正したうえで大手病院グループで初めて採用した。

 指針は「隠さない、逃げない、ごまかさない」が基本方針。過誤の有無が明らかでない段階でも、患者の期待に反した結果になったことへの「共感表明謝罪」をするとしたのが特徴だ。

 具体的には、従来は「院内で十分検討した後、病院の統一見解を患者に説明する。親切心や同情で、安易に責任を認めたり補償を表明するのは慎まねばならない」としていた点を、「何が起こったかを直ちに説明し、遺憾の意を伝える」と改めた。最初の説明役についても、「診療科の責任者や病院管理者が複数で」としていたのを「治療を実行した担当医が適任で、担当看護師の出席も患者の助けになる」と変更した。

 同様の対応を04年から実践していた社会保険相模野病院(神奈川県相模原市)では、職員からの有害事象(患者に望ましくない事態が発生すること)の報告が倍増し、透明性が飛躍的に高まったという。指針策定の中心になった沖田極・下関厚生病院長は「医療事故の紛争の多くは、最初のボタンの掛け違いが原因。患者と医師の仲立ちをするメディエーターの養成も進め、新たな医療安全文化を育てたい」と意気込む。

 「謝罪マニュアル」の普及を進めている埴岡健一・東京大特任准教授は「患者と医療側が同じ目線に立った画期的な取り組み。国立病院機構なども追随してほしい」と話している。【清水健二】

すもも 

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この新鮮なスモモ。実は、我が家で今朝採れたものだ。

昨夕、仕事を終えて、日が暮れかかるころ、庭の一角のドウダンつつじの手入れをしていた。そのドウダンつつじの傍に大きく枝を広げる「雑木」の枝に、何か身体にぶつかるものがある・・・よく見てみると、すももがなっている。それも、枝が重さで垂れるほどにたわわに実っている。

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さっそく、いくつか取って、試食。瑞々しくて、さわやかな果汁のたっぷりのすももだ。旬の果物を食べる、田舎に住んでいることによって得られる贅沢の一つ。

このすももの木、これまで春先にいつも毛虫にやられて、樹の勢いも弱かったのだった。何か自然に生えた雑木なのだろうと、気にも留めていなかった。今春は、植木屋さんに除虫をお願いした。すると、樹勢が、見違えるほどになり、枝を大きく伸ばしたのだ。そして、すももを沢山実らせたのだった。

今は亡き父親が、30年ほど前に、もともと母親の実家の土地だったここを手に入れて、開墾し、移り住んだのだった。その頃、またはしばらくしてから、このすももの木を植えておいてくれたのだろう。彼は、庭の手入れが好きで、とりわけ「実」のなる木を沢山植えた。若い頃に、貧しい生活をしたためだったのだろうか。両親が、昔ここにあった伯母の経営する結核サナトリウムで仕事をしていたころ、私は幼児だったのだが、彼は四国小豆島にでかけて、胡桃の木を植える農業を習得してきたこともあった。「実」のなる木が、そういうわけで沢山植えられている。その恩恵に、我々が今与っているということだ。

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さて、私は、未来の子孫に何を残せるのだろうか・・・。

国家財政の収奪 

過日取り上げた、元財務官僚、高橋洋一氏の著書「さらば財務省」によると、キャッシュフロー分析で、特殊法人に50兆円程度の余剰金がある一方、破綻寸前なのが、年金会計だということだ。我々の老後が、官僚達によって、食いつぶされているのだ。

少し前のデータだが、本来143兆円あるべき年金積立金が、実質その1/3程度に減っていることが指摘されている。それについての記述はこちら

後期高齢者医療制度や、医療全体の窮乏化は、国民から適切な医療を受ける機会を奪い、それによって、年金財政の破綻が顕在化するのを防ごうという、官僚の目論みが背後にあるのではないだろうか。

社会保障・医療制度を維持するためにと称して、消費税増税論議が当然のように議論されているが、
その前に、することがある。即ち、こうした官僚にって行なわれた過去の国家財政上の収奪を明らかにし、その責任を追及すること、さらに今後こうしたメチャクチャな国家財政の運営ができないように制度を設計し直すことが必要ではないか。

古墳 

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例の弁天塚古墳。梅雨空のもと鬱蒼と茂った茂みと木立が覆っている。水田は、稲が育ち、まるで絨毯のようだ。

何の変哲もない、水田のなかにある小さな古墳跡。これを見るたびに、こころが和む。この古墳は、作られてから、ずっとこの周囲を通りすがる人々に見守られてきた。恐らく、地元に住む人々にとっては、崇敬する対象だったのかもしれない。様々な思いで、人々がこの古墳を見守り、ここで祈ってきたのだろう。

その人々も、やがて土に帰って行った。そして、私も、同じような思いで、この古墳を見守り、やがて土に帰る。

少年老い易く、「楽」成り難し 

結局、12月のオケのコンサートで、チェロのトップを弾かされることになった。曲目はチャイコフスキーの「白鳥の湖」。パダクションという、ジークフリードとオデットのduetteの曲があるのだが、そこでチェロに結構長いソロがある。バイオリンソロと絡み合った、チャイコフスキー特有の美意識が、感傷的に表現された音楽。ソロを弾いたことがあるのは、バロックの通奏低音で一度あるだけだ。このチャイコフスキーのような曲では全くない。さて、どうなるだろうか。ソロの出る直前に、弦が刻むリズムが、まるで拍動のように今から聞こえる。チェロのソリで難しく早いパッセージがある曲もある。我がオケも人材難極まれりというところだろうか。しかし、引き受けた以上、悔いの無いように練習をつまねばらない。

同時に、東京の知り合いの方から、室内楽の演奏会のお誘い。モーツァルトのdivertimentと弦楽四重奏曲KV421二短調を弾く予定とのこと・・・曲目はまだ決定ではないらしい。こちらの本番は10月。

一頃、アンサンブルをしたいと思いながらもなかなか相手に恵まれなかったものが、オケにしろ室内楽にしろ、機会は一辺にめぐってくるものだ。目はしょぼつき、少し根を詰めて練習すると、手や腕に痛みを生じるような状況だが、こうして頂いた機会を一つ一つ大切にしてゆきたい・・・それにしても、もう10年若ければな・・・。少年老い易く、「楽」成り難し・・・。

上下するCONDX 

夏至の前後は、CONDXが良くないことが多いのだが、先週末のオールアジアコンテストでは、夜中に14メガが全世界に開け、さらには、夕方28メガでか細い信号だったが、ヨーロッパを聞くことができた。28メガのヨーロッパ、何年ぶりか。しかし、この良いCONDXも長続きはしないようだ。

数日前に、同じ14メガの深夜、MD0CCEをKjell SM5CCEがマン島に移動したものと思い込み、呼んで交信成立したのだが、Kjellとは別人であることが判明・・・考えてみれば、英国では、親族からのコールの受け継ぎはあるようだが、特定サフィックスの優先的な付与の制度はないのだった。そのマン島の局と交信をそそくさと終えると、Chris G3SJJが同じ周波数で呼んできてくれた。2KHz上に移動して、しばらくぶりの交信を開始。英国のハムは、あまり余計な話しをしないことが多い。それでもアンテナファームのこと等を伺う。

Chrisと終えると、Bo F5VCTがコールしてきた。Boは以前スイスに在住していた人物で、HB9のコールで1990年前後に頻繁に交信した知り合いだ。2,3年ぶりになるだろうか。私との会話に入る前に、Chrisにメールを送った云々と話しかけている。今週末(だったかな)に、南ドイツで行なわれるハムの博覧会に行き、そこでChrisと会うことになっているのだそうだ。多くのハムが集うらしい。Boは、5年前に退職、3年前に完全に仕事を辞めた、とのことだった。しばらくセミリタイアメントをしていたのだろうか。

