今朝の7メガロングパス 

今朝、7メガを6時前からワッチした。地磁気嵐が来ているとの話があったので、南北方向のパスが開けるはずと、ビームをインド洋に向けた。ZS1Dからコールされる。信号は強くはないが、ノイズレベルも高くなく、しっかりコピーできる。ついで、Frantz FM7AAといったカリブ海勢も含めて、数局の東海岸勢からも呼ばれた。ビーム組は、S9を振っている。ベアフットにワイアーアンテナ組もS5から6程度。

Al W1FJは、ロータリーダイポールだそうだが、S8程度で来ていた。来夏、私がシアトルに行くと言う「噂」を聞いたが、東海岸には来ないのかと尋ねられた。彼が、仕事の旅行の合間に私の家に来たのは、もう四半世紀前になる。時間が経ったものだと、互いに詠嘆しあう。彼は、8月上旬に子どもと孫を連れて、航海に出かけるとのこと。

John W8FJは、ペンシルバニアの獣医師。娘さん家族と楽しいクリスマスを送った様子。お孫さんは生まれたばかりだったのではなかったか。2エレのビームで強い。ロングパス方向に開けた場所にお住まいのようで、ショートパスよりもよほど有利だとのことだった。

ブラジルの局とも交信したが、5Wとのことで驚いた。QRPでも地球の裏側からしっかり飛んでくる。

いつもこの時間帯には、このロングパスを利用して交信する、アジア・北米の信号を聞いたものだが、今朝に限っては、ほとんど聞こえなかったような気がする。バンドは、確実に開けていた。楽しみ方は人それぞれだが、勿体無いと思う。ベアフットにワイアーでも、相手がビームであれば十分交信可能なのだ・・・などと思っていると、すぐ下で、国内同士の某クラブのオンエアーミーティングが賑やかに始まっていた。7025は、国際的にはDXウィンドウなのだし、このCONDX最盛期、バンドが世界に向けて開けている時に何もここで・・・と呟きながら、バンドをスイープして、そこから立ち去った。

双葉病院事件は終わっていない 

この震災・原発事故の際に、医療従事者が患者を医療施設に置き去りにしたと誤まった報道をされた「双葉病院事件」を、忘れるわけにはいかない。高齢の院長始め、スタッフがぎりぎりまで頑張り、最後に自衛隊の救助が向かうと知らされて、警察に促され、救出当日の未明にパトカーで病院を後にした、救出時に患者だけが取り残されたかのように見えた、という事件だ。

同病院の医師の方が、ブログで、この事件の経緯を明らかにしている。「博文会ブログ」こちら。淡々と経緯を記しているだけだが、読むと、当事者の方の無念さが伝わってくる。様々な報道番組・記事の引用があり、是非ご一読をお勧めしたい。

疑問と解決すべき問題は以下のようなことだろうか。

○他の医療機関は、早々に患者の避難が済んだのに、この双葉病院の患者とスタッフの救出が最後まで残されたのはなぜなのか。県・国それに自衛隊に、検証する責任がある。

○県は、自衛隊からの断片的な情報だけをプレスリリースしたが、それが適切であったか。県の救出対応の責任と併せて、明らかにすべきだろう。

○マスコミは、県からの情報で、「病院・医療従事者が悪い」というシナリオを作り、それに沿って報道し続けた。そうした世論誘導的な報道の在り方に対する反省が不十分だ。「患者の置き去り」ではなかったということが判明した時点で、報道の誤りを反省し、繰り返さぬための検証をすべきである。それがまだなされていない。

お茶管 チェロパート 

もう30数年前の写真なので、公開しても肖像権には問われまい・・・私が大学オケでチェロのトップを弾かせて頂いたときのチェロ女性陣。いや、男も数名いたのだが、どういうわけか写真に残っていたない。リハを終え、本番前のひと時。

栄光あれ、お茶管チェロパート・・・皆可愛かったなぁ。若干二名、地域オケでチェロ奏者として活躍なさっていることを風の噂に聞いているのだが、皆どうしていることだろうか。全員大学入学後に楽器を始めた方ばかりだが、皆とても上達していた。


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機能しなかったSPEEDIによる予測 

原子力災害時に、放射能汚染を予測するシステムSPEEDIがある。文科省配下の財団法人原子力安全センターが統括するシステムで、過去130億円の費用をかけて作り上げられたらしい。原発事故等に際して、気象・地理条件等々をパラメーターとして、放射能汚染の拡がりを予測するシステムである。東電福島第一原発事故前5ヶ月にも、政府の事故対応の訓練に用いられていた。

過日の、東電福島第一原発では、しかし、この予測システムが機能しなかった。昨夜、テレビ朝日のニュース番組で特集をしていた。文科省・原子力安全委員会・原子力安全保安院等々関連する行政機関は、事故後すぐに上記センターにシミュレーションをすることを指示した。中には、40数回も指示した行政機関もあったらしい。しかし、それらのデータは、国民、特に汚染が拡大した地域の住民はおろか、官邸にさえも上げられず、住民の避難誘導に利用されなかった。原発の水素爆発が起きた直後、行政の放射線モニター作業は開始したが、地域住民は置いてきぼりだったらしい。高濃度汚染にさらされた地域の住民は、何も知らされず、そこに防護服に身を固めた行政担当者が、放射線量測定とモニターポスト設置に現れ、殆ど何も告げずに作業だけをしていったということのようだ。

上記行政機関の言い分はいろいろあるようだ。

原発から漏出し、爆発によって飛散した放射能物質の線量の数値がなかったので、予測が不正確になると思ったので出さなかったという言い訳を述べている行政官がいた。しかし、その後の実測値が、予測データとよく一致していたことが判明しており、汚染の絶対量は予測できぬまでも、同心円ではない不定な形で汚染が進むことが予測できたはずであり、この言い訳は成立しない。

政府が、同心円状に避難指示を出していたので、それに遠慮したということを言っている行政官もいた。しかし、これまでシミュレーションで汚染は同心円にはならないことが分かっているはずで、地域住民の安全を考えたら、政府の方針に意見をするべきだった。あの同心円の避難対応がおかしいことは、素人でもわかることだ。政府に意見することが、予測を担当し、情報を得る立場にある行政官の責任だったはずだ。

一番多く聞かれた言い訳は、他の省庁・期間が官邸にデータを上げると思っていたという、責任回避の言い分だ。データが出たならば、原発対応に多少なりとも責任のある部門にいる行政官は、政府にすぐにデータを上げるべきだったろう。情報が重複しても良いはずだ。それまでSPEEDIを用いた訓練を重ねてきたのは一体何のためだったろうか。

原発事故という、起きないと彼らが信じていた事態になって、対応ができなかった、固まってしまっていたというのが、実際のところなのかもしれない、と最初好意的に考えた。

でも、巨額の予算を用いてシステムを築き上げ、それを用いてシミュレーションを重ねてきたのだから、その言い訳は通用しまい。

官僚制度の制度疲労が、この問題にも典型的に表れているように思える。

第一に、硬直化し、責任を取ろうとしない制度の問題だ。硬直化とは、新たな事態に対応できぬ様態を指す。過去経験したことのない状況では、判断を停止し、責任回避に走ることになる。

第二に、情報を隠す、自己に都合の良いように利用する習性があるのではないだろうか。15分間でデータが出ると言うSPEEDIの情報をなぜ40数回も同じ部署から、原子力安全センターに要求したのだろうか。その情報は、専ら自らの関心のためであって、地域住民のためではないのだ。この習性は、情報を自分たちだけのものとし、必要とあれば、小出しにする、または都合の良い情報だけを公開するということにも通じる。医療現場にいると、そうした官僚の習癖を繰り返し見せつけられている。こうした地域住民の安全に直接かかわる情報を、秘匿したことは決して許されるべきではない。

この事態をもたらした、行政責任者は業務上過失を問われるべきではないだろうか。

情報を秘匿し、都合の良いように利用する行政の在り方を根本的に改めるべきだ。行政の存続・利権が自己目的化する硬直した制度も問われるべきではないだろうか。

万華鏡のように開けた7メガ 

昨夜の7メガは、凄かった。あれほどのオープニングは、過去にもそれほど経験したことがない。

北半球が、全域同時に開け、オセアニアも聞こえていた。アフリカ・南米は聞かなかったが、時間を選べば、そちらにも開けていたことだろう。全世界にほぼ同時に開け、万華鏡をのぞくような様相を見せていた。

