特定秘密保護法案 

上記法案が閣議決定された。国会でも「順調に」可決されるのだろう。

この法案、マスコミでも多く取り上げられている。問題点は

〇対象とする行政機関は、殆どすべての行政機関が網羅される。

〇秘密とされる情報は、「国の安全保障」にかかわるものと漠然としている。その情報の指定は、行政機関の長の一存で決められる

〇秘密の指定は、5年ごとに更新され、30年で公開されることになっているが、関連する行政府の長が時の内閣の許可を求めて、公開をしないこともありうる・・・要するに、永久に公開されない可能性がある、いなこれまでの行政の秘密主義から行くと、公開されない可能性が高い。

〇国民の知る権利もうたわれているが、それは専ら努力事項でしかない。、それを侵した場合の罰則規定はない。

特に重大だと思えるのは、行政機関が秘密にしたいという情報が、「永久に」公開されないで済むということだろう。秘密裏に何事かを行えるとなれば、行政機関による国民の権利の侵害なども容易に起こりうることになる。同様の法律のある米国では、決められた期間が過ぎると、すべての情報は公開されることになっている。「知らしむべからず、寄らしむべしという」行政の対応が、これまで以上にひどくなる可能性が高い。これからは、「寄らしめ」なくても良いのだ。重たい罰則が、「秘密漏えい」に課されるからである。

むしろ、行政の情報を公開することを進めるべきなのだ。その公開を阻む行政の意図・行為に対して、個々の行政官の責任を追及できる制度こそが必要だ。日本版のNSCを作ると、政府は意気込んでいるようだが、米国のNSCは外国政府要人の電話を盗聴していることが明らかになり、信用が失墜している。あのような組織はわが国には要らないのではないか。強制力をもって国民の知る権利を制限するような行政機関、その行動をチェックすることのできぬ行政機関は、危険である

Jack WA7HJV 再び 

Jack WA7HJVは、以前にも紹介したが、風力発電の環境影響調査をしている技術者で、現在オレゴンの自宅を離れ、オクラホマその近傍で仕事をしている。つい先日、仕事を一旦終え、休暇を送るために、オレゴンまで自家用機で帰宅の途についた。が、コロラドで悪天候に会いしばらく足止めを食らったようだが、その後無事帰宅した。

オクラホマからも無線に出るのだが、何時もかなり弱い。先日、このブログで紹介したモービルアンテナを用いて車から出る方がむしろ強いほどだ。帰宅して自宅からの信号は、設備の違いもあるのだろうが、何しろJAに近いこともあり、めっぽう強い。

先日、7メガで、オレゴンの自宅から出てきたHackとのしばらくぶりの交信。私は、テレビの前でうとうとしかけていたこともあったか、「飛行機が揺れたのではないか」と言いたいのだが、言葉が出てこない・・・。しばらく言い淀んで、別な言い回しでやり過ごした。彼は、そこをしっかり聞いていて、私があのように言い淀むことは聞いたことがなかった、とのコメント(実際は、結構あるのだが、私は自慢にならないが、ごまかしが上手い)。

そんなやりとりをして、普通に別れた翌日、彼は、私が彼の言葉で気を悪くしたのではないかとメールで言ってきた。バリバリの共和党支持者である(関係ないか?)彼は、かように繊細な一面も持っている。彼と親しくなったのは、ここでも確か紹介したBernie WA7CBXとの絡みでだった。1960年代、東海汽船の大島行きの船の中で知り合ったBernieが、Jackの近くにお住まいで、その消息を直接尋ねてくださったという一件である。Bernieに無線に出られるように手伝おうかと申し入れてもくれたらしい(Bernieは、それを丁重にお断りしたようだ)。このエピソードも、彼が親切心に溢れた、典型的な良き米国人の一人であることを示しているように思える。


今回の帰路の飛行中に彼が撮った写真の一部・・・もっとたくさん送られてきたのだが・・・彼は、自家用機での飛行をこよなく愛しているようだ。大空を飛ぶ自由さが溜らないのだろう。

