Entry Navi - Archives

 2009年05月 

無責任なマスコミ 

拙ブログ5月15日のエントリー「5年前の「事件」で「逮捕」」で記した被疑者の訴追の期限が28日0時だったようだ。

その後、この件について、何も報道されていない様子。

マスコミの一部は、逮捕された医師が、未だ被疑者であるのにも関わらず、医師の実名・住所までを報道した。そのようなマスコミには、この事件の経過を報告する義務がある。

被疑者にも人権がある。従って、逮捕されただけで、実名・住所を報道することはあってはならない。
さらに、事件の内容も大きな疑問が専門家から投げかけられている。マスコミは、被疑者の人権を踏みにじる行為をし、さらに事件の内容の報道も公正さを欠いていた。

ただ耳目を集めるためだけに下等な扇情報道をするマスコミは、世の中には不用である。

Pleethの教えに学ぶ 

William Pleethは、かの名チェリストJacqueline du Preのチェロの師だ。彼女を追悼するドキュメンタリーに、二人で楽しそうに、オッフェンバックのduoを弾いている場面がある。du Preは、Casals等錚々たるチェリストに教えを受けるのだが、恩師と慕ったのは、Pleethだけだったそうだ。Pleethが記した「チェロを語る」という本を、読んでいて、面白いことを教えられた。

チェロのエンドピンを伸ばして(または、Tortelierのように、エンドピンを曲げて)、楽器を水平に近く保って弾く奏法がある。弓の重さの垂直成分が大きくなり、弓で弦さらに楽器本体をドライブするのが容易になるためと考えていた。オリジナルの考え方もそのようなことだったのだろう。

が、Pleethは、それを良しとしない。エンドピンは、適切な長さに保ち、楽器を抱きこむように構えることを勧める。その姿勢の方が、弓に力を加えることができる、と。楽器を強く抱きかかえたら、楽器を壊すことすらできる、というのだ。身体の大きさにもよるのだろうが、少なくとも日本人の体型には、Pleethの勧める姿勢の方が、より理にかなっていると思った。この姿勢は、弓を前方に構えるための余分な力も入らず、俊敏で確実な弓のコントロールを可能にする、ということでもある。

これは、チェロの専門家にとっては自明のことだったかもしれないが、抱きかかえる姿勢が楽器演奏に有利である理由の説明には、目から鱗が落ちたように思えた。両上肢を軽く屈曲位・回内位にする姿勢は、身体の自然な姿位でもある。無理の無い姿勢であり、かつ身体の動きで楽器をドライブする上でもっとも効果的な姿勢なのだ。

話が、大きく飛ぶが、パドルを握る手の形にも似たようなことが言えそうだ。指の三つの関節MPJ、PIPJ、DIPJ(親指は、MPJとIPJのみ)を軽く屈曲位にした手で、パドルを握るのが、疲れず、エラーの少ない打鍵を生む。これが手指の自然な姿勢、即ち余分な力の入っていない姿勢であるためなのだろう。余分な力が入っていると、動きを妨げ、さらに疲労を生じさせる。

パドルの握り方に関して、昔の某無線雑誌に、指を真っ直ぐ伸ばして構えるようにという記事があったが、それでは上達は覚束ないはずだ。

運動や、楽器演奏すべてにおいて、余分な力を入れないように指導される。それは、意図する身体の動きを、確実にすばやく実現させるためであるし、さらに疲労も少なくする効果もあるのだろう。

そう言えば、生き方も余分な力を抜いて・・・と、話を、生き方にまで敷衍しても当てはまることかと思ったが・・・少し、連想を逞しくしすぎかもしれない。生きるということは、もっともっと複雑な事象なのだ・・・。

N2KW, K0MZN, K1SA 

Allen N2KWから、誕生祝のメールが来た。祝いの言葉とともに、我々が最初に会ったのは何時かという質問がそえられていた。彼はFOCメンバーだ。FOCのなかに、全メンバーと交信して得られるNickel awardという賞がある。それを何時かは達成したい、そのためのデータとして私との交信データが必要なのだ、と記されていた。

1990年代初めに彼がモービルで運用していた時にお目にかかっており、そのデータを彼に送った。残念ながら、そのときには、彼はFOCメンバーに推挙されていただけで、メンバーになっていなかったので、それを使えない、が、つい最近交信できたので、そのデータを使いたいと、メールで返信してこられた。確かに、先週末、夜遅く、14メガで彼と交信していたのだった。

その交信での彼の信号は、かなり弱かったが、ベアフットにマグネチックループを用いていることは理解できた。メールによると、彼の住む地域は、屋外にアンテナを設置することが厳しく禁じられていて、彼は、すべてのアンテナを屋根裏に張っているそうだ。HFの7メガ以上28メガまで、さらにVHF、UHFのアンテナ、テレビのアンテナまで・・・。さながら、ロシア大使館の建物の屋根裏みたいだと記されており、笑ってしまった。交信に用いたのは、直形1m程度のループだそうで、よく日本まで届いたと彼も驚いた由。私との交信のおかげで、一日中笑顔でいられたとメールは締めくくられていた。

先週末からこの週初めにかけて、他にも興味深い交信をいくつか経験した。やはり夜遅く、NevadaのK0MZN Delから呼ばれた。彼は、数年前までKL7HFとしてAlaskaからアクティブに出ていた方で、同じくFOCメンバーである。数ヶ月に一度位の頻度で定期的に交信をしてきた。型どおり、元気にしていたという近況報告をしあって、年齢の話になった。彼は、若い時期・・・といっても10年前らしいが・・・にリタイアをした由。その後、驚くべき言葉が彼のパドルから出てきた。早くリタイアした理由は、パーキンソン病に侵されたからだ、というのである。これまで何度も交信を続けてきたが、この話を聞くのは初めてだった。

彼は、すでに文字を書くことができないが、奥様が生活上サポートをしてくださる由。まだ、車の運転もできるし、釣りを楽しくことも出来る。それで十分だ、と言って笑っていた。彼はキーボードではなく、パドルを使い続けておられるが、電鍵操作でも何も問題を感じない。治療が上手く行っている、または進行の遅い病型なのだろうか。きびきびとして、朗らかな交信をされるDelが、こうした闘病をされているとは知らなかった。ますます元気に、無線にアウトドアの生活に活躍して頂きたいものだ。

もう一人、MaineのBernie K1SA。真夜中、14メガのCONDXが落ち始める頃、お呼びいただき、しばし話し込んだ。彼は冬場にFloridaで生活している様子。そちらで、ベアフットに簡単なワイアーアンテナで出ているときに、私と交信した記憶があるとのことだった。Maineの現用のシャックをネットでコントロールしてオンエアーすることもできるのだが、やはりリグを目の前にして運用するほうが楽しい、とのことだった。Maineのシャックは、ベアフットに5エレだそうだ。

また、年齢と仕事の話題になる。彼は、まだ若い、何しろ59歳だから、と言って笑っていた。彼は歯科医だったのだが、良性の震顫があり、早期に仕事をリタイアなさった由。パドル操作は、ほぼ完璧。今は、家の改築等を楽しんでいるとのこと。歯を治すのも、家を直すのも、同じことだ、とのことだった。病気によって、仕事を早くリタイアする上では、いろいろとあったのだろうなと思ったが、リタイアできる経済基盤もある様子だし、リタイアした生活をより充実させ、楽しんで欲しいものだ。

医師会が医療崩壊を加速させてどうする? 

今夜は、地域医師会の救急診療所の当番だった。仕事を終えてすぐに、コンビニ弁当を引っさげて、市の保健センターにある救急診療所に駆けつけた。

午後7時から2時間だけなので、大した仕事量ではない。しかし、当初、一次救急の仕事らしい内容だったが、今夜は、それが質的に変化してきているように感じた。所謂、コンビニ受診が多くなっている。たかだか数名の受診患者で、そう言い切るのは無理かもしれないが、3日前から下痢が続いている乳児とか、昨日から発熱している小児とか、不要不急の患者が多い。学校に通学しているから外傷の包帯交換ができないので診て欲しいという患者さんは、さすがにお断りした。

このようになった背景には、救急診療所側の要因がある。まるで夜間診療所のように、患者を集める手立てを打っているのだ。投薬は、本来原則1日だけだったのに、3日間出すことがルーティーンに行なわれている。さらに、院外処方だったものが、薬剤師を常駐させ、院内処方に切り替わった。患者にとっては、確かに便利になったかもしれない・・・だが、救急医療を利用する患者の側が持つべきモラルが低下する、即ち、救急診療所を手軽な夜間診療所として用いる、ということになるのは目に見えていた・・・そして、そのようになりつつあるのだろう。確かに、現在の受診患者数では、この救急診療所は大赤字だろう。が、それだからと言って、救急診療所をコンビニ診療所化すればよいということではない。

この現象は、この小さな救急診療所一つの問題ではなく、結局、二次・三次救急にも同様の態度で受診する患者を増やすことにつながる。現在、進行しつつある医療崩壊をさらに加速することになる。

この救急診療所には、経口補液製剤が置いてないなど、受診患者の半数以上を占める小児への治療に関して治療薬の取り揃えは不十分で、なおかつ、発熱乳児に抗ヒスタミン剤をどんどん処方しているといった不適切な治療が行なわれている様子だ。こうした問題を、地域の医師会長に直接指摘したが、一向に改善しない・・・改善する積りはないのだろう。これ以上のことは、私の守備範囲を超えるので、もう沈黙するのみだ。

医師会が、こうして医療崩壊に向かう動きを加速させてどうするのだろうか。

医療を荒廃させるもの 

昨日、福岡県から里帰りしているお母さんが、お子さんを連れて来院された。お子さんの診療を終えて、某首相の経営していたという医療機関の評判などを伺った。よく事情をご存知だったので、医療関係者か尋ねると、ご主人が、自治医大卒の医師の様子。

9年間の義務年限終了後、ご主人はどうされるのか伺った。未定の様子。どうも義務年限を終えると、自分で就職先なり、大学医局なりを探し出し、動かねばならないそうだ。県当局は、何も面倒をみてくれぬらしい。自治医大の卒業生が義務年限を過ぎた後、ほっぽり出されるという話は何度か聞いたことがある。彼女のご主人もそうしたケースになるのだろう。

地方の公的病院では医師不足が厳しいと言われているが、地方自治体は、現にそうした病院で仕事をしている医師を大切にしていないのではないだろうか。それに、大切にするだけの財政基盤を、国は診療報酬という形で与えていない。むしろ、公的病院は、存立し得ない財政状況に陥らせてきた。

