愉しめた交信と、認知症予備軍と 

ここしばらく、といっても数日だが、腰を落ち着けて朝の21メガで北米相手の交信が十分できなかった。今日は、特に予定もなし。少し遅かったが8時半くらいから、コーヒー片手に21メガに居座った。JA1KIH TAKAさんも聞こえるが、あまり呼び手がいない様子。14メガに降りたりしたが、満足のゆく交信相手がいない。21メガに戻って、W1AWをモニターしてみると、S9で聞こえるではないか。

改めて、CQを何度か出すと、John K3TNがコールしてきてくれた。強い。599だ。少しエコーがかかっている。リモートコントロール特有のキーイングの乱れがあり、K4VVからリモートに運用していることが分かった。雪が大分降った様子。学校の先生をしている奥様が、雪が降るのがいつも週末で、学校が休みにならないとぼやいているとのこと。雪が余り降らない方が良いが、次に降るときには、是非月曜日になるように祈ろうと申し上げた 笑。近々、アパラチア山脈のハイキングを楽しむ予定だとのことだった。その後、常連、Dan K2YWEがコールしてくれた。CONDXが少し落ち気味。あいさつ程度でお別れした。先週末もARRLコンテストでCONDXが絶好調だったらしいが、それが引き続き続いているようだ。

ただ、過日、7メガだったか、Rob N6KIXに呼ばれたときに、同時にN6**という局が呼んできてくれた・・・私はRobに応答したのは、確実に分かるはずだが、このN6**は、最後まで私との架空の交信を続けていた。N6**の方がわずかに強く、Robとの交信はオジャンである。N6**は、他人のコールを騙った意図的な妨害ではなさそうだった。確証はないが、ゆっくりしたCWで通り一遍の交信を続ける、他の多くの同様のオペレーションをする局と同じく、年配の方のようだった。こうした「妨害局」を何度も経験して、感じることは、彼らが老齢からくる認知症なのではないか、ということだ。多くの場合、彼らはコピーが満足にできない。また、たとえコピーできたとしても、その内容を理解し、会話を相手とする能力がないのである。高齢化がとくに進むCW界で、この現象は今後ますます進むことだろう。CWが老化を防ぐというのは、かなり楽観的な予測だ。現実は、このような運用をする局が増えてゆくのだ。それへの対策?何もない。自ら、その傾向が出てきたと思ったら、運用、少なくとも送信は手控えるべきだろう・・・が、それができるなら、世話ない。

599QSL式の交信を続けている方は、とくにこうした認知症オペの予備軍なのかもしれない。

バッハアンサンブル富山演奏会 

二日前の日曜から、昨日にかけて、富山市で行われた、バッハアンサンブル富山の演奏会に出かけてきた。詳細は、英文ブログの方に記した。

このアンサンブルのことは、磯山雅教授のブログで知った。磯山教授は、バッハ研究の大家であり、バッハの音楽について、該博な知識と深い理解を、簡明な言葉で語られる方だ。彼が、昨夏、このアンサンブル(アマチュアコーラス)を訪れ、マタイ受難曲について講演をなさった。それ以来、行きたいと念願してきた。

列車で北陸方面に行くのは初めて。越後湯沢の先、新潟の内陸部には結構な雪が残っている。

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富山に近くなると、天候がよくなり、海は凪いでいた。この辺りは、車で何度か走ったことがある。

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富山駅の手前、雪に覆われた立山連峰が美しく毅然とそびえていた。

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演奏会に先立ち、磯山教授の短い解説があった。バッハの生きた時代と場所から遠く離れた富山で、この曲が初演されれるのは意義深い、この音楽で、バッハはイエスを殺した犯人を論い、非難しようとはしていない、むしろ我々の罪、不安そして苦痛をイエスが代わりに負ってくださったという福音を伝えようとしている、宗教的な文脈によらずとも理解し、共鳴できる、という話だった。

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演奏を一言で語りつくすことは難しい。ソロの歌い手に、少し難のある方がいた(具合が悪かったのか)。が、全体として、この大作にチャレンジし、歌いきろうとする意欲にあふれた演奏だった。ペテロの否認の場面、それに終曲ですべてのことに和解し、安らかに眠ることを祈る場面に思わず落涙する思いであった。

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出かけた甲斐があったというものである。

ホール近くのホテル。ロビーには、梅の花を用いたオブジェが飾られていた。

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夕食は、ホテルのレストランでとった。演奏会の成功を祝して、一人祝杯を挙げた。

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翌日、天気がよければ、レンタカーかタクシーで立山連峰を眺めに行きたいと思っていたが、あいにくの曇り空。霧で遠くが見渡せない。ホテルで帰りの電車がでるぎりぎりまで休み、帰路についた。北陸本線の「はくたか」は乗り心地が良く、眺めも良かったが、上越新幹線の「とき」の二階建て車両の一階は何も見えず最悪。高崎で途中下車、両毛線を使って、のんびりと帰ってきた。・・・最後に、昔の「てっちゃん」の顔を出してしまい、我ながら苦笑・・・。楽しい旅行だった。

日本人人質事件、一つの可能性 

TBSラジオの番組で、日本人人質事件について社会学者の宮台氏が下記のように述べていた。

〇後藤氏家族が後藤氏の拉致が判明した時点で、後藤氏が入っていた捕虜保険に、ISISと交渉してもらおうとしたが、日本政府はそれを止めさせた。背後には、米国の意図があったようだ。

〇ヨルダンに捕らえられていた死刑囚と後藤氏との交換を、ISISが持ちかけてきた時点で、ISISに捕らえられていたヨルダン軍捕虜の生存の確認を求めた。が、この時点で、その捕虜はすでに殺されていた。

〇ヨルダンは、ISISと交渉する際に、ヨルダン軍捕虜が殺されていたことをすでに知っていた。さらに、ヨルダンがそれを知っていたことをISISは知っていた。そのために、同捕虜の生存確認を持ち出してきた時点で、ISISはヨルダンに交渉の意思がないことを理解し、後藤氏を殺害した。このヨルダンの動きの背景にも米国の意思があった。

容易に信じがたい経過だが、可能性としては十分ありうる。1月20日、日本政府がようやく動き出した後、安倍首相が「極めて厳しい状況だ」と繰り返すのを、私は訝しく聞いていた。このシナリオ通りだとすると、彼がそのように繰り返し述べたことも納得が行く。

やはり、こうした状況で、安倍首相が中東にでかけて、「ISISとcontted withする国々に援助を行う」と述べたことは、軽率であった。日本政府が、何時からどの情報を知っていたのか、今後の危機管理の問題もあるので、明らかにすべきだろう。

国際関係のなかでは、一人や二人の国民の生命はないがしろにされる、ということだ。

南京大虐殺 

産経新聞が、南京事件の「再検証」を始めたらしい。そのものを読んでいないが、旧日本軍の兵士の証言から、南京大虐殺はなかったという趣旨の論陣を張っているようだ。これは、これまでの歴史学的な合意に明らかに背くもので、修正主義的な報道である。旧日本軍兵士だけの証言で、記事を構成するとしたら、片手落ちであることは明らかであろうし、確実な証拠はないはずだ。このようないい加減な記事が、過去からの亡霊のごとくに全国紙に載ること自体日本人として恥ずべきことだ。