英国のFOCクラブ局G4FOCが結構な強さで入感していた。Bob M0PIEが運用している様子。しばらくコールしたが、ヨーロッパの壁は抜けない。あちらではお互いにS9の信号のようなので、アジアの東端からは割り込むのは無理というものか。少し下でCQを出すと、ヨーロッパ北部、西部と北米、特に東海岸から次々に呼ばれた。

後で、メールボックスを覗くと、Pete W1RMからメールがあり、私がヨーロッパ勢と次々に交信をするのをしばらく聴いていたと知らせてきた。少なくとも北半球は電離層によって完全につながっていることを感じる。この感覚は、アマチュア無線をやっていなければ分からないものだろう。

これまでの経験からすると、太陽面活動の活発なこの時期では、このCONDXは1月中旬まで続く。1月下旬から春めいたCONDXになり、14メガの深夜にヨーロッパが強烈に開けるようになるはずだが、さてどうなるか。

QRQの訓練 

夜寝る前、米国西海岸では日の出になる。コーヒーや紅茶を注いだカップを片手に、知り合いが7メガに顔を出す。こちらは寝る前の挨拶を送り、あちらは朝の挨拶を送ってよこす。それがこのところのありふれた日常になっている。Steve N6TTや、Jim W6YAそれにBob W6CYXといったCW仲間との交信だ。K6XKのQRQネットに仲間入りすることも時にはある。

QRQで送信し、それがぴたりと型にはまり、自分の意思が伝えられた時には、ある種のカタルシスを感じるほどだ。でも、時になかなかうまくゆかない、または劣化していることもある。

能力が劣化していると感じるのは、次のような場合・・・

○自分のコールを打ち損じる。世の中に様々な固有名詞、単語等々があっても、一番打っているのは、自分のコール。それを打ち損じるのは、送信能力が劣化している証拠だ。

○長い単語を、一息に送出できない場合。これは、スペルの記憶が怪しい場合、特に打ちにくい単語の場合があるが、体の運動系がついて行けぬ場合があり、それは明らかに送信能力の劣化だろう。

○単語間のスペースをきちんと保てぬ場合。これは、受信者が取りにくいことになる。メッセージ、単語、それを送出という流れが淀みなく流れる場合、スペースは的確に保たれる。

英語の知識を意識に上らせることが関係してくることも多い(海馬の機能が関わると思われるこの機能が結構加齢とともに落ちていることを自覚する)が、それとともに、手・指の運動系が意識の指示する通りにパドルをコントロールできるかどうか、が関わってくる。

訓練でどこまで行くか、また老化による劣化をどれだけ食い止められるか、楽しみながらの訓練が続く。

ネガティブな動機付け 

Yosyanさんのブログ、本日の内容を読んで、なるほどと納得した。小児科・産科・救急勤務医の交代勤務制導入促進策として、その制度を導入しなければ、「加算」をできないようにする、という行政の方針だ、というのだ。

医療現場を何らかの方向にむかせるために、ネガティブは動機付けを行う、という手法である。近年は、診療報酬上この手法が頻繁に用いられてきた。24時間救急患者対応をしなければ、再診料を下げるとか、精神科外来で一定時間診察しなければ加算が取れないとか、だ。次回の改定では、精神科診療所が24時間患者対応をしなければ、加算を大幅に減らすといった策が検討されていると聞く。一人医師が開業している施設で、24時間対応させるなど、滅茶苦茶である。要するに、これは大幅に診療報酬を減らすことに他ならない。その行政の出す表向きのモットーは、『地域医療の確保』である。何という矛盾、皮肉。

Yosyanさんも指摘されている通り、上記の交代勤務制の導入促進策は、大病院しか対応できない。さらに、小児科・救急等は不採算である。とすると、地域医療で何とか小児科・救急を担ってきた医療機関は、そうした科から撤退することになるだろう。そして、大都会の大病院だけに小児科・救急の医師が集まることになる。地域医療のさらなる崩壊が進む。

これまで行われたネガティブな動機付けは、医療現場の士気を落とした。診療報酬減収の多寡よりももっと大きな問題を残す。こうして落ちた士気は、診療報酬を戻せば戻るものではない。こうした手法で医療現場を動かそうという厚労省のやり方は、地域医療を積極的に破壊する。

国策関連死 

南相馬市大町病院からの報告。

看護師等スタッフが足りない病院で、震災前と同じ行政基準を適応され、さらに入院制限までかけられて、診療を続けておられるようだ。経営的にきわめて厳しい状況にあるのだろう。浜通りでは、医療が成立しがたくなっているように思える。

最後の方に記された四つのifは、重たい。


MRICより引用~~~

福島県南相馬市・大町病院から(2)

南相馬市大町病院
佐藤 敏光

2011年12月23日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp
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入院患者数は59名(満床は57名)となりました。満床以上の人数が入れられるのは、同じ階にある開かれていない病棟の2人部屋のナースコールを繋ぎ直して使えるようにしたからです。しかし、1単位の病床を増やすのは限界があるようで、ナースコールが鳴りっぱなしというような事態も生じています。

12月から2名の看護師が復職し、看護師数も震災前の約半数の46名となりました。ただ、増えつつある看護師数も1病棟を開くにはまだまだ足らず(急性期病棟を開くには10名以上必要)、外来(の夜勤)に入ってもらうしかありませんでした。看護師の帰還もすぐには望めず、急性期病床を諦め、看護基準が緩い療養型(本院には60床と24床の療養型病床があります)を開くか選択に迫られています。

確かに急性期に入院した患者さんの中には病状が安定しなかったり、家族の受け入れができないため入院が長期化する患者さんが出てきています。そのような患者さんを療養型に移すことにより、急性期病床の余裕も生まれるかも知れません。

一方では、急性期と慢性期とでは入院基本料が大きく異なる上、急性期以上に手のかかる慢性期の患者の場合、看護師にかかる負担は今以上に大きくなる可能性があります。急性期や看護基準の高い病院に厚くする一方で、長期入院患者を社会的入院と決めつけ、早く退院させるために、慢性期病院の入院基本料を減らし続けてきた日本の医療制度にも原因はあるように思います。

また厚生労働省は9月6日に医師や看護師数が少なくなった被災地の病院に対し、震災前の看護基準(本院は10:1)で請求して良い(9月6日措置)と言っておきながら、入院患者の増加分は2割までと事実上の入院制限を行っています

3月19日と21日に計124名の入院患者を受け入れてくれた群馬県は県内の病院にオーバーベッドを認める超法規的処置をとってくれましたが、福島県にはその動きはありませんでした。3月20日午後に13名の患者がヘリコプターで県立医大に運ばれましたが、入院することなく、外来ホールで1夜を明かした後、群馬県にヘリ搬送されました。(相馬市に住所があった1患者には県立医大から1日分の入院料の請求がきたそうです

大町病院は急性期104床と療養型84床を持つケアミックス型の病院で、それなりにバランスを保っていましたが、今回の福島第一原発事故では、福島県内に受け入れ先が見つからずに大勢の入院患者が残る結果になってしまいました。早期から重症患者を中通りの病院に搬送させたり、内閣府の役人が病院を訪れて避難指示を出した南相馬市立病院(太田圭祐書;南相馬10日間の救命医療)とは異なり、警戒区域で避難が後回しとなった双葉病院と似た運命を辿るところでした。

最近大阪にあるテレビ局が災害関連死について番組を作りたいと訪れました。地震や津波のため間もなく亡くなられた方は認定には苦労しないと思います。しかし、搬送された後に肺炎や元々あった疾病のために亡くなった方については、認定が難しくなっています。

仮定の話として、もし原発が爆発しなければ、南相馬市が物流が途絶えなかったら、Speediのデータをきちんと発表し、3日間位の屋内退避で大丈夫だと保証してくれ、48時間以内のDMATではなく長期滞在してくれる医療スタッフが来てくれていれば、30km圏内の病院の患者は搬送されずに済んだし、現在のような南相馬市の医療事情(MRIC Vol.341地域医療なくなる不安~南相馬市の現状)にはならなかったように思います。

その意味では搬送後に亡くなった方は災害関連死ではなく、国策関連死とも言え、国策のために尊い命を落とした戦死者と同じだと思うのです。
広島の原爆記念公園にある碑文、”安らかにおやすみ下さい、過ちは繰り返しませんから”は原発事故には当てはまらないのでしょうか。

最後に病魔と闘い、南相馬に残った妊婦のために、国策に抗して自分の財産を除染費用に充てた高橋亨平先生の文章を載せます。You'll be back!
(こちらからダウンロードしてご覧ください→ 
http://expres.umin.jp//fukushima/iwillbeback.pdf)

実質国有化は、結局誰のためか? 

