混合診療の準備はできた 

民間保険には、三つのカテゴリーがある。生命保険、損害保険それに医療介護の保険である。米国は、1989年以降日米構造協議さらには、年次改革要望書・日米経済調和対話を通して、その第三のカテゴリー、医療介護保険の分野への進出を求め続けてきた。

わが国の保険業界は、政府・行政とともに、前二者のカテゴリーでの利権を確保する代わりに、第三のカテゴリー分野への外資の進出を許容した。現在、アフラックが、わが国のこの分野のシェアの7、8割を占め、この分野は、外資保険の利権分野になっている、という。

今までも、繰り返し述べてきたが、現政権が進めている医療の混合診療化が進むと、国民は民間保険に入らざるを得なくなる。アフラックを始めとする、外資系の保険商品を、国民が買わないと、高額な医療を万一の時に受けられなくなる。

グローバル保険は、利潤を挙げることを至上命題にしている。保険料は公的保険に比べて、格段に上がる。保険商品には、様々な制限がつく。対象疾患、保険支払い期間、さらには治療法の限定、対象医療機関の限定等々。保険会社が、患者の受診、受療行動に制限を設けるのだ。一方、医療機関は、患者を確保するために、こうした保険会社と契約を結ぶ。検査手技、治療内容を認めてもらえるか、保険会社にいちいちお伺いを立てる必要が出てくることになろう。こうした活動が、医療費の無駄を削減することにはならない、むしろ医療費を高騰させるのは、米国の経験から明らかだ。

わが国では、このまま米国流の制度になるかどうか、分からない。行政が利権を求めて、制度に絡んでくる可能性があるからだ。それにしても、国民、医療者にとって良い方向に行くとは思えない。

グローバル保険会社が望んでいるのは、国民の1600兆円に上る資産である。その準備はすでにできた。成長戦略という名のもとに、公的保険制度は実質縮小される。やがて、日本の富が大きく失われることになる。

川内原発審査の問題点 

石橋克彦神戸大学名誉教授が、原子力規制委員会による川内原発審査の問題点を、世界4月号で指摘している。石橋教授は、東電福島第一原発事故直後の2011年7月に、判明した範囲での同事故の原因、背景、さらに原発廃止への展望を記した岩波新書「原発を終わらせる」を編集・記述なさった地震学の権威である。

原発施設に大きな影響を与える地震を、次の三種類にわけて検討することになっている。

1 内陸地殻内地震・・・陸のプレート内で生じる地震

2 プレート間地震・・・海・陸プレート境界に生じる地震

3 海洋プレート内地震・・・フィリッピン海プレート内に生じる地震

九州電力は、「歴史的に最大と思われる地震の記録から、2、3は考慮しなくて良い」と再稼働申請書に記して、規制委員会もそれを認めた。

即ち、2の最大規模の地震は、1662年日向・大隅地震マグニチュード7 1/2から7 3/4、3の最大規模の地震としては、1909年宮崎県西部地震 マグニチュード7.6を挙げ、両者共に、川内原発から十分離れており、原発に大きな影響を与える地震ではない、とした。ここで、大きな影響とは、震度5弱以上を指す。

過去の地震の歴史だけで、2、3を考慮しなくて良いと結論するのは誤りである。予想される南海トラフ地震マグニチュード9.0について、内閣府検討会は推計震度の分布図を作成した。それによると、川内原発は、震度5弱の範囲に入っている。南海トラフ地震は、2の例である。フィリッピン海プレートは、鹿児島県の地下にも存在するから、上記の1909年の地震と同クラスの地震が、川内原発付近で起きる可能性もあり、その場合、同原発地域で震度5弱以上の震度になる可能性がある。

以上の事実は、川内原発の新規制基準適合性審査に重大な誤りがあることを示している。

一方、石橋教授によれば、新規制適合基準そのものにも大きな瑕疵がある、という。原子力発電所の事故防止と、事故の影響緩和の国際標準の指針である「深層防護」を、新規制基準は取り入れ徹底している、というが、そうなっていない、ということだ。「深層防護」の第五層である、放射性物質大規模放出にともなう放射線影響の緩和を、原子力防災に丸投げしており、新規制基準では扱っていない。原発施設外での放射能災害を防止する対応が、国際標準では入っているのに、新規制基準には入っていないということだ。新規制基準は、その第五層を、原子力防災で対応するとしているが、原発の規制基準としては不十分である。さらに、地方自治体に丸投げされている原子力防災では、川内原発の場合、i医療機関の入院患者対応に関して、鹿児島県は半径10kmの範囲しか対応しない、対応できないと県知事が述べている。半径30km圏内の住民への対応も、地方自治体任せである。

これで、」安倍首相がことあるごとに述べている、東電福島第一原発の教訓から学んだ「世界一厳格な安全基準と、果たして言えるのか。原発再稼働がまず最初にあり、そこからすべて話が進められているように思える。新たな原発再稼働安全神話だ。

川内原発は、近々再稼働される予定である。

雇用労働法制立法化手続きの根本的な改変 

3月23日付け日刊ゲンダイに掲載された民主党山井議員のインタビュー記事によると、雇用労働法制の制定の仕方が、以前と大きく変わったらしい。ネットで是非原文に当たってみて頂きたい。

安倍第二次政権より前は、同法制は、厚労省の労働法制審議会で労使双方が合意した法案のみが国会に上程された。それで、与野党が賛成した法律が制定されるという、暗黙のルールがあったという。ところが、現政権は、このルールを無視するようになったらしい。使用者側に有利な法案を、労使の合意が得られぬままに、国会に上げている

その結果、三つの重要な法律ができそうだ、という。

一つは、解雇を容易にする法律。これまで解雇するハードルが高かった、労働者の権利が強く守られていたのだが、この法律ができると、金銭補償で解雇が容易になる。

第二に、非正規雇用の拡大である。非正規雇用は、これまで原則3年間という縛りがあったが、今後、無期限となるようだ。

第三に、所謂ホワイトカラーエグゼンプション法である。残業代ゼロ法案である。これも、専門的な職種で年収1000万円以上という縛りをかけているが、一旦成立すれば、それは容易に変更される。それを厚労大臣も否定していないらしい。

これらの労働法制の改定も大きな変化だが、一番の問題は、労使の合意のもとに作られていた雇用労働法制を、使用者側の一存で改変しうるようになった、ということだろう。「憲法解釈の変更」という名目の、憲法の否定を、安倍内閣は行ったが、この雇用労働法制法制化手続きの変更は、それに匹敵する立法の在り方の変更だ。

大幅のベースアップが、輸出大企業を中心に行われたと報じられているが、給与の伸び分は、消費税増税分に届かない。さらに、インフレが来る可能性があるわけで、実質賃金は減り続けている。特に、中小企業では、その傾向が著しいことだろう。

政府が企業にベースアップの上乗せを働きかけるというのは、如何にも計画経済的、反資本主義的なやり方だと訝しく思っていた。結局、法人税減税と、上記の雇用労働法制改変による人件費削減によって、そのベースアップ分などおつりがくることになるのだろう。

安倍政権を支持する国民の層は、財界と、それに加えて、社会的に厳しい状況に置かれている層のような気がする。前者は、利害が一致するのが明白だが、後者は、政権のタカ派的言動にあたかも強い指導力があるかのように誤解しているのではあるまいか。結局、政権と財界からむしりとられるのは、彼らなのだが。

第二級アマチュア無線技士免許も養成課程で取得できるようになる、というが・・・。 

第二級アマチュア無線技士の免許を、養成課程で取ることができるように改定されるらしい。JARDの仕事が増える。きっと、三、四級よりも上級だということで、養成課程受講費用はかなり高くなるのではなかろうか。