どこかで記した記憶があるが、Boには、DXをばりばりしていた頃、大いにお世話になったことがあった。Jacky F2CW(当時)が3Y5Xで出るときに、UP UP UPと三回打ったら、ある特定の周波数をJackyが聞くことになっていると、3Y5Xが出てくる前に、そっと(高速のCWで(笑))教えてくれたのだった。これは秘密なのだがね、と言いながら。ON AIRで話したら秘密にならないではないかと私がBoに突っ込むと、いや、これだけの速さのCWが取れるにであれば、この秘密を共有する資格がある、と言っていたっけ・・・。

当時、3Yは極めて珍しいエンティティで、出始めると、14メガでも50KHz程度にスプレッドアウトした猛烈なパイルが展開された。応答を得るのは、宝くじに当たるようなもの。そこで、Jackyと思しきオペレーターがUPを三回繰り返した。Boに教えられた周波数で呼ぶと、早速応答があった。私が、DXで「ずる」をしたのはコレっきりだったが、仲間内ではこうした符牒のやり取りが結構あったのかもしれない・・・こんな出来事があったのを、Boの信号を耳にしながら、また思い出した。Boにはリタイアの生活を、健康に楽しく過ごしていただきたいものだ。私も、近いうちにその仲間入りをしたいものだ・・・。

受信能力の問題 

電信の交信で、取りにくい局がいるが、どのように対処すべきかという、あるハムの方からお尋ねをいただいた。それへの返信・・・



電信の交信でお目にかかる、取りづらい局、時々いますね。ただ、我々、英語を母国語としないハムにとっては、英語の壁が一番大きいのではないかと常々思っています。

英語の知識が十分であると、ある単語・文章が十分に取れなくても、「推測」することによって、単語・文章を理解できます。丁度日本語で我々が話し、書き、読み、聞く場合、全文を一語一句理解しているのではなく、キーワードの流れで理解することと同じなのではないかと思うのです。

で、私も、改めてシャックに辞書を置いておき、交信中や、交信後に、判らなかった単語や、表現をできるだけ調べ上げるようにしています。頭はザルのようになってきていますが、この努力を止めると、知識は落ちるばかりになってしまいます。幸い、無線での交信では、ビビッドな状況で英語に接することができますので、つまらないテキストを読むことよりも、多少は記憶に残りやすいように思います。

送信の仕方が不味い方も確かにいらっしゃいます。特に、高齢に成ってくると、ミスキーイングも多くなりがちで、高齢化の進んでいるこの世界では、ある意味仕方の無いことなのかもしれません。速度が速くて取りづらかったり、癖のある符号で理解できなければ、再び繰り返してくれるように問うか、相手の言わんとすることを敷衍して尋ねることが必要かもしれません。高齢の方は、自らの送信にある自尊心を持っておられることが結構ありますから、そうした方にお前の電信は取りづらいと直裁に言うことは、憚られます。

自分の受信能力と、相手の送信能力の相対的な関係もあって、理解しがたさは、いわば相対的な尺度しかないといえるのでしょう。判らなければ、直裁に尋ねる、その一方自らの英語の知識量・受信能力を高める努力を続ける、ということが必要なのではないでしょうか。

所詮趣味の世界ですから、あまり深刻にならずに、楽しみながら、スキルを磨いて行きたいものですね。

医療事故調「大綱案」 

厚生労働省は、医療事故調「大綱案」を公表した。調査は犯罪捜査のためではない、としているが、刑事訴追に結びつく内容になっている。

警察に通報する事例として、故意・隠蔽のケースが挙げられているが、故意・隠蔽とは誰が、どのように判断するのだろうか。医療事故調のなかの誰が判断するのだろうか。患者に危害を加えようとする明確な意図の下に行われた行為は、医療行為ではない。それは犯罪そのものだ。

さらに問題なのは、「標準的な医療から著しく逸脱した行為」という条項だ。医療行為にことごとく「標準」が設定されていて、それからの逸脱が容易に判断できる、というのは、いかにも官僚の発想らしい。人間の身体、心、それに病気にも、さまざまなバリエーションがあり、標準化できないのが医療だ。

届出を24時間以内に行わなければならない、となっているが、医療事故かどうかを判断することが難しいケースも多々あることだろう。届出義務違反に違反し、届出義務違反への是正命令に従わないと「懲役刑」まで課される、ということだ。医療事故の判断自体が難しいことを考えると、届出は、すべてのケースに対して行うということが現実になる可能性もある。

それ以前に、リスクのあるケース、自らの専門性、医療環境から手に負えなくなる可能性のあるケースは、すべて高次医療機関に転送するということになることだろう。高次医療機関のキャパシティも、有限だ。特に、夜間の救急から、医療の空白が生まれることになるだろう。

官僚と、政治家が、医療の安全という神話を目指す法律を作ろうとしている。これは、医療機関・医療従事者の努力でようやく成立していた、急性期医療を完膚なきまでに破壊することになる。



以下、引用~~~


医療死亡事故:24時間内、届け出義務 違反に懲役刑も 安全調査委設置大綱案
08/06/13
記事:毎日新聞社
提供:毎日新聞社

医療死亡事故:24時間内、届け出義務 命令違反に懲役刑も--安全調査委設置大綱案

 厚生労働省は13日、医療死亡事故の死因を究明する第三者機関「医療安全調査委員会」について、医療機関に24時間以内の届け出義務と違反した場合の罰則を盛り込んだ設置法案の大綱案を公表した。今国会への法案提出は見送り、臨時国会での成立を目指す。医療界の一部が「医師の刑事訴追に利用される」と反発しているのを受け、条文に「調査は犯罪捜査のためではない」と明記するとした。

 医療安全調査委は、警察に先行して医療ミスが疑われる死亡事故を調査・分析する行政機関で、法施行から3年以内の運用開始を見込む。委員会は厚労省に設置する前提だったが、医療界から反対論も出たため、大綱案では所管省庁を特定しなかった。

 大綱案は、調査委への届け出範囲を(1)医療ミスに起因する死亡(2)医療に起因する予期しない死亡--とし、学術団体が主体となって基準を作ると規定。届け出義務に違反した場合、ただちに罰則は科さず行政処分とするが、是正命令に従わなければ6月以下の懲役か30万円以下の罰金を科すとした。

 刑事処分については、調査委が警察へ通報する対象を「故意や隠ぺい、標準的な医療から著しく逸脱した行為」と定義した。医師法の改正により警察への届け出義務を免除することで、捜査当局の介入が限定的になるよう配慮した。【清水健二】

5分間ルールの根拠が不正なものであったこと 

官僚の主張する根拠が不正であった」というタイトルで、厚生労働省官僚(保険局、原課長)が、5分間ルールを策定する際に、関係のないデータを自分達に都合よく利用したことを既に記した。繰り返しになるが、要点とその後の経過の情報を得たので、記しておく。

6月15日付けの「全国保険医新聞」で、この事実について詳細に報道されている。その要点は;

○保険医団体連合会の情報開示請求で下記のことが明らかになった。

○「平均診療時間が5分以上である医療機関は9割」との中医協に示された調査資料は、「時間外診療に関する実態調査結果」の数値をもとに作成されたもの。適切な調査をせずに、都合の良いデータを中医協に提示したことになる。

○作成された資料は、診療時間を患者数で割っただけのもので、「診察時間」そのものの調査ではない。この点からも、5分間ルールが、根拠のないものであることが分かる。

この情報が厚生労働省官僚にも伝わったのだろう。m3からの情報では、厚生労働省官僚から保険医団体連合会に抗議書を送ったと保険医団体連合会に電話があったそうだ。これは、確認したことではないが、厚生労働省官僚にしてみると、虚偽のデータをでっち上げたことがバレて不味いことになったと慌てているに違いない。どのような抗議がなされたのか、やがて明らかになることだろう。