植草一秀氏によると、「実質国有化」とは「公的資金注入による救済」に他ならないという。過去に行われた「実質国有化」の例として、竹中小泉政権時代に行われたりそな銀行潰しを挙げている。竹中小泉政権に批判的だった、りそな銀行幹部を追い落とすために、竹中平蔵氏が仕組んだ施策により、りそな銀行は「実質国有化」され、それによって、政権サイドの人間が、経営陣に送り込まれた、ということらしい。この事実の妥当性を私は判断できないが、あの政権であれば、この程度のことは当然行っただろう。

で、東電が「実質国有化」されるということは、本来破綻させられるべき企業を、税金投入によって温存し、そこに官僚が天下る場を作ることを目的としているのではないか、というのが植草氏の読みだ。残念なことに、これも大いにありうる。

原発事故補償、原発事故対策・廃炉等によって、東電はすでに債務超過の状態にある。企業としては、破たん状態にすでにある。一方、これまで、経済産業省と一体になって、原発を推進してきた企業としての責任を誰も取ろうとしない。資本主義社会・自由主義経済下であるなら、東電を一旦破綻させることが必要だ。破綻しかかった企業を、税金を用いて、官僚が乗っ取り、甘い汁を吸おうとしているのは社会的な倫理に反する。私は、東電の弱小株主としても、東電を破綻させることを要求したい。

ここで東電を破綻させなければ、原発が一旦事故を起こした場合、発電企業が経営的に立ち行かなくなり、原発推進の施策を取った経営陣の責任が追及されるという強力なメッセージを市場に送り出さないことになる。原発事故は、物心両面、そしておそらく人命についても計り知れぬ禍根を残す。そのメッセージを、有効な形で残さなければならない。

それに、東電とタッグを組んで原子力行政を推進してきた、官僚機構も抜本的な改革が必要だ。科学技術庁が無くなってから、経済産業省とその配下の組織が、原子力行政を推進してきた。そこで甘い汁を吸い続けてきた官僚がいるはずだ。例えば、1970、80年代に欧米では開発を断念した、高速増殖炉の開発をつい最近まで続けてきた、わが国の官僚機構、その配下の組織をみれば、如何に杜撰な計画に基づいて原子力行政が行われてきたかが分かる。財界と電力業界を束ねて、原子力安全神話を作り、原発を推進してきた官僚機構、その配下の組織にも一旦退場してもらわねばならない。官僚機構の無謬神話が作り出す問題を徹底して検証してもらいたいもの。

やりたいようにやってきた連中が、この事故に乗じて、さらなる利権にありつくことはあってはならないことだと思う。


以下、引用~~~

東電、実質国有化…官民で総額2兆円支援へ

 政府は原子力損害賠償支援機構を通じて東京電力の3分の2以上の株式を取得し、東電を事実上国有化する方向で調整に入った。

 支援機構が1兆円を出資し、主力取引行にも総額1兆円の追加融資を求め、官民で総額2兆円の資金支援をする。福島第一原子力発電所の廃炉費用などがかさみ、東電が債務超過に陥ることを防ぎ、リストラを強力に進める。

 関係者によると、支援機構は20日から、主力取引銀行に対して支援策を提示し始めた。年明けから本格的な交渉に入り、来年3月のとりまとめを目指す。

 取得するのは東電の種類株などになる見通し。既存の株主が持つ普通株と区別することで、将来、機構の保有分を売却する仕組みが作りやすくなる。

(2011年12月21日03時16分 読売新聞)

週末の夕食 その28 

患者の親御さんからお礼にと物を頂くことがある。既製品のお菓子等より、自宅で作った野菜等の方がうれしく、その場合、遠慮なく頂く。値段やブランドではない。気持ちの問題なのだ。休みの日に診療して差し上げた患者、2歳のM君、のご家族が、大きな段ボール箱一杯の野菜を持ってきてくださった。その中に、立派な白菜が一個。白菜を使った料理を考えた・・・が、一夜漬け位しか思い浮かばず。レパートリーにはない 笑。そこで、ネット検索・・・白菜、豚肉の甘酢あんかけに決めた。レシピはこちら

美味しくいただいた。でも、二人だけの食事だと野菜をなかなか消費できず。つい10年前までは、7人家族だったのだが。家族そろって食卓を囲むことは、本当に幸せなことだったのだ。

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2011を終えるにあたって 

英文ブログにも同じようなことを記したが、こちらでは簡単に・・・

今年を終えるにあたっての感想を記す。

4月29日に母を天に送った。世の中の常識から行けば、成功の人生ではなかったかもしれないが、良い人生を生きたと思う。特に晩年、認知症に冒されても、笑顔で人々に接し続けたのは、本人の努力ではないにせよ、人生の終末はこうありたいと思わせるものだった。家族に良い生き方の手本を示してくれた。

3月11日の大震災に始まる津波・原発事故も大きなショックだった。原発事故はまだまだとても収束したなどと言えない。関心を抱き続けなければならないと思う。

リタイアを決めたこと。一番の理由は、健康上の自信がなくなったことだった。お隣で開業なさっている産婦人科医も、何か大きな病にかかったらしく、新年早々2,3か月休診とのこと。大地震の起きた時、白内障の診断を受けた眼科診療所の駐車場でぼー然となり、揺れる電信柱を眺めていたことだった。リタイアは、しかし、新たなことを始める契機と考えたい。

無線では、多くの楽しい出会いがあったが、無線の交信内容が乏しくなっているような気がしてならない。CWopsからの退会では、波乱を多少生じさせてしまったような気もするが、やはり私は一対一の付き合いを基本に楽しんでゆきたいものだ。来年夏、シアトルにW7 FOC EVENT参加のために出かける予定。

音楽的な展開はなかったなぁ。フォーレのピアノトリオ1楽章を10月に聴衆の前で弾いたが、納得のゆくできばえでは到底なかった。そろそろこちらも引退かと思っているが、少しずつ練習だけは続けようと思う。バッハの無伴奏を少しずつ・・・。M君、何かやらないか・・・とブログで声をかけてみる 笑。

記憶力等能力的な減退を自覚し始め、意識的に読書を続けてきた。ここで感想を記した、シブリン著「バッハ無伴奏組曲」吉田秀和著「楽しむものに如かず」等に加えて、金子勝著「新・反グローバリズム」が印象に残った。それに、歴史特に日本近代史が面白い。日本近代史を理解する場合に、天皇制の問題が重要な問題になることを感じた。1990年代からの、fMRIによる脳科学の大きな発展に基づく、脳機能の様々な研究にも目が離せない。変わったところでは、学生時代に手に入れた波多野精一著「原始キリスト教」も面白かった。ざるのような記憶力に鞭打って、来年も勉強をし続けよう。

老いを自覚し始めた現在、英文ブログでも記したBrowningのGrow Oldという詩を座右の銘にして来年を生きてゆきたいものだ。

福島県の人口減少 

郡山市出身の方が、知り合いにいる。彼女のご両親が、震災で家に住めなくなり、弟さんの住む新潟に転居されることになったと伺った。彼女によると、小学校等でも、学童の県外への移住が多く、3,4割の学童がいなくなるのではないかということだ。学年末に終業式と、お別れ会を一緒に行なう学校が多いとのこと。この学童の移住は、放射能汚染を心配される両親の判断によるもので、一時的なものではなく、長期間になるのではないだろうか。

また、福島県立医大の皮膚科の教授が、ある雑誌に寄稿していたところでは、医局員が震災直後殆どいなくなってしまったが、現在は8名でどうにか医局を運営しているとのことだ。おそらく皮膚科は女性医師の比率が高いためもあるかもしれないが、放射能汚染を恐れて福島市の同医大を去ったということなのだろう。

福島県の人口動態を少し調べると、人口減少数は、直近のデータでは絶対数で北海道についで二番目。減少率でも20位以下だったものが、8位程度に入っている。減少率の値は0.6%前後らしいので、上記の知り合いの方の印象とは乖離があるが、住民票は福島県に残しての移住という方々も多いのではないだろうか。しかし、放射能汚染の問題は、そう簡単には解決しない。小児を中心とした、この大きな人口減少は、長年にわたり続き、元に戻らないと予測すべきだ。福島県は、元来出生率が全国に比べて高い地域だったが、それも大きく低下することだろう。将来の地方を支えるはずの小児がいなくなることは、地方自治体として重大な問題だろう。

