CW Freaks入会手続きについて 

同会への本日までの入会希望の方は、すべて手続きをしておりますが、希望されたのに手続きされていないという方がいらっしゃったらお知らせください。

また、どなたでも入会できますが、入会なさったら、少なくとも自己紹介はお願いいたします。

この会の説明、入会方法については、こちらをご覧ください。

現在メンバーが20数名になりました。50名前後で一旦入会を打ち止めにすることも考えています。

小さな所帯で気心の知れた者同士が、言いたい放題を言うというのが良いのではないかと思っています。全くの初対面の方でも、皆と仲良く、喧々諤々議論をしたいという方は歓迎します。

以上、よろしくお願いいたします。

管理人

開業時の記録を見つけて 

仕事場から持ち帰った書類や文献の山を少しずつ取り崩し、整理している。17年前、開業した年、お歳暮をお送りした方の一覧が出てきた。懐かしい名前の数々。中には物故された方もいた。そのお一人が、JH1UUT佐藤禎定氏だった。彼とは、ローカルのクラブで20、30年前にご一緒させて頂いた。専らSSBで運用される方だったので、接点は狭かったが、時折無線でお会いしたり、直接お目にかかったりしていた。それでも、お目にかかるのは、2,3年に一度ほどだったろうか。年賀状だけは毎年交換させて頂いていた。

とても几帳面で、何事にも熱心な方だった。無線では、コンテストに情熱を傾けられ、晩年の数年間は毎年オールアジアコンテストを運用するために、サイパンに移動なさっていたと記憶している。Spence N6SCが来日なさった折に、一緒に彼の滞在先を訪れたりしたものだった。いつも人懐っこい笑顔を絶やさず、だれとも分け隔てなく、付き合っておいでだった。彼と最後にお目にかかったのは、彼が私の仕事場に尋ねてくださった時だった。4,5年前のことだったろうか。彼が肝臓がんを患い、治療法に苦慮なさっていることを伺ったのだった。それからほどなくして、亡くなられたことを知ったのだった。が、葬式に出ず仕舞いだった。

このお歳暮の一覧を見て、佐藤氏からも何か開業の祝いを頂いたのだったということに思い至った。開業の祝いを下さったのは、無線仲間では、彼ともう御一方だけだったような気がする。彼の葬式に参列し、別れを告げなかったことに鈍い痛みを感じた。申し訳ないことをしてしまった。こうして、いろいろと無礼と、不義理を重ねて、自分が生きてきたのだと、改めて思った。人生の最終楽章にさしかかって、こうした思いになることが度々ある。これから、不義理を繰り返すことのないように、自分自身、人生に別れを告げるときに、反省でこころが押しつぶされるようになったりしないようにありたい、と改めて思う。

El Camino Real 

何ともない、カリフォルニア ベイエリアの一画の通りの画像。サンフランシスコから数十マイル南に下った、Mountain Viewを通るEl Camino Realだ。右手には、Hilton Inn Mountain Viewがある。古い友人たちが、この通り沿い、またはこの通りからあまり遠くない地域に住んでいた。

実は、友人のSteve KB6VSEが、このサンクスギビングの休暇を、Palo Altoの実家で過ごすと聞いて、この辺りの画像、特に上記ホテルの画像を撮れたら送ってくれないかとお願いしていたのだ。2,3週間前のことだったろうか。先日、彼はわざわざこのホテルを訪れてくれて、写真を撮り、メールに添付して送ってくれた。残念なことに、ホテルは建て替えられており、昔の面影は全くなかった。でも、この通りは、昔を思い出させてくれる。Palo Altoの辺りのレッドウッド並木はどうなっているのだろう・・・。

以前記したことがあったが、最初に米国を訪れたときには、舞い上がり、行くことを友人たちに告げてまわり、今は亡き旧友のRalph WB6BFRが空港まで迎えに来てくれたのだった。そして、滞在したこのホテルには、今は亡きSteve WA6IVNが親しくしていたJohn KD6SUが訪れてくれて、食事に連れて行ってくれたり、何くれとなく相手をしてくださった。Johnは、主にVHFしか運用しない方だったので、交信したのは一度(それも帰国してから)しかなかったが、物静かで親切な方だった。彼が亡くなったことについても、以前記した。

Steve KB7VSEは、この近辺の育ちで、この辺りで遊びまわっていたらしい。来年か再来年に来日するつもりでおられるらしいので、たのしみなことだ。

それにしても、時間が経ったものだ・・・。


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CW Freaks 

上記のタイトルのMLを立ち上げます。

目的:CWに関わる諸問題を、広く自由な視野で議論する

参加資格:特になし 一応、承認性にする

ML:ヤフーのMLを利用

議論の内容:CWに関することであれば何でも。もし白熱する議論になり、感情論になりそうになったりしたら、管理者が割って入ることもかるかもしれないが、基本的に自由闊達な議論を期待する。感想、日記代わりでも結構。

参加希望の方は、私までメールを下さるか、このブログでクローズドのコメントを下さい。メルアドをお忘れなく。適宜、招待をさせていただきます。

2011・4の東響演奏  

佐和河内守作交響曲1番を、大友直人指揮東京交響楽団が録音する画像記録だ。

この作品については、良く知らないし、また作曲者も初めて聞く名前で、それらについて感想を述べるのは控えたい。この録画を見て感じたことが二つある。

一つは、あの震災から1か月しか経っていないのに、こうして演奏活動をしっかり再開しているプロの演奏家達の心意気を感じる。勿論、大きな被害のでなかった東京での演奏であるから、演奏再開は当然と言えば当然なのだろうが、こうして情熱的な演奏をオケとして行っていたことに感心させられた。演奏のお終いの方で、余震が起きているが、演奏は途切れずに続けられている。大友氏が心配そうに客席の方を見渡している。

もう一つ、今は亡きチェリスト鷹栖氏の健在のお姿が見られること。5分後のあたりで、チェロ2プルト表で演奏されるのが、同氏である。10年ちょっとまえに直接お目にかかった時と比べて、白髪が格段に増えたご様子だったが、それ以外は少しも変わらない。このころ、すでに病魔に侵されてお出でだったのだろうか。同氏の端正な演奏そのままに、身体を不必要にゆらしたりせず、演奏なさっている姿を見て、感慨が深い。もう一度と言わず、彼の演奏を聴かせて頂きたかったことだ。



cwの世界に入るための方法 

「交信をする際の小さな希望」という記事に対して、匿名のコメントが、私だけに読める形で寄せられていた。匿名氏は、こう仰る・・・

こうした要求が、CWのハードルを上げて、ニューカマーを遠ざけていることに気が付かないのかね(原文のまま)」

ここで、「こうした要求」と匿名氏が書いていることは、私の記事内容からすると、この二点だろう。後で詳述する通り、これは要求等と言った大上段に構えたことではなく、対応が可能なCWオペに対するさ「さやかな希望」なのだ。その点、まずは誤解されている。