南京事件については、殺された中国人の人数については議論が残るが、虐殺自体があったことは、歴史のコンセンサスである。日中いずれからも距離のある外国人の遺した記録に基づいて書かれた、笠原十九司著「南京難民区の百日」を読んでみるが良い。記録者は、当時南京に滞在していた宣教師、研究者それにジャーナリストたちである。中には、ナチ党員であるドイツ人もいる。

南京への日本軍の攻撃は、軍部の独断で決められ、上海を攻撃した予備役兵の多い軍隊が回された。兵站の補給が乏しく、「現地調達」という周囲の農村の人々からの略奪で、兵士は飢えをしのいでいた。当時の日本のマスコミは、どの部隊が南京を最初に攻略するかを煽り、日本国民もそれに応じていた。規模で勝る日本軍は、ほどなく南京に攻め入るが、多数の市民・敗残兵が城壁で囲まれた限られた空間に残されていた。そこで、如何なる地獄絵が繰り広げらたか、読んでいて息をのむ。難民区で中国人のために奮闘した宣教師は、戦後自殺を遂げた、という。そのエピソードから、この本は始まる。

自虐史観だなとと誤魔化さずに、まず事実を知ることだ。そこから始めないと、本当の隣国との融和は始まらない。

BPL実験局に免許 

米国のFCCが二つの短波帯のBPL実験局に免許を付与した、との記事。バンド帯域は、広いもので1MHz。3.5から14メガの全アマチュアバンドがカバーされてしまっている。出力は50W。ほかの通信に妨害を与えたら、直ちに送信を止めること、という条件付きらしいが、産業化、実用化されると、力関係では、アマチュア無線は不利になる。

短波を用いたアマチュア無線、一体どうなるのだろうか。

記事は、こちら

一期一会 

春のCONDXというと、西半球に良く開ける印象があるのだが、今年は北米が、どのバンドでも良く聞こえる。陽が落ちるころ、7メガで東海岸が、ひそやかな信号で聞こえていた。

今朝、21メガでとある北米中部の局を呼ぶが、応答なし。そこに、Pete K4EWGが、さっと割り込んで呼んでくれた。ベアフットだと言うが、十分な強さ。今年になって初めての交信だ。彼は、新しい受信機を製作中である由。すべてメタルGT管で、メカフィルを装着しているらしい。中間周波段を手掛けている、とのこと。メタルGT管というと、1950年代に盛んに用いられた真空管か。大き目なので、配線するのは楽かもしれない、などと下らぬコメントをした。アナログの機械でどんな音がするのだろう。奥様が、私がチェロを弾き続けているのかと、尋ねている由。バッハの無伴奏を少しずつ毎日練習している。負け戦のチャレンジだけど、と半分本音を言う。覚えていてくださって、ありがたいことだ。ある程度弾けるようになったら、Youtubeにアップして、urlを送るから、笑ってほしい(というか、笑わないでほしい)と申し上げた。

そのあと、すぐにJim W6YAから呼ばれた。強い。僅かなエコーを伴いつつ、どっかんと入感する。太平洋に面したロケーションからいつも強い信号を送り込んでくる。リタイアして、最近は、天体写真を撮ることに凝っているらしい。サンディエゴ近郊の彼の町では、夜間の灯りの「汚染」があまり良くはないのだが、星雲を撮影しているようだ。3月に、以前手術したのと反対の足の膝関節の手術だそうだ。すぐに、海岸を走れるようになる、と申し上げた。彼には、リタイアしたら、自宅から外にできるだけ出た方が良いと言われた。正にその通りだ。30分後には、娘さんのご家族、特に初孫とスカイプだと言って、楽しそう。

21メガは、こちらの朝遅くまで北米に開けている。その後、2,3局と交信して、今日はお仕舞。この太陽活動極期のCONDXも何時まで楽しめるだろう。一期一会のCONDXと交信である。

農協改革という名の農業グローバリズム化 

農協改革を、と政府は急に言い出した。中身は、我々、農業、農業政策に携わらないものにとって、良く分からない。農協は、55年体制の産物で、農業を安定化させ、さらに自民党の集票組織として機能してきた。組織は、かなり疲弊しているという話を耳にする。人事などが、コネで左右されている、ということだ。何らかの「改革」が必要な組織ではあるのだろう。

だが。政府が目指す農協改革、というか農業制度の変更は、どうも内実は、農業の株式会社化、グローバル化を促すもののようだ。我々、非農業人が分かる範囲では;

〇全中という農協の中央組織を実質的に潰す積りのようだ。農協も独占的な地位を失うことになるのだろう。

〇農業の大規模化を進め、株式会社の参入を促す。中小農業は、存続しえなくなる。特に、米農家の打撃は大きい。

〇この「改革」の要望者は、国民でも、農業人でもなく、「規制改革会議」である、ということ。背後には、米国が控えている。

これが、真の改革なのか、疑わしい。結局、規制改革という名の、重要な社会的共通資本の一つである農業の、グローバル企業への移譲なのではないか。規制改革会議は、結局、経済界の要求を政府につきつける組織になっている。

農業というのは、その土地、国でしか行えぬものだ。グローバル化とは相いれない。日本には、日本の農業の特性がある。また、国民の生命の安全保障に直接結びつく。消費者としては、農産品が安くなったと喜んで、この「改革」を受け入れるのだけは止めたいものだ。農業の健全かつ安定した発展に寄与する改革でなければ、この「改革」には否というべきなのではないか。

規制改革会議の次の標的は、労働法制、そして医療制度だろう。ともに、利潤追求の論理だけで扱えぬ領域だ。

こうやって、我々の生活に密接に結び付く社会の基盤となる制度が、利潤追求の対象にされてゆく。どれほど国民の生活が貧しくさせられることだろうか。

曽野綾子曰く「アパルトヘイトに学べ!」 

こんな人物が、教育再生実行会議のメンバーだったとは、驚きを通り越してあきれかえる。こちら。アパルトヘイトに学べ、とは一体何なのだ。

このサイトの筆者の言う通り、介護職に外国人を導入する、政府の制度設計も、彼女の発想と同じものがある。

怒れ、酷い労働環境で日々介護職で奮闘している諸兄姉よ。貴兄姉は、政府から、このようにバカにされているのだ。

このような移民政策を取れば、後々大きな社会問題になる。

浅はかな、経済財政諮問会議、とくに竹中平蔵、そして安倍政権の首脳たち。恥を知れ。

私流パイルの作法 

CONDXが良いのだろうか、午前9時を過ぎても、28メガでK1Nが入感している。カリブからの信号とは思えない。パイルは10KHzほどで、一頃よりは大分収まった。が、北米の壁は厚い。結構アジアからも呼んでいる・・・と思ったら、CQ JAになった。でも、相手の送受信のタイミングに合わないでやみくもに呼ぶ局、それに交信した局の周波数ドンピシャで呼び団子状になっている局が多い。これじゃ、ダメなんじゃないのと呟いてみる。

DXからは足を洗って久しいが、昔、パイルのなかで悪戦苦闘していた頃を思い出して、私のやり方を記してみる。自慢ととられるとまずいのだが、一頃、狂ったようにDXをおいかけ、P5を除いて全エンティティを交信した実績はある・・・と自慢話全開(笑。