官僚の公表するデータは、これだけに留まらず、医療現場の実感と遠くはなれたものが多い。医療がさらに「効率化」できること、医師が多忙を極めているということはないこと(医師不足は、最近ようやく認めたが)等の結論を導き出す、根拠として、そうしたデータを彼等は利用している。

医療費を削減せよという財務省からの圧力が、根底にあるのは間違いないが、もう一つ、官僚の質の問題があるのではないだろうか。厚生労働省官僚の医系技官としては、臨床研修を終えたばかりの卒後4、5年目「以前」の若手医師しか採用されない。彼等は、医療現場の問題を殆ど理解できずに官僚になり、医療の専門家として政策立案をしているのだ。それでは、医療がますますおかしくなる。また、医療事故調の立ち上げの問題でも分かることだが、官僚組織の自己防衛・自己増殖しか眼中にないような連中が多くなってきているのではないか。現場を知っていること(ないし、現場を理解できていないという謙遜さを持つこと)と、国の将来を本当に見据えた政策立案・実行能力の備わった官僚を期待することはできないのだろうか。

適切なパイの配分は、政治家の役目 

毎日新聞社のこの医療クライシスシリーズ、なかなかポイントをついた議論をしている・・・惜しむらくは、すでに時遅しの感もあるが・・・。

政治が、国家予算のなかで医療にどれだけ支出するのかを決めるべきだ、現状ではそれが適正になされていないという権丈教授の言葉には頷ける。

その適切なパイの配分をしてこなかった政治家を選んできた国民に、最終的には責任があるし、またそうした選択をしたツケが、国民に回ってくる。野党に、現政権与党の問題点を把握し、是正するだけの力量があるかどうかも重要だ。それだけの野党がいなければ、国民に選択の余地がなくなり、結局政治不信・政治への無関心が蔓延する。野党の政治家諸氏の責任は重たい。


以下、引用~~~


かさむ費用 脱「医療費亡国論」/1 医療クライシス
08/06/17
記事:毎日新聞社
提供:毎日新聞社

医療クライシス:脱「医療費亡国論」/1 かさむ費用


 ◇「高齢化」に根拠なし

 医療経済学の専門家らが参加し、06-07年に開かれた厚生労働省の「医療費の将来見通しに関する検討会」。委員は口々に、世間が国から聞かされてきた「高齢化で医療費はどんどん膨張する」という“常識”とは正反対の内容を語った。

 「(医療費増に)高齢化の影響はほとんどない」「医療費は野放図には伸びない」

 厚労省の担当課長すら「医療費の自然増の最大の要因は、(高価な薬や機器、治療手段が開発される)医療の進歩であることは明白だ」と明言した。

 委員の権丈善一(けんじょうよしかず)・慶応大教授は「医療経済の世界では当たり前の話」として、米国の医療経済学者、ゲッツェンが医療費と経済成長率の関係を分析した研究を紹介した。高齢化が医療費を増やすように見えるのは見かけの関係で、医療費の増加率は国民所得の増加率で決まるとの内容だ。

 権丈教授は「ゲッツェンが指摘した関係はどの国でも成立する。医療費の額は結局、社会のパイの中からどれだけ使うかという政治的な判断、つまり医療への政策スタンスで決まっている」と解説する。実際、日本は先進7カ国で最も高齢化率が高いが、国内総生産(GDP)比でみた医療費は最も少ない。

  ■  ■

 高齢化と並び、終末期医療もよく医療費増の一因に挙げられる。

 だが、日本福祉大の二木立(にきりゅう)教授は「根拠はない」と話す。厚労省が02年に死亡した人を対象に、死亡前1カ月間の医療費を計算すると、約9000億円との結果で、国民医療費の約3%にすぎなかった。二木教授は「そもそも日本の医療費がアメリカに比べて少ない理由の一つに、終末期医療の医療費の少なさがある」と指摘する。

 風邪など軽い病気は保険の対象から外し、重い病気に財源を回すべきだとの意見もある。二木教授は「患者の8割は軽い病気だが、使っている医療費は全体の2割にすぎず、医療費削減効果は小さい。何より8割の患者が使えない保険では意味がない」と語る。

  ■  ■

 政府は、このままでは25年度の国民医療費が現在の倍の65兆円になるとして、抑制を訴えてきた。この数字にも落とし穴がある。

 権丈教授は「来年の100円なら何が買えるか想像できるが、20年後の100円で買える物は想像できない。単位が兆になると、みんなそんな単純なことを忘れてしまう」と話す。25年度の65兆円は国民所得の12-13・2%と推計されるが、04年度でも医療費は国民所得の8・9%。経済成長で国の「財布」の大きさも変わるため、名目額は倍増でも実質額はそれほど増えない。

 権丈教授は「推計名目額の大きさを基に議論しても意味がない。国民所得の中のどれぐらいを医療に充てるのかを議論すべきだ」と指摘する。

  ×  ×

 「このまま医療費が増えつづければ国家がつぶれるという発想さえ出ている。これは仮に『医療費亡国論』と称しておこう」。83年、当時の厚生省保険局長がとなえた「医療費亡国論」は長く、日本を低医療費政策に導いてきた。社会保障財源を巡る議論が進む今、本当に医療費が国を滅ぼすのかを追う。=つづく


アンテナ遍歴 

あるアマチュア無線家の方から、7メガも含めた短縮verticalをタワーの上に上げた場合、どのような効果が得られるかというお尋ねの手紙を頂いた。それに対する返信の一部・・・私のアンテナ遍歴でもある。あまり大したことがないな・・・笑。

○verticalを高くする効果は、周囲の障害を避ける以外の効果がない。むしろ、ラジアルとラジエーターに90度以上の角度がつくので、輻射角もベストではなくなる可能性がある(この定量的なデータは持っていません)。昔、WA6IVNが、30m高のタワーに短縮verticalを上げていたが、それほどの効果はなかったと記憶しています。

○短縮verticalは、ローディングコイルでのロスが大きいので、できればフルサイズの方がよい。ただ、1/2波長の短縮vertical(クッシュクラフトのRシリーズ)は、地上高を上げると、少なくとも、送信についてはかなり良くなる。これは、W5ABが9Vから出ていた頃に、テストして分かったと教えてくれました。

○垂直系と水平系の比較では、水平系を15m以上に上げた方が、耳・飛びともに垂直系を上回ることが多い。垂直系はいかにしてもビーム族と同じ土俵には立てません。ビームと対等に戦うのであれば、2本以上verticalをたてて、フェーズドアレーにする以外ありません。また、ビームの高さは7メガでは20m以上が推奨されていますが、15、16mでも周囲に高い障害物がなければ、動作することが多いように思います。私の場合、最初20m高のAFA40でしたが、それまでのverticalとは世界が違いました。ただ、verticalには手作りの面白さがあります。

○1/4波長verticalのベストの動作は、ON4UNによると、7メガの場合、給電点を2,3mにしたもので、ラジアルは、その高さで張ったもので得られる、とのことです。彼の著作「ローバンドDX」でしたか、に詳しく載っていたと思います。ただ、実感としては、それ以外のラジアルの高さであっても、ラジアルを20、30本以上張ることによって、少なくとも飛びに関しては良い動作が期待できる。

○ラジアルは、本数が10本以上になると、長さはクリチカルではなくなる。本数が多ければ、5,6mでも有効。ラジアル終端は高電位になるので注意が必要だが、短いもので代用する場合、終端に短いアース棒を接続、それを地中に埋めることでも、短いラジアル長をカバーできる。ラジアルとして裸銅線を地中に埋める手法も良く用いられますね。verticalにとって、ラジアル(の本数)が、良否を決めるキーポイントです。

