この選挙の意味 

選挙結果予測では、自民党が圧勝するということも言われている。アベノミクスの恩恵は受けていないが、株価も上がっているし、何となくバブリーな経済状態になりつつあるようなので、自民党に任せてみようかというところなのだろうか。ほかに任せられる政党がないし、という言葉も続くのだろう。

だが、それで良いのか。民主党政権は、失望を与えるところも多かった。が、それで自民党に全権委託することで良いはずはない。国会審議の様子を見聞きすると、政党ではなく、議員個人の見識と判断力が政治を左右する大きなファクターだと思う。その点で、現在の自民党は、その中枢の方針なのだろう、強く締め上げ、異論を許さぬという風潮のようだ。危険な臭いがする。

現政権は、アベノミクスの可否を問う選挙だと言う。が、アベノミクスは、国の借金には目をつぶり、お金を刷りまくってばら撒く政策であり、新しくもなんともない。これまでの自民党の政権が繰り返し続けてきた政策だ。その尻拭いは、結局、国民がすることになる。恐らく、国家財政破綻も同時に来ることだろう。

現政権の言う成長戦略とは、TPPで構築されるグローバル化の先取りである。「特区」には、外国企業の進出が優先されている。社会で共有し利潤追求の道具とすべきでない社会的資本、社会的共通資本、をグローバル企業に開放することが、TPPで決められるはずだ。農業、社会福祉、医療、教育等が、グローバル企業に門戸開放される。それは、国民生活の窮乏化を招く。成長戦略でもなんでもない。国民の財の、グローバル企業への売渡に過ぎない。

問題は経済財政だけではない。この選挙でもっとも大切なことは、国の形を決める選挙であるということだ。現政権が目指しているのは、内にあっては秘密保護法で官僚と政権与党の国内統制を確実なものとし、一方では、集団的自衛権行使によって米軍の世界戦略の一翼を担うことになる。勿論、戦前の軍国主義のように、海外侵略を行うようなことにはならないだろう。が、米国の覇権を補完する、対テロ戦争という局地的な戦争には率先して出てゆくことになる。米軍と密接な関係にあった韓国軍は、ベトナム戦争で5万人派兵し、その内5千人が亡くなった。さらに、中東戦争に派兵したヨーロッパ諸国では、数百人以上の死者を出したほか、国内にあってもテロリズム攻撃の対象となった。そうした事実を忘れてはならない。戦後着実にわが国が歩んできた平和国家としての国際的な地位が失われようとしている。そして、国民に血の犠牲が強いられようとしている。

果たしてこれでよいのだろうか。

これからの日本を背負う世代の方々、次の世代を育てている方々には、この選挙の意味を良く考えて、是非投票に行ってもらいたいものだ。貴方がた、そしてお子さん方の将来がかかっている。

コンテスターであるJim N3BBとの交信 

一昨日、7メガが好調だった。Jim N3BBに呼ばれて、しばらく話し込む。3エレのフルサイズを上げ直したようだ。この夏、風と落雷でこのアンテナも壊されたが、蘇った。信号はピークで+25dB程度まで振っている。

彼のことは以前に紹介したことがあると思うが、ヒューレットパッカードをリタイアしてもう10年近くになるか、70歳台前半だったと思う。今でも、タワーにばりばり登ってしまう。以前から知り合いだったが、10年近く前にハムフェアでお会いし、親しく話しをする機会があった。暖かな人柄の方だ。過日、彼の記された「Reunion」という自伝的な小説を紹介したことがあった。

共通の友人である、もう一人のJim W5JAWについてどうしているか尋ねた。JAW Jimは、今も趣味のボートをやっており、元気にしている由。だが、「私と同様に(と彼は言った)」彼は、ラグチューを好むので、昨今のコンテストスタイルの交信ばかりの状況に嫌気をさして、無線はあまり出ていないようだ、とのことだった。JAW Jimのその性向も良く知っているので、さもありなんと思った。

そこで、N3BB Jimに、CW交信について考えているところを述べてみたいという欲求にかられた。総論の部分は、彼には語らなかったのだが・・・CW交信は、二つの要素に分解することができる。一つは、受信・送信過程である。もう一つは、これはCW交信に限ったことではないのだが、交信の内容である。

受信・送信過程の内、技術・訓練が必要になるのは、圧倒的に受信である。これも繰り返し述べていることだが、受信は「読む作業」と相同であることが、脳科学的に分かっている。書く作業が送信に対応するのかもしれない。考えを言語化することは、考えを切り分け、それに適切な言葉を対応させる作業だ。読むことは、切り分けられた言葉の連なりから、書き手の考えを読み解く作業になる。英語であれば、当然翻訳というプロセスもそのなかに入ってくる。

受信・送信については、自分の考える速度と一致する、ないし少し遅れて後追いすることになる。それが同期したときに、我々は知的な愉悦感を感じる。いわば、高度に知的な作業であり、この受信・送信家庭がスムースに進むことが、CW交信の醍醐味なのではないか、と私は思っている。

現実の交信では、我々は自分のこと、家族のこと、住む地域のこと、生活について、時には人生について語る。CW交信というゆっくりと、しかし思索と共同して進む対話のなかで、これらの話題を共有し、あたかも相手の人生を追体験するようになる。年余にわたって続く、こうした内容のやり取りは、相手との関係をとりわけ親しいものにする。CWという訓練が必要な通信手段を共有することから生まれる親しさもある。

翻って、コンテストスタイルの交信(それにはDXや、コンテスト自体も勿論含まれる)の場合はどうか。通信課程については、記号のやり取りだけである。その記号には、当該グループ内部でのみ通じる意味はあるが、人間社会全般で通じる意味はない。その記号のやり取りは、閉じた仲間内で、競争に勝つと言う価値を生み出すだけだ。この過程に、人間的なものは入ってこない。特に重要な受信過程においても、符号と文字の対応さえできれば、交信が成立する。繰り返すが、そこには人間的な意味が生まれることはない。

といったことの各論部分をJimに述べて、コンテストの楽しみ・興奮を否定するつもりはないけれどね、と付け加えた・

次の彼からのメッセージには、この考えに対する反応はなかった。恐らく、これまでも同じようなことを繰り返し私が述べてきたからかもしれない。が・・・彼が今執筆中のWRTCのルポルタージュについて彼が語り始めた時に、あぁ、そうだった彼は根っからのコンテスターでもあったのだ、と思い起こした。ニューイングランドで今年行われたWRTCに彼もでかけ、それについて書くように、彼がある出版社から依頼されていた、ということを思い出した。

彼は、今週末のWWCWには、アンテナが上がっている、80から20mのバンドで出てみると言っていた。特に気持ちは害しているようではなかった。少し、安堵。

ラグチュー対コンテストスタイルの交信の対立という構図、それがもたらすものについては、さらに考えを深めて行きたいと思っている。

今日は三つもアップ・・・コンテストが開催されているので、無線機はオフになったままである。

低出生率は、若年層の貧困化のため 

日本が直面する問題の根本に、低出生率による人口減少、労働人口減少がある。その問題に対処するための、長期ビジョンを政府が今月6日に示した。

しかし、その内容はお粗末である。出生率の目標を1.8と定め、それを実現する対策を箇条書きにしたが、項目だけを列挙したものにすぎないと、下記の記事にはある。

出生率の目標を定めることなど、誰にでもできる。なぜ低出生率になっているのかを徹底して検討すべきなのだ。長期ビジョン骨子案は、結婚や出産に関する国民の希望が実現すると、目標の出生率が実現すると言う。何故その希望が実現しないのかをこそ考えなければならない。これでは、長期ビジョンではなく、単なる希望の表明だ。

低出生率の大きな要因は、若年層の非正規雇用、低賃金にある。非正規雇用は、労働者全体の37%に達している。特に、若年層で増えている。彼らの社会保障は不完全であり、また正規雇用と比べて低賃金である。非正規雇用の状態では、家庭を持ち、子供を産み育てることができない。

それを改革するための「アベノミクス」だ、と政府は言うかもしれない。が、アベノミクスのもたらしているのは、都市部大企業の一部の利益増大だけだ。インフレが進行し、実質賃金は、減り続けている。雇用が増えたと言うが、その大半は、短期雇用、非正規雇用であるという。アベノミクスは、要するに未曾有の金融緩和と、規制緩和の推進策だ。規制緩和もTPPの先触れで、構造特区などにより外国企業にとって都合の良いものになっている。社会保障等のセーフティネットも破壊されつつある。この政策では、若年層の貧困化が改善されない。むしろ、それが進む。従って、低出生率の改善にはならない。

若い方々にとっては、この政権与党の政策を是とするかどうかが問われている。


以下、引用~~~

出生率1・8目指す 人口ビジョン骨子案 地方創生会議

記事:共同通信社
14/11/07

 政府は6日、日本の人口の将来像を示す長期ビジョンの骨子案を公表した。人口減少に歯止めをかけるため、1人の女性が生涯に産む子どもの数を推計した合計特殊出生率(2013年1・43)を1・8程度に引き上げることを「まず目指すべき水準」と明記した。首相官邸で開いた有識者や閣僚による地方創生会議で示した。

 取りまとめに当たった地方創生本部事務局は「数値目標ではなく試算の紹介だ」と説明するが、数字が示されたこと自体に「出産は個人の自由」との異論も出そうだ。長期ビジョンは12月に正式決定する。

 骨子案は「結婚や出産に関する国民の希望が実現すると出生率は1・8程度に改善する」と指摘。人口減少に歯止めをかければ、60年時点で1億人程度の人口を確保できるとした。一方、地方の人口が減り続けると、大都市も人材供給が止まり衰退するとした。

 創生会議では、来月決定する人口減少対策の5カ年計画「総合戦略」の骨子案も提示。安倍晋三首相は「今後は取り組みを具体化していく段階に入る。省益を排除して、必ず実行するという決意を持って取り組んでほしい」と閣僚に指示した。

