「7万人の人々が彷徨っているのに、国会は一体何をしているのか!」 

国会の厚生労働委員会で、東大児玉教授が、今回の原発事故汚染について語っている。いわゆる、御用学者ではない、本当の学問的バックグラウンドのある研究者の実践的な提言である。彼が、提言の最後に「7万人の人々が彷徨っているのに、国会は一体何をしているのか!」と強い調子で述べた。目頭が熱くなる思いだ。下のYoutube画像をぜひご覧いただきたい。


彼の発言を、私が聞き取った範囲で要約すると・・・

今回のケースは、環境中へ飛散拡大した放射性物質が、大量である点から、これまでと同じ方法では対応できない。容易ならざる事態だ。

汚染地での放射能の計測をしっかり行うべきだ。

食品等の汚染を、イメージングカウンターで広くモニターすべきだ。

内部被曝は、細胞分裂の際に遺伝子複製に障害を与える。20から30年後に、第二、第三の他の遺伝子障害が起きると、ガン化する。発達の盛んな、妊婦・胎児・小児は特に注意しなければならない。

内部被曝を問題にするなら、放射線総量ではなく、放射性物質が特異的に蓄積する臓器を観察する必要がある。I131は、甲状腺、トロトラストという造影剤であれば肝臓、セシウムは尿路系にガンを起こす。

以下を提言したい。

1;食品・土壌・水等の放射能汚染のモニターをしっかり行うこと。イメージングカウンター等の技術を用いれば、すぐにでも行うことができる。

2;小児の被曝を最小限に抑える方策を講じること。参考人のグループが毎週末、南相馬市を訪れ、除染に協力している。除染した汚染土を、東京に持ち帰っている。これは本来法律違反行為である。また、海岸沿いの学校・幼稚園から、内陸部の施設に、学童・小児が強制的に移動させられているが、汚染は、むしろ内陸部の方が強い。これは、補償のからみで行われていて、すぐにでも止めるべきだ。こうした法律・決定をすぐにでも変えるべきだ。

3;土壌の除染を、民間の力を借りてすぐにでも進めること。様々な民間企業が、除染のノウハウを持っている。彼らに研究をさらに進めさせるべきだ。




その後、この参考人発言をすべて書き下ろした方がいらっしゃることを知った。こちらのサイト

http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-626.html

私の要約に不正確なところもあるが、訂正はしない。訂正時に、Youtube画像の引用があるとIEの動きが不安定になるため。

3月21日の放射能雲が茨城・千葉それに関東全域を汚染した 

過日、オケの練習で、守谷市で小学校の教員をなさっている方と話をした。小学校のグラウンドの放射線量が高くて困惑しているというのだ。年間数mSvになる量の様子。茨城県太平洋岸から千葉県北部にかけて、局所的な高汚染地域があることが知られている。

この汚染が、3月15日ではなく、21日に生じたものであり、上記の地域を流れた放射能雲が、千葉県柏から取手にかけた地域で降雨となって地表に降りたことが、下記のサイトでデータに基づき詳細に検討されている。

http://ameblo.jp/kenken4433/entry-10906917871.html

21日未明に東電福島第一原発で何が起きたのか?このサイトの筆者によると、このエピソード以降、原子炉内の圧が漸次低下し続けていることから、ドライベントではなく、何らかの爆発があったのではないかと想像されている。

朝日新書「ルポ東京電力原発危機1カ月」という、朝日新聞記者の記した、東電の記者会見を随時追った記録を読み進めているのだが、21日に何事か生じたという発表が東電サイドからはない。しかし、このサイトで明らかにされた「深刻な何事か」が起きたのは事実だ。原子炉のメルトスルー、それに伴う何らかの爆発が起きたのではなかったのか。東電・行政は何かを隠していないか。

もしそうした問題が起きたら、東電・行政は、その事実を即刻公表し、放射能雲の走行予想、放射能汚染雨の降雨予想を明らかにすべきだったのではないだろうか。

上記の本を読んでいて、東電内部の方々には、最悪のシナリオを想定しない、むしろこうあってほしいという予想から物事に取り組むという性向が読み取れる。こうした事態では、最悪のシナリオを描き、それから様々な予測・判断さらに対策を立てるべきなのではなかろうか。震災以降21日までの間に、そうした態度で物事にあたってくれていたら、21日に生じた広範な放射能汚染は避けえたのかもしれない。

すでに起きてしまったことを現時点で問題にしても、問題は解決しない。最悪のシナリオから様々な施策を考えること、さらに問題が起きたらすぐに公表することを、今後の対応に望みたい・・・でも、今の体制では無理なのかもしれない・・・。

「権力は、必ず腐敗する」 

「権力は、必ず腐敗する」とは広く使われる格言だ。

腐敗も、権力がなかなか見えぬ形で国民のなかに入り込み、そこで権益を得るという構造をとる。

最近、子宮頸がんワクチンの公費負担が開始された。総額5万円近くの高額なワクチンだ。驚くべきことに、その半分の金額は、公的機関による『検定』の費用らしい。検定といっても、すべてのワクチンを検査しているはずはない。同一生産ロットのまとまった数のワクチンから何本かだけを抜き出し、成分・力価等を検査しているのだろう。全部検査していることは考えられない。これほどの費用は掛からないのではないだろうか。いずれにせよこれは毎年数十億円の権益のからむ問題だ。公的負担といっても、税金が、特定の公的機関に流れ、そこを潤す構図になっているように思える。

以前アップしたアマチュア無線局の免許にかかわる、天下り組織による意味のない「保障認定」とやらによる権益・・・等々、官が国民から吸い上げる、こうした権益のシステムはいたるところにある。

天下りも、本質的に同様な権益を吸い上げるシステムである。それを、犯罪捜査の名を借りて、警察権力が行うおぞましい事件が報告されている。警察権力が腐敗すれば、国家が成立しがたくなる。マスコミは、この問題をなぜ掘り下げないのだろうか。

官による権益を吸い上げるシステムを根絶しないと、社会に不正と不平等が蔓延する。


以下、MRICより引用~~~

品川美容外科事件-捜査官の不適切行為の数々

元三宿病院長
紫芝良昌

2011年7月26日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp
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7月22日の朝刊各紙は警視庁捜査一課白鳥警部の捜査資料に関する守秘義務違反容疑による逮捕を一斉に報じた。品川美容外科病院に生じた業務上過失致死事件の捜査中、捜査情報を被疑者である病院側に漏らした守秘義務違反による逮捕である。

しかし、この事件にはもう一つの大きな問題が内在する。それは捜査対象である病院に、しかも捜査が行われている最中に、捜査当局のOB二人が就職しているという、異様な事態である。このような構造があれば、病院側はOBを通じて捜査情報を入手する可能性が開ける。この構造自体が本件のような守秘義務違反を生む基盤であり、これから派生した守秘義務違反をいくら糾弾しても、この構造に対して司直のメスが入れられない限り同種の事件の再発を防止することは不可能であろう。しかし、どの新聞も22日夕刊までの時点でこの点に関して何らの論評も加えていない

逮捕された白鳥警部は守秘義務違反容疑に対して強く否認していると云うが、捜査対象の病院に対してOBの就職を強く迫ってきた、と言う事実を否認することは出来まい。
なぜなら、私自身が院長を務めていた病院において、業務上過失致死事件があり、病院側が事実を隠蔽しているのではないかと疑われて2004年4月から12月まで実に8ヶ月間、白鳥警部のチームの捜査を受けた際、同様にOBの就職を持ちかけられた経験があるからである。