○12mのタワーを利用して、打ち上げ角の低いアンテナを希望されるのであれば、verticalよりも、1/4波長スローパーの方が良いのではないでしょうか。ただし、タワートップにトライバンダー以上の大きさのトップハットの代わりになるアンテナが乗っていることが条件です。私は、3.5MHzで、そのシステムを使い、かなり良い結果を得ています。問題は、耳が追いつかないことがある、ノイズに弱い、それにエレメント方向にカルジオイドパターンの軽いビームが出ることがあります。

市場化された中国の医療 

NHKのドキュメンタリー番組、激流中国の医療編を観た。

中国では、公的医療保険は殆どなく、医療の市場化が進んでいる。民間病院は、富裕層だけを相手にする。平均以下収入の国民は、全財産を処分して医療を受ける。患者・その家族は地方から大都市に出て、診察券を得るのに1、2日待つという。一回の診療で、月収分に相当するほどの費用がかかる。国は、医療制度を整備するといいつつ、結局何も変えられない。

民間病院チェーンの理事長は、少ない投資で、いかにより多くの利潤を上げるかが一番大切なことだと、職員に訓示する。医療が市場化すると、利潤を上げることが一番の目的になる。ある意味、徹底した「効率化」の行き着く姿がここにある。

日本の某諮問会議の主張と、この理事長の主張は、そう変わらない。日本の政治官僚の体制がこのまま、何年か進むと、現在の中国の医療制度を後追いすることになる。

医療現場からは、どうすることもできない。多くの国民が痛みを感じるようになって初めて、変わるのかもしれない。それまでにどれほどの痛みに国民が耐えなければならないのだろうか。

今夜遅く、再放送がある様だ。下記の通り。医療関係者以外の方に、是非ご覧になっていただきたい。そして、この状況は他人事ではなくなることを良く覚えておいていただきたい。

http://www.nhk.or.jp/special/onair/080615.html

A hectic week end 

先週末は、やはり慌しい週末になった。オケの定演のためだ。土曜日は、夕方からゲネプロという最終の練習があった。演奏会場、K市のとても立派なホール。中規模の地方都市に、このようなホールが相応しいのかどうか・・・などと思いながら、客席で楽器を取り出し、ホールに乗って練習開始。直前の練習では、セーブして弾こうと思いつつ、ついつい熱中してしまう。まだ上手く弾けない部分も実は残っているのだが、仕方なし。ブラ2の1、2楽章は、少なくとも一応自分の思うように弾けるようになった気がする。

チェロは、5プルト(10名)もそろい壮観だ。バイオリンも第一、第二ともに同程度の人数がそろっている。ビギナー枠というものがあって、前半のプログラムには、中高年や、小中学生の楽器を始めて間もない方も、数多く舞台に乗っている。練習終了は、午後10時近く。帰宅したら11時を回っていた。普段、演奏会前といっても、こんなことは余りないのだが、寝付かれなかった。ゲネプロで神経が昂ぶってしまったか。

演奏会当日、日曜日の朝、4時間半程度の睡眠しかとれずに起き出した。よせばよいのに、少し気持ちを落ち着かせようと、無線機の前に座る。14メガは、北米には閉じているように見えたが、CQを出すと、KL7AAが強力な信号で呼んできた。Roger WB0CMZが、クラブ局からオンエアーしていたのだ。彼のことは、何処かに記した気がするが・・・彼は、同じ小児科医で、現在52歳。1980年代、彼が、ニューメキシコの先住民居住区の医療機関で仕事をしていた頃からの付き合いである。まだ、大学にいた私は、ずうずうしくも、英語で記した論文の添削をお願いしたりしたものだった。彼は、その後、一時CDCに移り、疫学的な研究を行い、またニューメキシコに戻った。アラスカの先住民居住区での仕事に変わってからは、もう10年ほど経とうか。最近は、自宅からオンエアーできないそうで、この数年はお目にかかっていなかったような気がする。

お嬢様お二人の内、長女は、国際関係論を専攻し大学を卒業、スペインで仕事をされている、次女の方は、工業化学を専攻する大学3年生。二人には常日頃、医師にはなるなと言ってあったので、その通りになったと言って笑っていた。現在、救急医療部門で仕事をしている彼も、そろそろリタイアするか、パートの仕事にして、また研究生活に戻りたいと言っていたが、お嬢様への経済支援と奥様の意向でなかなか実現できそうにないとのことだった。近いうちに、エレクラフトのK3を手に入れ、ビームを上げて出てくると言っていた。

とても懐かしい方との交信であっという間に1時間近くの時間が過ぎてしまった。7時半には自宅を出て、演奏会場に向かった。エキストラの方々も多く、もの凄い大所帯のオケになっていた。午前中のリハは、やはり少し手を抜いてと思ったが、つい力が入ってしまう。昼休み、さて着替えるかという段になって、黒の上下の内、ズボンを忘れたことが判明。少し慌てるが、濃紺のズボンをはいていたので、それでごまかす(苦笑。

午後3時開演、「G線上のアリア」は、第一バイオリンが綿々と謳う旋律に、通奏低音をつける作業。コンバスのトップが、音楽の専門家らしかった。通奏低音のピッチカート一つとっても、テンポと強弱等で表情を付けられることを、彼の音を背後に聞きながら感心していた。ブラームスの「大学祝典序曲」、これが結構難曲であるのに、それに加えて、本番になったら、早い。これでもかというテンポで走るが、途中で持ち直し、めでたくコーダにたどり着く。プロコフィエフ「古典交響曲」は、可愛らしい曲なのだが、縦の線がそろい、また滅茶苦茶早いパッセージや、ピッチカートとアルコの曲芸的な変換もあり、大変だった。プロコフィエフの天才性を垣間見ることのできた曲であった。ブラ2は、ブラームスの交響曲のなかで、一番流れの良い曲。自然に接して癒されてゆくような気分になる。4楽章コーダ前で、隣の方が譜めくりに失敗、2段分くらい落ちるご愛嬌はあったが、それなりに楽しめて弾けた。もうこれで弾くことがないのかも思うと、名残惜しいような気分だった。

終わって自宅に帰着すると、すでに夜8時頃、くたくたの一週間だったと改めて実感。12月の定演では、「白鳥の湖」のトップを弾くようにと言われて、しばらく考え込んでいたが、その方向で話が進み始め、一丁やってやるかという気持ちになった。パダクションのチェロのソロ、弾けるだろうか・・・。

明日は、ブラ2本番 

オケの定演が明日に迫った。ブラームスの2番。弾きながらもうっとりしてしまうことは既に記した通り。わが幼弱オケの演奏をアップするわけにもいかないので、カルロス クライバーの指揮する演奏を聴いてみていただきたい。ここ。初夏の心地よい微風が聴こえてこないだろうか。チェロとビオラに出る旋律、懐かしさがこみ上げてこないだろうか。毎回弾きながら、落涙しそうになる。明日が、この曲を弾く最後になる。

今夜は、最後の練習。チェロを担いで、ひとっ走りしてこよう。思いっきり弾いてこよう・・・。

経済財政諮問会議民間議員が、さらなる医療費削減を提言 

下記エントリー(だけでなく、しょっちゅう取り上げている(笑))経済財政諮問会議の民間議員が、社会保障の徹底効率化を以下の通り改めて主張している。

http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2008/0610/item5.pdf

効率化とは、結局医療費削減に他ならない。彼等は、診療所の再診料が、病院のそれに比べて「高い・・・高々200円程度なのだが」ので、診療所の再診料を減らさなければならない、と主張する。しかし、この差額は、診療所の入院報酬を低くし、病院のそれを高くし、結果として、入院機能は病院に、外来機能を診療所に担わせるという医療行政の結果にすぎない。それをあたかも、「既得権益」であるかのように、否定し、低いほうに平準化しようというのだ。これは、八代議員が、正規雇用労働者の労働条件を、非正規雇用労働者のそれに合わせるべきだと主張しているのと良く似た論理だ。