1)JCC/Gナンバーを、QTHの代わりに送るのは止めてもらいたい。QTHそのものを送ってもらいたい。

2)リグ・アンテナの紹介をして頂きたい。

ということだ。

この小論の意図が、ニューカマーへの配慮を念頭に置いたものではないのは、繰り返し指摘しておく。ハードル云々と仰っている時点で、ピントを外している。が、実際のところ、これらの論旨が、果してCWのハードルを上げているだろうか。

少なくとも、1)は、CW交信のむずかしさとは全く関係しない。JCC/Gリストを手元に置かぬ私としては、数字列を送られても、当惑するばかりだ。ニューカマーにとっては、数字列で送る方が、文字そのままで送るよりも容易なのだろうか。どう考えても、そうは思えない。私が念頭に置いているのは、北米の局についても同時に記している通り、JCC/Gチェーサーの早い送信である。

2)に関しては、確かに、CW交信を始めたばかりの方にとっては、ちょっとしたハードルかもしれない。それが無理な方には、要求などしない。リグ・アンテナの紹介ができる技量のある方に希望するということだ。交信時に交換するリポートが、CONDXのみならずお互いのリグ・アンテナによって決まることは、ご理解いただけることと思う。交信時に相手がどのような設備を使っているのかは、大きな関心事であるはずだ。その情報をお互いに交換できるのであれば、ラバスタで終わらず、交換した方が、より意義深い交信ができるだろう、ということだ。ここでも、念頭にあるのは、通常の交信が可能な方々である。

この記事では、ニューカマーがCWの世界に入りやすくするためにどうしたら良いのか、ということを論じているわけではない。このコメントを下さった匿名氏は、きっとそうしたことを常に考えておられる、ニューカマーに優しい後輩思いの方なのかもしれない。または、CWの世界にご自身が入りたいのだが、入れないという壁に直面している方なのかもしれない。繰り返すが、あの記事は、ニューカマーを念頭に置いて書いたものではない。如何にしたらニューカマーがCWの世界に入りやすくなるか、は別な問題だ。そこをごっちゃにしている。

問題の小論から離れて、ニューカマーがCWに入りやすくする(入りやすくなる)ための方法は何か、という問題についての私の考えを端的に記そう。

バンドをワッチすることだ。平常の交信を受信する練習を積むことだ。

この一言に尽きる。符号を覚えただけで、すぐに運用を始めるから、誰それのキーイングは取りづらい、交信でカンペに書いてないようなことを要求する、などと不満を述べ始める方が出現する。ニューカマーの方を相手にするときには、ゆっくり分かりやすい符号で送信するし、定型的な内容しか送らない、というのは、先達の義務だろう。しかし、その義務を果たしてもらえるのを当然の権利であるかのように、ニューカマーの方が要求するのは行き過ぎだ。車の運転を始めたばかりの時に、自分の速度に合わせて、周囲の車に走ってもらいたいと言うのと同じだ。楽器で合奏する際に、自分のテンポに合わせて演奏すべきだと主張するのに似ている。ニューカマーの指導プログラムの世界では、通じる要求かもしれないが、一般的なCW交信の世界では通じない。むしろ、そうした乱暴な要求が認められて当然だと考える「甘え」が、以下に述べる、「できない状態」をしばらく続ける訓練に耐えることを難しくする。その「甘え」が、CWの世界に本当に足を踏み入れる大きな障害になっている。

CW交信が、自在にできるようになる簡便な方法などない。それを期待するなら、キーをとっとと捨てて、デジタルモード等他のモードに移行すべきだ。バンドをしっかりワッチし続けること。そこで行われる交信の内容に喰らいついて行くことが、必要なのだ。そうすることによって、交信に何が必要なのか、どのような手順を踏むべきなのかが分かってくるはずだ。または、分からないことがあれば、先輩に尋ねることも良いだろう。受信しても「理解できない」という何とも居心地の悪いストレスフルな状態が、ある程度続く。その状態のときに、CW受信技能が、永続的な記憶になって脳に残るプロセスが進行する。その状態を越えたところで、ある日、ぱっと目の前が開けてくるのだ。実際の交信をワッチし続けることで、CW運用の仕方等が自然に身についてくる。そうした手間のかかる訓練を経ないと、何十年にもわたってCWを楽しみ続けることは到底できない。

ニューカマーを遠ざけている積りは毛頭ない。が、匿名氏の念頭にあるニューカマー、または匿名氏自身がこの基本的な点を誤解しているのではないだろうか。そして、その誤解は、ニューカマーであることの甘えに由来していることにお気づきでないように思える。是非その点を考えてみて頂きたい。

普段言いにくいなと思っていたことを、おかげで吐き出すことができて、すっきりした気持ちだ。匿名氏には、引き続き建設的なコメントをコメント欄に記して頂きたい。

交信する際の、小さな希望 

この2、3日、海外・国内を問わず、結構な数の交信をした。秋深まると、人恋しくなるものなのか・・・。

だが、相変わらずのラバスタが多い。北米の局であっても、リポート交換をしたら、はいさようならという局が何と多いことか。国内は、相変わらず、JCC/Gナンバーを送りつけてくる。JCC/Gアワードを追いかけるのも楽しみの一つかもしれないが、「それだけ」じゃあまりに貧相ではないだろうか。

少なくとも、お住まいの場所を具体的に教えてもらいたいものだ。それを知ると、それが既知の場所であるか否かを問わず、相手がどのような場所におられるのか、想像の羽を広げられるというものだ。場合によっては、過去に行ったところであれば、その話題を繰り広げられるかもしれない。JCC/Gナンバーの交換だけというのは、何か仕事をしているみたいで、味気ない。

もう一つ、込み入った話ができないにしても、使用設備の紹介は是非お願いしたいところだ。これだけ、使う機械・アンテナに幅が出てきているのだから、相手がどのような設備なのか分からないと、頂いたリポートの評価がしずらい。交換するリポートは、お互いの設備の大小に依存するのだ。少なくとも、設備の情報は欲しい。