捜査本部の置かれた目黒署に呼び出しを受け、事情聴取されたが、そのさなかの8月頃と記憶しているが、事情聴取の合間に白鳥警部から「これから病院も患者とのトラブルなどで大変なことも多いだろうし、警察が介入することも多くなるだろうから、対策として警察のOBを雇ったらどうか。そうしている病院もたくさんあって喜んでもらっている。今、適当な人がいるが、年俸600万円でどうか」というのである。
私は捜査官が、捜査中の病院の院長に対して、警察OBの就職を斡旋する事実に驚愕した。そんなことしていいんですか、と私が問うと「病院のため思って云ってるんだ」とのことであった。私は「いま、そのようなことが病院に必要だとは毛頭思わないけれど、事務部長にも聞いてください。事務部長もウンとは云わないと思いますよ」と答えたが果たして事務部長もウンとは云わず、この話は沙汰止みになった。
内心、この話を受けておけば、医療過誤事件に関しても、また平行して進行している民事損害賠償請求事案に関しても、有利な手心を加えてもらえるのではないか、との誘惑を感じたことも事実である。

しかし、捜査をする側と受ける側という、力関係の大きな傾斜のある中で、年俸600万円のポストがやりとりされる、というのは異様な事態であり、禁止する法律はないのかも知れないが、捜査側も、病院側もこのようなことを自制するだけの節度を持たなければならないと私は考えた。医療問題に詳しいとして白鳥警部が捜査に入った医療機関では、同じようなやりとりが行われたはずである
多くの病院は、良識ある節度を維持していたと思うが、品川美容外科病院はこの誘惑に勝てなかったのであろう。

捜査中白鳥警部の節度を欠いた行動は、これのみではない。2004年9月8日、病棟の看護師から、夜な夜な白鳥警部から携帯電話で呼び出され、中目黒の歓楽街で酒席の相手をさせられている、という訴えがあった。事実を確認して警察監察部等、しかるべき所に連絡して対応するのが、院長としての責務であると私は考え、事実を確認するため、看護師に電話会社に連絡して通話記録を提出してくれるよう求めた。看護師の側は通話記録には個人情報が多く含まれていることを憂慮してのことであろう、この求めには応じず客観的な証拠を示すことが出来なかったため、それ以上の対応を断念せざるを得なかった。
このころ、白鳥警部は、「本庁で俺が病院の看護師を妊娠させた、と言う噂が広がっている。この病院の女性職員の中で警察関係者の妻である者がいれば、それが噂を流している張本人だろう」といって、職員を聴取していたようであるが、あきれるという以外に言葉がなかった。

これらの院長側の対応に白鳥警部は激怒し「あの院長だけは牢屋にぶち込んでやる」といきまいているので心配です、とのコメントが部下の医師達から寄せられるようになった。はたして、11月8日、白鳥警部は私に「病院を救うには」との名目で院長職の辞任を強く迫り、私も部下の業務上過失致死容疑について、院長としての立場上の責任を取って11月末日に院長職を辞した。事故の隠蔽の容疑に関しては、その事実はなく、病院側は事故直後に司法解剖を申請し、公正な死因の究明を期したが、警察に対して再三、司法解剖の結果の開示を求めても拒否され、解剖所見のないままに院内の事故調査委員会は報告書を作らざるを得なかった。
報告書は委員会から院長に宛てた報告書であり、内部文書として扱われるべきものであり、公印を要する文書ではない。白鳥警部らはこの文書の内容に、解剖所見と異なる部分があり、それが偽造にあたるとして「有印公文書偽造同行使」の共犯として私を書類送検した
当然、検察は「文書は公文書ではないし、内容も偽造とは言えない」として不起訴にした。白鳥警部は事前に事態がこのように帰結することを熟知していた。にもかかわらず敢えて送検することは、OBの就職に非協力的であり、白鳥警部の非行とも言える行為を告発する姿勢をみせた院長を、送検に伴う報道によってバッシングすることを目的としたものであり、その目的は十分に果たされたのである。

現今、検察の不祥事が大きく報道されているが、市民との関係から云えば、警察の方が遙かに広い裾野をもっている。司法警察のこのような不適切行為が明るみに出され、浄化されて信頼が回復されることを強く望むものである。


ブラームスチェロソナタ1番 1楽章 主題提示部よりも後の部分 

またブラームスのソナタ1番を、少しずつさらい始めた。有名どころのチェロソナタとしては、比較的弾きやすい部類にはいるのだろうが、熱い、とっても熱い音楽だ。主題提示部から、再現部に移行する部分の、重音が続く部分、それに第二主題をピアノとフーガ風に演奏する部分、弾いていても熱いし、聴いても熱い。ブラームスの鬱屈する情熱がひしひしと伝わってくる。その後、落ち着き、ピアノのアルペジオに乗って、チェロが、提示部と同じ調性で第一主題を歌い始める。ピアノが水玉のようにきらきら光るアルペジオを奏でる。

Warner女史の弾く1楽章後半部分。以前、前半部分はアップしたことがある。残念ながら、音質がイマイチなのだが、彼女の演奏も熱い。技術的にもしっかりしていて、崩れることはない。思いのたけをチェロという楽器で存分に表現しきっている。


『過誤調整額』とは一体どこの過誤? 

県の国保団体連合会からの診療報酬等支払額決定通知書。平成23年6月診療分。

決定額   597301 円

過誤調整額 ー95436 円

確定額   501865 円



ご存じのとおり、通常の保険診療では、医療機関は、診療報酬のうち自費分を除いた分を、国保・社保の支払基金という半民間の役所に請求する。診療報酬明細レセプトを異様に複雑怪奇に肥大した診療報酬の規則に則り作成するという作業を、医療機関は毎月行っている。そこで医療機関がミスをすると、問答無用に請求を却下されることが多い。

今年6月分の当院の国保診療報酬が確定したと知らせる通知内容が、最初に上げたものだ。

確定額があまりに少ない(いわゆるツブクリ・・・苦笑)のは置いておいて、問題は、『過誤調整額』である。10万円弱が、支払から差っ引かれるというのである。実に、総収入の20%弱。

何故差し引かれるのか・・・国保から社保に変更した1か月程度は、患者には社保の保険証が届かない、その間に医療機関(この場合は当院)を受診したので、その請求は認めない、改めて、社保に請求せよ、というのである。今回のケースは、すべて社保への移行に伴うものだった。患者が受診時に、保険証を確認するのだが、患者は有効期限の切れた国保の保険証を提示する。その場合、こちらでそれが有効期限が切れていることを確認するすべがない。

この場合の問題は二つ。

額がこれだけ大きくなると、医療機関の経営を圧迫しかねない。もちろん、社保に再請求すれば2か月後には全額振り込まれるはずなのだが、医療機関側に何ら落ち度がないのにかかわらず、こうして支払いを遅らされるのは問題だ。

もう一つ、こうした事例は、行政により『過誤』請求と呼ばれて、医療機関の『不正』請求であるかのような扱いを受ける。医療機関が不正請求を全くしないとうことはないのかもしれないが、この類の保険証の有効期限切れといった事例が圧倒的に多いのだ。医療機関側では、チェックしようがない。責任は、有効期限切れになった保険証を責任を持って回収しない保険者(この場合は、市町村の国保)と、新たな保険証の発行をのんびり行う社保の保険者にある。それを医療機関の責任に押し付けられたのではたまったものではない。 
 
行政は自らの瑕疵に甘い。一方、医療機関側のケアレスミスには過酷に対応する。

早くリタイアをしたいと考えるようになったのは、こうした行政とのやり取りに心底ウンザリしているからでもある。

ありがたい友情 

先日、当地が震源地となった地震があった。震度5弱だったか、さほどの揺れではなかったが、薄気味悪い振動が長時間続いた。その直後、携帯に信州のUさんからメールがあった。メルアドの交換などしていないのにと思ったら、ショートメールだった。実は、これまでこのメールの方法自体を知らなかった。地震を見舞って下さるメールだった。

