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 2016年10月 

電通の闇 その2 

今年春明らかになったパナマ文書に、Dentsu Securities Co.という社名が出てくる。電通が租税回避を行っているのではないかと問題になったが、電通が無関係であると述べただけで、その後何も検証されていない。マスコミも沈黙を守っている。

ところが、同社には、2013年にICIJが公表した租税回避企業の一覧に名前が載っており、おそらく実体のない会社を通して、租税回避地として有名なケイマン諸島に投資を行っていることが明らかになった。これは電通も認めている。だが、その投資額や、租税回避の状況については何も公表していない。マスコミもその後何も追及していない。こちらにその経緯が記されている。

この巨大な情報・広告・宣伝企業は、政財界に深く食い込み、暴利を貪り、わが国の政治をも動かす存在になっている。

電通は、政財界関係者の子弟を多数社員に迎え入れていることも知られている。確証はないのだが、そうした社員は特別待遇で、先に過労・ハラスメントで自殺した女性のような社員が、その特別待遇の尻ぬぐいをさせられている、ということがネットではささやかれている。これほどの、財務の良い企業が、一般社員に過労死を強いるほどの労働を強いていることは、企業文化以前に、こうした理由があるのかもしれない。

また、自民党は世耕弘成参議院議員は、安倍首相の側近として、自民党ネットサポーターズを組織し、ネットを介した世論誘導を行ってきた。彼は、電通とも深い関係にあり、電通を通してマスコミを操作し世論誘導も行ってきた可能性が高い。彼以外にも、電通は自民党と人的な関係を深めており、互いに利益を与え合う関係になっている。

このような企業が、広告を介して独占的にマスコミを支配する構造は、民主主義に反する。電通は、解体されるべきだ。

電通の闇 

電通の女性新入社員が、過酷な業務のために自殺をして話題になっている。

電通には、過労死を過去に生み出した労働管理の問題と、広告業界をほとんど独占することによるマスコミ支配、それによる世論誘導の問題がある。

企業の労働環境を指導・管理すべき厚労省と、電通の癒着が指摘されている。

厚労省が、電通を「働きやすい企業」として三回認定したと報じられている。こちら

さらに、下記の報道の通り、厚労省は、電通に多額の契約を行ってきた。ウォルフレンの指摘によれば、こうした電通と行政の癒着は、厚労省だけではない。電通は、時の権力と深くかかわり、権力の都合の良いように、「世論形成」を行ってきた。
行政・時の権力と、電通は「なぁなぁの関係」にある。

電通は、スポーツをもビジネスの対象にし、オリンピック招致でも大きな利益を得ている。オリンピック招致を行うのに、電通の関係者がIOC要人に多額の賄賂を払った問題が一時取りざたされたが、うやむやになっている。


電通は、公正な社会の実現を阻害するガンのような存在だ。なぜこの会社に独占禁止法が適用されないのか。我々は、民間マスメディアの記事、番組には、電通の意向がいつでも反映されていることを常に意識すべきだ。


以下、引用~~~

電通と厚労省、契約10億円 過去5年、民進が問題視
16/10/26記事:共同通信社

 電通の女性新入社員自殺問題に絡み、民進党の石橋通宏参院議員は25日の参院厚生労働委員会で、「厚生労働省は電通と5年で約10億円の契約実績がある。しかもこの3年間で増えている。過労死を出す企業については、状況が改善するまで契約を見直すべきだ」と指摘した。
 塩崎恭久厚労相は「今の提案を含め、今後何が必要なのか考えていきたい」と答弁した。
 厚労省によると、2011年4月から16年3月にかけて、同省の業務に関する広報を依頼し支払った。契約件数や方式、具体的な内容は明らかにしていないが、過労死防止対策に関する広報業務は含まれていない。
 電通では、女性新入社員が昨年12月に過労自殺したほか、13年に病気で亡くなった若手男性社員が今年に入り労災と認定された。労使協定を超えた違法な長時間労働があったとして、是正勧告も受けている。

保険医数の制限の意味すること 

財務省の財政制度等審議会財政制度分科会は保険医の配置・定数の設定などの規制的・実効的な是正策が講じられるよう、国と都道府県の権限を強化すべきと提言した、ということだ。

日本の医療の大部分は、公的保険がカバーしている。保険医になって初めて、医師が臨床で仕事を行える。

専門医のみならず、保険医という身分を、どうやら行政が医師を支配する道具にするつもりらしい。

地域医療・僻地医療に医師を派遣するためというのは、実際の理由ではなさそうだ。毎年9000名前後の医師が新たに誕生しており、彼らがどこかの時点で、保険医(保険医療機関の長)・専門医になるために地域医療に携わるとして、200名前後の医師を定常的に受け入れる医療機関が、各都道府県の地域医療にはなさそうだ。その上、各都道府県には、自治医大の卒業生が数十人規模でいるのだ。

財政審が、上記のように提言している通り、保険医の数を制限することが、行政の目標ではないのか。医師の増員を進める一方で、保険医数を制限すれば、保険医になれぬ医師が出てくる。すると、そうした医師は自費診療に携わることになる。こうした自費診療に携わる医師が増え、医療における自費診療部分が増えれば、公的保険のカバーする範囲を縮小できる。

さらに、自費診療は、当然民間医療保険がカバーすることになるので、民間医療保険会社の得るパイが大きくなる。以前にもアップしたが、わが国では、医療保険は外国資本の保険会社が、損保は国内資本の保険会社が担当することに決められている。外国資本のグローバル保険企業が、わが国の医療で大きな利益を得るようになる、という構図を、行政は考えているのではないか。

TPPの大部分は、国の形を決める条項からなっており、関税についての条項の占める割合は少ない。米国が、TPPによって、わが国で利益を得ることを考えている市場は、医療市場以外に考えられない。行政は、それを側面から支援しているのではあるまいか。医師数を増やし続けることも、グローバル保険資本が日本の医療を草刈り場にするのを助けるはずだ。

いささか陰謀論のように聞こえるかもしれないが、保険医数の制限が持つ意味は、これしか考えられない。

で、国民にとっては、割高な民間医療保険に入ることが必須になる。民間医療保険は、保険内容によって可能な治療が変わる。患者も、医療現場も、何らかの医療行為を行う際には、民間医療保険との交渉が不可欠になる。すなわち、割高で不便な制度になるのだ。それを覚悟しておかなければならない。

医師・看護師等の働き方ビジョン 

厚労省が「新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会」なる審議会を立ち上げた。こちら

医師・看護師の働き方について、様々な観点から検討を加え、その方向性を示そうということらしい。

医師についていえば、教育・研修・医療従事の各時期を事細かに制度設計しようということだ。今のところ、医療が公的保険によって成り立っているので、こうした行政の方針は、医師の人生そのものを規定する面が強い。

特に、来年にも導入されることになっている専門医制度を軸に、医師の職業人としての在り方を行政が定め、管理しようとしているように見える。患者の価値を最初に掲げることは結構なことだが、現実の問題としては、医師の労働環境の悪さが医療安全や患者の満足度に悪影響を及ぼしているのではないだろうか。まずは、医師の労働環境の悪さ、とくに長時間労働の是正を掲げるべきではないのか。それが、ひいては患者第一の価値実現につながるはずだ。

行政主導の医療体制の構築は、これまで医療をどのように変え、今後どのようにしようとしているのか。新臨床研修制度が大学医局の人事権を潰して、地域医療はどうなったのか。現在の、医師の大量増産体制をこのまま続けて、団塊の世代がいなくなったあと、医師諸君は一体どうなるのか。行政の反省と、過度な医療制度への行政の関わりの問題が検証されていない。これでは、医療制度はさらに混迷することになる。

看護師の統計で驚いたのは、その数が医師以上に右肩上がりで増えていることだ。その養成数に拘わらず、おそらく、看護師は労働条件の悪さから、結婚を機に家庭に入ってしまうことが多く、養成し続けても現場では看護師の数が足りない状況が続いているのではないか。これは、人的インフラの壮大な浪費ではあるまいか。

行政主導の、こうした医療制度設計の背後に、医療を行政が支配することによる利権がある。行政が、自らの利権を求めて、医師・看護師の人生設計を左右しようとすると、それは失敗する。そのような制度設計に人は従わないからだ。

この審議会、あとたった2か月で最終報告を出すらしい。すでに、行政による「叩き台・・・という名の原案」は作られており、審議委員はそれにお墨付きを与えるだけなのではないか。この審議委員には、医療現場を知る人が少ない。あまりにいい加減な審議会構成だ。それも偏に、行政主導を実現するためのことなのだろう。

医療事故調査制度 

医療事故調査制度を、患者側の医療訴訟への手段と考えると、結局、医療現場は無駄な検査・治療を訴訟対策として行わなければならなくなる。また、リスクの高い患者は診ないということになる。現に医療訴訟の多い米国では、6割近い検査・治療は訴訟対策のために行われていると最近報告されている。

医療事故調査制度の対象を拡大させ、「患者の納得のため」に用いようというのが、日医と医療事故調査・支援センターのスタンスらしい。

医療事故調査は、将来の医療事故を減らすために行うべきことであり、医療現場の負担を減らすことを目的とすべきだ。それを、取り違えている。

医療事故調査・支援センターにも、おそらく官僚が天下るのだろう。

今のままで行くと、医療現場は疲弊し、患者の納得は得られず、医療は荒廃する。結局、患者になる国民にとってありうべき医療からどんどん離れてゆくことになる。

以下、MRICより引用~~~

医療事故調査制度混乱の原因は日医とセンターにあり? これでは管理者が混乱
する

現場の医療を守る会代表世話人
坂根Mクリニック 坂根 みち子

2016年10月21日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp
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ポイント
??医療事故調査制度開始から1年経過した。
??報告数が当初の予想よりかなり少ない、というのはミスリードである。
??この制度は、これからの医療安全推進のための制度である。
??遺族の納得のための制度ではない。
??紛争化したら、この制度から外れる。
??報告よりも現場の医療安全の改善が肝要である。
??報告の基準を統一化しようとしているのは法の趣旨に反する。

医療事故調査制度開始から1年が経ち、日本医療安全調査機構が運営する医療
事故調査・支援センター(以下、センター)への報告は388件でした(1)。
これに対し、当初の予想が1300~2000件だった事から、報告数が少な
いという報道が相次ぎ、センターや日本医師会も迷ったら報告するように勧め
ています(2)。センター関連の研修会で、遺族の納得のために医療過誤を報告
するように勧めたり、報告対象外の不作為まで報告するよう推奨しているもの
さえあります(3)。報道も報告(「届け出」と間違えているメディアが多い)
が少ないのは医療機関の管理者の判断に任されているからで、これでは患者の
ためにならないという論調がほとんどです(4)(5)。

事実は違います。
まず、予想報告数は、古い定義の「広義の医療事故」から推定したもので(6)
、今回の定義(提供した医療に起因した予期せぬ死亡)で正しく推計すると、
ほぼ現状の報告数となります(7)(8)。
また、今回の制度はすべての医療機関を対象に、今後の医療安全を推進するた
めに作られた制度で、現在の患者・遺族への説明責任を果たすための制度では
ありません。説明責任は、通常の医療の中で果たすべきもので、この制度と絡
めて推進しようとすると齟齬が出ます。
本制度の研修会では、センターも日医も「幅広く報告すること」を中心に研修
を進めています。日医は本制度のための保険も創設しています。実はこれが管
理者の混乱の元になっています。厚労省で出した省令や通知、法の精神が研修
や保険のスキームに正しく反映されていないのです。

