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 2014年12月 

マネー資本主義への反省 

2008年のリーマンショック前後から、金の価格が高騰し、高止まりしている。10年以上前の価格の約3倍だ。

度重なる金融緩和と、様々な金融商品が市場に出回ることで、市場に流通する通貨は、実体経済に必要な通貨量の10倍以上となっている、この金の価格の高止まりは、金の需要が増えたのではなく、将来のインフレをヘッジするためなのだろう。市場は、少なくとも通貨価値が、1/3になることを見込んでいるのではあるまいか。

庶民には関係のない話のように聞こえるかもしれないが、インフレになる、または信用不安が起きると、我々にも重大な影響を及ぼす。信用不安が高じると、経済活動に多大な影響を及ぼすはずだ。これが、現在のマネー資本主義の脆弱で不安定な経済の本態だ。リーマンショックの際には、実際に財政の中央で信用不安が起きた。それを天文学的な金融緩和で乗り切ったはずだったが、また同じことが繰り返されようとしている。

現在のマネー資本主義への根本的な反省が必要な時期になっている。

若井晋先生のこと 

先日、姉から手紙が来た。若井晋先生のことが記されていた。若井先生のことは名を伏せて、このブログで以前に記した。若年性アルツハイマー病と闘っておられる方だ。彼は、すでに自ら、自分の病気のことを公表なさっている。こちら

彼との付き合いについては、以前のポストに記した。受験の時代、医学生になってから、そして硬膜下血腫で入院した父への親身な対応すべてにおいて大いにお世話になってきた。同じ大学で仕事をしていた頃、長い時間話をする機会はなかったが、すれ違いざまに、彼は、一言二言、「元気?」といった言葉をいつも掛けてくださった。彼の輝く笑顔とともに忘れられない。大学の内外で、また国内外で、医師として活躍してこられた彼のような方が、これからという時期に病に倒れたことを、こころが揺り動かされる思いで、思い起こす。

姉の便りには、若井先生の奥様の手記が同封されており、若井先生の病状が確実に進み、社会的な生活が難しくなってきていることが記されていた。若井先生の奥様は、「神の御業が彼の上になされることを見届けたい」と記しておられる。何という、絶対的な信仰なのだろう。勿論、葛藤はおありになるだろうと思うが、神へのより頼みに立って、毎日を歩んでおられるのだろう。ご夫婦で、この病への理解が深まることを望んで、様々な活動を続けてこられた様子だ。

ご無沙汰を続けてしまった。が、機会を見つけて、お目にかかりに行きたいと思った。

法人税減税は、国民生活を豊かにしない 

法人税の経年推移が、財務省のサイトにある。こちら1990年以降、減税され続けてきたことが分かる。

民間賃金総額、非正規雇用数それに大企業内部留保の推移は、こちら。1990年代から一貫して、非正規雇用は増加、民間賃金総額が減少し、その一方、大企業内部留保は右肩上がりに増え続けている

法人税減税の恩恵を受ける大企業は、巨大な利益を出し続け内部留保を増やし続ける、その一方労働者側は、非正規雇用が増え、賃金は下がり続けてきた、という構図だ。

法人税減税をしても、国民にとって景気は良くならず、労働者に還元されることもない、ということは明白だろう。

企業の7割以上が、赤字で、法人税を支払っていないという現実もある。さらに、法人税減税には、以前のポストに上げた、大きな複数の問題点がある。

一方、高齢者への医療社会福祉予算の自然増6%を半分に減らす、と政府は言明している。明らかな社会福祉水準の低下をもたらす。政府は、どこを見ているのだろうか。安倍首相は、自らの政策で得た増税分は、どう使おうが自分の勝手だ、と呟いているのかもしれない。

福島県大熊町双葉病院の教訓 

原発10基の再稼働を目指して、原子力規制委員会の検査がちゃくちゃくと進んでいる。

だが、この委員会の検査は、規定の検査基準に適合するかどうかの検査だ。福島第一原発事故で明らかにされた問題、特に、深刻事故時の周辺住民の避難方法等は、周辺自治体に丸投げである。近々の再稼働を目指して準備が進む川内原発では、鹿児島県は、周辺10kmの避難しか検討しないとされている。福島第一原発では、20、30km以上の地域でも汚染がひどい地域があった。原子力規制委員会の検査は、周辺住民の安全を保障しない

この双葉病院事件では、医療関係者が最初叩かれたが、現実は、事故の過酷さそのものであった。医療従事者だけでは対応できず、さらに自衛隊が関与しても、凄惨を極めた。他の原発で深刻事故が起きたら、このような状況が繰り返されるのだ。繰り返しこのブログでも述べているが、福島第一原発の場合は、一応稼働は停止したこと、多くの放射性物質は太平洋側に流れて行ったことで、「相対的に」汚染は少なく済んでいるのだ。原発稼働中の爆発による汚染では、これでは済まない。当時米国が、原発から半径80kmよりも外への退避を米国市民に促したのは、大げさなことでは全くなかったのだ。これを考えただけでも、為政者は原発再稼働は躊躇すべきなのだ。

政府は、国民の安全よりも、原発稼働によって得られる利益を優先している。

以下、引用~~~

患者救出、混乱浮き彫り 多数死亡の双葉病院

記事:共同通信社
14/12/26

 福島第1原発事故では双葉病院(福島県大熊町)の患者の救助が遅れ、多くが避難先で命を落とした。関係者の調書からは、当時の過酷な状況と混乱した様子が浮かぶ。

 3月14日、いわき光洋高校(いわき市)で患者を受け入れた田代公啓校長は「容体も知らされず、症状の重い患者が半日かけてバスで避難してくるとは全く思っていなかった」と振り返る。

 県担当者からは電話で「午前10時か11時には着く」と言われたが、高校に8台のバスが到着したのは午後8時ごろだった。患者は受け入れ先を求めて長距離を移動し、高校にたどり着いた。車内は「床に転げ落ちている方、毛布にくるまり全く動かない方...。言葉で表せない凄惨(せいさん)な状況だった」と田代校長。

 バスからの搬出も混乱を極めた。自衛隊員が「メルトダウンだ。体育館に避難しろ」と叫ぶと、患者は一時バスに置き去りに。搬出が終わったのは15日午前4時ごろ。搬出中に2人が死亡し、15日午前中にさらに12人が亡くなった。

 このころ、双葉病院にはまだ多数の患者が残されていた。

 救出指示を受けて棚橋浩治・陸上自衛隊東北方面衛生隊長が双葉病院に着いたのは15日午前9時。救出は難航した。47人を搬送したところで線量計が鳴ったままになり、病院を離れた。何人が残っているか分からない。同行した近藤力也・東北方面総監部防衛課長は「病院は危険な状態だ」と総監部に知らせた。

 避難先は道路の損壊や受け入れ拒否で何度も変わった。二本松市の検査場で、患者は福島県が用意した大型バスに乗り換え、部隊の手を離れた。

 大熊町の渡辺利綱町長は「町が積極的に確認していれば、残っている患者がいることを把握できたかもしれず、その点は反省材料だが、病院から直接、残っている患者がいるとの報告は受けていない」と述べた。

社会保障は削減、法人税は減税 

法人税の引き下げ、だそうだ。

5%の引き下げをすると、3兆円近くの財源が必要になる。

法人税引き下げの問題点は

〇財源は、消費税増税分のかなりの部分になる。選挙公約にはなかった社会保障の切り捨てが行われることと明らかに矛盾している

〇法人税を、企業の社会保障負担と合わせて考える必要がある。わが国の社会保障負担は高くない、むしろ低い。詳細は、こちら。わが国の法人税が高いとは言えない。

〇大企業は、小泉政権以来200兆円を超す内部留保を貯めこんできた。給与所得の平均は下がり続けている。法人税減税をおこなうのは、社会的公正さに欠ける。復興増税時に、法人税は40%から38%にすでに実質減税された。