Uさんとの初対面は、実に30数年前、私が大学オケで唯一トップを弾いた演奏会会場でだった。当時の郵便貯金ホールだったか・・・。演奏が無事終了しホッとしていたときに、舞台袖でバイオリンのKさんから紹介された。入部したいという希望を述べられ、さらにKさんと三名でピアノトリオをやらないかとお誘い下さったのだった。音楽を専門とするお二人から声を掛けて頂いたのは、天にも昇るほどに嬉しかった・・・実力がとても足りないと思ったが、「是非に」とお答えした。彼女は、まだ高校生から大学生になったばかり。色白で短髪のほっそりとした、こけしのような外見の女性で、某女子大の音楽科の1年生。私の所属していた学生オケに1年間ほど在籍したが、本業が忙しかったのか、彼女はオケから足が遠のいた。でも、大公トリオの全楽章を弾いたり、ブラームスの1番のソナタの伴奏をして頂いたり、互いに卒業する頃まで室内楽をご一緒させていただいた。

私が卒業後、すぐに結婚したこともあり、しばらく音信がなかったが、子供の出産のお祝いに、私達家族の住む当時の大学付属病院の寮に東京からおいで下さったことがあった。その後、大学院を終えた彼女も結婚、お子さんに恵まれ、基礎医学の研究者のご主人と米国に留学なさったようだった。故郷に戻った彼女は、演奏活動を続けておられた。彼女とは、それ以降10年以上年賀状のやり取りをするだけだった。年賀状の決まり文句は、「近いうちにまた室内楽を・・・」という言葉だった。

私が大学・病院勤務医を経て、開業したころ、時間が多少できたこともあり、またチェロを弾き始めた。腕は追いつかないのだが、無性に室内楽がしたくなり、思い出したのが彼女のピアノ。しっかりとした音楽を組み立てるのだが、タッチは柔らかく、落ち着いた歌を聞かせてくれる・・・また相手をして下さるかどうか尋ねたら、多忙な中、相手をして下さるとのこと。最初の練習を高田馬場でしたのだったと思う。同駅の改札口に登場したのは、10数年前と殆ど変らぬ容姿のUさんだった。「変わらないねぇ」と第一印象と言うと、にこにこしながら「もっと言って!」の返答。その時は、ブラームスの3番のトリオだったか、それともメントリ1番だったか・・・チェロが足を引っ張りながら、やはりオケの後輩のY君と楽しく練習した。気心の知れた者同士で弾く室内楽の楽しさは格別だ。

その後、お互い子育てや仕事に追われて、また間遠になってしまったが、数年前、安曇野のとあるホールを借りて、モーツァルトの20番の協奏曲の弦楽・フルートのみの伴奏に編曲された作品を1楽章だけ演奏したこともあった。カデンツァが鬼気迫るデモーニッシュなもので、弾きながらビックリしたのを記憶している。そのとき、メントリを後輩のM君とともに合わせた。

昨年秋に、松本市で彼女がバリトン歌手の方と「冬の旅」全曲演奏をなさる知らせを頂き、家内と聴きにでかけた。かろやかに、透明感のあるピアノが、歌にそっと寄り添っていたのが印象に残っている。

今回のメールのやり取りから、また合わせをお願いしたら、快諾を得ることができた。秋にもチェロを車に積んで、信州にでかけることに決めた。昔積み残した、ブラームスのソナタ1番か、エレジーか・・・昔と全然変わり映えしない私の腕で、伴奏をお願いするのが大いに恐縮なのだが、また優しく寄り添うように伴奏をしてくださるのだろう。室内楽は、楽器による対話・・・信州の秋の風のなかを車で走ることと併せて、大いに楽しみだ。

大学以来、人生の終盤にさしかかりつつある今まで、Uさんが変わりなく誠実にお付き合いくださることは文字通りありがたいこと、この交誼を大切にしてゆきたいと念願している。

内部被曝への覚悟 

牛肉に食物の暫定基準値以上の放射能が検出されたとしてニュースになっているが、そもそもこの食物暫定基準値なるものが、どのようにして決められたのだろうか。

その解説をしたサイトがある。こちら

ICRPの5mSv/yという基準値から算出しているようだ。

上記のサイトでも議論されているが、この基準値にはいくつも問題がある。

○外部被曝の基準値を用いていること。
外部被曝の基準値をそのまま内部被曝に援用できるのかどうか。

○ICRPの基準値は、非常事態に対するものであること。
この基準値は、できるだけ早期に、通常時の基準値1mSv/yに戻すことが必要とされている。一方、内部被曝は、年余にわたり続くことが予想される。この非常事態の基準値を採用することに問題はないのか。

○核種全体の数値が、核種毎の数値に置き換えらていること。
上記サイトでも指摘され、議論されているが、5mSv/yという全体の数値が、各核種毎の数値に置き換えられている。原発事故では、各核種すべてを考慮しなくても良いという判断から来ているらしいが、それでも基準値の総量が17mSv/yに達する。サイトの筆者も述べておられるように、リスク管理の問題として適切なのかどうか、疑問だ。

この原子力安全委員会の専門参考人の議論でも明らかな通り、この非常時にどれだけの内部被曝を許容するのか、原子力行政に携わる専門家から、しっかりとした説明が国民に対してなされるべきだ。現実問題として、食物・飲料水等による内部被曝の増加は避けられず、その影響もまだ分からないことが多い。魚等の基準値が事故前予め決められていなかった様子を見ると、行政の対応は何か心もとない限りだ。

汚染は、牛肉にとどまるわけがない。事実をすべて公表し、起きうるリスクを説明し、国民にそれへの心構えをしっかり述べるべきなのではないだろうか。また、国民の内部被曝を計測し、しっかりしたデータを基に推定することも必要だ。そうしたことを理解して、国民は覚悟を決めて生きてゆかざるをえない。

Paul OZ4UN 

このところ、朝14メガがヨーロッパによく開けている。CQを出すと、「?」攻撃ではないが、東ヨーロッパ勢が次々に呼んできて、同じパターンの交信を続けねばならなくなる。最近は、ワッチを続け、知り合いを呼ぶことの方が多くなった。

Paul OZ4UNが、下の方で何度かCQを繰り返していた。あまり強くないので、しばらくただ聞いていたが、だれも呼ばないのと、弱いながらも安定した信号だったので、呼んでみた。彼とは、今春のFOC Marathonで会って以来の交信だ。

彼は、1990年前後、バンドが熱くなっていた時代に、何度も交信をした友人だ。デンマークの局でCWのラグチューを楽しまれる方というと、後Leif OZ1LO位か・・・Leifもしばらく聞かない。Paulとの交信で記憶にあるのは、お母様がテレビで英語の映画を繰り返し見ていて、いつの間にか英語がペラペラになっていたという話を聞いたこと。デンマーク語と英語の言語学的な近さもあるのだろうが、ある程度の年配になっても、関心を持って、外国語に接し続けていると、モノにすることができるんだとても感心したものだった。

Paulは、既にリタイア組かと思いきや、66歳だが、まだ働いている由。グリーンランドでの衛星通信の仕事をしている様子だ。年金もあまり期待できないし、まだしばらく仕事を続ける、リタイアしたら、郊外に引っ越して、decentなアンテナを立てたいと思っていると言っていた。母上は、90歳を過ぎ、元気にしておられる由。さすがに最近は、外国語のテレビ映画を見ることはなくなってきたが、と言っていた。

北・西ヨーロッパは、北極圏を通る、ないしかすめるパスなので、日本からは遠い。でも、これから秋に向けて、良好なパスに恵まれることもあるだろう。また近いうちに!と声を交わして、お別れした。

実から生まれた、はなみずき 

開院以来仕事場の駐車場を彩り、日陰を提供してくれるはなみずきの木が二本ある。花の咲いた後に、多くの赤い実をつける。それの柔らかな部分を取り去り、冷蔵庫に湿り気を保ちながら保存。今春、鉢に植えてみた。幸い一つだけ芽を出し、その後順調に伸び始めた。今は、20㎝程度。弱々しかった幹も、日向で十分陽の光にあて、水分を与えて、しっかりしてきた。まるで子供の成長を見るかのようだ。この先数十年と、庭の一角で花を咲かせ、夏には日陰を作ってもらいたいものだ。ささやかな生命の受け渡しを、ここでも感じる。