例えば、週刊誌AERAの9月26日号では、
医療事故調査制度スタートから1年 「患者のため」は道半ば 
制度を活用するかは医療機関の判断次第という仕組みが、今も遺族を苦しめる
、という見出しで(ここを見ただけで記者がわかっていないということがわか
ります)以下のような実例を2例挙げています。

事例1. 71歳頭部外傷後、中心静脈カテーテル挿入時に動脈を損傷、出血し
死亡。医療機関側は医療事故調査制度を使い、第三者を入れて真実を明らかに
したいと、この制度を使って報告した。その後の説明に遺族は納得出来ずセン
ターに再調査を依頼。これで決着がつかなければ裁判しかない。
事例2. 68歳抗がん剤の投与3日目に強い吐き気、食事がとれずに1ヶ月目に
死亡。病院は予期せぬ死として院内調査。その報告書がさらに遺族を傷つけた
。「最初は口頭で説明する、と書類を出そうともしなかった。最終的に書類を
出したが、A42枚で担当者名すら書いていなかった」 
というものです。
1例目はカテーテル挿入時の合併症としてよく知られているものです。2例目
は抗がん剤の副作用と思われます。このような事例は、今まで日本医療機能評
価機構の医療事故情報収集等事業や、薬の副作用情報を集めているPMDAの医薬
品・医療機器等安全性情報報告制度で、すでに報告分析されているものです。
ですから大抵の医療機関の管理者にとっては「予期出来た」事になります。
こうした事例数例をセンターで再度分析しても、医療資源の無駄使いにしかな
らないと思いますが、今度の制度で報告したいのであれば、それは制度上、管
理者の判断になりますので止める事は出来ません。問題は、この制度を使って
報告すると管理者決めた背景に、患者・遺族への説明責任のために言い出した
可能性があるという事です。しかも、医療事故調査制度にのせて院内調査を行
えば、調査費用は日医の保険でカバーされ、解剖費用も出るために、本来の趣
旨から外れて「報告」を促しやすいスキームなのです(9)。

この制度は目の前の患者のためではなく、未来の患者のための制度です。
当然、当事者の秘匿性、非懲罰性が原則になりますので、その制度上で患者に
説明責任は果たせませんし、報告書は誰が誰だかわからないように書かれてお
りますから、遺族が「納得」するわけがないのです。
この制度の趣旨からして当然の事です。説明責任を果たしてくれるものと思っ
ている遺族にそのような報告書を渡しても逆に不信感を持たれてしまうでしょ
う。
紛争化しそう、もしくは紛争化してしまったら、本来の目的を逸脱しています
ので、この制度での調査は一旦停止しなければなりません(10)。また現在の患
者ための相談窓口としては、すでに全国に380か所も医療安全支援センター
が設けられています(11)。この点も、故意なのか不勉強なのか、研修会やメデ
ィアは全く触れることなく、すべて今回の制度内で扱おうとしています。

本制度最大のポイントは、この制度の開始により、すべての医療機関は医療安
全を推進するために行動しなくてはいけなくなったという事です。
医療事故情報収集等事業で今までに広義の医療事故として2万5千件近くの報
告があり、すでに考えられるほとんどの事例は出尽くしています(12)。ですか
ら「過去に報告されている予期出来た事例」として報告しなかったとしても、
システムの問題なのか、質の問題なのか、起きた事の検証はしていかなければ
いけないということです。
そして、今までの知見を活かしてそれぞれの医療機関の実情に合わせて管理者
の判断で「現場を改善させる事」が最も大切であり、それがこの制度の大きな
目的なのです。そのために報告対象はきわめて絞られているのです。「報告す
ること」を制度の中心に据えるのは誤りです。

この一番大事な点をはっきりさせずに、いたずらに報告数を増やし、管理者の
判断力を不要とするような、報告基準の統一化を打ち出しているセンターや日
医のやり方は、ますます管理者を混乱させ、大切な医療リソースを無駄にし、
現場の負担を増やします。
AERAの記事の中で、名古屋大学長尾能雅副病院長、木村壮介常務理事ともに予
期せぬ死の判断基準を標準化する必要がある、としていますが2人ともセンタ
ーの人間です。この1年でセンターからの報告はまだ10件しかありませんが
、来年度の予算として9.8億円が付きました。
センターは予算獲得のために余分な負担を現場にかけていないでしょうか? 

日経メディカルのインタビューでCOMLの山口育子氏は、団体によって奨励する
手法が180度違う、これでは医療者が混乱する。一部の団体は「報告対象を
最小限にすべき」「報告書を遺族に渡すべきではない」といったことを主張し
ており、遺族の不信感を生む (3)、と言っていますが、日医やセンターの主張
する手法こそ、現在の混乱の元凶になっています。むしろ、暗に名指しで非難
された日本医療法人協会の主張が今回の制度を正しく理解し、最も医療現場に
即したものと言えるでしょう。

参考資料
(1)医療事故調査制度の現況報告
https://www.medsafe.or.jp/uploads/uploads/files/houdoushiryo20161011.p
df
(2)医療事故 届け出促進へ 関係機関が統一基準 制度低迷打開  http://
mainichi.jp/articles/20161012/ddm/001/040/209000c
(3)於曽能正博:あなたの一生を棒に振らないために、あなた自身も勤務先の
“評価”を.MRIC 2016年9月27日 http://medg.jp/mt/?p=7023
(4)院内調査報告書は遺族に渡した方がよい COML 山口育子氏
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t232/201609/548222.h
tml
(5)遺族交えた事故調査を 「患者の視点で医療安全を考える連絡協議会」
https://community.m3.com/v2/app/messages/news/2599198?dcf_doctor=true&
portalId=mailmag&mmp=MD161012&dcf_doctor
(6)塩崎大臣発言http://www.mhlw.go.jp/stf/kaiken/daijin/0000121129.html

(7)「“事故調”、一粒で二度おいしい」と指摘
https://www.m3.com/news/iryoishin/409461
(8)満岡渉:医療事故調査制度の報告数は少ないのか.日本医事新報2016年5月
21日号 http://www.mitsuoka-naika.com/pdf-img/2016-05-21.pdf
(9)「遺族がクレーム」で医療事故調査制度を使うな
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t232/201610/548554.h
tml
(10)「裁判になれば、事故調制度は停止を」医学部長会議が申し入れ
https://www.m3.com/news/iryoishin/462895
(11)医療安全支援センター総合支援事http://www.anzen-shien.jp/aboutus/in
dex.html
(12) 小松秀樹:規範的医療事故報告制度と認知的医療事故報告制度. MRIC 20
15年2月24日

年金減額法案 

年金は、最初は積み立て方式だったが、その杜撰な資金運用によって、徐々に賦課方式に変更された。この報道にもある通り、現役世代が年金生活者を養う図式になっている。

現役世代の給与は、20年間ほど右肩下がりに下がり続けてきた。それに合わせて、年金を減らす。何となれば、現役世代の負担を減らすため、というのが政府の主張だ。

確かに、年金財政は高齢化により厳しさを増している。何らかの対処が必要かもしれない。が、このような法案を成立させるには大きな問題がある。

○これまでの年金資産運用に対する抜本的な見直しが必要だ。もう過去のことになったかのように思えるが、財政投融資の資金源として年金資産が湯水のごとくに使われ続けた。それによって、天下り組織が太り続けた。それをしっかり見直すべきだ。

○現時点で、国民年金は最低限の生活水準を維持するのには足りない。政府は、高齢者であっても、働き続けるべきだと言うのかもしれないが、今後生活保護受給者が飛躍的に増える可能性がある。この法案で見込める、年金財政の改善と、生活保護増加による国家財政の負担増は、しっかり比較検討されているのだろうか。

○TPPが批准されると、間違いなく、給与水準は低下する。その際には、年金も大きな減額を生じることになる。その背後で一人利益を得るのは、輸出大企業だ。給与低下、年金負担減額という二つのメリットを享受する。それは、社会的な公正に反する。

○年金減額を容易にできるスキームが出来上がると、株式投資で年金資金に大きな穴を空けた場合なども、気軽に年金を減額するようになるのではないだろうか。現時点で、株式と一部の都市部での土地のバブルが進行中だ。これは必ず破裂し、年金資金が毀損される。この法律は、その際に年金を減額するための準備なのではないか。

さて、来年から早速年金は減らされることを覚悟すべきだろう。

最近思うのだが、ホワイトカラーエグゼンプション、様々な巨大データ管理システムの構築、専門医制度による医師人事権の官僚による支配等々、官僚がやりたい放題やっているように思えてならない。自民党政権とは、結局、官僚に操られるだけの政権なのではないか・・・。

以下、引用~~~

年金減額法案 塩崎厚労相が認め与党議員にも衝撃広がる

2016年10月25日 16時00分 NEWSポストセブン

厚労相も「年金減額」法案を認める発言
 国民が知らない間に、かつてないほどの年金制度の大転換が行なわれようとしている。年金生活者が今現在受け取っている受給額を減らす「年金減額」法案だ。今回の改正案では、物価が上がっても下がっても現役サラリーマンの平均賃金が下がれば年金生活者の受給額をマイナス・スライドさせるという制度に変わる。

 悪質なのは厚労省がそれほど重大な制度改正の内容を隠してきたことだ。同省が公表している法案説明の資料には、ルールの変更が〈年金は世代間の仕送りであることから、現役世代の負担能力が低下しているときは、賃金変動に合わせて改定〉としか書かれていないうえ、法案を読んでも減額の仕組みがわからないようになっている。

 実は、年金法案を審議している国会議員たちも、最近まで法案の正体を知らなかった。カラクリが明るみに出たきっかけは10月3日の衆院予算委員会での民進党の玉木雄一郎・代議士と塩崎恭久・厚労相の質疑応答だ。

「賃金が下がれば、今、年金を受け取っている方の年金も引き下げることを可能にする法案という理解でいいのか」

 という玉木氏の質問に対し、塩崎厚労相がこう答え、与党議員を含めて衝撃が広がった。

「おっしゃるとおり。一つは、賃金を下げ、物価も下がるときには、(年金を)物価の下げに加えて、賃金(のマイナス幅)まで下げる。それから、賃金が下がって物価が上がるときには、賃金の下げに合わせて下げる、ということでございます」

 現在の物価スライド制度では、物価が下落すれば年金額も減る。ただし、「物価上昇、賃金減少」のケースでは年金額はプラスマイナスゼロに据え置かれる。

 対して、新ルールでは、物価と賃金のどちらかがマイナスになれば、容赦なく年金額が引き下げられるうえ、物価と賃金がどちらもマイナスの場合はマイナス幅が大きい方に合わせて年金を減らされることになる。

「物価が上がって賃金が下がるなんてめったに起きない」と思うのは間違いだ。実際に今年度の厚労省の年金改定の指標では、物価がプラス0.8%、賃金マイナス0.2%となっている。過去10年を見ると6年は賃金がマイナスだ

※週刊ポスト2016年11月4日号

田部井淳子氏逝く 

登山家の田部井淳子氏が亡くなられた。

彼女のことは、テレビやラジオの登山についての番組、それに福島原発事故後の福島の被災者を力づける活動などで知っていた。あたたかな人柄が、その相貌や語り口からにじみ出てくるような方だった。

2,3年前だったろうか、裏磐梯を訪れる番組で、卵巣がんに侵されたが、治療でよくなったことを語っておられた。やはり完全緩解とはいかなかったのだろう。徐々に体力を奪われ、今年の夏福島の子供たちと富士山に登った(彼女自身は7合目で止めたらしい)のが最後の登山だったと報じられている。