ポイントは、「相手の受信する周波数」で、「相手が受信に移ったタイミングに」合わせて、「適切なスピード」でコールする、これにつきる。

まず、呼ぶべき周波数。受信機能が二つあるリグであれば、パイルをスイープして、どこで呼んでいる局が交信しているか、さらにその後DXがどのように周波数を動かすかをつかむ。多くの場合は、一定の速度で順々にアップ、ないしダウンする。場合によっては、同じ周波数にとどまり数局ごとに動く場合もある。場合により、アットランダムに動くこともある。できるだけ、相手の癖をつかむ。次に相手が受信するであろう周波数でおもむろに呼ぶ・・・これが一番大切なことだ。パイルが大きすぎてわからない場合は、呼ぶ局の山から少し離れた周波数で腰を落ち着ける。パイルの上限、下限に居座るのも一つの方法だ。相手の受信周波数の予測がつかぬ場合は、いわば籤を引くみたいなものなので、その覚悟が必要。

タイミングも大切。相手が受信に移った瞬間にコールを始める必要がある。相手が受信に移ることをしっかり確認する。さらに、相手が、どのようなタイミングで応答するか。呼ぶ側が自分のコールサインを一度だけ打つタイミングなのか、それ以上か、または余り上手なオペでなくて、かなり時間がたってから応答するのか、そのリズムをつかむ必要がある。フルまたはセミのブレークインで受信し、相手が応答したら、すぐに呼ぶのを止める。コール一回のタイミングで応答する優秀なオペが相手であれば、コールサインを一回送ったら、しばらく受信を続ける。K1Nでもよくあるのが、K1Nがすでに応答し交信をしているのに、それが分からず、呼び続けるパターン。もし、DXが送受信をするタイミングが分からないのであれば、呼ぶのを控えるべきだろう。

送信する速度は、相手に合わせる。または、相手が応答する局のスピードに合わせる。往々にして、興奮して早いスピードなりがちだが、どちらかというと、相手よりも少し遅いスピードの方が良い。私がXUにでかけてパイルを浴びた時の経験からすると、パイルをしばらく受けていると、耳と頭が疲れてくる。早すぎるスピードの局には、対応しにくくなる。ぐじゃぐじゃのパイルのなかで、コールサインを取るには、少し遅めのスピードの方がかえって効率的なのだ。ただし、タイミングを失するように遅くてはまずい。キーイングは誤りがないように。エレキーのメモリーを用いるのも可。それに、コールサインを二回以上繰り返す場合は、コールサインの間を十分空ける。その間もブレークインで受信できることが望ましい。

最後に、大切なことをもう一つ。K1NのオペからJA向けに、この件でクレームがあったようだが・・・応答を得た場合、DXが自分のコールサインを確実にコピーしていることが分かったら、こちらの応答に、自分のコールサインは打たないこと。DXとしては、コールサインを繰り返されると、コピーが間違っているのかと不安になる。時間を浪費するだけでなく、DXのオペの疲労につながるのだ。適切なタイミングで、コールサインは省きリポートのみ送るべきだ。

と、分かったようなことを書いたが・・・DXとは結局一種のゲームであり、各々の楽しみ方がある。普段、ラグチューばかりしているWの友人からも、K1Nを追いかけて楽しんでいる、という話を良く聴く。それぞれに楽しむ。それで良いのだろう。

私は、やはり卒業だな・・・。

調剤薬局「福太郎」続報  

調剤薬局「福太郎」薬剤服薬歴未記載の続報。内部告発で明らかになった様子。

調剤薬局の診療報酬について詳しくないが、薬剤服用歴の不正請求だとすると、一件22点=220円なので、17万件の不正請求総額は、3740万円になる。これほどの額を、厚生労働省関東信越厚生局が3年間も放置したというのは如何にも不自然だ。医療機関の場合、数万円から数十万円の「不正」請求で、即監査、多くの場合保険医療機関指定の停止というペナルテイが待っている。「福太郎」には、どうも薬剤師の配置数についても胡散臭さがある。この規模の不正請求であれば、即刻保険診療指定停止を行って当然なのだ。厚生局のスタッフが足りない?どうも解せない理由である。行政の公平性を欠く。やはり、厚労省と調剤薬局には、何か特別「フレンドリーな関係」があるのではないか、と疑わざるをえなくなる。

厚労大臣は、薬局の指導で、こうした調査は厳正に行ってきているとぬけぬけと語っているが、こうした内部告発を3年間も放置してきた監督官庁の責任者の言葉とは思えぬ。無責任である。

朝日新聞は、この事件から、調剤薬局の問題をえぐるキャンペーンを始めるような気配がある。マスコミがこのように動くときには、そこにも何か理由があることが多い。現在経済財政諮問会議が、調剤薬局の「規制緩和」を議論している。現在の調剤薬局の上げる利潤を、我々にも寄こせと主張する、経済界、とくにネット通信販売大手の意向がありそうだ。調剤薬局への批判的な世論を誘導しようとしているのかもしれない

医療関係者がネットで発言しているところからすると、これに類する不正は、あちこちで行われているらしい。必ずしも調剤薬局の大手ではないところで問題が明らかになったことにも、マスコミ、行政それに業者の間の何らかの暗黙の了解があるのかもしれない。

いずれにしろ、この問題のど真ん中にいるのは、行政だろう

以下、引用~~~

薬歴の未記載、3年前に情報 厚労省、調査に入らず
朝日新聞 2015年2月12日(木)

 薬局チェーン「くすりの福太郎」(千葉県鎌ケ谷市)の薬局で大量の薬剤服用歴(薬歴)が記載されていない問題について、福太郎の元薬剤師が厚生労働省の複数の出先機関に3年前から情報提供していた。厚労省は現在も福太郎の調査に入っていない。

 情報提供していたのは、福太郎の薬局に勤めていた元薬剤師。2012年3月ごろ、関東信越厚生局千葉事務所に電話し、名前は伏せたが福太郎の元薬剤師であることを伝えた。勤めたことがある福太郎の複数の薬局で薬剤師が薬歴を書いていない状況を30分ほど説明したが「文書にして送って下さい」と言われた。

 すぐに文書を千葉事務所に郵送したが、その後も厚生局の動きがないため、約1カ月後に電話で確認すると「いただいた情報をどうするかは答えられない」という返事だった。

 翌13年3月、福太郎本社は薬歴の記載状況を調べ、約17万件の未記載を把握した。この調査結果は各店舗の従業員が閲覧でき、未記載の薬歴数が担当の薬剤師ごとに示されていた。

 元薬剤師は同年夏ごろ、福太郎で働く薬剤師に依頼し、厚労省に提供することに同意を得た上で調査結果を入手。これを福太郎の店舗がある千葉、東京、茨城の厚生局事務所と埼玉にある本局の指導監査課に匿名で郵送したが、その後も厚労省は福太郎を調べていない。

 関東信越厚生局は朝日新聞の取材に対し「個別の情報提供内容に関しては答えられない」と話す。

 元薬剤師は「厚労省がすぐに調査していれば、今も薬歴の未記載が放置され、患者の健康が危険にさらされる恐れはなかった」と話す。

 厚労省の調査姿勢をめぐっては、診療報酬の不正請求など多くの情報を提供している健康保険組合連合会も「(情報提供しても)厚生局は一向に動かない。半分諦めている」と、13年10月の中央社会保険医療協議会で不満を表明している。厚労省幹部は朝日新聞に対し「人手が足りず調査が行き渡らないこともある」と話した。

ミサイル防衛システムがもたらすもの 

「世界」の最新号に、ミサイル防衛システムMDの記事があった。

MDは、技術的にまた配備の面でも米国が世界で一番進んでいる。MDの目的は米軍による宇宙ベースのネットワーク中心型システム(といっても分かりにくいのだが、要するに新たに構築された宇宙を巻き込んだ軍事システム)の防衛にある
日本の京都近傍にそのためのレーダー基地が構築されている。