アイダホとワイオミング州境のBear湖、今回の飛行で最も高い高度を飛んだ地点とのこと。

Bear Lake on Utah-Idaho borders (1)

Bear Lake on Utah-Idaho borders (2)

ワイオミングのビッグホール。

Big Hole in Wyoming

以下、三枚は、彼の住むPendleton、その周囲の山々。

Blue Mountains just east of Pendleton (1)

Blue Mountains just east of Pendleton (2)

Blue Mountains just east of Pendleton (3)

保守政治における社会保障についての思想 

現政権のスローガンは、産業競争力の向上によって、景気を底上げする、である。社会保障は、自助努力により、公的なものは削減する、という方向だ。

こうした社会保障への態度は、わが国の保守勢力が代々受け継いできた思想だ。

井手英策氏は、「日本財政 転換の指針」で次のように記している。

高橋是清、大平正芳、さらに池田隼人勇人の言葉を引用し、社会的弱者に対する安易な救済に厳しい見方が、彼らの財政施策に一貫して見られたことを述べている。日本の保守政治は、社会保障等による「救済」ではなく、公共事業に代表されるような「働く機会の提供」を重視してきた。これには、次のようなメリットがあった。すなわち、小さい政府をを実現し、租税負担を抑制する効果があった。また、低所得者を社会保険料の拠出者とし国の社会保険に組み込み、そこに社会的連帯を生み出す効果もあった。これが、保守政治の過去の社会保障観の井手氏による評価である。

だが、この公共事業による国家運営はすでに行き詰っている。高齢化と、「構造改革」による格差の拡大が、それを示している。現政権は、公共事業の代わりに輸出産業の力をさらに伸ばしたいと画策しているようだが、それで現在の問題は解決しない。基本的に、消費・需要を作り出してきた、生産活動現役世代が、現役を退き始め、それによって需要が大幅に減少しつつあるのが、現在の経済的な「低迷」の原因だからだ。

社会保障を、元来の保守思想に則って、自助努力・自己責任によって国民各自が自分で対処せよ、というメッセージである。医療介護についていえば、在宅介護が無理そうだと分かると、地域でになう介護というスローガンに変えられた。地域が市町村を指すとしたら、地方自治体の余力は、国と比べて大きく劣る。この曖昧なスローガンは、国が医療介護の基本的な骨組みについて、責任を放棄していることを示している。

消費税増税は、社会保障と国家財政の健全化に用いられるはずが、多くの部分を輸出企業を中心とする大企業のために使われようとしている。安倍政権は、消費税増税による経済の一段の悪化を食い止めたいと考えているのかもしれないが、これでは彼らの意図とは逆の方向に働く。保守政治の根本的な思想に変革が求められているのだが、彼らはそれに気づいていない。


以下、引用~~~

社会保障制度改革推進国民会議「報告書」の問題点
医療・介護で5兆円削減

(「全国保険医新聞」2013年10月15日号)


安倍内閣は、社会保障制度改革国民会議の報告書にのっとり、8月21日に「プログラム法案」骨子を閣議決定した。10月15日から開会する臨時国会に法案を提出する。国民会議報告書およびプログラム法案の骨子では、医療・介護費の抑制をを目的として、医療・介護の削減が狙われている。その内容を解説する。

厚労省が計画
「プログラム法案」は、「健康管理や疾病予防」や「介護予防」など「自助努力を行うインセンティブを持てる仕組み」を新たに作り、「個人の主体的な取組を奨励する」ことを明記している。さらに、「レセプト等を適正に活用しつつ」、外来受診の適正化などを推進するとしている。
厚生労働省は、「プログラム法案」に基づき、2025年度に向け医療費・介護費を5兆円削減するという目標を掲げ、「重点化・効率化」と称した給付削減・負担増とあわせて、医療費・介護費を抑え込む計画である。