今週末あたりをピークとして、良いCONDXが数週間続く。バンドは凪いだ湖面のように静かだ。この週末は、WW CWでバンドが使えなくなるので、今夕辺り、いろいろなところに出没してみる積り。聞こえていたら、よろしく・・・その際には、JCC/Gナンバーではなく、地名を送って頂きたい、また終わる前には設備の紹介もお願いしたいものだ。それに加えて、年齢とハム歴を送って頂けると、とっても喜んでしまうのだが・・・ないものねだりか 笑。

週末の夕食 その32 

ホタテ、里芋とさつまいもの炒め物。味は、ソース等でつけた。


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三題話 

今日は、週一回の非常勤の仕事の日だった。出だしはさほどではなかったが、夕方、特に午後4時過ぎは、この仕事場としては格段に忙しくなった。ディスプレーに未診療の患者の名前がどんどん並ぶ。午前中に診た子が、熱性けいれんを起こして、救急車で運ばれる、といった具合だ。この患者数が、自分の仕事場で顔見知りの患者達であれば、そうたいした仕事ではない。が、以前に記したとおり、殆ど全員が、「初対面」「初診」なのである。かすむ目でディスプレーを必死に覗き込み、「時々」患者に目をやり、仕事を進める。「ごめんね、ディスプレーばっかり見ていて・・・。」と、冗談半分に謝りながら。

この仕事場では、初診が大半であることと併せて、他の日に仕事をする医師との共同作業になるためと、患者へベストな診療を提供したいと考えて、詳細に病歴を聴き、ていねいな診察をすることを心がけている。何しろ、医師として本当に最後の仕事場になるかもしれぬ場所なのだ。大げさに言えば、毎回、手抜きは全くなしの真剣勝負だ。

咳と鼻水という、よくある症状で来院した小学生の病歴を詳細に母親に聴いていたところ、母親がぽつりと、「こんなにしつっこく訊かれたこと、ない・・・」と呟いた。少しイラッとしながらも、できるだけ冷静に、咳の成因には、感染と気道の過敏性、その両者の合併の問題があり、また病像の場が上気道と下気道に分けられる、という説明をした。その区別のために、詳細な病歴の聴取が必要なのだ。咳・鼻水で生命にかかわることはないが、これを「風邪」と一言で片づけてはならない、というのが私の考えなのだ。丁寧に診察を受けることに意外感を抱く親を目の前にして、何か力がふっと抜けてしまうように感じだ。でも、咳と鼻水の子を連れてきた親が、「先生風邪なんです」というのを聴いて、「風邪ですね、風邪薬をだしておきましょう」、という三題話みたいなことはやりたくないのだ。

どれだけの親が、私の診療の態度を理解してくれているのだろうか。勿論、このやり方を変えるつもりはないが、私のやり方が理解されていないとしたら、間違っているのは、私なのか、それとも小児診療でよくある「風邪」の三題話診療なのか・・・。

ワーク・ライフ・バランス推進 

萩医療圏地域医療再生推進協議会というものがあることを、Yosyanさんのブログで知った。何やら、そこで、地域医療再生基金という国家予算を用いて、救急診療所を作ったが、働く医師が見つからない、ということらしい。箱もの行政ということなのだろうか。

で、同協議会のサイトをサーフしていて、その地域に萩市民病院という中核病院があることを知った。中核とはいえ、ベッド数100で、常勤医師数は16名の、中小病院である。設置された医療機器、電子カルテの類は、すばらしい陣容だ。

だが、三次救急に近い仕事をする医療機関でありながら、この医師数では厳しいらしく、医師募集がかけられている。その募集条件で驚いたのが、「当直月6回」という条件だ。これは多い。日当直も当直も一緒くたに考えて、15名がこの回数当直を平均してこなすとすると、一日あたり3名の医師が当直することになる。が、この規模の医療機関ではありえない。また、2から3交代制なのかとちょっと考えたが、それだとすると、この医師数では足りないし、さらに、もしそうだとしても募集条件としては魅力的な条件なので、募集要項に必ず記載するはずだ。やはり考え得るのは、年配医師の当直回数を減らし、その分若手に多く当直をさせているということなのだろう。

月6回の当直というと、かなりキツイ。医師の当直は、丸一日仕事をし、当直、その次の日も仕事という、少なくとも32時間以上の連続勤務になるからだ。重症患者を当直帯で入院させ、その主治医にでもなった日には、その後も当直を続けるようなことになりかねない。月6回それがあるとすると、かなりの若手でも体力的かつ精神的に厳しいはずだ。

以前から記している通り、医師の当直は、実質夜間労働になっている。超過勤務を行う場合は、労使間で協議し、その条件等を決める必要がある。このような当直が、萩市民病院では夜間労働ときちんと位置づけられているのか、さらにそれに対して適切な対価が支払われているのだろうか。そうしたことの記載は、この募集要項、また同病院のウェブサイトに全く見当たらない。

これだけの情報だと、過疎地の中小病院の医師不足と、医師の過重労働のニュースにしかならないが、興味深い記載を、同じサイトで見つけた。

「2009(平成21)年11月には、次世代のための民間運動「ワーク・ライフ・バランス推進会議」(事務局=日本生産性本部内)が主催する第3回「ワーク・ライフ・バランス大賞」において、「組織活動」部門の優秀賞を医療機関で初めて当院が受賞しました。」

というのである。ワーク・ライフ・バランスとは、労働者の仕事と生活のバランスを保ち、その結果、仕事の効率と、生活の質を向上させようという運動らしい。大学関係・労働界それに実業界の人物からなる、推進会議というものがあり、その背後には行政もからんでいるようだ。

その「大賞」を時々医療機関も得ているようだが、この萩市民病院も含めて、結局、看護師不足を解消するためだけにワーク・ライフ・バランスを改善しようということのようだ。医師のワーク・ライフ・バランスは、同病院を含め、他の受賞病院でも問題にされていない。医師のワーク・ライフ・バランスを問題にできるほど、医師がいない、またそれを問題にし始めると、これまでただ同然で夜間働かせてきた医師の夜間労働に注目が集まり、医療機関にとっては、藪蛇になってしまうということなのだろうか。でも、崩壊した地域医療を再生させるためには、医師のワーク・ライフ・バランスをとりあげ、改善することが必須のことと思われるのだが。