このように彼等にとって、コスト削減だけが大命題であり、それに伴い、IT化のように財界が利潤を吸い上げることを目論んでいる。

財界人二人と、財界シンパのエコノミスト二人。彼等は、医療現場を全く知らないことだろう。机上で、コスト削減のプランを安易に作り上げ、それを政策化させようとしている。彼等にとっては、医療システムがどのようになろうとも関心がなさそうに思える。こうした「民間議員」に、医療システムを弄繰り回させておいて良いのだろうか。これでは、官僚の恣意的行政よりも酷いことになる。経済財政諮問会議という、財界の意向を体現した組織に、社会福祉・医療の根幹を語る資格はない。

『さらば財務省!』 

高橋洋一氏の『さらば財務省! 官僚すべてを敵に回した男の告白』(講談社刊)を読んだ。本屋の一番目立つ場所に山積みになっていた本で、きっとよく読まれているのだろう。普段はこうしたベストセラー本を手にすることはまずないのだが、タイトルに興味をもって手に入れて、読み通した。

彼は、財務省官僚だったが、小泉内閣の竹中平蔵の部下となり、内閣参事官として、小泉「構造改革」を推進した人物だ。東大の理学部数学科から経済学部に進んだ人物で、毎年2名程度財務省が「変人枠」として採用した官僚の一人だった。小泉内閣での6年間、小泉「構造改革」を立案し、遂行した中心人物の一人と言ってよいだろう。

小泉元首相が、郵政民営化というシングルイッシューだけで首相になり、アジテーションによって選挙に大勝し、権力を欲しいままにしていた様子も良く分かる。郵政民営化の具体的なプランは何も持っておらず、竹中氏を始めとするブレーンが、一からプランを作っていった様子等が詳細に記されている。小泉元首相に説明するときには、書類はA4版一枚まで、それも文字が大きくないと駄目だったらしい。

内側から、官僚組織を批判的に観ており、現在の官僚組織の問題を手厳しく指摘している。官僚が諮問会議という隠れ蓑を使って、自らの行政を推進してきた事情も詳細に明かされている。諮問会議の人選は、官僚の意向に合う人物だけを選び出す。事務局を、官庁内部におく。最初の会議には、特に念入りに、会議の方向付けを官僚が、会議メンバーたちにレクチャーするのである。会議メンバーは、比較的多数決めておき、一人当たり数分の発言時間しか与えない。用意周到に、官僚の意図通りの諮問が得られるように配慮されているのである。

それでは、「構造改革」ができないと踏んだ、小泉内閣は、内閣直属の経済財政諮問会議を創設した。諮問会議行政を官僚から奪い取り、官邸主導で政策を決定するようにした、と高橋氏は自賛している。その後、小泉首相の意向により、自民党に政策決定の軸足が移されたとあるが、どうなのだろうか。増税を優先させる財務省とそれに組する財政再建派議員と、景気回復が先だとする党人派議員の争いが、今も続いていると、高橋氏の著作では述べられている。福田現首相は、経済財政諮問会議の打ち出した、毎年2200億円の社会保障医療費の削減方針を堅持すると今でも述べている。経済財政諮問会議には、小泉内閣当時の権勢はなくなってきているのかもしれないが、政策決定に隠然とした力を今でも持っているように思える。

高橋氏の著作には記されていないが、この経済財政諮問会議の方向付けを行っている存在が二つある。一つは、財界である。この諮問会議メンバーにも財界人と、そのシンパの学者達が多く加わっている。オリックスの会長宮内氏等は、あからさまに自らへの利益誘導策をこの会議で主張していた。もう一つ、米国の意向も強く反映されている。具体的には、年次改革要望書というタイトルの日本政府に対する米国の要求を、尽く政策に反映させているのである。

日本の不幸は、官僚・経済財政諮問会議いずれにも、日本の未来を切り開く知恵はないということなのだろう。

派遣社員の闇 

Yosyanさんのブログ「新小児科医のつぶやき」で、Yosyanさんが秋葉原通り魔殺人事件の犯人が、トヨタ系列の会社への派遣社員であったこと、マスコミはトヨタの名を出そうとしていないことを述べられた。彼の推測では、トヨタがそのようにマスコミに働きかけた可能性があるとのことだが、コメンターからそれに対して根拠がないという強い反論が寄せられている。

この犯人が、派遣社員という不安定な身分に置かれていたことが、彼が凶行に及んだ引き金の一つになっている可能性は高いように思える。彼が、携帯サイトに書き記したモノローグを読んで、そのように感じる。詳細は、彼の自白と、様々な検討を待たなければ明らかにはならないだろう。

が、彼が在籍していた会社がトヨタ関連の自動車部品製造会社であることがほとんど報じられないことはやはりおかしい。トヨタ自身が、マスコミに報道規制をかけたかどうかは分からないが、何か不自然な動きだ。

現在、輸出大企業は、空前の好決算を続けている。その理由として、外国の需要が高いことと合わせて、小泉政権以来続けられてきた、労働市場の規制緩和という名の低賃金非正規労働者の雇用があることは良く知られている。労働市場の流動化などと言った美化された評価は、本質をついていない。本質は、労働搾取である。労働者の収入が落ち込み、国内市場は冷え込んでも構わない。ひたすら低賃金で、都合よく働かせられればよい、という財界の意向が、マスコミ・エコノミスト達の多くから発せられている。

派遣社員の置かれた不安定な立場が、大企業との絡みで問題にされるのは、大企業にとっては好ましからぬことだろう。トヨタが、何らかの手立てを、マスコミに講じたとしてもおかしくは無い。勿論、これはあくまで推測だが、そう考えるのに十分な合理性があるように思える。

介護事業で不正を行い摘発されたグッドウイルが、派遣社員の二重派遣でも訴追されているが、二重派遣は、あちこちで行なわれている。私の身近にもそうしたケースがあった。それなのに、グッドウイルだけが摘発されているのは、何か不自然なものを感じる。派遣社員の問題は、一種のタブーになっているのだろうか。マスコミ・評論家諸氏は、この問題に何故もっと鋭く切り込まないのだろうか。

官僚の主張する根拠が不正であった 

Yosyanさんのブログ、いなかの小児科医さんのブログで知ったことだが、今春導入された「診療時間5分間ルール」の厚生労働省の提示した根拠が、全く関係ないデータであったことが判明した。

今春から、診療時間が「概ね」5分間を超えないと、これまで算定できた「外来管理加算」を医療機関が取れなくなったのである。その新ルールを決める中医協での説明で、厚生労働省保険局の原課長は、外来管理加算の算定できなくなるケースは1割に過ぎないと説明した。ところが、その根拠は、外来管理加算とは関係のない「時間外診療」の診療時間のデータであった、ということだ。時間外診療の診療時間が、時間内のそれよりも長くなるケースが多いことは、Yosyanさんがよく説明されている。

都合の良いデータを用いて、施策の正当性を主張することは、官僚の常套手段だと思っていたが、ここまでいい加減なことをやるのかと驚かされる。ここまでして、医療費の削減をしようとする強烈な意思は、どこからきているのだろうか。また、このように不正なデータを用いることによる責任は、誰もとらないのだろうか。これは明らかに犯罪的な行為だ。

これでは、官僚の示す施策と、その根拠に対する信頼感が根こそぎ失われてしまう。その危機感は、官僚にはないのだろうか。

秋葉原通り魔殺人事件 

秋葉原の通り魔殺人事件、ネットやマスコミで盛んに取り上げられている。やり切れぬ事件だ。

以前にも記したが、こうした我々の常識を超えた事件が起きた時に、その原因・理由を一つのことに求めるのは止めておいた方が良いだろう。事件の不条理性をまずは受け入れることが必要だ。