 戦略骨子案は「人口減少と地域経済の縮小の悪循環を断ち切る」と強調したが、多くは項目のみで詳細は示されていない。政府は省庁間の調整や施策の数値目標の検討を急ぐ。

 このほか、民間や政府が持つ企業情報や人口移動の膨大なデータを使い、地域経済の現状や課題を分析するシステム整備など、国と自治体が連携して地域の特性に応じた取り組みを進めるとした。出産・育児のしやすい環境づくりや企業の地方採用枠の拡大、地方大学の活性化といった項目も列挙した。


政権与党のマスコミへの圧力 

自民党の副幹事長、報道局長が、「選挙時期における報道の公平中立ならびに公正の確保についてのお願い」という文書を、在京テレビ局に送付した、と報じられている。中身は、選挙を前にして、報道は公平中立に行うように、ということらしい。前の衆院選で、どこかのテレビ局・・・恐らく、テレビあさひのことだろう・・・が、政権交代を画策して「偏向報道」を行った、要するに自民党に不利になるような報道を行った、とその文書にはあるらしい。公平中立な報道の意味するところは、政権与党への批判を控えろと同義である。

政権与党の中枢から、テレビ局にこうした要請を行うのは異例のことだろう。このような「要請」を受けると、マスコミサイドでは、現政権に批判的な報道をしにくくなるのではないか。政権与党は、許認可権を握り、ニュースソースとして大きな権力を持つ。マスコミの大きな機能は、権力の監視だ。それからすると、政権与党の政策、振る舞いについて批判的になることは当然ありうる。政権与党は、自らが大きな権力を持っていることを忘れている。ないし、無視している。批判されるのであれば、それを受けて立ち、議論すれば良いのだ。

このような発想の政権与党が、秘密保護法を施行することに大きな危惧を覚える。自らに都合の悪いことを、こうして封じようとする体質が、秘密保護法によって、隠れたところで発揮されるようになるとしたら、暗黒政治の到来だ。安倍首相は、秘密保護法の施行の是非は、政権交代したときに明らかにされる、と述べていたが、政権交代が実現しなければ、それは明らかにならないだろうし、権力を握る政権与党、それに政権与党に親和性の高い行政機構が、政権交代が実現しないように動くことだろう。

権力を握る立場の人間は、自らの権力の行使に際して、謙抑的に行動すべきだ。安倍政権にはそれが欠けている。

Brian K9VKY 

Brianは、リタイアしたパイロット。ペンシルバニア在住のCWと古いリグの愛好家だ。21メガが東海岸に開けると、よく呼んでくれる。父上がチェロを弾いておられたとか。私の、qrz.comのbio.に記したCWの現状と将来についての文章の内容に同意すると仰って下さる。いつもバグキーでのんびりとおしゃべりを楽しむ方だ。

彼が:無線を始めたのは1960年、最初のセットアップは、6V6 807の水晶発振の送信機に、ハマーランドのHQ140Xだったとか。旧いリグの収集と修理を楽しんでおられるそうだ。

以下、彼の収集品。勿論、実際に用いている。

コリンズのSライン。この機械を使っている方も少なくなってきた。

Remaining Radios 2007 006 k9vky

Sラインの一世代前のコリンズ製送受信機。受信機は75A4か。

Radio Fombell 001lk9vky

Radio Fombell 007 k9vky

同じく、コリンズの受信機に、ハリクラフター(?)の送信機。この送信機はバイキングだったかしらん。

Bug Display 004 k9vky

これは1929年製のTNT発振器。

1929 TNT Oscillator 001 k9vky

東電を潰すべきだ 

以前にも記したが、東電は、やはり潰す必要がある。既に経営破たんしているのだが、多額の税金によって延命させられいるに過ぎないからだ。これでは、電力会社の原子力発電に対するモラルハザードが起きる。原発で事故が起きても、国が損失をカバーしてくれて生き残れる、だったらリスクに目をつぶって原発をできるだけ長期間稼働しようという経営方針への動機付けになる。

11月25日付けで、東電は、原子力損害賠償・廃炉等支援機構から738億円の支援を受け、これまでの支援総額が、4兆3844億円に達したことを公表した。一方、深刻原発事故への保険である給付は、1200億円のみ、だ。深刻原発事故は起きないという前提で、これほど少額の保険にしか入っていなかった。こちら。

東電福島第一原発事故は、まだ収束の見通しが立たないばかりか、環境汚染を引き続き起こしている。事故収束へのコスト、さらに廃炉のコストが、どれだけになるか予測がつかない。金の問題だけではない。周辺の住民の方々のかなりが、故郷への帰還を諦めたと報じられている。彼らは、いわば社会的に一度殺されたに等しい状況にある。彼らの負わされた重荷は、お金で解決できるものではない。同じ事故を繰り返してはならない。それをスローガンだけに終わらせないために、東電は、電力会社としては、社会から退場してもらうべきなのだ。

実を言うと、私は、リタイアを見越して、かなり安定した配当金のみこめる東電の株を、あの事故直前に購入していた。その株価ももう数分の一だ。配当なぞこれから先まず見込めないだろう。この株が紙切れになっても仕方ないと、今では思っている。これ以上、同じような原発事故を繰り返さぬために、東電は潰す必要がある。

「痛み」を伴う改革について語らぬ政治 

来月の選挙の予想では、自民党の支持がダントツらしい。40%近くになっている。安倍首相の思惑通り、国民は、消費税増税延期を歓迎し、アベノミクスという実体経済とはかけ離れた金融緩和策による一時的な多幸感に包まれているのだろうか。

消費税増税延期と、日銀による国債買い入れ策が、将来にもたらす災禍を思うと、身震いするほどだ。医療介護が切り捨てられ、さらに国債の価値が暴落する状況が目の前にあるではないか。

政府与党は、国民に負担を求める財政健全化策を「来年夏まで」に提示するらしい。なぜ今提示しないのだろうか。国民も甘く見られたものだ。まるで、子供だましである。

ここまで財政をひどい状態にしたのは誰なのか、どのようにしてだったのか、そしてその財政の破綻寸前の状態をこれからどのようにするのか、を議論しないで、責任ある政党と言えるだろうか。

そうした無責任政党を国民が選ぶとしたら、それはそれで国民の責任になる。

以下、引用~~~

口つぐむ与野党 「痛み」伴う改革 「問われるもの」社会保障

記事:共同通信社
14/11/25

 膨張し続ける社会保障費を、高齢者も含め消費税増税の形で負担を分かち合い、後の世代へのつけ回しを減らす―。自民、公明、民主3党は2年前、党派を超えて社会保障と税の一体改革に取り組んだ。しかし総選挙を前に、与野党とも再増税延期で足並みをそろえ、保険料負担増や給付抑制など「痛み」を伴う社会保障の手直しには口をつぐみ始めた。

 ▽争点隠し

 「負担増を掲げて選挙を戦うわけにはいかない」。自民党の閣僚経験者は言い切った。

 政府は来年、医療と年金で大型の制度改革を目指している。介護は既に改正法が成立、来年4月から順次施行。いずれも高齢者にも負担を求め、給付を絞る内容となる。

 75歳以上の後期高齢者医療制度で保険料の特例軽減措置を廃止。年金は給付を徐々に目減りさせる仕組みを強化する。介護では特別養護老人ホームの入所を中重度者に限るといった具合だ。

 だが衆院解散が迫ると、厚生労働省は医療保険制度改革の試案公表を慌てて中止した。与党が圧力をかけ、争点化する芽を摘み取ったのだ。

 ▽対立軸にせず

 民主党はどうか。2009年の総選挙では、年金一元化や後期高齢者医療制度廃止など社会保障分野で対立軸をつくり、政権奪取の原動力となった。ところが多くの政策は実現できず、国民の支持を失った。

 今回は安倍晋三首相の増税延期判断に反論すらしなかった。ある民主党幹部は「負担増のボールは与党にある。社会保障は対立軸にしない」。

 25年には団塊の世代が全員75歳以上になる超高齢化社会が到来するのに、新たな処方箋を提案する気概は感じられない。

 ▽財源不足

 若い世代への目配りは乏しい。来春スタートの「子ども・子育て支援新制度」は待機児童解消を図る狙いだが、増税延期で必要財源の不足が懸念されている。首相は「子育て世代の皆さんを応援する決意は揺らがない」と述べるにとどまり、具体的な財源の手当てには言及しない。

 高齢者に偏った社会保障政策の恩恵を子育て世代にも振り向けつつ、増加する一方の費用をどのように抑え、誰が負担するのか。目を背けてはいけないはずの課題だ。


日本の免許制度はガラパゴス・利権の温床 

先日、7メガで交信していたJohn K1JDから、日本のアマチュア無線の免許制度がどうなっているのか、尋ねられた。彼は、、山に移動した局との交信数を競い、山岳移動を行うためのSOTAというプログラムで熱心に活動しているのだが、日本の局には移動ができない局がどうもあるらしいと知り、気になったとのことだった。

理解しがたいだろうとは思ったが、日本では、運用者の免許と、局の免許に分かれていること、後者は無線機に対して許可が下りる制度であり、無線機の保障認定という事務手続きを経るか、ハイパワーでは業者による検査をうけなければならないことなどを手短に説明した・・・複雑な制度なんだね、という反応だった。例の特別局の移動運用では、機械を移動先に送り付けて運用している・・・喜劇ではないか。

免許が被免許者と無線局合わせて一種類であり、その免許で許容される運用範囲を自由に運用できる、包括免許の制度でアマチュア無線を楽しんでいるJohnには、この複雑怪奇な制度を理解しがたいのも無理はない。10数年前の知識では、包括免許は、米国を始め、英国、ドイツ、カナダ等先進国では例外なく取り入れられている。フランスだけは例外的に当局の検査があったようだが、その後どうなっているだろうか。いずれにせよ、世界的なアマチュア無線免許のスタンダードは、包括免許である。

さらに、固定と、移動に免許が分けられているのも、終戦直後の統制を重視した免許制度の名残だ。当時は、米国の制度をかなり取り入れているので、それの名残なのかもしれない。しかし、現実には、免許を移動・固定に分ける制度も意味が全くない。我々アマチュア無線家の手間とコストがかかるだけではなく、行政の手間を二重にしている。その手間の重複は、人件費等の増加となり、結局は我々の支払う税金が無駄に使われることになる