原発事故による、放射能汚染は、このように人々から「故郷」を奪うことを銘記すべきである。

2001年からだったか、原子力安全保安院は、原子力行政上の大きな権限を握り、原発推進、そのための国民の「教化」を行ってきた。この産業経済省配下の法人のサイトを見てみると良い。彼らは、原子力施設の安全を高めることではなく、原発の安全神話を喧伝することを主な業務にしてきたことが分かる。その背後には、政官業の原子力に利権を持つもの達がいた。同院が、今でも同じように存続し、原発事故に関して「仕事」をしていることが不思議でならない。このように原発を誤った方向に導いてきた組織は、即座に廃止し、第三者組織に置き換えるべきなのではないだろうか。

医師という仕事 

一昨日夜中に熱発し、久しぶりに病人を経験した。熱によって、少し意識レベルが下がるなか、取り留めなく「医師」という仕事の因果を考えていた。研修医になってから、特に開業してからは、体調不良で休むわけにはいかず、ふぅふぅ言いながら仕事をし続けてきた。変わりがいないから仕方ないのだが、自ら病気になっても、病人を診つづけなければならないことが、因果なことだと思うのだ。

この因果な商売である、医師という仕事を、自らの病気を抱えながら、誠実にこなしておられた医師を何人も知っている。

大学からの派遣で某市民病院で仕事をしたことがあった。1年未満の派遣だったが、大学で生活を続けていた身としては、市中病院の生活は新しい発見が多かった。二次救急的な施設だったもので、夜間救急はかなり大変な仕事だった。当時院長をなさっていたのは、お名前を失念してしまったのだが、40歳代半ばの外科を専門とする先生だった。いつも物静かで、何か慌てたり、ましてや怒ったりなさっているところは全くない方だった。救急診察室で、急患に対して、懇切丁寧な対応をなさっていたのを今でもよく覚えている。市民病院から大学に戻り、ほどなくして、彼が胃がんで亡くなったことを知った。時期から考えて、私が一緒に仕事をさせて頂いた時期には、きっと胃がんと分かっていたのではないだろうか。

大学を辞し、開業するまでの間お世話になった民間病院で、病理出身という医師がいた。私よりも少し若い位。医局会等でも積極的に発言し、診療でも活躍していた様子だった。しかし、しばらくして、彼が肺がんにかかったということを耳にした。その入院治療を終え、仕事に復帰された。それまであまり話をしたことがなかったのだが、廊下ですれ違いざまに声をかけたことがあった。体調を尋ねたのだったろうか。彼は、肺がんで治療を続けていると全く臆することなく私に語った。まるで、一個の症例について語るかのように。開業してほどなくしてから、彼が脳転移を起こし、ぎりぎりまで仕事を続けていたが、最後には、自分で自分に打つ点滴内容を指示して(主治医と相談してということだろうが)、母校である近くの医大の病院に運ばれていった、と聞いた。その後のことは聞かないが、病状からかなり難しい状況だったのだろう。

医師も有限な生命を持つものであり、たまたま仕事が、その生命の灯を消えぬように病者と一緒に戦うか、生命の灯が消えようとする病者を見守ることであるに過ぎず、因果とまでは言えないのかもしれないが、同業というバイアスがあるとしても、自らの生命を削りながら、病者の生命を灯そうとする仕事という側面があるのではないか。

ベッドに横たわりながら、つらつらとそんなことを考えていたが、今日には回復し、またいつも通りのルーティンワークをこなしている・・・これも、あと3か月と11日でお仕舞だ。

最近の交信でうれしかったこと 

最近の交信でうれしかったこと

1 ブラウニングの詩

Mike W7LPVと先週話した時のこと、週末、17日が72歳の誕生日だとのことで、歳を取ったものだ、と彼が呟いた。歳をとることの負の側面が、彼の面前に大きく立ち現われているのかと思い、Robert Browningの詩、Grow Oldを紹介した。私の先輩というべきか友人というべきか、東大の教授をなさっていたW氏が、若年性アルツハイマーにかかり、退職され、それを公表されたときに、あいさつ文の最後に引用されていた詩である。その経緯もMikeに話した。Mikeはとても関心を持ってくれて、調べて読んでみたいと答えてくれた。もっとも、彼は加齢の陰の部分に圧倒されていることはなく、72というのは唯数字に過ぎないと思うとのことだった。来年も元気にピアノの練習にますます傾倒していってもらいたいものだ。

2 腐った卵ではなく、花束を

昨夜、7メガが、ふわっと北米の東北部に開けた。Pete W1RMが呼んでくれた。私が来年の夏シアトルに出かける予定にしていることを聞き、東海岸まで足を延ばさないかと再び誘ってくださった。CWopsの会長をなさっているPeteは、私がCWopsを辞めると知らせたときにも、CWopsを私が辞しても、彼の家を私のために空けておくという約束は生き続けると返事を下さったのだ。CWopsへのかなり批判的な見解を述べたのに、である。来年は東海岸に足を延ばすことは無理かもしれないが、近い将来、皆と私があまりに年取らぬうちに訪れたい、Wash DCのミーティングにひょこっと、私が現れても、腐った卵を投げつけたりしないかと尋ねると、いや、そんなことは決してしない、花束を投げようと仰って下さった。クラブを辞しても、友人であり続けるという彼の度量の広さに感動・・・。

3 新たなアイドル

W4KLY Rayと今朝21メガで交信した。彼は72歳。お互い歳だねと言われて、少し複雑な気持ちだったが(苦笑)、確かに、交信時に自己紹介の一環として、年齢を紹介すると、相手の年齢が自分よりも若いことが段々と多くなってきた。無線交信で、相手への関心を抱くこと、細かな手の運動であるパドル送信の訓練を続けることが、脳を活性化し、我々の若さを保ってくれるだろうことをお話しした。彼も納得してくれて、最近、92歳だが、かくしゃくとしているハムと交信し、彼がRayにとって新しいアイドルになったと仰っていた。前を向いて進んでゆきたいものである。 

日本の医療が向かう先は? 

米国で「虫垂炎から腹膜炎になった消化器内科医」のブログ。あちらの医療事情が、具体的に理解できる。TPPが批准されたら、このような医療になることを、国民は知っておくべきだろう。こちら

今日、午前中の外来、60名弱の診療をして、声が枯れかけた。このように忙しいときに良く考えるのだが、日本の医療は、平均寿命や乳児死亡率といった様々な指標から、世界で一番の医療制度だとQHO等によって認定されている。一方、それに拘わらず、患者の評価は、それほど芳しくない。

患者に不評なのは、何が原因か。自分が医療従事者だから贔屓目に見るわけではないが、医療従事者の資質の問題などでは決して内。上記の米国の医療現場の状況を知るにつけ、日本の医療の患者対応に医療従事者の資質の問題があるとは到底思えない。やはり、医療現場が忙しすぎるのではないだろうか。

私の仕事場は、通常は忙しくはないのだが、先日まとまって患者がやって来たことがあった。初診でかかる患者のお母さんが、そのように多忙を極める状況下では、「医師の立場」からすると、まどろっこしい説明を長々とし始めたので、「それは分かった」と話を途中で折ったことがあった。すると、お母さんは、どうして話の腰を折るのか、全部聞かないのかと強く私に抗議された。彼女の言わんとすることはほぼ理解できた積りだったし、患者が立て込んでいるので、と自分を納得させたが、確かにその母親の感情を害してしまったかもしれないと後になって反省したものだった。

患者が多数一遍に来院する状況は、様々な理由があるが、一つには、日本の医療のアクセスが全く自由なためということがあるのだろう。無料、または無料に限りなく近いコストで、いつでもどこでも医療機関にかかれる、というアクセスの自由さだ。歴史的にみて、この体制は稀有のものだ。また、医療費の体系が、そうしたフリーアクセスを前提としたものになっている。要するに、たくさんの患者を診ないと、経営が成立しないのだ。