私は、養成課程を受講したことはないので、どれほどの意味がある学習なのかは分からないが、実際の運用には殆ど意味がないのではないだろうか。そうした内容の学習課程を養成課程と名付けて、受講費用をたんまり取る、それを天下り団体である、JARDが懐に入れるという構図だ。

アマチュア無線の実際の技術、知識は、先輩方から実地に教わり、またバンドをワッチすることによって得らることが多い。アマチュア無線の国家資格を、行政が無意味にもてあそび、そこで利権にありつく、という構図は、いい加減止めるべきではないのか。米国の制度が何でも良いわけではないが、先輩ハムが後輩の試験を行うVEのような制度で良いではないか。その方が、縦の結びつきも生まれ、またローコストである。

実際の技術の習得には、無線機を自作し、改造する、それを用いて運用することがきわめて有用だ。だが、現在の制度では、自作し、改造して、その機械をすぐに使うわけにはいかない。既製品の機械に手を加えると、「保証認定」が受けられなくなる。技術の習得を大きな目的とするアマチュア無線の在り方として、これでは、おかしいではないか。

「包括免許」が、もし無線機単位で与えられるものだとすると、結局それは現在の免許申請を、事務手続き上少し簡略化するだけの話だ。本当の包括免許は、当該免許で許される事項を、当該被免許人にすべて無条件に許可するものでなければならない。無線機の技適、保証認定制度を温存し、そのコストを免許を受ける者に負わせる制度である。このような似非包括免許をJARLは受け入れるのだろうか。

国家試験も、免許制度も、結局、アマチュア無線を志す人々のことを考えていない。官僚の天下り先の確保、天下り団体の利権のことだけしか考えていないのではないだろうか。

行政主導の包括免許? 

とあるネットのサイトで読んだのだが、あるJARL地方支部の総会での話。あるJARL役員が、総通の私設(?)課長と行き違った際に、「包括免許を検討しているから・・・」と言われたそうだ。それを報告なさっていた由。

包括免許制度の開設は、JARLの要望もあったのことだろうが、結局、行政主導で包括免許が進んでいるということではないのか。行政は、何らかの利権確保を考えて、制度設計する可能性が高い。米国のような自由な包括免許にはならないような予感がある。規制改革、規制撤廃としっても、必ず何らかの新たな規制、または天下り団体による規制がついてくるのが常なのだ。強力に事前に働きかけても、最後に形式的なパブコメ募集で制度設計はお仕舞になってしまう。

JARLは、一体何をしていたのだろうか。包括免許が話題になったのは、1980年代だった。それ以降、全く進展がなかった。耳にしたところでは、JARLこそが包括免許制度にブレーキをかけてきた、という話だ。保障認定制度での利権がどうも絡んでいたらしい。そして挙句の果てに、「行政主導」で制度変更が行われる可能性が出てきた。恐らく、国際標準の自由な包括免許とは似ても似つかぬ、歪な免許制度になるのではなかろうか。ここで、新たな規制のついた免許制度ができると、また30年、40年間変更されずに、その硬直化した免許制度が続くのではあるまいか。「移動局と固定局の区別」など笑止千万である。海外の局に説明するのが難しい制度だ。これに似た新たな規制が加わり、それに付随して、何らかの利権が行政、関係者に転がり込む、という制度設計が行われるのではないか。JARLは、そうした行政の利権漁りに否と言ってきたのだろうか。一緒になって利権に与るとしてきたのではないか。

医療の世界でも、行政の利権を温存するだけでなく、新たな利権を生み出す、同じような制度の変更がいろいろと行われている。日本の官僚制度は、日本という国が沈没しないと生まれ変わらないのだろうか。官僚制度が、日本を沈没させる大きな重しになっている。

最近の交信から 

今週末は、RDX・・・ということはロシアンDXコンテストか。ローバンドがヨーロッパを主としてにぎやか。いつものことながら、あのナンバーを交換する機械的作業がなぜあれほどコンテスターを狂わせるのか、不思議だ。ハイバンドでKF7E Jimと交信。彼もコンテストを避けて、WARCバンドに出ていたのだが、私のコールをRBNで発見し21メガに移動してくれた由。仕事のこと、お嬢様の仕事のことなど。

昨夜、7メガでJA7WTH Hiroさんにおよび頂いた。2か月ぶりか。7メガはスキップ気味で、3.5メガに移って頂いた。救急診療施設での仕事を続けておられる由。今月74歳におなりになったそうだが、本当に頑張っていらっしゃる。仕事場で新しい建物を建設中で、その目途が経つまでは仕事を続ける由。CWにカムバックなさってから4年目だそうだ。こう言っては大変失礼にあたるが、受信能力が格段に上達なさったことを感じた。若いころに覚えたCWだろうし、英語の力もお持ちだったことから、実現したのだろうが、ご本人の打ち込みが、この上達をもたらしたのだと確信した。また、2年前の夏ハムフェアでお会いしたように、直接お会いしましょう、と言ってお別れした。

最近の交信の羅列になるが、一昨日だったか、Matt N7EGが、踊る様なバグキーで呼んでくれた。半年ぶりくらいだったか。SSBに出ていた、とのことで、ちょっとびっくり。根っからのCW oprだと思っていたからだ。シャックのテーブルの上に置かれたアスタティックのマイク向かって話している様子、想像するのが難しい。以前お聞きしていたネットに参加しているのかと尋ねると、違う、仲間と定期的に7メガの上の方で交信しているのだ、とのこと。この5月には92歳になる由。お元気だ。

Mattに続いて呼んでくれたのが、Dave W7AQK。彼は、Jimと同じく昔からの私の知り合いで、3年近く前にシアトルで直接お目にかかった方だ。Mattとは数マイルの距離しか離れていないローカルの由。現在、彼がFOCのメンバーに推挙されつつあるので、それについてちょっとお話しした・・・後で共通の友人が教えてくれたのだが、Daveは、難関の英国のスポンサーがついたので、メンバーになれる可能性はかなり高まった。アンテナが制限された地域にお住まいで、Sigma何とかという変形バーチカルダイポールと、R8しかない環境で良くやっておられる。某KIH氏にも頑張ってもらいたい・・・全くの蛇足。

Daveのあと、RenoのJim KI6WJが呼んでくれた。MattもDaveも同じSSBの交信仲間だそうだ。CWオンリーかと思っていたが、SSBでおしゃべりをしていたとは正直ビックリ。昨夜、再びお会いしたDaveに、このことを言うと、それは「RVに関心のあるハム」のネットだそうだ。RVの修理方法等いろいろ有益な情報を得られる由。そういえば、Jimもつい先日まで2か月間車での旅行にでかけていたのだった・・・。

何か一つの興味、関心事でつながったネットというものがあることは、初めて知った。インターネットと同じなのだ。そのテーマについて情報交換をしながら、友好を深める、なかなか良いではないか・・・SSBというところが引っかからないでもないが、ハム人口の多い米国ならではの無線の利用方法だと感心した。インターネットの方が、効率的かもしれないが、無線でのやり取りは、「顔」の見える付き合いではあるのだろう。

薬剤師数推移から、医師数の将来が見える 

薬剤師の国家試験が難しくなっているようだ。合格率は6割そこそこだ。昨年よりも2割近く下がっている。大学によっては、学力の低い学生を卒業させぬところもあるだろうから、実質の合格率は5割前後なのではないか。厚労省のコメントが振るっている。「学生の質が低下したのではないか。」というのだ。

薬剤師数は、右肩上がりに増え続け、20年ほど前の2倍を超えている。これは、OECD平均の2倍である、ということだ。この増加の引き金は薬学部の増加、その学生数の増員である。行政が、意図的に薬剤師を増員し続けたわけだ。その挙句に、試験問題を難しくして、合格者を減らしている。薬学部を出てから、薬剤師免許のいらない化学系の仕事につく選択肢もあるだろうが、それには薬学部の4年制のコースがあるし、理学部・工学部で十分そうした人材の教育は可能だ。試験問題の難易度による、薬剤師数の操作は、あまりに杜撰な薬剤師教育行政手法ではなかろうか。