もう30、40年前から一部のアマチュア無線家の間で要望され続けてきた包括免許がなぜ実現しないのだろうか。問題は、アマチュア無線家の側と、行政の側にあるように思われる。

アマチュア無線家の側、特にJARLが、包括免許を要望しないばかりか、行政の包括免許への動きをけん制してきたとも言われている。日本のアマチュア無線家の大多数は、初級の免許所持者であり、包括免許の必要性を感じてこなかったのだろう。また、以前に記したとおり、一部のJARL幹部が、現在の保障認定制度に関連した利権の恩恵に与っていることも、JARLが包括免許実現とは反対の方向に動かしてきたのではないか。

行政にとっても、アマチュア無線免許制度をこのように複雑にしておくことで、組織を縮小しないで済むこと、JARD等の天下り先を確保することといった利権がある。また無線機の認証も、行政の大きな利権になっているに違いない。

アマチュア無線は、電波法で規定されている通り、本来アマチュア無線家が無線通信技術の向上を目指すための制度ではなければならないはずだ。今のように、無線機に手を加えると、その無線機は使えなくなるという制度は、アマチュア無線のあるべき姿と相反する。

現在のわが国の免許制度は、アマチュア無線家に不便を強いるだけでなく、行政の簡素化という点からも大きく遅れている。そして、関係者が利権をむさぼる草刈り場になっている。諸外国の制度と比較すると、まさに、ガラパゴスであり、行政・関係者が利権の温床になっている。

どうも今のままでは、私たちの世代では、包括免許は実現しそうにない。いや、今実現しなければ、永遠に実現しないかもしれない。それによって、アマチュア無線は衰退を続けてゆくことになる。それで良いのだろうか。

Mike W7LPV 

昨夜、VK3XUとの交信について記すのに一緒に記録しておきたいと思った交信が一つあった。Mike W7LPVとの交信である。Mikeについてはすでにここで何度か記している。最近、長年連れ添った奥様を失くされた、アマチュアピアニストの無線家だ。

彼が7メガで呼んできてくれた。共通の友人である、Tony W4FOAと二日前に交信したこと、ご夫妻がお元気なことを伝えてくださった。ピアノを引き続き弾いていること、あるホスピスから依頼されそこで弾く予定であることを教えてくれた。曲目は、ショパンや、リストの抒情的な曲を考えている、と。それに、サンサーンスの白鳥もプログラムに入れるとのことだ。末期の状態にあるホスピス在院中の方々のために弾けることは名誉なことだと仰る。

私がプログラムに何か加えることをお願いできるとすれば、バッハの平均律から、どの曲でも良いので一つ二つ加えて頂きたいと申し上げた。平均律は、我々の心を本当に慰めてくれるから、と。すると、では、バッハの作品、とくに平均律から考えてみようとの返事だった。奥様を失くされて、自らが失意のなかにあるだろうに、より困難な状況にある方々のためにピアノを弾くという彼に、脱帽せざるをえない。勿論、乞われて弾くことは、ピアニストにとっての生きがいなのだと思うが、それだけで果たして、こうした活動を続けられるものだろうか。

手短な交信の最後に、アリゾナに来ることがあったら、是非立ち寄るように、彼の家のドアを私のためにいつでも開けて待っている、と言ってくれた。そうだ、アリゾナの友人を訪ねる旅に出たいものだ、と改めて思った。 

VK3IM 復活 

今夕、7メガでDrew VK3XUに会った。時折OTHレーダーがやかましくカタカタいう以外は、とても静かなバンドだった。彼の品格のある電信をしばらくぶりに聴いた。

様々なニュースを送ってくれたが、良いニュースだと言って、Tim VK3IMが、カムバックしたことを教えてくれた。Timのことは、このブログでも二三度触れている。私は、1960年代彼がVK3AZYというコールを持っていたころから交信をし、1980年代私がカムバックしたころから、頻繁に交信をさせて頂いてきた方である。だが、この数年間は、慢性の病気に侵され、無線には殆ど出ることがなかった。Drew達が会うためにでかけても、会うことができなかったと聞いていた。

しかし、最近、体調が改善したのだろう、Drewも手伝って、梯子フィーダーで給電するダイポールを上げたそうで、大変activeに再び出始めたらしい。もう彼と交信したかとDrewに尋ねられたが、まだ交信はおろか、聴いたこともないとお答えした。

昨今、サイレントキーになったり、他の事情で無線から離れてしまう、出てこれなくなる方の情報が多いのだが、これは確かに朗報である。Timは、電信専門、それもラグチュー専門である。そのオペレーションスタイルは、旧き良き時代のそれそのものであり、キーイングも恰も肉声で話しをしているかのような抑揚と間合いを感じさせる。また、彼の信号を聴くことができると考えただけで嬉しくなる。

彼ももう70歳を超えている。お互い、残された時間が有限であることを自覚させられる年齢になったものだ。でも、その時間のなかで、許される間、また楽しく交信させて頂きたいものだ。

義理の両親を訪ねる 

週末に、四国の家内の両親を訪れてきた。両親にはお世話になってきたのに、今まであまりに不義理にしてきたと反省している。

義父は89歳で元気にしており、つい先日白内障の手術を受けて、ゴーグル様のメガネをかけていた。耳が遠くなったが、話されることはシャープである。第二次世界大戦直後、抑留されていた、東南アジアの島での生活について伺ってきた。死ぬか生きるかのぎりぎりの生活を送ってきたらしい。彼は、ビルマ南方の教育隊にいたらしいが、北の方に派遣された人々の多くが亡くなったことを述べていた。こうした記録を書き記しておいたらどうかと思ったが、年齢的に、もう難しいかもしれない。

義母は、徐々に発症したアルツハイマーが進行している気配だった。当初、パーキンソン様の筋強直等も目立っていたが、今では運動も殆ど不可能な状態だ。アルツハイマーが、脳全体を侵す疾患であることを目の当たりにする。家内が声をかけると、じっと家内を見つめ、何かを語りかけるかのように、口がわずかに動いた。家内がいる間、その方をずっと見ていた。家内がベッドから離れると、またすっと眠りに落ちてゆく。認知症の進行してゆくときに、どんな不安に襲われることだろうかと想像した。義父が、しょっちゅう顔を見せてくれることは彼女にとって幸いなことなのだが・・・。

二人がお世話になっている介護施設、とてもきれいなのだが、職員は忙しそうだ。とても感じの良い方々が多く、お世話になっていることに、こころからお礼申し上げた。ただ、義父のように精神的、身体的な能力が残されている方々にとっては、刺激があまりに少なく、さらに運動をする機会がない様子なのが気になる。介護施設にそこまで期待するのは無理ということなのかもしれない。何しろ労働集約的な仕事なのだろうから、だ。でも、少し体を動かせる施設も併設されていても良いのではないだろうか。今のままでは、介護を受ける方々の健康が早く損なわれていってしまうような気がする。それは、医療介護システムへのさらなる負担の増加になってしまうだろう。

こうした老齢の義両親を見ていると、やがては私たちも、こうした時期を経て、人生の終末へと向かうのだ、と教えられている気がする。親は、我々を生み、育ててくれる。それだけでなく、こうして自らの生を我々に見せて、何も語ることなく、人生について教えてくれているのだ、と改めて感じた。

昨日、帰る前に、家内の姉、その子供二人、その内長男の一家、それに義父とで、近くのレストランで会食をした。四世代のそろい踏みだ。とりわけ何かを話すわけではないが、近況などを少しずつ聴かせて頂いた。単なる会食だったが、四世代こうしてそろうと、こうやって命を受け渡して行くのだなと改めて感じた。

昨日は、連休の最終日とあって、列車は混雑していた。緑の窓口のミスで、ちょっとあたふたしたが、ようやく夜9時には、自宅に帰着。静かな我が家で、再びいつもの生活が始まる。

コンテストスタイルの交信だけをしていると・・・ 

先日、こともあろうに、平日に、とある地方自治体主催のコンテストが開かれているのを耳にした。幸か不幸か、参加局は少なかったが、平日にコンテストが開催されるようになったことに衝撃を覚えた。CWopsのCWTという前例もあるのだが、日本の地方自治体でも始まったか、という感慨だ。

しかし、考えてみるに、現在平日に行われている、CWの交信の主体は、コンテストスタイルのアワード目当ての交信であり、DXとの手短な交信だ。従って、あのような地方自治体主催のコンテストに参加する方にとっては、平日であっても全く違和感がないのだろうと思い至った。普段の交信がすでにコンテスト化しているのである。

そうした交信スタイルを、私自身はとらないことは繰り返し述べている通りだ。が、CW交信の流れとしては、コンテストスタイルの方向に向かっており、ますますそれが盛んになるということなのだろう。

コンテストスタイルの交信は、我々の生活とは関係しない、記号のやり取りをする交信である。符号を数字とアルファベットに変換できれば、それなりに可能な交信である。そこには、CWを受信する際の知的な作業がない。また、相手の姿や生き方が、伝わらない。いわば、「無意味な記号のやり取りをするゲーム」である。アワードにせよ、DXCCにせよ、はたまたコンテストそのものにせよ、その無意味な記号のやり取りの「量」を競うゲームなのだ。あれだけの時間、お金をかけて、続けられるものではない。数年もすると飽きて、無線から離れるということになる、この50年以上の無線生活で、そうした例を数限りなく見てきた。

その楽しみ方を否定するつもりはないが、それだけだと早晩飽きが来て、無線から離れることになるのだ。それで果たして良いのだろうか。

アベノミクスの正体 

昨日、解散総選挙についての記者会見で、安倍首相は、「アベノミクス」によって雇用が100万人創出された、と誇らしげに述べていた。

だが、その雇用とは大半が非正規雇用なのだ。非正規雇用は、現在全雇用の37%に上る。非正規雇用の雇用条件が厳しいことは、厚生労働省も述べている。賃金は正規雇用の半分以下、年金・保険加入は半分程度、大半はボーナスがない。今回、衆議院解散で流れたようだが、派遣労働法の改正案では、職種の制限の撤廃、雇用期限の実質的な撤廃等が盛り込まれ、派遣労働を増やすことが意図されていた。