健康が自己責任に
「国民の健康寿命が延伸する社会」と題した施策は、①ICT活用による重複受診・検査の防止などで1兆1000億円、②レセプトや特定健診など介護・医療データを活用した介護予防や認知症患者に対する早期対応などで1兆5000億円、③レセプト・健診データを活用した生活習慣病予防の指導などで2兆4000億円―を削減するとしている。2016年に導入される共通番号制度も利用する方向である。
健康増進・疾病予防や早期対応、公衆衛生を充実させ、国民の健康づくりを推進することは必要だが、医療・介護の給付削減・負担増を進めながら、一方で予防や健康づくりを進めていくことは両立しない。個人の健康や疾病には社会的・経済的な要因も大きく影響することを無視して、健康の自己責任論を押し付けようとするものではないか。
公的保険の範囲を縮小し市場原理に委ねる路線では、患者・利用者の重症化が進むなど医療費・介護費は逆に増大するだけである。

都道府県が国保を運営 介護保険は負担2割に
「国民会議報告」は、医療計画の策定者で、医療提供体制の管理・運営に責任を持つ都道府県に、国保運営についても責任を持たせる方針を明示している。都道府県単位での医療費抑制の実効性を増す狙いである。市町村については、医療費に応じた保険料を設定し、徴収責任を持つ方向が示された。
都道府県が新たに国保の保険者となるので、市町村一般会計から国保への法定外繰り入れを廃止する口実を与える一方で、都道府県が繰り入れる根拠もなくなる。保険料の賦課徴収の責任は市町村に残すからである。医療費と保険料が連動する仕組みを構築し、さらなる保険料の引き上げが狙われている
厚労省は、国保へ約2000億円を投入することにより、低所得者に対する保険料軽減措置を拡充するとしているが、消費税増税と一体で実施する方向であり、保険料軽減分は吹き飛んでしまうことになりかねない。
後期高齢者医療制度については、「十分定着している」として廃止を否定した。75歳以上の高齢者に限った医療費(給付)と保険料(負担)が連動する仕組みが継続することになる。

高齢者の生活 崩壊の恐れ
「国民会議報告」に基づき、厚労省は、「一定以上所得者」の介護保険の利用料1割を2割へ引き上げ、施設入所者の居住費・食費を軽減する補足給付の対象を縮小する計画で、来年の通常国会へ介護保険法改定法案を提出するとしている。
厚労省は「一定以上所得者」は、年金収入で年間280万円以上か290万円以上という2案を示し、補足給付の対象については、固定資産税評価額で2000万円以上の不動産、金融資産で1000万円以上(単身)を持っている人は支給対象から外すことを提案している。
また、特養老人ホームへの入所は「要介護3」以上に制限する。要支援者(約150万人)の 介護予防は、保険給付を廃止し、「新たな地域包括推進事業(仮称)」に段階的に移行させていく方針を示している。サービス内容は市町村任せであり何の保証もない。サービスの切り下げで高齢者の生活が崩壊する事態になりかねない。

以上

ログの整理 

ログの整理をした。開局当初より、ノートを使っている。1963年の開局から、69年の閉局まで、計9冊。1980年の再開局から、昨年秋にPCログに変えるまでの間に、実に107冊。一冊も欠けていない。総交信局数は、10万を軽く超えていることだろう。

で、見直して感じたこと、反省その他・・・

〇1960年代に無線を始め、比較的早い時期から、長々と交信した記録が残っている。1時間程度の交信はざら。K6DVD(現W4YU)、Lorenとは、2時間近く交信していた。モードはCW、相手はWのことが多い・・・今と変わらないじゃんと自分に突っ込みを入れてみた。懐かしいコールが散見される。昨年、シアトルの空港に出迎えてくださった、Bill W7GKFがハワイ在住だった頃のコールKH6FIFが見つかった。やはり、中学生の頃から同じ愉しみ方を求めて私・・・変わっていないわけだ。