厚労省のデータはこちら

このデータで、医師数の推移も見ることができる。やはり右肩上がりに増えている。医師が足りないから、医師増員だ、という短絡的な対応の結果だ。医師数の不足は、僻地、さらに特定の診療科の問題であって、全国的な不足とはいえなっくなっている。だが、医師数の増員は止まず、このままでは薬剤師の状況の二の前になる。20年ほど前は、行政当局は医師数は足りていると盛んに言っていた。それがいつの間にか、大量生産へ方向転換し、現在の状況になっている。

恐らく、薬剤師同様、国家試験で、医師数も加減できると行政当局は考えているのではあるまいか。あまりに無責任である。6年間の専門教育を受けた挙句に、資格を取れぬ若者が年々蓄積されてゆくとしたら、そうした専門教育の制度設計をした行政の責任は極めて重い。

医学部を出たけれど、医療に従事できないという学生が生まれるのも、そう遠い将来のことではなさそうだ。責任は、行政当局にある。

通信傍受法改正案 

通信傍受法に基づく、警察の盗聴は、昨年時点で64番号、傍受通話数は1万回を超えたらしい。

電話の盗聴は、犯罪捜査で有用な手段になりうるのだろうが、一方、権力がこの手法を乱用した場合、国民が監視下におかれる可能性がある。警察は、大きな公権力を持つ。警察には公安部門が、盗聴を頻繁に行うことになる危険性も考える必要がある。対象とされる犯罪類型などどうにでもなるのではないだろうか。秘密保護法が、盗聴の内容にもかけられることも考えうる。

権力こそが常に監視されるべきなのだ。盗聴のような密室の捜査手法には危ういものを感じる。盗聴が社会の中で当たり前のように行われる社会は健全ではない。


産経ニュースより引用~~~

通信傍受法改正案 「盗聴社会招く」と18弁護士会が反対声明

 埼玉や千葉など18県の弁護士会は13日、政府が通信傍受の対象犯罪拡大を盛り込んだ法改正案を閣議決定したことに関し「対象拡大に歯止めをかけなければ、国家が市民を監視する盗聴社会の到来を招く危険がある」と反対する声明を各会長の連名で発表した。

 声明は、捜査で電話やメールを傍受する際、NTTなど通信事業者の立ち会いが不要になることについても「手続きの効率化で簡単に傍受が可能になる。捜査機関が傍受に依存し、乱用の危険が増加する」と指摘した。

 傍受対象は現在、薬物犯罪など4類型だが、改正案では組織性が疑われる殺人や放火、強盗、詐欺、窃盗など9類型の犯罪が追加された。

医療介護を民間資本の草刈り場にしてはならない 

経済財政諮問会議が、医療介護等の公的事業の「産業化」を提言している(ちょっと前のポストでも述べた)。これは、小泉構造改革当時から繰り返し提言されてきたことであり、日米構造協議で米国が主張し続けてきたことでもある。

要は、医療介護の分野で、経済界に金儲けをさせろ、そして公的支出を減らせ、という主張である。この主張が、社会的共通資本である社会福祉制度を如何に破壊するかということも、このブログで繰り返し述べてきた。安倍内閣は、それなりの支持率を保っているので、この破壊的行為を実行に移す可能性が高い。

巨大資本が医療介護を経営するようになると、彼らは利潤追求を第一に考えるようになる。公的なコストは確かに減るだろうが、民間資本による高コストは結局患者に負わせられる。民間保険が必須になるが、それは高コストであり、かつ被保険者に制限が多くなる。治療法、治療薬の制限、医療機関の制限等々である。ここでは、医療従事者も患者も、そうした資本に隷属することになる。

医療の生産性を向上する(端的な指標は入院期間の短縮)ことにより、医療費を削減するべきだとの提言も以前と変わりない。それによって公的コストが削減されたら、その分を社会保障の充実に回すのではなく、さらなる公的負担の削減に回すべきだと、経済財政諮問会議は主張している。

経済財政大臣の甘利明氏は、歳出カットができたら、そこに民間投資を誘導し、さらに税収を増やすべきだ、と述べたという。医療介護への公的支出を減らす、そこに生まれた民間業者ができる事業をどんどん誘致し、そこで金もうけをさせ、税収をあげる、ということだ。政府、財政当局にとっては、医療介護への公的予算を削減、さらにそれにより税収増と、二重に旨みのある話である。繰り返すが、民間資本の利潤、さらにこの二重の国家財政収入増は、すべて国民が支出することで生まれる。

Bob W7BV 再び 

Bob W7BVのことは、このブログで何度か取り上げた。こちら

今夕、7メガをぼーっとワッチしていると、彼がCQを出している。2,3度、そのまま聞いていたが、誰も呼ぶでもないので、私がお呼びした。もっと早くとも思ったのだが、あまり強くなかったのだ。

半年ぶりの交信である。関節炎・・・といってもリューマチではなく、変形性関節炎のようだったが、があり、痛みがある以外、元気だとのこと。PCのトラブルがあり、無線にこのところ出ていなかった由。トラブルシューティングできたので、また無線に出てきたようだ。KX3にKPA100で、100Wという設備。道理であまり強くないはずである。でも、静かなバックグラウンドで、ほぼ了解できた。

教え子たちからの要請で、今でもいろいろなところを旅しているらしい。これがどのような目的なのかは分からなかったが、恐らく学会関係で、近々ボストンを訪れるらしい。雪が酷く積もっているようなので、心配だと仰っていた。それにしても、世界各地の教え子から訪問するように頼まれるとは、学者としての力量は勿論のこと、人格的にも慕われている方なのだろう。彼がもう完全にリタイアしてから7年経つ。

御子息に生活上の問題があり、そのためにオハイオに時々出かけていたことも伺った。私の家族のこともお尋ねくださり、ご報告すると、喜びと心配を共有してくださった。

最近、無線で交信しても、自分語りだけの方が結構多い。特に老齢になると、自分のことだけで精一杯のようだ。会話は、お互いに相手に関心を抱き、共感を覚えて初めて成立する。その会話が成立しないことが何と多いことだろう。これは無線に限らず普段の人間関係でも言えることなのだが・・・。最近、無線への関心が少し低下しかけたのは、この点で、どうもなぁと感じることが何度かあったからでもあった。Bobと久しぶりにお会いして、こうした会話こそ、私の求めるものだ、という気持ちを新たにした。だが、現実は、なかなかそうはいかないのだが・・・。

日本にまた来ることgあれば、是非よるようにとBobに申し上げてお別れした。

沖縄の問題は、日本が本当に独立国であるかどうかの問題 

沖縄は、全体の意思として、辺野古基地建設に反対の意思表示をしている。日本の米軍基地の7割以上が、国土の0.6
%を占めるに過ぎない沖縄にあることに否を言っている。

これは、日本が独立国であるかどうかの問題だ。沖縄のこれまでの苦痛に満ちた歴史、そして脱米軍基地という意思を、同胞、我々自身の問題として受け止めるか否かということだ。そこに住む人々の支持がなければ、安全保障もへちまもない。米国はそれを良く分かっているはずだ。分からないのは、防衛・外交官僚と、現政権の政治家である。日米関係の固定化だけを考えているとしか思えない。終戦後70年間、実質的に占領軍たる米軍、それも海兵隊が、沖縄に駐留し続けるのは、独立国としてあるまじきことだ。