私自身、登山をするのではなかったが、彼女の自然を愛し、人々を愛した生き方に敬意を抱いていた。ご冥福を切に祈りたい。

『建設作業員派遣機構』(仮称) 

行政は、専門医に対してと同じことを、建設作業員に対して行おうとしている。両者ともに、人手不足であることと、現実に機能する同業者の集まりがないことが共通している。

財団法人を立ち上げ、そこで建設作業員の人材派遣紹介業を始める、ということだ。

きっと登録者には何らかのメリットが生まれるようにするのかもしれない。いやいや、実際は、登録しないと何らかのデメリットが生じるようにするのが官僚の定石だった。登録を半強制するのは官僚にとっては朝飯前だろう。オプジーヴォの投与を専門医資格を持たない医師にはさせない、といったやり方を、彼らはすぐに発明する。

建設作業員にとっては、行政に職歴まで把握され、その情報を良いように利用される、気持ち悪いことこの上ないのではないか。プライバシーが、行政により管理され、それがいつ不正に利用されるか分からない。また、データが流出する危険も大きい。そうした事態になっても、当該財団法人は責任を取らないだろう。

このデータベース化で一番利益を得るのは、当然、新たに立ち上げられる『建設作業員派遣機構』(私のつけた仮称)という法人に天下る官僚だろう。次は、派遣してもらう建設業者だ。だが、建設業者は、同機構から派遣紹介の見返りをタンマリふんだくられることになる。

官僚は、天下りをするためのネタをあらゆるところで探し回っているようだ。もしかすると、マイナンバーとかいう国民の背番号に、こうした職歴情報まで紐つけて、すべての国民を統御しようとするかもしれない。妄想のように聞こえるかもしれないが、あながちそうでもない。国民を管理するシステムを、官僚と政治家はのどから手が出るほど望んでいるのだ。国民は、商品、駒と同様になる。

官製専門医をとろうとしている医師諸君、君たちもまったく同じように商品、駒として扱われるのだ。


以下、引用~~~

建設作業員の資格や職歴をデータベース化

2016年10月21日 17時37分 読売新聞

 国土交通省は、国内の建設作業員が技能資格や職歴などを登録するデータベースを2017年度にも作る方針を固めた。

 雇い主の建設会社に実績をアピールし、現場での待遇改善につなげられるようにする。人材が集まりやすくして、建設業界の人手不足を解消する狙いもある。

 業界団体がシステムを運用する方向で、財団法人を設けることを軸に検討している。データベースは作業員本人の同意を得たうえで、国内の約330万人全員を対象とする。大量の個人情報を取り扱うため、不正アクセスやウイルス対策など常時監視体制を敷き、安全性の確保に努める。作業員は名前や生年月日のほか、保有する資格、職歴、経験した研修などを登録し、ICカードを発行してもらう。資格を取得したり、新たな現場で働いたりする度に、情報を更新する。

「花金」復活だそうだ 

このニュースをみて分かったこと。

政府には、成長戦略などないということ。原発輸出なども企図しているようだが、原発事故の原因究明・復旧の見通しが立たない国が、原発を輸出して良いものか(見通しが立ったとしても、輸出はNGなのだが。)策に窮して、このようなバカげたものを持ち出す。少子高齢化に対応するための政策こそが、国民の消費行動を改善させることを分かっていない。

政府・財界は、バブルの時代の再現を望んでいる。バブルのあと、どのような災禍が残ったか、理解していない、ないしはあの災禍で苦労していない連中が、こんなバカげたことを考える。国民には、さらなる労働環境・給与の低下、年金の引き下げを強要しつつ、彼らはバブルに酔いしれる。

現実問題として、形式的に特定の金曜日の労働時間が短縮されても、結局そのしわ寄せは別な日に行くのではないか。サービス残業が、一般化している現実がさらにひどくなるのではないだろうか。結局、この「花金」で豪華な週末を楽しめるのは、仕事にさほど縛られぬ限られた特権層だけなのではないか。

政府のお歴々は、こんなバカげたことしか考えない連中なのか。

以下、引用~~~

プレミアムフライデー検討=「花金」復活で消費喚起-政府・経団連
16/10/19記事:時事通信

 政府と経団連は18日までに、月末の金曜日に早めに仕事を切り上げ、夕方から買い物や飲食、旅行などを楽しんでもらう消費喚起策「プレミアムフライデー」の検討に入った。2017年2月24日から始め、4月以降は毎月実施する方向。休日前の金曜の夜を楽しんだバブル経済時代の「花金」に倣い、普段よりもぜいたくをするきっかけを作るのが狙いだ。11月にも実施計画を発表する。
 
 来年2月は会社員が多い東京の日本橋や丸の内を中心に実験的に展開。効果を検証した上で、4月以降、各地に拡大していく。三越や高島屋といった百貨店のほか、商業ビルを持つ三井不動産、三菱地所なども関心を示しているという。 【時事通信社】

仕事・退職・年金すべてが厳しくなる 

これからの現役世代は大変だ。仕事をしている時期、退職の時期、そして年金生活の時期すべてで、収入が減らされる、または厳しい労働環境になる可能性が高い。

現国会で、労働基準法の改正案が審議されるようだ。ポイントは、特定高度専門業務・成果型労働制(高度プロフェッショナル制度)の創設である。例のホワイトカラーエグゼンプションである。一定程度高給の専門職では、成果によって労働内容を判断し、労働時間の制限を外す、ということだ。成果を判断するのは、企業上層部である。時間外労働が限度なく行われるようになり、それに対して、時間外手当は支払われぬようになるのは明白だ。また、給与・専門性という枠をはめているように見えるが、派遣労働が瞬く間にほぼ制限がなくなった通り、その枠は取り払われる可能性が高い。財界は、年収400万円以上の労働者に、この制度を当てはめるべきだと主張している。

一方、退職金制度にも大きな変化が生じているという。退職金の額は、10数年前までは、基本給と労働期間によって決まっていたが、企業への貢献度によって決まめられる、すなわち企業経営者の判断でいかようにもなる、ということだ。実際のところ、退職金の額は毎年減り続けている。四社に一社は退職金制度自体を廃止しているらしい。今後は、年俸制の普及とともに、退職金はさらに減額され、最終的には廃止になることが予想される。

年金も、現役世代の給与が減るならば、物価が上昇していても、減額されるという新たな仕組みが国会で議論されている。給与水準は、減り続けており、年金も減額される可能性が高い。また、年金資金の株式への投資を飛躍的に増加させたことにより、将来、年金額が減る可能性も大きい。

企業の内部留保は増え続ける一方で、国民生活は厳しくなる。これでは、デフレからの脱却など絵に描いた餅だ。

ラジアル一本のヴァーチカル 

昨夜遅く、寝る前に7メガに出た。北米に開けているようだったが、誰も聞こえない。Steve JS6TMWが呼んでくれた。カリフォルニア出身のハムで、奥様が沖縄の産婦人科医・・・今は行政に進まれたらしい・・・の方である。すでに70歳を超えておられる。

台風シーズンは、アンテナをすべて下していた。HEXビームはくみ上げ途中だそうだ。7メガのこれまでのダイポールを下して、ヴァーチカルを張った由。ラジアルは、一本だけで、北向きに張ってあるという。それでは、ground plane動作をしない、対称に一組以上のラジアルを張らなければだめなのではないか、と尋ねた。それは分かっているが、ラジアル一本のヴァーチカルでラジアル方向にゲインが得られるということを知って、意図的に一本にしているとのことだ。ラジアルは、給電点近くに大きなローディングコイルの入ったものではなく、エレメントの途中にコイルを入れてある由。

でもやっぱり、ground plane動作をさせるために・・・と私も乏しい知識で食い下がったのだが、彼は、ラジアルを南方向にも張ってあり、南北方向のラジアルをリレーで切り替えられる、とのこと。で、実際に切り替えてもらうと、Sで1から2の違いがある。北方向に確かにビームが出ているようだ。南方向のラジアルでも、南に同じだけのゲインがあるのだろうから、この半分が正味のゲインとしても、明らかな違いだ。

このラジアル方向のゲインは、車のホイップを後部バンパーに設置した時に、車の進行方向にゲインが現れることを、経験的に知っていたので、驚くべきことではなかったが、それでも、Steveがリレーでラジアルを切り替えて実験していることに感銘を受けた。あと二方向にラジアルを張り、すべてリレーで切り替えようかとも思ったが、リレーに雨水が入らないようにすることが難しいので、断念した由。ビームパターンは極めてブロードだと思えるので、二本のラジアルでも実用上は問題ないのだろう。関心があるのは、それら二本のラジアルをパラにつないで、ground plane動作にさせた場合、どうなるかだ。ぜひそれもやってみて頂きたいと申し上げた。

その昔、釣り竿にワイアーを添わせ、トップはいい加減にコイル状にしたヴァーチカル一本で無線をやっていたころを思い出した。ラジアルを外ではんだ付けするために、300wの大きなはんだ鏝を手に入れたのだった・・・あの情熱はもうないなぁ。でも、ビームが使えなくなったら、フローティングのground planeをもう一度試してみたいものだ。

交信の最後に、次は2エレのフェーズドアレーですね、というと、彼は喜んでいた。

新潟県知事選野党統一候補が勝利 

新潟知事選、野党統一候補が勝った。実質的に、原発再稼働が選挙の争点だった。先の参議院選挙でも、福島と沖縄では、現職閣僚が落選している。市民の声を、野党統一候補が受け止めたからだ。野党には、市民の視線が必要なのだ。当初、米山氏を応援しない選択をした民進党には大いに反省してもらいたい。

年金を大幅に減額する法案が、政府から提案されている。年金基金から、株式運用に莫大な資金を出させ、資産バブルを起こし、それが破裂することを見込んでの法案だろう。現在の資産バブルの状況は絶対に継続しない。日銀も400兆円を超す国債を買い込み、そのバランスシートが何時崩れてもおかしくない状況にある。国民にさらなる痛みが生じるまで、国民は現政権の滅茶苦茶な政治に騙され続けるのだろうか。

新潟県知事選は、野党が市民の視線に立てば、勝てることを示した。それを野党がどう受け止めるかだ。

以下、引用~~~

新潟県知事選、米山氏が当選確実 原発政策で泉田知事を継承

2016年10月16日 22時03分 J-CASTニュース
新潟知事選挙は2016年10月16日に投票が行われ、開票の結果、共産・社民・自由の野党3党が推薦する医師の米山隆一氏(49)が、自民・公明の与党が推薦する元長岡市長の森民夫氏(67)を破り、初当選が確実となった。NHKなど各メディアが16日夜、一斉に報じた。

知事選は東京電力柏崎刈羽原子力発電所の再稼働の是非が最大の争点で、各世論調査では接戦が伝えられていた。

米山氏は、再稼働に極めて慎重で今回の知事選挙への出馬を急きょ見送った泉田裕彦・現知事の路線を継承するとして、野党3党の推薦のほか、自主投票を決めていた民進党の蓮舫代表が終盤に米山氏の応援に回るなど、事実上の野党統一候補として支持を集めた。

森氏は、再稼働については「安全最優先」との立場を表明していたが、原発再稼働を推進する与党側から組織的な応援を受け、自民党の二階俊博幹事長をはじめ自民・公明両党の大物幹部が現地入りするなどして支持を訴えたが、及ばなかった。