犯人の生い立ちから、仕事振り、性格、さらに派遣労働の問題、所謂社会からドロップアウトした人間の問題を語り、この事件を理解したかのように振舞うことだけは避けたい、と私は思う。

恐らく、それらのことがどれもが、ある程度この人物には当てはまるのかもしれない。しかし、問題をそれで理解したかのように考えるのは、思い込みの類だ。

問題は、我々が理解を超えた事象であって、人間社会のなかで確率的に生じる大多数からの偏りの問題なのではないだろうか。確率的な事象ということは、我々がそのよって来る論理を理解し得ないということを意味する。

こうした小さな、しかし確実に存在する偏りから、社会をどのように防衛するのか、またその偏りが顕在化するのをどうしたら防げるのか、という観点からは、上記のような原因・理由を探る議論にも意味が出てくるのだろうが、それは時間をかけて緻密な検証が必要だ。

マスコミは、血を見た吸血動物のような具合だ。恰もドラマのように現場を再現し、さらに家族に意味のないインタビューをするのは止めて欲しい(インタビューは家族の希望だったとも聞いたが、立っていられぬ母親を映し出すテレビカメラには、怒りさえ覚えた)。

負傷を負わされ生命を奪われた方々、そのご家族には、お悔やみ申し上げたい。

中医協、初再診料の検討開始 

中医協が、初再診料等のあり方について議論を始めたらしい。初診料・再診料は、医師の技術料の根幹をなすもので、外来を行なう医療機関にとって、基本的な収入源だが、それは極めて低く抑えられている。欧米の数分の一から十分の一である

この議論が何を導き出すのか・・・社会保障費用毎年2200億円抑制方針と考え合わせると、初再診料を引き下げる方向の議論になるのは間違いない。政府・官僚は、一方で、製薬会社の国際競争力を高めるための施策・組織作りを着々と進めている。声の上がらぬところから、収奪し、政治献金や天下りポストを与えるところには、潤沢に予算配分する、このやり方には反吐が出そうだ。

初再診料を検討するなら、是非国際比較をすべきだ。法人税や間接税負担等を議論するときに、政府・官僚は国際比較を行なう。初再診料を検討し直すならば、それと同じことをすべきだ。

初再診料に、様々な処置の対価を加えるべきではない。それが、診療報酬の複雑化をまねき、さらに官僚による恣意的な医療行政の源になっている。

初再診料に光熱費や施設維持費を含めるならば(これも本来おかしなことだが)、医療施設の建設取得費用も是非勘案すべきだ。医療機関の不動産が、医療施設の経営者の財産になるからといって、初期投資のリスクを負うことを考慮しないのはフェアではない。

しかし、結局、診療所つぶしのために、初再診料は引き下げるつもりなのだろう。それは、医療費を一時的に下げ、さらに勤務医の開業の道を閉じ、勤務医不足を解消することに寄与することにつながると、官僚は考えているのだろう・・・しかし、そうは問屋が卸さない。官僚により統制された、医療機関ネットワーク・医局などに属さぬフリーの医師の増加、医師の海外への移住、在宅医療の担い手消失による病院への更なる負担増等によって、医療は完璧に崩壊する過程を踏むはずだから、だ。それを回復させるためには、ここで外来診療を潰したことによって得られる公費の僅かな節約以上の社会的なコストを支払わされることになる

中医協、その背後にいる官僚の目論見は見事に外れるはずだ


以下、引用~~~

中医協 初再診の在り方の議論スタート 診療側「診療報酬全体にまで発展させて考えるべき」
08/06/06
記事:Japan Medicine
提供:じほう

 2008年度の診療報酬改定に向けた審議で最大の争点となった再診料を含む基本診療料の在り方に関する議論が4日の中医協・診療報酬基本問題小委員会で始まった。同日は、初再診料に含まれる技術やコストに関する厚生労働省の考え方や、初再診料の点数の変遷などの資料が提示された。診療側からは「これを機会にドクターフィー・ホスピタルフィーの問題や診療報酬全体の議論にまで発展させて考えるべき」との意見が上がった。(詳しくは「ニュースの深層」で)

 厚労省が提示した「初診料、再診料の考え方」と題する資料では、「初再診料に含まれると考えられるもの」として<1>視診、触診、問診などの基本的な診察方法<2>血圧測定、血圧比重測定、簡易循環機能検査などの簡単な検査<3>点眼、点耳、100平方cm未満の皮膚科軟膏処置などの簡単な処置<4>基本的な診察や簡単な処置に必要な従事者のための人件費<5>カルテ、基本的な診察用具などの設備<6>保険医療機関の維持にかかる光熱費<7>保険医療機関の施設整備費-を例示した。
  西澤寛俊委員(全日本病院協会会長)は「初再診料は技術料だというが、そうでないものも入っている。初再診料の在り方を突き詰めると、ドクターフィーやホスピタルフィー、診療報酬とは何かという議論になる」と指摘。藤原淳委員(日本医師会常任理事)も「初再診料の議論は診療報酬の根本の議論に行きつく」と述べた。


予期せぬ出会い 

昨夜は、14メガで北米全域が開けていた。旧知の友人と多く会うことができた。Puck W4PM、お嬢様がミュージカル女優をなさっているそうで、彼自身には音楽的な才能がない(との本人の弁)ので、きっと音楽的な才能が、彼を飛び越して遺伝したのだろう、と仰る。思わずにっこりしてしまった。お嬢様が舞台で活躍するのを見るのは、きっと親として満足なことに違いない。

Joe W1JRとも久しぶりの交信。彼はVisalia、Dayton両方にでかけたらしい。Daytonでは、JA1DMに会ったとのこと・・・JA1DM、お名前を失したが、二昔以上前に、DXで活躍なさっていた方だ。まだお元気に外国に出かけておられるのを知って、嬉しかった。Mの二つ目の長点を伸ばすキーイングが耳によみがえる。Visaliaでは、私も良く知っているRick K6VVAとも会ったようだ。Rickは、自宅近くの丘陵を手に入れて、その頂上に無線設備を設置し、自宅からリモートコントロールすることを考えているが、最近、その近辺で野火が生じて、どうするか考えている最中らしい。Rickは 相変わらずA BALL OF ENERGYだと言って、Joeは笑っていた。Joeには、あと1週間ちょっとでオケの演奏会があり、ブラームスの2番を弾く、その練習で大変だと申し上げた。

一局間に挟んで、Ernie W8ELがか細い信号で呼んできた。彼とは、以前に交信したことがあったかどうか・・・Joeと私の交信を少し耳にしたらしく、チェロを弾くといっていたのは、私かそれともJoeだったか、と訊いてきた。私のオケの演奏会のことをお話し,チェロを弾くのは私だ・・・アマチュアだがと申し上げた。すると、彼はプロのチェリストだったとのこと。チェリストとてのキャリアー前半は、色々なオケで弾いていた。後半は、教職についたとのことだった。プロのチェリストとお目にかかるのは初めて(のような気がする)・・・色々尋ねたかったが、CONDXが味方をしてくれない。

それでも、分かった範囲では・・・サンアントニオ、インディアナポリスその他の交響楽団で弾いていたとのこと。後者では首席奏者をしていたらしい。75歳になる。大きなアンテナは降ろしてしまったとのことで、恐らく小さな設備なのだろう。私が医学生の頃、チェロにのめり込み、母親に芸大に行こうかと思うと言ってからかった時(・・・勿論冗談)、私に工学系から医学部に変わった経歴があるので、母親は真顔で心配した(親ばかにも程がある・・・)と言ったら、彼は笑っていた。ま、音楽の才能が余り無かったので、この道を進んできて正解だったかなとも申し上げた(プロのチェリストになるなんて想像することもなかったのだが)。Ernieをググルと結構アクティブに出ておられるようなので、また是非お目にかかりたいものだ。

こうした夜を過ごせるから、無線を止められない・・・。

社会保障のために消費税増税、しかし社会保障は抑制する・・・って一体? 