現政権は、どうも本当の愛国者ではないらしい。

以下、引用~~~

防衛相、知事対話拒む 「会っても意味ない」

2015年3月14日(土)7時31分配信 琉球新報

 【東京】中谷元・防衛相は13日の記者会見で、昨年12月に就任した翁長雄志知事との会談が実現していないことに関して「対立が深くなるとしたら、会っても意味がない」と述べ、翁長知事が米軍普天間飛行場の辺野古移設に反対している状況では会う必要がないとの考えを示した。翁長知事が辺野古沖のサンゴ損傷調査のため、臨時制限区域内への立ち入りを米軍が認めるよう沖縄防衛局にあっせんを再度依頼する考えを示したことに対しては、米側との再調整の要請には応じない方針を示した。

 中谷氏は、翁長知事が辺野古沖の海底ボーリング調査再開に対し「大変遺憾だ」などと述べたことについて「コメントを聞いていると工事を阻止するということしか言っていない。もう少し沖縄県や日本の安全保障などの点を踏まえて考えてほしい」と批判し、移設計画への理解を求めた。
 翁長知事との会談の可能性については「双方の主張がより深刻になるのは良くない。ご理解いただけるようにこちらとしても誠意を持ってやっている」と述べ、否定的な見解を示した。
 臨時制限区域内での県の潜水調査を再調整する考えがあるかについては「米軍が運用上の理由で立ち入りは認められないと回答したと承知している。それ以上のことは考えていない」などと述べた。
 一方、菅義偉官房長官は13日の会見で、翁長知事との会談に関して「国と地方が連携を深めていく中で対話の機会が設けられていく。移設への理解が得られるよう努力していく」とした上で「政府の窓口は山口俊一沖縄相だ。何回となく翁長氏と会談し、考え方は伝わっている」などと述べるにとどめた。
 山口氏は会見で、知事との会談を検討しているとして「何とか橋渡し役になれればいい」と語った。
 翁長知事は就任あいさつ、予算措置へのお礼で上京した昨年12月末とことし1月中旬に山口氏と会ったが、安倍晋三首相や他の閣僚らは会談に応じていない。

国債をリスク資産と評価することを検討 

株価の上昇が続いている。買いを入れている主体は、外国勢らしい。短期の投機的資金なのだろう。今年度の予算は、96兆円と過去最高の規模になるようだ。

一方、バーゼル銀行監視委員会が、国債をリスク資産と位置付けることを検討していると報じられている。リスク資産となれば、銀行は巨額の引当金を積み上げなければならなくなる。日銀は272兆円、民間銀行は178兆円もの国債を買い込んでいる。国債にはリスクがあるということになれば、金融機関の負担さらに信用の問題が出現する。

異次元の金融緩和策が、何をもたらすのか、この先、遠くない将来に明らかになる。

放射能環境汚染は続く 

東電福島第一原発事故では、原発内の放射性物質の高々数%が、環境中に放出されたに過ぎない。それで「あの程度の」環境汚染で「済んでいる」わけだ。

もっと大規模な爆発があり、また風の向きが西側であったら、日本のかなりの部分が強烈に汚染されたはずだ。

当局の公表したストロンチウムによる土壌汚染のデータが、おかしいという話もある。ストロンチウムは、遠くに飛散しにくいといわれていたが、チェルノブイリの経験では、原発からの距離に反比例して土壌汚染を起こしていることが分かっている。が、福一のデータでは、それが見られず、測定した地点すべて低値ということになっているらしい。ストロンチウムは内部被曝を起こすと、カルシウムと同じ挙動をするために、骨に沈着し、骨の悪性腫瘍を起こしやすい。当局が、測定データを操作していることはないのか、測定をしっかりしているのか、今後とも注目する必要がある。

数%しか環境中に放出されていないという放射性物質だが、かなりの量がメルトダウンした核燃料のなかにあり、それにアクセスし、処理することはできない。環境汚染は様々なルートで続く。事故がコントロール下にある等と言うのは、嘘も良いところだ。

放射性物質の環境汚染が続くことを、この記事は示している。

以下、引用~~~

放射能濃度、30倍上昇=汚染雨水漏れ近くの地下水-福島第1

2015年3月11日(水)22時30分配信 時事通信

 東京電力は11日、福島第1原発で採取した地下水からストロンチウム90などのベータ線を出す放射性物質が1リットル当たり1万1000ベクレル検出されたと発表した。濃度は前回9日採取時と比べて約30倍に上昇した。
 地下水の採取場所近くでは、放射性物質に汚染された雨水約747トンがタンクのせきから流出したことが10日に判明。東電は汚染雨水によって地下水の放射性物質濃度が上昇した可能性もあるとみている。
 東電によると、地下水の採取場所近くにはタンク群があり、周囲をせきで二重に囲んでいる。せきには放射性物質が付着しており、降った雨も汚染される。10日に外側のせきから汚染された雨水が流出していることが確認され、ベータ線を出す放射性物質の濃度は最大で同8300ベクレルに上った。 

3・11を迎えて 

東日本大震災から4年。

当時、拙ブログに記した記事を読み返しつつ、その日々のことを思い出していた。

当地でrは、震度は5か6程度だったろうか。立っていられぬほどではなかったが、丁度かかっていた眼科の受付の事務員たちは、悲鳴を上げて、しゃがみ込んでいた。外に出てみると、コンクリート電柱がまるで柳のように揺れていた。それまでの地震に比べると、持続時間が長かった。仕事場に戻ると、出入口のガラス製のドアは破損。自分の部屋は、本やテレビが落下、中に入ることができなかった。

自宅も大同小異。電気のないなかで、一晩を過ごした。寒く、暗い夜だった。だが、翌日には電気が復旧。ほかのライフラインもほどなく回復した。テレビで繰り返される、津波と原発事故の様子の映像を、ぼーっと見ながら、何もする気力がおきず、一週間ほどを過ごしたような気がする。

多くの友人たち、知り合いから、状況の問い合わせや、励ましのメール、電話を頂いた。米国から電話をくれた、Jim N3JT、それに元軍医で日本に滞在したことのあるDavid W0FBIが、奥様ともども日本に援助に駆け付けたいと言ってくださったことが記憶に残っている。

福島原発の状況がいつも気になっていたが、数日で日常生活に徐々に元に戻って行った。母親の入っていた施設では、2,3日インフラが途絶えていたようだった。寒い中、どれほど心細い思いを母がしたことだったか。翌月下旬に、母はろうそくの火が消えるようにして、この世を去った。

だが、同じような状況の、または生活インフラは回復しても、コミュニティや家族と離ればなれになった方が数多くいらっしゃる。ご家族、友人を、地震、津波またはその後の震災関連の問題で亡くされた方も数知れない。そうした方々に思いを巡らし、できることをし続けなければならない、と改めて感じる。

東電福島第一原発事故の教訓が生かされようとしていないことが特に気になる。同事故で環境に放出された放射性物質は、原子炉に存在した放射性物質全体の数%に過ぎない。この事故が、この規模で「済んでいる」のは僥倖に過ぎない。また、メルトダウンをした核燃料は、まだ状況が分からず、周囲の環境を汚染し続けている。その一方で、経済界の要求を容れ、他の原発を政府は再稼働しようとしている。深刻事故時の周辺の住民の避難計画もきちんと立てられぬまま、である。他の原発に深刻事故が起きたら、その時は日本という国家が存在しえなくなる。この事実を忘れずに、自分の意志表示を続けなければならない、と思う。

地域医療介護総合確保基金 

地域医療介護を支援するために、地域医療介護総合確保基金という予算が組まれている。厚労省の当該ページには、この基金の目標について、このように記されている。こちら

『医療及び介護の提供体制については、サービスを利用する国民の視点に立って、ニーズに見合ったサービスが切れ目なく、かつ、効率的に提供されているかどうかという観点から再点検していく必要があります。また、高齢化が急速に進む都市部や人口が減少する過疎地等においては、それぞれの地域の高齢化の実状に応じて、安心して暮らせる住まいの確保や自立を支える生活支援、疾病予防・介護予防等との連携も必要です。 』

