しばらく間が空いて・・・ 

最初にお断りしておくが、しようもない話しである。

最近、7メガで立て続けに、こちらを呼ぶまで時間がかかるWの方、お二人にお会いした。

一人は、K6***という、ボーイスカウトのクラブ局。あちらでは、真夜中の時間帯だったろう。私がCQを出して、20、30秒遅れで呼んでこられた。何故かなと不思議に思いつつ、一通りレポートなどをお送りし、受信に移る。すると、また30秒程度、シーンと静まり返る。ははんと思い当たり、デコーダーをお使いかと尋ねた。その通りとのお返事だ。交信の仕方等も滅茶苦茶だが、CWで交信をしてみたいという意欲だけは感じる。是非デコーダーではなく、頭でデコードなさるようにお勧めめして、早々にお別れした。ボーイスカウトたちにデコーダーを使って交信するところを見せるのだろうか・・・。

もう一方は、Mitch KB6FPWだったか。私がCQを出しても応答がないことが圧倒的に多いので、周波数を動かさずに、しばらく別なことをしながら、聴き続けていた。すると、3、4分してから、か細い信号で私を呼ぶ局があり、それがmitchだった。TentecのArgonautという機械を、ベッドサイドに置き、寝る前の時間床に横になりながら、ワッチしているのだという。私の信号が聞こえたので、慌てて、リグを抱えて、シャックまで降りてきた由。寝室では、どんなアンテナを使っているのか聞いたが、弱くて聞き取れず。本家のアンテナがロングワイアーなので、恐らく同じような簡単なアンテナなのだろう。いろいろと訊きたいことがあったが、ノイズすれすれの信号なので、止む無く15分程度で切り上げた。いくつくらいの方で、どんな仕事をなさっているのだろう。CONDXが良い時にお会いして、いろいろとお聞きしたい。寝床でワッチする、などという熱心なハムは、今ではごくわずかになってしまったことだ。

日が沈むころ、7メガは静まり返り、全世界に同時に開ける。勿論、CONDXにもよるのだが、そうしためくるめくようなオープニングを楽しむことがこれからしばらくの間可能になる。昨日、facebookの無線のグループで、その時間帯、07から08Z、に私はしばしばCQを出すのだが、応答が大変に少ないことを嘆いた(今までも繰り返し嘆いている)。すると、何人かの北米の方が、聞いてみるよと、そのグループ内で声をかけてくれた。のんびりラグチューに花を咲かせられるようになることを期待して、今日もその時間帯に出てみる積りでいる。

寄せ鍋スープの素 

モランボンのPremium Nabeシリーズの「寄せ鍋」、スープの出汁をフリーズドライしてあるものなのだが、他の液体スープの製品に比べて圧倒的に旨い。料亭並みの味という宣伝が嘘ではないと納得させる。

ところが、売れすぎて、他のスープ製品の売れ行きを阻害するためか、近くのスーパーでは品切れ状態のまま。モランボンの直販サイトをみると、10袋を一セットで売っている。275円/袋(税抜き)の値段。スーパーでは確か280円(税抜き)だった。迷わず購入・・・しかし、送料が500円かかるのを忘れていた・・・ま、旨いものだから許そう。これでこの冬、我が家では週一で鍋確定。

モランボンのサイトはこちら。なお、私は、モランボン社の関係者ではありません。

人生を終える時のために 

遺言というより、重篤な病気にかかり意思表明ができなくなった場合、および亡くなった場合の実務面で言い残すべきことを、ノートに記し始めた。そうした準備をする年齢に差し掛かったと自分で感じる。

回復の望みがない疾患の場合、苦痛の除去だけを考え、延命処置は不要であること。

葬式はできるだけ簡素に。場合によっては、行わなくても良い。もしやるのであれば、無宗教で、車座にでもなって、美味しい料理でも突っつきながら、思い出話でもしてもらいたい。バックに流してもらいたい音楽は、バッハのマタイは恐れ多いので、平均律か、無伴奏バイオリンパルティータ・ソナタか。

連絡してもらいたい人々。無線関係が多いので、思わず失笑。大学、医局関係の人々とは関係が薄くなった。外国の無線の友人にも一報してもらいたい。あ、韓国のHL2DC Leeさんのことを書き忘れた・・・。

私の魂は、あの小さなお墓には入らないと思うが、両親等とともどもそこに葬られることは悪くない。魂が存在するのであれば、死によって、世の中の不条理、不安はすべて解消し、我々の魂は、宇宙の果てまで自由に飛翔するのではなかろうか・・・。

無線の設備、アンテナの撤去、処理もお願いしないといけない。電鍵の類は、どこかで使っていただこう。QSLカードは焼却処分だ。

楽器・・・これはちょっとpending。利用して頂けるプロの卵のような方がいれば良いのだが・・・。家族で弾く可能性のある人間は見当たらない。沢山残すことになる譜面も、どなたかに利用して頂きたいものだ。

家族のこと。生活が成立するように。

このノートを完成することができると、少し気持ちがかるくなるかもしれない、と思った。まだまだ現世にどっぷりつかる生活が続くのかもしれないが、一方で、それから距離を置いて眺めることができること。これは人生の「恵」なのかもしれない。

旧いリグでバグキーはより美しく聞こえるか? 

昨夜、7メガで旧友の一人であるDave AJ7Oにお会いした。1980年代、美しいバグキーの符号で、7メガで良く聞こえた方だ。が、最近は、専らエレキーでしか聞こえない。バグキーを使わないのかと尋ねた。バグキーは古いリグにつなげているとの彼の返事。そちらの方が、バグキーが美しく聞こえるからとのこと。

そこで、ちょっと閃いた(たいした閃きではないが・・・笑)。古いリグは、真空管のリグであり、カソードキーイングでなく、グリッドバイアスキーイングであったとしても、現代のソリッドステートのリグよりは、キーイング回路に流れる電流は、格段に多いはず。その電流が、キーイングの度に、接点に生じる酸化被膜を破壊している、焼いているのではあるまいか。それで、キーイングの劣化がないのではないか、ということだ。

私のシェブロンパドルに時に起きる接触不良も、製作者のKevinに言わせると、一時代前のリグでは起きない。キーイング電流が大きいため、だそうだ。

さて、私の推測があっているかどうか・・・もっとも、私は65年前のバイブロのバグキーを、FT2000につないで不都合は少しも感じていない。もしかすると、コリンズのSラインにつなぐともっと美しい符号が送れるのか、想像の翼は広がる。

N3JT歓迎会 

英文ブログにはすでに記したことだが、昨日、Jim N3JT ・Nina夫妻の歓迎会に参加するために、状況をした。歓迎する側は、私を含めて五名。赤坂のこじんまりとした寿司屋での会だった。Jimと会うまでの顛末が一波瀾だったのだが、それは英語ブログに譲る。

Jimとは、1980年代後半、特に私がFOCに入ってから、頻繁に交信した。剃刀のように切れ味鋭いキーイングで、キーボードと同じように聴こえたものだった・・・最近は、さすがに少し衰えが見られるが、それでも一流の電信マンである。残念ながら、この10年間ほどは、一年に二、三度お目にかかる程度になってはいたが、ことあるごとにメールを下さったり、差し上げたりしていた。3年前の大震災のときには、いち早くメールで安否を尋ねてくださったのも彼だった。ユダヤ系のアメリカ人で、工学、法律の学校を出ており、好奇心旺盛、社交性の豊かな方である。政府系の官庁に勤めていたが、50歳で早期退職の機会があったときに、2ナノセカンドで退職を決断したと言って、皆を笑わせていた。CWopsを立ち上げた創設メンバーである。私は、彼から、同クラブ創設時入会を勧められ、理事の一人として参加した。 その後、すったもんだがあり、私は一度退会したが、今は幽霊会員として戻っている。彼は寿司を好物としており、日本に一度訪ねたいと1980年代から繰り返し語っていた。今年の夏、奥様とともに、日本に旅行するから会いたいと連絡があり、JE1TRV Atsuさんに歓迎会の世話をお願いして、お迎えすることになった。彼らが出発する1週間前に、21メガで交信したのが久しぶりのことだった。