ワーク・ライフ・バランス推進会議といっても、結局企業や医療機関にとって都合の良いワーク・ライフ・バランスの実現を目指すものなのかもしれない。

風邪薬による副作用 

今日のクローズアップ現代、風邪薬の市販薬によるStevens Johnson症候群(SJS)の話題だった。夕食の準備をしながら、所々見た。風邪薬でSJSを発症し、恐らく角膜の炎症を起こしたためだろうか、重篤な視力障害をきたした若い女性が登場していた。SJSの診断が如何に遅れたのか、そして「誤診」されることが多いか、早期発見であれば視力障害を残さずに済む、といった番組の論調であった。

SJSを知らない医師が多いかのような印象を与えたような気がする。が、実際のところ、SJSは有名な病気で、その軽症の病態である、多形性滲出性紅斑を含めると、かなりの頻度でお目にかかる。だが、早期診断は難しい。除外診断であるのと、病像がある程度はっきりしないと診断できないのだ。臨床医としては、薬物だけではなく、感染によっても生じる、この重篤化しうる合併症には常に気をつけなければいけない。でも、診断がついてから、後で振り返って、前に診た医師のことを軽々に批判してもらいたくない。繰り返すが、早期診断は難しいのだ。

HLA A locusとTLR3 locusの特定のgenotypeが、SJS発症と密接にかかわっているとの知見は知らなかった。臨床ですぐには利用できる検査ではないかもしれないが、家族性のケースでは、調べてもよいのかもしれない。

この番組を最後まで見てて、

風邪に効く薬はない、市販薬の風邪薬等殆ど意味がない

というコメントが出るかと思いきや、やはり出なかった。まぁ、ここまではっきりとは言えないのかもしれないが、市販の風邪薬の危険性をもっと強調すべきだったのではなかろうか。マスコミに期待する方が無理か?

和文交信の思い出 

私も、和文愛好者の末席に加えて頂いても良いのではないかと思っているので、その根拠に、過去の和文での交信の思い出をすこしばかり・・・いくつかはすでに過去に記したことと重複する。

私が和文を覚えた、というより覚えさせられたのは、10代の頃のことだ。当時、7メガでactiveに出ていて、よほど目についた、または邪魔になったのか、あるJA1***という和文の局が、和文で私に何事か批判めいたことをまくし立てた、むしろ絡んできたといえるかもしれない。和文が殆ど分からず、何も言い返せず、残念な思いをした。それで、私は必死に和文を覚えたのだ。2,3か月もすると、まぁそこそこ和文でやり取りができるようになったような気がする。その後、そのJA1***氏とは巡り会っていないが、最近、7メガで氏の複式電鍵による信号を時々耳にするようになった。妙に懐かしく感じる。彼は、私が和文を覚えるように仕向けてくれた恩人でもあるわけだ・・・。

もう20数年前、温泉めぐりに少し凝ったことがあった。夏休みの休日を使って、小学生だった長男と、今は亡きJH1HDXと一緒に、車で、信州から北陸へ旅をしたことがあった。当時、私は車から和文で良く出ていたので、その頃からactiveに和文で出ておられるJA9FNC月田氏と知り合いにさせて頂いていた。そのドライブ旅行は、信州の温泉に入り、乗鞍を越えて、北陸に出る道程だった。北陸では、月田氏の家を訪問、その後、氏に紹介して頂いた近くの温泉旅館に泊まるという予定にしていた。詳しい道筋は忘れてしまったが、乗鞍を越えて、北陸自動車道に乗ってから、月田氏と7メガで交信し続け、道案内をして頂いた。勿論、当時は、カーナビなどない時代であった。日本海を臨みながら、初めて訪れる地に誘導して頂いたのは、忘れられない思い出になっている。彼のきれいに整備されたシャックを訪問、その後、立派な温泉旅館に泊まることができた。その後、1年に一度程度、月田氏とは和文で交信をさせて頂いているが、つい先日も、お元気そうな昔と変わらないバグキーの信号をお聞きした。もうリタイアして大分経つのではないだろうか・・・。

1980年代末のことだったと思うが、JA5DQH奈木氏がJICAの活動でHIに行かれ、HI8Aという如何にもコンテスター、DXerらしいコールで活発にでておられた。彼は、仕事場の建物の屋上に、AFA40を上げて、強力な信号を、日本に送り込んでこられた。私も、同じアンテナを上げたばかりで、7メガのウインドウが大きく広がったことを実感していた。秋深まったころだったろう、7メガの早朝、奈木氏とロングパスでお会いした。ロングパス特有の、符号の最初と最後が独特に切れ上がった信号が、とてつもない強さで入ってくるのは、壮観であった。20、30分もラグチューをしただろうか。あの交信も忘れられぬものになっている。奈木氏もそろそろリタイアの年齢ではないか・・・最近、聞こえない。160mに出ているのだろうか。

前後するが、1980年代中ごろ、私が車から良く出ていた頃、同業の方お二人と、朝交信するのを日課のようにしていた。JE8MFG、JA3ASUのお二人である。三人とも通勤の車からの運用で、上手い具合に安定したラウンドテーブルになることはあまりなかったが、朝一声かけあう交信も、当時の朝日とともにくっきり覚えている。彼らは、優れた和文使いであった。MFGさんとは、やはり一年に一度程度交信をしているが、ASUさんとは、もう10数年お目にかかっていない。またひょっこり和文でお目にかかりたいものである。

あぁ、書き出したらきりがないのでこの辺にしておこう。最近、日中に7メガで和文をこそこそと打ったりしている・・・。

和文と欧文、その運用者達 

和文電信の愛好者達は、ある種、独特な運用パターンをもち、一つのグループを形作っている。やはり、その道で経験を積まれた、ある程度高齢の方が多い印象がある。それに互い同士が細やかな情報を共有しあうことで、とても親しくなっていることが多いように思える。国内交信を楽しむには和文だと、和文の仲間に入って行かれる、比較的若年(といっても40歳台以降のことが多いが)の方も少数ながらいらっしゃる。

欧文利用者からすると、和文愛好者の印象は、こんなところだろうか・・・閉ざされたグループで、何やら個性的なキーイングで話をする連中であり、ときにこちらが和文を打つかどうかを確認せずに、突然和文攻撃を始めたりする人々、というわけだ。で、和文の交信は、話が長くなり、まどろっこしい、という感想も良く耳にする。

私自身、どちらかというと欧文電信愛好者に入るので、こうした見方には、共感を覚えこそすれ、それが間違っているとは思えない。だが、私は、和文、欧文ともに、電信という記号の体系を利用して、コミュニケートしようという仲間であるし、直接の交流はなくても、お互いに尊重しあってやって行けばよいのではないかと思っている。和文愛好者からすると、欧文愛好者は、何か気取って、母国語でもない片言の英語で海外のハムと交信しているとしか映らないのかもしれない。