昨年度は524億円。地方自治体ごとに、予算配分される。厚労省のに都道府県ごとの事業内容が上記サイトにアップされている。

試しに、茨城県の事業内容をざっと見てみた。県を九つの区域にわけ、その各々で事業内容を決め、それに対して予算を付与する、という形である。主要なものは、ナースセンターという名の人材確保組織の立ち上げ、医療介護スタッフへの研修事業、中には小さな箱ものもある。県の医師会、歯科医師会、薬剤師会、看護協会と協議して決めているというが、結局は、県が事業内容を選定し計画をたて、それを民間に委託するという形式になっているようだ。各事業の予算規模は、数千万円から2億円程度。なので、地域ごとに、事業内容は、種々雑多である。統一されているとは言えない。さらに、重要なことは、事業の内容は、新たな制度の立ち上げが主である。結局は、行政の事業の拡大である。中には、地域リハビリテーションネットワークの充実のために、県立医療大学にある県支援センターに新たに委託職員を配置する、という事業もあった。これは明らかに行政職員の増員である。恐らくは、県庁、さらに上級官庁である厚労省にも、これらの事業を統括するためのポストが増やされているのだろう

「ネットワーク形成、センター立ち上げ、研修」といった事業(行政は、こうした用語を魔法のおまじないのように繰り返す)で、現在の医療介護現場の状況が改善するのか。乏しいマンパワー・収入の現状を、システムを弄ることだけで改善することはできまい。救急医療の改善策等もっとも緊急を要する事項は無視され、現場の厳しい状況を改善しようとする意思が全く感じられない。

一言で言えば、困難な地域医療介護の状況を利用して、行政が焼け太りをしている、ということだ。

地域医療介護の現状でいえば、診療報酬が減らされ、さらに厳しい状況になっている。そうしておいて、地域医療介護のためと称して、このように行政の利権を増大させている。最初に引用した、この基金の目標が何と白々しく見えることだろう。医療介護現場が本来得られるはずの収入を、行政が自らの利権のために収奪している、ということではないだろうか。

ロハス・メディカル 

このブログを始めたころ、このロハス・メディカルという媒体、その発行人である川口氏の名前がしばしばネットで目に入ってきた。あの福島県立大野病院事件が起きたころの話だ。正しい論陣を張っておられると感心したのを思い出す。

その川口氏が、ロハス・メディカルを創刊した経緯を、下記の記事で記しておられる。既存のマスコミに対する、強烈な批判だ。その欠点を医療報道の面で補おうという貴重な仕事をなさっている。

当時、医療現場から様々な声がネット上で発信されていた。が、数年のうちに、多くは消滅してしまった。問題が解決したのだろうか、否そんなことはない。日常の仕事に忙殺されたか、それとも変わりようのない現状に絶望したのか、恐らくその両者だろう。何も聞こえなくなってしまった。今後、日本という国が内外の問題で大きく揺れ動き、それに伴い脆い医療というシステムが崩れようとしている。医療現場からの声がもっと発信されるべきなのだが・・・。

そんな状況で、医療以外の立場からではあるが、センセーショナリズムから距離を置き、医療の問題について適切な発言、情報発信を続けてくださるロハス・メディカル川口氏には期待をし、支持してゆきたい。

MRICより引用~~~

儲からない書籍を出版する意味

ロハス・メディカル編集発行人
川口恭

2015年03月09日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp
---------------------------------------------------------------------
情報には、受け手にお金を払ってもらいやすいものと、そうでないものがあり
ます。

以下二つの文章は、どちらも地球の有様を正しく表現しています。
(1)地球には、海抜8000メートルを超える山と水深10000メートルを超える海溝
があります。
(2)地球は、半径約6400キロメートルのほぼ球形です。
どちらにもウソはありませんが、内容は随分と違います。そして、現在の商業的マスメディアを通じて与えられる情報は、?のように平均から逸脱したものばかりです。受け取る側が?のように平均的な姿を知らない場合、局所的には正しいのだけれど全体としては大間違いという誤解をしてしまう可能性があり、実際に多くの誤解が生じていると考えます。

ちょうど10年前、若気の至りで記者として11年半務めた朝日新聞社を退社し、しかしすることもなく暇を持て余していた私に、大学剣道部時代の先輩だった国立がんセンター中央病院の医師が「マスコミが変な情報を発信するせいで、誤解した患者さんとの間がギスギスして困ってる。患者さんは、診療まで病院で長時間待っているので、その間に読んで誤解を解いてもらえるようなフリーペーパーが欲しい。作らないか」と持ちかけてきたことから、現在の私はあります。先輩に言われた半年後に医療機関の待合室に配置する月刊無料雑誌『ロハス・メディカル』を創刊、気づけば9年半が経過しました。今では月刊20万部。健康で病院と無縁な人には、その存在を全く知られていない一方で、首都圏のブランド病院を受診したことのある方ならほとんどの人が存在を知っているという不思議な雑誌に育っています。

9年半発行し続ける過程で色々な試行錯誤を行い、創刊前に持っていた仮説の多くは間違っていたな、とか、考えが浅かったな、という結論になりました。
しかし一つだけ、やはり正しかったなと思うことがあります。
それは、情報には、受け手にお金を払ってもらいやすいものと、そうでないものがあるということです。その差は、情報の種類ではなく、ベクトルで生じます。
前者は、ある分野で既に平均より優れている人がさらに平均からの差を広げられるような、端的に言えば格差拡大のベクトルを持った情報です。後者は、そのようなベクトルを持ちません。
そういう目で眺めてみれば、お金を払ってもらう必要のある商業的マスメディアの情報が「平均を逸脱したもの」に偏るのは自然なことです。
しかし、この特性は、日本の供給過少気味な公的医療制度と極めて相性が悪いのです。日常の医療現場で必要とされているのは、平均像を伝える、情報の格差をならすようなベクトルの情報だからです。
患者が医療を上手に利用するためにも、医療提供側が限りある人的資源を有効に活用するためにも、まず患者は医療の実像を正しく認識しておき、その上で自分の要求水準を調整する必要があります。つまり「山」や「海溝」のことを知る前に、「地球は丸い」ことを知る必要があるのです。しかし医療の世界は専門性が高いので、普通の人は、自分が医療のお世話になるまで、医療の世界における「地球は丸い」がどういうものか知るはずもありません。その実像を本来は医療従事者が説明すべきと思いますが、人手不足で現場に余裕がないために、私に話が回って来たわけです。そして先輩から話を聴いた時、そういった類の情報に対して、患者は恐らくお金を払ってくれないだろうと考えました。私が「無料」雑誌という発行形態を選んだ一番の理由です。先輩にフリーペーパーと言われたから、無料を選んだわけではありません。紙媒体を作ることしか能のない自分が、社会の役に立てるチャンスだと思いました。

さて、創刊前に抱いていた仮説のうち、考えが浅かったと反省しているものも多々あります。最大の間違いが、正確で分かりやすい情報を出し続けていれば、他に類似のものがない以上、いずれ収益は伴うようになり、事業としても大成功するだろうという根拠のない確信でした。
東日本大震災以降どんどん経営環境が悪くなり、『ロハス・メディカル』に対してお金を払ってくれる顧客は一体誰なんだということを突き詰めてみた時、格差をならすベクトルの情報が社会に必要とされていることは間違いないにしても、どうやら経済的合理性だけから見た場合の顧客はいないようだということ、とすると私のしてきたことはビジネスではなく公益活動だったということに遅ればせながら気づきました。通常のフリーペーパーは、掲載する広告の効果を最大化するため設計されているものですが、そういうことを一切考慮に入れていませんでした。
気づくのが遅かったため、ビジネスモデルがおかしいという自覚のないまま多くの人を巻き込み、今のところ迷惑をかけっぱなしになっています。節目の創刊10年が近づき、そろそろかけた迷惑の恩返しもしないといけない、と強く考えるようになりました。