〇政権与党は、財界から多額の政治献金を受けている。大企業減税は、間接的なキックバックである。社会的公正さに反する。

〇法人税減税の恩恵に与る大企業は、すでに大企業優遇税制で大幅な実質減税を受けている。そこに減税を重ねる必要はない。

〇経産省のアンケート調査では、企業が海外進出する最大の理由は、人件費が低廉なことであり、法人税減税を行ったら、国内回帰すると答えた企業者少数にとどまる。


法人税減税は、国民の財を、大企業に移転し、そのおこぼれを政権与党が得るためでしかない。

以下、引用~~~

法人税率引き下げ、来年度は2・51%で調整

2014年12月27日(土)8時6分配信 読売新聞

 政府・与党は26日、安倍首相の経済政策「アベノミクス」が目玉に掲げた法人実効税率(34・62%。東京都は35・64%)の引き下げについて、2015年度は下げ幅を2・51%とする方向で最終調整に入った。

 税収は1兆2000億円規模で減るが、代わりの財源は8000億円程度にとどまり、差額が企業にとって実質的な減税となる。16年度までの2年間では3%以上引き下げる方向だ。

 法人実効税率は、企業のもうけにかかる国税と地方税の実質的な税負担の割合を示す。中国や韓国は25%程度と日本より低く、かねて経済界から引き下げ要望が強かった。政府は6月、15年度から数年で5%程度引き下げて20%台とする方針を決めていた。

 実効税率引き下げを検討してきた自民党税制調査会の野田毅会長は26日夕、安倍首相に引き下げ案を報告し、首相は了承した。

 報告後、野田氏は記者団に「党内で議論が続いている」と下げ幅を明言しなかったが、関係者によると、15年度は2・51%、16年度までの2年間で3%以上引き下げる方向だ。これに伴い、15年度の実効税率は32・11%となり、国税の法人税の税率は25・5%から23・9%に下がる。

年金資金の株式への投資のリスク 再び 

「アベノミクス」の恩恵を感じられない国民は、8割近くなのに、一方安倍政権を支持する国民が5割を超えているという(共同通信の最新世論調査)。

これが一体何を意味するのか、私には分からない。「アベノミクス」がこれから効果を発揮して、国民生活が良くなる、と国民が考えているのだろうか。それは、どう考えても、甘い予測であるように思える。

年金資金の株式での運用を、飛躍的に増やし最大67%まで行う。一方、公務員共済年金はこれまで通り最大25%に留める、ということを以前のポストで記した。

外国でも年金資金を株で運用することがあるとも言われている。だが、それらの運用は、日本の年金制度でいう、二階建ての部分で行われている。年金本体の資金では、リスクのある株運用は行われていない。さらに、投資に関わる人間も、外国の例では、けた違いに多い。わが国の年金資金の本体部分が毀損されるリスクが極めて高い。

年金資金が毀損され、損失が出た場合も、それをどのように処理するかのスキームが決められていない、という。結局、赤字国債同様に、次の世代へ被せることになるのだろう。年金額がさらに大きく減らされ、年金料がさらに増える可能性がある、ということだ。

こうした爆弾が、いくつもわが国に仕掛けられている。それが爆発してからでは、遅いのだが・・・「アベノミクス」という甘い罠に国民が見事に引っかかっているように見える。

簡保、郵貯銀行の株式売り出しが、国冨の流出につながる 

日刊ゲンダイが、簡保、郵貯銀行株式公開売り出しのリスクを報じている。こちら

郵貯本体と異なり、この二社の株式の保有に関する制限はない。株式売り出しの幹事会社は、典型的なグローバル投資企業、ゴールドマンサックスとJPモルガンである。両社の株式を外国資本が買い占める可能性も十分ある。

株主となる外国資本が、二社の持つ300兆円の巨額の国債を自由にできるようになる、というシナリオだ。これまで、国債の9割は国内で保有されていたから、赤字国債がいくら積みあがったとしても、国債が売り浴びせられ、暴落、利率が高騰するというリスクは少ないと言われてきた。が、この株式放出によって両社の経営方針を決めることのできる立場になる外国資本が、国債をいかようにもできるということだ。

日本国民の築き上げた財産を収奪することは、欧米のグローバル資本の長年の目指すところだった。郵便貯金の民営化は、米国が1990年代から、年次改革要望書という「命令」によって指示されてきたことがらだ。小泉政権で道筋ができた、郵貯資金の市場への放出が、これで完成することになる。

簡保の資金80兆円の内のいくばくかを、株価維持のために、株式市場に投資することも検討されているらしい。年金資金とともに、簡保もリスクにさらされることになる。

年の瀬に 

毎年、年の暮になると、主に外国の友人たちに季節の挨拶状を送ることにしている。毎年、様々な社会経済事象に押しつぶされそうになりつつ、問題の深刻さを訴えることが多かった。でも、今年は、少し違うような気がする。勿論、問題はますます深刻になりつつあるわけだが、少し距離を置いてみることができるようになった気がする。歳をとったということなのだろうか。

年齢を重ねると、自分の自慢をする人間と、若い人に遺言を語る人間とに分かれると、内田樹氏が、どこかで語っていた。過去を見ているのか、先を見ているのかの違い、または自らのみを見ているのか、周囲に目をやっているのかの違い、ということだろうか。遺言を希望を込めて、語り続けるようになりたいものだ。現実に少し距離を置いてみることができるようになる、というのは、後者ように語ることができるようになりつつあると言えるのか。そうであれば嬉しいのだが、現状では、アテートするような内容、表現になりがちだ。希望を持ちにくい現在であるから、希望を見出して、その光に従って発言を続けて行きたいものだ。

目の前にたちはだかる老境に何を見出すのか。そこには、現実的には、能力の退縮、病、知人や家族との別れ、そして自らの死といった暗いことが待ち受けているのかもしれない。それでも、何か良いものがあることを信じて、歩んでゆきたいものだ。

救急医療はさらに厳しくなりつつある 

この時期になると、大学病院で当直をしていた頃のことを思い出す。途切れぬ救急患者。ふと外を見ると白々と夜が明け始めているということを何度経験したことか。

救急車の出動回数が過去最高を更新し続けている、という。今後とも、高齢化が進み、救急医療の現場が忙しくなることはあっても、落ち着くことはないのだろう。特に小児科の救急患者は多い。救急にかからなくても良いのではないかと思われるケースが圧倒的に多い。しかし、親御さんにとっては、その判断が難しいのかもしれない。少なくとも、日中、平日に医療機関にかかれるのであれば、そうして頂きたい。それは、医療資源の整った時間帯にかかることで、患者さんにとっても、また医療現場にとっても良いことなのだ。

大学病院や大病院といえども、救急は極めて少人数の医療スタッフが行っている。医師の多くは、36時間連続労働だ。救急現場は疲弊しきっている。救急医療は、社会的に守らねばならない、共通の社会資源なのだ。夜間、休日の方が都合がよいとかかる患者さん、その親御さんには是非考えて頂きたいことだ。

マスコミは、救急車が患者さんの受け入れ先を見つけられず、様々な医療機関に当たらねばならない事態を、「たらい回し」と暗に医療機関を非難する論調で記事にしてきた。が、ここにきて、事態がそれほど単純ではないことにようやく気付いてきたようだ。救急医療現場は、私が現場にいた頃から比べて、数倍の忙しさなのではないだろうか。このままでは、本当に救急医療が必要な方に適切な治療を早期に施せぬ事態になる。