彼と奥様の姿は、様々な機会に雑誌等で目にしていたので、何か初めてお会いするような気持ちにはならなかった。毎朝水泳をし、週ごとに数十キロ自転車を走らせるトレーニングを続けており、若々しかった。奥様は1年前にやはり軍の情報関係の政府系機関を退職なさったようだった。宴会場に向かう途中、私が20数年前にお送りした写真のことを話題になさっておられた。暖かい人柄の方のようだった。

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Jimとの会話で興味深かったこと、一つは、CWopsを立ち上げた理由についてである。もう4年前になるか、当時ヨーロッパのとあるFOCメンバーが、FOCのMLで反ユダヤ系の発言、人種差別に類するような発言を繰り返していた。FOCの委員会は、政治的なことがらにタッチしないという方針で、そうした発言に何も対処しようとしなかった。それで、アメリカのユダヤ系のFOCメンバーが主体になってCWopsを立ち上げた、という事情のようだった。この話は、大まかなところを聞いていたのだが、創設メンバーであるJimから直接伺うことができて、やはりそうだったのか、と納得した。これ以外の裏の事情はなさそうである。

CWのactivityで、コンテストやDXは盛んだが、ラグチューが衰退している、という認識を、Jimも抱いている様子だった。その理由は、彼によれば、簡単なこと。ネットでいくらでもやり取りができる。CWを用いたラグチューをする必要がなくなったからだ、というのが彼の見解であった。このブログでも繰り返し述べている通り、私はそれだけではない、またはそれは現象論に過ぎないのではないか、と考えている。宴会の場では、びしっと彼に述べることができなかったが、コンテストのような交信と、会話を行う交信は、今や並立せず、むしろお互いに排除しあう関係にあるように思えるのだ。具体的な根拠は、CWopsのCWTという毎週行われるスプリントスタイルのコンテストにactiveな局が、「普通の交信」をしているところを殆ど聞かない、ということが挙げられる。CWは、本来何らかの意思疎通を行う手段として生まれてきたものであり、また意思疎通がCWでできた時の楽しみは、独特のものがあるのだ。一方、コンテストスタイルの交信は、一種の無意味な記号のやり取りにしか過ぎない。CWを送受信する際の、読む、書く喜びが欠けているのだ。Jimのように考えている方が、少なくともCWopsでは多数なのだろう。彼らとの意見の違いを、文章にして公表してみることが必要なのかもしれない。

Jimは好奇心旺盛で、日本語には漢字、ひらがな、カタカナ等があるのはどうしてか、どのように使い分けているのか、といったことや、様々な食材のこと、日本での無線免許制度のこと等も盛んに質問し、知識を吸収しようとなさっていた。もう70歳に届きそうな年齢なのに、その向学の姿勢はすごい。

何時かは、東海岸で行われる電信マンの集まりに出てみたいものだ。そこでJimや、他の旧知の方々にお目にかかりたいものだ、と思った。K3ZO、W3LPL、N3AM等々、知り合いの方々からよろしくとの伝言を彼が携えてきてくれた。何時かはそうした人々とアイボールをという気持ちが改めて大きくなった。

TPP交渉を進展させるという、抽象的な報道が繰り返されている 

TPPに関しては、しつっこい位に、こうした抽象的な報道が繰り返されている。交渉の結論の枠組みはすでに決まっているのではないだろうか。どれだけ困難な交渉を行ったかの見せかけの交渉の途中経過報告なのではないか、と疑われるようなやり方だ。

先日お目にかかった、兼業農家の方が、コメの値段が急に下がったと言って、嘆いておられた。一頃の半分近くまで、安くなったらしい。今のところ、補助金が出るので、何とかなるが、先は全く見通せなくなったと暗い顔をしていた。

医療、教育それに農業は、社会的共通資本であるから、国際的な市場にゆだねるべきではない、と繰り返し述べておられたのが、東大名誉教授だった宇沢弘文氏だった。その彼も最近亡くなった。

TPPは、農業分野の完全な市場化をもたらす。消費者は、価格の低下を喜ぶかもしれないが、それは社会の隅々までグローバリズムが及ぶことを意味する。持てる者はさらに富み、貧しい者はさらに貧しくなる社会の出現である。


以下、引用~~~

甘利氏、TPP「方向性つける」

2014年10月25日(土)10時42分配信 共同通信 

 【シドニー共同】日米など12カ国が参加する環太平洋連携協定(TPP)交渉の閣僚会合が25日、オーストラリアのシドニーで始まった。27日までの日程で、目標とする年内の大筋合意に向け、事務レベル協議で難航している知的財産などの分野を政治判断で進展させることを目指す。

 甘利TPP担当相は25日、記者団に「難航分野をどう処理するかの方向性はつけなければならない」と話した。

 閣僚会合はシンガポールで開催された5月以来。参加国は11月の中国・北京でのAPEC首脳会議に合わせ、TPP首脳会合を開くことを検討している。各国がどこまで歩み寄れるかが焦点になる。

「増税」に際しては、「社会保障の充実」と唱えればよい? 

消費税増税分は、すべて社会保障の充実に回すと、安倍首相がはっきり言っていたわけだが?消費税の10%への増税ができないと、社会保障への手当てが十分できない、と言う財務大臣。社会保障の充実といえば、増税が受け入れられると考えているわけだ。国民もバカにされたものだ。

景気の好循環とは、何時になったら実現するのか?

確かに、増税をすることは仕方ないと思うのだが、空前絶後の金融緩和政策を続けて、それで市場の信認を得られるのか?金融緩和によって市場に出回るはずの金は、日銀の東西預金に積み増しされるだけになっているようだが、景気の「回復」等ありうるのかね。安倍首相は、高度経済成長の時代の経済を再び実現すると考えているようだが、現実認識、それにマネタリスト流の考えが甘いのではないのか?

疑問だらけの経済財政政策ではある。


以下、引用~~~


消費税10%先送りは少子化対策「困難に」 麻生財務相

記事:朝日新聞
14/10/20

 麻生太郎財務相は17日、来年10月と法律で定めた消費税率10%への引き上げを見送った場合は、再増税を前提にしている待機児童解消など少子化対策の実行が「極めて困難になる」との見方を示した。来年度予算案に、再増税の影響を和らげる対策を盛り込むことを検討していることも明らかにした。

 衆院財務金融委員会で古川元久氏(民主)の質問に答えた。消費税率5%から10%への引き上げで増える税収(年間14兆円)のうち2・8兆円を子育てや医療など社会保障の充実に回す方針が決まっている。麻生氏は「仮に(税率)8%にとどまった場合、社会保障の充実に振り向けられるのは1・3兆円ぐらいになり、予定した充実案の実行は極めて困難になる」と述べた

 また、再増税の先送りで「政府の財政健全化の意思に疑念を持たれると市場の反応は予測しがたく、(政府としての対応は)極めて困難」と強調し、再増税を前提に「経済の好循環を確かなものにする対策を来年度予算に盛り込むことを鋭意検討中だ」とした。日本銀行の黒田東彦(はるひこ)総裁も「(再増税の)先送りで財政運営に対する市場の信認が失われると、(日銀としても)対応が極めて困難になる」と答弁した。

CONDXの良い21メガで 

今朝の21メガ、北米全体に開けている。東海岸はフラッターはあるが、QSBもなく入感している・・・だが、CQを出しても、あまり応答がない。

W6NLK Tomが呼んでくれた。San Diegoに住む方で、以前紹介した通り、脳腫瘍の加療中である。最近のPETでは、腫瘍内部の壊死と、腫瘍の縮小が認められたとのこと。治癒的ではないが、手術を受ける方向で検討する様子。その際に、ウイルスをベクターにした遺伝子治療を受けられるかどうか、医師の検討結果を待っているとのことだった。小生のブログを奥様が読んで楽しんでくださっている由。詩的な表現と言われるので、下手な英語の散文ですと返事。彼は、交信の初めに、少し遅く打ってくれと要望してこられた。これは実に嬉しいことだ。取れないのに、取れたかのように交信を進められるのは苦痛に近い。取れないならば、そうと、そして遅くしてもらいたいならそのように要望する、これが交信を実りあるものにする秘訣だろう。そのように表明するのは、恥ずかしいと思われるのは良く分かるのだが、実りのあるCW交信を希望している人間からすると、そうした要望は、大歓迎なのだ。Tomとは、彼の病状報告が主だが、いつも印象に残る交信である。