〇1960年代は、交信中に話した内容のメモをしっかり書いていることもあったが、書いていないものの方が多かった・・・これは、その後明らかに変わった。1980年以降は、交信でコピーしたキーワード、重要事項は必ず記録してある。1960年代、コピーができなかったのか?だが、同じ面々と交信を繰り返している。恐らくは、当初殆どコピーできなかったものが、徐々にコピーできるようになっていったのだろう。学校での英語の勉強が進んだことも関係しているのかもしれない。アマチュア無線のログは、やはり交信内容を事細かに記録しておいた方が、後で見返したときに、思い出しやすいし楽しめる。

〇あぁ、こんなに無線に時間を費やしてきたのか、と我ながらあきれ返った。それで得たものも多いが、この時間を別なことに使っていれば、とも考えてしまう・・・意味がない反省だが。これからは、交信を少数精鋭なものに絞り込もうと考えた。どこまで実現できるか分からないが・・・少なくとも、リポートの交換だけの交信を延々と続けるのは止めよう。

ログをもう見返すことはあるまい・・・と思いつつ、書棚の上にずらっと並べた。これが私の生きた証の一部なのだ。

Nelson Textbook of Pediatrics 19th ed 

レジデント以来、定評のある上記のテキストが版を変えるごとに、または一つ二つ版の間隔をあけて、4,5年毎に購入してきた。2年前に新版が出て、さてどうしようかと考えた。もうリタイアしつつある身分だからだ。

パート先の病院外来に、一つ前の版が置いてあり、必要なところをパラパラと読んだら、私が積極的にこのテキストに当たっていた、20年近く前と比べて、格段の進歩があることに驚かされた。当然と言えば、当然なのだが、様々な疾患の病因、特に先天性疾患の遺伝学的な病因が悉く書き換えられている、または書き加えられているのだ。その理論的な整合性に圧倒されるような思いになった。

で、一昨日、19版をネットでポチっとしてしまった。到着したこの本を見て、家人は、笑っていた。まぁ、この10数年は、いわば学問的には暗闇の10数年であったわけだし、この先知識を新しくする必要性はないわけだから、笑われても仕方あるまい。

一生勉強だ、というと少し口幅ったいが、たのしみながら、様々な新しい知見・情報を得てゆこう。臨床の世界で生きてきて、そうした知識が新たな体系となって私の頭の中に入ってくるのではないかと、多少ワクワクした気分と、遅きに失したかという忸怩たる思いとの交錯するなかで、期待している。いわば、趣味の小児科学の開講だ。


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John WA9AQN, Robert Ford AC4RF 

今日の天気のように、晴れ上がったようなCONDXのもと、21メガでJohn WA9AQNと交信した。最近、Johnとお目にかかっていないなと思っていたところだった。何しろ、慢性白血病を患っておられるので、ちょっと聞こえないと心配になる。

Johnは、とても元気そうだった。今年の夏は、豪雨のあとにひどい干ばつが続き、家庭菜園の収穫はよくなく、さらにリンゴや桃もあまり取れなかったらしい。健康には恵まれ、シカゴであったハムのミーティングに出かけ、FOCのメンバー7人と会って楽しかった由。

最近読んだ(読んでいる)、Ian Hideo Levyの記した万葉集に関する本のことを話した。世界文学の一つとして、現代に紹介するために、Levyは日本の最古の文学書である同書を英語に翻訳しているのだ。Levyは、日本古代文学の該博な知識をもとに、万葉和歌を素晴らしい英語に訳している。和歌についての解説も、通り一遍のものではなく、彼の感性が彼の肉声によって語られているように感じられる。何故この本を彼に紹介したかというと、Johnは、英語で短い詩(彼に言わせると俳句だそうだ)を私に送ってよこしてくれたことがあったのだ。そのいくつかを、英語のブログでも紹介したことがあった。彼も関心を示してくれて、是非読んでみたいとのことだった。