わが国は、少子高齢化の進展・人口減少および労働人口の減少、それによる需要減が、根本的な問題であったはず。若い人々が結婚し子供を設けるだけの経済力を持てないわけだ。その原因の多くは、上記の通りの労働政策にある。

この政策の問題を置いておき、雇用者数が増えたことだけを自画自賛する安倍首相、根本的に間違っているのではないか。

アベノミクスとは、金融緩和とバラマキによる、一種のバブル創出政策でしかない。政権は、バブルから経常的な経済に戻すための方策を持たない。それをしようとすると、国債を買う投資家、金融機関はなく、国債価格の暴落が起きる。それにより、激しいインフレが生じる。国債バブルの崩壊だ。それを避けるために、何時までも金融緩和を続けなければならなくなる。それによって、やはりジワリとインフレが進行する。これは、国による、国民の財の簒奪に他ならない。

あからさまな買収行為 

これって、選挙の収賄にあたるんじゃないのだろうか? 何しろ額がすごい。3兆円である。あからさまな票の買収である。

現政権に好意的に考えると、これは一種の量的緩和策の一つと考えているのかもしれない・・・が、やはり買収の意図が明白だ。票を金で買おうという行為である。こそ泥だって、これほど明白な犯罪行為には手を染めないだろう。小渕議員も真っ青の買収だ。

これに国民が乗るようでは、もうこの国は泥船だろう。この金は、後で何倍にもなって我々に返却の請求が来る

つい先日も、沖縄県県知事選挙で、同じような買収行為を現政権は行おうとし、みごとに失敗しているが、学習していないのか?また、解散総選挙が決まってから、消費税の軽減税率の話も出てきた。その対象には新聞も含まれると言う。軽減税率など事務負担が大きすぎてできないと、政府は、にべもなくはねつけていたのではなかったか?なりふり構わぬ、バラマキ買収である。

これほどあからさまな犯罪行為を行う現政権とは一体何なのか?

以下、引用~~~

地域商品券に補助金=3兆円規模想定―自公が緊急対策

時事通信 11月20日(木)19時28分配信

 自民、公明両党は20日、緊急経済対策をそれぞれまとめ、政府に個別に申し入れた。景気回復の遅れや円安、エネルギー価格高騰を受けた対応。両党とも消費喚起に向けて家計支援を重視しており、自治体が発行する地域商品券に対する補助をそろって盛り込んだ。
 公明党の石井啓一政調会長は菅義偉官房長官への要請後、緊急対策の財源として3兆円程度を確保できるとの認識を記者団に示した。
 両党は、緊急対策の一部を来週発表する予定の次期衆院選公約にそれぞれ取り込む方針。政府は衆院選後、2014年度補正予算案の編成に着手する。安倍晋三首相は20日、申し入れに官邸を訪れた自民党の稲田朋美政調会長らに「補正予算と公約はこれを基に検討したい」と述べた。

消費税増税に際して、社会保障だけを人質にすべきではない 

消費税にからむ疑問・・・

消費税を5から8&にする際に、増税分をすべて社会福祉医療に振り向けると安倍首相は言っていた。一体それはどうなったのだろうか。

議員定数の削減も、消費税増税キャンペーンの際に約束していたはずだが、一体どうなったのか。

法人税減税を取りやめるという話は聞こえてこないが、当然取りやめるべきだろう。

高コストである公務員給与、さらにベースアップを最近行っているが、それも問題にすべきだろう。公務員として働く方々には申し訳ないが、国がこれだけ赤字を積み上げたのだから、大幅な給与引き下げを考えるべきではないか。

あれほど杜撰な政党交付金の使途が明らかになったからには、政党交付金も減額すべきだろう。

輸出大企業の消費税還付金は、トップ10社で8000億円を超す。それらの企業が、還付を受ける根拠はない。これも止めるべきだろう。

消費税増税議論の際に、社会保障関連費用「だけ」を人質にして議論するのはフェアーではない


以下、引用~~~

社会保障充実見直しも 安定財源の裏付け欠く

記事:共同通信社
14/11/19

 消費税再増税の延期で、政府が2015年度から予定してきた子育て支援などの社会保障制度の充実策は見直しを余儀なくされる。来年度1兆8千億円を充てる方針だったが、税率8%のままだと1兆3500億円しか確保できない見通しだ。安倍政権は別の財源を使って、できる限り実施する構え。しかし安定財源の裏付けはなく、選挙対策の意味合いが色濃い。

 16年度には財源不足がさらに拡大する見込みで、自民、民主、公明の3党合意が描いた、税率引き上げの増収分による社会保障の安定、充実は事実上、棚上げとなる。

 増税延期で最も影響を受けそうなのは、15年度に増収分から6千億円超を確保する算段だった子ども・子育て支援新制度だ。新制度は来年度から始まる予定で、待機児童解消に向けた認定こども園などの定員増といった「量」と、施設職員の増加や給与引き上げなどの「質」の両面を改善することが柱だ。

 厚生労働省による今夏時点の配分案では、税率8%のままだと子育て対策に配分できるのは4千億円強にとどまる。本来、新制度には1兆円強の予算が必要とされているが半分にも満たない。内閣府の担当者は「厳しい予算の中でどう取り組むかを考えないといけない」と頭を抱える。

 介護施策の見直しも迫られる。政府は3年に1度の介護報酬改定や都道府県に設置した基金への財源として2千億円超を充て、所得が低い高齢者の保険料を軽減するため1300億円を投じる方針だった。だが、厚労省内からは「聖域なく見直さざるを得ない」との声も漏れる。

 年金額が少ない高齢者への支援にも影響が出かねない。来秋、税率10%へ引き上げる時に約800万人に対し、1人当たり月5千円(年6万円)を支給するほか、年金の受け取りに必要な加入期間を25年から10年に短縮して受給しやすくする計画だった。政府は増税を延期しても低所得者対策を実施したい考えだが、関連法改正が必要になる。

 医療分野では、財政悪化に陥っている国民健康保険(国保)への財政支援のため、増収分から1700億円を確保する想定だったものの、満額を維持できるかは見通せていない。国保の運営を市町村から都道府県に移管し、安定させるための推進力にする狙いで、政府内には「今を逃したら国保の移管はできない」との危機感が強い。

那須高原を訪れる 

今日は晴れ上がっており、家に閉じこもっているのはもったいない気がして、フラッと那須高原の方に出かけた。以前から、訪ねてみたい場所があったのだ。那須高原の北部、私の姉が新婚時代を過ごした酪農地帯が、その目的地。正確な地名が分からなかったが、那須高原の繁華街から北に外れた、山すそに広がる牧草地帯であることだけは覚えていた。

実は、受験生時代に姉の家に夏休みの間泊めてもらったことがあったのだ。高専の最終学年には、医学部受験をする積りにはなっていたが、学園紛争などもあり、勉強は手につかなかった。一応受験したものの、当然不合格。浪人生活に入った・・・今考えると、高専をようやく卒業した私が、今度は大学に行くといって浪人生活を始めたので、親はさぞがっかりしただろう。が、そのようなそぶりは少しも見せなかった。今思うと、親の心情がよく分かる。

予備校のない夏の間、勉強をするのに、姉の家にお世話になることになった。義兄の車に乗せてもらい、四号線を東京から一路那須まで、夜の闇のなかを突っ走って行ったことを覚えている。姉夫婦にとっても、トンデモないお邪魔虫だったかもしれないが、嫌な顔をせずに泊めてくれた。

なだらかな牧草地と、とびとびの林が広がる那須の山々のすそ野だった。物置みたいな離れを宿泊できるようにしてくれて、そこで一日中勉強に集中することができた。午後、日の暮れる前に、周囲を散策したのを覚えている。人に会うこともなく、ただ涼しい風が牧草地を吹きわたっていた。一体何を考えながら歩いていたのか・・・良くは思い出せないのだが、漠然とした将来への不安がいつも、こころの底にあったのだろう。充実した那須での夏の滞在を終え、やがて東京の喧騒の中に戻って行ったのだった。那須でのあの日々がなければ、現在の私もなかったということだ。

今日、お昼過ぎに、当時滞在したであろう地域に到着した。「下の地域」では、晴れていたのだが、こちらでは那須の山から雲がたれこめ、細かい雨が降り出していた。今にも、みぞれに変わりそう・・・。

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こんな場所をあてもなく歩いたことを思い出した。

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私もそれなりに頑張ったのだったと思うが、それ以上に、周囲の支持、支援がなければ、受験を完遂できなかっただろうと改めて思う。両親には、一緒に生活して、少しは恩返しができたかもしれない(それも今になって思い返すと、なんと不十分なことだったかと思う)が、姉そして義兄には何もお返しをしていないことに改めて気が付いた。

看護師としての職業生活、音楽活動、クリスチャンとしての活動、そして親戚の付き合いを幅広くこなした姉もすでに68歳。帰宅すると、姉から、長男家族を伴い仙台の弟夫婦を訪ねたというメールが来ていた。少しずつ生活の規模を縮小している、とあった。メールにもミスタイプ、それに文章や言葉の誤りが少し目立つようになってきた。姉夫婦にも機会を見つけて、感謝の気持ちを表さなければと思った。





沖縄の選択 

沖縄県知事選挙は、翁長氏が、現職だった仲井真知事を大差で破って、当選した。沖縄は、普天間基地の辺野古への移設に対して、明確な否を発したことになる。翁長氏も、もともと自民党県連の幹部をなさっていた方で、4年前の選挙では現職の選対本部長を務めていたらしい。その際の、普天間基地の県外移設の公約を、仲井真元知事が踏み破ったために、その公約の貫徹を改めて訴えて、知事選に出馬したわけだ。

沖縄は、日本の国土の0.6%を占めるに過ぎない。そこに、米原潜用施設・自衛隊との共同使用施設の全体の74%が詰め込まれている。また、日本にある米軍基地は、全世界に展開する米軍の33%に上るらしい。とすると、沖縄には、全世界に展開する米軍の実に25%が存在することになる。戦後もうすぐ70年になろうとしているのに、その状況は続いている。それまでに、沖縄がどれだけの辛苦をなめてきたことだろうか。沖縄は、すでに基地経済から脱却可能な状態にあり、観光産業などの振興のためには米軍基地は邪魔になっている、という。