このフリーアクセスは、医療従事者の犠牲的な働きと、十分時間をかけて丁寧に診てもらえない(こともある)患者の我慢で維持されてきた。が、そろそろ限界に近づいている。

為政者と官僚は、医療費をさらに切り詰めて、医療を破綻させ、それに伴い、自由診療化する、即ちアメリカ化させることを目指しているように思える。

最初に挙げたブログに記されたような米国流の医療制度になってほしくはないのだが、さてどのようになることだろうか。

それだけじゃねぇ 

このところ、夜間の7メガが、もう一つ二つなので、朝のハイバンドに出ることが多い。今朝も、日が昇るころからハイバンドがさっと北米方面に開き始めた。印象に残った交信相手は、21メガで会った、Jim WA3HIC。おそらく初めての交信で、ありきたりの短いものだったが、彼の使っているアンテナを知って、興奮した。TW2010という変形垂直ダイポールを、屋根裏にセットしているというのだ。東海岸のメリーランド州から、彼の75Wの電波が、そのように小さなアンテナで屋根裏から輻射され、遠くこちらまで届いている、ということに単純に感動したのだ。すぐ後でメールが彼からあり、街中の住宅に住んでいるので、アンテナ設置が制限されており、それしか選択肢がないのだ、とのことだった。

いつもお目にかかるアリゾナのBob W7AYNと昨夜7メガで会ったのだが、彼もアンテナには苦労している口である。高さがせいぜい6mのロングワイアーで全バンドに出ている。だが、彼にも野望があり、28メガと50メガのクワッドを6mの高さにあげることを考えているのだ。私も、10代の時に、竹と木で、21メガのクワッドを作った。給電点が手に届くほどの高さしかなかったが、それでも全世界と交信できた、と申し上げた。彼にしたら、とっくにご存じのことだったろう。60歳台後半になっても、こうして設備を許せる範囲で向上させようという意気込みは素晴らしい。

朝のハイバンドをざっと聴くと、「普通の」交信をしている局が極めて少ない。平日だからということもあるのかもしれないが、交信とは、クラスターの載った珍局を、力任せに奪い取り、競争に勝った優越感に浸ることになってしまっているのだろうか。または、コンテストの熱狂のなかで、機械的な交信を繰り返し、その「成果」に自己満足することなのか。リタイアして無線をする方が増えているはずなので、平日にも出られる方は多いと思うのだが、「普通の」交信をする方がめっきり減った気がする。DXやコンテストに熱中するのも悪くはないが、「それだけじゃねぇ」と呟く毎日である。余計なお世話かな 笑。

「仕分け」が、財務省のシナリオ通りだった件 

やはり、「仕分け」は、官僚の書いたシナリオ通りのヤラセであったという報道。

日本の形を左右する政策の決定が、このようになされて良いものだろうか。以前金融庁に行政指導を受けたBNPパリバ証券の人間も、「仕分け人」になっていた。他の仕分け人も一体どのような素性の者なのだろうか。そうした人間に、ごく簡単な議論だけで、国の重要事項を決めさせる、スキャンダル以外の何ものでもない。

財務省官僚が、この「仕分け」の内容を事前に決めていたことがはっきりしたが、財務省官僚と、民主党政府の関係はどのようなものだったのだろうか。もし政府から、財務省に、この「仕分け」というマスコミショーを持ちかけたとしたら、民主党は自ら政権担当能力に欠けることを証明したようなものだ。

財務省官僚は、自らのシナリオに沿った国家予算に何としてもしたいと考えたのだろう。行政の権限を逸脱している。また、医療経済調査に見られるように、データを意図的に改ざんした。また、同調査は、データそのもの正しさも大いに疑わしいものだ。検察が、証拠を改ざんしたことが問題になったが、財務省官僚も同じ轍を踏んでいるのではないか。国のためになると考えたのなら、まだ救いようもあるが、公務員のボーナスは4%超の増額をしていることから考えて、自らの利権は温存して、予算を剥ぎ取り易いところから取るというやり方は救いようがない

下記の報道がマスコミから出てきたのは一応評価できるが、マスコミは何故このような劇場型の政治ショーの問題を追及しないのだろうか。マスコミ全体も、このショーに一枚噛んでいるのだろうか。


以下、引用~~~

蓮舫行政刷新相も問責されるべきだ

2011年12月13日(火)10時0分配信 日刊ゲンダイ

「事業仕分け」から「提言型政策仕分け」へ名前を変えても、中身はやっぱり財務省のシナリオ通りということがハッキリした。蓮舫行政刷新相が、9日の記者会見で、仕分けに官僚が書いた“アンチョコ”があったことをシブシブ認めたのだ。

 仕分けについては以前から財務省の“振り付け”と揶揄(やゆ)されてきたが、それを証明する資料を、8日の西日本新聞が1面で暴露した。A4サイズの資料に、当日の段取りを説明する「シナリオ案」、問題提起の例文を複数挙げた「アンチョコ案」、取りまとめの方向性を選択方式で具体的に示した「取りまとめの方向性」などが列記されているという。至れり尽くせりだ。資料は内閣府の職員が財務省の官僚の意見を踏まえて作成。蓮舫大臣も参加した仕分け人の事前勉強会で資料が配布され、事務局側が「こういう形でご意見いただければ」と説明したという。

 蓮舫は会見で、「アンチョコという表現は反省しなければならない」と言ったものの、「今までの仕分けでもこうしている」と開き直った。財務省から手取り足取り指導を受けることに、何の疑問も抱いていないらしい。これだから民主党政権は官僚にコケにされるのだ。

 蓮舫には「仕分け」ぐらいしか仕事がないのに、全て官僚任せでいいのなら、行政刷新相なんて不要だろう。覚醒剤で逮捕歴のある社長との交際などスキャンダルでも野党の集中砲火を浴びている。蓮舫大臣も一川防衛相や山岡消費者担当相と一緒に問責されるべきだった。

(日刊ゲンダイ2011年12月10日掲載)

Dave K6XG 

昨夜は、7メガが殆ど死んでおり、夜11時には閉店。今朝、陽の昇った頃14メガを聴き始めた。Dave K6XGを見つけ、交信開始。彼のことは以前に何度かここで記した。

オレゴンに住むDaveと、奥様のAliciaは、先週、片道7時間かけて、サンフランシスコ湾方面に出かけたとのこと。定期的な小旅行だ。奥様が、スタンフォードで診療を受け、その後、買い物、そして楽器のレッスンを受けたのだ。奥様は、通奏低音奏法に関して、彼はリコーダーの演奏のレッスン。通奏低音奏法とは、数字で記譜された譜面に、キーボードで即興的な和声を付けてゆくかなり高度な演奏技法だ。リコーダーは、バッハのソナタ等を習っている様子。

ベイエリアで二日かけてこうした行事を楽しめて、自分のリタイア生活は充実している、とてもラッキーであると彼は言う。米国人は、自らの境遇に満足している状況を、「ラッキーだ」と肯定的にしばしば表現する。私も車がないと生活できないところで生活しており、運転ができなくなるとここでの生活を断念しなければならなくなる、と言ったが、彼からは反応がない。そうした状況になればなったで、また道が開けると思っているのか。

ポリフォニーをピアノで演奏するメリットについて語るHewittのことを紹介し、Harpsichordについての初歩的な疑問だが、ダイナミックのつけられぬその鍵盤楽器で、ポリフォニーをどのように演奏するのかと尋ねてみた。基本的にオルガンの奏法と同じで、多段になった鍵盤を用いて、ダイナミックを変化させ、かつarticulationによって芸術的な効果を得るとのこと。Harpsichordの鍵盤が多段になっていることを失念していた。彼も、ピアノによるバロックの作品の演奏も良く聞くとのことだった。

自らの置かれた境遇を肯定的にとらえ、また将来について思いわずらわないのは、やはりキリスト教の信仰がバックグランドにあるためだろうねと言うと、いや、必ずしもそうではない、別に宗教により頼まなくても良いではないか、現にダーウィンの進化論から得るところがあるとのこと・・・う~ん、どういう繋がりになるのかな。彼の別れの挨拶も、HAPPY SOLSTICE・・・宗教により頼まないという意思表示か。彼の奥様は、牧師をなさっている・・・。

リタイアメント 

リタイアまで、順調に行けば、あと3か月半。いやぁ、頭の中はそれまでに準備しなければいけないことで一杯なのだが、なかなか進まない。様々な手続きは、書面上のことなので大したことはないだろうが、この18年弱の間にため込んだものを一旦自宅に持ち帰ることは想像しただけでウンザリする。開業するまでは、数年で仕事場が変わっていたし、どっぷりと自分の物品、本で仕事場を埋め尽くすこともなかったので、大したこともなく、さらに、これが重要だが、将来への希望と若さがあったので、移動は苦にならなかった。でも今回は違う。