財政制度等審議会(という名の財務省の意向を体現した御用審議会)が、消費税増税の方針を打ち出した。増税理由は、社会保障給付費等を賄うためとのこと・・・だが、そう言ったすぐ後で、社会保障関係費の不断の見直しや抑制努力が不可避とのことだ。

この二枚舌には開いた口が塞がらない。

そもそも、消費税を導入した際に、時の竹下総理大臣は、「来るべき高齢化社会の備えるために、導入する」と言っていたものだ。その後の、自民政権が、どのようにその備えをしてきたのだろうか。備えどころか、年金もぼろぼろ、医療制度は崩壊寸前、このことだけで、政権与党は、政権担当能力に欠けていた、欠けていることが明白だ。現政権与党には退場して頂き、官僚が緊張感をもって仕事をするように次の政権に厳しく監視してもらわねばならない。



財源確保のため、消費税も含む税体系の抜本的改革を  財政審建議
08/06/05
記事:WIC REPORT
提供:厚生政策情報センター

財政制度等審議会 財政制度分科会及び財政構造改革部会 合同会議(6/3)《財務省》 財務省が6月3日に開催した財政制度等審議会の財政制度分科会財政構造改革部会の合同会議で配布された資料。この日は、平成21年度予算編成の基本的考え方が示され、額賀財務相に対して建議が行われた。 基本的考え方では、「財政運営の在り方」(P9-P15参照)と「各分野における歳出改革への取組み」(P16-P55参照)が示されている。安定的な財源を確保していくためには、社会保障給付費等にかかる費用をあらゆる世代が広く公平に分かち合う観点から、消費税を含む税体系の抜本的改革を早期に実現させるよう取り組んでいく必要があると明記した(P12参照)。 社会保障分野では、財政全体の持続可能性の観点からも、社会保障関係費の不断の見直しや抑制努力が不可避であるとしている(P17参照)。 医療では、今後の改革の方向性が示されており、特に(1)後発医薬品の使用促進(2)医療従事者の役割分担の見直し(3)病院と診療所の役割・機能とそれに応じた財源の配分-といった課題への取組みを強化すべきとしている(P20参照)。 介護では、平成18年度から実施されている介護予防サービスについては、まずはその費用対効果を検証してくことが重要としている(P26参照)。


白く塗られた墓 

後期高齢者医療制度で、加入する高齢者が得をするか、損をしているかといった議論が、マスコミで多く流されている。加入者の多くが「得をするように」、負担を9割減とする案を、自公両党が出すようだ。

その一方で、福田首相は、社会福祉医療予算を毎年2200億円づつ減らす方針を堅持することを改めて昨日表明している。

現在、この医療制度の評判が悪いので、何とか乗り切ろうと、大バーゲンセールをしている。しかし、本心は、医療にかける公費を削減するというこの制度の目的は譲らないということだ。その見せ掛けのバーゲンセールは、専ら自公政権与党議員自らの選挙対策だ。

大体において、国民への負担がどうなるか、官僚は予め予測していたに相違ない。それが、制度への国民の反発が強いとみるや、負担を検証するとは、芝居がかった見せ掛けのゴマカシだ。その検証で、「得をする」高齢者が多いという結論が無理やり引っ張り出されたようだが、その検証の前提には現実に合わないことが多くあるようだ。先に結論ありきの検証作業だ。

75歳以上は、罹病率も高く、さらに重篤な疾患にもかかる可能性が高い。その年齢層の方々だけを対象とする別枠の医療保険は、もともと持続可能性が小さい。医療費削減という目的を遂げるために自己負担が際限なく高くなることが、出発点から分かっており、高齢者を医療難民にしうる制度なのだ。自公両党の「改善案」は、そうしたこの制度の本質的な問題点を一時的に糊塗しようとする、ゴマカシそのもの。このゴマカシに国民が乗せられるとしたら、それはそれで自公政権与党と抱き合い心中をすることになる。

こうした政治家の都合で制度変更をする度に、プログラムの書き換え等に数百億の規模の金が飛んでゆく。専ら政治家の都合で、無駄な公金が湯水のように費やされる。

もう一度言おう、自公政権与党「改善」案は、ゴマカシの上にゴマカシを重ねた、白く塗られた墓だ。


以下、引用~~~

7割の高齢者で負担軽減 新医療制度導入で
08/06/04
記事:共同通信社
提供:共同通信社

 後期高齢者医療制度の対象者約1300万人のうち、これまで保険料を負担していなかった被扶養者を除く約1100万人の約7割は、新制度導入に伴って4月時点で保険料負担が以前より軽くなっていたことが3日、厚生労働省の調査で分かった。政府筋が同日、明らかにした。厚労省が4日にも公表する。

 4月からの保険料負担が以前と同等だったり増えたりした約3割の大半は、所得が「現役世代並み」の層とみられる。

 新制度導入に高齢者の不満が噴出したことから、福田康夫首相は4月30日の記者会見で、問題点を集中点検した上で緊急対策をまとめる考えを表明。これを受け、厚労省は全国の広域連合を通じて基礎年金受給者や厚生年金受給者の単身や夫婦世帯のモデルケースについて、新制度が始まった4月以降とそれ以前の保険料負担の変動の調査を進めていた。

日医副会長が、医療事故に刑事罰適用止む無しと発言 

日本医師会副会長の発言だ。

医療は、原則刑事免責という医師の主張を真っ向から否定している。

これは、彼自身の信念なのか、それとも官僚に迎合しているのか。

医療事故にミスがあったとして、医師に刑事罰を加える社会的なメリットは何なのか。医療事故に業過罪を適用することによって、医療事故の真相が究明されず、急性期医療の崩壊という余りに大きな代償を支払うことになって終わることになることがどうして分からないのだろうか。そうした結末になることを、患者・ご遺族が望まれるのかどうか。


以下、日医ニュースより引用~~~

医は仁ならざるの術,務めて仁をなさんと欲す

 「医は仁ならざるの術,務めて仁をなさんと欲す」

 これは,江戸時代の中津藩藩医,大江雲澤の言葉であり,その意味は,「医を仁術たらしめるためには,文献のみならず,自らの経験と先輩や同僚の意見,なによりも患者から学ぶ謙虚さが必要であると考える」である.
 この言葉は,現代の医療人の心にも響く言葉といえる.
 医療行為を行う者は,その医療が患者に病気を良くする治療を受けさせようとした行為であったとしても,結果が悪ければ,患者にはそうとはとらえられないということを認識すべきと考える.
 以前は,多くの場合,結果が思うようでなくても,それは,「あの先生に診てもらったのだから,手術してもらったのだから,仕方がない」という信頼関係があったように思う.
 しかし,最近では,医療行為が複雑で難しくなったということもあるかも知れないが,診療側と患者側との信頼関係は希薄になり,種々の医療訴訟裁判が増え続けていると言っても過言ではない.
 今回の診療関連死(医師法第二十一条)の死因究明制度の問題であるが,もちろん私も診療関連死は犯罪性はないのだから,警察に届けるべきものではないと考えるし,今度の制度設計でも,そのようになる方向である.
 また,一九九九年の冒頭に起こった医療事故の問題以前には,社会的に大きな注目を集めていたわけではなかったわけであり,まったく悪意がない場合には,刑事罰が与えられなくて当然と思う気持ちも分かる.
 しかし,このような事件が明らかになった後の社会情勢を考えれば,現在はとても医療行為だけを例外として,刑事罰の対象から外すということは,社会に受け入れられる状況にはないと考える.
 これは,患者の立場にたって考えれば,分かることではないだろうか.ある日突然,自分または家族が,病院または診療所で,医療行為を受けて予期せぬ結果が出た時,納得出来る説明を受けられなかった場合,あなた自身だったらどうするかを考えて欲しい.