彼との交信を終えて、二三ラバスタをこなしているうちに、バンドが騒がしくなった。CQAPと打っている。アジアパシフィックのスプリントの開幕だ。その後もしばらく粘ったが、交信らしい交信はできず。7メガで二度ほどCQを出すが、誰からも呼ばれず。

CWの楽しさ、意味は、一つには、読み書きと同等のプロセスであることに由来する知的な楽しみにある。これは繰り返し、記してきた。もう一つは、じっくり話をすることによって相手を深く理解することにある。コンテストは、いずれの点でも、対極にある。ビッグコンテスターと言われる人々の大多数は、数年もすると無線から去って行くことが多い。飽きるのだろう。このあたりの事情を、さらにブログや、無線雑誌等への投稿を通じて、発信してゆきたいものだ・・と思いつつ、ついつい後回しになっている 苦笑。コンテスト、パイルごっこだけだと、すぐ飽きる、ということを言い続けなければならない・・・。

マリーゴールドから種を採取 

マリーゴールドは、私のお気に入りの花の一つ。寒さ、暑さに強く、春早い時期から、晩秋まで咲き続けてくれるからだ。鼻の大きさ、色合いもほどほどで、私の地味な庭に丁度合う。家人によると、防虫効果もあるらしい。この画像は、庭の一角に集めたマリーゴールドを真夏に撮ったもの。昨年植えたものから落ちた種で自然に発芽したものと、今年種から育てたものを集めてみた。

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大分、枯れかかってきたマリーゴールドを廃棄しようと触れると、花が枯れた部分に種ができているのを見つけた。鼻を育てている方には当たり前のことかもしれないが、花頭の部分に種がびっしり詰まっているのを知り、あっと驚いた。一つ一つの花頭を集めて、中の種を取り出した。

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種をビニール袋に詰めてみた。このような袋が三つ四つ。冷蔵庫に入れて、来年まで越冬である。来年は、もっと広やかな場所に植えてあげることにしよう。

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綿々と生命の流れがこうやって続いて行くのだなと改めて感心した。人の声明の流れも同じように、平和に何人にも差別がなくなされてほしいものだ。

原発の国有化問題、電力業界の責任の問題 

昨日のポストに対するmasaさんのコメントへの返答を以下に掲げる;

まず、東電の賠償の問題です。国有化すると、賠償等は全部税金になるではないか、というご意見ですが、では国有化しないままではどうなるでしょうか。原発事故損害賠償機構からの資金で今は賠償しているわけですが、それは各電力会社の電気料金に上乗せされています。当初5兆円までと言われた賠償金額も、東電は、10兆円に達すると示唆しており、同機構への電力会社からの負担金拠出も怪しくなってきています。結局、電気料金への上乗せと、税金の投入になることでしょう。ですから、国有化するかしないかは関係ありません。岩波新書「電気料金はなぜ上がるのか」朝日新聞社経済部をご覧になってください。

>もっとも原発法作った当時、リスクがある原発参入を嫌がる電力業界を天災等による免責条項を入れてねじ伏せ、国主導でこれまで進めてきた原子力政策、

というのはあまりに簡略化し、かつ事実認定の誤りがあるように思えます。1955年の原子力三法を受けて、1957年日本原電が成立し、英国からの原発導入の受け入れ主体となります。その出資比率が、政府20%、民間80%でした。通産省・電力業界が、商用原子炉の利権を握ったのです。吉岡斉著「新盤 原子力の社会史」にその当時の状況、その後、科学技術庁グループと、上記の二者のグループとが車の両輪のようになって、原子力行政・実務を進めたことが記されています。

原発事故の被害の予測は、1960年科学技術庁の委託を受けて、日本原子力産業会議が報告書を提出しています。もっとも大きな被害額の想定は、3兆4300億円、当時の国家予算が、1兆7000億円でした。このように国家が破たんするほど甚大な被害が予測されたのに、電力業界が入っていた事故への保険は1200億円。電力業界は、いやいやながら原発に加担させられたのではなく、自らそこに身を投じ、そこで多大な利益を上げてきたわけです。そして、深刻事故への対処は真剣に取り組んでいなかった、ということです。、無責任極まります。

>原発による利益や地域振興を甘受してきた国民にも責任がある

これは具体的に何を言っておられるのでしょうか。原発のせいで、電気料金がとびきり低廉だったと仰りたいのですか。国民は原発の安全神話を信じ込まされ、さらに深刻事故の際に、どれほどの問題が起きるかを知らされておりませんでした。それにもかかわらず、国民に責任があるというのは、言いがかりというべきでしょう。国民に何らかの責任があるとすれば、原発の危険性について知る努力をしなかったことがありますが、それとて、産官学の強力な安全神話で芽を摘まれていたというのが実態ではないでしょうか。

また、福島の人々は、原発関連交付金を得ていたのだから、自業自得だという議論も良く耳にしますが、原発交付金がどの自治体にどれだけ交付され、それがどのように用いられてきたかということを調べた上で、仰っているのでしょうか。原発交付金の大部分は、原発立地自治体に交付され、その用途は箱もの、それもひも付きの箱もの建設でした。周辺自治体にはほとんど交付されていません。住む場所と、仕事と、さらにコミュニティを奪われた方々が、この交付金で甘い汁を吸った云々の言説を目にした時に、どのように感じられることでしょうか。この問題については、岩波新書「原発を終わらせる」石橋克彦編をご参照ください。

東電は潰さなければいけない 

東電は、原子炉損害賠償・廃炉等支援機構から、資金援助を受けている。こちら。すでに総額4兆円を超えている。東電が自ら語るように、その資金援助がなければ、経営を続けることはできなかった。同機構の資金は、結局、国民が支払う税金と、電気料からなっている。

東電を潰す必要がある。さもないと、深刻事故を起こしても、自ら廃業に追い込まれることはない、だったら、既存の原子炉を使い続けようという発想を、電力会社の経営陣に抱かせることになる。原子炉を稼働する経営上のリスクは以前から分かっていた。それを無視し、原発をどんどん増やし、それにより利益を受け続けてきたのが、電力会社とそれを取り巻く原子力村の組織・人間であった。リスクを冒した経営者には、それなりの責任を取ってもらわなければならない。それが、資本主義の原則ではないのだろうか。

福島第一原発事故当時の東電経営陣は、皆天下りをしているという。

CW上達のために 

CWをマスターし、会話ができるようになるためには、忍耐力が必要だ。アルファベットのコードを記憶することはそれほど時間がかからずにできる。だが、その後、会話の文章を取れるようになるまでに、かなりのトレーニングが必要なのだ。コードは一応とれるが、意味が分からない、というストレスフルな状態がしばらく続く。ここであきらめず続けるかどうかが、カギになる。上達は、階段状に生じるので、何も進歩がないと思える状態で、しばらく我慢強くトレーニングを続けることが必要になる。

この階段状の発達過程のプラトー状態で、我々をストレスに陥らせるのは、意味がとれぬ状態が続くことであり、さらに意味が取れたとしても、それが正解なのかどうか、確認しようがないということだ。ある程度上達すれば、相手とのやり取りで、正解だったのかどうかが分かるようになるが、そこに到達するまでの道のりは簡単ではない。