夜間、文字通り不眠不休で救急医療に携わるスタッフ諸兄姉のことを改めて思い起こす。感謝あるのみ。

以下、引用~~~ 

救急車出動、過去最多591万件 入院必要ない人が半数

桑山敏成

朝日新聞 2014年12月19日16時50分


 昨年1年間の全国の救急車の出動件数は約591万件と過去最多だったことが、総務省消防庁が19日に公表した2014年版の消防白書から分かった。搬送された人は延べ約534万人で、国民24人に1人が搬送された計算になる。

 搬送された人の54%は65歳以上の高齢者。出動件数が過去最多を記録するのは4年連続で、同庁は「高齢化が進み、今後も増える可能性がある」とみる。

 搬送された人の病気やけがの程度を見ると、入院の必要がない軽症や軽傷が50%を占めている。

 119番通報から救急車の現場への到着時間は平均8・5分で、10年前より2・2分遅くなった。通報から患者が病院に入るまでの平均時間は39・3分と10年前より9・9分遅く、2時間以上かかった人が約2万8千人いた。大都市を中心に、受け入れる医療機関を探すのに時間がかかるケースがあるという。(桑山敏成)

第一世代抗ヒスタミン薬は、小児の多くで禁忌 

第一世代抗ヒスタミン薬が、小児の多くで禁忌であることを報じる記事。こちら

2歳以下では如何なる場合も禁忌。6歳以下の風邪症状に対しての投与も禁忌。

神経系の副作用を生じうるためだ。

市販薬の所謂風邪薬にはこの成分が入っているわけだが、変えるのか?小児科医も、我々の世代では第一世代抗ヒスタミン薬を漫然と出している場合がある。要注意。だいぶ前から言われていたことだが・・・。

現政権の詐欺的行為 

現在の国の財政状況では、公的サービスの削減は止むをえぬ面がある。が、こうした社会福祉政策・労働政策の一方で、法人税減税、さらに特定の自動車大企業への補助の新設等が行われようとしている。政府は、それを選挙で明言しなかった、むしろ社会福祉の充実だけを訴えてきた、国民への詐欺である。

また、集団的自衛権行使関連法案、日米ガイドラインの改訂の結果は、来年の統一地方選挙のあとに国会提出ないし公表するらしい。この二つは、自衛隊を、米国の世界戦略に加担させる具体的な計画だ。それによって、自衛隊が戦場に赴くことになる。当然、戦死者が出ることになる。さらに、わが国がテロリズムの標的になる。テロによって亡くなる方も出ることだろう。それを公表するのを統一地方選挙のあとにする、即ち国民には隠すということだ。安倍内閣が、これらの施策が、国民に危害を及ぼすことになることをよく承知しているのだろう。労働条件の改悪・社会福祉の切り捨てを、総選挙後に矢継ぎ早に打ち出すことと相似である。

昨夜のニュースは、今期のボーナスが5%の伸びで、バブル以来最高の伸びだと報じていた・・・しかし、その調査対象は、150社ほどに過ぎない。また、実質賃金、GDPがマイナスを続けているのに、日銀は、わが国の経済、給与水準はゆっくりと向上しているというスタンスを崩していない。マスコミは、こうした大本営発表が可笑しいことになぜか口をつぐんでいる。

いよいよ、泥船が荒海に乗り出す。船の中では情報統制が敷かれ、皆、金融緩和というあとで酷い二日酔いの生じる酒に酔いしれている。


以下、引用~~~

労働規制の緩和加速 医療、介護は負担増

記事:共同通信社

14/12/15

 雇用労働は、安倍政権が成長戦略に掲げる規制緩和に向けた動きが加速する。社会保障では、選挙中に与党が触れずにやり過ごした医療や介護の負担増の議論が進む。

 働いた時間ではなく成果で評価する「ホワイトカラー・エグゼンプション」導入に関し、厚生労働省の審議会での話し合いは年明けにヤマ場を迎える。野党や労働組合は「残業代がゼロになる」と反対しているが、政府は来年の通常国会で法改正を押し切る構えだ。

 派遣労働者の受け入れ期間制限をなくす労働者派遣法改正案は衆院解散で廃案になったが、再び提出する見通しだ。

 厚労省は通常国会で医療保険制度改革を目指す。市町村が運営する国民健康保険を都道府県に移管するとともに、低所得高齢者への保険料軽減措置を縮小する方針だ。

 来年度介護報酬改定では、高齢者の在宅生活支援サービスに手厚く配分し、特別養護老人ホームの相部屋に月1万5千円程度の部屋代負担を求めることを軸に調整する。

 年金は来年4月に給付抑制策が始まり、実質減額となる公算が大きい。


CWの二通りの楽しみ方 

先日、Karl DJ5ILが、FOCのMLで、CQを出しても普通の交信をする相手がいないことを嘆く発言をした。西ヨーロッパでも同じかと思い、私も、こちらでも同じ状況だと発言した。CW愛好家には、コンテストのように、現実社会や我々の生活とは関係のない、記号の体系でやりとりをする人々と、CWを読むことで、生活や人生にかかわる話しをする人々がいる。昔は、その両方の楽しみ方をするハムが多かったが、最近は、その一方に偏り、とくに前者が増えているのではないか、という私の持論だ。私が、普段あまり発言することがないためか、ML上、それに私信の形で、結構たくさんの反応があった。その内容を分けると、

1)私の議論に賛成である・・・会話の成立する交信が少なくなっている

2)自分は、その両方の運用をしている

3)CWによる会話はネットに置き換えられ、さらに我々は忙しい時代に生きている・・・だから、記号体系のやり取りだけで良いのだ

面白いことに、2)と述べる方が、コンテストクラブと化したとあるクラブのトップだったりする。3)も、FOCの現在の事務長をしているRoger G3SXWの見解。10月にお目にかかったJim N3JTも同じような意見だった。昔、ラグチューを楽しんでいた彼らも、みごとに時代の変化に乗っている、ということだろうか。1)は、比較的少数のような気がした。FOCにおいてさえ、この状況だ、他は推して知るべしだろう。

これも持論の繰り返しになるが、閉じた記号体系のやり取りを繰り返しても、そこには本当の楽しさ、この趣味を持って良かったという喜びが生まれてこないような気がする。CWで読み解く楽しみこそが、我々に本当の喜び、充実感を与えてくれるのではないだろうか。時代の潮流としては、この生き方は、もう遅れており、どんどん少数になっているようだ。今年の年頭の抱負にも述べた(英文の方のブログ)のだが、このことをまとめてFOCの機関誌でも公表しておかないと、機会を逃してしまう・・・もう今年は無理なので、来年に持ち越しか・・・。、

小渕優子現象 

小渕優子氏は、今回の選挙でぶっちぎりの得票で当選した。

政治資金規正法で訴追されている人間が、このように立候補し、楽々と当選するのは、おかしなことだ。

週刊誌によると、彼女は毎月のように高級料理店で豪勢な食事を楽しみ、それを政治資金で処理していたらしい。一介の食事代が、数万から20数万円だ。どう考えても、政治的な会合に利用できぬような料理店がぞろぞろとリストアップされている。

さらに、証拠隠しとも受け取られる事実が明らかになっている。

少なくとも指摘されていることの一部は、本人が知らぬ間に行われていたことなのだろうが、これらのことは知らないでは済まされない。

こんな人物が、将来の首相候補と持ち上げられていた・・・いや、この選挙で禊は済んだとばかり、自民党の中で、重要な地位を占めることになるのかもしれない。

彼女が最初に当選したときに、政策を尋ねられて、これから考えると答えたのは有名な話だ。有力政治家の子弟であれば、政治的な見識も何もなくても、担がれて地盤を継ぐ。そして、地方と中央の間の顔であれば、それで存在価値は十分なのだろう。自民党政権の政治構造が見えてくるような小渕優子現象である。