MDシステムによる不利を、他国(特に中国か)が挽回しようとして取る作戦は、次の三つ

1)地上施設の攻撃 当然、京都近傍のレーダーサイトはその攻撃対象になる

2)宇宙軍事・諜報衛星 すでに地上からミサイルでこうした衛星を攻撃する実験が行われている。さらに、高高度における核爆発で、多数の衛星に障害を与える方法もある。実際に、そうした核実験が行われたことがある。

3)原発・核施設 日本には54基の原発があり、それらが標的になる可能性がある。私は誤解していたのだが、稼働中でなくても、原発が攻撃されると、その放射能汚染は広大な地域に及ぶ。福島第一原発では、事故により放出された放射性物質は、核燃料の数%にしかすぎず、残り90%以上は、1から3号機のメルトダウンした核燃料デブリ、および周囲の汚染水中に存在する。さらに、その10倍の放射性物質が、5,6号機、燃料プールに核燃料として保管されている。ここが、攻撃され、放射性物質が放出されると、恐らく日本全体が居住できなくなるほどの汚染を受けるだろう、ということだ。稼働ちゅうでないから、危険性が少ないというのは、楽観的すぎる。 

わが国は、防衛予算で、MDにもかかわる宇宙防衛(実質は、宇宙軍拡)を進めようとしている。核爆弾による被害を最小にできる軍事衛星は一基5000億円ということらしい。軍需産業が、宇宙軍拡を望むわけだ。日本の防衛予算は、2013年以降毎年増やされ続けている。

私は、国対国の全面戦争が簡単に起きるとは考えていないが、暴発するということもあり得る。さらに、宇宙の軍拡は際限ない軍拡競争になる可能性が大きい。万一、全面戦争が起きた場合、日本は、狭い国土に米軍基地が多数あり、さらに原発が54基ある。これらはすべて、最初に攻撃対象になることだろう。

官僚による国民の財産の簒奪 

この前二つのポストに記した調剤薬局の問題、根っこには天下りの問題があるのではないか、と直感的に感じていた。とあるネットで、やはり調剤薬局の大手には厚労省官僚が、中小には地方自治体の官僚が天下っている、という指摘が、内情を知る方からあった。

この問題について、マスコミも腰が引けている。NHKは厚労省への気兼ねがあるのだろうし、民間マスメデイアは、広告主としての調剤薬局と製薬企業にとって都合の悪いことは書けないのだろう。

結局、この問題は、患者の負担と国の余分な歳出、いずれも国民への負担となっているはずだ。

この問題とは、直接関係ないが、先の補正予算で、何とか基金への予算が5千億円確保されたらしい。何とか基金は、様々な仕事をしているが、どう考えてもおかしなものが医療関係だけでもすぐ挙げることができる。基金の中には、潤沢な予算と内部留保を抱えている基金もあるらしい。基金は全部で147あるらしい。それらすべてに官僚が天下りしているはずである。

国の財政状況を考えると、こうしたことは見過ごせない。だが、政治家は勿論のこと、マスコミもあまり突っ込まない。官僚は、国家という泥船が沈む前に、何とか国家予算と国民の懐から、簒奪しようとしている、というと言い過ぎだろうか・・・何しろ、官僚制による無駄をチェックするシステムがない。

院外調剤薬局が薬剤服用歴未記載 続き 

ひとつ前のポストの続編。より詳細な記事。

1)調剤薬局「くすりの福太郎」は、厚労省の指導に備えて、薬剤服用歴の記載を確認したところ、17万件以上の未記載が明らかになったということだ。

2)当該薬局は、薬剤師が足りず、記載が疎かになったと弁明している。

3)厚労省は、さらなる報告を待ちたい、と鷹揚な態度。

ということのようだ。

まず、第一点について、厚労省は、これほど大規模な未記載をこれまでなぜ見逃してきたのか、大いに疑問だ。診療報酬を、記載したことを前提に請求しているはずなので、これは不正請求である。不適切な請求と片付けるべき問題ではない。行政の責任が問われる。

第二点、薬局に配置すべき薬剤師数は、対応処方箋数により法律で決まっているはず。もし本当に、人手が足りなくて、記載を怠ったというなら、配置薬剤師数が適正であったか、厳密にチェックすべきだろう。

第三点、厚労省は、この大規模な診療報酬の不正請求に対して、もっと迅速に行動すべきではないか。更なる報告を待つのではなく、すぐに監査に入るべきなのではないか。この腰の引けた対応は、裏に何かあることを改めて疑わせる。医療機関への厳しい対応を考えると、あまりに悠長である。

と、ここまで書いて・・・東京医科歯科大学の川渕孝一教授(医療経済学)のコメントを読んで、その通りと思う一方、行政畑出身の彼がこのように言うのは、調剤薬局に対する診療報酬引き下げを当局が行うための情報操作、世論誘導なのかもしれない、という思いが出てきた。「厚労省は薬局の診療報酬をゼロベースで見直すべきだ」と、断言するのはまだ早い。もし厚労省が情報操作をしているとしたら、それも大問題だ。

以下、引用~~~

大手薬局チェーンのツルハホールディングス(HD=東証1部上場、本社・札幌市)の子会社が関東地方に展開する調剤薬局で、薬剤師が記録することを求められている「薬のカルテ」と呼ばれる薬剤服用歴(薬歴)を記載せずに患者へ薬を出していたことがわかった。2013年3月の内部調査で未記載は約17万件あった。根拠となる資料がないまま、一部で診療報酬を不適切に請求していた疑いがある。▼2面=「いちからわかる」、35面=利益優先で薬歴後回し

 ■診療報酬不適切請求の疑い

 薬歴を適切に管理すれば、薬を出すごとに410円の診療報酬が得られる。朝日新聞の指摘で事態を知ったツルハHDが今年1月に一部店舗を調べたところ、未記載の薬歴を確認したことから「返金や関係者の処分も含めて検討する」と話している。

 この子会社は「くすりの福太郎」(本社・千葉県鎌ケ谷市)。朝日新聞が入手した内部資料によると、福太郎本社は13年3月ごろ、厚生労働省の指導が入ると想定し、薬歴の記載状況を報告するよう各店舗に指示した。その結果、同月時点で69店舗中48店舗で計17万2465件の未記載が判明。結局、厚労省の指導はなく、薬歴を適切に管理する体質には改善されなかった。

 調剤薬局の薬剤師は、医師の処方箋(せん)に沿って調剤する際、患者ごとに薬の効き具合や副作用などを薬歴に記録して保管しなければならない。同じ患者が再び来たらすぐに薬歴を確認しながら調剤し、問題があれば処方した医師に連絡する。薬歴が未記載だと適切な調剤ができず、患者に健康被害が起きる可能性がある。

 福太郎では、薬を渡す時に薬剤師が患者の状況を紙にメモし、後でパソコンで管理されている薬歴に詳しい情報を打ち込む手順になっていた。しかしパソコンに入力されないまま、メモが大量に放置されていた。福太郎関係者は「薬剤師が足りず、薬歴を書く余裕がなかった」と話している。

 化粧品や一般医薬品を販売していたくすりの福太郎は1986年に調剤薬局を始め、03年の38店から今年1月の87店に拡大。07年にツルハHDの傘下に入った。福太郎は朝日新聞の取材に対し「事態を非常に重く受け止め、深く反省している」とコメントし、一部店舗を閉鎖して薬剤師を集約するなど、薬歴を書ける態勢を整えるという。