で、自分が取れたと思える内容の答え合わせをするために、交信を録音することも一つの方法ではなかろうか。今朝、21メガで交信したAndy W9NJYが、我々の最初の交信は8年前でモービルからの運用だった、と言うので、良く記録をとっていると感心した。彼は、モービルからの交信時、レコーダーで録音しておき、日時を音声で入れ、それをログに移すとのことだった。当たり前のことだが、こうして交信を録音することは、ログとしてのチェックだけではなく、交信内容のチェックにも使えるのではないか、と考えた。私自身は、この方法を使ったことはない。すでに、取り入れておられる方もいるのえはなかろうか、大いに利用価値はありそうだ。具体的なメリットとしては

〇内容をチェックできる。復習をすることによって、自分の弱点が分かることだろう。
〇相手の用いた表現、語彙等で分からないもの、CW交信に適切だと思われるものを記録し、自分でも使えるようにする・・・こうして具体的状況で身につけた語彙、表現は、それを用いるべき状況をよく理解でき、長く記憶にとどめることができる。
〇記念になる。

といったことだろうか。

このように交信内容を把握する努力をすることが、会話成立のためにどうしても必要なことだ。昔と違い、今はデジタルリコーダーのように容易に記録録音する機器があるわけだから、それを是非利用すべきだろう。我々の世代が、砂をかむような思いをして、CW交信内容が取れない状態を我慢し続けた状況を経なくて済む、ないし短期間で終えることができる。

当たり前のことかもしれないが、ご参考までに・・・。

追伸すれば、交信相手は、やはりnativeがお勧めだ。ジャパングリッシュでも意味が通じれば良いということも一面の真理なのだが、これから世界相手に無線を楽しむためには、英語のブラッシュアップも、受信練習と並行してすすめておきたいものだ。

エボラが空気感染する可能性 

エボラウイルス感染症(EVD)が、空気感染するということが、病態上、また疫学上示唆されると、ミネソタ大学の研究施設が公表したようだ。米国で、それなりの態勢でEVDの治療に当たっていた医療従事者が二人二次感染を起こしたことが報告されており、彼らは空気感染によるものだったのかもしれない。

もし空気感染を起こすとしても、問題は、何故もっと多数の患者周囲の人間が感染しない(しなかった)のかということ。

不顕性感染のケースがかなりあるという可能性も大きい。インフルエンザに似て、突然変異を起こしやすいので、ある特別な株だけが空気感染を起こす。さらには、免疫応答性の問題として宿主(患者)側に重症化するかどうかを決める因子がある、といった可能性が考えられる。

パニックに陥る必要はないが、問題の進展を注意深く見守る必要がある。西アフリカ諸国への医療上かつ経済的な援助が必要だろう。

空気感染が確かに起きうるとなると、医療上の対応はとても手間がかかることになる。N95マスク・フィルターでは不十分であり、陽圧呼吸装置が必要だと、米国では報道されている。それこそ、普通の医療機関では対応不可である。わが国の行政は、患者・医療機関に、「検体採取提出を義務付ける」というふうに法改正するとしているが、そんなことで良いのか。あまりに楽観的すぎる。一般医療機関の手におえる問題ではない。

エボラウイルス感染症(疑い)患者からの検体採取を強制 

政府は、感染症法を改定し、

「エボラ出血熱など「1類感染症」と次に厳しい措置をとる「2類感染症」と新型インフルエンザについては、血液などの採取と提供を強制できる。」

ようにするらしい。強制する対象は、患者と医療機関である。ネットに流れた情報なので、最終的に確認はしないといけないが、中央省庁が地方自治体、それに医療機関に対して、検体採取を強制することは間違いなさそうだ。

アメリカでは、完全防護の体制でエボラ感染症の患者の治療に当たっていた看護師が、二次感染を起こしたと報じられている。さほどに、この感染症は感染力が強いのだ。

米国では、エボラウイルス感染症の症例が出たら、CDCから専門化チームが時間の単位で駆けつける体制を整えたという。それと、この上から目線で中央から「強制する」やり方と、なんと違うことか。厚生労働省は、この感染は、流行の初期で食い止めることが絶対必要であることが分かっていない。


JH1HDX中島守氏5周忌 

この10月6日が、旧友中島守氏JH1HDXの五回目の命日だった。少し遅くなったが、奥様に連絡をとり、今日お墓詣りに出かけた。我が家から北西の方向に約1時間半ほど車を走らせたところに、彼の家と墓がある。お墓の近くで、奥様と待ち合わせた。大学を卒業なさったお嬢様と一緒にお出でくださった。その地域では有名であろう蕎麦屋さんに連れて行かれ、お昼をご一緒しながら昔話そして近況報告をしあった。

中島氏とは、1980年頃、私が無線にカムバックしてきた頃からの付き合いだ。私は大学病院の寮、彼は借家、お互いに簡単なアンテナとリグで出ていた。21メガのSSBでしょっちゅう話しをした記憶がある。彼が5年前の春、白血病にかかったと突然連絡してくるまで、時々間隔はあいていたが、付き合いは続いていた。一頃は、同じ車で信州・北陸にドライブ旅行にでかけたこともあった。

彼は、経済的に決して裕福ではない家庭に生まれ、東京で働きながら工業高校そして専門学校を出た苦労人だった。かなり強烈な個性の持ち主で、権威的なものにはそれが何であれ、抵抗するところがあった。磊落そうに見えて、感じやすいところもあり、それは別な側面では優しさでもあった。いろいろとお世話になったものだった。

5年前の春、以前このブログで記したような経緯で急性白血病となり、数か月の厳しい闘病生活を経て、帰らぬ人となった。入院されてから、つとめて希望を共有できるように、週に一度はお見舞いにでかけていたが、最後の3週間ほどは、会うに忍びなく足が遠のき、メールでのやり取りだけになってしまった。そのことは今でも申し訳ないことだったと思っている。

中島家にも事件が幾つかあったようだが、皆さん健康を守られてお過ごしの様子だった。小学生の時以来であったお嬢様がお母さんと一緒に登場、立派に成長なさっていた。時間の経ったことを改めて感じた。

その後、近くのお墓にお参りをさせて頂いた。父上と一緒に彼がそこで眠っている。立派なお墓だ。彼が若い時分に立てたもののようだった。毎年訪れようとおもいつつ、無沙汰をしたことを墓前に詫びた・・・こうした不義理を私はどれだけ重ねていることか・・・。これからは機会を見つけて、出かけたいものだ。

お昼を頂いた蕎麦屋の横を流れる湧水。

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その上流にあったわさび畑。

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帰り道、久しぶりに例幣使街道を通ってみた。30年前と変わらぬ佇まい。

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冷静な事実の把握と、定まった方向性と 

下記の坪倉医師によるMRICへの投稿、考えさせられる内容だ。私にも問われていることだと思う。分かっていることは、分かっていることとして、分からぬことは分からぬこととして、冷静に受け止めることが大切だ。そうした事実の積み重ねと、自らの価値観・人生観が指し示す方向に進んでゆくことが、大切なのだろう。

以下、引用~~~

「悲劇」を求める取材

この原稿は朝日新聞の医療サイト「アピタル」より転載です。
http://apital.asahi.com/article/fukushima/index.html

南相馬市立総合病院
非常勤内科医 坪倉 正治

2014年10月14日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp
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いまの浜通りの状況について、海外へ発信することが非常に難しいと感じています。インターネットの特徴なのでしょうけれど、知りたいと思っている人以外にはなかなか届きません。テレビなどのメディアも、悲しい話やけしからん話など、人間の喜怒哀楽に訴えかけるような内容とリンクする場合には強みがあるのでしょう。それに対して、淡々と事実を伝えるのは苦手(というよりむしろ喜怒哀楽に伴うものにかき消えてしまう。)なことを感じます。もちろん受け手の協力も必要です。

私の勝手な感覚ではありますが、日本でも海外でも、いわゆる専門の先生や医療関係者の間では、住民の方の被曝量などについての話が出ることはほとんどなくなってきたと感じます。学会でこうしたテーマが占める割合も減っています。住民と接している先生についてはそのようなことはありませんが、そうでない先生からは「被曝の検査なんて、まだやってたの?過剰でしょ。人件費と資源の無駄でしょ」といった声さえ聞かれます。確かに、国連やWHOからも線量評価に関する報告書が出ていますし、測定結果もごまんとあります。ただチェックは続けるべきだと思っています。こちらとしてはあまり気にせず、淡々とやっていくだけだと考えています。