和文の欠点、弱点として挙げられる、長々しい送信で交信時間が長くなる、ということは、逆に言えば、びに入り細に渡り話すことができ、細やかな情感までも、交信のなかで表現することができると言えるのではないだろうか。欧文では、英語の壁という問題もあるが、結構ぶっきら棒な物言いになることが多い。YES OR NOの世界なのだ。それに対して、曖昧とも言えるが、両義性を持つ日本語の言い回し、さらに「てにをは」の使い分けによる微妙なニュアンスといった、日本語の優れた特性は、和文交信でないと味わうことができない。

個々のオペの運用上の問題は、和文・欧文いずれかであるかを問わない。それは運用者の問題だ。そして、個別の問題は、個々の交信の際に、直接相手に伝えるといった対応をすることで対処すべきだ。ここの対応としては、無視することも含まれる。ネットと同じで、相手に悪意を持って運用するような人間は残念ながら、どのカテゴリーでもいる。それへのベストな対応は、無視することだ。議論できる相手であれば、礼儀を守って、問題点を指摘することが必要だろう。和文という通信形式に直接付随する問題はないように思える。もしそうした問題があったとしても、和文運用者に普遍的に認められるとは到底思えない。

患者の権利があるのと同様に義務もある 

患者の権利に関する法律大綱案を、日弁連が提言している。

真に申し訳ないが、この提言の中身を読んでいない。だが、引用した提言の目次をみただけで、内容は自ずから見えてこようと言うものだ。

「患者には、権利があり、それを実現する責務が、行政と医療機関にある」というわけだ。その権利は多岐にわたる。

「最善かつ安全な医療を、すべての人が必要な時に受けられる医療制度」が現在脅かされているが、患者の権利・医療提供側の責務を法的に整備すれば、その脅威が去る、とでも言うのだろうか。

患者には権利があるのと同等に義務もある。社会的な共通財としての医療制度を故意に疲弊させたりすることなく、医療をきちんと受ける義務が、患者にはある。その視点が抜け落ちている。救急車を緊急の状況ではなく利用したり、日中受診すれば良いものを自分の都合で夜間救急に受診するといった問題に対処するのは、患者の大きな義務ではないのだろうか。

患者の権利を強調することは、医療の需要側の要求を強調することになる。現在の医療の疲弊・崩壊は、医療供給側の問題である。需要サイドの要求を強調したところで、供給の問題は解決しない。それどころか、さらなる疲弊を招く。

弁護士が、医療問題にこのような姿勢で関わる背後には、こうした患者の権利を保障した「法律」を作ることによって、さらに医療問題にコミットしようとしているのではないだろうか。言い方が悪いが、「サラ金問題」の次のターゲットは、医療問題だというわけだ。でなければ、医療問題を、患者側の一方的な視点にだけ立ち、医療の社会的共通財としての性格を捨象して論じることにはならないはずだ。弁護士の社会的責任を放棄した近視眼かつ利己的な提言と言わなければならない。



以下、引用~~~

[医療改革] 患者に「最善」かつ「安全」な医療保障する法整備を  日弁連
12/11/13
記事:WIC REPORT
提供:厚生政策情報センター

患者の権利に関する法律大綱案の提言(10/29)《日本弁護士連合会》

  日本弁護士連合会は10月29日に、「患者の権利に関する法律」大綱案についての提言を、三井厚生労働大臣に宛てて提出した。

  日弁連では、現在の医療には、「医療従事者不足等により、患者が医療を受けることが困難」「厳しい経済情勢の中で、経済的理由により多くの患者が医療を受けることが困難」「インフォームド・コンセントが不十分」などの課題があるとし、患者の権利を保障する法律を制定する必要があると提唱したもの(p1-p9参照)。

  法律大綱案では、前文で、「医療の選択にかかる自己決定権が空洞化(上記の理由で医療を受ける権利が脅かされている)している」と懸念するとともに、「患者の自己決定権の尊重を含めた、最善かつ安全な医療を、すべての人が必要な時に受けられる医療制度を確立する」必要性を強調(p10-p12参照)。

  そのうえで、具体的に、次のような権利を保障すべきとしている。

(1)最高水準の健康を享受する利(p13-p14参照)

(2)疾病・障がいによる差別を受けない権利(p14参照)

(3)最善の医療を受ける権利(p14-p15参照)

(4)安全な医療を受ける権利(p15参照)

(5)平等な医療を受ける権利(p15-p16参照)

(6)知る権利(p16参照)

(7)医療に参加する権利(p18-p19参照)

(8)人対象研究における被験者の権利(p19-p20参照)

(9)国・地方公共団体、医療従事者の責務(p21参照)

  このうち、(6)の「知る権利」からは、(i)医療情報にアクセスする権利(p22参照)(ii)診療に関して説明を受ける権利(p24-p25参照)(iii)セカンド・オピニオンを受ける権利(p25-p26参照)―などが詳細な権利として導き出されている。

  さらに、患者の権利を擁護するために、「医療機関へ苦情を申立てる権利」(p37参照)「医療機関における権利擁護員の設置」(p37参照)「都道府県における権利審査会の設置」(p38参照)なども要望している。

資料1 P1~P38(0.3M)


週末の夕食 その31 

以前にも記したとおり、夕食作りは私のほぼ毎日の日課になっているのだが、以前と同じタイトルを継承して・・・

左手前、残り物の牛肉を用いた野菜炒め、右手前野菜サラダ、レタスは自家製、やけに厚みのある葉。

後ろ左側、白菜と豚肉の煮物。両者を互い違いにサンドウイッチ状にして煮込む。以前にも一度作って結構おいしい。残ったスープは、翌日卵とじの雑炊に。これがうまい。後ろ真ん中は、カボチャ・さつまいも・大豆の煮もの。後ろ右側は、自家製の柿。

一番後ろは、黒ビール(いつも呑んでいるわけではないが、時々・・・)。350mlで十分。

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今日は、根菜類とさつま揚げ、しいたけの煮物と、キムチ味の春雨、それに甘塩じゃけの予定。味噌汁は何時も作る。さつまいも、ホウレンソウ、豆腐入り。