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「?」攻撃 

今朝、14メガを聞くと、ある局が交信を終えたときに、「?」と盛んに打つ別な局がいた。「コールは?」という意味なのだろうが、ぶっきらぼうで礼を失した問いかけに、件の局、OK1AVG Janは、屈しない。「自分のコールを言いなさい」と突っぱねている。すると、再び「?」。コードが読み取れないか、自分のコールを打つのを嫌がっているのだろう。

そこで、ヨーロッパ勢同士と思われる、このやり取りに関心を抱いた私は、「頭のなかがmessedで、何が分からないか自分でも分からないんじゃない?」と割って入った。この手の「?」攻撃をしかけるのは、OKを含めて、東ヨーロッパ勢と一部の南ヨーロッパ勢が圧倒的だ。おそらくそうした地域の運用マナーを知らぬ局に、敢然と立ち向かうJan、格好良いではないか。

Janは、この手の「?」攻撃には、「足のサイズは・・・だけど」と答え、さらには、「貴方はコードが取れないのだね」で締めくくるとのこと、私は大いに受けてしまった。

てきぱきと運用し、英語も東ヨーロッパ圏の方としては、流暢にこなすJan、てっきり若い方かと思ったら、無線を1967年に始めたとのことだった。当時は、こんなことはなかったのだがね、とぼやいていた。「QRA?」とQ符号を使うべきなのだが、と憤慨していた。すべて同感である旨、彼には申し上げた。CWの適切な運用をする、腕の良いオペはまだまだいるものだ。

世の中は、連休でのんびりしているが、私はこれからまた仕事だ。昨日も結局午後まで仕事場にいた。週末には、警察医としての「検案」の初の24時間dutyが入る・・・分からないのは分からないで通すことに決めている。決して無理をしない。無理をすればするほど、社会は無理難題を押し付けてくる。

庭仕事も終え、シャワーをこれから浴びて、出発だ。

原子力安全委員会はシステムエラーを起こしていた 

原子力安全委員会のワーキンググループが、原発における全交流電源喪失事象Station Black Out(SBO)について、平成5年に報告書をまとめていたことが、公表された。下記の新聞記事によると、これまでこの検討がされたこと自体が公開されていなかったらしい。

以下、読売新聞から引用~~~ 

原発の電源喪失、安全委93年に検討…公表せず

2011年7月16日(土)8時51分配信 読売新聞 

 東京電力の福島第一原子力発電所事故の原因となった全交流電源喪失について、国の原子力安全委員会の作業部会が1993年に国内の原発の実態を検討し、「原子炉が重大な事態に至る可能性は低い」とする報告書をまとめていたことが15日、明らかになった。

 同日開かれた内閣府の原子力安全委員会の安全設計審査指針等検討小委員会で、同委員会が報告した。報告書は、原子力施設事故・故障分析評価検討会の全交流電源喪失事象検討ワーキンググループがまとめた。メンバーは5人の専門委員のほか日本原子力研究所、東京電力、関西電力からの各1人。同報告書の存在を含め、当時は作業部会で検討した事実すら公表されなかった。


引用終わり~~~

この新聞記事を書いた記者は、この件の報告書(こちら)にきちんと目を通したのだろうか。その報告書では、外国のSBOないしそれの部分的な事象を、わが国のそれと比較し、わが国の原発が如何に安全であるかを強調する内容になっている。

全交流喪失事象の起きる予想される頻度は、一原発一年当たり、米国では0.1であるのに、わが国では0.01である、といった具合だ。このようにリスクが、外国と比べて一桁小さいという判断に戸惑いを感じる。結論が先にありきの議論なのではないか。

さらに、安全性を確保する設備が幾重にも設置されているとあるが、その各々の故障・機能不全に陥る確率があたかも独立の事象であるかのように扱われている。電気回路や、機械設備の内在的な故障の場合は、独立と考えても良いのかもしれないが、自然災害等外的な現象によって、施設全体に問題が同時に起きる可能性もある。諸システムが同時に機能不全に陥る可能性を検討しているようには見えない。

わが国の原発の安全施設が優秀であるから、SBOの起きる可能性は無視できるほどに小さい、という結論が最初にあって、その結論に向けて、論旨を組み立てているようにしか読めない。

確率的に如何に低くても、今回の東電福島原発で起きたようなカタストロフに陥ると、その回復のためには、多くの作業員の健康の犠牲、周辺に住む人々の被曝・故郷喪失、さらに天文学的なコストと数十年にわたる時間が必要となる。その犠牲と負担は、計り知れぬほど大きい。それを常に念頭において、原発の安全を考えてもらいたいものだ。

原子力安全委員会が、原発の安全性について、このレベルの検討しかできなかったのは、知識や技術の不足というよりも、原発推進という基本的な政策に沿った形でしか結論を出すことができなかった、システムの問題だろう。国の存亡にかかわる安全を検討する組織として失格だ。原発推進の立場を離れて、安全を厳しく問う原子力安全委員会にしなければならない。

箱もの行政の責任を追及できないものか? 

6月16日に記した、300床の3次救急病院を、当地に建設するという話題。金の出所が判明した。「地域医療再生臨時特例 交付金」だそうだ。ただし、総費用75億円のうち、25億円だけが、この交付金。残りは、地方自治体からの出費だ。

この新病院構想、本当に急に出てきた話らしい。関係する市長二人が決めてしまったものらしい。

統合される筑西市市民病院の負債30億円は一体どうなるのだろう。もし、これを新病院に負わせるとすると、その時点で、この病院は殆ど経営破たん状態からの出発になる。

また、365日24時間三次救急を担うという「マンパワー」がどこから湧いてくるのか?筑西市民病院は、大学からの派遣医師の撤退で、病床をどんどん減ら続け、震災後は診療所化しているのはすでに記した通り。一応、この新病院立ち上げに一枚噛んだという、現日医会長が医師を何とかしてくれるのではないかという期待を、行政サイドでは持っているとも聞くが、日医の会長といっても、動かせる医師を配下に持つわけではない。

当地から救急車で30分程度で搬送可能な三次救急病院は、少なくとも三つほどある。そもそも三次救急医療機関の需要がここにあるのかどうか、はなはだ疑わしい。手薄なのは、むしろ夜間休日の一次救急なのだ。その患者たちが、夜間近隣の三次救急医療機関に押し寄せているという構図なのだ。その負担も、医師会の夜間救急診療所のおかげで、大分軽減されてきているはずだ。

経営・マンパワー・需要の点すべてにおいて、大きな疑問符が最初からつく、この新しい「三次」救急病院、決して待ち望まれて誕生するわけではない。恐らくは、マンパワーが圧倒的に足りずに、建物を作ったは良いが、当初から病床をフル稼働できず、赤字が山のように膨らんでゆくことだろう。

地域医療再生のための基金、さらに地方自治体がつぎ込む資金、ともに税金だ。これで一体地域医療の再生ができると、行政は考えているのか。否、何も考えていまい。箱もの行政の利権しか、頭にないのではないか。医療が疲弊し、高齢化社会への準備が進まぬなかで、税金が、このように無駄な計画に使われるのを目の当たりにすると、大きな脱力感に襲われる。こうした無謀な計画を策定した行政責任者に、後から責任を追及できないものだろうか。



ヤクザのピンハネにも似た・・・ 

アマチュア無線局の免許制度は、いかにも官僚的だ。

アマチュア無線で市販の無線機を使う場合、TSSという株式会社がその無線機が法令に合致していることを保証認定をする。開局には4800円、それ以外では3000円の認定料を要求される。TSSという会社も当然のことながら、官僚の天下り先なのだろう。