 ツルハHDからすでに報告を受けている厚労省保険局医療課は「より詳細な報告を待ちたい。薬歴未記載での指導例はあるが、これだけ大規模な未記載は初めてだ」としている。

 (沢伸也、風間直樹、丸山ひかり)

 ■存在意義揺るがす

 東京医科歯科大学の川渕孝一教授(医療経済学)の話 医師が処方した薬の副作用などを点検する調剤薬局の存在意義を揺るがす事態だ。患者の健康より営利を優先させ、診療報酬に見合うサービスを提供していない恐れが高まった。他の薬局でも薬歴を放置している可能性がある。厚労省は薬局の診療報酬をゼロベースで見直すべきだ

 ◆キーワード

 <薬剤服用歴(薬歴)> 薬剤師が患者ごとに作成する「薬のカルテ」。アレルギーなどの体質や過去の副作用▽服薬中の体調の変化▽副作用が疑われる症状の有無▽併用薬▽残薬状況▽処方薬や服薬指導の内容――などを記録する。調剤するときに点検し、健康被害を防ぐ。日本薬剤師会によれば、高脂血症治療薬を処方された患者が、別の医師に処方されていた薬と一緒に併用すると肝機能障害などの副作用が起きる危険が高いことが薬歴からわかり、医師に連絡した事例があった。


院外調剤薬局が薬剤服用歴未記載 

国民医療費の統計が厚労省から毎年公表されている。平成24年度のデータのうち、診療種類別の統計を見て頂きたい。こちらの5ページ目。

総額が39兆円で、この伸びは鈍化してきている。調剤薬局の医療費は6兆7銭億で、院外調剤制度ができて以来、高度の伸びを示してきた。歯科診療所の医療費3兆円弱をかるく抜き、医科診療所のそれ、8兆円に近付きつつある。調剤薬局医療費の約3割は、薬剤師の技術料と言われている。それは2兆円前後に達する。

院外調剤薬局は、医師の判断から独立した副作用、多剤併用のチェック、複数医療機関で処方される薬剤の管理等を通して医療の質を高めるのために置かれた。だが、実態は、医療機関の門前薬局が殆どであり、かつどれほど質の高い説明が患者になされているのか、疑問に感じることが度々あった。

患者には個別の生活環境、家庭環境があり、慢性疾患の場合は長い病歴がある。それらを適切に把握し、患者個々に特化した説明がなされているのか、という問題だ。待合室と一体のインタビュースペースで、立ち話程度に話しを聞くということで済まされているのではなかろうか。医療情報を一元管理しようという動きもあるようだが、それはプライバシー保護の点から実現は極めて難しい。たとえ、そうしたデータベースがあったとしても、個別的な説明がなされるか、これまでの経験から私は疑問に感じている。

院外調剤の問題を端的に示した事件が発覚した。薬剤服用歴を記録していない調剤薬局があった、ということだ。その数17万件だという。これはほぼ常習的に薬剤服用歴の記載を怠っていた、と考えるべきだろう。医療機関にしてみると、患者の病歴の記載をしていないことに相当する。薬剤服用歴を記載していない、ということは、それに基づく適切な説明がされていないことを意味する。

これが医療機関での出来事であれば、すぐに保険医療機関資格取り消しになる。さて、当局はどのような対応をするのだろうか。院外調剤薬局を推進するために、院外調剤薬局は、さまざまな面で優遇されてきた。院外調剤薬局が、その数・規模において驚異的な伸びを示してきた背後に、官僚が院外調剤薬局に天下りしている事例はないのだろうか。どうもそうした背後での関係が両者の間にあるように思われてならない。

以下、引用~~=

調剤薬局 カルテ17万件未記載
2015年2月10日(火) 9時3分掲載 .

薬歴は薬剤師が書く「薬のカルテ」(朝日新聞デジタル)

薬のカルテ17万件未記載 調剤薬局「くすりの福太郎」

 大手薬局チェーンのツルハホールディングス(HD=東証1部上場、本社・札幌市)の子会社が関東地方に展開する調剤薬局で、薬剤師が記録することを求められている「薬のカルテ」と呼ばれる薬剤服用歴(薬歴)を記載せずに患者へ薬を出していたことがわかった。2013年3月の内部調査で未記載は約17万件あった。根拠となる資料がないまま、一部で診療報酬を不適切に請求していた疑いがある。(朝日新聞デジタル)

Marathon 2015 

先週末は、FOCのマラソンという名の部内コンテストだった。毎年、ちょっと出るだけと思って始めるが、結構のめり込んでしまう。今年も、その例外ではなかった。

ハイバンドのCONDX、特に朝方の28メガの北米と、夜間に全世界に開けた14メガが出色であった。7メガで西ヨーロッパに朝遅い時間に開けるのもしばらく経験したことがなかった。W1FJのみ、ヨーロッパビームのロングパスで入感していた。東アジアの日本からでは、このコンテストに勝つことは望めない。メンバーが、ヨーロッパ特に英国と、米国の東海岸に偏在していること、さらに同一局との5、6バンドでの交信に大きく加点されるコンテストルールがあるためである。

では、なぜそれほど熱中するのか。大きな理由は、旧友たちのコールを聴く機会だからだ。中には、しばらく話し込む相手もいる。今は亡きGary W5ZLと友人である Richard K5NAには、Garyの奥様Lesのことを伺った。Richaqrdが無線クラブの会合に積極的にLesをお連れしている、クリスマスの集まりにも連れて行ったとのことだった。Richardも、自身の食道がんの治療を終えて2.5年。いまのところすこぶる調子が良いとのこと。

GW3KGV Kenとは、数年ぶりの交信だったか。お元気のようで、60回目の結婚記念日を過ごした由。キーイングにも張りがある。

Bill N4ARは、ミシガンの別荘からワイアーアンテナで出てきた。ここでも何度か記したが、1960年当時ジョンスホプキンス大学の医学生だった彼が、K4GSUで夏の間しばしば出ていたその同じ場所である。それを改めて言うと、嬉しそうに、その通りだと言っていた。Billも循環器内科医の仕事を最近リタイアした。

カリフォルニアのビッグガンだったCliff K6KIIが21、28メガでか弱い電波で呼んでくれた。コロラドの新居からで、ワイアーアンテナの様子。ローバンドにも出てみると言っていたが、見つけることはできず。

Tom N6RAのコールを聴くのもしばらくぶりだった。OZ1LOもしかり。英国のメンバーは大体が皆数年ぶり、少なくとも前回のマラソン以来ということになる。

好調なCONDXで強力に(なかにはか細い信号もあったが)入感するこうした友人たちの信号を聞きながら、マウンダーミニマムに突入するとなると、いやそうでなくても太陽活動周期からして、こんなCONDXを経験することはもうさほどないのかもしれない、等と思いつつ、交信に励んだ。

事実が積み上げられてゆく 

日米ガイドライン、さらに安保法制も、その地理的な適用範囲を定めないことになるようだ。自衛隊が、世界のどこにでも出かけて行き、米軍の後方支援という形で米軍世界戦略に組み込まれる。後方支援とはいえ、戦闘に巻き込まれるのは確実である。アフガン戦争に参加した西側諸国には、英国の500名弱を始めとして多大な戦死者が出た。来年には、憲法改正が日程に上っている。