個々にはそれぞれ恩返しするとして、社会的には『ロハス・メディカル』をもう少し広く知ってもらって、その公益活動的な価値を考えてもらえたら、関わった人たちも少し胸のつかえが取れるかなと思いました。そこで、まずは特に自信のある「情報格差をならすベクトルの情報」を集めた書籍を、クラウドファンディングも活用して最低限必要な経費分の価格で出版し、広く世に問うことにしました。
それが『がん研が作った がんが分かる本 第2版』です。我が国最高峰のがん治療施設「がん研究会有明病院」の指導層にいるスタッフ約15人に濃密に関与していただいて、がん医療における「地球は丸い」にあたる情報を、基礎から最先端まで並べました。
読んでおけばイザという時に医療と上手に付き合える情報がギッシリ詰まっています。トリビア的な情報も含まれており、例えば、がんになったら医療用麻薬を積極的に使った方が命は延びるらしいとか、がんになったら炭水化物より不飽和脂肪酸を積極的に摂った方がいいらしいとか、知っていましたか? 2月26日までは初版丸ごと、第2版発売日の27日以降は、前半4章分を電子書籍で無料公開していますので、騙されたと思って、ちょっと読んでみてください
。(http://lohasmedical.jp)
そして、こんな儲からない雑誌を作っているアホがいるんだなあ、それを応援してくださる奇特な方がいるから9年半も続いたんだろうなあ、と知っていただけたら嬉しいです。

CWによる会話 

昨夜遅く7メガでCap W0CCAと会った。昨年春、彼の住むコロラドでリンゴの花が満開になっていた時期以来の交信である。あちらは、まだまだ春の息吹は感じられぬ様子だ。こちらはあと1,2週間もすると、草むしりと種まきを始めることを申し上げた。ガーデニングのために、雨水を使うのか、それとも灌漑用水を用いるのか、と尋ねられて、その質問の意味が取り切れなかった。庭や、畑は、雨水で潤すのが、当然のことだったからだ。しかし、彼の住むコロラドは、年間降雨量は極めて少なく、灌漑用水がどうしても必要になる、ということだった。少し、想像力を働かせれば、理解できることだったのだが、改めて住む地域、社会で、「常識」が違うことを実感した。

これが、政治や経済の話になると、もっと大きな違いがあることに気づかされる。米国の一般的な市民は、少なくとも無線で知り合うような方の多くは、保守的である。オバマケアは、彼らの独立の精神を冒すものであり、さらに医療保険の負担がさらに大きくなるので、絶対反対だ、といったスタンスの意見はよく耳にする。米国の医療制度が民間保険に依拠しており、また基本的に自費診療であるために、医療費の総額が世界で一番多くなっていることや、オバマケアで無保険者が5000万人程度少なくなったことは評価して良いのではないか、と言っても、彼らにはあまり通じない。オバマケアが、妥協の産物になってしまっていることを考慮しても、あの米国流の考えは、我々、そして恐らくヨーロッパの社会民主主義的な発想とは相いれない、と感じる。

以上のことは前置き。このように異文化、異なる地域で生活する人々と、直に話しをし、身近なできごとから、彼らとの相違を理解することができるのは、アマチュア無線の特権の一つだろう。なかでもCWというモードは、我々の思考と同期する速度で話しが進み、かつ英会話で我々(否、私)の不得意とする発音、ヒアリングが必要ない。CWは、少しじっくり話をするため有用なモードなのである。

特に、ある程度の速さで進むCWの会話は心地よい。電離層という不確実性のある通信環境を用いて、その一瞬でどんどん消えてゆく情報のやり取りをする、場合によっては、それを聴いている友人がいて、後から呼んでくれたり、仲間に入ったりする。その不確実性、一回性、そして国際性が、我々を惹きつけるのだろう。

ただ、早ければ良いというものではない(少なくとも、私にとっては)、早すぎると、話題についていけても、少しじっくり考える余裕がなくなる。面と向かって、思いついたことをべらべらしゃべることに似てくる。CWによる会話は、そうしたおしゃべりと、手紙を書くことの中間にある。両者の良い点を併せ持つ交流手段と言っても良いだろう。少し、余裕をもって話ができる程度の速度を保つことだ。

そうしたCWによる会話が上達するためには、まずコードを覚えることは当然の前提だ。その上で、CWを用いて、または印刷された英文をある程度の速さで読むこと。情報は、印刷物とは違い、一瞬で消え去って行くので、正確なスペルをもとに、文章の構造、意味を把握する訓練が必要になる。速読に対応すると言えるだろうか。繰り返し述べている通り、送信よりも受信、即ち読むことである。

あぁ、またお節介かつ自分の力量をわきまえぬ物言いになってしまった。この辺で、お仕舞にしておく。

これは3年前のN6TTとの交信。当時は、毎夜のように、7メガで彼と高速のラグチューを楽しんでいた。この速度は、私にはやや早すぎかな・・・。



このクリップ、再生できぬ場合は、こちら・・・http://youtu.be/Hxu_WfAYlQk

英語でのCWの上達法について 

英語によるCW交信を上達するにはどうしたら良いのか、私がとやかく言えるほどの力量もないのだが、一般論としては、次のようにまとめられる。

〇アルファベットに対応するコードを覚える。音で覚えること。覚えるための道具は何でもよい。

〇英語で読むこと。語彙を増やす。この場合、会話ではなく、基本は確実に読めることである。スペルも確実に記憶する。

〇送信は、英作文が対応するが、送信=英作文の重要性は、受信=読むことの1、2割だろう。あくまで、読む訓練を優先させる。送信の定型的な文章を記憶するのは余り意味がない。それをそのまま使うシチュエーションなどめったにないからだ。

〇オンエアーでnativeの交信に耳を傾ける。交信の展開の仕方、良く用いるフレーズ、単語に慣れること。交信のエチケットを習得すること。

〇話題は、自分のこと、家族のことから出発して、政治や生き方の問題にまで進展するはず。そうした面で、勉強と、自己鍛錬が必要だ。自分の意見をしっかり持ち、表明できること。同時に、相手の言うことをしっかり理解すること。ここが面白さの一つでもある。

CWopsのK6RBからメールがあり、CWのビギナーを教育するCW Academyというプログラムを、JAでも開始してもらいたいとのこと。在日のハムであるWA6URYと協力して、プログラムを始めるようにとの依頼だ。正直、少々当惑している。米国で用いた方法論でこのプログラムを進めるようにとの指示だが、nativeの訓練と、日本人ハムのそれとは異なるはずだ。コードを覚えるのは同じかもしれないが、我々にとっては、英語の壁がある。さらに、CWで会話を楽しみたいと、真剣に考えているハムがどれだけいるのだろうか。はてさて、どうなるのやら・・・。

医療費負担増 

医療費負担増の全体像が、明らかにされた。昨年暮の選挙の際には、このようなことは一言も政権与党の口からは出てこなかったことである。高齢化の進展で負担を増やさざるを得ない面はあるが、「患者申し出療養」というへんてこなネーミングの混合診療拡大策が目を引く。

青字がブログ主のコメント。

以下、引用とコメント~~~

医療改革、暮らしに影響 高齢化、医療費増に対応

記事:共同通信社

15/03/04

 政府が進める医療保険制度改革には、高齢化や医療費の増加に対応するため多くの見直しが盛り込まれた。政府は3日、関連法案を閣議決定し、2015年度から順次着手する。暮らしや家計にもさまざまな影響がありそうだ。