彼は、この9月(彼は8月と言っていたが、9月の間違いのようだ)に亡くなった英国人 Robert Fordの著作 Captured in Tibetを最近読んだと紹介してくれた。題名程度は知っていたが、Ford、その人生については全く知らなかった。1950年代チベットで放送局の建設に関与したエンジニア・通信士であり、当時AC4RFとして、無線にも出ていたらしい。その後、チベットが中国共産党支配下にはいると、Fordは、収監されてしまい、牢獄で5年間過ごしたらしい。Johnの友人W9FKCは、Fordが中国の監獄を出てから発行されたAC4RFのQSLを持っているらしい。重くない読み物らしいので、私の原書での読書予定に入れることにした。

Johnは、これまで旅行を控えてきたのだが、そろそろ旅行を積極的にしてみようかと考えていると言っていた。来年は、ドイツとニューメキシコで開かれるFOCのミーティングに出かけてみたい、とのことだった。その二つは、私も参加を考えていた集まりなので、彼と会うことがかなうかもしれない。 

原発作業員の置かれた状況 

『世界』10月号に、東京新聞 片山夏子記者が、「福島第一原発作業員 収束しない現場の現実」というルポを記している。その内容の紹介と、私の感想を記す。

原発作業員の方々の多くは、孫請けのような下請け会社に所属している。原発作業員の被ばく許容量は、5年間で100mSv、1年間で20mSvと定められている。被曝量が、この限度を超えると、解雇されることが多いらしい。そのために、一頃問題になった被曝隠しが行われた。作業員の方々は、解雇か、被曝かくしか、という酷い選択を迫られていた、恐らく今でも迫られているのだろう。

2011年12月の野田元首相による、原発事故終息宣言が、作業員の労働環境を悪化させた。この宣言が出て以降、コストを削減する動きが強く、作業員の方の給与が減らされているという。危険手当も減らされている。給与に関しては、被曝の危険の少ない除染作業の作業員の方が良くなっているらしい。それで、現場を良く知るベテランの作業員から現場を去って行く、ということだ。野田首相の終息宣言は、一体何のためだったのか。誰が、どのような意図で、野田元首相に、あのような宣言を出させたのだろうか。現状を反映していないだけでなく、復旧の厳しい現場の労働条件を悪化させていることを我々は理解しなければならない。

福島第一原発の現状は、収束とは程遠く、今後数十年の単位で廃炉に向けて作業を続けなければならない。ロボットを導入する動きもあるようだが、細かい作業になると、やはり人が行わなければならないのだろう。その廃炉作業を担う人々がいなければ、さらに深刻な事態に陥る。危険を背負って、これほど重要な作業に従事してくださる方々の労働環境・条件が今のままで良いはずがない。

あの終息宣言を取り消すこと、作業員の方々の健康管理と労働環境・待遇の改善に取り組むことが、是非とも必要だ。彼らは、日本の将来を左右する大切な仕事を担っていてくださっているのだから。

バッハ バイオリン無伴奏パルティータ二番 

昔、娘がバイオリンをさらっていた頃、バッハの無伴奏ソナタ3番の一曲を課題曲として与えられたことがあった。突然、その音楽が、音楽の練習室としていた客間で鳴り響いたときに、私は、がっつんと殴られたような気がした。勿論、良い意味で。娘が、いよいよ無伴奏を練習し始めたか、という感慨と、バッハの音楽が目の前で鳴り響いたことが、そう感じさせたのだったと思う。

バッハの音楽は、宇宙の大きさを思わせる偉大さと、こころに分け入って聴く者のこころに届く感情の細やかさとを併せ持つ。そうした音楽のなかでも、無伴奏バイオリンパルティータ2番は、別格である。有名なシャコンヌに留まらず、全曲、我々の精神をとらえて離さない。一音なりとも、おろそかにすることはできない音楽だ。

ヒラリーハーンの演奏が素晴らしい。音楽がそうであってほしいという風に鳴り響く。そして、彼女の息遣いを通して、バッハ自身の息遣いが聞こえてくるかのようだ。以前にも記したが、ハーンは、バッハの無伴奏を練習の始めに弾くという。素晴らしい演奏だ。



そういえば、娘の弾くバッハを長いこと聞いていない・・・。

四国遍路に出かける機会があれば、この曲をお供にしたいものだ。

医学部増設は必要なのか? 