普天間基地の辺野古への移設を、沖縄の全自治体の長、および議会が反対声明を昨年出した。それを、無視して、政府は辺野古移設を強行しようとしている。国会での議論を聞くと、どうも辺野古では、海岸埋め立てだけでなく、陸地側にも米軍施設をつくる、密約があるらしい。新たな基地建設である。沖縄の人々が怒るのも当然だろう。

http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/155034

Joe AJ2Y来訪 

昨日、小山駅前で、Joe AJ2Yと待ち合わせた。ビジネストリップで東京に来ることを、1週間ほど前に交信中にお聞きし、日本の文化等に関心があると仰るので、こちらにご招待したのだ。東京駅から、初めて知り合いの助けを借りずに、新幹線に乗った由。駅員のいる売り場で買ったらしいが、大変だったことだろう。後で知ったが、新橋から東京に向かう際に、山手線ではなく、地下鉄を乗り継いで、大回りをした様子だった。私が小山に迎えに行く途中、予定の新幹線に乗れたと、嬉しそうなメールが携帯に届いた。日曜日なのだが、人影まばらなお昼時の駅前。そこに降りたつ紳士を発見。無事会うことができた。

車のなかで四方山話。彼は、NJの出身。MITで建築を学び、その後原発関連の建築会社に勤め、40歳の頃ソフトウエアに自分の意志で専門を変えたのだとか。現在、IBMで原発のマネージメントに関係するソフトウェアのセールスマネージメントの責任者をなさっているようだ。クライアントとソフトウエア開発の間に入るインターフェース的な仕事だとか。今回もTEPCOとの仕事で来日なさった由。ロシア、中国、ヨーロッパ、インドと世界を股にかけて飛び歩いているらしい。自宅での仕事で、かなり長時間労働になるらしい。海外等への旅行は、仕事の1/4程度とか。

原発のことはどう思うかと単刀直入に尋ねられたので、反対であることを率直に申し上げた。私が関心を持っているのは、中性子照射による圧力容器隔壁の脆化の問題等、安全性の問題であることを申し上げた。NDTを測定する金属片が送致されており、NDTを実測しているはずで、最近の原発、とくにWHの原発は安全性の面で進歩しているとのこと。運転する人間の誤りから生じる事故にも配慮するようになっていて、一週間程度は冷却が行われなくても、深刻事故につながることがなくなっているはずだ、とのことだった・・・彼のこうした言葉を聞いても、私の疑問は変わらなかったが、これまでの仕事に誇りを持っていること、しかし、3・11を境に環境が変わったこと、マーケットが縮小していることを実感している様子であった。

昨日来日し、昨日の内に、四谷のカソリックの教会でミサを済ませてきた由。熱心なカソリックの信者でもいらっしゃる。カソリックの家庭環境、学校で育ち、社会に出てからしばらくはカソリックから離れていたのだが、40歳頃に教会に戻ったとのことだった。なぜ神を信じるようになったのか、というお話も興味深かったが、個人的なことであるので、ここでは省略。日本に来るたびに日本語だが、カソリックの教会でミサに参加することにしておられるらしい。

三人のお子さん、すべて独立しておられるらしい。初めてのお孫さんが3か月前に生まれたとのことで、可愛い彼女の画像を見せてくださった。奥様は一つ年下だけとのことだったが、きれいで聡明そうな方だ。奥様は、子育てが終わってから、病院のadministrationの仕事をなさっているらしい。お二人ともに、近々の引退を考えておられるとか。

無線は51年前、WA2NNVというelmerの元で、開始した由。最初は、ヒースキットのリグを作り、それをいろいろ改造していたとのことだ。大学時代少しactivityが低下したが、その後は一定のactivityを保ってきた由。しばらく無線ができないでいて、ヨーロッパへの出張の仕事の旅行に出かけた際に、飛行機の中で映画を見た、その最後の部分で、CWが出てきたことがある、それでこころが明るくなった、なんということもあったと言う。かなり「病気」である。1979年から94年までルイジアナにいた頃は、30m高のタワーに大きなビームを上げていたこともある由。現在は、アンテナが規制されたアトランタ近郊に住んでおり、気に括り付けたロングワイアーにKWを入れて運用しているそうだ。リタイアしたら、近くのより広い家に移り住み、本格的なアンテナを上げてみたいとのことだ。リタイア後は、好きだった数学の勉強を再びしてみたいとも仰っていた。MITのネット授業のプログラム等を使ってということを考えておられるらしい。週に三度は1km程度泳いでおられるらしい。スリムな体型をなさっていた。

CWは、最初からヘッドコピーをしていたようだ。エキストラの免許を受ける際に、初めて筆記する練習をしたとか。フィールドディで一緒になる無線の友人に、プロの無線通信士上がりの方がおられて、今でも筆記受信をしており、暗記受信へ移行するのが難しいらしい、という話しも伺った。nativeであっても、当初から暗記受信の訓練をしていないと、後で筆記受信から暗記受信に移行することが困難になるということだ。プロの世界では一字一句正確にコピーすることが要求され、一方、アマチュアでは意味をとることに主眼がおかれるということが異なるためだ、ということで意見が一致した。

元の私の仕事場の近くで、さばの味噌煮定食を頂き、その後、私の昔の通勤途上にある弁天塚古墳を眺めつつ、益子町に向かった。益子町では、西明寺を見学。ここは行基により8世紀に基礎が置かれ、現在の建物は15から16世紀に建立されたという、かなり由緒のある寺だ。小高い丘に長い歴史を感じさせる建物が四つ。藁ぶきの屋根の建物もある。紅葉が始まりかけた時期とあって、いつもよりも人出があったが、それでも、所謂京都奈良等の混雑ぶりではない。ゆっくりと境内を散策することができた。現在の仏教について尋ねられ、葬式宗教になっていると断言的に答えたが、あれは少し言いすぎだったかもしれない。四国巡礼の旅のことが頭に浮かび、仏教の教えが人々のなかで生きている面もあると付け加えておいた。その後、益子焼のお店にお連れした。ご家族へのお土産として、夫婦茶碗を四つも購入なさっていた・・・重たくないかな・・・。

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益子からさほどない距離にある我が家を訪れ、しばし無線談義。バンドがどのように開けるか、興味深そうだった。帰宅した家内と三名で小山のレストランへ。鍋と刺身のコースを一緒に楽しんだ。彼は酒類もあまり呑まないらしいが、生ビールのジョッキを一杯だけ美味しいといって飲み干しておられた。私は二杯。帰りの切符を買うのに、緑の窓口まで一緒に行ったが、切符を買うのが結構大変である。彼一人だと不自由したことだろう。彼は明日から金曜日までの会議の連続のようだ。アトランタ、またはこちらでの再会を約束して、お別れした。

母校オケ定期演奏会を聴く 

大学卒業後ご無沙汰を続けていた、大学オケの定演、今回で95回目、に出かけてきた。会場は、川崎ミューザ。

20代の大半の時間をどっぷり費やしたオケ活動。先日、昔の手紙やはがきを整理していて、オケ時代の友人たちのものが出てきた。それらを読み返すうちに、何とも懐かしくなったのと、演奏曲目のメインが、私の好きなブラームスの四番ということで、えいやっと気合をかけて出かけた。

ミューザなる演奏会ホールは初めて・・・というか、まともなホールでオケの演奏を聴くのは、10年以上前の東京交響楽団の第九以来か。あれはサントリーホールだった。

最近のホール、本当に豪華。聴衆の席が、五階まである。床は板張りのよう。ホール専属と思われるスタッフがたくさんいる。演奏者の舞台は階段状になっていて、後ろのプルトからも指揮者がよく見えるようになっている(これは現在では当たり前なのだろうか。)大学オケの演奏会をこんな豪華なところでやってよいのかというのは、爺臭い発想か。開園までの少しの時間を使って、建物一階にあるカフェで簡単な夕食を摂った。カウンター越しに注文し、サンドイッチが出来てくるのを座席で待つ・・・こんな形式のところも初めて・・・お登りさん丸出し。外に出て、ミューザの画像を、デジカメで撮るのもお登りさんである。

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座席を見渡すと、学生と思しき聴衆が多い。華やいだ雰囲気だ。舞台後方の座席は使われなかった。前方の座席は、ほぼ満席だった。

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オケのメンバー一覧を見て驚いた。とある女子大と私の母校のジョイントオケだったのだが、私の母校の学生が減っている。昔は50、50だったものが、私の母校は20から30%程度になってしまっているのではないか。そして、他の大学の学生がたくさん入っている。東大、東京芸大、早稲田、慶応、東京理科大その他大勢・・・所謂賛助出演ではなく、レギュラーメンバーの様子、なんだこれは 苦笑。東都大学連合オケとでも名称がその内かわるかもしれない・・・。

曲目は、ワグナーのマイスタージンガー、リストのレ プレリュード、そしてブラームスの四番。マイスターの最初の和音が鳴り響いたときから、度肝を抜かれた。金管と低弦の地響きのような響き。やや弦が管にバランス上負けているように聞こえたのは、私の席の所為か。左手、前に席をとった。pで奏される部分で、やはりアンサンブルが完璧ではないところもあったが、よく訓練されている。全体としては、よく統率されたアンサンブル。

特にブラ4は、私の篤愛の曲でもあり、最初から最後まで、幸せに包まれて聴いた。すばらしい演奏である。管ではホルンが、奥行きのある音色で頑張っていた。チェロも素晴らしい。終楽章のパッサカリア、熱い。あのフルートソロ、もっとテンポを落として、今にも倒れんばかりに吹いてほしかったが、やはりあれが若さというものか、人生の最後というよりも、秋の紅葉の並木道を歩く風情であった。それはそれで良かろう。最初の主題が回帰して、コーダにもんどりうって突き進むところ、弾いている諸君も興奮していただろうが、聴く方も熱く燃えた。

オケを最近殆ど聴かなくなっていたが、やはりオケも良いものだ。特に生で聴くことで、こころが打ち震えるほどの感動を覚えるものだ。可愛い後輩諸君(とっても、私の子どもたちよりも歳が若い!)の演奏ということも格別である。また、是非聴きに行こう。