実際に当該無線機を検査も何もせずに、書面上で「形式的に」保証認定するというばかばかしさ・・・。これは、言葉が悪いが、ヤクザがみかじめ料を、市民から巻き上げるのにそっくりである。本当に性能を保証するのであれば、一台一台検査をすべきなのだ(・・・これは本心ではない・・・本来は、多くの外国で行われている通り、アマチュア無線家に、自らの機械に責任を持たせるべきで、TSSのやっている形式的な保証などすぐにでもやめるべきなのだ)。

特別に免許された無線局を、全国に持ち回りで運用することがある。それを行うときには、免許された無線機を、わざわざ郵送して、同じ無線機で運用することになっている。TSSは、書類上の手続きなのだが、アマチュア無線家には、厳密に同一無線機を使うことが求められる。このアンバランスさ、行政のいい加減さには、苦笑を禁じ得ない。

この類のピンハネ的行政は、いたるところで行われている。

検閲の入札 

資源エネルギー庁が、ある事業の入札を公募している。こちら

タイトルは、平成23年度原子力安全規制情報広聴・広報事業とある。

仕様書をみると、ネット上で流された、原発事故に関する「不正確」「不適切」な情報を報告し、それへの対応の問答集を専門家の助けを借りて作る、とある。

不正確な情報は、良いとして、不適切な情報とは一体何だろう?適切かどうかは、ある種の価値判断の入ることで、どのような立場に立つかによって、適切さが変わりうる。

ネットの検閲作業のようなことを民間に税金を使ってやらせること、不適切な情報、すなわち国家行政にとって都合の悪い(としか読めないのだが)情報を問題にすることが、「適切なこと」なのかどうか、ちょっと疑問に感じる。

原発行政全般について、国民の立場から広く検閲をし、これまでの原発推進で凝り固まった「専門家」ではない、より広い視野の真の専門家の意見を、「不適切な」原発行政に対して投げかける事業が、より必要な気がするのだが・・・。

このポストも資源エネルギー庁の検閲に引っかかるのか?

相馬市からの便り 

相馬市長 立谷秀清氏から、以下の文面の自筆の手紙(勿論、印刷物)と、孤児・遺児になった子供たちと一緒に撮った写真が、送られてきた。同市の孤児・遺児の育英資金カンパの要請(これについては、こちらのポストに記した)に、過日わずかな寄付をさせて頂いたことへの返礼なのだろう。

相馬市は、静かな漁業と農業の町。一度、両親を連れて、両親が救世軍で仕事をしていた時に、救世軍の「軍人」をなさっていた方をお見舞いにでかけたことがあった。Kさんというお名前の方で、私も子供のころに何度かお目にかかったことがあった。当時、高齢で病床に伏せておられたのだったと思う。

当時は、常磐道はいわき市までしか開通しておらず、いわき市で高速を降りてから、しばらく走った記憶がある。いかにも鄙びた田舎町で、平屋の質素な一軒家に、Kさんはご家族とお住まいだった。6号線から少し内陸部に向けて入ったところで、車もあまり行き交うことがなかった。

あの平和な町で、人々が地震・津波と原発事故に襲われ、親御さんを亡くされた子供たちがいる。あの町が平和な時代を、ほんのわずかな時間だったが訪れ、人々の生活を垣間見た者として、こころが痛む。そうした子供たちを支え、成人するまで経済的に支援しようという企てが、この記事の内容だ。我々にできることは限られているが、引き続き支援をして行きたいと思っている。


以下、MRICより引用~~~

相馬市長より御報告

この記事は相馬市長立谷秀清メールマガジン 2011/07/11号 No.255より転載です。

福島県相馬市長
立谷 秀清

2011年7月14日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp
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御報告

前略 御免下さいませ。
震災から早くも4カ月を経過し、被災された市民の皆様も、仮住まいながら仮設住宅をはじめとするそれぞれの独立住居に落ち着き、新たな生活を開始いたしております。今後は安全な地区での恒久的な住まいの建設、とりわけ独居老人世帯となった被災者の方々のための共助住宅(#1)をはじめとして、仮住まいから次のステージを提供できるよう努力してまいります。

一方、ガレキ処理や農地復旧・漁業復興などは緒についたばかりですが、一歩一歩着実に、相馬市の復興と新生に向って進んで参りたいと、決意を新たにしております。

孤児遺児達をはじめとする被災児達も、各幼小中学校に派遣している「相馬フォロワーチーム(NPO申請中)」の臨床心理士たちと市教育委員会の見守りのなかで、PTSDから立ち直ろうと彼らなりに懸命に頑張っておりますが、我われとしては息の長いケアが必要と考えております。

また、大変温かい御厚情を寄せて頂いた災害孤児遺児生活支援金は、奨学金を含めた目標額の半分程集まっておりまして、相馬市議会六月定例会の議決を得て、三月から六月までの4カ月分を一括して子供達に手渡しすることが出来ましたので、当日の集合写真を添えて御報告申し上げます。七月分以降は、それぞれの口座に毎月振り込むことと致しております。

子供達は、写真撮影の際には笑顔も見られるようになり、此度の不運から立ち直りつつあるようにも思われましたが、死んでいった親達の無念を思えば、今後、より踏み込んだ支援が必要と考えております。
以上、御礼と途中報告とさせていただきます。

猛暑の折、各位の益々の御健勝を祈念申し上げます。草々


共助住宅(#1)    http://www.city.soma.fukushima.jp/0311_jishin/melma/img/s-12.pdf

HarvardとMITが、FDに共同参加 

Chuck W1HISが、CWopsのリフレクターに、先日のARRLフィールドディの様子を報告している。

Chuckは、MITのスタッフをなさっていたと思う。ここ数年、ハーバードとMITが共同で参加しているらしい。偶数年はMIT K1MX、奇数年はハーバード W1AFが担当する様子。

なかなか和気藹々として良さげな雰囲気。こちら

ピアノトリオ再開・・・ 

今日は、真夏の日差しによる暑さを見越して、仕事場に退避してきた。仕事場の西側に、大木に育った欅の木があり、西日を大分弱めてくれる。これまでは、窓を開けっ放し、風の道を確保して、扇風機を最強にしていると何とかやり過ごせたが、今日は、ダメ。エアコンを28℃に設定してかけて過ごしている。

急患は一人のみ。静かな日曜日だ。今月末から、ピアノトリオの練習を再開するので、取り上げる曲;フォーレのピアノトリオ1楽章を練習する。苦手な3拍子系で変リズムが多く、転調が頻繁に行われるので、苦戦しそう。でも、1楽章最初のチェロのソロを決めることを目指して練習につぐ練習だ。力むことなく、滑らかに、息の長い旋律を歌わなければならない。バイオリンとのユニゾンの旋律も多く、チェロの音程が怪しいと、バイオリンはさぞ弾き辛いことだろう。しっかり音程をとること、リズムが重たくならぬこと。

学生時代に、バイオリンのM君とやってみようと話し合っていた曲目だ。演奏人生の晩年にさしかかり、弾くことができることに感謝の気持ちで一杯だ。

若い時代には、楽譜を数回弾くと、ほとんど頭に入ったものだが、この数年間は練習を繰り返しても、記憶がままならない。老化現象そのもの。先日、精神科医をしている弟と話し合ったことだが、認知症を予防するためには、頭を使い続けることという常識的とも思える予防法がエヴィデンスもあるとのことだった。内臓の一つである脳も、使い続けないと、機能が落ちる。

当然と言えば当然だが、歳を重ねると、脳を使い続けるということが結構難しくなるような気がする。惰性に流れ、安易なやり方で物事を処理する、それで生きて行けるからだ。その点、楽器演奏は、うまい下手は別にして、脳をチャレンジングな状態に維持する上でとても有効な訓練になるだろう。音楽を楽しむことが一番だが、脳を活性化する策としても、楽器の練習は続けたいものだ。