東北薬科大、震災が生じるのを予見していたのか

医師不足の本質は、医師の偏在であり、コンビニのないようなところには、よほどのインセンティブがなければ、医師が集まらないことに他ならない。養成する医師の数を増やせば解決する問題ではない。さらに、今から医師を養成して、使い物になるのは10年以上先。その頃には、限界集落自体が減少している。

医学部を増やしすぎても、減らすには大きな痛みを伴うことになる。


以下、引用~~~


【宮城】東北薬科大が医学部新設へ 定員100人、総合医養成

記事:河北新報
13/10/07

 東北薬科大(仙台市青葉区)は4日までに、医学部新設を目指す方向で最終調整に入った。旧東北厚生年金病院(宮城野区)を取得し、ことし4月に付属病院として開院させるなど準備を進めてきた。近く正式に発表する。

 東北への医学部新設をめぐっては2011年、財団法人厚生会仙台厚生病院(青葉区)が地元大学との連携による医学部設置構想を発表。東北薬科大の参入で、宮城県内から二つのグループが医学部設置に手を挙げることになる。

 関係者によると、東北薬科大は医学部定員を100人程度と想定。校舎を新設し、臨床実習は付属病院や連携病院の活用を見込む。新設に必要とされる約230億円は自己資金で工面するとみられる。

 東日本大震災を踏まえ災害医療に対応できる人材の育成を最重視し、急性期から慢性期まで対応可能な「総合医」の養成に取り組む。医師の養成には、薬剤師育成のノウハウを活用する方針。

 単科の東北薬科大は10年秋から医学部設置の準備に乗りだした。震災を経て、学内に第三者を交えた医学部設置準備懇話会を設置。11年末に最終報告書をまとめた。厚生労働省所管の独立行政法人から東北厚生年金病院の土地建物を取得し、看護師らスタッフも引き継いだ。

 東北薬科大病院(466床)は22診療科を備え、急性期対応型の総合医療を提供。薬学生の臨床実習にも活用している。

[東北薬科大]1933年創設の東北・北海道初の薬学教育機関「東北薬学専門学校」を母体に49年開設。6年制の薬学科と4年制の生命薬学学科に、院生を含め2139人(5月1日現在)が在籍する。キャンパスは仙台市青葉区小松島、付属病院は宮城野区福室にある。

Jack WA7HJVのモービルホイップ・・・否、モービルタワー 

オレゴンの自宅、それに仕事先のオクラホマからとてもactiveなJack WA7HJV。彼の自作モービルホイップの画像が、Don WB6BEE経由で送られてきた。

つい先日もモービルのJackと交信したのだが、かなりひどいCONDXだったのに、このアンテナを用いて結構な強さで入って来た。

仕事で使うピックアップトラックに載せた、自作「タワー」(彼自身の言葉)。

IMAG0608 (1)-1 WA7HJV Antenna

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既製品の高価なアンテナに頼らず、これでも外国とできるという実例。わが国ではピックアップトラックは一般的ではないし、こんなのを荷台に括り付けていたら、パトカーに停められる可能性も高い。アパマンの自作アンテナの候補になるかもしれない。

ま、このガッツを見習いたいものだ。

秋葉原ラジオストア閉店 

秋葉原ラジオストアは、秋葉原駅の西側、中央線高架線の下にある。一つの店舗が二坪ほどの面積で、それが通路に沿って並んでいる。それが11月で閉店になるという。そのお知らせは、こちら

いよいよかと言う思いと、よくこれまで存続していたなという思いが交錯する。以前に記したかもしれないが、アマチュア無線に興味を抱いた小学校六年生から、ここに通い始めたのだった。毎月わずかな小遣いをもらうと、それを握りしめて、秋葉原に通ったのだ。一つのパーツを買うのに、ためつすがめつして一日中うろついていたものだった。