その一方で、医師から自由を奪うことを画策している。即ち、専門を決め、研修先を選び、仕事を続ける場を選ぶことを自由にさせない、強制的な管理体制を組もうとしている。

これは、医療界の更なる荒廃を招く。

医師の専門・職場・居住地を国家が管理するという提言 

医師の専門・仕事場を、官僚等による「新機関」が決めることにしようという提言。

いわば、すべての医師を公務員化するということだ。

公務員にしてもらい、一般公務員と同じ労働条件にしてもらえば良いのではないだろうか。9時5時(否、昨年、公務員の終業時刻は16時45分に短縮されたから、9時4時45分が正確なところ)を守り、当直業務は内実から夜間就労、当直翌日は、必ず休みにしてもらおう。否、夜間労働が永続するのであれば、交代勤務の体制にしてもらわないといけない。部長・局長と昇進から外れた医師には、民間企業や特殊法人に天下り先を準備して頂いて・・・。

これは、医師にとって結構良い提言なのかもしれない・・・。

以下、引用とコメント・・・


医師配置、新機関で…厚労省研究班が提言
09/05/25
記事:読売新聞
提供:読売新聞


地域ごとに専門医定数
 医師不足や地域、診療科による偏在を解消するための抜本対策として、医師の計画配置がクロ-ズアップされている。

 多くの先進国が何らかの計画的な医師配置策を取っているなか、厚生労働省研究班(班長=土屋了介・国立がんセンタ-中央病院院長)もこのほど、日本でも第三者機関が診療科ごとの専門医数などを定める計画的な医師養成を行うべきだとの提言を打ち出し、さらに論議が高まりそうだ。(医療情報部 坂上 博、利根川昌紀)

 厚労省研究班は、舛添厚労相の諮問機関である「安心と希望の医療確保ビジョン」具体化検討会が2008年9月、医学部定員の1・5倍増などの提言を打ち出したのを受け、発足。質の高い専門医を養成するための制度改革などについて検討を重ねた。

 報告書では、〈1〉専門医の質の向上を図る〈2〉患者を幅広く診ることができる家庭医・総合医を養成する--ことなどを掲げたが、その具体策として打ち出したのが、専門医の定数を定め、計画的に養成するための第三者機関の設立だ。

 現在の専門医制度は、各診療科の学会が独自に認定。選考基準もまちまちで、定数も決まっていない。これが、産科や小児科、外科など激務の診療科で医師が不足する原因にもなっている。

まったくもって、意味不明。専門医制度の所為で、産科・小児科・外科の医師不足??意味不明だ。これらの科の医師不足は、一つには、訴訟への恐れから撤退する医師が多いこと、看護師内診問題等一貫性を欠く恣意的行政の所為で産科等が撤退を余儀なくされたこと、採算がとれないから医療機関内で科が廃止されること(小児科)、夜間救急の需要がアンバランスに大きすぎること(小児科)等が原因だ。専門医制度の問題では全く無い。

 研究班は、専門病院や学会、医学部、開業医、自治体らで組織する「卒後医学教育認定機構(仮称)」の設立を提言。地域ごとに、患者数に応じた適正な数の専門医が養成されるよう、研修病院に対し定員枠の策定を求める。

「何とか機構」が、雨後のたけのこのように設立され続けている。どれも官僚の天下り機関になっている。医師の人事権を握る天下り機関は、官僚にとって、中でも安定した最強の美味しい部署になることだろう。大学医局を崩壊させて、結局は、人事権を自分達の手に入れる最終段階まで進んできたということなのだろう。

 先進諸国の多くは、診療科や地域ごとに専門医の数を決めるなど、医師を計画的に配置する何らかの仕組みを設けている。フランスなどでは国による専門医数の規制が行われているほか、米国では医師らで作る第三者機関が専門医の養成数を定めている。

様々な国の制度を、都合の良い部分だけ、一部だけ取り入れることは、大きな混乱を招く。臨床研修制度で痛いほど分かったことだろうに。

 医師に診療科や地域ごとの定数を設けることについては、「職業選択の自由を奪うのではないか」、「居住地の自由もないのか」など、医師の自由意思を無視した強制的な配置ではないかとの誤解に基づく、反発の声も一部に聞かれる。

 研究班では、医師が診療科や勤務場所を自由に選べる日本のように「市場に委ねる方法では、医師の配置は最適化されない」としたうえで、「強制的に 行われるものではなく、患者数などに基づいて必要な専門医を養成することで、適正な医師配置に結びつけようとするもの」(土屋班長)と説明する。

市場に委ねるとは、医師が金勘定だけで専門・仕事場を決めていると言いたいのだろうか。自分に合った関心を持てる専門、研修効果の上がる、または優れた指導者のいる研修医療機関での研修、さらに自分のキャリアーを向上できる医療機関への就職等々から分かるとおり、医師が「市場原理」などで動くことはなかった。まぁ、医師の給与を下げ続けてきた官僚が、こんなことを言うと失笑するばかりだが。専門医養成と、医師の配置とがどうして結びつくのだろうか。「強制」するのが、本心なのだろう。土屋氏と、その背後にいる官僚の頭には、これまで自由にさせすぎたから、これからは強制で行こう、という発想しかないのではないだろうか。

 国は今年度の医学部入学定員を昨春より693人増やし、過去最高の8486人に増員。また初期研修について、来年度から都道府県ごとの募集定員の 上限を設けるなど、「医師不足対策」を講じているが、いずれも診療科別の定数などを規制するものではなく、医師不足・偏在解消の抜本策とはならない。

 厚労省は、「今回の研究班提言を踏まえながら専門医のあり方を検討していきたい」(医政局総務課)としている。

 医師不足 2004年度から医学部卒後2年間の初期研修が義務化され、研修医の多くが一般病院を研修先に選ん だことから、大学病院の人手が不足。大学の医局に医師派遣を頼っていた地方の病院などで顕在化した。日本医師会の08年の調査によると、大学医局の77% が約3000病院への派遣中止や減員を行い、約500施設が診療科の閉鎖を余儀なくされた。

◇ ◇ ◇
 研修先、国が定員枠…読売新聞社提言

 医師不足などによる医療崩壊を防ぎ、信頼できる医療体制を確立しようと、読売新聞は昨年10月、医療改革提言を公表した。「医療は公共財である」との基本的視点に立ち、医師不足の地域や診療科に若手医師を計画的に配置する仕組みを作ることなどを柱に掲げた。

 提言では、自治体や大学、地域の基幹病院、医師会などで作る第三者機関を設立し、大学の医局に代わって、医師派遣の調整を担う。

 また、2年間の初期研修を終えた若手医師が、専門医を目指した後期研修(3-5年目)へと進む際には、診療科や地域ごとの定員枠を国が定め、若手医師の希望を第一に優先しながら、希望が重なる場合には調整するなど適正に配置する。

 後期研修先となる地域の基幹病院に若手医師がバランス良く配置されることで、中堅・ベテラン医師を医療過疎地域へ派遣することが可能になる。

◇ ◇ ◇

救急医4人一斉辞職…鳥取大病院
 医師集まらず激務…「心折れた」

 医師不足や偏在の影響は、とりわけ地方の救急現場などで深刻な人手不足となって表れている。鳥取大病院(米子市)救命救急センタ-では今年3月末、人手不足などによる激務を理由に、八木啓一教授以下4人の医師が一斉に辞職する事態に見舞われた。

 同センタ-は専任の救急医7人に応援医師を加えた9人態勢で、年間約900人の救急患者を受け入れていたのが、2006年秋に2人が退職。月6回 の宿直回数は10回ほどに増え、残った医師の負担は大きくなった。現在、横浜市立みなと赤十字病院救命救急センタ-長を務める八木医師は「救急専門医を育 てようと頑張ったが、医師が集まらず心が折れた」と振り返る。

 厚生労働省による06年の調査によると、日本の医師数は27万8000人と10年前に比べ約15%増えているのに対し、勤務が厳しいとされる外 科、産科医は8-10%減少。また救急医は、最低でも約5000人が必要との試算もあるのに対し約1700人しかおらず、慢性的な医師不足状態にあえいで いる。

 鳥取大病院救命救急センタ-は現在、新しい救急医1人に、外科や整形外科などからの応援で急場をしのいでいる。豊島良太・同大病院院長は「何らかの医師配置の仕組みがないと、地方での医師確保は難しい」と話す。



JA1HUL 

2,3日前、14メガで4L8Aと交信するJA1HUL若井氏の信号を聞いた。若井氏は、私が無線に関心を持ち始めたころに、とてもお世話になった方だった。10数年前、XU8DXが21メガのCWにデビューした頃、彼女と交信する彼の信号を聴き、私自身、彼と一度交信させて頂いたような記憶がある。

今回も、4L8Aへのパイルが起きるところで、2UPと打ってから、当該周波数で彼を呼んで見たが、応答がなかった。信号が強くなかったので、仕方のないことかと諦めた。が、今日、彼からハガキが届いた。私の信号は聞こえたのだが、あまりに弱かったので、応答を控えた、とのこと。高齢のお母さまの介護のために、実家にいること、W3DZZタイプのアンテナを上げて50Wで愉しんでいらっしゃること等が記されてあった。私のことを7メガで時々耳にする、とも・・・。勿論、もうリタイアなさっておられるのだろう。

私が、10代の頃、無線に関心を持ち、ローカルクラブに顔を出し、当時の先輩方のシャックに足しげく通った。そのような先輩方のお一人が、若井氏だった。彼のシャックは、平屋建アパートの1階の角部屋だった。建物のすぐ横に竹ざおを建て、7メガのワイアー製1/4波長ヴァーチカルを沿わせていた。ラジアルが地上数十センチの高さに3,4本張ってあった。驚いたことに、フィーダーは、ACコードであった。ラジエーターの電流の腹の部分は、建物に囲まれているので、きっと効率は良くなかったのだろうが、そのアンテナで色々なバンドに出て、活躍なさっていた。4畳半程度の狭い部屋に住んでいらっしゃったが、ちゃぶ台の上に、自作の機械がデンと構えておいてあり、興味津々だった。21メガでアフリカのコンゴの信号を聞かせてもらった記憶がある。当時、まだ社会人になられたばかりだったのだろうが、私を含め、後輩達に優しく、とても大人に見えたものだった。シャックに上がりこみ、長時間、ああでもないこうでもないと居座る我々中学生達に嫌な顔を見せずに対応してくださった。

その東京都下でのアマチュア無線を愉しんだ時代は、大学受験で幕を下ろし、若井氏とも音信不通になってしまっていた。10数年前の交信で、お元気にされておられることは分かっていたが、今回は、このコールの持ち主が、ひょっとして別人に代わってしまっていたかもしれないと思いながら、14メガで聞こえた彼の信号に耳を傾けた。しかし、ハンドルを当時と同じものを送っておられたので、まず間違いなく運用していたのは、若井氏であると確信した。

そして、丁寧にこのハガキを下さったのだ。手紙で、近況報告をするのとともに、御礼を申し上げたいと思う。近いうちに、一度直接お目にかかり、当時の昔話をしたいものだ・・・。

患者の位置をGPSによって把握する? 