外科医師の釈放を求める署名 再掲 

手術直後の患者にわいせつ行為をしたとして、逮捕・起訴された外科医が、いまだ拘置されている。もうすぐ2か月になる。警察・検察の言い分は、医師が証拠隠滅を図る恐れがあるためというが、まず間違いなく、当医師が自白していないために拘置し続けているものと思われる。

医師に万一非があるとしても、これほど長期間の拘置は異常である。さらに、もし彼が無罪であるとする(この可能性が圧倒的に高い)と、警察・検察の行っていることは、権力の乱用以外のなにものでもない。

この事案は、医療に多大な悪影響を及ぼす可能性がある。患者が適切な医療を受けられなくなる、ということだ。

医師の釈放を求めるネット署名が続けられている。ぜひ署名していただきたい。

こちらにこの件についての記事と、署名先のリンクがある。

長期の金融緩和策は経済を歪める 

寺島実郎氏の分析では、最近の国政選挙で自民党が勝ち、安倍政権の支持率が高い大きな理由が、量的金融緩和による株高だということだ。金融資産を多く持ち、それを投資に回している高齢者が、現在の政策を支持しているのではないか、という。

だが、量的金融緩和は2000年代から続けられており、安倍政権の日銀による国債買い上げ、さらにはマイナス金利で、それは極限まで達している。日銀の資産に占める長期国債の割合が増大している。国債、とくに長期国債は、価格変動幅が大きい。もし国債の価格が下がったら、日銀のバランスシートは大きく毀損される。すると、円の信用が低下する。悪性のインフレが始まることになる。

量的金融緩和は、金融システムが破たんしそうになった場合の緊急処置としての意味しかない。それを続けていると、大きな副作用に後で襲われる。

米国は、量的金融緩和から脱出し始めた。日銀総裁は、量的金融緩和を終えるのは時期尚早としか言わない。終える時期を明言することすら避けている。量的金融緩和を終えることを明言したら、株高などの資産バブルが破裂し、金融経済に大きな混乱をもたらす。それで、日銀総裁は終える時期を言えない、というか終えることができない・・・だが、緩和をこれ以上続けることは、金融緩和を終える際の混乱をさらに大きくすることになる。

安倍政権は、日銀を巻き込んで、無責任な財政運用をしている。あのオリンピックの予算のいい加減さをみてみればよい。財政規律などどこ吹く風だ。安倍政権を支持し続けている人々の責任は大きい。

以下、引用~~~

金融緩和長期化、代償の方が大きい…FRB議長

2016年10月15日 12時19分 読売新聞
 【シンシナティ(米オハイオ州)=山本貴徳】米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は14日、マサチューセッツ州ボストンで講演し、「金融緩和の期間が長くなり過ぎると、金融市場や物価が不安定になり、効果より代償の方が大きくなる」と警告した。

 市場は年内の利上げを示唆する発言に注目していたが、時期についての言及はなかった。

 イエレン議長の発言は、超低金利政策が景気の過熱や金融機関の経営の打撃になるといった金融緩和の副作用を避けるためにも、「早期の利上げが必要」との考えを改めて示したものだ。

オプジーボの顛末 

オプジーボの薬価を引き下げるという、厚労省等の動きが欺瞞であるということを示した論考である。

現行薬価は、英国の5倍、米国の2倍以上である。英国では、さらにdiscountするように製薬会社に迫っているらしい。

中医協で薬価を決める過程は、公開されていない。製薬会社の申し立てる原価の積み上げで決まるらしい。その原価に問題があるか、公正な検討がされているとは思えない。製薬会社にとって有利になるように決められている可能性が極めて高い。そこには官業の利権がある。以前から指摘している通り、製薬企業には多くの官僚が天下りしている。

この論考の筆者は、今回の引き下げでも、官僚と製薬企業、さらには学会までもが利権を確保することだけを考えていると結論付けている。この薬を使用するのに、専門医の資格を必要とする、ということにするのだ。以前から記している通り、厚労省は、専門医制度をてこに医師・医療界の支配をさらに強めようとしている。専門医制度は、学会の利権でもある。会員が増えれば、それだけ学会の収入が増えるからだ。オプジーボ薬価をできるだけ高く維持できれば、小野薬品にとっても大きなメリットだ。

オプジーボよりも効果の高いと思われる薬が市場に出るのを見越しての、若干の値下げは、患者のことや、保険医療制度のことを考えてのことではない。

昨日だったか、安倍首相がオプジーボの大幅な値下げを指示したという。どれほど下がるか分からないが、首相が一言命じただけで、薬価が下がるというシステム自体がおかしい。中医協なぞ要らないということではないか。

というわけで、人気取りの首相、利権を確保しようという学官業、こんなことでは医療が潰れる。

以下、引用~~~

より効くキイトルーダ対策か やっと薬価引き下げ、の茶番 オプジーボの光と影(5)

この文章は、『ロハス・メディカル』2016年9月20日発行号に掲載されたものです

ロハス・メディカル編集発行人
川口恭

2016年10月11日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp
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理不尽なまでに高いオプジーボ(ニボルマブ)の薬価は、どうやら2018年4月の定期薬価改定を待たず2017年中にも引き下げられるようです。しかし同時に、公益を考えているとは思えない言動が業界で相次ぎ、とんだ茶番と言わざるを得ません。

これまでなら治療法のなかった末期がん患者さんたちに希望の火を灯しているオプジーボは、腎細胞がんへの適応拡大も承認されることになりました。対象者やご家族にとって実に嬉しい知らせだろうと思います。そのように希望の火が広がっていくのは素晴らしいことです。

一方で、その薬価がとてつもなく高く、健康保険財政と蔭に控える国家財政を圧迫、社会問題化しています。問題の薬価が、厚生労働省と薬価について審議する中央社会保険医療協議会(中医協)の怠慢そして薬価算定制度の不備によって生じているものであり、現行ルール通りの用量変更による再算定を行った場合の2・25倍、ルール変更に踏み込み対象患者数拡大まで反映して算定し直すとした場合の10倍以上になってしまっていることは、この連載の初回に指摘しました。

現行の薬価改定は、診療報酬改定と同時に2年に1度行われることになっていて、つまりオプジーボの薬価はこのまま何もしないと2018年4月まで引き下げられないことになります。さすがに中医協でも4月13日の総会で、発言力の大きな中川俊男委員(日本医師会副会長)が「薬価収載された医薬品の効能・効果が大幅に拡大された場合に、(中略)薬価がそのままというのは誰が考えてもおかしい。(中略)対象が拡大された時点、効能・効果が拡大された時点で薬価を見直すという仕組みにはできないのでしょうか」と問題提起、厚労省の担当者も「今後そういったルールをしっかり議論していく必要がございます」と答えるやりとりが行われ、対応を探るようになりました。

厚労省は3カ月半後、7月27日の中医協総会で、オプジーボに関して「特例的な対応」の検討を提案、翌8月に開かれた同薬価専門部会では10月に「緊急的な対応」の案を示すと明らかにしました。これにより、オプジーボの薬価が2017年中に引き下げられることは、ほぼ間違いないと見られます。加えて厚労省は、オプジーボを含む「新規作用機序医薬品」の「最適使用推進ガイドライン」なるものを策定し、使える患者や医療機関、医師の要件を定める方針も明らかにしています。

◆うごめく欲張り村
厚労省はさらに、今回判明した不備を修正すべく、「効能追加などで大幅に市場規模が拡大した場合」「薬価収載当初から市場規模が極めて大きい場合」に対応できる抜本的な制度改革の検討も提案しました。

この一連の動きを見れば、ようやく制度の不備が修正され、一般社会から見て受け容れやすい形に近づくのだな、と普通の人は思うところでしょう。

しかし残念ながら、そうならない可能性が高そうです。

7月の中医協総会で、元々は制度見直しを強く主張していたはずの中川委員は、煮え切らない態度に終始しました。

これについて、業界誌『医薬経済』の2016年8月15日号は、
――この真意について、中川氏は中医協後、本誌などに「17年度に期中改定を行わずに、その分は『貯金』しておいて、18年度にまとめて薬価を引き下げることも検討に値するのではないか、という意味だ」と語っている。オプジーボを含む薬価引き下げ財源を、あくまで診療報酬本体に充当することを前提にすべきとのスタンスを示したことになる。
と書いています。

多くの方は、何を書いてあるのか分からないと思います。分からなくて当然です。一般人からすると信じられない業界の常識が前提になっているからです。

その前提とは、これまで定例の薬価改定(引き下げ)でお金が浮くと、そのお金は原則として診療報酬改定(引き上げ)の原資になっていた、ということです。よって中川委員の発言の意図は、診療報酬改定がない年にお金を浮かしても業界内では使えないので、制度を抜本的に改革したら業界が損をする、ということになります。いったん医療の財布に入った以上、それは業界で使って当然だ、という意識です。

記者相手に解説してみせるくらいですから、それほど変なことをしているという意識はないのでしょう。ただ、普通の感覚では、元を辿れば保険料や公費なのだから社会に返すのが当然、と思うはずです。もしオプジーボ騒動に良かった点があるとするなら、業界のこの狂った常識が白日の下に晒されたことなのかもしれません。


◆ちゃっかり利権拡大
というわけで、社会が強く要求しない限り制度の抜本改革は骨抜きになり、オプジーボの特例改定と「新規作用機序医薬品」に関するガイドラインの整備だけが進みそうです。

この点について、少しでも前に進むのだから良しとすべきじゃないか、と思っている方がいるなら、とんでもない勘違いだと申し上げておきます。厚労省は、自分たちの不手際を反省するどころか、ドサクサ紛れに利権拡大を図っているとしか考えられません。

先に、ガイドラインの方の問題点を指摘してしまいます。

使うべき患者の基準を定めるのは当たり前の話ですが、それが科学的根拠や医学的妥当性に基づくものでない場合は医療不信のタネになるということを、本連載の2回目で指摘しました。そして科学的根拠や医学的妥当性は、既に薬事承認審査の段階で検討され、それに基づいて適用が定められているわけです。その適用を保険償還の段階でさらに絞り込もうとするなら、科学的根拠や医学的妥当性ではない物差しを持ち込む必要があり、これまで薬事審査と保険がほぼ直結運用されてきた歴史を踏まえると、そんなに簡単な話ではありません。よって、今回の検討の主眼は、新規作用機序薬剤(要するに高額な薬剤)を処方できる医療機関や医師の要件を定めることにあると言えます。

この要件とは一体どういうものになるでしょうか。要件が定められると一体どういうことが起きるでしょうか。

オプジーボの場合、メーカーである小野薬品工業が専門家と協議して定めた自主基準で、処方できる施設の要件として第一に、(1)日本呼吸器学会の専門医が当該診療科に在籍 (2)日本臨床腫瘍学会のがん薬物療法専門医が当該診療科に在籍 (3)がん診療連携拠点病院、特定機能病院、外来化学療法室を設置している施設のいずれか のどれかを満たすよう求めています。(3)の施設で(1)(2)が1人もいないということは考えにくいので、実態としては専門医の有無が線引きの境目になっていると分かります。

新たに定められるガイドラインも、客観性を担保しようとするなら、似たようなことにならざるを得ないでしょう。

これについて、医師の上昌広・医療ガバナンス研究所理事長は、web雑誌『Business Journal』で「大きな批判がなければ、高額薬の処方は学会の認定する専門医に限定されそうだ。(中略)厚労省、学会のいずれにも都合がいいからだ。厚労省にとっては、医療統制に使える手段が増える。学会にとっては、新たな利権の創出だ。(中略)学会は何もしなくても会員が増え、会費収入が入ってくる」と指摘します。