ちょっと期待していた、オケ時代の友人たとの出会いはなし。出会っていても、お互い分からなかったかもしれない。もう皆還暦過ぎだから・・・。外は寒さが覆っていたが、私のこころは熱く燃えていた。帰路を急いだ。

W6NLK KC0VKN 

朝、大分冷えるようになってきた。今日は珍しく8時過ぎまで寝床から出られなかった。もう霜が降り出しているのかもしれない。起きて、朝飯を食べつつ(笑、21メガを覗く。北米全体が聞こえるが、東海岸、特にニューイングランドが弱い。

CQを出すと、NUT NUTと呼ぶ局あり・・・それだけで、Tom W6NLKと分かる。サフィックスの連呼で呼ばれると、あまり良い気分がしなくて、無視することが多いのだが、彼は別。ゆっくりしたCWで応答する。近所からクレームが入り、現在55ftの高さのInverted Veeを20ftほど下げなくてはならなくなったと少し残念そうだ。短いバーチカルを、フローティングで張ってみたらと勧めてみた。来月三日の手術に向けて、MRIやら術前検査を進めている由。そう、彼は、グリオーマでpalliativeな手術を受けることになっている。平静な気持ちでいる、とのこと。何時かは直接お目にかかってみたい方のお一人だ。

その後、踊る様なバグキーで呼んできてくれたのが、アイオワのJoe KC0VKN。彼は、CWopsやDXでも活躍している方で、確か若手に属する方だ。バグキーに噛みつかれて、いよいよラグチュー派の仲間入りか、なんとなれば、バグキーなぞというものはパイルアップでは非力だからね、と半分本気で吹っかけてみた。いや、バグキーのように特徴のあるキーイングは、パイルでも有効なことがあると彼は言う。だったら、いっそのこと、電源のレギュレーションの悪いアナログVFOを作り、それで送信してみたらどうか、音がチャピって尚更効果がでるのではないか・・・云々とバカ話。そういえば、私の自作の送信機は、CWの音が濁っていて、それでDXの応答が良かったのだとローカルから揶揄されたことを思い出した。いやぁ、美しい符号には憧れたのだが、貧乏ハム故あんな自作のリグしか作れなかったのだ、と言い返したかったのだったが・・・それも遠い過去の話になった。Joeは、Jim N3JTと親しいらしく、デイトンではいつも会って話をする由。私も、80年代以来の約束を果たして、東京で初めてお目にかかったと申し上げた。Joeのような若手には、ますます頑張ってもらって、CWの良い伝道者になってもらいたいものだ。JoeはまだDXにも関心があるようだが、このようにバグキーに手を染めるということは、CWの本道たるラグチューに回帰してきたということだ。めでたい。

こんな交信をして、週末の朝の時間が過ぎてゆく。明日、Joe AJ2Yが来訪されるので、少しシャックを掃除しなきゃ・・・。無線漬けだな・・・。

政治家の嘘 

現代の政治に求められているものは、政治を国民のものとすることではないか。政治が国民に嘘をついてはいけない。それによって、国民は政治と距離を置くことになる。

現政権は、前の選挙で国民に問いかけたり、約束していないことを次々にやってきた。また、明らかな「嘘」もついてきた。「消費税増税分をすべて社会保障に当てる」という安倍首相の言葉などその最たるものだろう。消費税増税分は、法人税減税により多く回される。内閣の閣議決定により、これまでの憲法解釈をひっくり返し、実質的に立憲政治の土台を崩したことなども厳しく問題にしなければいけない。

医療介護では、高齢化の進展によるコスト増に対処しなければならないことは事実。医療介護にかかる費用を、国民により多く負担してもらう必要があるのかもしれない。ところが、その規定路線を、選挙があるからと「隠す」らしい。これはいただけない。選挙では国民に甘いことを言い、選挙が終われば、それを反故にし、苦い政策を矢継ぎ早に出してくる。それが、国民を政治から離れさせるもとだ。責任のある政権政党であるなら、何故負担増が必要なのかを国民に訴え、それで選挙で信を問うべきなのではなかろうか。

政治に嘘はつきものだと言う方がいるかもしれない。が、基本的な政策の方向性は、しっかり示すことが必要なのだ。そうしなければ、政治がごく一部の人間たちだけのものになってしまい、気が付いた時には国がトンデモない状態に陥るということになりかねない。これまでの各政党の主張、実際の動きが、選挙を前にしてどのように変化するか、よ~く観察しようではないか。

政治家が何時嘘を言うか?それは、政治家が口を動かした時だ、というジョークも米国であるらしい。だが、それを許容してはいけない。それはモラルに反することを政治家に分からせる必要がある。

以下、引用~~~

解散前に負担増提示回避か 厚労省が医療改革公表中止

記事:共同通信社
14/11/12

 厚生労働省は11日、13日に予定していた医療介護改革推進本部の開催を中止すると発表した。高齢者の負担増を含む医療保険制度改革の厚労省試案を公表する予定だったが、安倍晋三首相が衆院解散の検討に入ったため、急きょ中止したとみられる。厚労省は「関係各所との調整が足りなかった」と説明している。

 厚労省の改革案は、市町村が運営している国民健康保険(国保)を都道府県に移すことや、高齢者と現役世代の負担の公平化が柱。75歳以上が入る後期高齢者医療制度の保険料を最大9割軽減している特例措置を段階的に廃止し、高齢者の保険料負担を増やすなどの内容が盛り込まれている。

 特例の廃止方針はことし6月に政府が閣議決定した経済財政運営の指針「骨太方針」にも明記され既定路線だが、自公両党には懸念の声が根強い。11日に開かれた自民党の医療に関するプロジェクトチームの会合では、解散を意識した複数の議員から「負担増を掲げて選挙を戦えるのか」といった慎重意見が相次いだ。

今朝、21メガで・・・ 

今朝、6時前に起き出し、7メガから聞き始め、21メガまで上がっていった。7メガのヨーロッパはまだよくない。ドイツ辺りがようやく聞こえている状態。昨夕のロングパスもまだ開けていないようだったので、このバンドではヨーロッパ、特に西ヨーロッパが遠い。14メガは、北米が開き始め、フロリダの局がフラッターを伴って入感。ビギナーと思しき局を呼び、少し話しを振り向けると、案の定「混信」で取れないとのことでお開きにした。

21メガが最もよく開けている。北米全体が、ガツンと入感している。この2,3週間、このCONDXが続いている。何局か呼びに回ったあと、少し上に居座りCQを出す。W9NJY Andyが呼んできてくれた。つい先日も交信した内科医。やはり週三日のペースで仕事をしている由。これから入院している友人を見まいに行くそうだ。事故で酷い頭部外傷を受け、2週間意識がなかったが、その後会話を少しできる程度に回復した由。開頭減圧を続けているようだ。彼との短い交信を終えると、急ぐようなキーイングで、Scott K0MDが呼んできてくれた。彼とも何度か交信しているが、いつも手短な交信で終わっている。が、今回は、彼が自己紹介を始めた。Andyと私の交信を聞いていたのだろうか・・・Scottのサフィックスから想像した通り、彼も医師で、心臓を専門にしており、Mayo Clinic(これは米国でも有数の医学部のある病院)で教授をなさっている由。無線もactiveでDXに出かけたりもしているらしい。大阪で行われるAPDXmeetingで会いたいものだと仰る。私はDXはもうやっていないのでね、とは言わなかったが、どこかで会えるだろう・・・少しせわしないキーイング 笑。きっと忙しいのだろう。

こうして現役でお仕事をなさっている同業の方にお会いして、やはり私には仕事への未練が残っているなと改めて思った。Scottには、時々、want adを見たりしているのだよ、と冗談交じりに言ったのだが、本当のところはもう第一線にはもどることはない。こうして、現役で頑張っている同業者に無線でお目にかかれるのは嬉しいことだ。Andyは、私より一つ二つ年上だったと思うが、Scottはまだ50歳。彼のキャリアーはこれからだ・・・私の時代は終わったということだ。また無線でお目にかかれることだろう。

老朽原発をさらに20年稼働するリスク 

田中三彦著「原発はなぜ危険か」(岩波新書)は、原発建造に直接かかわってきたエンジニアならではの好著だ。その中に、原発の老朽化問題についての記載がある。

それによると、深刻事故につながる冷却材喪失事故が、通常、配管破断から始まると想定されているが、より深刻な事態がある。それは、原子炉圧力容器自体の瞬間的な破壊、脆性破壊である。

脆性破壊による深刻事故について、日本原子力研究所・構造強度研究室室長であった藤村理人史が、雑誌「原子力工業」1986年第32巻第10号で、次のように述べている。

もし圧力容器が破局的な破壊をしたならば、その鋼材の破片はミサイルとなって瞬時に飛び散ることになるので、格納容器の数十mmの壁は難なく貫通してしまうであろう。格納容器はまったく役立たず、ECCSなど緊急冷却装置なども無力化する。炉心は露出し、それこそ数万人の死亡者を出す大災害へと発展してしまう。

この脆性破壊を起こす大きな要因は、中性子照射が長年にわたって続くことにある。その程度を表す一つの指標が、NDT温度である。Nil Ductility Transition Temperatureの略であり、金属が延びの見られぬ破壊に移る限界の温度である。NDT以下でその金属材料を用いることは脆性破壊を生じえることから極めて危険であるといわれている。上記著作が記された1990年時点で、多くの原発で、当初マイナス16からマイナス50度であったNDTが、プラス30から60度にまで上昇していることが判明している。このニュースに取り上げられている、高浜1号機等がそれに含まれている。その後、原発が稼働され続け、NDTはさらに上昇している可能性が高い。

脆性破壊による爆発が生じると、壊滅的な汚染を生じることになる。福島第一では、まがりなりにも原子核分裂反応は停止され、圧力容器の爆発は免れたこと、さらに放射性物質の多くが海側に流れたことで、あの規模の被害で「収まっている」・・・それでも甚大な被害であるが。この脆性破壊による原発の爆発は、今回の原発事故の規模をはるかに超える。さらに、高浜の近傍には9機ほどの原発が存在し、高浜原発で脆性破壊による爆発が起きると、瞬時にそれらの原発もコントロール不能になる。その結果は、恐らく日本全土が汚染され、住めなくなるということだ。