ラジオストアと同じ作りの電子パーツ商店街が、通りを挟んだお茶の水よりにもあって、小学生時代に、そこの店の若い店員さんにパーツを探すのを手伝ってもらい、顔見知りになったことがあった。大学院に入った頃、必要があって、パーツを求めに、その店に久しぶりに行ったことがあった。同じ店員さんが、白髪交じりになって、同じ店におられて、感無量になったことがあった。そちらの商店街・・・ラジオデパートといったかな・・・はもうだいぶ前に取り壊され、コンピューター屋さん等に変わってしまった。で、今度は同じようなラジオストアの閉店だ・・・少年時代の思い出の場所が、また一つなくなる。

閉店までに、一度行ってみるか・・・。



まずは医師不足の解決から 

以前にも取り上げた、茨城県県西地区(桜川市、筑西市)の新しい病院建設のお話。どうやら、暗礁に乗り上げているらしい。

もともと、この病院建設の話が出てきたのは、東日本大震災被災地である茨城県に対し地域医療再生臨時特例交付金が交付される、だったら病院を建てようというのが発端だった。

ところが、二病院の合併の仕方、新病院の建設場所を巡って、両地方自治体間で紛糾。どうやら、上記基金ではなく、通常の地域医療再生基金を用いることしかできなくなり、さらに、それも時限切れの様子。

筑西市民病院は、元々大赤字で、医師がどんどんいなくなっていた。県西病院も程度の差こそあれ同じような状況の様子。まず両病院ともに、医師不足であったわけだ。それを解決しないでおいて、行政は、立派な大病院を建ててしまえば、医師は自ずからぞくぞくと集まる、または大学医局が医師派遣を積極的に行うと踏んでいるようだ。

それは不可能であることは、他の様々な地域の新しい地方自治体立病院の経緯が示している。行政は、まず医師が集まる、研修・医療労働環境を作るべきなのだ。そうした上で、二病院を発展的解消をし、新しい病院を作るなら、話は分かる。が、順序が逆である。

地域住民の声も下記の記事で取り上げられているが、両地域ともに、救急車であれば、つくば市内の基幹病院、自治医大には30分前後でつくのではないだろうか。三次救急まで備えた中核病院が、本当に必要なのかどうかも、地域住民はよく考える必要がある。

結局、行政は、病院建設という利権を誘導したいだけなのではないか。国の補助がなくなっても、建設の話が出たからには、なんとか実現させたいということのようだ。で、出来上がるのは、医師不足で機能しない、豪華な新病院、それに建設費用という莫大な負債である。その結果に対して、現在の行政は責任を取らない。


以下、引用~~~


医師が来てくれる病院として新中核病院


【茨城】進まぬ新中核病院計画

記事:読売新聞
13/10/04


 桜川市長選は6日告示、13日に投開票される。市政最大の懸案は、桜川市の県西総合病院と筑西市民病院を再編統合して作るはずだった新中核病院の扱いだ。両市は建設地などを巡り反目し合い、計画は宙に浮いたままだ。だが、高度医療に対応できる病院の建設は、危機的な地域医療体制の改善に欠かせない。(田坂誠)

 9月21日夜、桜川市羽田の大和中央公民館で、「地域医療を考える桜川市民の会」の集いが開かれた。代表の皆川哲郎さん(67)ら約25人のメンバーは新中核病院の建設を目指す。皆川さんは白血病を患い、地域医療充実への思いは切実だ。

 市内の女性会員(63)は2009年、58歳だった夫を脳内出血で亡くした。倒れてから5分で救急車に乗ったが、つくば市の病院まで1時間20分もかかった。「もっと早く治療すれば助かったかもしれない」。高度医療に対応できる病院が身近に必要だと訴えた。

     ◇

 今年1月、仲介に入った県は、〈1〉再編統合の枠組みは両市の公立病院と民間病院の3者〈2〉建設場所は筑西市竹島地区にこだわらない――などを提示、いったんは両市も協議再開に合意した。