こんなトンデモな計画を、総務省とIT業者は立ち上げている。患者のプライバシーは一体どうなるのか、公権力がこのような国民の移動を把握するようなシステムが、他の用途に悪用されることはないのか、さらに、高毒性鳥インフルエンザが流行を起したら、こんな悠長なことをやっていられなくなる・・・。

大体、高毒性鳥インフルエンザ(ないし、同様の高毒性ウイルス)が、蔓延したら、市中医療機関が患者の対応をせざるを得なくなるのだが、市中医療機関では何も闘う手段がないのだ。闘わずして撤退なのだ。第二次世界大戦末期、軍の上層部は特攻隊を組織し、多くの若者を犬死させた。あれは、人間を兵器として扱ったということに他ならない。現在の状況は、高毒性鳥インフルエンザに対処する医療機関を特攻隊と同様に扱うという発想だ。そこでは、医療機関は、最早本来の医療機関としての機能を果たさない。医療従事者を、物と同じように扱うことになる。医療従事者が、本来の医療に従事できなくなるのだ。

現政府と行政は、高毒性鳥インフルエンザの流行に備える、地道な対策を何かとっているのだろうか。医療機関を特攻隊化させるのであれば、多くの医療従事者は、仕事から離れるだろう。

現在の現政府と行政の対応は、結局、医療機関を蔑ろにすることを通して、国民をいい加減に扱っていることになる。



以下、引用~~~

感染者に近づけばメールが届く 携帯電話で秋にも実験2009年5月3日13時17分


 利用者の居場所を特定できる携帯電話の全地球測位システム(GPS)機能を活用し、感染症の世界的大流行(パンデミック)を防げないか――。総務省は今秋にもこんな実験に乗り出す。新型の豚インフルエンザの感染拡大懸念が強まるなか、注目を集めそうだ。

 実験は都市部と地方の2カ所で計2千人程度のモニターを募って実施。GPSの精度や費用対効果を見極め、実用化できるかどうか検討する。

 具体的には、携帯電話会社などがモニター全員の移動履歴をデータベースに蓄積。その後、1人が感染症にかかったとの想定で全モニターの移動履歴をさかのぼり、感染者と同じ電車やバスに乗るなど感染の可能性がある人を抽出し、注意喚起や対処方法を知らせるメールを送る試みだ。

 こうした個人の移動履歴や物品の購入履歴を活用するサービスには、NTTドコモが提供する携帯電話サービス「iコンシェル」などがあり、今後もサービスの増加が見込まれている。ただ、プライバシーである移動履歴をどこまで共有して活用できるか、といった点は意見が分かれる。このため、総務省は実験を通じ、移動履歴の活用に対する心理的抵抗感などもあわせて検証する方針だ。(岡林佐和)

パンデミックへの危機対応にハッタリは不要 

先日、参議院の予算委員会のテレビ中継を、仕事の合い間にちょこっと見ていた。民主党の議員が、舛添厚生労働大臣に、新型インフルエンザの検疫について尋ねた。

検疫自体の有効性に疑問がある。成田の検疫では、サーモグラフィの機械(一台300万)を150台も新たに仕入れて検疫を続けてる(いた)。サーモグラフィの発見率は、0.02%でしかない。それを、どのように考えるのか?・・・といった質問だった。

舛添さんは、メキシコからの直行便の飛行機が飛んでくる、その中に感染者がいるかもしれない、だから検疫をしようということでやっている・・・といった答えをしていた(答えにはなっていない)。

如何にも一生懸命やっているという答弁だったが、発見率が低いサーモグラフィの検疫には有効性がほとんどないこと、また感染していても、潜伏期だったり軽症だったりしたら、そのような検疫はすり抜けることは素人でも分かることだ。

一生懸命対応している姿勢を見せたいという政治的な意図はよく分かるが、こうした事態では、そうしたことは一切止めてもらいたい。今回の新型インフルエンザであれば、まだ余裕があるようなものの、高毒性の病原体では、こうした非科学的なハッタリ行動を、政治家・行政官が取ることは、致命的だ。

これは政治信条といった問題ではなく、感染のパンデミック対応は、政治家や、行政官には無理だということだろうと思った。専門家が、科学的な知見を元に、現状を分析し、犠牲の「より少なくなる可能性の高い」対応方法を冷静にとることが必要なのだ。舛添さんの後ろには、厚生官僚の医系技官や、学者も揃っているのかもしれないが、今回の対応はお寒い感じがする。政治的なハッタリや、目論見は、一切無しにしてもらいたい。ただ、医学的な判断だけが要求される。

今回は、今のところ予行演習である。が、それでも、かなりドタバタしている。本番のパンデミックが襲来したときに、果たして対応ができるのだろうか。

新型インフルエンザの流行は、既に蔓延期だろう 

新型インフルエンザを強く疑う症例は、私の職場では経験していない。が、現在の流行の仕方を考えると、時間の問題かもしれない。

厚生労働省の指針にある、「当該感染症にかかっていると疑うに足りる正当な理由のある」場合にだけ、確定診断に必要なPCR検査を受け付けるらしい。実際のところ、受付窓口の保健所では、一般の医療機関からの検体を受け付けない状態であると聞いている。

PCR検査のキャパシティが小さいことも検査を受け付けぬ理由なのかもしれない。しかし、それ以上に、国として蔓延期に入ったと認めることは、WHOがフェーズ6にalertを上げる必要がでることを意味するので、国としては、確定診断例を出したくない、ということなのかもしれない。

実際の感染者・患者は、公表されている数よりも一桁か二桁多いのではないだろうか。

首相がテレビに登場して、冷静に対応してくれと言っていることは、行政・国民ともにあまり冷静になっていないことの反映のような気がする。

マスコミは、どこで患者が新しく出たといった報道はいい加減やめたらよいのではないだろうか。

現実と、報道されること・政府が公表することには明らかなギャップがある。そのために、流行地では診療に問題を生じているらしい。もう蔓延期であることを認め、通常の季節性インフルエンザに対する対応をすること、リスクのある患者さん・妊婦の方への対応を考えることだjけに集中すべきだ。

今のところ、弱毒のウイルスであるから良いようなものの、これが強毒化したもの、ないし高毒性鳥インフルエンザだったとしたら、完璧にマヒ状態になっているはずだ。

裁判員制度、NHKの番組作りの姿勢 

裁判員制度が、いよいよ施行される。その意義を強調する番組が、過日、NHKクローズアップ現代で放映されていた。曰く、欧米で広く行われており、国民が社会参加する意義が大きいといった内容だった。それをぼーっと見ていて、そんなものかと受け止めたのだった。

ところが、何時も読ませていただいている「噛み付き評論、ブログ版」の記事によれば、その意義付けはどうも怪しい。米国であっても、陪審制による裁判は5%以下、その意義は、植民地の宗主国であった英国に対抗するためにできた制度らしい。英仏独でも、絶対主義体制下で権力者に対抗するために作られた制度らしい。

裁判員制度が、特に医療事故裁判に適用されると、マスコミの一方的な報道と相俟って、かなりバイアスのかかった裁判になるのではないかと危惧される。

それを置いておくとしても、NHKのこの番組作りは、現体制に追従し、その施策を宣伝するためとしか思えない。医療制度に関しても、NHKは同様の番組作りを続けてきた。米国の混合診療を礼賛し、英国の家庭医を地域医療の問題を解決する理想的な制度とした。物事のごく一面だけを取り上げて、現政権・行政が目指す制度を持ち上げることに終止している。NHKは、こうした番組作りの態度を改めるべきだ。

財界人が官僚と一緒になって手前味噌な提言をしようとしている 

財政制度等審議会のメンバーの大多数は、財界人である。医療関係者は、独立法人医療機構の理事長お一人だけ。さらに、この会は、財務省の諮問会議の一つに過ぎない。そのような集まりが、医師の専門性・開業権を制限するという医療制度の根幹に関わる提言を行なう、ということが解せない。

医療費配分の見直しとは、別な報道によると、勤務医の待遇改善のために、開業医への報酬を抑制するということのようだ。この台詞、どこかで聞いたなと思ったが、昨年度の診療報酬改定で、全く同じことを中医協の方々が言っていた。財務省のキャッチフレーズらしい。前回の「見直し」の結果どうだったのか、彼等は検証しているのだろうか。医療費の総額を抑制しないというニュアンスで、西室氏は述べたようだが、実質は異なる。昨年の診療報酬改定でも結局かなりの国の医療支出の削減になっている。医療費の削減は、社会保障負担の減る財界にとっても喜ばしいことなのだ。

一方、こうした提言を行なう財界の方々は、レセプトのオンライン化にえらく執着している。オンライン化
は医療内容の向上に寄与するなどと言っているが、狙いは、医療の平準化による医療費削減、およびオンライン設備の設備投資による財界への収益の二つだろう。ここでも、国(財務省)と、財界双方にとって、レセプトオンライン化は大いに歓迎すべきことなのだ。

こうして、国の施策によって直接利益に与る連中が、施策を決定している。医療内容、さらに医療のインフラは、どうなっても良いのである。

こうした癒着構造は、いたるところにあるように思える。それを白日の下に晒し、改善しなければ、日本は、ゆっくりと沈んで行くことだろう。

以下、引用~~~

医師の偏在是正へ規制を 財政審、来月提案へ
09/05/19
記事:共同通信社
提供:共同通信社

 財政制度等審議会(財務相の諮問機関)の西室泰三(にしむろ・たいぞう)会長は18日の会合後の記者会見で、都市部や特定の診療科に医師が偏りがちな現状を是正すべきだとの認識を示した。地域ごとに開業できる医師の数や、診療科の選択に制限を設ける規制の導入を提案。来月まとめる建議(意見書)で提言する方針だ。

 診療報酬では、救急医療などで負担の重い勤務医の報酬を手厚くし、技術力の高い専門医の処遇を改善する配分見直しを求める。

 この日の会合では、日本医師会からの出席者が診療報酬の総額引き上げを要求。西室会長は「必要な部分もあり(総額を)抑え込むわけではない」と述べつつも、診療報酬の配分見直しを優先させるべきだとの考えを示した。

目立たぬように、自らの肥大化を目指す行政 

インフルエンザ騒ぎの陰で、官僚は、ポストと人員の増を目指して、こそこそと、しかし着々と動いている。目立たぬように、そっと時計を逆周りさせようという魂胆だ。

厚生労働省・総務省を、分割するということだ。この二つの省庁は、行政改革の一環として、各々、複数の省庁が統合されたものだ。

それを、規模が大きすぎる、扱う予算が多すぎるということで、結局、元に戻そうという動きがある。政府からそうした声が出ているとされているが、こうした行政改革と逆な方向に向かうことで利益を得るのは、官僚そのものであるから、官僚がこの動きの源と考えて間違いない。

