FC2ブログ

米国でガンにかかると・・・ 

ある米国人の友人の最近の話。ご家族がガンにかかり、手術をしたものの、今後化学療法が必要になるらしい。ご本人は、転移の有無などの精査がこれから必要になるし、化学療法のストレスもおありになることだろう。直接存じ上げている方でもあり、気がかりなことだ。

ある事情で、健康保険に加入していない状況のようだ。手術代が確か200数十万円。PETなどの検査に50万円。そして一年間続く化学療法のコストは月40万円だとか。合併症が起きると、これだけでは済まない。大病をすると、これだけのコストが患者にかぶさってくるわけだ。そのコストを保険でカバーしようとすると、保険の支払もかなりの額になるのである。

日本の医療も、このような米国流の市場が支配する医療に変わりつつある。

地域医療再編に新たな基金 

地域医療再生基金の後を引き継ぎ、新たな基金が創設される。

当地の地域医療の現場にいて、地域医療再生基金の存在を肌身に感じたのは、基幹病院二つを統合して新たな病院を建設する、という話を聞いたときだけだった(以前に二度ほどこのブログでも取り上げた)。その病院建設の話も、医療現場からみると医師の確保・需要の点から荒唐無稽に近い内容で、なおかつ関連する地方自治体の思惑が絡み、全く進展していない。

これまでの地域医療再生基金は、そのような箱ものを作ることと、もう一つ、医学生に修学資金を貸与して、将来卒業したての医師に地域に残ってもらおうという事業の資金にしているようだ。平成24年度予算は、380億円(被災地支援という名の箱もの予算)と、毎年の500億円だったらしい。今後も毎年500億円の予算とか。何とも切りが良いというか、大雑把な予算である。決算等は少なくとも厚労省のサイトではわからない。地域医療再生を標榜する事務所は、地方自治体や基幹病院に置かれているはずだが、詳細は分からず。当然のことながら、事務方として行政の天下り先になっているのだろう

消費税増税分5兆円の内、5000億円を医療介護に用い、さらにそのなかの500億円を、この基金に割り当てるということのようだ。消費税増税分のかなりの部分は、経済対策として、大企業への手当に消えていることは良く覚えておく必要がある。増税する消費税は、社会保障の充実と、国の借金返済のためという建前ではなかったのだろうか。

従来の地域医療再生基金の事業を引き継ぐというから、その内容は、箱ものと医学生の青田刈り資金である。そして、官僚の天下り先の確保、これが一番重要なのだろう。こうした基金は、診療報酬と違って(と行政は言う)、地域ごとにメリハリを付けられ効果的だと自画自賛しているが、医療介護そのものへの経済的な支援では決してない。診療報酬は、来年4月には減らすと、彼らは公言している。医療の再生に名を借りた、箱ものと、医学生の青田刈りがその本質だ。医学生の青田刈りも、公的な医局を将来拡大させて、医師の人事権を握るための布石なのだろう。そして、すべては官僚の天下りポストの拡大・維持のためなのだ

以下、引用~~~

地域医療再編に5百億円 14年度予算、基金を新設 消費増税で超高齢化対応
共同通信社 2013年12月3日(火) 配信

 政府は2日、地域の医療・介護サービスの提供体制を超高齢社会に対応できる形に再編するため、2014年度当初予算案に500億円程度を計上し、新たな基金を設ける方針を固めた。財源は消費税率引き上げに伴う増収分を充て、各都道府県に設置する。国と地方の負担割合は調整中だ。

 団塊の世代が全員75歳を迎える25年には、慢性疾患を抱えた高齢者が大幅に増えることから、在宅医療・介護を充実させ、不足しているリハビリ向け病床を増やすなど、住み慣れた地域で高齢者が暮らし続けられるよう支える狙いがある。

 基金方式だと地域ごとの実情に応じてお金を配分でき、全国一律の公定価格である診療報酬に比べ、メリハリのある対策を実行しやすくなる利点がある。今国会で審議中の社会保障改革に関するプログラム法案でも、提供体制の再編に向け「新たな財政支援制度の創設」が明記されている。

 13年度末が設置期限の「地域医療再生基金」の役割を引き継ぎ、医師や看護師の確保、医療従事者の勤務環境改善などの事業は新基金が担う。

 新基金ではさらに、都道府県や市町村に医療と介護の整備計画を出してもらい、計画に基づいて、在宅医療の拠点整備や訪問看護を担う人材の養成を図る。リハビリ病床への転換を目指す医療機関には、施設整備費を補助する。