そんな一方、海外の方、そしてその知識を映す鏡であるメディアの方からの質問は、なかなか厳しいものが多いです。
とある韓国のテレビスタッフが相馬の病院にやってきて、インタビューをしたいと言ってこられました。植物の写った写真を10枚ほど渡されました。何かと思いきや、「植物が放射線で奇形だらけだと聞いている。人間に関してもそうなんでしょ?」と言い始めました。福島県ではそんな状況には全くないことを伝えますが、明らかに不満そうでした。取材する相手を間違えたという感じ。

オーストリアのテレビは外来の風景を撮影していきました。質問は「南相馬にどうして人が住んでいるんですか?」といった類いの内容でした。事故が起きたのは事実として、いまのこの場所での被曝量がどの程度か、ゆっくりと説明しますが、蔑(さげす)むようにニヤッと笑って終わりました。その表情は忘れません。

ドイツのテレビ局はBabyscanの取材に来ました。この器械が出来た経緯や、小さい子どもからはセシウムがまったく検出されていないことを説明しました。しかし、彼らは「悲劇」を求めているようでした。使いたいコメントを撮りたいのでしょう。繰り返し同じ質問を5回も10回もしてきましたが、相手が求めるコメントをしようもありません。結果、彼らが必要とする悲劇には満たなかったようでした。

こうしたことは、取材を受けたことのある多くの方が経験されていることと思います。まあ確かに、海外のどこかの国で、「こんな問題があったけれども、だいぶ落ち着いてきました」という報道が日本であったとしても、ほとんどの人にとっては記憶に残らないだろうなとも思います。

もちろん、そんな方々ばかりではありません。ちゃんと話を聞いてくださる方がいらっしゃることも確かですし、その様なメディアの方に我々は何度も何度も助けていただきました。

そんな状況の中、やはり可能であれば、地元の方々一人一人が現状をご自分で説明できるようになって欲しいと思っています。学校での知識などがその要です。そして多くの専門の先生方にもいま一度、周囲への発信をぜひ続けて欲しいと願っています。

http://apital.asahi.com/article/fukushima/2014100700004.html

坪倉正治の「内部被曝通信 福島・浜通りから」のバックナンバーがそろっています。
http://apital.asahi.com/article/fukushima/index.html

「アピタル」には、医療を考えるさまざまな題材が詰まっています。
http://apital.asahi.com/

Roy K6GVG 

日中、早めに買い物を済ませて、台風に備えて家にこもった。昼過ぎに21メガはヨーロッパに開いているようだが、7メガの北米は14時過ぎてもまだ開いていない。14メガは、誰も出ていないので、開いているかどうかも分からず。思い立って、10メガに出てみた。3.5メガのスローパーを少し長くして、10メガでも同調が取れるようにしてある・・・といっても、SWR1.6前後なのだが・・・。

CQを出し続けていると(いやぁ、応答がない・・・)、ようやくRoy K6GVGが呼んできてくれた。結構強力。私のスローパーもやるではないかとちょっと喜んだが、彼のアンテナがLPAと聞いて、あぁ、すべてそのおかげだと納得した。QRZ.comの情報によると、彼は79か80歳のはず。だが、キーイングも送信する内容も、こう言っては失礼かもしれないが、とてもしっかりしていた。往年の友人Loren K6DVDを、コールからの連想で思い出したことを彼に話した。が、当然のことながら、RoyはLorenのことを知らない。

日本に数度来たことがあるらしく、一番最近は昨年とのこと。彼は地質学者であり、福島の断層について討論するためにやってきたのだそうだ。米国で、San Diego近傍の原発、彼の家からも近いそうだが、は福島原発事故を受けて、昨年稼働中止となった由。GE社製の原発が稼働する他の地域でも、多くの断層があることが問題になっているらしい。福島の場合は、原発と緊急用発電装置が、海にあまりに近かったことが問題だったのだろう、と言っていた。原発と断層の問題を発言し続けている様子。彼が記した論文を二編送ってくれることになった。興味深い交信だった。

交信の最中に、キャリアーをかぶせてくる局がいた。信号の強さ、それに電波の聞こえ方からして、JAのハムであることは間違いない。CQを出す前に聴いた10メガは、例のJCC/JCG交信があちこちで聞こえた。恐らく、自分たちと異質な交信をする聞きなれぬコールは潰してやれ、という意図だったのだろう。話している内容が結構真面目な内容だったので、ちょっとムカっとしたが、すぐに冷静になり、30分以上続けた交信をお開きにした。あのジャミングをかける動機は、7メガの国内交信で異質なものを認めないという井の中の蛙現象と通じる。こんな混信をかけられたら、すぐに無線は止めることにしている。だが、あのような行動をする方のこころのなかは、どうなっているのだろうか・・・。

CW上達のコツ 

等と言うタイトルにすると、また大風呂敷を広げて、と呆れられるかもしれない。それに、今までも繰り返してきたことの焼き返しなのだが・・・

Summer VE5SDHとの交信で、感心したこととして、彼女が分からなかったことを、そうとはっきり言って、そのことについて尋ね返すことを記した。これが、CW上達のためにとても大切なことだと思うのである。上から目線のように聞こえるかもしれないが、私自身も同じ状況になった場合聞き返すようにしている。

理由はいろいろだろうが、相手の送ってきたことが分からないというのは、様々な状況がありうる。我々、non nativeにとっては、英語の壁の問題がある。またCONDXの関係で取り損なったり、意識が飛んでしまい(これもよくある苦笑)とれなかったりすることもある。いずれにせよ、不完全な文面が頭のなかにあり、それを完成するためには、相手にもう一度送りなおしてもらう必要がある。このやり取りも、CWの面白さの一つだ。

英語の問題で分からないのは、特定の単語が分からぬ場合、構文が分からぬ場合、相手の言うこと自体に論理の飛躍、内容の混同などがある場合がある。相手に、それを尋ねることにより、相手はより簡単な表現に言い換えたり、また理解しやすく言い直してくれることも多い。こうしたやり取りで知った知識は、そう簡単なことでは忘れない、いわば知識の血肉化がなされることになる。

不完全にコピーできたところは、まるまる尋ね直すのではなく、どこから先が分からないとか、こういうことを言いたいのかと尋ね直すことで、話が先に進むことが多い。そうした質問をすると、相手は自分の言うことを少なくとも一部は理解しているということが分かり、議論を積極的に進めてくれることになる。

CWを始めたばかりの方、さらに英語でやり取りをし始めた方で、こうした対応を取る方は、大変残念ながらごく少数だ。nativeの連中にあっても同じことだ。面倒くさいと思うのか、尋ねることがこけんにかかわるとでも思われるのか。所謂、学習をする過程で、こうした積極的な態度は、それを進めるのに効果が大であると思うのだが、それが分かっていない方が余りに多い。言いっ放し、聴きっぱなしは、いわば一方通行の「独り言」なのだ。独り言は、こんなブログ上のことだけにした方が良い。

かくいう私も、以前から記している通り、ボキャブラリーは、ザルから抜け落ちる砂のように、どんどん減っているのを自覚している。正常な加齢現象である。せいぜい、無線を通して、その速度を遅くするための抵抗をこころみて行きたいものだと思っている。JA相手の交信も、そうした態度の方であれば歓迎だ。時々、日中7メガでCQを二三度出してみるtが、呼ばれることはまずない。599 QSL式の交信は、すぐに飽きるはず。一生の楽しみとして、人生を豊かにするCWによる会話にチャレンジする方が現れないことだろうか・・・。

日曜日の朝、楽しめた交信三つ 

今朝、21メガが北米に良く開けていた。VE5SDH、K2YWE、KE1R等と、のんびりと楽しい交信をすることができた。国内のコンテストが一つ、国外が聞いたところでは二つ開催中であり、そのようななかでこうした交信が楽しめたことで大いに満足した。