社保庁の不祥事を理由に、厚生労働省の分割を進めるとされているようだが、トンでもない欺瞞である。これでは、不祥事を繰り返すたびに、ポストと人員を増やすことになってしまう

今春、社保庁の余剰人員が動いたと噂される、地方厚生局という役所が、医療機関の「指導」を行うようになった。この「指導」なるものは、医学的な根拠の乏しい、厚生労働省の通達の類を遵守させ、それに違犯していると診療報酬を強制的に返還させる行政処分を下すものだ。「指導」を受けても仕方の無い医療機関も中にはあるのだが、開業し立てで、よく事情が分からぬ医療機関・医師にかなり強圧的に経済的な理由だけの「指導」をしているという噂を耳にする。開業し立ては、行政手続き上分からぬことが多く、医学的な判断と異なる事項で知らず知らずに規則違反をしてしまうことが多いものだ。かっては、こうした開業し立ての医師には、ペナルティのない指導をまずするのが通例だったが、最近は、大きなペナルティを最初から課すらしい。

こうした強権的、強圧的な行政と、行政官庁の自分勝手な肥大化とを目にすると、この国は、潰れてゆくのではないかと本当に心配になる。

もう一つ、現在の政権与党には、官僚をコントロールする力はない。むしろ、一体化していると考えるべきだろう。


以下、引用~~~

厚労省分割「社会保障」「生活」の2省新設…首相検討へ
09/05/18
記事:読売新聞
提供:読売新聞

 麻生首相は15日夜、首相官邸で開いた有識者らとの「安心社会実現会議」の第3回会合で、厚生労働省を医療・介護・年金などを所管する「社会保障省」と、雇用対策や少子化対策などを所管する「国民生活省」に分割すべきだとの考えを示した。

 年内にも発足する消費者庁とあわせ、国民生活を重視した中央省庁再編成に取り組む考えだ。

 首相は、「単に厚生労働省を二つに分割するというのではなく、国民の安心を所管する省を強化するという発想で考えてみたらどうか」と述べた。厚労省を分割する場合、「私の考えでは、『国民生活省』『社会保障省』と、いろんな表現がある」とした上で、〈1〉厚労省が所管する医療・介護・年金などの分野は「社会保障省」とする〈2〉厚労省所管の雇用、保育行政などに、内閣府所管の少子化対策や男女共同参画などの一部政策も含めて「国民生活省」とする――との案を示し、「もう少し詳しく詰めてみないとわからないが、そういった形で分けるべきではないか」と述べた。

 会議の席上、渡辺恒雄委員(読売新聞グループ本社会長・主筆)が、厚生労働省を「雇用・年金省」と「医療・介護省(庁)」に分割することを提言したのを踏まえたものだ。

 首相はさらに、2001年に自治省、郵政省、総務庁が統合して発足した総務省について、「巨大だ。分けて、役人の数は増やさないということもやった方が効率的になる」と述べた。厚労省、総務省が再編されると、01年に再編・発足した現在の中央省庁体制が抜本的に見直されることになる。省庁再編案は次期衆院選に向け、自民党の政権公約に盛り込まれる可能性がある。

 首相が、厚労省を分割し「社会保障省」や「国民生活省」の創設を検討する考えを表明したのは、少子高齢化や雇用、子育てなど、国民が感じる「不安」の要因が複雑化する反面、こうした政策分野を担当する行政組織が厚生労働省や内閣府など複数の省庁にまたがり、縦割り行政の弊害が懸念されているためだ。

 一方、01年に厚生省と労働省が統合して発足した厚生労働省は、09年度一般会計当初予算が25兆円という巨大官庁で、担当する行政分野も医療から年金、労働行政まで多岐にわたる。最近では、同省の外局の社会保険庁の年金記録漏れ問題が社会保障行政に対する国民の信頼を失墜させた経緯もあり、政府内でも、特に予算・業務が偏在する厚労省の組織見直しを求める声が出ていた。

友人が白血病と闘病している 

30年来の付き合いの旧友からしばらくぶりに電話がかかってきた。声がかすれている。風邪でも引いたのかと思ったら、白血病にかかり、とある基幹病院の無菌室に入院中の由。寛解導入の治療で、かなり参っている様子だ。

ゴールデンウィークの前後に、出張先で発病したらしい。空路、とある自衛隊基地に運ばれ、その後、東京都下の病院を経由して、地元の基幹病院に転院になった由。

FAB分類のM4とのこと。FAB分類等もう20年間以上後無沙汰していたので、何も分からなかったが、調べると、AMMoLのようだ。inv(16)がある、または骨髄内好酸球増多があると、化学療法に対して反応が出やすい様子。染色体や遺伝子レベルの情報はまだ来ていないようだ。

気さくで、山登りや、温泉巡りの好きな男だ。苦労人でもある。私の長男と、三人で、温泉めぐりのドライブ旅行に一緒に行ったこともあった。彼は、私より数歳若い。大学生のお子さんもいる。ここは一頑張りして、完全寛解を目指して頑張ってもらいたいものだ。

治療が上手く行ったら、また温泉巡りをしよう。岩登りは私には無理だから、下で見ているだけにする。病との闘いに是非勝ってもらわねば困る。

大台に乗るのを前にして 

庭に咲くアヤメ。雑草が伸びている・・・。

IMG_0978-1.jpg

西側の道路に面した庭の一角。右にすももの木、左に二本の銀杏。道に面して、ドウダンつつじ。

IMG_0980-1.jpg

この10年間ほど、木々に囲まれると、ほっとする。このすももの木の木陰で、雑草を無心にとっていると、気持ちが安らいでゆく。

歳をとると、段々と欲望や、名誉への渇望などから自由になって行くのかもしれない。そうであって欲しいものだ。現実を超越した生活を送るなどということは、到底できそうにないが、自然に囲まれたときに感じる平安な気持ちをいつも抱いて生きてゆけるようになりたいもの。

昨日、夜、旧知のBob W6CYXと交信した。私が、後3日で大台に乗るよというと、彼は、昨日が誕生日とのことだった。息子さんの家族を招いて、ロブスターで誕生日を祝う由。最初に、彼と直接お会いしてからもう20数年経つ。彼は、今年72歳になった。私の「音楽的な」CWを聴けて嬉しいよ、とお世辞を仰る。すると、私のエラーの頻度が増す。思わず笑ってしまった。近くの眼科の医療機関にも、外にテントを張ってインフルエンザの診療をするような様子だったが、閑散としていたとのことだった。奥様ともども、これからも元気でいて欲しいものだ。

Doug VE7NHも、例の生きの良い、撥ねるようなバグキーで呼んできてくれた。病院に向かうフェリーに乗るために時間がないのだが、私に、誕生日のお祝いを言いたくて、声をかけた、と彼は挨拶してきた。遠隔メタはあるのかどうか尋ねた。詳しいことは分からないが、肺と肝臓に腫瘍があると言われた由。残念ながら、転移なのだろう。しかし、化学療法が効いており、現在のところ安定している、と言われてようだ。ブラームスのトリオを楽しんで弾くようにと彼が言うので、あぁ、録音音源は恥ずかしくて送れないが、可愛いバイオリニストとピアニストと一緒の写真を送ろうと申し上げた。彼も、これまで通りに自宅に定期的に戻り、無線やゴルフを楽しむ生活を続けてもらいたいものだ。

オーディオのこと・音楽のこと 

今日は、あまりチェロには触れず。新しくしたオーディオセット(DENON DCD1650AE、LUXMAN L505u、それにKEF iQ90)でTurinaやBrahmsの室内楽に耳を傾けた。他の小さなコンポにくらべて、音質が飛躍的に良く聞こえるということはないが、音場の定位というのだろうか、楽器の位置が定まって聞こえる(今まで用いていたシステムでは、この点に大きな不満があった)。それに、やはり音には、深みがあるような気がする。

欠点らしき点としては、スピーカーの特性だろうか、少し低音が伸びすぎにも感じることがある。最初手に入れたときにブラームスの交響曲2番をかけたのだったが、冒頭のチェロバスのずしんとした音に感動した。が、曲目によっては、その低音の伸び方が、少し不自然に感じることもある。

Brahmsのピアノトリオ2番を弾く予定があり、その音源を幾つか聴き比べた。デュメイ・ワン・ピリスの演奏が、私にとってベストだ(った)、ということは以前にも記した。輝きがあるデュメイのバイオリン、ワンは柔軟に歌い、ピリスが弦をしっかり支える、という演奏。テンポを大きく揺らし、早い楽章ではテクニックを存分に発揮し、一分も狂いを見せない。そんな演奏に惚れ込んでいたのだ。

が、旧い演奏、チェロがマイナルディとかフルニエとかが担当している演奏にも、得がたい味合いがあるように思えてきた。シュタルケルがチェロを受け持ち、カッチェンのピアノ、スークのバイオリンで弾く演奏も、しっかりしていて惹かれる。

ボーザールトリオは、他の様々な演奏ではいつも光る演奏を聞かせてくれるのだが、ブラームスのこの曲では、頂けない。音楽が流れず、不自然。

演奏者による音楽表現の相違があることは当然のことで、さらにどの演奏者が聴くもののこころに響くかも、千差万別だろうが、旧い演奏を見直すべきことを強く感じた。音源をいろいろそろえることよりも、よい演奏の音源を一つ二つそろえ、それを聴き込むことが一番だと思うが、気に入った曲は、いろいろと聴いてみよう。特に、旧い録音の演奏を排除しないで。

大学時代、寮で2年間過ごしたのだが、そこで同室だった友人とオーディオの機械を持ち寄り、FMからカセットに落とした演奏をいろいろと聴いた(これについても既に記した記憶がある・・・)。スピーカーだけは山水の比較的大きな3ウェイのもので、豊かな美しい音楽で、我々の部屋を満たしてくれたものだった。当時、聞く音楽一つ一つに鮮烈な感動を覚えたものだった。ブラームスの交響曲に熱くなり、モーツァルトのレクイエムに永遠の相のもとに生きることを思った。朝起きると、マグカップになみなみと紅茶を注ぎ、それを啜りながら昼頃まで音楽を聴いていたものだった。午後からは・・・テニス・・・いつ勉強したのだろう・・・。

しかし・・・というか、当然のことか、当時の設備よりも少しましな、このセットで、当時の感動がよみがえることは少ない。一つには、聴覚の問題があるのかもしれない。それ以上に、何か人生泥まみれになって生きてきたことが影響しているのだろうか。それでも、想像力をたくましくして、音楽のなかに沈潜する時間を、時々持ちたいものだ・・・しかし、聴いているといつの間にか夢の国に入り込んでいるということもある、この現実・・・。

既に第三期に突入か? 