それが患者や社会の利益につながるのなら、利権になってしまって構わないとも言えるのですが、どう考えても不利益の方が大きそうです。

例えば、ガイドラインの基準を満たした患者が、要件を満たさない医療機関・医師を受診した時のことを考えてみてください。その医師・医療機関が、要件を満たす医師・医療機関へ直ちに紹介しないと、患者は治療の選択肢を不当に狭められることになります。患者数の少ない難病ならともかく、今回のガイドラインが必要になるのは比較的患者数の多い疾患で、その患者を直ちに他施設へ紹介する、など非現実的であることはお分かりいただけると思います。

引き下げて当然の薬価を引き下げずに、処方を絞る方で薬剤費総額を抑え込もうなどと不遜で姑息なことを考えるから、こんな机上の空論しか出てこないのです。


◆ライバルの登場
ここからは、今回検討されているオプジーボ薬価「特例引き下げ」に、ほとんど意味がないことを説明します。

本連載の2回目に、免疫のブレーキを外す作用の抗PD-1抗体であるオプジーボは、化学療法で免疫が傷めつけられる前の一次治療から使う方が効果を見込めるのでないかとの考え方もあること、一次治療に使う治験も行われているので、その結果次第では使われ方が変わるかもしれないことを紹介しました。

その注目の臨床試験結果は8月に発表され、非小細胞肺がんの薬物一次治療に使った場合の効果が既存の化学療法を上回れなかった(コラム参照)ため、業界に衝撃が走りました。

衝撃が走ったのは、抗PD-1抗体は薬物2次治療として使うという決着になった、からではありません。市場の勢力図が大きく塗り替わるかもしれないから、です。

本連載の3回目に紹介したように、抗PD-1抗体として、ペンブロリズマブ(商品名・キイトルーダ)というものもあり、既に悪性黒色腫と非小細胞肺がんで承認申請済みで、年内にも承認されると見られています。

そのキイトルーダでは6月に、非小細胞肺がんの一次治療で化学療法を上回る結果を出した(コラム参照)との発表があり、オプジーボでも同様の結果が出るに違いないと予測されていたのに、そうではなかったわけです。2剤で明暗が分かれ、それが業界で驚きをもって受け止められたのです。

キイトルーダの方がPD-1への親和性が高い(結合が強い)ことは、以前から知られていました。2剤の試験対象患者が完全に同じではないので決めつけるのは早計ですが、キイトルーダの方がよく効くのかもしれません。キイトルーダの米国での価格は、1人あたり年間15万ドル(約1500万円)です。今後、一次治療に用いる用法の承認申請も行われると見られます。


◆その薬価は?
キイトルーダが我が国でも承認され保険収載されると、当然ながら薬価が決められることになります。

現行の決まり方では、世界で最初に承認されたために原価積み上げのみで決められたオプジーボと違って、同じ作用機序の薬であるオプジーボの薬価を基準に、オプジーボより優れている点があるなら加算を行い、さらに米英独仏の平均薬価を参照して調整されるという流れになります。

分かる範囲で仮に数字を当てはめて計算してみる(計算方法の詳細は『ロハス・メディカル』2016年9月20日号をご参照ください)と、1人年間約2400万円と米国での価格に比べても充分に高く、それでいてオプジーボより3割安いというメーカーからすると絶妙の金額になります。

より効くかもしれない薬が、3割安く提供されるわけですから、使える患者に関しては雪崩を打ってオプジーボからキイトルーダへと置き換えられる可能性が高いです。医師や医療機関は望まなくても、さすがに保険者が圧力をかけることでしょう。そうなれば待望の「日の丸医薬品」であるオプジーボは、一気に売上を落とすことになります。

でも、そこで「特例引き下げ」と称して、キイトルーダより少し安いくらいの薬価への調整が行われたとしたら、どうでしょう。雪崩を打つような置き換えは起きず、メーカーである小野薬品工業の利益も守られることになります。つまり今回の「特例」はメーカーに厳しい顔をして見せていますけれど、実態としては大甘なのです。

そもそもオプジーボのメーカーであるBMSと小野薬品工業は、キイトルーダのメーカーである米メルクを特許侵害で一昨年9月に訴えており、その訴えが認められれば特許のライセンス料が発生しますので、どちらの薬が売れても小野薬品工業の利益になります。キイトルーダを米国の1・6倍の値段で買わされる日本社会だけが、いい面の皮です。

ちなみに、オプジーボの薬価が用量変更による再算定ルールを厳密に適用した2・25分の1だったとしたら年間約1550万円で、米国でのキイトルーダ価格とほぼ同じということも付言しておきます。

このように考えてみると、オプジーボ騒動を本当に深刻に受け止め、公益のために対応するというなら、「特例」検討などという時間のかかることをする前に、まずは現行再算定ルールを厳密に適用して2・25分の1まで薬価を引き下げるはずです。それによって、後から承認されてくるキイトルーダの方の薬価も、米国並みで収まります。しかし、そのような動きは全くなく、小野薬品工業にとってありがたいタイミングまで引っ張ってから引き下げるという話ですから、要するに今回の厚労省の提案は騒動を煙幕に利権の拡大を図る茶番でしかないのです。

一般国民や保険者は、もっと怒るべきだと思います。

それぞれの試験結果

・オプジーボ
 メーカーであるブリストル・マイヤーズスクイブ(BMS)の発表などによると、これまでに薬物治療を受けたことがなく腫瘍の5%以上にPD-L1が発現している非小細胞肺がんの541人を無作為に2群に分け、片方にはオプジーボを単剤使用、片方にはプラチナ製剤をベースとする化学療法を行った結果、オプジーボは、主要評価項目である無増悪生存期間(※)での優位性を示せませんでした。
・キイトルーダ
 メーカーである米メルクの発表などによると、これまでに薬物治療を受けたことがなく腫瘍の50%以上にPD-L1が発現している非小細胞肺がんの305人を無作為に2群に分け、片方にはキイトルーダを単剤使用、片方にはプラチナ製剤をベースとする化学療法を行った結果、無増悪生存期間および全生存期間の両方とも化学療法より優位であることが分かり、その差が明らかであるため倫理的配慮から試験は途中で中止されました。
※治療開始時点から、死亡または病状増悪が確認されるまでの時間

歳をとるということ 

昨夜というか、今朝早く、ラジオ深夜便で澤地久枝がインタビューに答えていた。満州からの引き揚げの経験を語っていた。餓死と隣り合わせの生活である。酷い生活のなかで中国や朝鮮の方から受けた親切のことも述べていた。

そのような彼女の経験とともに、私にとって印象的だったのは、彼女が「言葉が逃げる」ということを語ったことだった。何かを記す際に、言葉が出てこない状況を彼女はそのように表現していた。そこにあったはずの言葉がない、どこかに逃げてしまった、後姿は見えるのだが、全体が見えない、ということなのだろう。

彼女は86歳。年齢のためだと本人は言っていた。その通りだと思う。私も最近それを頻繁に経験するようになってきた。最近、立て続けに、古くからの無線の友人と7メガで長いおしゃべりをした。彼は知的な能力とCW能力に優れたnativeである。だが、交信中にこちらの言っていることが理解できていない様子が何度かあった。混信か何かのためかと思い、少しスピードを落とした。それに彼は敏感に反応し、受信している際に意識が別なことに飛んでしまうことがある、また短期記憶が昔ほどよくなくなってしまった、そのために送受信に支障がでることがあると率直に語った。こうした自己認識ができているので、認知症では決してないと思ったが、でもやはり加齢現象から彼でさえ逃れられないのだと改めて思った。彼も、もう70歳代後半だ。

私自身も「言葉が逃げる」ことをしょっちゅう経験している。個人差はあるかもしれないが、電信による会話がちゃんと成り立つかどうか、またはその能力が大きく減退し始める年齢は、70歳前後なのかもしれない。特に我々non nativeにとっては、加齢とともに英語の知識が抜け落ちてゆく。さらに、相手への関心が持ちにくくなる。様々な老化現象が顕在化するわけだ。

それに抗するためにどうしたら良いのか。これも当たり前のことだが、電信での意味のある交信を続ける、相手への関心を持ち続けるように、相手の置かれた状況と相手自身への興味を持ち続けることだろう。慌てふためくことはないが、残された時間は長くはない。

それでも、能力は徐々に衰えてゆく。それは、大胆に受け入れることだろう。澤地女史も、「これが86歳なのよ」と言っていた。恐れず騒がず、加齢現象もありのままに受け入れることだ。

やはり天下りだ 

政官業の癒着、とりわけ官僚の天下りが、この国を亡ぼす。

築地移転問題でも、都の高級官僚が利権を漁っていた。

こちら

こうした天下りで、税金、国民の財産がどれだけ簒奪されているか。

昨夕の東電送電線火災と、原発事故 

昨夕、埼玉県新座市で東電の高圧送電線から出火し、大きな停電を引き起こした。東京の中枢部も停電したようで、その機能の脆弱性を露わにした。

出火の理由は明らかになっていないが、まずケーブルの老朽化が関与しているのだろう。屋外の高圧ケーブルの場合、耐用年数は20年らしい。こちら。ところが、この出火を起こしたケーブルは、35年使い続けたものらしい。明らかに耐用年数を超えている。それに、ケーブルの状態を目視でチェックしていたというのも、情けない話だ。送電を止めるわけには行かなかったのかもしれないが、何らかの方法で、被覆の劣化をもう少し科学的にチェックできなかったのだろうか。

この事故で連想したのが、老朽化した原発の問題だ。原発は、当初16年間の使用を想定して建造された。だが、経済的な理由から、使用期限はずるずると延ばされ、最近まで30年間に設定されていた。ところがそれを40年間またはそれ以上に延ばす、という。原発の内部構造を客観的に検査することはできない。中性子脆化の問題も、原子炉内に試験片を置いて脆化の進展をチェックしているはずなのだが、きちんと検証されているのだろうか。毎年、原子炉壁の脆化は確実に進展しており、ある時点で爆発する可能性がある。それだけでなく、火力発電機の安全係数が4であるのに対して、原子炉構造の安全係数は、熱疲労のリスクを低減化するために、3に抑えられている。火力発電機であっても、事故が起きることはまれではない。原発が安全であるというのは大いなる幻想なのだ(田中三彦著 原発はなぜ危険か 岩波新書102)。

東電福島第一原発事故の復旧・賠償コストは9兆円を超えるらしい。廃炉費用はどれほどになるのか、まだ分からないという。事故から5年経った今も、炉心溶融を起こした核燃料の状態さえ分からず、放射能汚染をまき散らし続けている核燃料残滓の処理ができるのか予測がまったく立っていない。このような事故を起こした会社が、まだ存続し、さらに国にさらなる莫大な公的資金の援助を求めている。

その東電、そして同じ性格のほかの電力会社には、原発を維持し管理することはできないのではないか。送電線の火災程度で済めばよいが、次の原発事故が起きたら、わが国は立ち行かなくなることを忘れてはいけない。

稲田防衛大臣の南スーダン訪問 

稲田防衛大臣は、白紙領収書問題から逃げ出すように、南スーダンに向かった。数時間の滞在だったと言われている。

安保法制に基づき「駆けつけ警護」等の業務を命令するための、形式的な下準備なのだろう。

繰り返しこのブログで記しているが、南スーダンは、7月以降数百人規模の犠牲者が出ている。実質、内戦状態だ。だが、政府はそれを認めない。PKO派遣の原則に触れるからだ。