 政府は、基金創設に必要な法案を14年の通常国会に提出し、医療法や介護保険法の改正案とセットで審議したい考えだ。

 14年度の消費税増収は約5兆円で、政府はこのうち約5千億円を社会保障の充実に使うとしており、新基金はその一環。

※社会保障のプログラム法案

 2014~17年度に実施する医療と介護の制度見直しを中心に、改革の手順を定めた法案。有識者で構成する政府の「社会保障制度改革国民会議」が8月に提出した報告書を基に策定、10月に国会提出された。「自助・自立のための環境整備を推進する」と規定し、医療機関の病床機能再編や、医療と介護の連携を図るなどとした。

スエーデン大使のブログ記事 言論の自由について 

スエーデン大使Lars Vargö氏のブログ Sweden in Japan 12月2日の記事に、言論の自由と、報道の自由について記されていた。

特定秘密保護法を批判する内容であることがすぐ分かる。

日本という国では、人権が尊いものだという意識が乏しい。言論の自由は、基本的人権のなかで民主主義の根幹をなす人権の一つだ。法律によってそうした人権を疎かにすることは許されない。こうした人権の尊さをないがしろにする政治家官僚を始め日本人全体に見られる傾向は、敗戦を契機にして、人権がよそから与えられたもののためなのだろうか。

Lars Vargö氏は、日本研究者でもあるという。彼の言葉に耳を傾けることが必要だ。


以下、引用~~~

Free speech and freedom of the press

02 December 2013 at 18:05
by Lars Vargö 0 recommends Post a comment


A lot of developments in various parts of the world have recently brought the questions of free speech and freedom of the press into focus. In Sweden these issues have been debated for centuries. In fact, as early as 1766 Sweden was the first country to introduce a constitutional law where censorship was abolished. This law was the first in the world to make most documents of the state authorities open and available for the citizens. Although there have been some backlashes on the way, this principle is still an important part of the Swedish constitution.

Every country has laws that in various degrees limits access to certain documents or makes it illegal to take photographs of certain military installations etc. In can also be illegal to deliver so-called ‘hate speeches’ or try to deny certain historical facts, as for instance in the case of denying the holocaust in Germany. However, the principle should be that free speech should really be as free as possible. It is, in my view, very disturbing when governments try to limit free speech just because it makes it easier to govern. And it is especially dangerous when press freedom is infringed upon. An important role for media is to scrutinize those in power. Making it illegal to search for information is a certain step towards dictatorship. That is why it is illegal in Sweden for authorities to even ask journalists to reveal their sources of information. If media cannot protect their sources the press will not be free.

Peter Forsskål (1732-1763) was one of Carl von Linné’s (1707-1778) disciples and published in 1759 a famous text on the neccessity of free speech, “Thoughts on Civil Liberty”. It is still worth reading today.

The following links might be of interest for those who wish to know more about Sweden and its tradition of free speech:

The Freedom of the Press Act

Media of Sweden

Censorship in Sweden

国連高等弁務官が、特定秘密保護法案に懸念表明 

特定秘密保護法案の対象事項には、防衛機密以外に、テロ・「特定有害活動」が含まれる。特に、後者は、曖昧な規定であり、時の権力にとって不都合な運動等がすべて含まれる可能性がある。対象の人間も、公務員だけではなく、共犯・教唆という名目で、一般国民が対象になる可能性が高い。

この法案が、情報を得にくくなるマスコミの問題だと傍観していると、判断を誤ることになる。今すぐには国民を巻き込まないかもしれないが、この法律は、権力にとって不都合な勢力を叩くための道具になるのだ。

国連人権高等弁務官が、この法案の制定を急ぐべきではないことを、記者会見で述べたようだ。政府は情報公開を積極的に進めるべきであって、秘密の定義の不明確なこの法案の制定を急ぐべきではない、と。

日本という国は、人権の意識が乏しい


以下、引用~~~


日本の特定秘密保護法案に懸念

2013年12月3日(火)0時47分配信 共同通信

 【ジュネーブ共同】国連のピレイ人権高等弁務官は2日の記者会見で、日本の特定秘密保護法案について「『秘密』の定義が十分明確ではなく、政府が不都合な情報を秘密扱いする可能性がある」と懸念を表明した。