以下、引用~~~

前経産相関係先、PCのHD破壊

2014年12月19日(金)10時51分配信 共同通信

 小渕優子前経済産業相(41)の関連政治団体をめぐる政治資金規正法違反事件で、東京地検特捜部が10月に関係先を家宅捜索した際、会計書類などを保存していたとみられるパソコンのハードディスク(HD)が既に破壊されていたことが19日、関係者への取材で分かった。

 小渕氏の関連政治団体をめぐっては、支援者向け観劇会などの支出が収入を大幅に上回っていたことが判明しており、特捜部はHDが壊された経緯を調べている。

 特捜部は10月30日以降、元秘書で群馬県中之条町長を辞職した折田謙一郎氏(66)の自宅や町役場などを家宅捜索した。

わが国が「死の商人」になる 

政府は、今年4月に武器輸出を認める決定をした。さらに、武器輸出企業に財政支援をするようだ。

「防衛省は18日にも有識者による検討会を立ち上げ、今後は財政投融資などを活用した資金援助制度を創設。武器輸出企業に長期で低利融資する」(日刊ゲンダイ)という。

わが国は、戦後武器輸出を原則禁止してきた。それは、憲法の平和主義の具体化の一つであった。それによって、国際的に日本が平和国家であるという名誉ある評価を受けてきた。

が、武器輸出を選挙区的に行い「死の商人」となることで、その評価は地に落ちる。さらに、わが国がテロリストの標的になる可能性も高くなる。集団的自衛権行使と相まって、国内でテロリズムが起きる可能性が格段に高まる。

安倍政権は、着々と事実を積み上げてゆく。その向かうところは、「戦争のできる国」である。自衛のためではない戦争を、海外に派兵して行う国への変換だ。

そのために税金が使われる。

一方で、これからさらに充実させるべき介護への支出を減らす方針が示されている

先の衆議院選挙で、安倍政権を支持した、ないし批判しなかった結果がこれから続々と出てくることだろう。

公務員支給ボーナス額を低く見せるカラクリ 

公務員のボーナスが出たようだ。平均69万円ほど。他人のサイフにはあまり関心がないのだが、これには、額を少なく見せるごまかしがあるらしい。

一つは、管理職を除いた公務員を対象にしていること。

もう一点、五段階の勤務評定がなされているようだが、その中間の評価群だけが対象とされていること評定は優秀な方に多く、中間よりも高い評価が、大半を占めるらしい

公務員給与が、民間を参考にしているといいつつ、その民間とは、規模の大きい企業であることを思い起こさせる、

何故、こうした小細工をして、支給ボーナス額を低く見せようとするのだろうか。これらの小細工を除くと、平均支給額は90万円を軽く超えるらしい。こうした情報統制を目にすると、他でも同じように情報をコントロールしているのではないか、と疑わざるを得なくなる。特定秘密保護法も、行政にとって都合の悪いことをかくすためではないと断言できるか、はなはだ怪しい。

ボーナスの額を決めた人事院には、何かしら、後ろめたい気持ちがあるのだろう。確かに、国の借金が1000兆円を超える財政の元で、大盤振る舞いをしたとはとても言えないのだろう。

これから社会福祉の切り捨て政策が、矢継ぎ早に出てくることになっている。

沈みゆく泥船に乗っていることが分からないのだろうか。乗っているからこその大盤振る舞いか・・・。

Don N7EF 

冬至前後の7メガは、日の暮れる前と、夜更けてからしか、北米西海岸に開けない。その中間の時間帯は、スキップしていることが多い。昨夜、遅くなってから(午後10時過ぎ)7メガに出ていると、Don N7EFが呼んできてくれた。彼のことは、このブログでも何回か取り上げている。こちらなど。

普通の交信をする局が少ないと、例によって、彼に嘆いた。彼の返答は

1)Wの連中は、JAのハムには言葉の壁があるので、話しかけても仕方ないと諦めている。

2)ラグチューを楽しんでいるWも結構いるのだが、皆小さい設備なので、JAと交信するわけにはいかないのだる。

ということだった。

2)に関しては、確かに、冬場が深まってから、近くがスキップしているときに、7メガの上の方で、のんびり交信しているWの連中が聞こえる。総じて強い信号ではない。私もビームを上げてからは、時にそんな方々の中に入れて頂いたこともあったが、最近はなかった。ワイアーアンテナでは、少なくともラグチューは難しいかもしれない。

1)も、確かに、ということだ。そう決めつけられて、コールしたくれないとしたら、大変残念なことだが・・・。

私からは、以前からここかしこで繰り返しているように、Wのなかにも、CWを受信できないハムが結構いることを申し上げた。印象では、半数位の方は、簡単な問いかけをしても、返答がない。一部はデコーダーを用いているようだ、とも言った。

で、この議論の結論なり、今後の方針(笑)は、出なかったのだが、1)に関して、こちらが変わらないと、むこうも変わらない、ということを理解できたような気がする。悪循環に陥るのか、どれとも食い止められるのか、の境にあるわけだ。

彼が突然、テストがあるというので、何のことかと思ったら、縦ブレ電鍵を持ち出し、和文記号で何やら送ってくる。分からないというと、SOUDESUKAと打ったつもりだとのこと。それの正しい和文符号をゆっくりお教えした。コピーを一生懸命している様子。7015から7020辺りに出ている和文専門局を呼べなくて残念だったが、これで呼べる、とDonは言う。これだけで、ツートトツーツーツーとやられても、ワブナーの皆さんは少し戸惑うかもしれないが・・・Donが、門戸を開いているという意思表示にはなるのかもしれない。

彼のお子さんたちは、クリスマスには帰郷しないので、奥様と二人で過ごす様子。彼が旅行嫌いであることを私は良く知っているから、「どこかにでかけないのかとは尋ねない」と言うと、「その通りだ、私が出かけるのは、銀行と郵便局のみ」といって私を笑わせてくれた。このセンス、私は大好きである。

衆議院選挙の結果 

衆議院選挙は、マスコミの予想通りの結果に終わった。

安倍首相は、産経新聞とのインタビューで、この選挙は「護憲勢力」を追い出すことを目的にしていた、しかしむしろ「改憲勢力」が減少した、と述べている。衆議院では改憲発議に必要な議席を確保したが、参議院では達しておらず、すぐに改憲へ動き出すわけにはいかない。しかし、憲法改正が、彼の一番の眼目であることは覚えておく必要がある。

憲法の意味、現憲法の価値を、我々は忘れがちになる。歴史的に、近代憲法は、国家権力が国民の基本的人権を踏みにじることを抑えるために生まれた。そして、現憲法は、わが国のこれまでの発展と、国際的な平和国家としての評価をもたらした。これらのことを良く脳裏に刻み付けておく必要があるように思える。それを失ってから、その価値、意味を思い出しても遅い。

「アベノミクス」については、ここでも繰り返し記したが、第二、第三の矢というのは実在しないか、全く機能していない政策である。第一の矢の金融緩和も失敗に終わることが見えてきている。日銀が莫大な国債を買い入れ、その資金を市中に流すことによって、経済を活性化させる、という政権与党の説明だった。が、現実は、その国債買い入れ資金は、日銀の当座預金という口座に眠ったままで、市中経済に出回っていない。経済が淀んで見えるのは、需要が相対的に減っているからで、資金の欠乏ではないのだから、当然のことだ。

政府の本当の金融緩和の意図は、発行せざるを得ない大量の国債を、日銀に買い取らせることによって、国債が市場で消化しきれず、その価格が暴落し、利率が上昇するのを、なんとしても防ぐ、ということにある。戦争中の経済体制である。金融緩和を止めると、その国債価格暴落が生じうるので、金融緩和を止められぬ泥沼に陥っている。さらなる国債発行に歯止めが掛けられぬ状態だ。この政策は、やがて訪れる財政破綻の傷を深くする。