集団的自衛権行使が、閣議決定という形式だけで「決められた」。これは、明らかな憲法違反である。国会を無視したこと、これまで営々と築き上げた憲法の平和主義を踏みにじったこと、大きな犯罪的行為である。

こうして、事実が積み上げられてゆく。国民に痛みが及ばないと、国民はそれの重みに気が付かない。

自衛隊は、中東を模した砂漠の演習場で、米軍から指導を受けたようだ。自衛隊という名前を返上すべきだ。

以下、引用~~~

「砂漠戦を自衛隊に指導」米陸軍公式サイト

2015年02月05日 西日本新聞(最終更新 2015年02月06日 10時53分)


 陸上自衛隊が昨年、中東を模した米国の砂漠地帯の演習場で対テロ戦闘訓練をしていた問題で、共同訓練をした米陸軍側が、公式サイトで「イラクとアフガニスタンに多くの派遣経験がある米軍部隊」が「砂漠での戦闘隊形や戦車演習について自衛隊を指導した」などと説明していることが分かった。国土を守る専守防衛の自衛隊が、中東を連想させる演習場で戦闘訓練をしたことに、識者からは疑問の声が出ている。

 演習場は、カリフォルニア州の砂漠にある米陸軍戦闘訓練センター(NTC)で、広さは約3千平方キロ。米陸軍の公式サイトには、陸自富士学校の部隊訓練評価隊が共同訓練をした第1軍団第2歩兵師団第3ストライカー旅団戦闘団は「イラクとアフガンに多く展開され、次の歴史的な局面に備えている」と表記。M1戦車8両が陸自部隊の指導役を務めたという。

 演習場は、対ゲリラや暴徒などの訓練機能を備え、陸自が利用するのは初めてと説明。訓練後、陸自幹部が「米陸軍との統合は印象的だった。われわれは同じ目的を達成するために米陸軍と並んで戦える」と述べたと記載している。

 訓練を現地取材した軍事フォトジャーナリストの菊池雅之氏によると、アラビア文字の交通標識やモスクもあり、中東風の集落が点在。訓練期間中は、アラブ系俳優が住民に扮(ふん)して生活しテロリスト役もいた。演習は、アトロピア国とドローピア国という架空の国同士の間で国境紛争が起き、日米などの有志国連合が平和維持活動としてドローピア国軍やテロリストを制圧するシナリオだと当時、米側から説明されたという。

 防衛省陸上幕僚監部は取材に「米軍が共同訓練を受け入れてくれた演習場が砂漠地帯にあっただけ。中東での戦闘行動を念頭に置いたものではない」としている。

     ◇     ◇

政府は国会で説明を

 憲法に関する著作が多い伊藤真弁護士の話 自衛隊側が演習場を選んだわけではないと言っても、日本にない砂漠での戦闘訓練は憲法9条の下での専守防衛から逸脱するのは明らか。シナリオも、多くの国民が反対する集団的自衛権の行使が前提になっている。国会で安全保障法制をめぐる議論が続いており、政府は説明責任を果たす義務がある。

磐田市立総合病院での当直医の「暴言」 

静岡県いわき市立総合病院で、当直医が、患者の父親に対して、暴言を吐いたということが問題になった。

この事件を、産経新聞が報道すると、このようになる。

以下、引用~~~

搬送女児のブラジル人父に医師が「くそ、死ね」

産経新聞 1月28日(水)7時55分配信

 静岡県の磐田市立総合病院で昨年12月、呼吸器内科の20代の男性医師が、救急搬送されてきた女児に付き添っていたブラジル人の父親に「くそ、死ね」などと暴言を吐いていたことが27日、病院への取材で分かった。病院側は事実関係を認め、「男性に事情を説明して謝罪したい」としている。

 病院側によると、昨年12月24日未明、同県菊川市に住む女児(6)が足の不調を訴え、同病院に運び込まれた。当直医だった男性医師が診察し緊急を要しないと判断、付き添いの父親に診察時間内に来るよう指示した。だが、父親は納得せずに口論となり、その中で男性医師が「死ね」などと発言したという。

 男性医師は「片言の日本語でコミュニケーションがうまく取れず、腹が立ってつぶやいてしまった」などと話しているという。

 男性医師の暴言をめぐっては、動画投稿サイト「ユーチューブ」にやり取りを記録した動画2本が配信され、インターネット上で話題になった。暴言の場面はないが、男性医師が「小児科に行け」と語気荒く指示する姿が記録されている。

 同病院によると、男性医師は病院長から厳重注意を受けた。同病院医事課の担当者は「医者として不適切。再発防止に向けて教育を徹底したい」と話した。

引用終わり~~~

まず、タイトルが刺激的である。一連の経過のなかで当直医が、呟いてしまったという暴言を、タイトルに持ってくる。実際何が起きたのか、病院側、医師側の言い分があまり反映されていない記事だ。事実を報じるよりも、医師が悪いという固定された見方で、ものごとの一部を報じている記事にしか読めない。医師バッシングのための記事といっても良い。

何が起きたのか、病院側からの情報と、ネットで得られた信頼に足ると思われる補足情報(青字)とを示すと・・・。

以下、引用~~~

磐田市立総合病院受診前二か所の医療機関に受診を断られていたらしい。父親は、受診時からすでにかなり興奮なさっていたらしい。

病院は1月27日夜、書面で改めて経緯を説明した。それによると、2人の医師の判断で緊急に治療する必要がない旨の説明をした。その後、以下のような経過をたどったという。 診察時、血液検査も行い、腹痛を伴わぬアレルギー性紫斑病の疑いが強く、緊急の対処が不要であることを、救急担当医が説明したが、父親は下記の通りの態度であった由。
(1)この説明に対し患者の父親は納得せず、入院希望、症状の原因特定、更には急変時の責任の所在や診断書の作成等を執拗に迫ってきた。
(2)診断書は正確を期すため、実施できる検査に限りがある夜間救急では、書かないルールとなっていることを説明するが納得しなかった。
(3)万全を期すため小児科医を呼び出し、専門医からも病状と対処について説明するも、耳を貸さず、大声で自己主張を繰り返すのみ。自分の大声や言葉に更に興奮し、医師に食ってかかる態度を繰り返した。
(4)その後一人の医師が父親に対し、不適切な言葉をつぶやいた。
(5)その言葉に反応し、患者の父親は当該医師の胸ぐらをつかみ、両手で突き飛ばした。
(6)この後から患者様のご家族は、ズマホとタブレット計2台で動画の撮影を始めた。 こうした撮影とネット上での公開は、被写体である救急担当医等の同意を得ていない。 (7)これについて、当該医師は不適切な発言を反省し、謝罪した。

この後、患児とその父親は、別な病院を受診、やはり入院は不要と言われるが、父親が強く望んだために入院。同じ診断。結局、三日で退院。

引用終わり~~~

救急担当医が、売り言葉に買い言葉だったのだろうが、不適切な言動をしたことは、良くないことだった

が、大声を出したり、医師の説明を聞かず、胸ぐらをつかむといった暴力行為に及ぶことは、患者、その家族であっても、許されない。場合によっては、警察に対処を求める必要がある。さらに、ひそかにビデオ映像を取り、後で無断でインターネット上に公表することも、法的に大いに問題がある

救急外来は、少ないスタッフ、機材で、多くの患者への対応をこなしている。医師の大多数は、当直入りの日、さらに当直明けの日も通常勤務を強いられている。一方で、救急外来を受診する患者は、年々増え続けている。救急医療は何時パンクしてもおかしくない。そうした状況で、この事件は起きた。この事件の意味を理解する上で、この点は良く知っておいてもらいたい。