 ピレイ氏は「日本の憲法や国際人権法が定める情報へのアクセス権や表現の自由に対する適切な保護規定を設けずに、法整備を急ぐべきではない」と指摘。「政府と立法府に対し、国内外の懸念に耳を傾けるよう促す」と述べた。

仙台に医学部新設の愚 

仙台市に新たな医学部を作ると、文科省が決めたらしい。下村文科大臣が述べた、設立の目的は

「震災からの復興」「東北地方の医師不足」「原子力事故からの再生」

とのことだ。

原子力事故ではなく、原発事故と言うべきだろうが、それは置いておくとして、医学部新設がなぜそれからの再生なのだろうか。原発事故で生じうる医学・医療上の問題に対処するため、ということなのだろうか。とすると、既存の福島県立医大や、東北大学医学部にそのためのプロジェクトを立ち上げ、かなり高額の予算もつけているはず。どうも、これは「取ってつけた」目的に過ぎないような気がする。原発事故の原因究明、それがなぜ生じたのかを徹底して究明しない限り、再生はありえない。 医学部新設によって、原発事故からの再生が進むということはありえない。

東北地方での医師不足も確かにあるのかもしれない。特に過疎地域での医師が不足しているのだろう。この問題も二つに分けられよう。

一つは、需要サイドの問題、医師不足の本態だ。良く言われているように、医師の偏在の問題だ。将来の日本の人口を予測したデータがある。こちら。まずは、8ページに示されているように、日本の人口が20世紀に爆発的に増加した増え方と対称になる形で減少に転ずる、すでに転じていることに注目すべきだ。東北地方もその例外ではない。今後、東北地方は、仙台市等例外的な大都市を除いて、人口がすでに減少しており、低い人口密度は続くことが、11から14ページの図に示されている。どれだけの人数の医師が必要となるか、定量的に検討はできないが、今後東北地方での医師の需要は減少が見込まれるだろう。特に僻地ではその傾向が強いはずだ

医師の供給サイド、医師の側から見ても、医師は、やはり常に良い環境で研修し、自己修練を積み重ねてゆきたいと考える。また、開業するとしても、現在の医療制度では、ある程度人口密度がなければ経営的にやって行けない。へき地での医療に情熱を燃やす医師がいるかもしれないが、それはやはり例外である。上記の人口減少社会で特にその傾向が顕著である東北地方では、医師を惹きつけるものが、現状ではないということなのではないだろうか。その点を何とかしなければ、どれだけ医師を増やそうが、東北地方の僻地に医師が定着しないのではなかろうか。

医師教育に必要な時間の問題もある。これも繰り返し述べられていることだが、医学部を作って、あと二年後に教育を始めても、医師が一人前になるには15から20年程度はかかる。それで、どれだけ医師不足への対処になりうるのか。また上記の点に関連して、よほどの強制力で東北地方に卒業生を配置させるようにしないと、卒業生が居つくことはないだろう。そうした強制力が、社会的に認められるものなのか、医師の熱意を抑え込まないかも問題になる。

副次的な問題として、医学部を作る際に、教育スタッフをどうやって集めるのかも問題になる。教授クラスは、すぐ席が埋まるかもしれないが、医学教育の実働部隊はどこからか連れてこなければならなくなる。大学病院はどこも人手不足になっている。はたして集められるのか。医師会が危惧しているように、東北地方の既存の医療施設から医師を引き抜くことによって、東北地方全体の医療が機能しなくなることはないのか、もすぐに起きるであろう大きな問題だ。

以上より、「東北地方の医師不足」に対処するためという目的も、達成することは難しそうだ。

すると、残るは「震災からの復興」ということになる。政府・文科省の本音は、これなのではあるまいか。進行したであろう医師不足も復興に必要だろうが、上記のとおり、医師不足解消の有効な手段とならないとすれば、この復興とは、主に経済的な復興ということなのだろう。医学部新設に関わる様々な産業が潤うことになるのだ。そうした復興対策としての医学部新設を認めるとしても、それは一種の公共事業であって、経済的に一時的な刺激になるに過ぎない。上記の問題を無視できるほどに、その効果は大きいのだろうか。特定の業界への利益誘導、さらに特定の医師・医療行政関係者への権益誘導にしかならないのではないだろうか。

東北地方と言っても、仙台は大都市だ。そこに医学部を新設することは、特定の業者・官僚・医療関係者こ利権を誘導するだけだ。、大震災・原発事故で被災した方々には何の助けにもならない。なんと愚かな政策であることか。