実際のところ、実質賃金は16か月連続減少、GDPも二期連続低下である。年金資金、日銀資金などによって維持されてきた株価も下落を始めた。この金融緩和策が失敗に終わることは既定にことのように思える。

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で、今回の選挙の結果は、自公政権を積極的に支持するというよりも、政権を託しうる政党がないからとりあえず自公に任せておこうという選択だったのではなかろうか。戦後最低だった投票率は、投票しても変わらない、消極的な選択でいまのままでも良い、という国民の意思表示だったような気がする。自民党は、33%の得票率と、前回の衆議院選挙よりは多少伸ばしたが、国民人口全体に占める得票率はたかだか17%だ。これで、国の形、行く末を、少数の自民党指導者の意図通りにするのはなし、だ。共産党の飛躍、沖縄での自公政権への否という民意の意味を、自公政権は理解すべきだ。

問題は、野党だ。民主党政権の「失敗」を良く考えると、野党が政権を担えるかどうかは、現在の官僚体制とどれだけ対峙し、コントロールできるかにかかっているように思える。財務省は、これまでのぼろを出さずに利権を守ることに汲々としているし、外務省は日本の権益ではなく日米関係という新たな国体(山口二郎氏の言葉)を守ることだけを考えて行動している。こうした官僚組織に切り込み、真に公のために働く、自己目的化しない官僚制度を作り直す必要がある。勿論、自民党の新自由主義的な発想、さらに政調部会、官僚、業界の癒着による、閉ざされた利益誘導政治に対する、アンチテーゼとしての政策を確立することも必要だろう。

集団的自衛権行使容認は、ナチスの全権委任法制定に比すべき暴挙である 

安倍首相が、歴史に残るとしたら、やはり立憲主義を否定し、民主主義の根幹を破壊した人物としての評価だろう。

集団的自衛権の行使は、他の国のために戦争をするということであり、憲法で許容される個別的な自衛権とは根本的にことなる。歴代の内閣も、その解釈でここまでやってきた。ところが、中国、韓国という隣国との緊張関係を自ら強めておき、それで安全保障を強化することが必要になった、そのための集団的自衛権だという安倍首相の論理だ。

問題は、閣議で決めたという形式を取ったが、首相の独断で、集団的自衛権という憲法の理念に反することを決めたことだ。憲法は、権力の暴走から国民を守る機能がある。権力の座にある安倍首相が、一存で憲法を無力化し、否定した。民主主義の存立基盤の一つである、立憲主義の否定だ。

未だ集団的自衛権行使の具体的な内容が明らかになっていない。が、選挙後に矢継ぎ早に新たな法律が作られ、それによって自衛隊がどのように米軍の世界戦略の一端を担うかが明らかになることだろう。後方支援に留めるとか言っても、派遣される場所は戦場である。やがて、戦争の前線に自衛隊が立たされることになる。さらに、当面の米国の世界戦略の対象は、イスラム原理主義勢力だ。わが国が、彼らのテロの対象に必ずなる。NATO諸国は、アフガン等で千人単位の戦死者を出している。日本国民の安全をまもるためという建前の集団的自衛権は、国民に血を流すことを要求する。また、米国世界戦略に乗ることは、これまで営々と築いてきた平和国家日本という栄誉をかなぐり捨てることになる。

今回の選挙で一番深刻で、重要な問題が、この立憲主義の否定である。ナチスドイツが、権力をほしいままにするために、当時もっとも理想的と言われた人権尊重のワイマール憲法を無力化した。それが、全権委任法だ。ナチスの全権委任法制定に比すことができる暴挙である。その意味を国民は十分知らされていない。

投票日にあたって 

いよいよ、投票日だ。以下のことを忘れまい。

安倍首相が、閣議という形式的な儀礼で、憲法をないがしろにし、民主主義社会の貴重な財産である立憲主義を踏みにじったことは忘れるべきではない。これは、歴史に残る暴挙だ。太平洋戦争の開始を述べた昭和天皇の言葉も、安倍首相の唱える「積極的平和主義」であった(志村建世氏のブログ参照、こちら)。戦争はいつも平和のためとして始められる。集団的自衛権行使は、自衛隊、ひいては国民を、米国の世界戦略に加担させるものでしかない。多くの国民の生命が危険にさらされる。特に、米軍基地の7割がある、沖縄をわすれるべきではない。

金融における量的緩和は、国債の引受先がなくなり、その価値が暴落、利率が高騰するのを防ぐための、政策である。増税を先送りすることを意味する。金融緩和は、自転車操業のようになっている。金融緩和を終えるときには、国の財政破綻が明白になる。金融緩和で、需要を喚起することはできない。金融緩和による景気刺激は、幻でしかない。

経済状況は、アベノミクスで好転していると、与党は言う。しかし、物価が上昇し、実質賃金は下がり続け、GDPも二期続けてマイナスである。これは、景気後退が起きていることを意味する。与党が経済好転の材料としてあげる、雇用の増加は、多くが非正規雇用である。高校生の就職内定率が上がったのも、建築関係の求人が多いためで、一過性の事象に過ぎない。このままでは、一部の大企業だけが甘い汁を吸い、国民は困窮する。

特定秘密保護法が今月10日に施行された。何が秘密に指定されたのかもわからない、暗黒の法律だ。その対象範囲は国民全般である。監視組織があるというが、結局、官僚が秘密指定をし、官僚自身がその運営を監視するのであり、真の監視にはなっていない。マスコミによる権力の監視が極めて難しくなる。この選挙に際して、政権与党は、マスコミ、教育への締め付け、恫喝を行っている。それは、国民を誘導するためであり、民主主義社会では許されないことだ。

民主主義を大切にし、戦後の平和主義を継承しなければならない。成熟国家として、高齢の方々、子育て世代、子供たちを大切にする、福祉国家に舵を切るべきだ。これから子育てをする方々、現に子育てで奮闘している方々、そして孫を持つ方々に、どのような国を彼ら次の世代に残すべきか、考えてもらいたいと思う。

自民党の教育・マスコミへの恫喝 

自民党滋賀県連幹事長なる人物が、びわこ成蹊スポーツ大学学長である嘉田由紀子前滋賀県知事の政治活動につき、下記のような「恫喝」を行っている。当然のことながら、教育の政治的中立と、学外での政治活動とは別なこと。また、教育の中立の問題と、スポーツ振興の問題も別な事柄。自民党県連のはき違えも甚だしい。これが自民党の現在の体質なのだ。先日の報道機関への政治的中立を求めるという名目での「恫喝」と含めて、自民党が、今後マスコミ、教育の領域の人々に対して、同じ恫喝をし続けるだろうことが予想される。

集団的自衛権の行使によって、中東の戦場に派遣される自衛隊は、愛国者であり、それに反対するものは売国奴である、といったプロパガンダが、社会を闊歩するようになる日がすぐそこまで来ている。


日刊ゲンダイの記事から一部引用~~~

問題となっているのは自民党滋賀県連の佐野高典幹事長が今月8日付で大阪成蹊学園の石井茂理事長に送った文書だ。佐野自民県連幹事長は大阪成蹊学園所属の「びわこ成蹊スポーツ大学」の学長である嘉田由紀子前滋賀県知事が民主党の公認候補の街頭演説に参加するなど、活発に支援していることを問題視。私学といえども私学振興という税金が交付されていることに言及したうえで、こんな文章を大学に送りつけたのである。