 だが、4月、筑西市長に初当選した須藤茂市長は、桜川市の中田裕市長も同意したとして両市による「建設推進会議」での協議開始を求めた。中田市長は、県が示した条件で市議会の了承を得ていたため「会議」に不参加を表明。両市は協議の場につくことすらできなかった。

 筑西市側は7月、再編統合による新中核病院の建設断念を表明。既存の病院で高度医療の機能を分担する案を示した。

     ◇

 桜川市ではJR水戸線岩瀬駅近くにある県西総合病院が医療の中心だ。内科、外科など11診療科があるが、医師不足で病院機能は低下している。1992年度は入院患者数延べ8万7846人、外来患者は同16万1001人。だが、2012年度はそれぞれ4万6509人、11万5923人まで減った。呼吸器外科は医師がおらず診療科から外れた。

 県や2市は、新中核病院を臨床研修指定病院として大学病院と連携することによる医師不足解消を掲げてきた。皆川代表も集いで、「医師が来てくれる病院として新中核病院が必要です」と訴えた。ただ、市民の関心は建設地以上に、再編統合後、既存病院はどうなるかということのようだ。

 集いでは、岩瀬地区に住む男性(69)が「県西総合病院を分院として残さなければ絶対に賛成できない」と主張した。男性によると、筑西市中心部まで行くなら新中核病院はいらないという人もいるといい、「ここは栃木県真岡市の総合病院も近い。県西総合病院の存続だけに関心がある」と話した。

     ◇

 3選を目指す現職の中田市長は「きっと(建設)させていただく。県に入っていただき、政治的な思惑を排除して積極的に動く」と話した。立候補予定の新人、大塚秀喜氏は「筑西の須藤市長と話し合いたい。(市長同士)人間関係がうまくいっていないから話が止まっていると理解している」と述べ、いずれも建設推進の姿勢だ。
 
 だが、建設の前提としていた国の地域医療再生基金25億円の交付では、「今年度内の着工」という条件を満たせないことがほぼ決定的となった。財源が不足した場合、その手当てはどうするのか。そして、再編統合後の既存病院の扱いについて具体的な形を示さなければ、市民の納得は得られそうにない。
不足した場合、その手当てはどうするのか。そして、再編統合後の既存病院の扱いについて具体的な形を示さなければ、市民の納得は得られそうにない。

生活保護について 

近年、生活保護受給者数が、増え続けている。

この問題の背後には、常に取り上げられる「経済不況」の問題以外に、1)労働者給与が1990年代以降減らされ続けていること、2)高齢化の進展 があるように思われる。

今回の消費税増税では、企業が給与を増やすような施策をとるということだが、消費税導入後一貫して、給与水準が下がっていることからして、それが実現することは考えにくい。企業は、構造的に供給過剰状態にあり、今後それが改善を望めそうにないこと、利益を上げてステークホルダーに還元することが求められていること等から、内部留保の増大に走り、給与水準を上げるどころか、むしろ引き下げに動くのではないだろうか。

本来生活保護を受けるべき人々の内、どれだけの人が実際に受給しているかを表す生活保護の「捕獲率」は、先進国中、日本は低い方だ。全体からみると稀な事象である生活保護の不正受給をことさら取り上げて、社会の雰囲気を、受給資格の厳格化に持ってゆこうとする動きが、政府・行政に見られる。最後のセーフティネットである、生活保護を縮小させると、社会の不安定化が生じる可能性が大きい。


以下、引用~~~

生活保護が過去最多158万世帯

2013年10月2日(水)10時30分配信 共同通信

 厚生労働省は2日、全国で生活保護を受給している世帯数が7月時点で158万8521世帯(前月比5213世帯増)となり、過去最多を更新したと発表した。受給者の人数は215万8946人(同5824人増)だった。1人暮らしが多い高齢者世帯の増加傾向が続いている。厚労省は今月召集の臨時国会に、不正受給対策を強化する生活保護法改正案と、生活困窮者向けの自立支援法案を提出し、成立を目指す方針だ。