新型インフルエンザが、神戸と大阪で複数例発見されたようだ。この段階で、疫学的に感染の可能性のある人々を追うことは難しくなっている、即ち、第三期感染拡大期に入っているのではないだろうか。

これからは、季節性インフルエンザと同じ医療体制となるのだろう。だとすれば、検査薬・治療薬を、市中に回してもらわねば、市中医療機関は対応できない。行政の対応は、現実の進行に対して数日のタイムラグがある。

このインフルエンザウイルスが強毒に変化した場合、または新たに鳥インフルエンザH5N1が流行し始めた場合、この第三期に突入すると、市中医療機関では、以下の問題が生じる。

○ガウン・マスク・ゴーグル等の防護器具が不足。薬剤も不足。検査もできない。

○スタッフも、現状以上に不足する。

○防護器具等は、かなり高価なもののようで、あったとしても診療報酬では賄えない。

○スタッフが罹患し、万一死亡する、高度障害を残すなどということになった場合、補償される見通しがない。SARSのケースでは、多くの医療機関スタッフが犠牲になった。

この状況に対して何らかの対策を予め講じようという動きが、行政には全く見られない。『医療体制を拡大する』という抽象的な表現のみで、現場に丸投げである。これでは、医療機関側は対応できない。

高度医療を施す医療機関も、普段、余力の全く無い状況で診療をしているはずで、重症例への対応も殆ど麻痺することだろう。

徒に不安を煽る積りは毛頭ないが、日本の医療制度はこの程度のキャパしかないということだ。

5年前の「事件」で「逮捕」 

5年前の「事件」を、今になって刑事事件として取り上げ、警察が「容疑者」を逮捕したという『事件』。

警察は、何故5年間も刑事事件として検察に書類送検するなり、または逮捕するなりしなかったのだろうか。「被害者」が、5年間被害届けを出さなかったのだろうか。

また、5年間医療に従事していたであろう、「容疑者」は、逃亡・証拠隠滅などをする可能性は殆どないのではなかろうか。それを、逮捕し、現住所入り実名報道する警察・マスコミの人権感覚が良く分からない。下記に引用する読売新聞は、住所・名前・おまけに年齢まで報道している・・・ここの引用では、すべて削除した。これでは、この医師は社会的に抹殺されたも同然だ。このようなことが許されるのだろうか。

ことの真相は分からないが、逮捕された医師が、手元が狂ったと言っていること、ならびに下部消化管内視鏡を行う多くの医師が、こうした誤操作は確率的におきうることを証言している。

検察が起訴すれば、事実は、裁判の場で明らかにされるだろう。

検察は、また鑑定人探しで苦労することだろう。下部消化管内視鏡検査は、一段とやりにくくなる。

警察・検察は、こうした行為が、医療を破壊していることに気づかないのだろうか。


以下、引用~~~

内視鏡で女性患者にわいせつ容疑、XX歳外科医を逮捕
09/05/07
記事:読売新聞
提供:読売新聞

 女性患者にわいせつな行為をしたとして、警視庁は、東京都XX区XXX、外科医○△●X容疑者(XX)を強制わいせつの疑いで逮捕したと7日発表した。

 逮捕は6日。同庁幹部によると、○△●X容疑者は2004年5月28日午後、当時勤務していた豊島区内の総合病院で、大腸の内視鏡検査を受けた20歳代(当時)の女性の陰部に、内視鏡を入れるなどのわいせつな行為をした疑い。

 ○△●X容疑者は「手元が狂っただけだ」などと容疑を否認している。

H1N1インフルエンザ流行における地域での感染予防対策・マスク使用 

上記について、WHOから推奨事項が公表されている。ここ

要点を箇条書きする。

健常者

○口や鼻に触れないこと

○手洗いの励行。石鹸・流水またはアルコール基剤の手洗い薬を用いる。特に、口、鼻または汚染されている可能性のあるものの表面に触れた場合。

○インフルエンザにかかっているかもしれない人々と身近に(概ね1m以内)接触する時間をできるだ短くする。

○人ごみのなかにいる時間をできるだけ短くする。

○生活する部屋では窓をできるだけ開けて、空気の流れを良くする。

インフルエンザ様の症状のある者

○具合が悪い間は、自宅で静養し、地域での推奨事項に従うこと。

○健常者とできるだけ距離を空けること。少なくとも1m以上

○咳やくしゃみをするときには、ティッシューや適当なもので、口と鼻を覆うこと。その後、用いたものをすぐに廃棄し、手を洗うこと。鼻水等の分泌物に触れたら、すぐに手洗いをする。

○生活する部屋では窓をできるだけ開けて、空気の流れを良くする。

マスクの使用

適切に使用し、使ったら廃棄することが大切。使い方を誤ると、感染を阻止しないばかりか、感染を誘発する。

○口と鼻を注意深く覆う。顔とマスクの隙間を最小にする。

○使用中は、マスクには触れない。マスクに触れたら、手洗いを行う。

マスクが湿ってきたら、すぐに新しい清潔なマスクに交換する

○ディスポのマスクを再利用しない。ディスポのマスクは、使用後すぐに廃棄する。

○標準的な医療用マスクの代わりに、布マスク・紙製マスク・スカーフ等が用いられているが、それらが感染防御に有用かどうかの情報はまだない。これらを用いた場合でも、一度だけしか用いないこと、ないし布製のマスクの場合は、使用間に十分に洗浄することが必要。インフルエンザ患者の世話をした直後に、そのマスクの使用を止めること。マスクを取り外した直後に、手洗いをすること。



新型インフルエンザ対策 

新型インフルエンザの水際対策として行われている検疫に関する疑問は、医療従事者であれば誰でも抱くもの。東大の上氏が、それを的確に述べている。

豚インフルエンザでも、何度も繰り返している通り、潜伏期の患者、軽症患者は、現在の検疫を易々と通り抜ける。そもそも、強毒の鳥インフルエンザとなったら、検疫は意味が殆どなくなる。鳥が国境を越えて、ウイルスを運ぶからだ。

発熱外来が設置されるようだが、強毒ウイルスが流行し、現状のままの発熱外来で仕事をするように命じられたら、医療から足を洗うことも考えなければならないと私は考えている。何も戦う手段がないところで戦えという、官僚の命令は、第二次世界大戦時に竹やりで戦えといった軍部のそれと同じ性格のものだ。それは、きっぱりとお断りしたい。


以下、引用~~~

▽ 新型インフルエンザ対策を考える: 検疫よりも国内体制の整備を! ▽

         2009年5月13日  医療ガバナンス学会 発行

        東京大学医科学研究所
        先端医療社会コミュニケーションシステム社会連携研究部門
        上昌広
※今回の記事は村上龍氏が主宰する Japan Mail MediaJMMで配信した文面を加筆
修正しました。

 メキシコを発生源とした、豚インフルエンザ(H1N1)の感染が世界中に広がって
います。4月28日、WHOは継続的に人から人への感染がみられる状態になった
として、インフルエンザのパンデミック警報レベルをフェーズ4に引き上げまし
た。これを受けて、厚労省も、豚インフルエンザ(H1N1)を新型インフルエンザと
しました。この日から、厚労省は、かねてより作成していた「新型インフルエン
ザ対策行動計画」と「新型インフルエンザ対策ガイドライン」に従って行動して
います。28日以降は、行動計画の第1段階(海外発生期)にあたり、まだ国内で
の発生例は認められていないことになっています。

 5月5日現在、感染者数は世界中で増えていますが、死亡者数はそれほど大きく
増えてはいません。世界の感染者数1085人、死亡者数26人です。そのうち、メキ
シコの感染者数は590人、死亡者数は25人で、米国の感染者数286人、死亡者数1
人、カナダの感染者数101人、死亡者数0人、ヨーロッパの感染者数92人、死亡者
数0人です。


○水際対策は本当に有効か?

 厚労省が水際対策と称して検疫に力を入れていることは、皆さんも報道からご
存じでしょう。ゴールデンウィークの帰国ラッシュには検疫官を普段の3倍に増
員したと言われています。このような報道が繰り返されることにより、厚労省の
懸命な努力により、新型インフルエンザが水際でくい止められているという印象
が国民の中に形成しつつあるように感じます。しかし、あの報道や映像を見て、
専門家は疑問を感じています。

 テレビでは、検疫官たちがものものしい防護服でチェックに向かう姿が報道さ
れています。あの防護服は、医療関係者が未知の病原体と対峙するとき、空気感
染、飛沫感染、接触感染によって自らが感染しないこと、および医療関係者を介
して患者間の感染を防ぐことが目的です。しかし、それなら、違う患者・乗客に
接するたびに防護服を使い捨てにして着替えなければ意味がありません。着替え
ないまま走り回っているということは、もし、本当に新型インフルエンザ感染の
患者がいたら、乗客にもふりまいてしまうことになります。

 新型インフルエンザの潜伏期間は長く見積もって約10日間ですが、空港利用者
の大部分が短期間の旅行や出張から帰ってくる人でしょうから、ほとんどがこの
期間中にあると予想できます。空港に着いた時に症状がなければ、どんなに検疫
を強化しても発見できませんから、すり抜けて国内に入っていることになります。
ちなみに、米国テキサス州で死亡したメキシコ人患者も潜伏期に国境を通過して
います。このように、厚労省が主張する検疫強化によって水際で食い止める考え
方は、医学的には妥当ではありません。

 また、テレビでご覧になった方も多いでしょうが、厚労省は乗客の体温を検知
するサーモグラフィーを大量に整備しました。しかしながら、サーモグラフィー
での有症者発見率は0.02%すなわち1000人に2人で、99.8%はすり抜けます。サー
モグラフィーは意味がないことは、SARSの際の経験からも知られています。一方、
サーモグラフィーの価格は1台約300万円です。費用対効果が極めて悪い投資です。


○専門家がリードする世界のインフルエンザ対策

 実は、世界中で検疫を強化しているのは、日本や中国などごくわずかです。
WHOは、警報レベルをフェーズ4に引き上げた当初から、水際対策も検疫も無効
として推奨していません。SARSの際の経験からも、検疫が無効であることを学ん
だと述べています。
http://news.yahoo.com/s/afp/20090428/ts_afp/healthfluworld

 また、4/30付けのNew York Timesは一面で、WHOの衛生環境問題担当の福田敬
二事務次長補のコメントを引用し、検疫強化は妥当ではないと紹介しています。
福田さんは1955年東京生まれで、その後、米国バーモント大学を卒業し、主に米
国で公衆衛生・感染症の専門家としてキャリアを積んだプロです。
http://www.nytimes.com/2009/04/30/health/30contain.html?_r=1&scp=1&sq=Containing%20Flu%20is%20not%20feasible&st=cse