本、CD、撮り貯めたDVDその他が、山のようにある。自宅にどのように持って行き、どこに落ち着かせるのか。これから頭の痛くなる日々が続く。

で、今ふっと別な想念が思い浮かんだ。やがてこの世に別れを告げるときに、この世にあまりに物を残しすぎ、また精神的な負債等も残すのは、考え物だ、ということだ。後に残る者に、余計な手間や心配をかけないことを心がけてゆくべきなのではないか、という思いだ。リタイアに伴う生活上の変化、これまでの生活の後始末は、その予行演習の意味があるのかもしれない。

リタイアの話を、アマチュア無線の先輩方・・・米国の方が多いのだが・・・にすることがある。リタイアをどのように受け入れるか、小児科医という自己同一性が失われることに対する喪失感が強くなりそうな気がするのだが、と。こればかりは、自分で乗り越えなければならないことなのだろうが、多くの方は、リタイアした途端に新しい生活で忙しくなる、自由な時間を楽しめるとおっしゃる。中には、1,2年間、新たな生活環境に慣れるのにかかるという方もいるが、リタイアという変化が訪れれば、それに順応して行けるものなのだろう・・・か。パートタイムで仕事を続けることも、変化をスムースに受け入れるためにも大切なことだと仰って下さる方もいた。その通りだろうと思う。

願わくば、リタイアメントを新たな出発として受け入れられるように・・・。

財務省のやり口 

財務省が、来春改訂の診療報酬を下げる方針だそうだ。来春には、私は現役を引退予定なので、関係ないのだが、医療機関、特に診療所にとってはさらに厳しい状況になる。こうして医療を財政面から窮地に追いやり、医療体制にどのように影響がでるのか、政府・官僚は見通しを立てているのだろうか。

昨年秋からの、「開業医がもうけすぎ」というキャンペーンは、この方針を実現させるための世論誘導だったことは言うまでもない。開業医の収入と言われたものは、医療法人理事長給与であり、規模が大きく、それだけ収入が多い医療機関責任者の収入だった。初期投資の返済、医療機関の維持、修繕費用、それに自身の退職金等を、開業医は、収入からやりくりしなければならない。事業主である開業医を、一般勤務医と並べることはできないはずだ(それを、財務省は故意にやっている)。大体において、あの調査が、医療機関全般を統計的に代表している対象に対して行われたものかどうかも大いに疑わしい。

他人様の懐についてとやかく言うのは本意ではないが、公務員のボーナスは、4%増額で支給されると報じられている。会計検査院が、公務員給与を大幅引き下げすることを提言しているのに、である。国会での審議が間に合わなかったという理由らしいが、それにしても凄い引き上げ幅だ。公務員給与は、元々大企業の給与平均に準じており、現在は高い給与体系になっている。民間の給与平均が450万のところ、公務員給与平均は700万を越している。診療報酬を下げる理由は、民間の賃金情勢を考慮してとのことだが、公務員給与・ボーナスに関しては、民間の賃金情勢を考慮しなくて良いらしい。財務省は、その内、民間企業経営者・事業主の収入と、公務員給与を比べると、公務員給与は低すぎるとか言い出しそうだ(苦笑。

このボーナス増の理由は、公務員の平均年齢が高くなったためということらしい。1年ずつ4%増額して行くとなると、10年で約48%の増額となる。これこそ民間では想像し難いベースアップなのではないだろうか。この財務省のやり方を許しておくと、日本が「ギリシャ化」する。いや、もうギリシャ化しているのかもしれない。

この報道に対するコメント;

国家財政がひっ迫しているから、1%下げたいというのであれば、堂々とそう言えばよい。嘘の理由を世の中に流して、医療機関、開業医のこころを折ることは止めてもらいたい。

「医師などの人件費にあたる本体部分」とは良く使われる財務省得意の用語。本体部分には、医療機関の管理運営費用、投資回収費用、医師以外の職員の給与・退職金積み立て等々が含まれている。医師の人件費だけでは決してない。このようなバイアスのかかった言葉を用いるのは止めるべきだ。

「民間の賃金情勢を考慮して増額は認めない」というなら、民間給与が大幅に上昇した時に、診療報酬の大幅引き上げがされたのか、大いに疑問だ。診療報酬点数1点が10円に相当するという設定は、もう数十年間変わっていない。民間の賃金情勢が厳しいのに、4%のベースアップをしている方々に、こうは言われたくない。

診療報酬減額で生じる財源を「改定する介護報酬増額のための財源に充てる」とは、ものは言いようの類。その財源を、公務員ボーナス4%増の財源に充てるとも言える。こうしたいじましい理由づけから、財務省が、世論を気にしている様子が見て取れる。国民は、これでも怒らないのか・・・。







診療報酬改定 1%超下げ提示へ 財務省、きょう厚労省に
11/12/09
記事:毎日新聞社
提供:毎日新聞社

診療報酬改定:1%超下げ提示へ 財務省、きょう厚労省に

 財務省は、12年度予算編成の焦点の一つである診療報酬改定で、厚生労働省に対して1%を超える引き下げを求める方針を固めた。9日に行う政務官折衝で正式に提示する。厚労省側は最低でも据え置きを求める構えで、交渉は難航しそうだ。

 診療報酬は、医師などの人件費にあたる本体部分と薬価部分で構成され、2年に1度、予算編成過程で改定率を決める。財務省は今回、薬価部分は市場価格の実勢に合わせて1・3%程度の引き下げを要求する考え。本体部分についても民間の賃金情勢を考慮して増額は認めない方針で、全体で1%を超える引き下げを求める。

 財務省は診療報酬圧縮で生じる財源を、同時に改定する介護報酬増額のための財源に充てることも提案する考え。民主党は政権公約で診療報酬の増額を主張しており、前回(10年度)は10年ぶりのプラス改定(0・19%)だった。【坂井隆之】

米国の家庭医 

昨夜、Bob W6CYXと会った折、彼にしては珍しく長々と昔話を始めた。彼が、まだ子供だった頃、かかりつけの医師がハムでもあり、彼の無線のmentorだったという。名前は聞きそびれたが、W6NKPというコールで経済的にも恵まれていた。具合の悪くなったBob少年を、家に往診に訪れた際に、お土産に縦振れの電鍵を持ってきてくれたのだった。Bobにとっては、忘れられぬ思い出なのだろう。

しかし、現在は、家庭医は、経済的に恵まれていない、ブルーワーカーの収入のせいぜい2倍程度の収入しか得られないようだ、とBobは言っていた。そのようになった理由は、政府が医療システムに過剰に関与したためだ、というのがBobの私見だ。このBobの見解は置いておいても、米国では家庭医が、その専門的なトレーニングの長さ等を勘案して、経済的に恵まれていないことは事実のようだ。Bob自身も、何年か前、それまでのかかりつけ医がリタイアして、次のかかりつけ医を見つけるのが大変だと話していた。

米国で医師が経済的に恵まれているというのは一種の神話のようだ。確かに、脳外科や心臓外科のようにハードなトレーニングを必要とする科の専門医になると、ちょっとした企業の経営者並みの収入が得られるようだが、そうした「選ばれた者」はごくわずかなのだ。むしろ、保険資本傘下の医療機関で仕事をし、医療訴訟を常に念頭に置きながら、こき使われているというのが常態なのではないかと想像している。

2000年代日本の医療は、様々な観点から世界で一番とWHO等から認定されてきた。でも、それは崩壊し始め、米国流の資本主義に則り経営され、また官僚により支配される制度になろうとしている。これは医師全体にとっても、国民にとっても好ましいこととは到底思えない。

1976年の演奏会 

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1976年、郵便貯金ホール(今は、別な名前になっている)。我が、お茶の水管弦楽団第17回演奏会。メインプログラムはブラームスの交響曲1番。同年(でも1年早くチェロを始めた)S君がトップを弾き、その隣で弾かせて頂いた。コンマスは、やはり同年のN君。指揮は、尾原勝吉先生。もう80歳前後でいらっしゃったかと思うが、ブラームス等得意の曲目では、颯爽とした指揮ぶりだった。チェロは6プルト半もいる。すごい人数だ。コンバスも3プルト半。エキストラは殆ど呼ばなかった。

ようやくチェロが何とか弾けるようになり、オケの曲もついてゆけるようになった頃。4楽章で、フーガ風に1st Vnと掛け合うところなど、血沸き肉躍った記憶がよみがえる。