産経新聞が最悪だったが、他のマスコミもセンセーショナルに、この事件を取り上げていた。医療側の見解を十分聞き、正確な報道をしてもらいたいものだ。医師は強者だから叩く、というバイアスで、単純に記事にすると、医療現場にさらに大きなストレスを加えることになる。

立春 

今朝の21メガは、午前7時前から北米に開き始めた。2,3局と交信。Steve N7FULが強い。ワイアーアレーとのことで、詳細を尋ねると、qrz.comを見ろとのお返事。上部からフィードした2エレのバーチカルのようだが、良く分からない4方向にビームが出ており、サイドはばっさりと切れている。打ち上げ核は20度程度でかなり低い。W8JKを上げるまでの仮設のアンテナとして張ったが、良い動作をするので、使い続けている、とあった。詳細が分かれば面白そうなのだが・・・。

私はワッチに移る。Lee HL2DCが北米や、インドネシアの局と丁寧に交信している。一時、体をこわした様子だったが、お元気になったのか。N2KWがDXwindowのど真ん中でCQを連呼している。明日のFOC Marathonという部内コンテストに向けてK1TTTに移動しての運用だろうか。少しフラッターを伴う強力な信号だ。K1Nは聞こえず。

品のあるキーイングでWとラグチューをなさっている方を発見。Kaz JP1IXVという局。私より一つ年下のようだ。昔、プロの通信士でいらっしゃったようで、仕事で北米の海岸局と交信したものだ、と話しておられる。北米の局もプロ上がりの方のようで、JCS、JCU等と交信した、と応じておられた。その後、ちょっと意識が遠のいた(眠ってしまった)ので、それ以上の内容は分からなかったが、これほど上手な方はあまりいない。何時か、声をかけさせて頂きたいものだ。

立春も過ぎて、そろそろ、14メガが夜間に開けるようになるはずだが・・・。庭に野鳥がやってきて、枯れた芝のなかにいる虫を食べているのだろうか、盛んについばんでいた。カメラをむけたら、一斉に飛び去ってしまった。風もあまりなく、暖かく感じる。明日、家内が岳父の90歳の誕生日のお祝いに四国に出かける。

「テロリストには罪を償わせる」ということの覚悟 

ニューヨークタイムスに、日本が平和主義から舵を切ったという内容の記事が掲載された。こちら。「テロリストには罪を償わせる」という安倍首相の言葉が、日本の外交姿勢の変化を物語っている、と私も思う。この言葉は、国民がテロリズムに遭った西側諸国の首脳が異口同音に語る言葉のようだ。

テロリズムへの対処として、軍事行動がなぜ誤っているのか。

一つは、9・11以降アメリカが主導してきた「テロとの戦い」が何ら問題の解決を示せないばかりか、テロリズムを拡大してきている事実がある。ヨルダンでテロの犯人として捕らえられ、邦人人質、ヨルダン人人質との交換要員とされた女性がいる。彼女は、イラクで平穏に商売をして生きてきた平凡な女性だった。が、米国のイラク侵攻により、兄弟三名と夫が殺された。それで、彼女はテロリストになったのだと言う。テロの論理を受け入れる積りはないが、テロリズムの背景には、そうしたことが山のように横たわっている。暴力によって、テロリズムを根絶することはできない。

もう一点、わが国はテロリズムに対して無防備であり、また防ぎようがない面を持っている。海外で生活する邦人は150万人を超すらしい。またわが国は人口密集地域が多い。テロのターゲットに容易になるのだ。安倍首相は、原発を再稼働する積りらしいが、稼働中の原発にミサイルを撃ち込まれるリスクがある。その場合、放射能汚染はかなり広範囲におよび、下手をすると、日本の半分の地域が居住不能になる。安全保障環境が厳しさを増しているといいつつ、彼は原発の再稼働も目指している。極めて安易、かつ無責任である。「テロリストには罪を償わせる」という挑戦的な言葉を公に発することの重大さが分かっていないのではあるまいか。日本、日本人はテロリズムに対して殆ど無防備なのだ。軍備によって、防備を完璧にすることはできない。

安倍首相にとっては、この事件を利用して、日本を海外で戦争ができる国できれば良いのかもしれない。次の世代に、そうした国を受け渡すことで果たして良いのだろうか。国の形が変わる変換点に差し掛かっている。

ISIS人質事件、集団的自衛権、徴兵制 

ISIS人質事件の経過、真相そして集団的自衛権行使と徴兵制の可能性について、現時点で私の考えをまとめてみた。この国の進む方向が大きく舵を切られようとしているのだが、マスコミ、世論の動きがあまりない。国民は、泥沼に足を突っ込むまでは理解できないのだろうか・・・。

1)政府は、事件を放置した

ISISによる人質事件に関して、政府は、昨年秋に情報を得て対策本部を設置していたというが、実質何もしてこなかった。ISISに連絡が取れる立場にあったジャーナリスト常岡氏を公安警察が別件で捜査、ISISと彼の連絡経路を潰してしまった。この公安警察の失敗を知りつつ放置していた、またはそうした捜査を指示していたとするなら、政府は、人質の解放を模索するのではなく、人質解放が難しくなるように行動していたことになる。

安倍首相は、そうした状況で、中東に飛び、ISISと敵対する言動をとった。実質は人道援助であったが、それを表明する際に、ISISと戦う国を支援すると述べたのだ。

ISISからの人質との交換条件提示を受けて、改めて対策本部を国内とヨルダンに設置したが、交渉は実質的に行えず、独自の交渉ルートさえなかった。安倍首相は、早い時期から、「厳しい」と繰り返すのみであった。

人質二人が殺された直後、安倍首相はISISを「決して許さない」という心情論を声高に叫び、自衛隊の海外派遣の法整備をする、と言い出した。これまで政府がこの人質事件に積極的な対応をしてこなかったことを考えると、安倍首相の激高して発した「決して許さない」という言葉は、中身のない演技なのではないだろうか。

この経緯が示すことは、拉致された二人の解放に、政府が積極的に動いた形跡がない、むしろ彼らを拉致されたままにしておこうとしたのではないかという疑いである。

2)政府は、この事件を自衛隊海外派兵の口実に利用する

古賀茂明氏が語ったところによると、安倍首相は、ISISへの空爆を続ける米国をはじめとする「有志連合」の仲間に入りたかった、ということだ。また、集団的自衛権行使としての自衛隊海外派兵の端緒を作りたかったのではあるまいか。そのための、中東訪問であり、あのISISを刺激する演説だったのだろう。人道支援なのであれば、ISISをいたずらに刺激する言動を取る必要はないし、とるべきではなかった。集団的自衛権行使による自衛隊海外派兵だけが安倍首相の頭の中にあったのではなかろうか。

3)武力行使の現実、徴兵制の可能性

以前のポストにも記したが、武力行使によってテロリズムを根絶することはできない。むしろ、テロリズムの拡大再生産を起こす。9・11以降の米国の軍事行動がそれを端的に示している。自衛隊が、たとえ邦人救出のためとはいえ海外に派遣されたら、敵対勢力と武力衝突を余儀なくされる。それは泥沼の戦争へ突入することを意味する。