 実は、世界の新型インフルエンザ対策は高度なトレーニングを受けた専門家の
ネットワークによって推し進められています。この点、現場経験が皆無で、さま
ざまな担当分野をローテーションする医系技官が主導する日本の姿は異様です。

 厚労省の検疫強化の方針については、現職の医系技官で、検疫の専門家である
木村盛世氏も反対しています。彼女は厚労省の対応が間違ってしまった理由を以
下のように述べています。
「専門家がいないからでしょうね」
「医系技官の使命は、国民の健康と安全な医療を守ることであり、そのためにはプロフェッショナル
である医師の能力が必要。だから本来は専門家であるはずです。ただし、今の医系技官は、臨床も何
もできない専門能力のない医師がたまたまやっている。だから彼ら自身、自分たちの知識のなさをカ
バーするので精一杯。」
「霞が関にいたって現場のことは絶対に分からないし、施策の企画立案を法令官僚だけするのは不可
能です。現場の意見をきちんと吸い上げるような仕組みと人が必要なんです。でも今はトップダウン
で、現場では無理と思っているようなことが、本省が言っているからで全部押し通されてしまってい
ます。」
http://lohasmedical.jp/news/2009/05/01183722.php


○国内メディアの報道

 では、このような状況をマスメディアは、どのように報道してきたでしょうか?
基本的に厚労省が推進する検疫強化を、そのまま報道しています。おそらく厚労
省から記者クラブに提供された資料をそのまま掲載しているのでしょう。しかし
ながら、今回の騒動では、一部の新聞の記事はかなり正確です。特に朝日新聞の
報道の質は高いと考えています。以下、幾つかの記事をご紹介しましょう。

新型インフル、「弱毒型」でも重症化の例 (5/2 朝日新聞)
「そもそも、インフルエンザウイルスで「弱毒型」というとき、症状が軽い病気
をもたらすという意味ではない。」「弱毒型だと細胞への侵入は、呼吸器や消化
管にとどまる。強毒型だと、全身の細胞がもつ分解酵素と反応するため、全身の
細胞に入り、全身性の出血などを起こす。」「1918年から世界中で2千万~
4千万人の死者を出したスペイン風邪(H1N1)、57年からのアジア風邪
(H2N2)も弱毒型だった。近年、強毒型の鳥インフルが人に感染しやすく変
異すると懸念されているが、もとはスペイン風邪のような被害を防ぐのが大流行
対策だった。」

空港でのチェック「効果薄い」 欧州は情報共有に力点(5/1 朝日新聞)
「5人の感染者が出ている英国のBBCテレビは29日のニュースで、メキシコから到
着便に対してマスクと防護服を着用した係官が機内検疫をする成田空港と、特段
の検査を受けないまま到着ロビーに出来てた乗客が出迎え家族と抱き合うロンド
ン・ヒースロー空港の映像を対比させた。ニュースは「WHOによると」として空
港でのチェックは効果が薄いと説明した。英国は島国だが「水際」には力を入れ
ていない注意喚起のパンフレットを配る程度。英健康保護局の広報官は「新型肺
炎(SARS)流行時、そうした対策はあまり効果がなかった」。


○新型インフルエンザ騒動は長期戦に

 では、新型インフルエンザ対策として何が重要なのでしょうか?この問題を考
える上で大切なことは、今回の新型インフルエンザ騒動が長期戦になる可能性が
高いという前提に立つことです。

 1918年3月に発生したスペイン風邪は足かけ3年続きました。この間、3回の大
きなピークがありました。第一波は比較的マイルドでしたが、同年6月に世界の
三ヶ所の港(ブレスト(仏)、ボストン(米)、シエラレオネ(アフリカ))において
発生した第二波は致死率が20%を超え、第一波とは比較にならないほどの強力な
毒性を獲得していました。そして、同年晩夏あたりには日本に上陸し、猛威を振
るいました。なんとインフルエンザが夏に大流行したのです。
http://www.nytimes.com/imagepages/2009/04/30/health/0430-nat-1918pandemic.ready.html

 朝日新聞は、5月1日に「長期戦の覚悟を持とう」という社説を掲載し、冷静な
対応を呼びかけました。これは、非常に評価できることです。


○本当に必要なのは国内の医療整備

 新型インフルエンザ対策のポイントは、流行を最小限にくい止めること、およ
び新型インフルエンザ感染に弱い人を守ることです。常識的に考えれば、日本に
も新型インフルエンザは入ってくるでしょう。わが国の緊急の課題は、医療現場
に新型インフルエンザの可能性がある人が大量に押し寄せても対応できる体制を
整えることです。その場合、問題は病院の体制整備です。

 今回の新型インフルエンザは、健康人であれば、タミフルを飲まずとも自然に
治癒している人も多いようですし、早期にタミフルで治療すれば命にかかわるこ
とはなさそうです。逆に、致死的になるのは、高齢者やがん患者などの免疫力が
低下した人たちです。実は、病院の入院患者の多くが該当し、新型インフルエン
ザ騒動で発熱患者が病院に押し寄せた場合、多くの入院患者がリスクに晒される
ことになります。


○我が国は感染症後進国

 ところが、わが国の病院の感染症体制はかなり貧弱です。戦後の復興期ならい
ざ知らず、すでに過去のものと皆さんが考えているような結核、はしか(麻疹)
といった感染症も、他の先進国よりも遙かに多いのです。現在でも、看護師の間
で結核の集団感染が起きることは時々報道されますし、欧米では日本人留学生が
はしか(麻疹)を発症して周囲にうつすため、はしか輸出国と揶揄されるほど、
わが国は感染症後進国なのです。さらに、先進国の中で日本が唯一、エイズ患者
数が増え続けています。

 高度成長期以降、病院で取り扱う疾患の中心は心筋梗塞やがんなどの生活習慣
病になりました。つまり、伝染しない病気です。このため、日本では感染症対策
の専門家も少なく、院内の隔離設備がない病院がほとんどです。

 厚労省のホームページには、「第一種」「第二種」感染症指定医療機関という
分類や、「感染症病床」「結核病床」という分類が載っているだけで、医療現場
が最も知りたい、隔離室や陰圧室の数は載っていません。日本のどの病院に何床
の隔離室、陰圧室等があるのかさえ、厚労省が把握しているかどうか怪しいもの
です。このような状況では、医療者がどんなに頑張っても、感染拡大を防ぐこと
はできません。日本の多くの病院では「隔離」したくてもできる設備がないため、
感染に弱い他の患者を守ることさえできないのです。

 前述の木村盛世氏は、「先進国では死者が少ないから日本でも少ないだろうと
考えるのは甘い。日本もメキシコ並みの死亡者が出ると考えて、準備しておくべ
き」と警鐘を鳴らしています。

 新型インフルエンザ対策としてまず必要なことは、病院で隔離する設備を整え
ることと、病院に押し寄せる人々を新型インフルエンザか否か振り分けるスタッ
フの増員することです。新型インフルエンザか否か振り分ける人員を増やして初
めて、従来の医療つまり感染に弱い他の患者たちの医療を続けることができるの
です。この対応は即座にすべきです。そして、検疫に振り分ける人的・経済的資
源は、すべてのこちらに向けるべきでしょう。


○本末転倒の検疫強化

 ところが厚労省は、ゴールデンウィークの帰国ラッシュの検疫のため、現に診
療にあたっている医療機関の医師・看護師に検疫させようとしました。文部科学
省も、検疫業務に当たる医師の派遣を3空港に近い千葉大、東京大、大阪大、京
都大、九州大の5大学の病院に要請したのです。他の検疫所や自衛隊の医師・看
護師が応援に行くのならまだ理解できますが、病院の体制を強化し、準備を整え
なければならない今、病院で診療を行っている医師・看護師を、診療から引きは
がすのでは本末転倒です。

 ところで、なぜ厚労省は検疫にばかり注力して、医療機関の体制整備にお金や
人手を振り向けようとしないのでしょうか。それは「検疫法」では、検疫は厚労
省が公権力を行使して、直接行うことになっているからです。ところが、もし1
例でも国内で発生すれば、それ以降は現場の医療機関の問題となり、厚労省の直
接的な仕事ではなくなります。厚労省に限らず、役人の行動原理は責任回避が大
きなウェイトを占めますから、国内の医療機関の体制整備より「検疫の実績」を
重視するのは十分に理解可能です。それが、いくら医学的には間違いで、国民の
健康を損ねる危険性が高くてもです。

 今回、厚労省は医療機関から医師・看護師を引きはがして検疫をさせましたが、
たとえ病院が新型インフルエンザでパニックになっても、厚労省医系技官や検疫
官は医療機関へ応援に行くつもりはないのでしょう。これは国民にとっては不幸
です。本来、厚労省がすべきことは、国立国際医療センターのJICAの待機医師・
看護師や、国立研究所など、診療に従事していない医師・看護師を、発熱外来へ
応援に行かせることを、不安を抱えている医療機関に約束することです。


○名ばかりの発熱外来

 厚労省は、医療現場には新型インフルエンザを診療する発熱外来を設置せよと
通達し、5月4日現在536か所の発熱外来が設置されたとしています。

 繰り返しますが、感染を広げないための基本は「隔離」です。感染したら死ぬ
確率の高い他の患者を守るために、他の患者と接しないように、個室に入っても
らわなければなりません。ところが、外来に、他の患者と接しない個室や陰圧室
を持っている病院は日本では非常に少ないのです。

 厚労省は、新型インフルエンザの可能性のある人は保健所の発熱相談センター
から発熱外来に行くから、発熱外来を設置していない病院には行かないと言いま
すが(もちろん行かないように呼びかける必要はありますが)、発熱外来のない
病院にも来てしまった場合、他の患者に接触しないよう待っていてもらうための
隔離室は必要です。発熱外来を設置するために、入口の外にテントを張った病院
もありますが、2人目の患者が来たら、どこで待っていてもらえばいいのでしょ
うか。同じ部屋の中で、検査結果を待つ6~8時間の間に、可能性のある人同士
でうつしあってもよいというものではありません。今のままでは、病院に押し寄
せた患者さんが待っていてもらう部屋はない病院が多く、外で待っていてもらう
ことになります。文字通りの「青空」診療になりますが、そこへ台風が来て、外
で列を作って待つ患者さんたちが雨風にさらされることを想像してください。阪
神大震災などのときの避難所のような光景が目に浮かびます。


○厚労省は即座に予算を確保せよ

 ところが厚労省は、「発熱外来の整備は都道府県の役割であり、国としての補
助等は現時点では考えていない」(同省健康局結核感染症課)と言っています
(ソネットM3 MR君 5/4号 「ヒト・カネ不足」で果たして対応可能か?新型イ
ンフルエンザ)。私は、この発言を聞いてあきれ果てました。これは、行政の責
任を完全に放棄していることを意味するからです。