どっぷりとオケに浸かった日々。当時の面々は、もう皆還暦前後、またはそれ以上の年齢だ。元気にしているだろうか。

古い写真が劣化する前に、スキャンしてデジタル化し保存する作業を始めた。

Hewittの弾くバッハ 

Fred K6KXととの会話で、彼のおすすめだったバッハ奏者 Angela HewittのYoutube画像。英国人のようだ。二声のインヴェンションを演奏した後、ピアノによるバッハ演奏が如何に好ましいかを語っている。この演奏を聴く限りでは、ニュアンスに富む、表現力の豊かなバッハに聞こえる。

このクリップを探しているときにたまたま見つけた、Gouldの弾く平均律の響きの斬新なこと・・・彼のバッハももっと聞いてみなければ。

朝の務めと、6年間の反省 

今朝も出勤前の時間を使って、7、14、21メガに出た。当初、7メガに出たが、東ヨーロッパさえも弱い。北米のロングパスは開けていない様子。21メガも開けていなかったので、14メガのW1AWのメッセージ送信に耳を傾けつつ、スイープ。1,2局交信し、21メガに移ると、PJ2が結構強く聞こえる。ちょうどバンドが開き始めたようだ。少し上に動き、CQを出す。

Norm W1MOが、呼んできた。OrlandoでのW4FOC EVENTに参加した様子。Atrial Fibrillationに対して、ablationを受けると聞いていたので、受けたのか尋ねた。すでに受けて、成功裏に終わった様子。4時間半もかかったらしい。おそらく、心内のEKGで伝導系をマッピングし、ablationする部位を決めて行うという手技なのだろうが、長時間かかるものだ。でも、Afから回復したことはめでたいことだ。まだ、抗凝固剤を飲み続けており、髭剃りで傷つける(nickという・・・初めて耳にした)と、出血が止まりにくいと言っていた。なぜ抗凝固剤を飲み続けるのか尋ねたら、もしも(恐らく、Afが再発したらという意味だろうが)のときのためで、どうも医療訴訟対策のようだ、とのこと・・・いやぁ、米国式の医療はやはり違う・・・。

Orlandoでの会合で、Normは、Fred K4LQと会ったのだが、彼もAfに対して同じ手技による治療を受けているので、お互いその話で盛り上がったらしい。

Bill W7GKFが、シアトルから来ていて、来夏のW7 FOC Eventに私が来ることになっていると言っていた由。Normは、シアトル近郊に友人がおり、彼に会いに行くこともかねて、この集まりに参加する様子。そこで会おうと言い合ってお別れした。

話はがらりと変わり、いつの間にか、ブログ開始後6年が過ぎた。このように思いつくままをグダグダ書いて、ネットに恥をさらし続けてよいものだろうか。まさに独り言、これに極まれりだ。独り言は病的現象と紙一重。さて、どうしたものだろう。

「福島県成人住民の放射性セシウムへの経口、吸入被ばくの予備的評価」 

ブログ「ポストさんてんいちいち日記」から頂いた情報。このブログの記者icchouさんは、いつも冷静に情報を受け止め分かりやすく提示されている。

京都大学の環境衛生学の研究者による、「福島県成人住民の放射性セシウムへの経口、吸入被ばくの予備的評価」というタイトルの論文。こちら

上記の論文は、普段の生活で、どれほどの内部被曝を生じるかを具体的かつ詳細に検討した有意義な調査であり、生活によって生じる内部被曝が、原発30km県外の地域では、深刻な状況にはない(年間1mSvを下回っている)という結果を示している。これは、歓迎すべきデータだ。icchouさんのおっしゃる通り、こうしたポジティブなデータも、相反するデータとともに的確に受け入れるべきだろう。

が、気になる点を挙げると、

○山間部にはより高濃度の放射性物質が落ちており、それによる河川・地下水の汚染は今後も続く。セシウムは、土壌中で年に数cm地下深く移動し、粘土層で貯留すると言われている。事故発生後4ヶ月(食物はそれよりも前に収穫されたものだろう)の調査の行われた時点で、野菜類の根のある土壌に、まだセシウムが届いておらず、根の深い野菜の汚染が進んでいなかった可能性もある。また、魚介類の汚染も、生態系の食物連鎖によって、今後強まる可能性があり、フォローするための同様の調査が必要だ。

○椎茸等、セシウムが高濃度に出やすい野菜があることが実証された。

○セシウムは、比較的少量であっても、尿で濃縮を受け、尿路系の上皮細胞にトラップされ、最終的に尿路系細胞の異型性から、発がんに至る可能性が、チェルノブイリの経験から指摘されている。チェルノブイリ以外でも、セシウム137の環境中濃度の高い地域で尿路系上皮細胞の異型性を指摘した論文を以前紹介した。各核種が特異的に沈着する体の部位がある。このデータで満足せずに、尿中セシウム等をフォローする対応も必要ではないだろうか。

○食物の放射性物質の暫定基準は、あくまで暫定値であり、事故直後のみに採用されるべき数値。放射能に対する生体の感受性は、年齢によっても異なる。乳幼児・妊婦には厳格な基準値が適用されるべきだ。低線量被曝が生じる障害は、まだ不明のことも多い。今後、晩発性障害の発生とともにモニターを続けるべきだろう。

放射能汚染の現況 

放射能汚染の現況。こちら

放射能への恐怖を煽るつもりはないが、まずは正確な情報が欲しい。

北関東では、特に土壌汚染が農作物との関連で正確に知りたい。

汚染の度合いは、10mも離れると変化するし、また雨水の滞留によっても蓄積し、枯葉等にも蓄積しているはず。詳細な汚染地図が必要だ。公的な機関が、詳細な情報を出すべきではないだろうか。

ただ、汚染が判明して、「除染」をしたところで、結局、汚染は海に流れ込み、魚介類の汚染を生むことになる。放射性物質、汚染物質をできるだけ、限定されたスペースに閉じ込めることが必要だ。

ごみ焼却により、高濃度に汚染された灰が生じ、その保管のスペースがなくなっていると聞いたが、どうなったのだろうか。

今更だが、放射性物質を、原子炉から外に出してはいけない、放射性物質を原子炉に完全に閉じ込めることは無理、だとしたら、原子炉を廃炉にして行くほかない、ということになる。

米国型医療制度の内実 

m3という医療従事者のサイトのBBSで、米国の医療事情のスレッドが盛り上がっている。米国留学中、経験者であちらの医療のお世話になった方々が、専門家として制度の違い、というか、要するに、あちらの医療制度が如何に「凄まじいか」ということを述べている。以前から私も関心を持ってきた問題だ。李啓成氏の著書や、映画「シッコ」で、その一端を知ることが出来た。だが、あちらの医療を患者側から経験した医師の発言にはリアリティがさらにある。

日本の医療制度が、TPPにより、米国型の医療制度に変質してゆく可能性が高くなった。マスコミも、政府も、こうした医療制度になるということを国民に殆ど知らせていない。現在の日本の医療制度も破綻しつつあるのだが、これでよいのか、まずは国民が良く知ることが必要だろう。

米国の医療は、ほぼ全て私的医療保険で賄われる。以下の二つのシステムがある。

PPO(Preferred Provider Organization)
どの医療機関にもかかれる保険。高額になる様子。恐らく一ヶ月数万円以上だろう。

HMO(Health Maintenance Organization)
比較的安価だが、まずはかかりつけ医にかかり、必要があれば、そこから専門医にかかることになる。問題は、なかなか専門医にかかれないことらしい。予約で3ヶ月待ちといったことがありふれている様子。

これ以外に、高齢者のためのMEDICAREと、貧困者のためのMEDICAIDがある。MEDICAREのお世話になっている、Dave N3HEに尋ねたところ、MEDICAREでのかかりつけ医は信頼がおけないとのこと。高額な保険料を支払えば、PPOの保険にも入れるのだろうが・・・と言っていた。

m3での米国医療を経験した医師の発言から・・・

以下引用~~~

腹痛(尿路結石)→ER受診→鎮痛にモルヒネ→モルヒネの嘔吐で入院...
の流れ。医原性のモルヒネ副作用による入院です(日本よりおそまつ)。
ER診てたら「アメリカって学生でもすげぇ!」とか思ってましたが、
大したことないです。

医療費は高い保険に入っているので結局ER受診の$50くらいで済みましたが、
以下保険に入って無かったらと思うと・・・笑います!!