自衛隊は、内戦で政府、反政府何れかに加担することになる。攻撃の対象とされ、また現地の人々に銃口を向けることになる。これのどこが、自衛のための行動なのか。

政府は、自衛隊に犠牲者が出ることは織り込み済みだ。安倍首相が国会で自衛隊へ拍手を送るという、これまでにない行動に出た。あれは、戦死者が出たときに、国を挙げて、戦死者をほめたたえる準備なのだ。戦前、戦死すると靖国神社に祀られるとして、国民を戦場に送り出したメンタリティにつながる。

稲田防衛大臣の訓示は一体何なのか。「変化する環境に対応すべく創造の精神をもって任務を遂行する」という精神論。自衛隊の第一線に、重症の負傷者に対応する隊員を養成配置すること、そのための設備を整えることが、防衛大臣の役目ではないのか。実際は、そうした対応が欠けている。重症の負傷者が、第一線で出たら、対応できない。この防衛大臣は、国旗が美しいと感に入ったように絶叫する。このメンタリティも、戦前の似非精神主義に連なるものだ。陰では、白紙領収書で政治資金を私物化し、また家族名義で軍事企業に大きな投資をしている。腐っている。

どれだけの犠牲者が出て初めて、国民は覚醒するのだろうか。

以下、引用~~~

南スーダンPKO、稲田氏が視察…新任務判断へ

2016年10月09日 13時48分 読売新聞
 【ジュバ=石田浩之】稲田防衛相は8日、南スーダンの首都ジュバを訪問し、国連平和維持活動(PKO)に従事する陸上自衛隊の活動現場を視察した。

 政府は今回の視察を踏まえ、11月に派遣する部隊に安全保障関連法で可能になった「駆けつけ警護」と「宿営地の共同防護」の新任務を付与するかどうか、近く判断する。

 稲田氏は8日、ジュバの部隊の宿営地や活動地区を視察。隊員への訓示で「安全確保に細心の注意を払い、変化する環境に対応すべく創造の精神をもって任務を完遂することを期待する」と激励した。

 これに先立ち、稲田氏は南スーダンのヤウヤウ国防副大臣や国連南スーダン派遣団(UNMISS)のエレン・ロイ事務総長特別代表と会談、治安情勢などについて意見交換した。

厚労省が医師の人事権を握ろうとしている 

このところささやかれていた噂が、厚労省の諮問会議から現実の提案として提起された。

保険医になる(すなわち、臨床医として仕事をする)ための条件として、僻地勤務を義務付けるというわけだ。期間は一年から半年だそうだ。

突っ込みどころ満載なのだが、毎年8000人から4000人の若い医師を、受け入れる僻地がどこにあるのだろうか。各県、100数十名の医師が配置されることになる。場所によっては、僻地などない都道府県もある。

医師の労働する場所の選択の自由は一体どうなるのだろうか。労働の権利・選択権を阻害することにならないのか。医師を教育するのに莫大なコストがかかっている、だから義務があるとしばしば語られる。だが、そのコストには大学病院の運営コストが含まれており、医学部といえどもほかの理系学部とそれほど教育費用に差はない。医師の基本的人権に属する、労働の選択の自由を制限する根拠にはならない。

保険医、それに時には専門医資格とのからみで、この僻地就業が議論されるが、地域医療の崩壊の責任は、保険医や専門医にはない。厚生労働省の政策、とりわけ新臨床研修制度によって、地域医療の崩壊が起きたのだ。そのしりぬぐいを若い医師にさせるのはお門違いだろう。

この提言をまとめた、尾身茂氏は、公衆衛生・医療行政の専門家(のはず)だ。彼の名で思い起こすのは、新型インフルエンザ流行時の厚労省専門家会議の長であったことだ。のちに、彼は当時の検疫対策よりも地域での感染拡大を重視すべきだったなどと言っているが、流行当時は、行政のスポークスマンであり、検疫にも効果はあったと明言している。空港検疫など有害無益であったことは、その後多くの専門家が指摘している。こちら。また、彼は自治医大の一期生、自治医大の元教授でもある。自治医大の設立趣旨はその後守られているのか、またはあの設立趣旨で医師を教育してきたことが間違っていなかったのか、をこそ彼は検証すべきではないのか。官僚の意向を提言するだけの無責任さは頂けない。ここでまた行政のお先棒担ぎをするのか。

結局、この保険医資格取得に際する僻地診療の義務化は、行政が医師すべての人事権を握るための施策である。行政は、かって大学医局が行ってきた人事制度を自分たちが行えると踏んでいる。その人事権の背後にある大きな利権を見込んでの話だ

だが、結局、彼らの目論見は失敗に終わる。それが明らかになる過程で、地域医療はさらに窮乏化する。

以下、引用~~~

保険医の条件に「医師不足地域の経験」 偏在解消へ提案
16/10/07記事:朝日新聞

 地方や一部の診療科で医師が不足している問題について、厚生労働省の分科会で6日、医師不足地域での勤務経験を公的医療保険による診療ができる保険医として登録するための条件にすることを、専門家が提案した。目立った反対意見はなく、厚労省は今後、この提案を盛り込んだ医師偏在対策案を示す。
 
 「地方の医師不足を助長しかねない」と導入が来春に延期された専門医制度に関連し、地域医療機能推進機構の尾身茂理事長が提案した。
 
 尾身氏はまず、将来の人口や主要な病気の変化も考え、都道府県などごとに一定の幅がある各診療科別の専門医の「研修枠」を設けることを提案。その上で、保険医の登録や保険医療機関の責任者になる条件に、医師不足地域での一定期間の勤務を求めた。具体的な勤務期間として、医師の「不足」地域は1年、「極めて不足」「離島など」は半年と例示し、「地域偏在の解消に最も実効性がある対策の一つ」と訴えた。
 
 委員からは「考え方は賛成」などと目立った反対意見はなかったが、実現には「法改正や関係者間のきめ細かい協議が必要と思われる」(尾身氏)。医師不足地域での勤務経験がなくても全額患者負担の自由診療はできるが、国民皆保険の日本では医療費の大部分は保険診療なだけに、論議を呼びそうだ。(寺崎省子)

行政の闇 

都立広尾病院移転問題で、移転に慎重だった前院長の医師は、その問題に関して匿名の脅迫を受けていたと告白している。土地の売買・新病院建設に、大きな利権が絡んでいたことが分かっている。新たに移転する先は、救急を受け入れる病院の立地としては適さないと言われていたが、当時の病院スタッフの知らぬ間に、移転が決められていた。それに、待ったをかけたのが前院長だったわけだ。

豊洲の盛り土問題では、技術委員会の会議録が改ざんされていたことが報じられている。改ざんすることが犯罪的な行為であることを、承知の上で、行政の誰かが行ったことなのだろう。

ここまで必死に、何かを隠さなければならないのは、広尾病院移転問題と同じく、何か巨大な利権が絡んでいるからなのではないだろうか。

こうした利権のからむ行政の腐敗を何とかしないと、この国が立ち行かなくなる。

以下、引用~~~

盛り土:都、技術会議録改ざんか 「地下空間提言」追加

2016年10月07日 07時00分 毎日新聞

 東京都が盛り土問題発覚後の9月16日に、盛り土の工法を検討した「技術会議」の会議録に「『建物下に作業空間を確保する必要がある』と提言を受けた」との資料を追加し、公表していたことが分かった。技術会議の複数の元委員は、毎日新聞の取材に「作業空間をつくる認識はなかった」と証言しており、都が会議録を改ざんした可能性もある。

 都が追加したのはホームページ(HP)上に掲載されている第9回技術会議(2008年12月25日開催)の「技術会議が独自に提案した事項」との資料。資料では汚染物質の除去・地下水浄化の確認方法として「地下水から基準値を超える汚染物質が検出された場合、浄化できるように建物下に作業空間を確保する必要がある」と記載されている。

 追加掲載に当たって、都は一部の委員に「会議録に詳細な資料を追加する」と連絡したが、資料の内容は説明しなかったという。

 毎日新聞のこれまでの取材に、委員を務めた根本祐二氏や川田誠一氏は「盛り土をするという前提で議論していた。技術会議では空洞をつくるという話にはなっていない」と証言している。

 追加資料が掲載されたことについて、委員を務めた長谷川猛氏は「技術会議が作業空間を設けるよう提言をした事実はない。技術会議の提言とすることで責任転嫁しようとしているのではないか」と話した。【林田七恵、芳賀竜也】

「権力は腐敗する」典型例 

あの号泣県議と同じ類のことを、国会議員もやっている、ということだ。

「国のために血を流せ」と叫ぶ政治家が、裏では、領収書を自分で発行しているとは、開いた口が塞がらない。同じく、勇ましいことを述べていた某元航空幕僚長も政治資金を自分の懐に入れて警察のご厄介になった。尖閣問題に火をつけ、銀行に手を出して都に1400億円の負債を残した元都知事もどうも豊洲関連で何か怪しい。