これほどのリスクがあるのに拘わらず、そしてそのリスクが仮定の話ではなく、現実に差し迫っているにも関わらず、高浜原発を再稼働するのは無責任である。国を真に愛する者が考えることではない。


以下、引用~~~


稼働40年の高浜1・2号機 関電、20年延長を検討

2014年11月13日11時44分 朝日新聞デジタル版

 関西電力が、運転開始から約40年たった高浜原発(福井県高浜町)1、2号機について、最大20年間、運転を延長する検討に入った。原子炉などの耐久性などを調べる特別点検を実施するため、原発メーカーなどと調整を始めており、来春にも運転の延長を国に申請する方向だ。年内にも最終判断する。

 経済産業省は、運転開始から40年を迎える国内の原発7基について、廃炉か、運転延長かを判断するよう電力会社に求めているが、態度を明らかにしたところはない。

 高浜原発は1号機が1974年、2号機が75年の運転開始で、出力は各82・6万キロワット。同じく廃炉かどうかの判断を求められている美浜原発(福井県美浜町)1号機(出力34万キロワット)、2号機(同50万キロワット)より出力が大きく、動かせば収支を改善させる効果も大きい。

Allen VE7BQO 

本棚の整理をしていたら、Allen VE7BQOから送られてきた写真が三枚出てきた。埋もれさせるのはもったいないので、ここで公開させて頂こう。

Allenとは、1980年代から交信をさせて頂いている。自宅からは、バグキーでゆっくりとした信号を送られる。大分前にリタイアなさっているはず。FT1という機械、Yaesuの名機といわれた機械、をお使いだったことを知り、それでいろいろとお話しするようになった。ただ、彼はばりばり無線をやっておられるわけではなく、忘れた頃にひょこっと目の前に現れるという具合の方だ。

この夏、彼がカナダ北部のユコン側流域を旅行していたときに、14メガでお目にかかった。FT817にダイポールという設備だったが、確かに了解できる信号で入っていた。5Wの信号とは思えぬほどにしっかり入感していた。奥様、お嬢様それに彼女の友人の四人、夏の北極圏に近い上記の地域をカヌーで旅をしているとのことだった。お嬢様が、この地域で看護師として働いておられることは以前から耳にしていた。これがその交信に対する自作のQSL。

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ユコン川流域の400Kmの旅。キャンプしていた場所で交信できて、興奮した、とある。

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キャンプ。スパイダーポール(商品名?)にダイポールを張った様子。川面に近いために、とびが良かったのかも・・・。

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私と交信中のAllen。リグを足の間に挟み込み、パドルはどこにおいてあったのだろうか。にっこりして楽しそう。

さすがにQRPだったので、長時間おしゃべりを続けるわけにはいかなかったが、彼の設備のような局と交信するのは嫌いではない。むしろ、相手が興奮していることが分かると、こちらも楽しくなる。

家族で400kmのカヌー旅行、我々にはなかなか真似ができないこと。無線にしろ、こうしたことにしろ、のんびりと愉しんでおられる。羨ましいことである。

Bill WA6YVT 

この方のことは、以前に記した記憶があるが、写真とQSLが出てきたので、改めて記す。

Billは、私が中学から高専に進んだ時代無線を始めた頃、よく交信させて頂いた方である。7メガの夕刻、バンドが西海岸に開けるころ、短点が少し短めの特徴のあるキーイングでオンエアーなさっていた。どんな交信をしていたのか、さっぱり思い出せないのだが、米国に来て勉強しないかと本気で誘われたことを良く覚えている。家には部屋が空いているから、と。あのときに留学なぞこれぽっちも考えられなかったが、そのように言ってくださったことに感激したのだ。米国人のこころの広さを初めて実感したことであった。

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当時彼が使っていたのは、恐らく自作の送信機、アンプを履かせていただろう。この画像の左側にある床置きのコンソールがアンプなのだろう・・・大きい。受信機はドレークのR2B。右上には、BC342だろうか、軍用受信機が置いてある。アンテナはバーチカルだったか。いつも一定した信号で入感していた。写真の背後には、年齢が65歳と記されていた。現在の私と同年齢だ。このことにも感慨無量になる。仕事は、たしかインテリア関係の職種だった。

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このカードには、QCWAのstickerが貼ってある。電信を愛されていた方だったのだろう。また、1921年 9DWXとして免許されたことも記してある。スパークの時代、無線のパイオニアである。リマークス欄には、JAとの交信のなかで最も長時間の交信であったと記されている。一体何を話したのやら。根気強く相手をしてくださっていたのだろう。私が、当時からラグチューを志向していたことも分かる。12月、7メガ、07Zだ。

1980年に私がカムバックしてからは、一度もお目にかかったことがなかった。1984年だったか、仕事がらみでベイエリアに行った時に、彼の自宅の電話を調べ、電話をかけてみた。もう電話でお話しすることはできないが、電話をくれてありがたいと言っていると家族の方が仰っていた。一度お話をして、昔電信でお相手下さったことに感謝を申し上げたかった。一二度手紙のやり取りをしたのだったか・・・。それから間もなく彼は亡くなられた様子だった。

こうして、私にとっては大きな存在のアマチュア無線の友人、elmerというべきなのか、が一人、また一人と電鍵から離れ、この世から去って行く。

私もいつまで無線を続けられるか分からないが、この時期、夕暮れ迫る頃、7メガで北米の友人を探して、また出てみよう。

電波法違反! 

やっちゃった!昔、電監といわれていた役所から、電話。10メガで運用していないか、との問い合わせというか、注意。私が10メガで運用していることを電監に報告なさった方がおり、電監でもワッチしてみたが、聞こえなかった。しかし、「このブログを読むと」何度か運用しているようなので、電話をした、とのことであった。

WARCバンドのなかで10メガだけは、昔から免許を下ろしていたのだが、それが移動局免許の方であることを忘れていたのだ。数年前に移動免許を切らしてからは、10メガは免許されていない。2、3度だけ運用したことを認めると、今後運用しないようにと注意があり、それでお仕舞。10メガの免許がなくなっていたことは失念していた。

不注意とはいえ、電波法を冒したことで、反省しきりである。

そうした不始末をしておいて、こういうのも何だかなと言われそうだが、やはり包括免許にする必要があることを改めて感じる。包括免許は、国際標準であり、もう1980年代から一部のアマチュア無線家から要望され続けてきた。が、いまだ実現していない。それと、電監は、どなたかが私の10メガ運用を報告されたことを受けて、私のブログにまで当たっているという事実に驚かされた。私は、現在の政権、それに官僚制度に関して、強い懸念を抱いており、それを率直にここで表明している。もしかすると、そうした思想的なことを根拠に、ブログを監視しているということもまんざらないことではないのかもしれない、と感じさせられた。もしかすると、報告された方は、このブログの読者なのかもしれない。私の不注意な運用に気付かせてくださって、感謝するばかりである。

10年以上前に、私が430メガのFMでモービルから運用していることを、某巨大BBSで論われたことがあった。あれは、論った方の間違い。恐らく、私の移動免許が失効してから免許情報開示をご覧になって、あのようにBBSに記されたのだろう。当時は、移動免許が生きていたのだ。それを某巨大BBSにアップした方のことは、どなたか分かっている。430メガで交信をさせて頂いた方だ。そんなことも思い起こした。

WARCバンドに出るようにと、特に海外の友人から勧められる。コンテスト時に避難する場所として良いから、と。だが、固定局免許で下すのは面倒、かといって移動局免許であの保障認定申請をするのも何かこれまでの主張を自分で否定するようで気が進まない。まぁ、これ以上、こうした不注意を繰り返すようであれば、潔く無線を止めることだろうか。もう十二分に楽しませて頂いた・・・。

10メガ運用を記したポストは、私の不注意の記録として、そのまま残しておく。

国民年金はハイリスク、共済年金はローリスク 

年金資金の株運用を増やすということは、以前にこのブログで記した。当初日本株を12%から20%への引き上げかと思っていたら、日本株25±9%、外国株25±8%と増やすようだ。最大で67%の年金資金を株式に投資することになる。その額は、87兆円に達する。一方、安定投資先であった国債は60から35%に減らされる。

株式は、上がることもあれば、下がることもある。また、もうかる投資家もいれば、失う人もいる。ゼロサムゲームだ。だから、将来、株投資で年金資金が減る可能性は十分にある。年金の基礎部分を株式投資で運用する国は、ほとんどないようだ。

株式で損失を出した場合の対処の方法が、今回定められていない。結局、将来の年金受給者であり、現在の年金料支払い者である現役世代が、その損失を被ることになる

この年金資金の株式投資を増やす目的は、株価の維持であると言われている。株価を高く維持すれば、資産効果が出て、景気が良くなるという、はなはだ当てにならぬ三段論法だ。本音は、現政権の経済政策の失敗を糊塗するため、それに、将来国際が暴落した時のためではないかと考えられている。いわば、年金資金という国民の大切な財産を、現政権が私物化している、という構図だ。

そして、もう一点、はらわたが煮えくり返りそうな話がある。公務員のための共済年金の資金による株式投資は、8%に抑えているのだ。要するに、リスクを取らぬ年金資金の運用を続けているのである財務省当局の官僚の方々にとっては、株式投資で失敗してどれだけ損失を出そうとも、自らの年金は殆ど痛まないということだ。

消費税増税はすべて社会福祉の充実のために用いるという安倍首相の言葉も、何ともいい加減なものだったが、この年金資金の運用の問題も、国民を愚ろうしきっている話しではないか。