 一方、現場からは、「通常診療を維持しながら発熱外来に対応するのは難しく、
診察できても1日3, 4人程度」「タミフルや防護服の支給もない。丸腰の兵士を
前線に送るようなもので、職員の安全が心配だ」「厚労省は現場に指示するだけ
で、何の支援もない」という声があがっています。これは、太平洋戦争時の大本
営と現地師団の関係を彷彿させます。

 厚労省は、これを機に、隔離室・陰圧室の状況を明らかにし、感染症の診療が
できるよう、医療機関の整備をするべきです。まず、外来と入院それぞれの個室
と陰圧室の数を把握しているなら、早急に公表すべきです。把握していないなら、
早急に調査すべきです。そして、すべての病院の外来に隔離室を用意し、ポータ
ブル前室(個室のドアに設置すれば陰圧室になる)やプレハブを建てるべきです。
このような処置には、当然、予算が必要でしょうから、厚労省は国民にお金がか
かることを説明すべきです。厚労省が誠意をもって説明すれば、多くの国民は納
得してくれるでしょう。

 逆に、今回のように医療現場に予算をつけず、指示をおろすだけでは、その体
制は形だけで、いざというときに役に立たないでしょう。厚労省の号令によって、
一夜にして全国に500カ所以上出現した「発熱外来」を多くのマスメディアは好
意的に報道しましたが、そんなものが果たして機能するでしょうか?「張り子の
虎」でないことを祈るばかりです。

 新型インフルエンザ対策は緊急の課題です。スペイン風邪のように、新型イン
フルエンザが強毒化して、第二波、第三波が襲ってきてからでは手遅れなのです。
今すぐ、医学的に合理的な対策を打ち立て、国民と十分に情報共有する必要があ
ります。


Doug VE7NH 再び 

昨夜、北米西海岸で陽が昇ってしばらくした頃、こちらでは午後11時前後、西海岸の局が贅沢な強さで入感した。

CQを出すと、GM SHINとだけコールする局がいた。キーイングの特徴、それに出没時間帯から、Tom W6XFとすぐに分かった。Tomに彼のコールを打って応答すると、どうして分かったのかと不思議がっていた。彼のスムースなキーイングは記憶に残っているから、すぐに分かると言うと、喜んでくれた。

Tomと早々に切り上げると、Doug VE7NHがコールしてくれた。彼のことは、2年近く前にこのブログで紹介した。彼が用いていたのは、最近あまり聴かなかったバグキーである。短点が極端に短く、高速のキーイング。バグキーから生み出される、ある種のエネルギーが感じられる。バグキーをしばらく用いていなかったが、私のバグキーを聴いて、また使ってみようかと、エレキーからつなぎ換えて出てきたのだ、と彼は言っていた。早く打とうとするほどに、間違いが増えてしまうがと仰るが、どうして正確なキーイングだ。これほど達者なバグキーでのキーイングは、本当に滅多にお目にかからなくなってしまった。

バグキーというキーは、慣れが必要であるし、その前に、適切なセッティングが大切だ。整った短点を、コンスタントに長い時間出せること、その上で、短長点のレバーの接点間隔はできるだけ狭く出来ること(これはパドルに比べると広くならざるを得ない)が、バグキーの調整の要点だ。Dougの場合は、それが上手くできているのだろう。その上で、音楽的ともいえる、操作技術が必要となる。彼のバグキーは、55年前に作られたもので、それだけ年季の入った「腕」が彼に備わっているということなのだ。

彼は、最近余り無線には出ていないとのことだった。天気がよければ、ゴルフをしている。それに定期的にヴァンクーヴァーまで行くことになっている、とのことだった。てっきり、お子さんのお宅に遊びに行くのかと思ったら、病院に1週間入院し、その後自宅に戻るという生活を3週間単位で繰り返しているらしい。身体を壊されたことを聞いていなかったと思いながら、それは化学療法かと尋ねた。その通り、1年前に大腸がんの手術を受け、大分体重も減ってしまったが、また増えてきているとのことだった。遠隔転移の有無等は尋ねなかったが、是非全快なさって欲しいもの。

私が可愛らしい女性二人と室内楽をすることになったとTomに話したことを聞いていたらしく、Dougは、弾く予定の曲目を尋ねてきた。ブラームスのピアノトリオ2番と答えると、う~ん、ブラームスはあまり好きではないなと率直な反応。ブラームスはあまりに重たすぎる、とのことだった。弦楽アンサンブルの軽いクラシック、それにジャズが良いな、とのことだった。彼も病気をしてから、チェロには一度しか触れていない、また教則本を開いて一から始めないといけないな、と言っていた。

彼も、もう70歳代後半になるだろう。またあの芸術的なバグキーによる符号を聞かせてもらいたいものだ。しかし、CWという手間がかかり、効率の悪い通信モードで、さらに技術的な鍛錬の必要なバグキーを操る方は、これから更に少なくなってゆくのではないかと思い、彼の流れるようなエネルギッシュなキーイングに耳を傾けた。最後の世代・・・。

週末の夕食 その16 

鶏肉と野菜の煮物。野菜の分量が多すぎて、鶏肉は行方不明になりかけている。


IMG_0972-1.jpg

WHO Epidemic and Pandemic Alert and Response 

WHOのサイトに上記のタイトルで、現在のH1N1インフルエンザの検疫の意味、さらにとりうべき対策について記されている。ここ。

それによると、空港・港湾での入国者すべてに対する検疫には、国際的な流行を抑える意味がない。それは、疫学的なモデルでの検討と過去の流行事例から明らかだ・・・とされている。

わが国の行政は、「水際対策」として、検疫を強化している。サーモメーターでの検疫など、殆ど意味がないだろうと思うのだが、新たに高価なサーモーメーターを500台購入したそうだ(m3での医系技官のインタビュー記事による)。医学的、疫学的な見地から、かなり「ずれて」いる。

現在取るべき対応は、患者の早期発見と、その患者周囲への伝播を阻止すること、さらに患者に適切な治療・医療上のアドバイスを与えることだ。すでに、H1N1ウイルスは、国内に入っていると考えるべきだ。特に、基礎疾患を持つ方には生命にかかわる事態になる可能性があるので、そうした方々への配慮が求められる。元来健康な方で、発熱だけの場合は、自宅で静養することが勧められる。発熱・咳があり、どうしても外出しなければならない場合、人の前では、必ず厚手のマスクをすること、咳を人にめがけてしないことが大切だ。

鳥インフルエンザの場合に、現政府・厚生労働省に任せていたら、カオスになりそう・・・。

日曜日の午後 

初夏のような陽気だ。朝、次男を隣町まで送って行き、それから、仕事場に向かった。多功街道という、数百年以上前からあるという旧道を通った。雑木林と畑に囲まれ、真っ直ぐに伸びた街道だ。雑木林を通り抜ける際に、木漏れ日がきらきら光っていた。

今日は、某誌に投稿する原稿を書くべく、仕事場にこもっているが、なかなかはかどらない。何事かを記すことは、その話題をある意味客観視しないといけないわけだが、趣味の世界のことを、客観視することは難しい。それに、要求される字数が中途半端。体系立てて、詳細に記すには少なすぎ、本当にサワリだけ記すには、多すぎる字数だ。ま、適当にデッチ上げよう。

一昨日、Mike W7LPVが、自分のピアノ演奏を録音したCDが届いた。バッハ・ショパン・ベートーベン等々。しっかりした音楽で、彼の音楽への態度が聴き取れるように思えた。落ち着いた色調のロマンチシズムに溢れた演奏。技術的な点では、プロの演奏にはかなわないが、アマチュアらしい熱意と意気込みを聴くことができる。惜しむらくは、録音がハイカットになっており、高音域が表立って聴こえてこない・・・最近、高音域の聴力が落ちていることを自覚しているので、その所為ではないだろうかと少し心配になったが、どうもそうではなさそう。

メールで、Mikeに、CDを送ってくださったことへのお礼と、感想とを書き送った。次は、ブラームスの間奏曲をリクエストしたい、と。するとすぐに返信があり、大学時代に弾いてきた曲なので、また弾いてみたいとのことだった。彼のピアノの教師は、視覚障害者だったそうで、彼に暗譜を強く勧めたらしい。大体のレパートリーは暗譜しているので、暗闇でも弾くことができると記してあった。ブラームスの間奏曲もそうした曲の一つらしい。

さて、また原稿書きに戻ろう・・・。

新型インフルエンザ確定例報道に接して 

新型インフルエンザ(呼称もまちまちだ・・・)の確定例が出たと報道されているが、あの程度の「水際作戦」では、ウイルスを国内に持ち込ませないことは元来無理なことで、遅かれ早かれ感染ケースが出ることを予想していた。マスコミも、冷静に対応をしろと訴えつつ、自分達がパニックを煽っている・・・。

政府が自画自賛している「水際作戦」は一種のポーズに過ぎない。潜伏期の患者は当然通り抜けるし、今回多いと思われる軽症例も引っかからない可能性が高い。これだけ感染力の強いウイルス感染では、スペイン風邪のときにオーストラリアがとったという鎖国政策を取るくらいのことをしないと国内への侵入は防げない。

今、行政が行うべきことは、新型インフルエンザ感染時の対応方法だ。飛沫感染であるから、自らが他人に感染させないために、人ごみに出ない、軽症例では自宅で静養することだ。タミフル・リレンザは有効といわれているが、明らかなことは有熱期間の短縮程度である。死亡率を下げる可能性があるが、それもまだ確定したことではない。基礎疾患を持たない多くの場合は、軽症のまま治癒するので、焦ったりしないことが大切だ。WHO等でも、リスクを持つ方にのみ投与するように推奨している。

新型インフルエンザにかかっていない人も、人ごみにでることは出来るだけ避けたい。

新型インフルエンザにかかったと思われるときには、行政の相談サービスがある。が、この先感染が拡大すると、恐らくパンクしてしまうことだろう。繰り返すが、単に発熱だけで、全身状態がよければ、ネット等で適宜情報を集めて、自宅で静養するのが一番だと思う。医療機関に、そうした患者さんが殺到すると、医療機関を流行の源にし、さらに医療機関の機能を麻痺させてしまう。

政府が行うべきことは、新型インフルエンザに対するワクチンを全力で生産するようにメーカーに促し、バックアップすることだろう。今回の流行では、ウイルスは弱毒であるが、それがいつ強毒化するとも限らない。元来インフルエンザの流行し始める秋までにワクチンを作り、ストックしておくべきだ。また、ハイリスクの患者さんに現在流行中の株が感染すると、重篤化する。従って、そうしたハイリスクの方々への防護・治療の配慮を是非行ってもらいたい。