 【国民健康保険(国保)】

 18年度から都道府県が運営する。保険証は市町村名から都道府県名に変わる。国保の規模を大きくすれば負担を分散でき、保険料の急激な上昇を避けられる利点がある。

しかし、保険料は市町村ごとに決めるのであるとすると、保険料の急激な上昇を避けられるという意味が不明。

 都道府県が担うのは、全体の財政運営や医療を効率化する計画づくりだ。その年の医療費の推計を立て、市町村ごとの年齢、所得などによって集めるべき保険料の総額や標準的な保険料率も決める。都道府県の取り組みで全体の医療費が下がれば、市町村ごとの保険料総額も減る。

 市町村は実際の保険料率を決め、集める。高い納付率が達成でき、医療費を抑えられれば、都道府県が示した目安より保険料額を下げることもできる。手続きはこれまで通り市町村で受け付け、健康づくり事業も担う。

健康保険の中央集権化ですな。都道府県が、高齢化の激しい市町村の保険財政を立て替えてくれるのかと思いきや、そうしたことは全くなく、市町村に納付率や保険料率の指示を与え、その達成に応じて、毀誉褒貶するだけらしい。これでは、行政の事務の二重手間になるだけのような気がしないでもない。

 【総報酬割】

 75歳以上の医療費を支えるため、現役世代が払う支援金の計算方法が15年度から変わり、所得が高い人ほど負担が大きくなる。17年度に全面導入されると、大企業社員の健康保険組合全体で1500億円、公務員の共済組合では1千億円の負担増となる見通し。

保険負担に累進性が大きく導入されるというのも、ちょっとおかしな気もするが、火の車の健康保険財政なので、仕方のないことなのか。やはり、公務員の収入は大企業並みであることが、ここでも判明。

 給与水準の高くない約500の健保組合は負担が減る。約900組合の負担が重くなり、保険料アップにつながる。

 中小企業の従業員が入る協会けんぽは2400億円の負担が減る。ただ政府はその分を公費から減額するため、加入者の保険料には影響しない。

ははん、財務省と政府は、社会福祉にはびた一文余計に出したくない、ということだ。これを、選挙の時に言わなくては、うそつきと言われても仕方ない。

 【入院時の食費】

 現在の自己負担額は原則1食260円だが、16年度に360円、18年度に460円に値上げする。在宅患者は食費を全額自己負担しており、入院患者と在宅患者を公平にするのが狙いだ。

公平にする、とい文句が、高い方に合わせる口実に用いらるのは、いつものことか。

 一方、住民税が非課税の人や難病、小児慢性特定疾患の人も負担額を据え置く。厚生労働省は引き上げ対象者を約70万人と見込んでいる。

 【紹介状なしの大病院受診】

 16年度から一定額の負担を求める。負担額は初診時で5千〜1万円を検討しており、今後決める。初診でも救急車で運ばれた場合は不要とし、再診でも紹介状がなければ負担を求める考えだ。

紹介状のない初診には初診料以外がかかるというのは以前からあった制度だが、再診でも徴集するというのは初耳。大病院は、入院患者に専念せよ、ということかもしれないが、大病院と言えども、カツカツの財政状況なので、恐らく外来患者の囲い込みが進行するような気がする。それに、救急車で来院の場合は初診料の上乗せなしとなると、救急車の利用が大幅に増える・・・というか、パンクする予感。厚労省の役人は現実を知らない。

 患者が自分の判断で直接大病院に行くと負担増となる。まずは身近なかかりつけ医に相談し、大病院での高度な医療が必要と判断されたら、紹介状をもらって受診するという流れが進みそうだ。

 【75歳以上の保険料軽減の特例措置】

 現在は低所得者や、会社員や公務員の家族に扶養されていた人の保険料は最大9割を軽減されている。この特例措置を17年度から原則廃止する。対象者は75歳以上の約半数に当たる865万人。年金収入が年80万円の単身者だと、現在の月370円が1120円に増える。

 この見直しは関連法案には含まれておらず、今後具体化させる。負担が大幅に増える人には対策を設ける。

これは、高齢低所得者に対して結構な負担増になる。これについても、選挙では一言もなかった。

 【患者申出療養】

 保険診療と保険外の自由診療を併用する「混合診療」の拡大策で、16年度から始める。初めて行う医療の場合は、患者の申し出を受けて原則6週間、2例目以降は原則2週間以内で安全性や有効性をチェックする。

 国内で未承認の医薬品を使いたい場合など新たな治療を受けられる可能性は広がるが、保険外の医療は原則、全額自己負担となる。

患者申し出療養とは、良いネーミングだとほくそえんでいる当局者の笑い顔が目に見えるようだ。医師が患者に、いくら説明を行い、同意を求めても、情報が医療側に多く偏っている状況は変わらない。患者申し出というと、患者に選択の自由を与えるかのようだが、実質は、自費診療の範囲を増やすことでしかない。米国では、ご存じの通り、自費診療の幅が大きいが、個人の破産の二番目の理由が、医療費支払いに関わるものである。それが、日本の医療にも持ち込まれる、ということだ。我々は、公的保険以外に、高額な民間保険に入ることが実質強制されるようになる。民間保険は、当然のことながら営利企業であり、被保険者への給付を減らすことを至上命題にする。医療に資本主義の論理を持ち込むと、医療費総額は高額になり、国民負担が著しく増えることは、米国の現状が証明しているはずなのだが・・・。「患者申し出療養」というネーミングには、我々の所為ではない、国民の選択の所為だと、官僚と政治家が言い逃れようとする意図が隠されている。

インターネットの利用が進むと 

FOCのMLで、リモートコントロールの無線運用はアマチュア無線の運用か、ハイブリッド運用と呼ぶべきものかという議論が続いている。後者の見解は、あの運用方法を否定的にみる方の意見だ。

リモートコントロールが、アマチュア無線、ことにコンテストの運用に大きな変化をもたらすことは想像に難くない。実際、友人のJohn K3TNはしばしばK4VVというビッグステーションをリモートで運用している。先日のWWCWか何かも、K4VVからK3TNのコールでマルチオペか何かで出て、かなりの成績を上げたらしい。Johnは、自宅ではロングワイアーしか張れない。別なJohn 9V1VVも、同じテーマで投稿していた。彼のところは無線を始めた13年前から徐々に環境ノイズが増え始め、s7から9で常時ノイズに見舞われているらしい。近々、どこかノイズの少ない場所に無線設備を移しリモートコントロールで無線を続けるか、QRTするか、どちらかの選択しかないと述べていた。わが国でも、都市生活者の方は同様な環境、事情のある方が多くいることだろう。

インターネット環境が、アマチュア無線に及ぼした、及ぼしつつある影響は、想像を超える。確かに、便利になった。DXでは、クラスターに必要なDXが出るとアラームが入り、ワンクリックでリグとアンテナのセッティングが済み、後は呼ぶだけ、ということになるらしい。古い考えかもしれないが、こうした便利さがアマチュア無線の面白さを少なくする方向に働く可能性もあるような気がする。便利さ、効率性を追求し始めると、不確定さが減り、運用者の努力、技量が生かされることが少なくなる。すでにインターネットのアマチュア無線への導入、利用は、かなり進んでおり、後戻りすることはない。が、それが進むことで、アマチュア無線の魅力が減り、興味を失う方が出るとなると問題だ。

リモートコントロール、クラスター等で、インターネットを活用する最たる場は、コンテストだ。コンテストの運用者の技量を発揮する余地は、相対的に少なくなっているのではなかろうか。コンテストが自動化されてから、アマチュア無線自体のactivityが下がっているように感じられてならない。これも単なる印象なのだが、自動化されることによって、人間的な要素が減ったということなのではあるまいか。普段の交信は、優れて人間的なものだ。自動化された交信を、交信と考える人々にとっては、普段の交信はあまりにまどろっこしい、ということになるのではなかろうか。