ベルリンの壁崩壊から25年、そして朝鮮半島の人々 

ベルリンの壁崩壊から、25周年になる。友人のReinhard DL7UFが、その時の様子、そして彼自身が壁をハンマーと鏨で壁を壊している写真をfacebookにアップしていた。壁の前で、彼は満面の笑みを浮かべ、ポーズを取っている。当時の西ドイツの経済力があったから、東ドイツの吸収合併が上手く行ったのだろう。同じく無線の友人、Joe 現在のDL4CF、当時はY46HQHだったか、が、壁崩壊を前後してactiveに無線に出ていたのを思い出す。東ドイツのアマチュア無線家は、まず無線でラグチューをしなかったものだが、壁崩壊の数か月前からJoeは、いろいろと個人的なことなどを語りだしたのが印象に残っている。数年後、Joeに会った時に、東西格差はまだ残っているといっていたが、現在では大分改善したのだろうか。Joeは、その直後、カリフォルニアの共通の友人 Bob W6CYXを訪ねている。この週末も、英国で行われているFOCの集まりにでかけている様子だ。きっと経済的にもかなり回復しているのだろう。ドイツの友人たちにこころからおめでとうと申し上げたい。

早い時期に民族が合同できたドイツを見ると、いつも朝鮮の人々のことを思い起こす。朝鮮では、南北に分断されるするに際して、国土全体が戦争に巻き込まれた。そして、現在も南北に分離したままだ。特に、北朝鮮の人々は、異形の政権が続き、大きな苦しみの渦中にある。はっきり申し上げれば、彼らの苦しみに対して、わが国、国民には責任があると思う。朝鮮併合をすることが、現在の南北に引き裂かれた朝鮮民族の方々の状況をもたらしたと言えるからだ。朝鮮占領の責任を様々に自己弁護する向きもある。しかし、それらは見苦しい詭弁に過ぎない。

今、朝鮮の方々、在日の方々も含めて、を悪しざまに言い、攻撃する輩がいる。彼らの言い分には根拠がない。国連からも彼らの言動、そしてそれを許容するわが国政府の在り方に、強烈な批判がある。私は、個人的に、アマチュア無線、仕事をとおして、韓国の方々、そして在日の方々と知り合いである。皆尊敬すべき方々である。社会のマイノリティを排除し、隣国である勧韓国・北朝鮮の人々を悪しざまに言う運動は、一種の社会病理現象である。そうした運動には断じて否と言わなければならない。

今月下旬、韓国からアマチュア無線の友人 Lee HL2DCが来日される。彼とは、1960年代からの付き合いである。1980年代には、彼とご家族は仕事で日本に滞在され、お子様を連れて、我が家にお出でくださったこともあった。無線で会うたびに、韓国に来るようにと勧めてくださる。信頼のおける大切な友人だ。韓国訪問をしたいと以前から思っていたが、彼が再び日本を訪れることが先になった。彼と奥様に、東京でお目にかかり旧交を深めさせていただくつもりだ。北朝鮮とは臨戦態勢にあるためか、韓国の方々に会うと、彼らの背筋が、(思想的な意味で)ピシッとしていることを感じる。ヘイトスピーチをしている連中には、韓国や在日の方々と個人的な交流があるのか、是非聞いてみたいものだ。我々日本人には、朝鮮民族の方々に負い目がある。

1960年代のLee。

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1980年代のLee。

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9V1MT、G3ATH、Harry 

昔のアルバムをたまたまめくっていて、忘れられぬelmer(と私が勝手に思っている)のお一人、Harry G3ATH、当時9V1MTの写真とカードを見つけた。

1960年代、CWがそこそこ取れるようになり、中学を終えて英語もそれなりに使えるようになり、無線が楽しくて仕方のなかったころに、何度もお目にかかった方だ。RAFにお勤めて、当時シンガポールにたまたま滞在なさっておられたのだろう。無線機の前でニコっと微笑む、この写真を頂いて、とても嬉しかったのを覚えている。

彼は、バグキーの名手であり、とてもきれいなキャリアーで、流れるような電信を聴かせてくれた。何を話したのかは覚えていない。自己紹介にちょっと毛が生えた程度の内容だったのだろう。その美しい電信と、英語で会話する面白さは、私を、電信による海外局との会話に向かわせる大きな動機付けになったようが気がする。写真の裏には、G3ATHから会おうと書かれている。当時、英国に帰任することが決まっていたのだろうか。

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1980年に私がカムバックを果たし、FOCに入会したころ、HarryがかってFOCメンバーであったことを知った。たしか、800番台の会員番号だった。Gのメンバーから、彼がリタイアしてお元気にしていることを伺った。1990年前後のことだ。彼に手紙を書いてみた。すぐに返信があり、彼も喜んでくださった。14メガのロングパスで、彼とスケジュールを組んだ。彼は、2エレの小さなビームをお使いだったが、信号がとても弱かった。殆ど会話にはならなかったが、彼が興奮している様子がそのキーイングから分かった。

現在の私のハム歴からすると20数年ぶりに交信する、といったことは、ありふれた出来事だが、彼が私にとって若いころのelmerでもあったこともあり、私にとっては、忘れられぬ交信の一つになっている。その後、一二度交信を試みたが、お会いできなかった。2000年すぎだったろうか、別なFOCのメンバーから、彼が亡くなられたことを伺った。

考えてみると、英語圏のハムは、西ヨーロッパと北米東海岸に偏在している。北米西海岸はカリフォルニアだけにある程度の数のハムがいるが、絶対数では、東海岸から中部かけての北米に圧倒的に多い。これらの地域は、日本からすると、北極回りのパスになる。小さな設備で、おいそれと交信できないし、できたとしてものんびりラグチューとはなかなかいかない。今のように太陽黒点数の極期のハイバンドは例外だが、これもあと数年すると静穏なバンドに戻ってしまう。

だから、日本から英語の電信で会話を楽しむことは、相手探しという点でもさほど容易ではないのだ。シンガポールそれにVK/ZLが、例外的にそうした交信を楽しめるハムのいる地域だった、そして今でもそうである。VK/ZLは、1980年代カムバックしてから、バーチカル一本でやっていたころ、夜な夜な14メガでお相手頂いた方がいた。Harryは、そうした方々のお一人であり、ビギナー時代、もっともはやくお目にかかった方のお一人だった。

日本から電信での会話を海外局と楽しむことは、こうした地域的なむずかしさがあるのだろう。KWにビームを高く上げれば、何時でもできるようにはなるのだが、ビギナーにとってはそんな設備は無縁だ。従って、何時でも安定して開ける南北のパス上の地域に相手の方々を見つけて、練習相手になって頂くことは大切なことだ。・・・ただし、ビギナーを相手にゆっくりと交信を繰り返してくださる、昔堅気のハムは、驚くほど少なくなってしまった。今のハムにとっては、さらにハードルが高くなってしまっている。

国民の財を簒奪するインフレ 

京大名誉教授の伊東光春氏が、岩波書店から「アベノミクス批判」という本を出している。2014年7月30日第一版。

それによると、日銀の「量的・質的緩和」は景気浮揚につながらない、という。

日銀の黒田総裁、岩田副総裁等が考える、この金融緩和の効果は、下記の通りである。

I 日銀の大量の金融緩和(円の大量供給)> II 予想インフレ率の上昇(人々は将来物価が上昇すると考える)> III 予想実質金利の低下> IV 設備投資が増加(景気の浮揚)

I から IIへのプロセスが、実際に生じる可能性は小さい。現実は、需要よりも供給が過剰になっているためである。

III から IV へのプロセスも起きえない。これは、「オックスフォード調査」ならびに1984年の経済企画庁調査局による調査により明らかにされている。利子率の変動幅は0.5から1%程度だが、それよりも設備投資による利益率の変動幅の方がはるかに大きく、利子率の低下が設備投資の決定要因とはならない。設備投資を企業が行う動機は、「予想以上の需要の増加」「他企業との競争力の維持」のためである。III から IV へのプロセスが、歴史的にも、理論的にも生じえないことが明らかである。

彼らが指し示す、もう一つの経路は以下のようなものである。

II 予想インフレ率の上昇 > III 実質金利引き下げ > IV 手持ちの資産価値増加 > V 消費支出増加

これは、利子率が下がると、債券価格が上昇する、という経験則に根拠を置いている。だが、国民の資産は、債権だけではない。不動産も預貯金もある。物価上昇により、預貯金は目減りし、住居の価格が1%程度上昇しても、消費を増やそうという行動には結びつかない。将来物価が上がると予想する人々の多くは、むしろ消費支出を切り詰める可能性が高い。日本リサーチ総合研究所が2013年6、8、10月に行った「消費者心理調査」が、それを実証している。

通貨大量供給は、それが意図した「投資増」「「消費支出増」はもたらさず、むしろ円安に伴う輸入原材料の価格上昇による物価高が見られ始めている。

日銀による大量国債の引き受けによる通貨増発は、第二次世界大戦のわが国の財政政策と同じであり、通貨増発による財源調達を政府が行うということである。

大まかなところ、大量の金融緩和政策の内実を、伊東氏は、このように批判している。

我々の実感も、その批判が正しいことを日に日に示している。需要を喚起するインフレではなく、国民の財を簒奪するためのインフレが忍び寄っているのだ

黒田総裁は、この毒薬たる金融緩和をさらに徹底して飲むことを、国民に要求している。


以下、引用~~~





デフレ完全克服には薬は最後までしっかり飲み切る必要=日銀総裁

12時23分配信 ロイター

[東京 5日 ロイター] - 日銀の黒田東彦総裁は5日、都内で講演し、10月31日に電撃的に打ち出した追加緩和の趣旨を説明し、「デフレという慢性疾患を完全に克服するためには、薬は最後までしっかり飲み切る必要がある」と語った。

黒田総裁は、昨年4月に導入した量的・質的金融緩和(QQE)の下で「デフレマインドの転換は着実に進んできている」が、「中途半端な治療はかえって病状をこじらせるだけ」(ブログ主注記:この台詞、藪医者がしばしば使う文句だ)と指摘。QQE導入の際に「2年程度の期間を念頭に置いて、できるだけ早期に2%の物価目標を実現すると宣言した」とし、その考えに変わりはないと強調した。

2年の達成期限にこだわることに異論がある点については「いつかは2%にするというのでは、企業や家計が2%を前提に行動しようとは思わない」とした上で、「デフレ期待を払しょくし、人々の気持ちの中に2%を根付かせるには、それなりの速度と勢いが必要」と述べ、未曾有の金融緩和にまい進する姿勢に理解を求めた。