以下は、新型インフルエンザが強毒化する、ないし鳥インフルエンザが流行した場合に関しての感想・・・。

医療従事者としては、発熱外来への参加が求められるようだ。県医師会から、20箇所程度に発熱外来を設置するので、そこの仕事を手伝うように通達が来た。今回の新型インフルエンザでは、この外来業務の必要は出ないだろうが、現在流行中のH1N1ウイルスが強毒化した場合、別な鳥インフルエンザが流行した場合は、発熱外来での仕事が現実のものとなる。

だが、発熱外来の感染予防体制はしっかりしているのだろうか。感染予防防具の類は、膨大な数が必要になる。また県下に20箇所とされているが、強毒化した新型インフルエンザが流行したら、たちまちパンクする。パンデミックになった場合、行政サイドでトリアージをしっかりしないといけないが、それが出来る体制になっているのかどうか。万一医療従事者が発熱外来で感染し不幸な経過を取った場合、それに対する補償はされるのだろうか。ボランティア的な就業が求められるとしたら、それは受け入れられないし、またそれでは、発熱外来は機能することはないだろう。(SARSの場合、ある程度機能したという発熱外来が、強毒インフルエンザの大流行時に機能するとは思えない。)

Susan KH7/W7KFI 

14メガ以上のCONDXは、引き続き冴えない状況が続いている。14メガの昼間のパスは特に落ちてきている。朝の北米は、聞こえても西海岸がか細く入ってくるのみ。今朝、そうした西海岸の局と手短に交信を終えようとすると、Susan W7KFIが呼んできた。KH7というプリフィックスを最初KH8ととり間違えて、おぉいよいよアメリカンサモアに行ったのか、と喜んだのだが、やはりまだホノルルに滞在している様子だ。

彼女とは、数年前から、1年に一度程度交信してきたような気がする。現在、74歳。8年前にサンフランシスコから出港、メキシコ・エルサルバドルを経て、ハワイまで航海してきたようだ。カリフォルニア沖、さらにメキシコから交信した記憶があり、これまでにこのブログでも二回彼女との交信について記している。

QRZ.comの彼女のページにも記されているが、この春、交通事故に遭い、背骨を骨折。10日間も入院なさっていたようだ。元軍属のようで、ARMY HOSPITALに入院することが出来た由。8月までは、ハワイに滞在し、その後、ジョンストン島からミッドウェイ島へ、さらにオーストラリアの方に向かうと仰っていた。8月上旬には、5人のお子さん達がハワイに彼女に会いに来てくれる由。その後、出港するらしい。台風に遭わなければ良いのだが・・・。

最初、8月に、ハワイを発つというので、故郷に帰るのかと尋ねたら、いや、船旅をまた始める、船が我が家だからね、と仰っていた。もう故郷に戻るといった気持ちは毛頭ないのかもしれない。ご本人は、住みやすい場所を求めて、旅をしているだけに過ぎないということなのかもしれないが、そのスケールの大きさには脱帽だ。

CONDXがもう一つで、また近いうちにお目にかかろうと言い交わしてお別れした。0530Z、14028KHzによく出ていると仰っていた。BON VOYAGE!と最後に打電した。

週末の夕食 その15 

この週末は、家人が両親の元に帰郷していたために、夕食は私の当番であった。午前中から夕方近くまで、仕事、その後買い物をして夕食作りという生活パターン。なかなか健康的な生活だ。

家人が戻る祝いも兼ねて、ちらし寿司。具として入れる根菜類を、ある出汁で煮込む。だし:醤油:みりんが8:1:1の出汁。その煮汁の一部を、寿司飯に加える。二回目のチャレンジにして大きな口を叩くところは我ながら笑ってしまうが、一度目よりはよほど手際よくできるようになった。

味噌汁は、煮干から室温で出汁をとったもの。上品でコクのある出汁(になっているはず)。

IMG_0970-1.jpg

3合のご飯を炊いたのだが、またたく間になくなってしまった。味噌汁も好評。今後作ってもらえなくなると困るから、手心を加えたコメントをしているのだろうか・・・家族の皆。

またやっている・・・ 

マスコミは、弱者の味方、権力者に抗うものというポーズを取りたがる。発熱患者を医療機関が診療拒否したと大々的に報じる、この新聞社の記者もそんな気持ちなのだろうか。ただし、医師・医療機関が権力者・強者であり、患者が弱者という構図は必ずしも成り立たない。マスコミは、本当の権力者には決して抗うことをしない。もし、本当にそうした反権力の精神がマスコミにあるならば、二階大臣・その関係者を、検察が訴追しないで、早々に幕引きしたことを何で追及しないのだろうか。解せない。

尚、この記事には下記のような様々な問題点がある。こんな杜撰な記事をよく載せたものだ。恥ずべき記事だ。このような記事を載せ続けることが、医療を崩壊させていることにマスコミ人は気付かないのだろうか。

○医療機関の言い分を全く聞いていない。推測で書いている。

○2日から4日までというと、多くの医療機関は救急体制であるはず。通常の診療体制ではない。

○発熱だけの患者を、救急体制時に余裕で診てくれるような医療機関が少なくなってきているのを記者は知らない(または、無視している)。

○医療機関・医師が新型インフルエンザを恐れているというが、現在世界で流行しているそれは、弱毒であることが分かっており、ほとんど治療の必要がないということを医療関係者は既に知っている。しかし、入院患者のようなハイリスクの患者がかかると生命に関わる事態になる。新型インフルエンザを院内感染させることは何としても防ぐ必要がある。

○「自治体の発熱相談センターに「新型インフルエンザではないから一般病院へ」と言われた」というのは本当か?発熱相談センターが、こんなことを本当に言ったとしたら、無責任なのはそちら。もし、そうではなく、記者の思い込み、さらには「脚色」があるとしたら、許せないことだ。現在世界で流行している新型インフルエンザは、季節性のインフルエンザと臨床像からは全く区別がつかない。




以下、引用~~~

発熱患者の診察拒否 感染国に渡航歴ないのに…東京で63件:新型インフルエンザ
09/05/05
記事:毎日新聞社
提供:毎日新聞社


新型インフルエンザ:感染国に渡航歴ないのに…発熱患者の診察拒否 東京で63件


 ◇「成田勤務」「友人に外国人」

 新型インフルエンザへの警戒が強まる中、東京都内の病院で、発熱などの症状がある患者が診察を拒否される例が相次いでいることが分かった。都によると、2日朝-4日朝だけで計63件に上る。新型への感染を恐れたためとみられるが、感染者が出た国への渡航歴などがない患者ばかりで、診察拒否は医師法違反の可能性がある。大学病院が拒否したケースもあり、過剰反応する医療機関の姿勢が問われそうだ。(6面、社会面に関連記事)

 患者から都に寄せられた相談・苦情によると、診察拒否のパターンは(1)患者が発熱しているというだけで診察しない(2)感染者が出ていない国から帰国して発熱したのに診察しない(3)自治体の発熱相談センターに「新型インフルエンザではないから一般病院へ」と言われたのに診察しない--の三つという。

 拒否の理由について都は「万一、新型インフルエンザだった場合を恐れているのでは」と推測する。

 拒否されたため、都が区などと調整して診療できる病院を紹介した例も複数あった。「保健所の診断結果を持参して」と患者に求めた病院や、成田空港に勤務しているとの理由で、拒否した例もあった。友人に外国人がいるというだけで拒否された患者もいたという。

 国や自治体は、熱があって、最近メキシコや米国など感染が広がっている国への渡航歴があるといった、新型インフルエンザが疑われる患者には、まず自治体の発熱相談センターに連絡するよう求めている。一般の病院を受診して感染を拡大させることを防ぐためだ。だが、単に熱があるだけなどの患者は、その対象ではない。

 都感染症対策課の大井洋課長は「診察を拒否する病院が増えれば、『症状を正直に申告しないほうがいい』といった風潮が広まるおそれがある」と懸念している。【江畑佳明】

厚生労働省、公的年金破綻の可能性を初めて予測 

インフルエンザ騒ぎのドサクサに紛れて、厚生労働省は、公的年金の破綻の可能性をアナウンスした。マイナス成長が続けばという条件付だが、これまでの年金行政の杜撰さから見ると、この予測は「保守的」であり、現実はもっと厳しいことが予想される。いずれにせよ、100年安心プランから、破綻へどんでん返しだ。

年金制度がたとえ名目上生き残ったとしても、強烈なインフレ圧力が高まることも想定しておかなければならない。米国は、私企業を救済し、経済刺激をするために、莫大な金をつぎ込んでいる。他の国々も大なり小なり同じ状況だ。特に米国の赤字は凄まじいものになる。結果として生じるのは、インフレしかないだろう。各国の財務当局は、きっとそれを望んでいるのだろう。

とすると、年金はあったとしても目減りし、それだけでは生活できなくなる。

今朝、14メガで会ったベンチャー社の社主Bob W9KNIも、年金・資産の目減りが心配だと言っていた・・・彼ほどの資産家をもってしても、いやだからこそか、心配になるのだろうか。

リタイアをする計画が狂ったという我々と同世代の怨嗟の声が聴こえてくるような気がする。ま、仕事を続けることは、健康にも良いはずだし、頑張ってゆこう。しかし、これまでの政治・行政の問題は、厳しく追及してゆくべきだろう。今朝のテレビで、小泉再登場待望論が国民の間にあるといったことを言っていたが、どこまでイヂメラレタラ気が済むのだろうか・・・そうした国民の皆さん・・・。

もう一点、公務員の共済年金、国会議員の議員年金は、確か別会計になっており、手厚く保護されているはずだが、それらも他の年金に統合すべきである。


以下、引用~~~

厚生労働省は1日、実質経済成長率が今後長期にわたってマイナス1%前後で推移すれば、公的年金は積立金が枯渇して制度が破綻(はたん)するという試算結果をまとめた。

試算では、物価上昇率、名目賃金上昇率、積立金の名目運用利回りが、今後それぞれ過去10年間の実績値の平均(マイナス0・2%、マイナス0・7%、1・5%)のまま推移 し、実質経済成長率がマイナス1・2%の状態が続くと想定。

このケースでは積立金が2031年度に底を突き、年金給付の財源が足りなくなることがわかった。

5月1日22時18分配信 読売新聞

週末の夕食 その14 

トマトたっぷりのミネストローネ。辛子が少し効きすぎかも・・・。ズッキーニ・大豆の水煮を加えると、より本物らしくなったはず。ズッキーニの代用に、キュウリを使用。パスタのスープにも良さそう。

IMG_0964-1.jpg

既に今日から、午前中は、殆ど普段どおりの仕事。某雑誌の記事も書かなければならないが、気が重い。

バックハウスの弾くベートーベンの後期ソナタを聴いてから仕事場に来た。ベートーベンの後期の作品全般にいえることだが、その自由闊達さは、この世のものとは思えぬほど。力みかえった中期の作風が、昇華されている。ピアノソナタももっと聴かないと・・・。