K2YWE Danとは、良く交信しているし、Facebookの電信のグループでの議論仲間でもある。72歳だが、とても活発。ただ、今日は携帯電話を見に店にでかけたよ、これでどれだけ暇にしているか分かるだろうと言っていたのが印象的だった。FOCに推薦すると言っても、これから先長くはないから、と余り乗ってこない。リタイアして子供たちも独り立ちを果たし、さてこれからどうするかという方の心情が、交信のはしばしから伝わってくる。でも、CWの良い仲間である。

KE1R Tomは、聞き覚えのあるコールで以前お会いしたことがあるのは分かっていたが、彼から2012年に会ったといわれるまで、その交信のことを思い出せなかった。当時、ニューメキシコ サンタフェに在住だったらしい。奥様の出身地である、コネチカットにそれから移り住んだようだ。すでに71歳。ニューイングランドの木々の紅葉の美しさを今でもよく覚えていると申し上げた。彼は、クラリネット、サキソフォン、フルートなども演奏していたらしく、サンタフェの交響楽団でオペラの演奏にに参加していたとのことだった。映画「南太平洋」のなかで、クラリネットがCWの符号を鳴らしているのを知っているかと、大切な秘密を教えてくれるかのように、語っていた。「南太平洋メドレー」は、大学オケに入って数か月後、大学の玄関前で演奏した記憶がある。変リズムもあり、一生懸命弾いたことを思い出した。「魅惑の宵」等懐かしい旋律。こんど映画のDVDを借りてみてみようと思った。サンタフェのW8ZR Jimの友人であることも判明。世の中は狭いものだ。

ハイライトだったのは、VE5SDH Summer。どうも女性の名前のような感じがするなと思いつつ、直接尋ねるのははばかられて、最後まで男性とみなして交信してしまった。Don WB6BEEがメールで、Summerは女性名であることを後で教えてくれた。交信中に年齢まで堂々と尋ねてしまった。冷や汗ものだ。

彼女は、昨年7月に無線にデビューしたようだ。ヘッドコピーで受信している、と仰る。その理由は、視力が完全にないので、ヘッドコピーしかしようがないのだ、とのこと。なるほど、視力障碍者にとっては、ヘッドコピーは当然のことなのだろう。彼女との交信で一番印象に残ったのは、コピーできない箇所を聞き返してくるところだ。

ビギナーの方のかなりの部分の方は、聴き取れないと思われることでも、混信やノイズのせいにして、早々に立ち去ることが多い。自分の相手の設備の差や、CONDXから考えて、それはなかろうと思える場合がしょっちゅうあるのだ。その場合に、彼女のように、ここが取れなかったと正直に言ってもらえると、話題が続き、気持ちよく交信を続けることができる。

彼女は、こうした態度を続けることによって、きっと早晩大きく上達することだろう。NN6T Glenともよくラグチューをするらしく、Glenが私のことを良い人間だと言っていた由。悪い人間とは言いづらいにちがいない(笑)。バグキーを器用に操り、ラグチューを心底楽しんでいる風情のSummer。また是非お目にかかりたいものだ。

エボラ出血熱 

この致死率の高いウイルス感染症への対策が、厚労省から出されている。こちら

SARS流行の時にも感じたのだが、このフローチャートで行くと、一般医療機関での感染リスクが大きすぎる。条件、1,2,3をすべて満たすようなケースは、当該医療機関で検体を得るといった対応を取らず、患者を感染対策の取られた施設に送るべきではないだろうか。

国立感染研では、エボラウイルスに対する単クローン抗体を用いたELISA等の検査ができるようだが、今のうちに検査体制を拡充しておく必要がある。

このウイルスは、接触感染で感染するとされており、飛沫感染、空気感染は、今のところ可能性が低いとのことなので、患者を隔離し、接触を厳格にコントロールすれば、対応が可能だろう。しかし、外国から患者が入ってくる可能性、そしてその方を通して感染が拡大する可能性を十分に念頭に置く必要がある。一般医療機関では、エボラウイルス感染患者に対応は不可能だ。

「不正」請求という誤報 

この手の問題は、開業していた頃から頭痛の種だった。

膨大かつ複雑な診療報酬体系に沿う形で診療を行うことが、医療機関側に要求されるが、その診療報酬体系に大きな問題がある。まとめれば、

〇診療報酬制度が複雑すぎる。
〇解釈でいかようにも取れる条項がある。その解釈は、行政の意向次第。恣意的。
〇診療報酬制度をあまりに頻繁に変える。

ということになる。

診療報酬請求の誤りの大部分は、不正ではない。過誤にしか過ぎない。診療所レベルで言えば、患者さんの保険証の問題・・・更新されたものを持参しないとか、保険自体が変わったとか・・・であることが圧倒的に多い。病院であっても、おそらく同じだろう。それを不正と呼ぶのは、誤りである。マスコミは、意図的に不正請求という用語を乱用する。記事をアピールするための意図的な誤報だ。

不正請求を大々的かつ意図的に行っている業界がある。が、どういうわけか、そちらは問題にされぬことが多い。どうも業界団体が政治家を強力に支援していることと関係しているらしい。

他の業界はさておき、この不正請求という言葉が、医療従事者のやる気をどれだけ削いでいることか。

川渕教授は医師ではなく、行政畑出身の方だと思うが、医療現場をあまりに知らない。医療現場は、この複雑怪奇な診療報酬体系に翻弄されている。診療報酬請求書が電子化されてから、かなり機械的に、請求が査定されるようになった。彼の言う合理化である。しかし、解釈の問題、さらに医療そのものの複雑性を、機械的に処理することはできない。彼のような人物が、有識者として、現実無視の意見を述べているようでは、医療はますます混迷させられる。また、審査が甘いと言うこともない。行政が医療機関に個別指導、監査を行うことが常態としてある。その指導内容は、往々にして重箱の隅をつつく類のものなのだ。

率直に言えば、行政は、医療費を削減することを至上命題に、診療報酬を猫の目のように改変する。医療費の無駄を省くことは確かに大切だが、ピントが外れた議論であることが多い。ぎりぎりのところで経営している医療機関としては、解釈上収入が増える選択肢を取らざるを得なくなる。しかし、事後になって、「医療法を無視した」解釈が行政から示され、診療報酬を返還する羽目になる。

医療機関は、そうしたことにならぬように、医療内容を自ら委縮する方向に向かう。結局、この壮大な無駄の体系のしりぬぐいをさせられるのは、患者たる国民ということになる。


以下、引用~~~

後絶たぬ、診療報酬の不正請求 基準曖昧で審査甘く

記事:神奈川新聞
14/09/30

 診療報酬をめぐる不正・過大請求が後を絶たない。JA県厚生連伊勢原協同病院(伊勢原市)で疑いが明らかになった「検体検査管理加算」の不正請求も、過去に他の医療機関で発覚している。一方、不正が明るみに出るのはわずかとみられる。医療関係者は、届け出基準の曖昧さや厚生労働省の審査の甘さを指摘する。

 同加算をめぐっては、2005年に滋賀県内の病院、12年には宮城県内の病院でそれぞれ1千万円単位の不正請求が発覚。それぞれ、臨床検査の担当医が手術補助などの業務を受け持っていたり、週1回の外来診療に当たっていたりしていた。県内でも09年、川崎市内の病院で数百万円の不正請求が明らかになっている。

 静岡県内の病院は今年7月、同加算4の請求をめぐり、臨床検査医の「常勤」の基準を満たしていないと厚労省から指摘を受けた。同院によると、6月末で請求資格を取り下げ、13年4月からの本来の資格との差額分の診療報酬を患者の自己負担分を含めて返還する方針だ。

 同院は常勤医に必要な勤務時間について、医療法に基づき「週32時間以上」と解釈。だが厚労省は「週5日40時間」を原則とし、患者1人当たりの診療点数が月400点(4千円)低い同加算2に当たると指摘したという。同院関係者は「医療法に準じるのが当然だと思っていた。同様の解釈をしている病院は多いのではないか」と話した。