<国政選挙中、一般有権者を前にして、特定の政党、特定の候補を、大々的に応援されるということは、教育の「政治的中立性」を大きく損なう行為であり、当県連と致しましては、誠に遺憾であります。本来、公平中立であるべき大学の学長のとるべき姿とはとても考えられません。本件につきましては、自民党本部、および日本私立大学協会とも、協議を重ねており、しかるべき対応を取らざるを得ない場合も生じるかと存じます。東京オリンピックや滋賀県の2巡目国体を控え、スポーツ振興が進められる中、政権与党自民党としても、本事態に対しましては、大きな危惧を抱かざるを得ません。貴職におかれましては、嘉田学長に対しまして、節度ある行動を喚起いただきますよう切にお願い申し上げます>

Sam K4DGJ 

今朝は、この数日間と異なり、ハイバンドが北米に良く開けていた。16歳のKK4UNZ等に混じって、古くからの知り合い、Sam K4DGJが呼んできてくれた。彼は、恐らくもう80歳台半ば。リタイアした眼科医である。2年ぶり位だったか・・・バンドが東海岸に開けると、ゆっくりとした長点を伸ばすバグキーの符号でしばしば呼んでくれたものだったが、このところお目にかかっていなかった。

1年前にCVA・・・脳血管障害のことだろう・・・で倒れた、言語障害が残っている、と教えてくれた。左半球の後頭葉と側頭葉に問題を起こしたようだ。あと、左目の視覚障害も残ったらしい。幸いなことに、麻痺は残らずに済んだようだ。左目の視覚障害がその病変では説明できなそうだが、というと、右側にも多少の病変があったとの医師の説明だった、と言っていた。でも、片岩の視力障害は視交叉よりも末梢の病変ではないと説明できなかったのではなかったか・・・と思ったが、それ以上質問はしなかった。

言語障害・・・おそらく発語の障害だけなのだろう・・・が残ったので、CWによるコミュニケーションは、これまで以上に彼にとって大切なものになった、CWの音楽を楽しんでいる、と語っていた。それに、ブラームスも・・・そうだ、彼はブラームスの愛好家でもあるのだ。バグキー捌きは、依然と変わりない、話す内容もシャープそのもの。これからも、今まで同様に、無線を楽しんで行ってもらいたいと、心のなかで念じつつお別れした。

以前にも記したが、肺がんで脳転移を起こし、それにもかかわらず最後まで仕事を続けた内科医の同僚が、かっての職場にいた。最後は、自分で指示を出しつつ、救急車で出身の大学病院へ運ばれていったという。Samも、自分に起きた病気について、明晰な分析をし、病状を理解しているのだろう。Samは、幸いなことに生命にかかわらない病気だったが、我々、医師は、自分の最後の時を、それを意識しつつ過ごすことになるのかもしれない。できるならば、そうした時間は短くあって欲しいものだ。でも、過ぎてゆく時間の意味を理解しつつ最後まで過ごせるのは恵まれているとも言えるのかもしれない。その時、医師であったことをどのように思い返すことだろうか。

それにしても、単なるリポート交換の交信が多い・・・自分の熱意が少し薄れてきた感じがする。

余りにエグイ選挙戦略 

安倍首相が、この時期に解散・総選挙に打って出たのは、アベノミクスというバラマキ政策のほころびが大きく見え始める前に、権力基盤を確実なものにしておきいたいと考えたからだと言われている。

その思惑は、彼の自由だろうが、自民党の選挙戦術には問題がいくつもある。

1)知らしむべからず、拠らしむべし
以前にも記したが、報道機関による選挙報道が余りに少ない。特に、各党間での直接の議論を殆ど聞いていない。昨日ラジオ番組が報じていたのは、今回の選挙についての番組が、以前の1/3程度に減っているということだ。選挙開始前後に、自民党から「公平に報道するように」という要請が、報道機関になされたこともあった。権力側から、このように要請するのは、報道機関への選挙報道を委縮させることにつながる。何か報道をすると、「公平ではない」と報道機関に難癖をつけられる可能性があるからだ。選挙公約や、マニフェストの実現のための方策、またはそこに書いてないことを明らかにするためには、各党間の討論が是非とも必要だった・・・が、それが行われそうにない。選挙の内実を隠ぺいしようとする、政権側の意図が働いている、としか思えない。この寒く、忙しい時期に突然選挙戦に打って出たことと相まって、国民の間に選挙への関心を持たせないようにする、自民党の選挙戦術である。

集団的自衛権行使がどのように行われるのか、秘密保護法の運用がどのように行われるのか、そして実質給与も経済成長もマイナスを続ける経済運営、赤字国債を積み増し続ける財政政策をどうするのか、我々には伝わってこない。

2)頭を取りに行く
民主党や生活の党の幹部の選挙地域への、自民党のテコ入れがすさまじいらしい。自民党幹部が次々そうした選挙値に入り、野党幹部を落とすための運動を展開している。中には、麻生副総理のような失言をする応援弁士も出ているようだが、野党幹部が軒並み苦戦しているようだ。野党がふがいないということもあるが、自民党の選挙戦術が、野党を潰すことにあるわけだ。政策論争ではなく、選挙戦術で野党を潰す、ということだ。

3)票を金で買う
三つ目が、票を金で買う選挙戦術である。政府が、矢継ぎ早に、現ナマの給付ないし課税控除を始めている。

〇地方自治体への臨時交付金 2000億円 地域商品券発行、低所得者ガソリン購入補助、子育て世代支援

〇臨時福祉給付金 低所得者2400万円 一人1万円

〇贈与税非課税制度

などである。選挙以外の時期に行うのであれば、多少は理解できる政策もないではないが、投票直前にこうした政策を打つのは、票を金で買うことに他ならない。国民に苦い汁を飲ませる財政健全化政策は、選挙後に公表すると、政府は明らかにしている。ここであからさまに行われているのは、票の買収という選挙戦術である。


政治家にとっては、選挙に勝たねば、仕事ができない。選挙に勝つために戦術を駆使することは許されるべきだろう。が、これらの自民党の戦術は、あまりにえげつない。政治倫理に反するものだ。これは、民主主義を劣化させる。

こうした戦術に国民が乗るとしたら、それはそれで国のレベルがそれまでのこと、ということなのかもしれない。自民党は300議席を取る勢いである、らしい。

改めて保証認定とは一体何? 

11月10日からJARDも保証認定業務を始めたようだ。

保証料が、送信機の台数によって異なり、一台の場合は4000円。TSSよりも800円安い。JARDも頑張っているな(勿論、皮肉)。だが、台数が増えると、がたっと高くなる。これじゃ、HFのみならず、VHF、UHFのハンディ機やら、固定機を複数持っていたら、結構な散財になりますね。そうやって我々が保証をお願いした料金で、天下られた方々の生活が保障されるわけだから、まぁ良いか(勿論、皮肉)。

真面目な話、この保障認定とは、何について、誰が、誰に対して保証するものなのか、是非知りたい。一番の肝は、無線機の性能を実際にチェックしないで、一体何を保証するのか。ペーパー上の手続きで、一体何の保証なのか、とJARDの責任者にきっちりと問いかけてみたい。まぁ、無視されるだろうが・・・。

やはり、JARDの方々の生活を保障するのか、ね(苦笑。

こんな制度、日本だけにしかない。国辱物の制度。

減少の一途を辿る、人間らしい交信 

しばらくぶりに、VK1ARA 荒君のサイトを訪ねた。最近は、新たな書き込みがほとんどない。元気にしているのだろうか。彼とは、私が東京で無線を始めた当時に知り合った。同じクラブで同じ年代の連中同士でワイワイやったものだ。彼がVKに落ち着いたということを知ったのは、80年代後半だったか・・・。彼が、2,3年前に記した文章が目に留まった。彼は最近は専らモービルからの運用だけらしい。21、28メガのフォーンをワッチし、さらにCQを出しているのだが、相手が殆どいない、ということだ。この前のサイクルでは、21辺りでしょっちゅうラグチューをしている彼の声が聞こえたものだったが・・・。やはりフォーンであっても、無線人口が減ってきているのだろう。CWではむべなるかな、である。