(副会長・宝住与一)

道路族の首領、医療制度について語る 

古賀誠氏といえば、自民党道路族の首領。彼が、後期高齢者医療制度の凍結と、衆議院選挙をできるだけ遅くすることを主張した。後期高齢者医療制度には改善すべきことがあり、その議論をするための凍結だそうだ。選挙は、「国の形」を議論する時間が必要だから、先延ばしにすると言う。

古賀氏の本心は、後期高齢者医療制度による反自公の流れが納まるまで、選挙を延ばそうということだろう。

医療制度は、国の形の根幹をなす制度だ。それを議論し、国民に信を問うことが、今すぐに求められているのではないのか。財源云々と野党を批判しているが、古賀氏に、それを言う資格はない。道路財源をきっぱり一般財源化し、未だ高止まりしている公共工事予算を大幅に削ると、何故自ら言わないのか。

彼のような政治家の言うことを選挙民が受け入れるようでは、この国の未来はない。


以下、引用~~~

医療制度凍結も-古賀氏 衆院解散は任期満了近く
08/06/03
記事:共同通信社
提供:共同通信社


 自民党の古賀誠選対委員長は2日、新潟市内の会合で、後期高齢者医療制度(長寿医療制度)について「改善すべきことがあり、今議論しなければならない。その間、思い切って凍結するぐらいの勇気があっていい」と述べ、見直しまで一定期間の制度凍結を求めた。

 衆院解散の時期について「(来年9月の任期満了でも)次の世代に残すべき国の形を議論する時間が足りない」と話し、任期満了ぎりぎりまで解散しない方が望ましいとの考えを示した。

 また、野党4党が参院に提出した後期高齢者医療制度廃止法案については「財源の説明があって成り立つ制度で、無責任なことはできない」と批判した。

 公明党幹部は国会内で記者団に、同医療制度の凍結について「凍結は言い過ぎだ。大混乱が起こる。そんなに悪い制度ではない」と不快感を示した。

世界恐慌の足音 

と題して、辺見庸氏が、最近号の月間現代に寄稿している。

彼によれば、昨年米国が、バイオエタノール増産計画を公表したことをきっかけに、サブプライムローン問題で金融危機に直面していたファンドが、食料やエネルギーへの投機を強めた、それによって、貧富の差は増し、世界の9億の人々が飢えに苦しんでいる、先進国でも景気後退と物価上昇が同時に起きる、スタグフレーションの状況になりつつある、ということだ。

今日のニュースは、欧州で開かれた食料サミットには、当の米国のブッシュ大統領は参加していないことを報じていた。ブッシュ一族が石油資本の経営者であり、またサブプライムローン問題の尻拭いをさせるために、このエネルギー・食料へのファンド投機による利潤追求を容認させてるかのように見える。

共産主義は、イデオロギーとしては敗北し、過去の歴史上の存在になった。その反動のように出現した、市場原理主義が、世界を、新たな危機に陥れようとしているかに見える。恐ろしいことには、この流れは、自己目的化し、コントロールが効かなくなることだ。

このままカタストロフに突き進むのか、それとも方向を転換させるだけの知性が人間にあるのか。それが厳しく問われている。


介護予防が顕著な効果を生んだ? 

介護予防のプログラムが顕著な効果を生んだという、厚生労働省の発表(をそのまま記事にする共同通信社)。

私は、専門外なので詳細は分からないのだが、どうもこの検討期間内に、要介護度の認定が厳しくなったらしい。介護が必要な高齢者の要介護度が、軽く判定されるようになったようだ。とすると、この記事の内容は、全く無意味である。このようなことを公表する厚生労働省と、共同通信は一体何を考えているのだろうか。

さらに、介護予防の効果が実際あるとしても、人は必ず老いるもの、病をえるものだ。従って、介護を受ける時期を先延ばしすることは、個人にとってはとても大切で有意義なことだろうが、社会的な視点で考えると、官僚の目論む介護費用の削減にはあまり寄与しない。

これ以上、介護費用を削減しようという、官僚の頭の中こそ、介護予防プログラムが必要なのではないだろうか。


以下、引用~~~


要介護度悪化が40%減 介護予防に効果、厚労省
08/05/29
記事:共同通信社
提供:共同通信社


 介護保険制度に2006年度から導入された介護予防を評価分析する厚生労働省の検討会は28日、筋力トレーニングなど予防サービスの影響について、要介護度が悪化した人がサービス導入前に比べ40%減少したとの調査報告をまとめた。「介護予防の効果が認められた」と結論づけた。

 予防効果が上がれば重い要介護度の人が減り、給付費や保険料負担の抑制につながる。ただ、予防サービスの給付が膨れ上がれば抑制効果は相殺されかねず、厚労省は費用対効果の分析に今後取り組む。

 調査では、介護の必要度が最も低い「要支援1」に当たる高齢者を1年間追跡し、状態が悪化して「要支援2―要介護5」と認定された人数をサービス導入の前後で比較。1000人当たりでみると、悪化した人は導入前に389人だったが、導入後に155人(40%)減って234人だった。

 調査対象は04年は約1万7000人、導入後の07年は約5000人。

 また、将来的に介護が必要になりかねない「特定高齢者」についても同様に調査したが、統計上は予防効果がみられなかった。

ビルウィンドルQSO パーティ 

先日ここでも記したBWQPが、昨日から今朝にかけて開催された。昨夜は7メガ、日が変わって深夜に14メガに出てみた。

K5CA Donと交信しのは日が暮れた頃。奥様のPeggy K5DQも起き出して聞いているとのこと。お二方とも久しぶりだ。Peggyが後で呼んでくれると言っていたので、Donの次に呼んでくれた局が、少し弱くノイズで取り辛かったが、てっきりPeggyと取り違えて、しばらく応答していた。しかし、実際は、K5BQであった。BとDの違い。苦笑しきりだった。夜も更けてくると、西海岸が絶好調に入感。連続して呼ばれた。Dick K4XUからも呼ばれた。彼が我が家を訪れたのは、リビングルームを改築していた時だったねと言うと、また訪ねたいが、膝の具合が悪くて(長距離を)歩くのがきつくなってしまった、とのこと。東京の地下鉄を乗るときに、階段で転んでしまい、半月版を損傷したようだ。一応、治療でよくなったが、本調子ではないそうだ。リハのためか、自転車で通勤をしていると言っていた。いつもの、Randy W6SJには、8月のミーティングには皆が待っているよと、参加を催促された。Dave VK2AYDが、ビームの後ろ側から必死に呼んでくれた。2,3年ぶりだろうか。奥様が病を得て、入院していたので無線ができなかったらしい。彼も80歳は優に超えているだろうが、とても矍鑠となさっている。かって彼を、コンテストでは良く聞いていたが、この数年あまりお聞きしなかった。また活発に出てきていただきたいものだ。

今日のオケ錬があるからと、チェロの練習のためにQRT。ブラームスの2番を念入りにさらいなおす。

午前1時頃、寝る前に、14メガを覗く。北米とヨーロッパが同時に開いていた。特に、ヨーロッパへのパスが、サンスポット最盛期を思わせる。CQを出すと、束になってヨーロッパの局が呼んでくる。が、多くの東ヨーロッパの局はCQ BWという指定を無視だ。そうした中でも、FOCメンバーの懐かしいコールが聞こえる。SM5CCE、SM6CLU、F2MAそれにSV1AOW等々。イスラエルのDan 4X1FCからもコールあり。各々短い会話を交わす。御本尊の英国が聞いた限りでは聞こえず。こうした局の多くとは数年ぶりの交信だ。

今回のBWQP、Steve W7QCの言うとおり、少しアクティビティが落ちていたようだが、ただ交信数を競うのではなく、近況を報告しあうのは、この催しの醍醐味だ。