 ただ、不正や過大請求が発覚するケースはまれだ。

 同加算など特別な診療行為ごとに算定される特掲診療料を請求できる資格は、施設規模に応じた医療機関の届け出に基づき、厚労省が審査して決定される。ある病院関係者は「審査はほぼスルーと言っていい」と打ち明ける。

 なぜか。「病院の性善説が根底にある」。別の医療関係者が説明する。基準を満たすため、実労働がなくとも名義を使うためだけに医師を在籍させている病院もあるという。「(診療所を除いた)病院だけでも1万軒近くあり、厚労省はチェックを徹底しようにも、手が回らないはず」とみるこの関係者は、「結果的に不正を野放しにしている、と言われても仕方がない」と国を批判した。

 東京医科歯科大の川渕孝一教授(医療経済学)は「日本のチェック体制はアナログで、先進国の中で非常に遅れている。制度設計に明らかな欠陥がある」と指摘する。診療報酬の請求内容を調べる厚労省の指導医療官ら指導・監査担当者が、慢性的に不足しているのが実態という。医療機関から市町村や健康保険組合に請求されるレセプト(診療報酬明細書)は年間十数億枚に上るとされ、「レセプトと院内体制の二重チェックで精いっぱいだ」と強調する。

 不正請求を防げなければ、患者の自己負担が増えるだけでなく、不必要な医療費の増大を招く。川渕教授は抜本的な不正請求対策として、「診療報酬の管理を全面的に電子化してシステム監査に移行し、(医師の配置の把握を容易にするため)専門医の登録制もさらに進めるべきだ」と提言している。


厚生行政の指導・監査に対する、日弁連の意見書 

行政による、医療機関への「指導・監査」は、医療を方に則り円滑に進めるために行われることになっている。が、医療機関は、保険診療を行う上で、行政に指導される立場にある。本来は、契約関係で対等なはずなのだが、行政が許認可権を握るために、その関係は行政が実質的に上に立つ不平等な関係になっている。医療機関に問題があることもないことはないのだが、医療機関の生殺与奪の権利を持つ行政の指導・監査は、場合により、医療機関に対して苛烈を極める。現行の指導・監査の問題は、

1)指導・監査が専ら医療費削減を目的とする経済的なものになっている。行政の定める煩雑な診療報酬規則に則り、医学的な根拠のない締め付けを医療機関に与えるのが、その目的になってしまっている。

2)指導・監査は、その目的、実施理由等を明確にされておらず、密室で行われる。往々にして、法治ではなく、人治となる。非公開性により、行政は恣意的な行政処分を下す可能性が高い。時に苛烈になる指導・監査は、医師を追い詰め、自殺にまで追いやる事例が生まれている。医師の基本的人権がなくぃがしろにされている。

3)根本的に医療費削減のみを目的として指導・監査が行われるために、医療内容の改善は疎かになり、医療機関に適切な医療を行う動機を失わせることになっている。結局、患者である国民にしわ寄せが及んでいる。

このように問題の多い、指導・監査であるが、密室で行われる行政であるがゆえに、公の問題になることが少ない。下記の通り、日弁連が、その問題を指摘し、改善を意見したことの意義は大きい。

これは、医療機関だけの問題ではなく、患者である国民に跳ね返る問題なのだ。


以下、MRICより引用~~~


日弁連、指導監査の改善意見書を採択

井上法律事務所 弁護士
井上清成

2014年10月3日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp
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1 日弁連・指導監査改善意見書
日本弁護士連合会は、2014年8月22日付けで「健康保険法等に基づく指導・監査制度の改善に関する意見書」を取りまとめ、同月25日に厚生労働大臣と各都道府県知事にこれを提出した。この日弁連の意見取りまとめは、自殺した保険医の遺族らなどによる日弁連・人権擁護委員会に対する救済申立てを契機としたものである。

2 保険医等の適正な手続的処遇を受ける権利
日弁連・指導監査改善意見書は、保険医療の指導・監査の制度に関し、その対象となる保険医等の適正な手続的処遇を受ける権利を保障するため、次の7つの点について改善・配慮及び検討を求めた。
(1)選定理由の開示
(2)指導対象とする診療録の事前指定
(3)弁護士の指導への立会権
(4)録音の権利性
(5)患者調査に対する配慮
(6)中断手続の適正な運用
(7)指導監査機関の分離と苦情申立手続の確立


3 指導監査制度の改善を
この意見書は、権利の侵害に直面している保険医にとって、大きな後ろ盾になるであろう。また、指導・監査の改善を求める諸活動の支えにもなり、歴史的な意義が大きい。
厚生労働省地方厚生局と各都道府県は、日弁連・指導監査改善意見書に沿って、保険医と患者の権利擁護と公平公正で公開された指導監査制度の実現のために、
・運用については、直ぐにも改善できる点は即改善し、
・制度については、指導大綱・監査要綱などを速やかに抜本的に改め、
・法的には、患者・保険医の権利条項の全く欠如している健康保険法等の関連法規を、憲法の趣旨に沿って改善する
べきである。


4 人権の歴史は手続的保障の歴史
近代から現代にかけて、基本的人権保障の歴史は、大部分は「手続的保障の歴史」であった。人権擁護の歴史というのは、「悪い奴は厳罰に処してしまえ!」「なんで悪い奴をかばうんだ!」という情動的な処罰感情に対し、「そうであったとしても、適切な手続的保障をするのが基本的人権の保障である。」として冷静さを求める積み重ねであったと言えよう。
今も人権侵害の声は消えていない。「なんで不正請求や不当請求をする医者をかばうんだ!」という類いである。実は、この声は一般国民やマスコミからの声ではない。ほかならぬ医療者からの声である。
このような声を発する医療者は今も絶えない。しかし、日弁連の指導監査改善意見書は、このような人権侵害の情動から未だ脱却できていない医療者に対しても、冷水を浴びせかけたのである。
厚労省も都道府県も、そして、一部の医療者達も、日弁連・指導監査改善意見書をきっかけとして、「人権の歴史は手続的保障の歴史である」ということを認識してもらいたい。

5 国民が適切な医療を受けるために
日弁連・指導監査改善意見書は、指導・監査の対象となる保険医等の適切な手続的処遇を受ける権利(憲法31条)を保障し、その人格の尊厳等を守る観点から、現行の指導・監査について改善、配慮及び検討を求めたものである。
しかし、そこで指摘された指導・監査の問題点は、保険医等の権利を脅かすことを通じて、国民の医療を受ける権利に危険を及ぼすことを忘れてはならない。
保険指導の運用が、保険医等に対する診療報酬の自主返還や、監査による保険医資格の取消等の不利益処分に結びつくものであり、手続の不透明性や密室性もあいまって、保険医等が、理由の如何を問わず指導対象に選別されることを避けたいという心理に陥ることは自然である。その場合、たとえば集団的個別指導を受けた保険医等であれば、何とかレセプトの平均点数を下げて個別指導対象に選定されることを避けたいと考えるし、それ以前に、集団的個別指導に選定されないようレセプトの平均点数を抑えることに腐心するということにもなろう。
保険医等が、患者のために何が必要かという観点ではなく、指導対象に選ばれないためにどうすべきかという観点から診療方針を決定するようであれば、患者が本当に必要な医療を受けられなくなるかも知れない。
経済的負担能力による差別なしに適切な医療を受ける権利のためには、国民皆保険制度の維持・拡充が必要であり、そのために指導・監査制度の存在意義がある。しかし一方で、行き過ぎた指導・監査は、保険診療を担う保険医等の人格の尊厳を脅かし、国民の適切な医療を受ける権利を空洞化させる危険を含んでいる。
したがって、国民の適切な医療を受ける権利の保障という観点から、現行の指導・監査について、日弁連・指導監査改善意見書の指摘にかかる改善、配慮及び検討を行うことが重要であろう。