領収書を受け取る側が領収書を勝手に発行することについて、法的問題がないと言い放つ総務大臣。

「権力は腐敗する」という典型例だ。

以下、引用~~~

政治資金パーティー、白紙領収書が常態化=高市総務相「法的問題ない」-参院予算委

2016年10月06日 17時48分 時事通信

 国会議員の政治資金パーティーの会費支出をめぐり、主催者側が日付や金額などが空欄の白紙領収書を渡し、参加者側が記入することが常態化していることが6日、参院予算委員会の質疑で明らかになった。パーティーを円滑に運営するためで、菅義偉官房長官や稲田朋美防衛相が、自身の事務所で記入した領収書を政治資金収支報告書に添付していることを認めた。
 政治資金規正法を所管する高市早苗総務相は「領収書作成方法は法律で規定されておらず、法律上の問題は生じない」との見解を示した。ただ、菅氏はこの後の記者会見で、「指摘を受けないよう気を付けていく方法を考えたい」と述べ、誤解を招かない対応を検討する意向を示した。
 共産党の小池晃書記局長は、2012~14年の菅、稲田両氏の収支報告書に添付されたパーティー支出の領収書を調べた。小池氏によると、菅氏については約270枚(1875万円分)、稲田氏については約260枚(520万円分)を同一人物が記入したとみられるという。小池氏は「金額が白紙のものを世間では領収書とは言わない」と批判した。
 これに対し、菅氏は「発行した主催者側の了解の下、実際の日付、宛先、金額を正確に記載した」と説明し、「政治資金規正法上、問題ない」との認識を示した。稲田氏は「数百人規模が参加するパーティーで、祝儀袋を開封して確認した上で宛先や金額を記載すると、受付が混乱し、運営に支障が生じる」として、白紙領収書への理解を求めた。 

~~~

追記

富山市議二人が刑事告訴されるらしい。稲田も菅も同罪だろう。有印私文書偽造・同行使容疑である。

稲田の白紙領収書問題は、一部のメディアではしばらく前から報道されていたが、大手メディアは無視し続けてきた。これが、違反でなければ、なんでもありになってしまう。領収書の意味がなくなる。稲田と菅を検察はしっかり追及すべきだろう。

おそらく、こうした滅茶苦茶な政治資金取得のやり口は、国会議員に蔓延しているはずだ。

以下、引用~~~

政活費不正、元市議2人告発=有印私文書偽造容疑-富山市

2016年10月06日 20時18分 時事通信
 富山市議による政務活動費(政活費)の不正取得問題で、富山市は6日、領収書を偽造して政活費を不正請求したとして、有印私文書偽造・同行使容疑で、いずれも自民党会派に所属していた中川勇(69)、谷口寿一(53)両元市議を富山県警に刑事告発したと発表した。
 富山市議会をめぐっては8月下旬以降、領収書の偽造や改ざんによる政活費の不正取得が相次いで発覚し、2人を含む12人が議員辞職した。市は他の市議の告発について「捜査の進展を見ながら対応したい」としている。
 市によると、中川元市議は2012年5月~16年1月、白紙の領収書を偽造し、31回にわたり計約585万6000円の政活費を不正請求した疑い。谷口元市議はうち3回分の約91万5000円について、中川元市議と共謀した疑い。 

原発事故対処費用の増加 

東電福島第一原発事故の損害賠償・除染費用は結局16兆円かかるようだ。原子力何とか機構からの資金と、国からの資金で、これを賄うらしい。が、結局、すべて国民が、税金・電気料金の負担増で負わされることになる。

この費用の国への負担要望の理由として、電事連は「福島第1原発事故後の原発再稼働の停滞や、電力小売り自由化による競争激化」を挙げているが、これは理由にはならない。原発事故の責任主体としての意識に欠ける。どんどん原発を再稼働し、電力小売り自由化を止めれば、国への負担要望はしなくても済むのか。そんなことがあるはずはない。原発再稼働が極めてリスキーであり、また電力小売りのみならず発送電自由化も合理化のための方策だ。電力会社の手前勝手な理由づけでしかない。

これに、廃炉費用が、2兆円から大幅増加とあるので、2,3倍に膨れる、または予想がつかない状況なのだろう。メルトダウンした核燃料にまで到達できていない、どのような状態なのかも良く分からない状況なので、廃炉費用が天井無しになる可能性もある。廃炉に携わっている方々が、放射能被曝で健康被害を受けることになれば、それへの対処も必要になる。

この事態から分かること・・・

原発再稼働は、国を危うくする。もし、同じような事故が起きたら、放射能汚染のみならず財政的にも国(国民)が立ち行かなくなる。

○原発事故を起こした電力会社がその対処をできないのであれば、当該電力会社は潰すべきである。公的資金という名の国民の金で救っていると、電力会社はモラルハザードを起こし、正しい経営判断ができなくなる。東電は潰すべきである

原発事故対処費用として最低でも18兆円必要になる。この金を、もし医療介護に回せていたら、この高齢化社会の社会保障の危機を乗り切れる、ないし大幅に緩和できるはずだ。また、科学教育予算に回せられれば、科学教育立国をさらに進めることができるはずだ。だが、愚かな政治は、そうしなかった。目の前の一部の企業とそれに巣くう原子力村の住民どもの利益のために、原発を推進してきた、推進しようとしている。

以下、引用~~~

福島原発:国民にツケ、批判必至 負担8兆円増を国費要請

2016年10月04日 22時07分 毎日新聞

 電力業界団体の電気事業連合会(電事連)が、東京電力福島第1原発事故の損害賠償・除染費用について、東電ホールディングスを含む大手電力各社の負担額が当初計画を約8兆円上回ると試算し、国費での負担を政府に非公式に要望していることが分かった。原発事故を巡っては、廃炉費用も想定を上回る見込みで、東電が政府に支援を要請している。国費負担がふくらめば、納税者である国民に原発事故のツケが更に重くのしかかることになる。

 政府は2013年に賠償費用は5.4兆円、除染費用は2.5兆円と想定。現行制度では、東電が国の認可法人「原子力損害賠償・廃炉等支援機構」から資金の交付を受け、賠償と除染に充てる。賠償費用は、後に東電を含む大手電力が機構に負担金を支払うことで返済し、除染は機構が保有する東電株の売却で得られる利益で賄う予定だった。

 しかし今回の電事連の試算では、賠償費用は2.6兆円増えて8兆円に、除染費用は4.5兆円増えて7兆円に上る見通し。合計額は7.1兆円増の15兆円と2倍近くに膨らむ計算だ。また、東電株の下落を受けて、除染費用に充てる将来的な売却益も1兆円減ると想定。計8.1兆円の負担増加分を国費で負担するよう政府に求めた。

 このほか、福島第1原発の廃炉費用は東電が負担することになっているが、2兆円の想定から大幅に膨らむ見通しとなり、東電は政府に支援を要請。政府は5日から東電の賠償や廃炉費用の負担について、議論を開始する予定だ。

 関係者によると、電事連は賠償・除染費用の国費負担の要望理由に、福島第1原発事故後の原発再稼働の停滞や、電力小売り自由化による競争激化などを挙げた。しかし、費用の見通しの甘さや、負担増加分の国民へのツケ回しには強い批判も予想される。政府内にも「東電や大手電力の十分な経営努力がなければ、国民の理解は到底得られない」(経済産業省幹部)との意見があり、電事連の要望がどこまで受け入れられるかは見通せない。【宮川裕章、工藤昭久】

軽度介護事業所半減 報酬減で採算懸念 

10月2日付の毎日新聞によると、「軽度介護事業所半減 報酬減で採算懸念」と報じられている。

要介護1,2度、要支援1,2度という軽度介護保険利用は、来年春から各自治体が扱うことになる。それに伴い、介護報酬が2割程度引き下げられる。それにより、介護を事業として成り立たせることが困難になる、ということだ。参画を続ける事業者は、訪問介護で5割、デイサービスで3割しか残らない見込みだ。


もともと、介護報酬は、引き下げられ続けてきたが、ここにきて滅茶苦茶な引き下げである。これでは、介護を事業として成立させられない。国は何を国民に求めているかというと、軽度介護は、自分たちで対処しろ、ということだ。介護を家族が何とかするか、それとも自費で何とかしろ、ということだ。

高齢化により、介護が必要になるのは、いわば必然だ。軽度の介護とは言っても、必要としている方にとっては極めて大切な生活支援だ。それから国は手を引くという意思表示である。

結果は、介護の必要な度合いがさらに進む。それによって、国の介護事業負担は結局増えるだろう

もう一つは、老々介護等によって、不幸な転帰をとる方が増える。救急医療も、先行きかなり厳しい状況であることは少し前のポストにもアップした。

介護の担い手がいない、さらには死に場所も見つけられない、という状況がすぐそこまで迫っている。

一方、国は安全保障が脅かされているとして、軍備に金を使い、外交上立場を高めようと外国へ金を身の程知らずにばら撒いている。オリンピックでは、3兆円の予算が費やされる。国民が介護を受けられず、また死ぬ場所がないことになりそうなのに、政治はこの有様である。

米国のマスコミが、わが国のネトウヨを表して、肉屋を熱烈に支持する豚と言ったらしいが、ネトウヨの代わりに選挙民と置き換えても良いのかもしれない。

オプジーボ、驚きの薬価国際比較 

おぉっ、と驚きのポストである。MRIC Vol 219 英国におけるオプジーボ(一般名:ニボルマブ)承認状況と薬価 というタイトルの論考。コピーした下記の引用では、リンクが見れないかもしれないので、MRICのurlを貼っておく。 こちら

オプジーボ、わが国では一人一年間用いると3500万円かかると話題になっているが、日本での薬価設定がいかに高いかが分かる。英国の7倍弱、あの薬価が高い米国との比較でさえ2倍強の薬価だ

あれほど医療費削減に血眼になっているわが国の財務省が、なぜこれほど高額の薬価を認めるのだろうか。さらに、国によって、数倍の開きがあるということは、薬価算定の根拠があってなきにしがごときものであることを物語っている。

やはり、官僚が製薬企業に天下っているとしか考えられない・・・というか、某製薬企業は天下りの多いことでは有名だ。

マスコミは、こうした高薬価の生まれる理由をなぜ追求しないのか。天下りが、その理由だとしたら(その可能性は極めて高い)、官僚がこの国を危うくしている事象の一つの典型となるわけだ。

それとも、故意に高薬価として、医療保険財政を早く破たんさせ、混合診療をさらに進めるという、深謀遠慮があるのか。

いずれにせよ、国民のためを考えた行政では到底ない。

以下、引用~~~

英国におけるオプジーボ(一般名:ニボルマブ)承認状況と薬価

大阪府保険医協会
小薮幹夫

2016年10月4日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp
---------------------------------------------------------------------
「費用に見合った価値」の観点から、とりわけ抗がん剤など高額新薬について
もっともコストコンシャスな薬価規制を行っている英国(医療費に占める薬剤
費比率は概ね1割程度を推移。日本は26.6%_*1)に着目し、オプジーボの承認
状況やNHS償還価格の状況について、可能な限り規制当局より開示されている
一次資料を参照して考察した。
*1_包括医療に係る薬剤費を含む推計値(2011年)(保団連/厚労省保険課)
http://expres.umin.jp/mric/mric_219-1.pdf

1.英国におけるオプジーボ承認状況
(1)高額薬剤の費用対効果評価はNICEが行っている
英国立医療技術評価機構(National Institute for Health and Clinical Exc
ellence: NICE)
主として費用対効果の観点から新規診療技術や高額薬剤(全ての新たな有効成
分を有する抗がん剤を含む)について、NHS償還の可否判断とNHS償還価格を勧
奨している。NICEがNHS(国)に勧奨するのは処方者(医師・薬剤師)へのガ
イドラインも含まれる。
NICEが評価を行う対象となる治療等は、(i)NHSとして最優先課題に基づくもの
、(ii)罹患率、死亡率の高い疾病、(iii)提供される医療に地域格差があるも
の、(iV)医療費への影響に関わるもの、(V)時代の要望・必要性のあるもの─
であり、これらを基準として提案されたものを保健省の承認を経て選定される
_*2 。
*2_「健保連海外医療保障 No.97」(2013年3月)

(2)悪性黒色腫への適応を承認
当初、NICEはオプジーボ(一般名=ニボルマブ)の悪性黒色腫に対するNHS保
険償還に関して、標準治療薬に比較した優位性を認めるも、薬価が高すぎると
消極的だった。
しかし、2016年1月22日、NICEは悪性黒色腫患者への適応に関するFinal guid
anceにおいて、ファーストライン治療として、以下レジメンの下で、NHSに対
してNHS保険償還を推奨した。
オプジーボ単独療法:3 mg/kg、2週間間隔(維持期含む)、重篤な副作用が
観察されるまで、60分以上かけて点滴静注。
日米における肺がんへのレジメンと同様に、2週間間隔としたのは、臨床的有
益性/有害事象を早く観察するために頻回の点滴が必要とNICE Appraisal Comm
itteeが判断したためとしている。
結局、標準治療薬との費用対効果評価_*3 と、悪性黒色腫患者という比較的小
さい患者集団_*4 に適応を限定していること(英国は予算制)が承認のポイン
トになったのではないか、と推定できよう。ともあれ、承認の可否判断が遅す
ぎるとしばしば批判の対象になっているNICEにとって、EU諸国に先駆けて、異
例のスピード(約6ヶ月)で承認された。
*3_ICER(増分費用対効果比)が£30,000以下であったと公表されている。NI
CEが保健省に償還を推奨するICER閾値の目安は、£30,000まで。
*4_2012年に悪性黒色腫と診断された患者数=13,348人(cancerresearchuk.o
rg)

(3)非小細胞肺がん(NSCLC)への適応拡大
肺がんへの適応については、2016年8月現在、審議中である。NICE評価委員会
ドラフトでは、推奨とはなっていない。ポジティブと結論づけられない理由と
して、ファーストライン標準治療薬(ドセタキセル)との費用対効果(ICER_*