便利になることと、おもしろいことは、時には相反することになる。

壮大な無駄の社会的実験 

数日前、「くすりの福太郎」に引き続き、イオン系列のCFSコーポレーションでも、服薬記録の未記載が発覚した。8万件弱あったらしい。両社が不正に得ていたと思われる診療報酬(薬剤服用歴管理指導料)は、単純計算で1億円になる。この様子だと、他の調剤薬局も同じように未記載で、診療報酬だけ請求していた可能性が高い。

厚労省は、それでも動く気配がない。動くと何かまずいことが露呈するのだろう。恐らく、今春にも行われると言う、薬局関係の診療報酬改定でバッサリこの指導料を減額することで、済まそうとしているのではないだろうか。大甘である。

医療機関であれば、このような不正請求があれば、即刻、監査の上、保険医療機関指定取り消し、さらには詐欺罪で刑事告訴もありうる。

調剤薬局が、服薬記録によって得られる指導料の算定要件は以下の通り。

~~~

薬剤服用歴管理指導料は、患者に対して、次に掲げる指導等のすべてを行った場合に処方せんの受付1回につき41点(410円;ブログ主)算定する。ただし、ハを除くすべての指導等を行った場合は、所定点数にかかわらず、処方せんの受付1回につき34点(340円;ブログ主)を算定する。(ブログ主;行政の個別指導で、服薬記録の記載が問題にされなければ、調剤薬局は、すべての患者に対して41点を請求するはずだ。)

イ 患者ごとに作成された薬剤服用歴に基づき、投薬に係る薬剤の名称、用法、用量、効能、効果、副作用及び相互作用に関する主な情報を文書又はこれに準ずるもの (以下この表において「薬剤情報提供文書」という。)により患者に提供し、薬剤の服用に関して基本的な説明を行うこと。
ロ 処方された薬剤について、直接患者又はその家族等から服薬状況等の情報を収集して薬剤服用歴に記録し、これに基づき薬剤の服用等に関して必要な指導を行うこと。
ハ 調剤日、投薬に係る薬剤の名称、用法、用量その他服用に際して注意すべき事項を手帳に記載すること。
ニ 患者ごとに作成された薬剤服用歴や、患者又はその家族等からの情報により、これまでに投薬された薬剤のうち服薬していないものの有無の確認を行うこと。
ホ 薬剤情報提供文書により、投薬に係る薬剤に対する後発医薬品に関する情報(後発医薬品の有無及び価格に関する情報を含む。)を患者に提供すること。

~~~

要するに、投与薬剤の一般的な説明、服薬状況の確認、後発薬について情報提供である。こういっては何だが、患者の病気の個別の状態を把握しての指導等、手間と専門性が必要となる指導では決してない。一言二言言葉を交わすだけで済みそうな内容に思える。

で、服薬記録の記載を常態として行っていなかったとなると、こうしたお題目が殆ど意味のないものであることが露呈されたといえる。院外処方制度が開始されてこの方、この指導が不十分なために何か大きな問題が起きたということは少なくとも表にはなっていない。

ということは、院外調剤制度の意味がないことを、院外調剤薬局自体が証明している、ということではなかろうか。壮大な無駄の社会的実験である。

それにしても、この問題に対して行政がすぐに動かないのは解せない。背後に何があるのだろうか。院外調剤薬局の梯子が外されるのか、それとも何か別な意図があるのか。いずれにせよ、国民が本来ならば怒らねばならないのだが・・・世論はあまり動かない。

天下りが増えている 

官僚の天下りが、日本社会を劣化させ不必要な公金を垂れ流すもとになっている。

社外取締役の増員を進める、という。社外の「識者」の意見を取り入れて、企業の経営に透明性と効率性をもたらす、といった表向きの理由があるのかもしれない。が、実態は、天下り先を増やすことにあるという。

以下、日刊ゲンダイから引用~~~

安倍政権が成長戦略で企業統治(コーポレート・ガバナンス)の強化を打ち出したことを受け、東京証券取引所は24日、上場企業に対し、社外取締役を選任する規則を公表した。6月にも出す「企業統治指針」に盛り込む予定で、東証1部、2部企業は「2人以上の社外取締役」を置かなければならなくなる。政府のゴリ押しに企業側は悲鳴を上げているが、霞が関は大歓迎だという。

引用終わり

最近、厚労省も社会福祉法人の評議員(会)を充実させる方針を打ち出した。評議員には、地域の人間、学術経験者を入れるともあるようだが、結局、地方公務員、ないし厚労省の地方出先機関官僚の天下り先にされるのではないだろうか。社会福祉法人に対する批判的なニュースがこのところ度々出ていたが、それは、こうした天下りをもっとたくさん入れろという官僚の圧力だったのかもしれない。

しばらく前、国立大学が、法人化される時に、やはり評議員会が形成され、そこに天下りがどさっと入り込む、という話を聞いたことがある。

こうした評議員、理事等に、どれだけの官僚が天下りしているのか、天下りによって、様々な公的資金の援助が増えているということがないのか、少なくとも公表すべきだろう。

Rick W7KNG、萩本欣一さん 

今朝も21メガが北米に良く開けていた。こんなに良いCONDXが続いてよいものだろうか、あとのリバウンドでの落ち込みが怖いなどとたわいもないことを考えつつ、CQを叩いた。ペンシルバニアのK3BVQ、今朝は579で強い。以前5WのQRPで運用していた時に交信したことがあったので、あれからQROしたのか尋ねた。いや、5Wのままだと言う。アンテナはダイポール。その設備でこれだけの信号強度が得られるのであれば、確かにアンプは不要だ。

Rick W7LNGは、S9+である。以前交信したおぼろげな記憶。彼は、私の年齢まで覚えていてくれた。私よりも、2か月だけ若い。PCログにはヒットしなかったので、最近3年間は交信していないはずだ。QRZ.comの彼のページをめくると、オペラのテノールで歌う彼の画像があった。シアトルオペラ・・・プロの団体なのだろうか・・・で、魔笛に出演したときのものらしい。ただ、歌手としての限界を感じて、60歳で歌うのを辞めたらしい。声量の問題なのかと尋ねたら、高音域がでなくなるためとか。確かに、人体を楽器とする声楽では、声帯の老化は避けられず、声楽の第一線で活躍する時間は長くないのかもしれない。だが、年齢を重ねると、人生の機微を知り、表現に幅が出てくるものだろう。是非、歌い続けられるようにお勧めした。そうだね、少し声量を落として、歌おうかと言っていた。若い美人の奥様は、イタリア人だそうで、ピアニストでもある由。伴奏者が身近にいるのは羨ましい限りだ。

私のチェロを彼の歌と比較するのはおこがましいのは良く分かっている。が、老化現象により、早いパッセージで指が回らなくなる、少し根を詰めて弾くと手や腕に疲れが生じやすくなっているのを感じる。しかし、このところ音階練習を繰り返す、曲を弾くのと同じ時間またはそれ以上に続けることによって、音感が向上し、またハイポジションでも音が取れるようになっているのを感じる。今まで、第一ポジションであっても、運指によっては、いい加減な音程になっていることも分かってきた。劣化との時間の戦いの様相もあるが、悲観的にならずに続けることだと改めて自分に言い聞かせる。

楽器演奏とは違うが、役者の萩本欣一さんが73歳で、某大学の仏教学部に社会人入試で合格したそうだ。受験にむけて英語を一生懸命勉強したらしい。素晴らしいことだと思う。私の歳でも本を読んでどれだけ記憶に残るか悲観的になることも多いのだが、70歳過ぎて勉強する、その意気が素晴らしい。楽器ともども、語学や、社会科学、哲学を勉強し続けようと、改めて思った。若いころは、何事かを形として残す・・・受験、医師の資格等々・・・ための勉強であったが、今は、純粋に知的好奇心とより良い社会を次の世代に残すための勉強である。すぐには結実させる必要はない。これほど自由に知的な世界に遊ぶことができるということは今まではないことだった。恵まれていることだと改めて思う。