6 指導・監査制度の改善に向けて
日弁連の指導監査改善意見書の内容は、もちろん指導・監査・処分制度のすべての問題点を網羅したものではない。むしろ適正手続保障(憲法31条)の重要なポイントを例示列挙したものと評しえよう。これらを補強し実践していくことは、むしろ医療者自らの課題である。
この意見書は、法律家的な発想には良くなじむ。問題は、違和感を覚える一部の医療者自身である。すべての医療者自らが人権感覚を身に付け、法律家や国会議員・地方議会議員や患者団体と共に、共有した人権意識の下に、指導・監査そして処分制度の改善に取り組んでもらいたい。それこそが患者の適切な医療を受ける機会を保障することになり、国民皆保険制度の維持・拡充につながるものである。

Ily K3IF 

太陽面活動が活発で、A/Kindecesも安定しており、CONDXがハイバンドで良好だ。21メガでお会いしたWの方々が口々に、28、24メガが良く開けていると言っていた。

私の28メガの4エレは、以前にも記したとおり、第一ディレクターの半分が落ちてしまっており、SWRが若干高めなのと、さっと潮が引くようにバンドが死んでゆくあの開き方がイマイチ性に合わなくて、21メガ以下に居座ることが多い。9時過ぎてもただ一局だけガツンと入感していたRol K3RAlは、あと二、三年もするとこのオープニングは、そんなこともあったよなと思い出すだけになるから、とせっせとCQを繰り返し出していた。しかし、あまり呼ばれていない様子・・・。

久しぶりにお会いしたのは、Ily K3IF。メーン州の局。コンテストスタイルの交信は意味がないね、と吐き捨てるように仰る、もっぱらラグチューの方だ。明日、フロリダに車で発つ由。そういえば、以前にもhibernateするためにフロリダに向かうという話しを聞いた。hibernateという単語とともに、その記憶がよみがえる。

彼は、69歳で、投資アドバイザーとして今も仕事をしている由。クライアントの家に出かけて行き、そこで仕事をするのだ、と言っていた。彼の出自を伺って驚いた。彼はルーマニア出身で、ルーマニアではYO4AACというコールを持っていた由。1969年、ルーマニアを脱出、オーストリアのウィーンで9か月過ごし、その後米国にやってきたそうだ。チャウシェスク政権の真っただ中、自由と食糧がなかった、とのこと。まずは、自由を求めて、故国を後にしたそうだ。英語の問題はなかったのか、尋ねた。彼は、14歳の時に、米国へ亡命することを考え、英語の勉強をしっかりした。だから、出国した時には、困らなかったと言っていた。当時、24歳前後だったのだろう。それから、きっと努力をなさり、今の裕福な暮らしを手に入れられたのだろう。

故国脱出の経緯を書物にまとめたらと言ったら、いろいろな人からそう言われている。しかし、まとめるとなると2000ページの内容になるからね、と言って笑っていた。

チャウシェスク政権が倒された「革命」の時の様子を、YO3APJが記し、それを翻訳してCQ誌に投稿したのはいつのことだったか・・・1990年代半ばだったか・・・YO3APJのコールを口にしたが、彼は知らない様子だった。あの「革命」の大分前に、故国を見限り米国に亡命したわけだから、それも当然のことかもしれない。YO3APJ,その後殆ど聞かないが、元気にしているだろうか・・・。

メーン州の自宅では、トマトが豊作で、今奥様がそれをソースにしている、とのこと。プラム酒が最高だ、ぜひメーン州の家に遊びにいらっしゃいと誘われた。そういえば、以前お目にかかったときにも、そう言われたっけ。フロリダでは、ボート・・・と言っても、16m級の船らしいので、クルーザーというべきか・・・に乗って過ごすそうだ。今の生活に満ち足りている様子だ。

最後に、そうすると市場原理主義を信奉していらっしゃるのですね、と問うと、当然だとの返事。アメリカンドリームを手に入れたお方なのだ。今度お会いするときには、アメリカンドリームの陰で、貧困に苦しむ多くの方々がいる事実をどう思うか尋ねてみようとちょっと考えた。自分で人生を切り開いてきた絶大な自信、それによる自己肯定の意識、そして周囲の人々に開放的に接する心、アメリカ人の一つの典型だろう。

Howie WB2AWQ 

最近は、私自身がCQを出しても打率が良くないことと、「現代の潮流」に逆らって普通の交信を求めてCQを出す局が貴重な存在であることから、そうした局にはできる限り声をかけることにしている。交信を始めてがっかりということもあるのだが・・・。今夕日が暮れるころ、静かな7メガできびきびとした符号でCQを叩く、Howie WB2AWQを発見、呼ばせて頂いた。

QRZ.comを見ると、彼は、私と同世代か、少し上の年齢のようだ。彼の設備は、ベアフットに、アンテナが驚くことに3mの高さしかないロングワイアーである。アンテナを外に張ることが制限されているので、28号だったかの細いワイアーで、アンテナを張っている由。

息子さんが無線を引き継いでくれたようで、羨ましいことだ。一緒にフィールドディに出かけて楽しんだりしているそうだ。ただ、心配なのが、彼が集めたヴィンテージリグが、彼が死んでからどうなるのか、ということだそうだ。息子さんは、まったく関心を示さないらしい。息子さんの世代にとっては、BC348と言ったって、たんなるジャンクの鉄の塊程度にしか見えないのだろう。でも、きっとそうした古いリグのコレクターが、引き取って大切にしてくれるから心配しなくて良いのではないかと申し上げた。

そのBC348、彼の父親が初めて手に入れたリグだそうだ。彼がまだ幼児のころの話しらしい。父親は、それをリストアして、無線の受信機として使っていたとのこと。Howieとすぐ上の兄、そして父親が、その受信機で、CWを覚えたのだ。後で、Howieが中の配線を見てみると、それは酷いことになっていた様子。父親は、郵便局員だったので、無線機の配線等はやったことがなかったらしい。バカな質問かと思いながら、そのBC348は当時いかほどしたのか、尋ねてみた。良くは分からないが25ドル位だったのではないかとのこと。物価が10倍になっているとしても、それほど高価な買い物ではなかったようだ。しかし、彼にとっては、その価格には代えられぬ価値がある無線機なのだ、とのことだった。

私は、無線を始めた時に、近くの先輩から既製品の送信機・・・メーカー名、モデル名等覚えていない・・・を譲って頂いて、そこから部品をとって、自作の送信機を作ったことを思い出した。結構高価だったような記憶。両親は、決して豊かではなかったが、よく金を工面してくれたものだと、Howieの話しを聞きながら、思い出していた。分解してしまった送信機は跡形もないが、HowieのBC348と同じくお金に代えられぬ記憶として残っている。

30、40分程度はお喋りに興じた。これから夕食の準備をすると言って、お開きにしようとした。彼も食事を作るらしい。どうも奥様が重い病気で闘病中で、料理等家事を彼が受け持っているとのことだ。料理は愉しめるとHowie。静かなバンドで、混信もなく、楽しいひと時だった。

最初にも少し書いたが、最近、普通の交信をする局が非常に少なくなっている。我々日本人には英語という壁があるのだが、それはそう高い壁ではないし、越えようとする意思があるかどうかが問題なだけだ。それよりも、無線で会話を楽しみ、相手を理解しようとする、その意思をもつハムが激減しているように思えてならない。語学の問題だけではなく、設備が小さいので無理だという方もいるかもしれない。だが、Howieは、地上高3mのワイアーアンテナでこうやって海外と交信している。かのBob W7AYNも全世界相手に交信を楽しんでいる方の一人だが、彼のアンテナも6m高のワイアーである。設備の小ささは、excuseにはならない。日本に限ったことではないが、無線を通して、相手に目を向け、理解しようとする意思がとても弱まっているよぷに思えてならない。W1AWポータブルが9月末現在260万交信を達成したと聞いても、それが一体何なのかと問いかけたくなる。アマチュア無線のエネルギーの源泉の一つが枯渇しかかっている。