庭に作ったホウレンソウが、かなり大きくなってきたので、それを使った料理も近々実現しそう。

眼科受診 

今週火曜日、近くの眼科の単科病院に白内障の様子を診て頂きにでかけた。大きな街のど真ん中にある病院で、駐車場・待合室は一杯。二世代の医師と、勤務医の何人かが診療をしている様子だ。結局、3時間かけての診療だった。一通り検査を受け、眼底もチェック。理事長とされる年配の医師が、視力はある程度矯正可能なので、白内障は今すぐ手術をする必要はないこと、左目の先天性眼瞼下垂の手術をしてみたらどうかということを伺った。白内障の手術を覚悟して出かけたのだが、拍子抜けをした。手術なるものを受けたことがないので、ほっとした反面、このわずらわしい視力障害としばらく付き合い続けなければならないのかと思うと、少し憂鬱だ。でも、しばらくはこのままで行くことになるだろう。後者の手術については、いろいろと情報を集めてみる積りだ。

今回診察を受けた収穫は、ドライアイに対する点眼薬を頂き、それが結構効いた印象のあること。最近、デイスプレィを覗きこむことが多く、目がごろごろしたり、痛んだりという症状があった。それの半分くらいが、この点眼薬で改善したような気がする。某テレビで放映していた、ムチンを産生させるという薬剤である。胃の粘膜保護剤と同じ成分のようだ。投与していう間だけの改善効果かもしれないが、当面はこれで大分楽になる。理事長先生によると、この薬は、効く人とそうでない人がいるらしい。ドライアイと一括りにしても、成因は多岐にわたるのだろうから、それは当然のことかもしれない。

患者になって初めて見えてくることもある。医療スタッフは、忙しいのに良くやってくださっていたが、短い時間の患者との対応で、患者のかかえる問題が何かを端的に把握することが、医療スタッフには求められるのだろうと改めて感じた。医療機関には余りかかりたくないのが本音だが、でもかかるからには、そこでいろいろと学びたいと思った。

また繰り言になるが・・・ 

このところ、福島にでかけたり、電子カルテ化された仕事場で悪戦苦闘したり、と気ぜわしく、なかなかブログ更新ができなかった。

今朝、21メガで立て続けに、北米西海岸の旧友達に呼ばれ続けた。W6CYX、W6YA、Nl7GそれにKF7E。皆、それぞれの問題をかかえつつも元気そうだ。近況を報告しあう。でも、Bob W6CYXのように私の交信をいつもワッチしているという方相手には、何を報告すべきなのか 苦笑。RBNは、こうして交信の内実の価値を少し落とすことがある。

その後、7メガに降りて、国内交信でもと思ってCQを出した。JA5の局から呼ばれた。QTHは、JCC36・・と送ってこられた。あぁ、まただ。JCCナンバーを交換するのは、相手がJCCに関心を持っている場合だけにしてほしいものだ。国内交信の7,8割は、このナンバー交換だけで終わる。大多数が、JCCを追いかけるために、交信をしているということなのだろうか。

QTHを具体的に知ると、どのあたりにお住まいなのか、イメージが膨らみ、話も続こうと言うものだが、JCCナンバー、QSLでは、それだけで完結だ。その後、話が発展しようがない。

時間をかけて免許をとり、何万円、何十万円もかけて設備を整え、やることと言えば、JCCナンバーを交換し、カードを集めるだけ、というのはあまりに貧相ではないだろうか。一体、人生の貴重な時間をこれだけかけて、紙一枚のアワードを得て、一体何になるというのだろうか。

カード集め、コンテストの順位争い、アワード完成、そうした量的な追求だけでは、無線が窮乏化する。と、繰り返してみても、虚空に叫ぶだけのような虚しさを感じてしまう。そうした楽しみは、無線のごく一部の楽しみ、結果にしか過ぎないはずが、それが無線の楽しみそのものになってしまっている。

と、ネガティブなことを書いてばかりいても仕方ない。ゴーイングマイウェイで行くのみだな・・・。

秋がさらに深まった。自宅の西側に植えられた、しゃらの木が色づいている。


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雑感 

どうも最近は過去のことを思い起こすことが多く、もっと生産的にポジティブにならんといかんなと思いつつ、このブログを始めたころのポストを読み返した。今月末で、開始後6年が経つ。当初のハイテンションな書き込みの数々。診療所の自室と診察室を往復するだけの毎日、本音をぶつける場所がなかった。ブログに、言いたいことを思う存分開陳する場所を見出した、というところだったのだろう。

当時庭の一部を撮った画像をアップしたが、そこに写った銀杏の木が何倍も大きく育っている。子供たちも、自立はまだだが、それなりに自宅から巣立っていった。様々な医療の劣化、そして国自体が危うくなりつつあるように思える。震災。そして私の退職。大きな変動の6年間だったと改めて思う。

今朝、21メガで米国の方々と何人か交信をしていた。最後に呼んでくれたのがScott W8GS。JAとこうして交信するのは久しぶりだと仰ったあと、驚くべき言葉が続いた。今、肝臓の肉腫で終末期にある、私はDYINGだ、というのである。病気の末期にある方と交信したことは何度もあるが、彼の場合は、本当に末期にある様子だった。家族は巣立ち、自宅で奥様に世話をしてもらっているらしい。こうして交信できて、嬉しいと言ってくださった。その言葉は他人ごとに思えなかった。

いろいろな思いの交錯する朝、今日、白内障の診療を受けに、とある病院に出かける。

Don W6JL 再び 

昨夜は、一旦夜10時頃QRTしたのだが、寝る前にちょっとだけと思って、7メガに戻った。すでに日が変わろうとする頃。その時間帯の常連、Don W6JLが呼んでくれた。彼のことは、こちらで紹介してある。Qrz.Comでも素敵な写真とともに自己紹介があるので、そちらもご覧になって頂きたい。

彼は、昨日はRV車のエアコンの配管をし直していた様子。いつもは無線機に手を加えることをしているのに珍しいと思って、車も弄るのですねと申し上げた。いや、車だけではない。家も自作なのだよと仰る。親戚に建築業の方がいらっしゃる様子だが、設計から行政への届け出、そして建設とすべて自分でやったとのことだ。行政への申請が手間がかかるのではないかと尋ねた。構造計算とか、何とか、いろいろと要求されそうだ。ところが、そんなことはない。プランを書いて持って行き、試験官に10分ほどかけて説明すれば、ニ三か所の訂正があったとしても終わりになる、という。

家の構造計算は、標準的な部材を用いる限り、必要がないらしい。彼の仕事場が、自宅を建てた場所から10分程度のところにあり、仕事を終えてから奥様と一緒に家を建てたのだそうだ。コストも、業者に頼むよりも少なくとも半分以下にはできただろうとのこと。