1泊2日入院。
総計$11506=1ドル80円とすると92万!!!
内訳:
救急外来受診料 $1022
モルヒネ静注 $8
血液検査 血算 $64
血液検査 生化 $128
尿検査 目視/鏡検 $21/21
尿検査 培養 $61
入院費用 $1020

おどろくべきは、、、
腹部レントゲン $192
CT腹部造影なし $1596
CT骨盤部造影なし $1596
点滴水分負荷 $300x14

薬剤などは高くないものの、
おおっと外来受診料で8万。こ、これはすごい。
入院代自体は8万ほどだが、ICUのような個室だったので
個室料を考えるとそうでもないか。

医療関係の方が一番ツッコミたくなるのは、X線関係の検査でしょう。
レントゲンで2万弱、CTで12-13万て・・・
しかもCT、骨盤と腹部別どりって・・・
どんだけ稼ぐんやねぇん>_<。。

ほんと、保険に入ってないひとは
はしごから落ちて骨折して肋骨折れても受診もしないようですよ~

引用終わり~~~

私が日本で医療に従事しているから、贔屓目で言うのではなくて、戦後成立した公的保険制度は、高度成長化で成立した奇跡的な医療制度だったのだ。それが今、崩壊しつつあり、また崩壊を急がせられつつある。

米国型の医療制度では、医師にも仕事をする上で大変なことも出てくる。保険会社との折衝等々。でも、現在の就労時間の長さからは開放されるだろうし、技術を身につければ、収入も大幅に増やすことができる。

でも、多くの患者にとっては、大病をしたら、破産するか、社会復帰が極めて難しい状況になる。米国では、7000万人の無保険者がおり、彼らはまともな医療を受けることができない。そのような医療制度を国民は受け入れられるのだろうか。

Fred K6KXと再会 

昨夜は、Steve N6TTとの定時の(笑)交信を早々に切り上げ、少し休んでから、寝る前にちょっとだけと思って、リグに灯を再び入れた。Fred K6KXがコールしてきてくれた。数カ月ぶりか。今年の早い時期にお会いしたような気がする。久しぶりであったのと、共通する話題がある方なので、話が弾んだ。

まず景気の話題。彼は、ヨーロッパの経済危機が深刻なのであって、米国の金融機関がヨーロッパに対し信用不安を起こし、投資ができなくなっていることが問題だという認識だった。米国の金融機関の根本的な不良債権処理が進まないことこそが問題であるという私の考えとは少し違う。問題の根本は、信用収縮である点では一致した。リタイアする上での経済的なリスクは、何と言ってもインフレだが、彼は少なくとも数年間はデフレに振れ続けるはずとのことだった。しかし、あと数年すれば、米ドルも強さを取り戻すだろう、との彼の判断だ。彼は投資コンサルタントをしているはずだが、現在は彼自身は投資を控えている、とのこと。

乳がんの末期だった母上が数か月前に亡くなり、その後のことで忙しくしていた。96歳になる父上が、自宅・・・オハイオだったか・・・で住み続けたいとの希望で、家族の助けを借りて一人住まいをしているが、寒さが厳しくなる折、この冬を過ごせるのか心配だと語っていた。

彼自身も大病を30年前に患い、それがあって子供を持たないことを選択したとのことだった。

私の息子が福島で勉学しており、放射能被曝には神経質になっているというと、放射能汚染をどのように逃れようとしているのかと質問された。道路や家の除染が主な活動だが、結局除染された放射性物質は海に流れ込む。そこで魚介類への汚染が進む。以前は、国内産の食物こそ安全だと思っていたが、現在は外国産の食物を優先するようになっいる。内部被曝への配慮だ、と話した。

話題が音楽のことに及ぶと、いつものごとく互いにかなり熱くなる。私が、やすむ前に聞くのは、リヒテルの平均律にしていると言ったら、ピアニストでもある彼も同じ曲を聴いている、と。それに、アンジェラ ヒューイットの弾く同曲も素敵だとのことだ。ヒューイット・・・私は聞いたことがない演奏家だったが、吉田秀和氏の例の評論集「之を楽しむ者に如かず」で取り上げられていたピアニストであることを思い出した。1996年と2008年に平均律の録音を上梓し、吉田氏は、彼女の旺盛な演奏活動、その繰り返しのなかで、変化があり、それは、自分の最善と思えるバッハを創造することだったのではないかと論じていた。各々に新しい面白さがある、と。

バッハの音楽の特質について、私が普段感じていることを説明しようとしたが、なかなか難しい・・・。バッハの音楽は、その建築的な構造性からくる、宇宙大の広やかさ、法則性を感じさせる。同時に、人のこころの襞に分け入ってくるような繊細さを聴くことができる。以前に、このブログでも記した、喜びと哀しみを同時に表現する音楽という性格も持っている。この両義性は、驚くべきもので、他の音楽家には見られないものだ。・・・と言いたかったのだが・・・。

来年夏のシアトルでのFOCの集まりに彼も来たいと言っていた。Mike W7LPVの住むSedonaが素晴らしい街であることも教えてくれた。米国旅行の折には、是非訪れると良い、と。

気が付くと、日が改まり、交信開始後1時間半近くたっていた。また近いうちにお目にかかりたいと言ってお別れした。寝るときに聞いたのは、もちろん、リヒテルの平均律だった。

週末の夕食 その27 

鶏肉の生姜焼き。長ネギが彩りを添える。鶏肉がほっこり柔らか。レシピはこちら。ねぎは、レシピよりも多く、2本程度がちょうど良さそう。レシピの指示通り、弱火でゆっくり炒めると、甘みが出る。生姜は、新鮮なものを直前にすりおろしたい。簡単で好評だった。

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メルトスルーの実態は未だ分からず 

溶融した核燃料が、圧力容器を突き破り、格納容器の底深くまで達しているという報道。

この推定は、コンピューターによる解析であり、実測データではない。

東電から出される情報は、いつも良い方にバイアスがかかっており、このデータも眉に唾をつけて聞いておいた方が良さそうだ。即ち、現状はこれよりも深刻である可能性が高い。

問題は、格納容器・その下のコンクリートを破り、地下に達していないのか、格納容器も破壊されていると思われるが、冷却水がどれだけ地下に入り込み、地下水を汚染しているのかという点だ。原発直下が岩盤になっているので、地下水汚染の可能性がないといった意見を言う学者もいるようだが、納得しかねる。原発周囲の地下水汚染は調べられているのだろうか。

冷温停止から廃炉へ、という道筋を議論するには、まだ早すぎる。溶融した核燃料の温度は不明で、停止状態にあるとはとても思えない。


以下、NHKのサイトから引用~~~

燃料溶融 廃炉には厳しい課題
12月1日 5時19分
東京電力は、福島第一原子力発電所の事故でメルトダウンが起きた1号機から3号機について、溶け落ちた燃料が原子炉の底を突き破り、格納容器の底を浸食するまで広がったという解析結果を示しました。今後の廃炉に向けて、格納容器の底にまで広がった燃料を取り出さなければならないという世界でも例がない厳しい課題を突きつけられたことになります。

東京電力は、福島第一原発の1号機から3号機で、メルトダウンで溶け落ちた燃料の状態を調べるため、原子炉への注水や温度の変化から解析しました。このうち1号機では、最悪の場合、溶け落ちた燃料のすべてが原子炉の底を突き破り、格納容器に落下して、格納容器の底にあるコンクリートを溶かし、65センチの深さまで浸食したと推定しています。コンクリートは最も薄いところでは、格納容器の鋼板まで37センチしかないということで、事故の深刻さが改めて浮き彫りになりました。また2号機と3号機でも、最悪の場合、それぞれ57%と63%の燃料が格納容器に落下し、2号機で12センチ、3号機で20センチの深さまで格納容器の底のコンクリートを浸食したとしています。

1979年に起きたアメリカのスリーマイル島の事故では、溶けた燃料が原子炉にとどまっていて、今回の解析結果は、福島第一原発の今後の廃炉に向けて、格納容器の底にまで広がった燃料を取り出さなければならないという世界でも例がない厳しい課題を突きつけたことになります。東京電力は、格納容器の底には水がたまり、燃料は冷やされているので、コンクリートの浸食は止まっていて、年内を目標にしている原子炉周辺の温度が100度を安定して下回る「冷温停止状態」の達成に影響はないと説明しています。しかし、1号機の格納容器の底には水が40センチほどしかたまっておらず、燃料を安定して冷やせるかどうか不透明で、「冷温停止」の判断ができるか疑問を残す形になっています。