さて、そろそろ帰宅。今日は、しゃけとジャガイモの炒め物を作る。平和な日曜日・・・ありがたいこと。

Fred DJ5AZ 

夜間北米へのパスと同程度に、14メガ朝のヨーロッパへのパスが開く。今朝は、少し落ち加減だったが、ヨーロッパ全域が聞こえていた。Fred DJ5AZという聞き覚えのあるコールから呼ばれた。北ドイツに在住で72歳になる方だ。

お前はFOCメンバーだろう?と尋ねられた。彼もかってFOCに入っていたそうだ。会員番号1193だったそうだ。私がメンバーになったころには彼もまだメンバーでいて、その頃に交信したのかもしれない。彼は、かってビームアンテナを上げていたが、現在はベアフットに80mのループという設備で楽しんでいるらしい。クラブもコンテストも足を洗って、現在は技術的なことと、ラグチューだけが楽しみだ、とのことだった。

昨夜会った米国インディアナのGeorge K2URは、ラグチュー以外に、珍しいエンティティを追いかけ、各バンドでの交信エンティティ数のトータルを競う、challenge awardを目指しているということだった。Georgeも確かFredと同じ歳だ。でも、珍エンティティを探し回って時間を使う楽しみ方には、私は共感できない。Fredの行き方が一番だ。

楽しみ方は人それぞれだが、交信をし終わって、「あぁ楽しかった、また交信をしたいものだ」と思うような交信を積み重ねてゆきたいものだ。

Fredの信号は、惜しむらくは弱くて最後には尻切れに近いことになってしまったが、コールを記憶に刻んでおこう。彼と同様に、リタイアして、ビームのメインテナンスが難しくなったら、ワイアーアンテナか、バーチカルのフェーズドアレーにする(ということは、繰り返し記した通りだ)。

最近、朝早く目覚めて、3.5メガ等のSSBを聞いたりする。一昔前と異なり、バンドがとても静かだ。以前、朝早く起きだして、SSBであいさつを交わしあっていた年配の方々があまり聞こえない。ベビーブーマー世代がアマチュア無線から消え去る時期もそう遠くはない将来起きるのだろう。その後、アマチュア無線がどのように変貌してゆくのだろう・・・。

電力業界のヤラセ体質 

九州電力のヤラセメールが問題にされているが、この時期でなければ、電力業界によるこうした世論誘導は全く表に出なかったことだろう。先にアップした『原子力産業協会』を挙げるまでもなく、電力業界は、マスコミを用いた、自らに都合の良い方向への世論誘導を長年繰り広げてきた。

東電福島原発事故後の東電による『計画停電』も、どう考えてもおかしなやり方だった。停電をするかどうかが、直前まで分からない、というやり方だ。停電するかもしれないとなると、仕事の予定が立たない、または仕事を進めることができなくなってしまう。

この東電の『計画停電』が、計画性とはとても言えぬやり方だった理由を、善意に解釈すると、供給電力で賄えるか実際の消費電力の動きを停電実施直前まで見極めた、できるだけ電力消費者に迷惑をかけぬようにしたということなのかもしれない。が、実際は、『計画停電』の非計画性は、消費者にとっては迷惑そのものだった。

東電の本音は、消費電力の動きを見極めるのは、供給電力範囲内で最大限に電力を売ることだった、電力会社の経営優先の発想だったのではないだろうか。でも、これも消費電力の動きから、日毎の予測はあらかじめ付きそうなことから、考えにくいかもしれない。

現時点で最も考えられる、東電の描いたシナリオは、電力不足による弊害を国民に実感させる、電力不足への恐怖を植え付けることだったのではないだろうか。そのうえで、電力不足を回避する方策・・・電力会社と行政にしてみると原発の維持・促進・・・のコンセンサスを国民の間に受け入れさせ、支持を増やすことだったのではないだろうか。

現在、節電の呼びかけが行われ、毎日、翌日の『電気予報』がマスコミに流されている。節電は結構なことで、特に電力消費の多くなる時間帯、昼前から夕方にかけて、に節電することは心がけたい。だが、この『電気予報』も、分母となる供給電力の根拠が公表されていない。地震で被害を受けた火力発電所も復旧し、供給電力はかなり回復してきているが、その内訳の具体的な数値が公表されていないのだ。供給電力の明細を公表しないまま・・・すなわち、根拠を隠したままに、節電を国民に強制するやり方は、例の『計画停電』と相通ずるものがあるように思えてならない。

供給電力の問題他原発・電力問題については、リンクに張らせていただいた、ブログ「ポストさんてんいちいち日記」の記事が整理され理解しやすい。ご一読をお勧めしたい。

NebraからDL4CF Joe 

昨夜の14メガは、最上のCONDXと言えぬまでも、北米、それに少し弱いがヨーロッパにも開いていた。北米の局が、数局束になって呼んでくる。Bill AD8P等北米勢と交信を続けたが、交信を終えるたびに、CFというサフィックスがパイルのなかで聞こえた。CF?と打つと、それはJoe DL4CFであった。

Joeのことは以前に記したが、東ドイツの時代にY26HQH(プリフィックスは不確か)として出ていたころから、当時の共産圏のハムとしては例外的に短時間だったがラグチューをする方だった。1980年代のことだ。当時、彼はまだ10歳代だったと思う。共産圏のハムは、たとえ英語ができたとしても、型通りの交信しかしないのが普通だったから、彼の自由さを感じさせる交信は記憶に残った。彼に世界と窓を広げたいという気持ちがあったことと同時に、当時、東ドイツでも権力の弱体化が始まり、監視の目が弱まっていたのかもしれない・・・それでも、Joeの心意気は素晴らしいものだった・・・当時、韓国から遊びに我が家に来た、Oh HL2SFは、アマチュア無線での公的機関による監視が自由主義圏の韓国でも存在したことを語ってくれたものだった。

で、Joeとは、定期的に交信を続けるようになり、ベルリンの壁が崩壊し、彼が北米に旅行に出かけることになった時に、サンノゼのBob W6CYXを紹介したのだった。Joeは、Bobを訪れ、のんびりとカリフォルニアでの休暇を楽しんだ。Schurrのパドルが良いと言って勧めてくれて、挙句の果てに、一台送ってくれたのもJoeだった。1990年代末だったか、JoeがFOCに入った頃から、交信するのは少し間遠になったが、それでも1年に一度程度は交信していた。

彼の住むReinsdorfが、対岸の町Nebraに吸収された様子。バッハがカントールを務めた聖トーマス教会でその地位にあるBillingという音楽家の出身地らしい。私がリタイアする計画を告げ、これから旅行を多少できるようになるかもしれないというと、ぜひNebraを訪れるように、彼の家に滞在するようにと勧めてくれた。

彼がメールで送ってきたNebraのWikipediaに掲載された画像。

300px-Blick_auf_Nebra_(Unstrut).jpg

恐らく景色の最も良い地点で撮られた写真かもしれないが、何とも平和で静かな場所ではないか・・・バッハの生地にも近いというNebra・・・ぜひ訪れてみたいものだ。

実は、Joeとの交信で最初に尋ねたのが、Jens DL7AKCのことだった。Jensが、重い病状にあることをFOCのMLで聞き及んでいたからだ。やはり重体の状況で、予後は思わしくなさそうだとのこと・・・私が、過日Jensあてに出した見舞状が届いたことを、Jensの母上がJoeに語ったことを教えてくれた。Jensはまだ45歳・・・Jensが苦痛を感じることの少ないことだけを祈ると伝えた。

社会保障・税一体改革案 

上記が公表されている。こちら

行政独特の表現で案の説明がされているが、内容が抽象的な部分も多く、なかなか理解しがたい。ざっと目を通して、感じた点を幾つか・・・

高齢者へのケアから、小児・若年者への配慮に舵を切っている様子が見て取れる。バランスの問題でもあるが、後者を本格的に、かつこれまでの行政の非効率さから脱却して考えるのであれば、悪い視点ではないように思う。だが、高齢化は確実に進行する。小児・若年者への対策を隠れ蓑に、高齢者への対応を薄くすることのないようにしてもらいたい。