さて、日本ではどうだろうか。自宅を自分で作るというのは、キットのログハウス等以外まず皆無なのではないだろうか。行政の対応も、自作になるときっと厳しくなるに違いない。コストの面でも、仕事場、それに自宅(何度か改築もしている)を建築して頂いた経験から行くと、わが国では業者に依頼した場合かなり高いように感じる。見積もりを見ると、素人には理解できぬように書いてある。たまたま分かる電気器具のコスト等を見ると、ベラボウな値段がついている。あの明朗さに欠く見積もりは、一つには、人件費をしっかり計上していないためなのではなかろうか。さらに、家の建築費が高くても、多くの家は長期間の使用に耐えない。家が短期間の消耗品に成り下がっており、資産価値はすぐに下がってしまう。人生で一度の大きな買い物としては、貧弱な感じがする。

といったことを考えながら、彼が自作の家について滔滔と説明することに耳を傾けていた。自作の家に、自作のリグとアンテナ・・・ガッツと能力もすばらしい。

日本脳炎予防接種と薬剤の副作用 

西日本で日本脳炎の予防接種直後に、10歳の小児が心肺停止になり亡くなられた。その方のご冥福をお祈りしたい。

この事例が最初に報道された時に、激しい症状を呈するアレルギーであるアナフィラキシーではないかという報道があった(毎日新聞等)。しかし、接種5分後に心肺停止を生じたということから、アナフィラキシーとしては病状の進展が早すぎると感じていた。

その後、患児は、基礎疾患があり、オーラップという抗精神薬と抗鬱剤(新しい種類のSSRI)ジェイゾロフトを投与されていたことが判明したようだ。それら二剤の併用により、QT延長症候群(LQTと省略)を生じ(または、それが悪化し)、予防接種という精神的なストレスが加わり、致死的な不整脈をきたしたのではないか、と改めて報道されている。予防接種をした医療機関と、かかりつけ医は別である。

LQTは、10000から15000人に一人の割合で見いだされる異常で、先天的な要因と後天的な要因で発症すると成書にはある。典型的には、年長児期から思春期にかけて、激しい運動や、感情的動揺などにともない、意識消失発作として発症するらしい。原因の一つが、薬物であり、その原因薬物は、向精神薬、抗アレルギー剤、抗生物質、抗潰瘍薬等々多岐にわたっている。診断は、心電図によってQT延長を証明することだが、運動負荷によるQT延長を確認しなければならないことも多いようだ。

で、今回の事例の併用薬の副作用情報を見ると、共にLQTを生じうるとの記載はあるようだが、両者の併用については、ジェイゾロフトは禁忌としているが、オーラップには、他の二種類のSSRIの併用は禁忌とされているが、ジェイゾロフトについては記載がない。ただ、臨床現場の感覚では、オーラップのこの記載を読めば、ジェイゾロフトの併用には慎重になるだろう。

この事例から分かること、そしてこの経験を今後に生かすために当局関係者に期待したいことは次のようなことになる。

〇日本脳炎予防接種自体の問題ではなかった。当初、予防接種の副作用とほぼ断定的に報道したマスコミ(毎日新聞等)には反省を促したい。

〇LQTによる突然死の可能性が高い。

〇LQTは、致死性不整脈をきたしうる疾患としては、比較的頻度の高いものだが、実際上、事前に診断を下すことは難しい。家族歴に突然死をした方がいたり、薬物投与中にストレスで失神発作を生じた既往歴があれば、診断をつけられるかもしれないが、予防接種を行う臨床現場の立場からすると困難なことではないかと想像する。

〇薬物の副作用、併用禁忌の情報は、投与する医師が最大限の注意を払うべきだ。が、LQTの場合等、多数の薬物によって起きる重篤な副作用について、医師が、すべてカバーするのは実際上難しい。こうした重篤な副作用については、薬剤師にも応分の責任がある。薬剤処方に関わる診療報酬が手厚く設定されているのは、こうした見過ごしを、処方段階で見出すためではないのだろうか。こうした副作用を防ぐために、二重、三重のチェックが働くシステムが必要だ。

〇この事例で、LQT発症に、薬物が関与していることはほぼ確実だが、患児の元々の遺伝的な素因も関与している可能性もある。

〇予防接種の問診の不備はあったと思われる。処方をしていた医師の説明が十分だったか、それをご家族が十分理解できたのか。問診の形式、ご家族の記入の問題、そしてそれをチェックする医療側の体制等。だが、予防接種は、短時間に多数に対して行わなければならないものなので、この事例のようなケースを避けるためと称して、複雑極まる問診票に変更することは避けてもらいたい。行政と予防接種会社、製薬会社は往々にして責任を医療現場に丸投げする傾向がある。それは止めてもらいたい。例えば、薬物の副作用情報にはありとあらゆる副作用が羅列されている。頻度不明というものも多い。それらをすべて把握することは、実際上不可能だし、現実的ではない。副作用情報に掲載してあれば、責任は医療現場にあるというやり方は、製造責任と行政の責任の放棄としか思えない。

〇この事例について、警察が情報を集めていると聞くが、少なくとも刑事事件化すべき事例ではない。


週に一回予防接種を10数名に定期的に行っている私としては、無関心ではいられぬ事件ではあった。

電子カルテ初体験 

昨日、電子カルテを初体験した。少し早目にバイト先というべきか、唯一の仕事先にでかけて、電子カルテを動かしてみたいと思ったが、結局着いたのは始業時間ぎりぎり。

幸いなことに、午前中は、数名の患者だけだったので、ゆっくり打ち込み、機能の確認をすることができた。以前にテンプレートを作っておいたのが多少役に立った。だが、テンプレートが有効なのは、現症といって患者の現在の身体所見等を記す部分等だけ。多彩な経過の現病歴等には意味がない。また、確認してから書き込むわけだが、その「確認」のボタンの位置が、ディスプレー上様々な場所にあり、カーソルを大きく動かさなければならない。また、予防接種等同じ入力を繰り返すのに、イチイチ科目やら、予防接種やらを選択しなおさなければならない。テンプレートを記憶させておく、ワードパレットというデータベースも使いにくい、等々、問題はいくつもあったが、何とか一日を終えることができた。仕事を終える直前に結構重たい患児が連続してやってこられた時には、少し焦ったのだったが・・・。

何とかやって行けるかという気にはなったが、電子カルテでは、どうしても画一的なカルテの記載にならざるを得ないというのが一番の感想だ。ペン入力等で図を簡単に入れたりできれば良いのかもしれないが、図は簡単にいれられないし、長い記述を入れるのには時間と手間がかかり過ぎ。

電子カルテとは一体誰のための機械なのだろう?