武力によるテロとの戦いが、これまでのわが国の進んできた方向と真逆のものであることは言を俟たない。

現実的に考えて、その泥沼の武力衝突に突入した場合、自衛隊が兵員不足になることが十分予測される。小泉政権時代、後方支援であったが、自衛隊を中東に派遣することになった時、自衛隊員の志願が急激に減った。中東で武力衝突に自衛隊が関わるとすると、アフガンでのNATO諸国軍の犠牲者数と同じ程度、即ち、数百人から数千人規模での犠牲者が、自衛隊員から出ることが予想される。全面戦争のような事態にはならないまでも、長期的に考えると、兵員補充がままならなくなり、やがて徴兵制が敷かれる可能性が十分ある。自民党の憲法草案を読んでみると良い。そこにあるのは、平和的生存権条項の削除、および基本的人権の制限である。あの憲法草案は、徴兵制をすでに目指す内容になっている。

ネットでは、安倍首相を支持する声が多く聞こえる。それも、若い世代が多いようだ。戦争を一旦始めると、撤退することは極めて難しくなる。近年の戦争ではアフガン、イラクでの状況を見よ。多大な損害が国民に及ぶ。戦争は自衛隊が行ってくれるものと他人事のように考えていないか。国民が、戦争の担い手になり、場合によっては銃を持って他国や組織のグループの兵士を殺すことが要求されるのだ。また、すでにISISは日本人を対象にしたテロを告知しているが、他の勢力からもテロの対象にされることだろう。ご自身、お子さんが戦場に駆り出され、またテロの対象にされる覚悟があって、この戦争をする国への安倍首相の路線を支持するのだろうか。

米国は、憲法制定以来200回以上戦争を行ってきた。その内、6回を除いて、すべて大統領の権限で開戦をしてきたという。米国は、理由の如何を問わず好戦的な国家なのだ。それに追随し、米国の世界戦略の一翼を担うための集団的自衛権の行使を行うのか、これからのわが国を担う方々に問われている。

高齢化とCW 

以前から繰り返し記しているが、無線、特にCWでの交信では、モノローグのやり取り、即ち互いに関係のないことの言いっ放しになることが多くなっている気がする。

その原因は、一つは、技術の未熟さ。まだ十分受信できないのに、運用を始めることがある。SWLをしばらくしてから運用を始めた方が、長い期間楽しめるのだろうにと思うが、免許が取れたら即運用である。日本のハムの場合、英語の問題もある。これは何時も不思議に思うのだが、高校生の英語力があれば、CWの場合は、十二分に意思疎通ができるはずなのだが、実際はそうはならない。英語と離れた生活をしていること、および学生時代に読む方は十分勉強していても、英作文を訓練していないことがあるのかもしれない。そういえば、大学受験で英作文の占める割合が小さかった・・・。これらの要因は、訓練と勉強で何とかなる。、

もう一つは、高齢化。高齢になると、関心を自分以外に向けられぬようになる傾向がある。さらに、悪いことに、知的レベルが落ちる問題がある。これは英語力にも関係するだろうが、受信能力自体が落ちる場合がある。最近、そうとしか思われぬ、米国の方に何人かお目にかかった。アマチュア無線を楽しむ人口の高齢化が進展すると同時に、この問題はより大きな問題になりそうだ。

残念ながら、後者の問題に対処する根本的な方法はない。せいぜい、CWによる会話を実践し続けることだろうが、それはもしかしたら、能力の劣化を少し遅くすることができるかもしれない、という程度だろう。若い時には、訓練し勉強することは、自分の能力を伸ばすことに直結していた。60歳台を超えて勉強することは、それまで得た能力を何とか保持しようと言う試みでしかないのかもしれない。

ただし、よく言われることだが、年齢を加え、経験を積むと、総合的な判断力は増すようだ。CWの交信でいえば、相手が、どのような交信スタイルである、何に関心があるか、送信スタイル、その内容から、かなり早い段階で判断ができるようになってきた気がする。で、自分とどうも合わないと思えば、早々に失礼することにしている。実際の人間関係も同じだ。いきおい、アマチュア無線であっても、人間関係であっても、付き合いは少なくなるが、それはそれで仕方のないことだろう。「貴方の話しを聞かせてほしい」というスタンスを取りつつも、変に媚びたりはしない。ヤスパースの言うところのKommunionを同一にする、即ち、感性、考え方の筋道の立て方、関心の対象等が共通であるような方と親しくできれば良いと考えている。依怙地、独断と紙一重のような気もするが、まぁ、それもここまで生きてきての結果なので仕方あるまい。

でも、加齢とともに、CWでコミュニケーションできなくなるのはさびしい・・・。

ISIS人質事件に思う 

悲劇に終わってしまったISIS人質事件を受けて、政府は、同様な事態で自衛隊を海外派兵できるように法整備をすることを表明したようだ。

これが本当だとすると、まさに私が危惧していた通りの展開だ。

あのクリチカルな状況の中東に、財界人を46名も引き連れて訪問し、総額3000億円の資金援助をバラまいた。恐らく、ひも付きのODAと同じ構図なのだろう。これ以前に、武器輸出三原則を反故にした。それは米国によるステルス戦闘機のイスラエルへの売却を可能にするためだったと言われている。中東の安定とは相いれない、「死の商人」の仲間入りの行為である。

挙句の果てに、安倍首相は、ISISとcontend withするためと称して、2億ドルの資金援助を各国に与えると表明した。昨年秋から、ISISに人質が捕えられていることを知っていたはずなのにである。まるで、ISISを挑発しているとしか思えぬ言動である。

ISISが生まれた背景には、米国をはじめとする欧米各国のこれまでの行動があった。日本も、米国のイラク侵攻をいち早く支持した責任がある。大義なぞなかったあの侵攻についての総括が、わが国では全くなされていない。

民族、宗教、経済格差等が複雑にからむ、中東のような地域に、国家安全保障の論理を直接持ち込んでも、解決しないばかりか、問題を複雑にする。ISISの主張、方法を支持する積りはないが、第二次世界大戦後、欧米諸国の利害によって、人為的な国境線が中東(特にイラク)に引かれたことが、現在の混迷のおおもとになっている。上記でも少し述べた、米国のフセイン政権への肩入れ、欧米の武器商人のイラクへの武器売込み、さらに米国のイラク進攻、フセイン政権のバース党官僚、軍人によるISISの立ち上げと続く。米国は、無理な国境画定であっても一応安定していた中東を俄然不安定化させてしまった。

あの状況で自衛隊がISISに人質救出に向かえばどうなるか。自衛隊の海外派兵という根本問題を置いておき、仮定のこととして、自衛隊がISIS支配地域に派遣できたとしても、米軍も過去に失敗しているようなリスクが高く困難な作戦を余儀なくされる。恐らく、ISISとの戦闘にまきこまれ、自衛隊が武力衝突の当事者になる。そして、イスラム原理主義勢力は日本人全体を敵とみなすことになる。いや、すでにISISは日本人を今後テロの標的にすると言っている。これが問題の解決になるのか。

国単位の国家安全保障の武力で対応しても解決しないことは明白だ。対立の原因を一つずつ解きほぐす、非軍事的な対応が必要なはずだ。NGO、国連が、対応すべき事態なのだ。安倍首相の行ったこと、行おうとしていることは、それとは逆の方向であり、問題を一層複雑にかつ深刻にする。米国は、これまでの自らの対応を棚に上げて、ISISを殲滅するとして、無人機による空爆をISIS支配地域に繰り返している。民間人も多数犠牲になっているようだ。このままでは、ISISがつぶれたとしても、第二、第三のISISが生まれてくることになる。