法人税減税が盛られている。法人税がはたして高すぎるのか。それが国際競争力を落としているのか、議論のあるところだったのではないだろうか。メガバンクのように、巨額の利益を上げつつ、法人税をほとんど払うことがなかった企業もある。法人税の機械的な減税には監視を強くすべきだ。

医療介護は、急性期の医療、および介護をマンパワーの面から強化しようとする意図が見える。が、これで間に合うのか。またこの強化策に財政的な裏付けがどれだけ付くのだろうか。現在でも、介護現場で働く方々等の給与は驚くほど少ない。また、在宅介護を進めることと、入院日数を減らすことがセットで進められるようだ。公的な在宅介護の充実もあるだろうが、介護・医療を担う受け皿は、家庭となる。高齢化社会と、女性の雇用促進が一方ではある現状で、介護・医療を受けられぬ人々がでるのではないか、心配になる。

医療現場にいるものとしては、外来数を5%削減とあることが気になる。これまでの行政の医療政策を現場で経験してきた立場からすると、実際に末端の医療機関での外来数の減少はこれ以上になる。医療費の消費税免税処置がとられなければ、外来機能を担う中小医療機関は経済的に今以上に厳しくなることだろう。医師の年齢分布上大きな山を築いているベビーブーマー世代が、大挙してリタイアすることも想像に難くない。そうなってしまってから、元に戻そうとしてもできない。激変を避ける対処方法が必要だろう。

最近、とある地域オケの演奏会に出かけた。農村地帯のど真ん中に、壮麗なホールが建設されている。大きなガラスを多用した、モダンな外観。建物周囲の敷石も、手の込んだものを使っている。ホワイエも複雑な作りになっている。ホールの客席は、舞台に向かって急峻なスロープになっており、音響効果も良好だった。こうしたホールが、当地では各市町村ごとに一か所づつあるといっても良い。こうした設備建物を目にするたびに、恵まれているなと思うのと同時に、それだけの金を費やして建てられたのかと考えてしまう。ホールの催しものを掲示する場所には、二つ、三つの演奏会等のポスターがひっそりと掲示されているだけだった。やはり、こんな設備建物は、このように小さな地方自治体には豪華すぎるものなのだ。

こうしたことに湯水のように金をかけてきた、政治・行政システムに、根本的にメスが入っているのだろうか。税と社会保障の一体改革と同じくして、このように国家財政を破たん寸前にまで追いやってきた政治・行政システムの改革をぜひ打ち出してもらいたいものだ・・・と言いつつ、それによって利権にあずかってきた者たちが、『改革』を打ち出しているのだから、無理なのだろうなとも思う。民主党には、それを望んでいたのだが・・・この一体改革だけでは、以前の政権と殆ど変らない。

福島県原発周辺小児の甲状腺被曝量測定結果 

東電福島第一原発周辺の市町村に住む小児の放射線被ばく調査結果が、報道されている。

以前から繰り返し言及しているが、ICRPの年間100mSvという被ばく限度は、緊急時の成人を対象とした値である。また、内部被曝の影響を考慮したものではない。

低線量慢性被曝の影響が、どのように表れるか、まだよくわかっていないことも多いようだ。発がんにかかわる他の因子でマスクされる可能性もある。が、がんが特に小児に発症することは何としても避けるべきだ。

京大の今中氏がチェルノブイリ原発事故の及ぼした健康被害についてのリポートが、こちらにある。時の権力が、事故を過小評価させようと動くことは記憶しておいた方がよいだろう。

行政担当者が、測定精度が粗いと言いつつ、精密測定が必要なケースはなかったという論理が、意味不明だ。

将来生じるかもしれぬ問題に備えて、被曝量の測定はしっかり行っておくべきだろう。


以下、東京新聞より引用~~~

福島第一周辺の子1000人調査 甲状腺微量被ばく45%
2011年7月5日 朝刊

 東京電力福島第一原発の事故で、国の原子力安全委員会は四日、三月下旬に福島県内の第一原発周辺の市町村に住む子供約千人を対象に行った放射線被ばく調査で、45%の子供が甲状腺に被ばくしていたことを明らかにした。安全委の加藤重治審議官は「精密検査の必要はないレベル」と話している。

 調査は国と同県が三月二十六~三十日に、甲状腺被ばくの可能性が高いと予想されたいわき市、川俣町、飯舘村で、ゼロ~十五歳までの千八十人を対象に実施。45%の子供に被ばくが確認された。

 安全委によると、最高値は毎時〇・一マイクロシーベルト(一歳児の甲状腺被ばく量に換算すると年五〇ミリシーベルト相当)に上ったが、99%は毎時〇・〇四マイクロシーベルト以下。同様の換算で年二〇ミリシーベルトに相当するが、加藤審議官は四日の記者会見で「換算するには(調査の)精度が粗い。精密測定が必要な子供はいなかった」と述べた。

 国際放射線防護委員会(ICRP)勧告では、年間一〇〇ミリシーベルトの被ばくで発がんリスクが0・5%高まるとして、同量を緊急時の年間被ばく限度としている。今回の調査でも一〇〇ミリシーベルトを基準とし、一歳児の甲状腺被ばくの年換算でこれに相当する毎時〇・二マイクロシーベルトを超えた場合、精密検査をする予定だった。

 国が国際原子力機関(IAEA)に提出した報告書では、千八十人の子供の甲状腺被ばくを調査したことを記しているが、何割の子供が実際に被ばくしていたかは明らかにしていなかった。

日本原子力産業協会という団体 

タイトルの名称を持つ社団法人が存在する。サイトは、こちら

1956年に創設された法人らしい。中曽根・正力松太郎等によって、原子力がわが国に導入されたのとほぼ時期を同じくして、設立された組織だ。

同法人の目的の最大のものは、原子力の『平和利用』を国民に理解させ、支持を得ることらしい。それは、事業計画・予算の額にも反映されている。原発推進の世論を醸成するために活動してきた団体だ。

会員は、原子力・原発の建設・利用・維持に関与すると思われる企業群、原発立地の地方自治体、原発・原子力を研究する研究施設等だ。一部の報道機関も加盟している。会長は、新日鉄・経団連の幹部を歴任した方で、理事には、関連する主要な組織の人間が並ぶ。理事長と二人の副理事長が、常勤らしく、経歴の記されていない彼らは天下り官僚なのだろう。産学行政がスクラムを組んで、国民の『教化』に勤しんでいることが分かる。

前にも述べたとおり、事業予算の最も大きな項目は、理解を促進し、世論の形成を図るということだ。原発の一種の宣伝団体であり、原発促進を容易ならしめるために、様々なところに金を配り、マスコミを用いて、プロパガンダ活動に勤しんでいることが想像される。また、どの程度の規模の雇用をしているのか不明だが、人件費は毎年1億円を超え、それをわずかに超える額を、退職金の引当金として積み立てている。常勤の理事長・副理事長は、数年で交代するのだろうが、かなりの退職金を得ていることが想像できる。

今井会長が、総会とやらで東電福島原発事故後に語った内容が載っている。タイトルは、全力を挙げて、福島の復興を、となっている。内容は;

同原発事故は、1000年に一度の天災によって起こされたものだ。だが、結果として、原子力の安全性に対する信頼が揺らいだことは残念だ。

といったことだ。東日本大震災と、それに伴う津波が、同原発の事故の原因であることは言を俟たない。が、果たして十分な備えをしていたのか、は大いに疑問が残る。高々5m程度の津波で、原子炉の冷却機能が完全に喪失してしまう事態に問題はなかったのか。電源が落ちても冷却ができる機能を、数年前に撤去してしまっていたといったことも明らかになっている。