CWでは、コンテストスタイルではない普通の交信をする局がまばら、会話になるような交信をする局に至っては、皆無というと少し言いすぎかもしれないが、1時間粘って、一局捕まえられるかどうか、という状況になっている。激減である。この事実については、くりかえし述べてきたが、その減少の進み方の早さにはたじろぐほどである。

CW交信には、「我とそれ」の領域に属するものと、「我と汝」の領域に属するものがある。「我とそれ」の領域に属するものは、対象が物である。CWの符号は、それ自体意味のない、記号の体系だ。記号と数値を叩く。これは、コンテストであり、DXであり、アワード収集の領域だ。符号は、その領域内の閉じた世界で何らかの意味を持つが、人の会話、人間らしさとは無縁である。この領域は、取っつきやすい。一種のゲームの世界である。一方、「我と汝」の領域では、CWは人間的なもの、人の生活、人生に関わる意味のある内容を運ぶ。一つ一つの符号は、意味のある言葉を形作る、開かれた体系となる。そこで語られることは、無線を楽しむ人間の呟きであり、言葉だ。お互いのコミュニケーションが成立する、そのための言葉である。

以前は、当然のこととして、これら二つの領域のCWを共に愛し、そして「我と汝」に撚って立つハムが多かったものだが、現在は専ら「我とそれ」の世界に耽溺するハムが相対的に増えている。トータルとしてはCWを嗜むものが減っているが、特に「我と汝」の領域でそれが甚だしい。問題は、その急速な減少と、二つの領域の乖離である。

今年初めの年頭の思いで、tell me your storyの精神でCWを楽しんで行きたいという希望を私は記した。どこまでそれが実現できたことだろうか。そうした運用をする方が、本当に日を追うように少なくなって行く。そこで、一体どれだけのことをしてきたのかと改めて思い返す。

荒君も、モードは違え、車の中で砂をかむ気持ちでいるのか・・・彼の、ころころころがるような笑い声を聴いたのはいつのことだったか・・・。

なんともはやのお役所仕事 

今年度から、中小業者は、従業員の住民税を「毎月」当該役所に払い込むことが義務化されたらしい。給与天引きの住民税が、業者の破産等で役所に入らなくなるのを防ぐためなのだろうか。自動引き落とし等はできないらしい。一日でも遅れると、延滞税がかかるらしい。何と最早のお役所仕事である。本当に小規模の事業所では、これだけのことでもかなりの負担になる。役所は、自分たちの手間と、とりっぱぐれが減ることだけを考えている

ニュージーランドでは、アマチュア無線の免許は終身制で、かつ取得費用がゼロになったとか。わが国の免許制度の複雑さ、面倒くささとは天地の差である。ここにも、役所の利権を維持しようとするのを感じる。

このような例は、あまりに多すぎて、列挙しきれない。

政府の行う規制改革とは、大企業、外国企業が利潤を上げやすくするためだけである。国民が便利になり、負担を軽減することなどは考えていない。政府・行政は、大企業のために、大企業によって存在しているからだ。国民の方を向いていない

診療報酬チェック業者に数値目標・成功報酬 

国保はどこも赤字だ。それで、何とか医療機関に支払う診療報酬を削ろうとする。診療報酬規則自体に医学的な根拠もないことが多いが、それはそれで規則だから、医療機関側も従う。

ところが、最近、国保の診療報酬請求の査定(要するに、国保が診療行為に対して医療機関に金を払わないこと)が、多くなっているという。それも、これまでの診療報酬の常識から外れたやり方で切ってくるらしい。現場を離れたので、詳細は分からないが、恐らく、薬や検査の保険適応を極めて機械的に切る(または、医療機関側はそれ以上のこともやられるらしい)ことが行われ始めたようだ。

ネットで以下の情報を得た。国保が、専門業者に診療報酬請求書を点検し、査定することを依頼し(これは以前から行われていたこと)、その上、査定の数値目標を定め、査定に対して成功報酬を支払う、という文書である。診療の内容ではなく、査定がまず最初に来る、ということだ。保険診療の規則は、最初に述べた通り、医学とはかけ離れていることが多いが、それなりに筋を通した体系になっている(まぁ、その体系が滅茶苦茶複雑なのだが)。こうした数値目標、成功報酬の導入は、保険者(診療報酬チェック業者)が診療報酬規則、およびその隙間を自らに都合よく解釈することを促すのではなかろうか。

保険者による査定に対して、医療機関は再審査請求という手続きで異議をとなえることができるが、その大半は通らない。査定されると、院外処方であっても、投薬費用まですべて医療機関が被ることになる。これも公序良俗に反する規則である。

こうして、無理やり査定されることが常態化すれば、医療機関は査定を避けようと、必要な検査・投薬まで行わなくなる。それは診療内容の低下に結びつくことになる。結局、患者さん方が満足な医療を受けられぬことになるわけだ。

規制改革会議では、保険者のさらなる権限強化を打ち出している。規制改革と言いつつ、それは保険者と国にとって都合よいように変えられるだけだ。医療機関と患者に負担を強いるものだ。



下記は、ネットで拾った、兵庫県の国保が、診療報酬チェック業者宛てと思われる文書~~~

6 内容点検の目標数値及び成功報酬
(1) 目標数値
受託者は内容点検に当たり次の目標数値の達成を心掛け、業務に当たらなければならない。
ただし、目標達成後についても更なる目標達成に向けての努力を続けなければならない。
ア 目標査定率(査定件数/申出件数)・・・45%以上
イ 目標査定点数(査定により減点となった点数)・・・2,152,549点以上/月 (ブログ主注:1点は10円)
(2) 成功報酬
審査支払機関から提出を受ける保険者再審査の状況(後期高齢者医療分)において、6月から翌年3月までの月あたりの査定額が上記の目標査定率かつ目標査定点数を達成したときは、広域連合は受託者に対し査定点数から目標査定点数を減じた後、1点あたり10を乗じ、成功報酬係数として0.02を乗じた数字を成功報酬額として支払うものとする。ただし、1円未満の端数が生じた場合はこれを切り捨てるものとする。


http://www.kouiki-hyogo.jp/koubo-nyusatsu/260214proposal/260214proposal-shiyousyo.pdf

民主党政権の意味 

長く続いた自民党政権は、堅固な政官業の癒着構造を生み出し、その閉じた構造に入らなければ政策決定に与れない、閉鎖的な社会を生み出してきた。それでは、立ち行かないことが様々な面で明らかになってきた。特に、高度成長期が終わって以降は、弊害ばかりが目につくようになった。それが2009年の政権交代に結びついた。だが、自民党に代わって政権につくという点でのみ結合した民主党は、政策理念を実現する基盤、技術を欠いていた。それが、国民の批判と失望を招いた。

ご存じの通り、それで自公政権へ回帰することになった。だが、自民党の得票率は、決して戻ってはいない。長期低落傾向のままだ。マスコミが行う自民党の比較的高い支持率は、国民にとって、それに変わる政党が見いだせない、ということが大きい理由なのではないだろうか。

山口二郎氏が述べているように、民主党政権の誕生によって、政策形成過程がある程度解放されて、多元的に鳴ったことが、その意味合いだったのだろう。政官業の癒着構造の頂点にある、経済財政諮問会議等の財界、官僚主導の政策決定ではなく、各々政策課題に直接関与すべき人々が閣内や審議会に入って政策形成とその実行に関わった。年越し派遣村の湯浅誠氏が、閣内に入り、貧困・失業対策に取り組んだことや、多くの障害者団体代表者が障害者対策基本法制定に関与したことなどを山口二郎氏は挙げている。