Jerry K9JB 

最近、7メガで夜中にお目にかかる常連になったお一人、Jerry K9JB。ウェイトが少し重めで、dot dashレシオの大き目な、鋭いキーイングで颯爽と現れる。彼のキーイングは、ふた昔ほど前Old Timerが好んで使っていたセッティングだ。今は亡きGene W7KRUが、こんな風な送信をしていたな、と耳を傾ける。 Lake Tahoeの近くで、この画像に写る愛犬Corbyと生活をしておられる。隣の女性は、家族ではない。美しい犬だこと。

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すでに70歳というが、お元気そうで、何時もリグの改造を企てている様子だ。今のところ、コリンズのSラインのQSK、それに受信機を半稼働させて送信をモニターする改造に忙しそう。この画像に写るように、リグがきちんとケースに収まっていることは殆どないようだ。それにしても、美しいリグである。このシンプルなセットアップ、見習いたいものだ。送信機が少しドリフトし、そのたびに、キュイーンと周波数を合わせるのはご愛嬌だ。

テーブル上のコーヒーカップには、"WARNING -- Beware of the Ham Radio Operator"と記されているらしい。

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先日、お別れするときに、これからチェロの練習だと言うと、「実はね、私は音楽で学位を得たのだよ。」とこともなげに言うのでびっくりした。ピアノが専門だったらしい。今も、95年前のスタインウェイを持っているらしい。

コンピューター関係のエンジニアをリタイアしたと知っていたので、なぜ音楽からエンジニアに、と尋ねると、「簡単さ、お金だよ。」と言って笑っていた。

Lake Tahoeに是非遊びに来るようにと誘ってくださった。何時かはお邪魔して、彼の弾くベートーベンに耳を傾けてみたいものだ。

角を矯めて牛を殺す 

繰り返し、このブログで取り上げているが、診療報酬支払のシステムにおいて、本来対等であるべき医療機関と、行政・保険者の関係が、前者が圧倒的に不利になっている。支払いをする後者が、支払いを受ける後者を監督指導する強大な権限を持つからだ。

医療機関の診療報酬に関わる不正が酷いから、もっとその不正摘発を厳しくせよ、という議論が、中医協でなされている。これは繰り返し、保険者・支払基金から提議されていることで、実際、医療現場にいると、その圧力をひしひしと感じる。

支払い側の白川修二委員(健康保険組合連合会専務理事)が述べる通り、もっと摘発を厳しくすべきなのだろうか。それには、大きく三つの問題がある。

一つは、現在の「書類上だけの審査」で不正を暴くには限度があるだろうということだ。書類だけの審査であり、当該専門科目の臨床に詳しくない審査員が、審査をすると、結局、行政が作り上げた巨大な診療報酬体系に少しでも抵触した請求を撥ねるということになる。その判断は恣意的と思われることも少なくない。医療機関側もそれに対処するために、形式だけを整えることに懸命になる、という構図だ。

もう一つは、上にも記したが、診療報酬を審査する審査員と、指導監査を担当する行政官の力量の問題がある。特に後者。各県に恐らく数人程度しかいないであろう、行政官である医師が、臨床から離れてすべての医療領域をカバーするのはまず無理な相談だ。私が、個別指導らしきものに一度だけ、新規開業時にでたことがあるが、行政官は、小児科の臨床を殆ど知らない様子だった。で、行政が作り上げた初診・再診の区別、指導料算定の際のカルテへの記述の量・仕方といった曖昧な規定を振りかざし、臨床側に「不正」を指摘することになるわけだ。

それに、「不正」と判断される根拠となる、診療報酬体系が複雑極まる。また、その内容の解釈が、地方自治体ごとに違っていたりする。行政は、この体系によって、医療行政を進めようとするために、そこにincentiveと罰則をてんこ盛りにする。incentiveには、臨床現場の実情に合わないものが多くある。こうして張り巡らされた、複雑かつ恣意的運用が可能な診療報酬体系により、医療現場は縛られている。

どのような業界でも故意に悪事を働く人間はいるものだ。刑事告発に至ったケースが、過去15年間で20件、一年平均1件とちょっと、というのは、病院が7000、診療所はその数倍あるなかで、異常に多い数字なのだろうか。現在のやり方で、「不正追及」を行政が始めると、角を矯めて牛を殺すになるのではあるまいか。

診療報酬支払いと、医療機関の監督指導に関して、行政サイドにだけ権限があるという構図が医療を歪めている。


以下、引用~~~

医療介護CBニュース 10月31日(水)14時57分配信

東京医大茨城医療センターの保険医療機関取り消し問題を受け、厚生労働省は31日、2010年度の保険医療機関の指導、監査に伴う診療報酬の返還対象総額が43億4397 万円に上ることを明らかにした。同日開かれた中央社会保険医療協議会(中医協)の総会で公表した。委員からは、悪質な医療機関への調査体制の強化を求める声が相次ぎ、監査 でカルテなどをチェックする指導医療官の不足や待遇の不十分さに対する指摘もあった。

同省によると、10年度、出頭命令や立入検査などを伴う監査は、医科の保険医療機関に対し98件、保険医には263人。歯科は47件、134人、薬局は14件、38人。保 険医療機関の指定取り消し(処分前に廃止した場合を含む)は医科が8件、歯科12件、薬局2件だった。医科の指定取り消し件数(同)の推移は、06年度15件、07年度2 1件、08年度14件、09年度3件となっている。1997年度以降、各地の厚生局が警察に刑事告発した例は20件という。

支払い側の白川修二委員(健康保険組合連合会専務理事)は「悪質な不正請求、架空請求などかなりある。これは弱い患者さんからだまして、不当な診療報酬をまき上げる詐欺行 為」とし、もっと積極的に告発してほしいと要望。また、厚生局の姿勢について、「保険者からかなり調査依頼を上げているが、動いていただけない」と言及し、機動的な監査を 求めた。

監査体制については、診療側の安達秀樹委員(京都府医師会副会長)が、厚生局に配置される医系技官である指導医療官の不足を指摘。指導医療官の待遇や条件について、「(医 療知識が十分な)現役の医師でなければならず、給与もそんなに高くない」と説明し、「実際に京都府医師会に『お願い』されるが、現役の医師は現場で求められているし、医師 と指導医療官の給与差も大きい」と、待遇の改善がなければ対応が難しいという見解を述べた。厚労省によると、医科の指導医療官は、現在定員の約半数が欠員だという。【大島 迪子】