原発の安全を検討する行政の委員会では、貞観の津波という歴史的な大津波があったことを委員から指摘されながら、それに対して十分な議論がされてこなかった。さらには、対策も全く取られていなかった。幾重にも安全対策が取られていると、このサイトでも強調されているが、実際に電源が落ちたら、すぐにメルトダウン・メルトスルーに進行した。その安全対策が砂上の楼閣の上に築かれたものであることが判明した。

同原発事故を天災の所為だけにするのは、片手落ちというべきだろう。むしろ、今井会長は、原発の安全性だけを強調し、国民に原発の安全神話を植え付けきた団体の責任者として、謝罪し反省すべきである。安全性への信頼が揺らいだのではなく、安全性ということがマヤカシであることが判明したのだ。

このように、産学行政が一体となって、原発推進によって得られる利権を目指す、こうした団体は、存在すべきではない。

夏椿 

仕事場の南側、狭い土地に植えた夏椿。可憐な花が満開。

ここに開院当初から数本夏椿を植えていたのだが、数年前、酷暑のおり、おそらく暑さと乾燥でいっせいに枯れてしまった。これは、2年ほど前に植え替えたもの。根元に乾燥を防ぐための小さな灌木も配した。

・・・でも、私が、この夏椿が大きく成長するのを見ることはないのだということに、先日改めて思いが及んだ。苦笑してしまった。

寒肥も十分施したので、今のところとても元気が良い。願わくば、数メーターの高さに成長して、この建物を夏の暑さから守ってくれるようになって欲しい。木々とともにある生活はこころ安らぐ。

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日本学術会議分科会の脱原発費用試算への疑問 

日本学術会議の分科会が、原発撤退に伴い、20年後に電気代が2121円増になると試算したと報道された。

この試算には、いくつも疑問符がつく。

まず、原子炉の耐用年数を何年にしたのか。原発開始当初、耐用年数は16年とされた。が、経済的理由から、それが30年さらには40年に延ばされ、最近では60年までもつのではないかと議論されていた。この耐用年数をどのようにとるかで、コストが大幅に変わってくる。そして、耐用年数を根拠なく延ばすと、事故のリスクが高まる。

原発の廃炉費用は、一基5000億円を超すという。スリーマイル原発事故の経験からすると、1兆円を超すという。さらに、使用済み核燃料の処分にも莫大な費用がかかる。また、万一(といっても、過去何度も起きているわけだが)、重大事故が起きたときに、その対策・対応のコストは莫大になる。東電福島原発の廃炉費用は1兆円を超す。また周囲への被害の弁償は、天文学的な額になる。こうした、発電終了後、ないし発電外のコストをどれだけ算定しているのだろうか。

この試算は、原発を停止させ、火力発電に切り替えた後、温室効果ガスを減らす再生可能エネルギーの比率を高めて、国際的な削減目標を達成することを考えての金額だ。原発廃止による以外のコストが入っている。さらに、20年後という期間の間に、原発以外の技術革新が進むであろうことを考慮しているのか。20年の間の経済の変化を加味しているのか。かなり大雑把にしか試算できないはずなのに、出された数字が2121円と生々しいのは、国民に「現実感」を与えるための演出としか思えない。この数字は、前提の上に前提を重ねて初めて出てくるものだ。その前提が明らかにされなければ、議論のしようがない。

日本学術会議って、こんなレベルなの?



おりしも、わが国の経団連の幹部がヨーロッパを訪れて、ドイツ等脱原発を決めた国で、協議をするとか・・・原発の売り込みなのだろう。原発推進によって利益を得ていた階層・人々が、原発にしがみついている。日本学術会議も、同列?



以下、引用~~~

20年後の電気料金、原発撤退なら月2千円増

2011年7月3日(日)3時16分配信 読売新聞 
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 東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて、原発存続の行方が注目される中、日本学術会議の分科会(委員長=北沢宏一・科学技術振興機構理事長)は、原発の撤退から現状維持・推進まで六つの政策の選択肢ごとに、標準家庭(1か月約6000円)の電気料金が、どれくらい増えるかの試算をまとめた。

 原発を放棄し、太陽光などの再生可能エネルギーに移行した場合の負担は大きく、逆に維持すると負担は小さくなるが、同分科会は、今後、原発の安全規制が強化され、存続しても負担増になる可能性もあると指摘。秋にも最終報告をまとめる。

 試算は、エネルギー政策の議論に役立てるのが狙い。政府や大学などが公表する発電コストのほか、温室効果ガス削減の国際的取り組み、15%の節電、人口減少、原発の安全対策などにかかる費用をもとに検討した。選択肢は、大きく分けて原発の「撤退」、全発電量の約30%を原子力が占める「現状の維持」、50%まで拡大する「推進」。撤退は、全原発停止の時期によって4ケースに分けた。

 現在、稼働中の原発が定期検査を迎える来夏までに全原発が停止した場合は、火力発電に切り替えた後、温室効果ガスを減らす再生可能エネルギーの比率を高めていく。国際的な削減目標を達成するための対策が本格化する2030年には、標準家庭1か月の電気料金の上乗せは、2121円と算出した。


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「福島原発行動隊」始動 

以前にもご紹介した福島原発行動隊が、実際に動き始める様子。

主唱された山田さんという方のインタビューがネットでみられる。こちら

技術者は、思想でもなく、損得でもなく、「理(ことわり)」によって動く。参加する方々の思いは様々だが、放射能への感受性が相対的に低い、老齢の技術者が、若い作業員の代わりをしたり、補助をすることで、原発事故の解決に道筋をつける助けができるのではないかという思いは一緒だ。・・・という山田さんの言葉にこころが動かされる。

山田さんが、最後に述べている「当事者にすべてを開示し、解決することを求めるのは無理だ」というのも納得が行く。現時点で、事故や対応の瑕疵について責任を追及しても解決しない。力を合わせて、皆ができることをすることだ。問題の解決に目途がついたところで、このような事態をもたらした『システムのエラー』を根本的に正すことが必要なのだ。

この自発的に集まった技術者集団について、日本のマスコミは、ほとんど報道しないらしい。我々は注目し、彼らの言動をネットで広めてゆきたいものだ。



以下、引用(ブログ・サイトで広めて頂きたい)~~~

「福島原発行動隊」、始動へ=収束作業で現場視察―リタイア組400人志願
時事通信 6月30日(木)18時59分配信

 福島第1原発事故の収束作業を志願している「福島原発行動隊」が7月中旬に現場の状況を視察することが決まった。元技術者らリタイア組約400人が参加を表明しており、政府や東京電力との打ち合わせ、1カ月程度の訓練を経て、「9月中にも作業に就きたい」という。
 同原発では、高い放射線量で被ばくする作業員が相次ぎ、人手不足が深刻化している。元技術者の山田恭暉さん(72)が「若い人よりも被ばくによる影響が小さいわれわれ引退組が作業に当たった方がいい」と呼び掛けたところ、6月末現在で、60歳以上の約400人が参加を表明したほか、約1200人が支援を申し出た。
 山田さんらは5月末、細野豪志首相補佐官(現原発事故担当相)や東電幹部と接触。細野氏らから「行動隊を受け入れたい」との意向が示されたため、志願者の経歴、能力を記載したリストを手渡したという。
 参院議員会館で30日に開かれた行動隊の説明会には、約150人が出席。山田さんは、元放射線管理士、元原子炉設計技術者ら計5人で7月中旬に現地に入り、同原発の吉田昌郎所長とも意見交換する予定であることを報告した。実際にどのような任務に就くかは視察を踏まえて検討するが、当面は原発周辺のがれきを重機で除去する作業などを想定しているという。
 奈良県生駒市から駆け付けたというプラント工事の元技術者(66)は「循環注水冷却の配管の水漏れは、完全な素人仕事。頭数だけそろえて素人ばかり集めたためだ。早く現場に入れるようにしてほしい」と話した。