民主党は、その後、自らの非力と政策実現の壁のために、官僚、財界にすり寄って行き、いわば自爆するようにして政権から去った。ここで民主党をことさら持ち上げる積りはないが、民主党政権の登場によって、あの堅固に築かれていた政官業の癒着構造に風穴があいたことは事実だろう。

あの民主党政権の経験から、野党には任せられぬと決めつけるのは尚早だ。今の自公政権が続くと、国の形がいびつになる。やはり、自公政権には否と言うべきだ。野党を育てるために、野党にもう一度託すべきだろうと考える。

経済収縮が続く 

この時期に解散総選挙を行う一番の理由は、経済政策の失敗が国民の間に知れ渡らないうちに与党国会議員の数を確保するため。どうやら、それが実現するらしい。

国内需要の落ち込みが一番の問題なのに、経済財政政策は輸出大企業を潤わせるだけの政策。実質賃金も減少し続けている。

未曾有の金融緩和で金を刷りまくった後始末は、やがて国民に負わされる。

国債増発とは、増税を先延ばしにすることに他ならない。株価が如何に実体経済の状態と乖離しているか。TPPによって国内中小企業、農業、医療制度も確実に切り捨てられる。増税、社会保障切り捨て、社会保障負担増が、選挙後に確実にやってくる。

こんな時期に選挙に打って出た安倍首相は、笑いが止まらない


以下、引用~~~

GDP、1・9%減に下方修正
2014年12月8日(月)9時1分配信 共同通信

 内閣府が8日発表した7~9月期の国内総生産(GDP、季節調整値)改定値は、物価変動を除く実質で前期比0・5%減、年率換算で1・9%減となり、11月17日に発表された速報値の年率1・6%減から下方修正された。マイナス成長は2四半期連続。

 

サブプライムローン再び 

リーマンショックの引き金になった、米国住宅業界のサブプライムローンは、信用に問題がある者が組めるローンで、そのハイリスクな債権が、様々な金融商品に組み込まれ、その崩壊とともに、金融界全体に信用不安が生じた。その信用不安は、金融の中枢部にも及んだ。機能不全に陥った金融機関を救うために、米国政府は、莫大な融資を行った。その前後での金融緩和もあり、世界には、実体経済の数倍以上の金が、短期投機資金として流通しているという。

驚いたことに、米国では自動車ローンでサブプライムローンがまた流行っているらしい。リスクを取り、高収益を目指すヘッジファンドが、それによる債権を売買しているようだ。調べたところでは、まだその規模は1000億円程度とのことだが、現在の米国のバブリーな経済に伴って、このハイリスク商品が金融の世界に広く流通する可能性がある。

新自由主義のもと、市場にすべてを任せる金融経済体制は、2008年のあの事件で崩れたのではなかったか。今、利益を求めて世界中を彷徨う投機資金は、ごく一部の人間に利益をもたらすが、人間社会全体には極めて危険な代物だ。資本主義が社会主義に勝ったと言って酔いしれたのはもう過去のことだ。サブプライムローンないし新自由主義経済体制は再び金融不安を生じさせる。それが起きるかどうか、という問題ではなく、いつ起きるかという問題だ。金融システムの中枢部まで冒されると、金融制度が成立しがたくなる。我々の生活にも、破壊的な影響を及ぼすだろう。

アベノミクスも、こうした新自由主義に基づく政策である。

選挙の論戦が聞こえてこない 

選挙戦が中盤だというのに、マスコミは選挙について番組を組もうとしない。組んでもおざなりである。この選挙は、国の形をどうするのか、ということが争点になるはずだ。それが論点として浮かび上がってこない。

あれほど拙速に作り上げた秘密保護法。その処罰対象者としてカバーする範囲は、国民全体に及ぶ。何が秘密であるかが分からない。秘密を指定するものと、その指定が適切かどうかを判断するものは、ともに官僚である。大臣が指定することになるのかもしれないが、実質は官僚が指定する。この法律に違反して裁判を受ける際にも、どうして裁判されるのかが分からない。国の中に、暗黒部分が合法的に作られるようなものだ。

集団的自衛権も同じような暗黒を国にもたらす。同盟国が戦争になり、その国から要請されれば、自衛隊が戦争に参加することになる。わが国の安全が脅かされる状況に限って、とされているが、そのような文言はどのようにも解釈される。これは、米国の世界戦略に乗ることを意味する。米軍の肩代わりで戦争に参加することになる、この明らかに憲法に反する事柄を、条文解釈によって決めてしまった。単なる閣議決定という手続きで決めてよいことだとは思われない。憲法を尊重すべき立法者が、安易にそれを踏みにじった。国の暗黒が生まれた。

「アベノミクス」も結局は我々の経済的な生活基盤を破壊することになる。未曾有の金融緩和策により円安を誘導し、輸出企業を潤わせ、規制緩和により外国資本がわが国で活動しやすくする、という政策は、小泉構造改革そのものだ。小泉構造改革によって何が生じたか。一部の輸出企業が潤い内部留保を200兆円以上に増やしたが、国民の受け取る給与は、減り続けた。また、非正規雇用が増えた。非正規雇用の若者が増えたことによって、結婚できない若者が増えた。医療介護の予算は、毎年一定額減らされ続けた。「アベノミクス」も、この延長線上にある。実際、実質賃金は減り続けている一方、物価が上がっている。国債増発は、結局税金徴収を一時的に先延ばしすることに過ぎない。国民と企業に「インフレ期待」を抱かせることにより、両者が金を使うようになるというのは誤ったドグマだ。人も企業も金を貯めて、将来に備えようとする。現在のデフレ状況は、人口減少、労働人口減少による需要の減少によるものだ。日本のような成熟国家にとって避けて通れぬ道だ。それに対して、いくら金融緩和をしても、経済状態は根本的に改善しない。

結局、政府は経済成長を、TPP等に伴う経済グローバル化を推し進めることで実現しようとしているようだ。だが、グロー^バル化は、すでに小泉構造改革で実験している。それは国民を豊かにすることはなかった。政府は、国民の蓄えを、グローバル企業に差し出そうとしている。このグローバル化は、経済のみならず、我々の生存基盤を脅かす。農業、教育、社会保障が、グローバル化によって、利潤追求の草刈り場にされようとしている。

現在、日本の国家予算は、収入が54.6兆円。内、税収は50兆円のみ。支出では、国債費が23.3兆円、地方交付金が16.1兆円。自由な予算は、残り15.2兆円だけ。これではとても足りないので、赤字国債を41.3兆円発行する。国家予算の実質部分の73%を赤字国債で賄っていることになる。リフレ論者は、国の財産があるではないか、バランスシートで考えると、まだ大丈夫だと言う。が、この予算でこの先も大丈夫なはずがない。

国の通貨の信認は、その国の徴税権によって担保されているという。どれだけ徴税できるかによって、通貨がほかの国々から信用されるかが決まるわけだ。このような財政状況では、円と国債が暴落する可能性が十分あると思える。消費税増税は、社会福祉の充実と、この国家財政の立て直しに用いるはずであった。が、そうはなっていない。現政権は、法人税減税などに消費税増税分を充てることを画策していた。これで果たして良いのだろうか。ハイパーインフレになってからでは遅い。

と、書き連ねてきたが、これらの問題について、政権与党側と、野党側で論戦を戦わせてほしいものなのだが、そうした報道、番組が皆無だ。マスコミが政権与党に籠絡されている、またはマスコミが結局現在のアベノミクスバブルで恩恵を受けている、ということなのか。これでは、国の将来が危うい。