5)が劣ると指摘している。
*5_Nice Committee Papers(April 2016)に依ると、£103,589(Base-case Re
sults)

但し、肺がんは英国で2番目に多いがん疾患であり、毎年約44,000人(うち、
6000人は喫煙と無関係)が診断されている_*6こと、生存率がノルウェイ、オ
ーストラリア、スェーデン、カナダの後塵を拝していることから、患者団体か
らの強い圧力にさらされている。英メディアの報道も早期承認を求める論調が
目立つ。
*6_うち、非小細胞肺がん患者は27,300人(Health and Social Care Informat
ion Centre 2014)

英国議会の情報に依ると、製薬企業による後述の「費用対効果に優れないと評
価された医薬品の価格を調整(ディスカウント)することにより、患者のアク
セスを確保するための措置 」_*7‘patient access scheme:PAS’の対象とし
て、16年9月にFinal guidanceを発表する見込みである_*8。
尚、‘Early Access to Medicines Scheme (EAMS)(2014年4月に創設された
未承認薬へのドラッグ・ラグ解消のためのアクセススキーム)_*9 によって、
450人の肺がん患者(2015年3月~2015年12月)が無料で治療を受けている。
*7_ 「諸外国での費用対効果評価の活用方法」(中医協費-2 25 .4 .10

*8_http://www.parliament.uk/business/publications/written-questions-a
nswers-statements/written-question/Commons/2016-06-09/40151(09 Ju
ne 2016)
*9_2014年4月から2015年11月までに18のプログラムを受理し、500人以上の
患者が参加した。


2.英国におけるオプジーボ薬価
(1)製薬企業(Bristol-Myers Squibb:BMS_*10 )申告価格(UK LIST PRIC
E)
*10_2011年9月、BMSはオプジーボを日本・韓国・台湾以外の全世界において
独占的に開発・商業化する権利を小野薬品から取得している。
http://expres.umin.jp/mric/mric_219-2.pdf

通常は、製薬企業の申告価格(リストプライス)に基づいた価格で保険償還さ
れるが、抗がん剤など高額薬については、(1)国(保健省)が許容する製薬企
業の利益率の範囲で(PPRS:医薬品価格規制制度)、(2)かつ費用に見合った価
値かどうかをNICEが精査した上で、償還価格が決められる。上市後は、製薬企
業が新たな科学的根拠を提出した上で、保健省の合意を得ない限り、償還価格
を引上げることは出来ない_*11 。
*11_The Pharmaceutical Price Regulation Scheme 2014、「健保連海外医療
保障 No.97」(2013年3月)

日米英のオプジーボ薬価比較(3mg/kg、体重60kg、2週に一回)
http://expres.umin.jp/mric/mric_219-3.pdf

(2)NICEは肺がん患者への適応拡大については依然として否定的、BMSと価
格交渉中

NICEの費用対効果検証結果からすれば、「高すぎる薬価」がネックとなり、オ
プジーボ推奨のハードルはきわめて高いと思われる。しかし、製薬企業は提示
したリストプライスを下げずにNICEの推奨を獲得することを可能とする方法が
ある。

BMS is proposing a dose cap PAS to mitigate this financial uncertainty
and allow Nivolumab to meet NICE cost-effectiveness criteria for Engl
and and Wales. The scheme will cover the cost of nivolumab therapy aft
er 26 administrations. The cost of therapy post cap will be covered by
BMS until disease progression or cessation of nivolumab therapy.
As nivolumab is administered once every two weeks, the cap will be pla
ced at one year.(Nice Committee Papers, April 2016)
BMSは、NICEに対して、26サイクル(1年)を終了した患者についての薬剤費
用について、薬剤治療が中止されるまで、BMSが負担するというPAS(patient
access scheme)を提案している。
NICEのガイダンスに沿って治療しているす
べての非小細胞肺がん患者に適用される。
なお、NHS傘下のUKMI(Uk Medicines Information)_*14 や一部報道では、NH
Sが最初の26サイクル(1年)の費用として、£31,000(年間薬剤費のおよそ
半分)を支払った後、引き続き治療を継続した肺がん患者の薬剤費用をBMSが
負担する内容としている。
*14_http://www.ukmi.nhs.uk/applications/ndo/record_view_open.asp?newD
rugID=5805

ディスカウントの詳細な内容については、ある程度の枠組みは公開されている
が、最終合意事項については原則として非公開である_*15 。他国が英国価格
を参照する際に用いられると、メガファーマの世界戦略にとって好ましくない
影響を与えるからである。保健省にとっても、製薬企業との価格交渉を有利に
導くためには非公開が望ましいといえる。NHSとBMSが合意に達し次第、両者は
特別なポータルサイトで相互検証/監査をうける。
*15_The Pharmaceutical Price Regulation Scheme 2014

詳細な内容は分からないとしても、NICEの費用対効果評価基準を満たせない高
額薬が、どの程度ディスカウントをすれば推奨されるか、過去の事例から推測
することは可能である。例えば、製薬企業のPAS提案を受けて、悪性黒色腫治
療薬を承認した時のICERは、ヤーボイ(一般名:イピリムマブ)vs ゼルボラ
フ(一般名:ベムラフェニブ); £31,418【12年11月】、ゼルボラフvs ダカ
ルバジン; £39,617【12年6月】といずれもNICEが推奨する目安である£30,0
00より高くなったが、PAS条件付きで推奨された。
下表は、ドセタキセルとのICER値が50%低下(費用対効果が改善)するには、
オプジーボの薬剤コストが56%削減されなければならないとしたNICEの16年1
月時点の試算である(Nice Committee Papers, April 2016:Details of the
patient access scheme Table 4,5を一部改変。LYG;獲得生存年 QALY; 質調
整生存年 ICER:増分費用対効果比)。
http://expres.umin.jp/mric/mric_219-4.pdf

ヤーボイ、ゼルボラフの事例も踏まえれば、リストプライスの少なくとも半額
程度の値引きに相当するディスカウント条件付きで、或いは他の薬剤との併用
療法でトータルコストを下げて、9月に予定されるFinal guidanceにおいて、
NICEが保険償還を推奨する可能性は高いといえよう。当然ながら、日英の薬価
差はさらに大幅に拡大する。

このように、製薬企業が提示したリストプライスを下げずに、政府と価格交渉
をすることは、英国製薬産業協会(Association of the British Pharmaceuti
cal Industry:ABPI)と保健省が合意したルール‘patient access scheme(P
AS)’に基づいている。
PASの手法に関しては、いくつかのパターンがあるが、オプジーボの場合は、
‘Dose cap scheme’(規定回数を超える部分を企業負担とする)に分類され
、抗がん剤では一般的である。
尚、Scottish Medicines Consortiumに依ると、NHSスコットランドは、BMSか
らのPAS提案に沿って、2016年6月より、進行性または転移性非小細胞肺がん
患者の治療を開始している 。スコットランドと北アイルランドのNHSは、ガイ
ドラインや償還価格を独自に決定することができる。


1. 包括医療に係る薬剤費を含む推計値(2011年)(保団連/厚労省保険課)
2.「健保連海外医療保障 No.97」(2013年3月)
3.ICER(増分費用対効果比)が£30,000以下であったと公表されている。NICE
が保健省に償還を推奨するICER閾値の目安は、£30,000まで。
4.2012年に悪性黒色腫と診断された患者数=13,348人(cancerresearchuk.org

5. Nice Committee Papers(April 2016)に依ると、£103,589(Base-case Res
ults)。
6.うち、非小細胞肺がん患者は27,300人(Health and Social Care Informatio
n Centre 2014)
7.「諸外国での費用対効果評価の活用方法」(中医協費-2 25 .4 .10)
8. http://www.parliament.uk/business/publications/written-questions-an
swers-statements/written-question/Commons/2016-06-09/40151 (09 Ju
ne 2016)
9. 2014年4月から2015年11月までに18のプログラムを受理し、500人以上の患
者が参加した。
10. 2011年9月、BMSはオプジーボを日本・韓国・台湾以外の全世界において
独占的に開発・商業化する権利を小野薬品から取得している。
11.The Pharmaceutical Price Regulation Scheme 2014、「健保連海外医療保
障 No.97」(2013年3月)
12.16年6月~8月平均(三菱東京UFJ銀行:TTM)
13.The 4 ml vial (nivolumab) and 14ml vial (docetaxel) are used in the
base case because these are the smallest and cheapest vial sizes, res
pectively
14.http://www.ukmi.nhs.uk/applications/ndo/record_view_open.asp?newDru
gID=5805
15.The Pharmaceutical Price Regulation Scheme 2014
16.https://www.scottishmedicines.org.uk/SMC_Advice/Advice/1144_16_nivo
lumab_Opdivo_for_metastatic_squamous_NSCLC/nivolumab_Opdivo_for_metast
atic_squamous_NSCLC

A1 Club CW講習会・ワークショップ 

A1 Clubが、CW講習会を開催するようだ。こちら。

CWの技能や、知識、運用方法等は、かっては先輩から後輩に受け継がれたものだ。損得抜きで、無線やCWの楽しみを共有し、技能を伝達していた。そこで利益を貪ったり、権力を求めたりすべき場ではなかった。だが、最近は、先細りつつあるように見えるアマチュア無線をも、マーケットと考え、そこで利潤追求をしようという輩が多い。もちろん、雑誌やアマチュア無線機器は、商売として成立しないといけない。だが、アマチュア無線の技術の伝承に関わる本質的なものを商売の対象にするのは、アマチュア無線をさらに窮乏化させ、その意味を貶める。結局は、アマチュア無線に携わる人々の数を減らすことになる。最近のJARDの動き、CQ出版社の催しを見ると、その感を深くする。

アマチュア無線は、趣味とはいえ、無線通信技術を通した全人的な趣味である。それは、単なる楽しみ以上に、技術的な追求・習得、趣味を同じくする人々との国境を越えた交流等大きな意味を持つ。それは、無償で世代間で受け継がれてきた。いわば、社会的共通資本の一つなのだ。そこで、もっぱら経済的利潤追求を行ってはならない。この趣味を貶めることになる。

A1 Clubの上記の講習会は、アマチュア無線という全人的な趣味を、さらに次世代に受け渡し、高めようとするボランティア活動であり、それを催される諸氏には全幅の敬意を表したい、また、大いに評価し、できる限り支援したい。

豊洲問題から利権政治に否を言う 

豊洲市場建設の入札では、予定価格の99%台ばかりだったという。ということは、まず間違いなく、官製談合があったということだ。

当時都知事だった、石原慎太郎は、最初の強気の発言はどこへやら、小池都知事に平身低頭で、恭順の意を示しているらしい。

建物地下の「空洞」がいつ誰によって決められたのか、それによって環境アセスや工事費にどのような影響があったのか、誰が「得」をしたのか、明らかにできるかどうかが問題だ。小池都知事の力量、本気度を図ることができる。下記の報道では、どうも利権集団と手打ちをしそうな雰囲気だ。

豊洲の問題、その背後にある利権構造まで明らかにできるかどうか、だ。そうしなければ、オリンピック利権等より大きな腐敗構造を崩すことができない。

オリンピック予算は、7千億円から3兆円に膨らんでいるという。これは、都民一人当たり30万円弱になる。こんな滅茶苦茶な出費をして良いものか。とくに、それが特定の人間、会社が潤うだけのものであって良いのか。

数年後に社会保障システムが破たんすると言われている状況で、一体政治は何をしているのだろうか。東京・福岡で衆議院補選が行われる。選挙民の方には、ぜひこうした利権政治を進める候補者に否を突き付けてもらいたい。私たちのすぐ近くの未来がかかっている。

以下、引用~~~

豊洲市場:「11年8月変更確認、9月局決定」都知事公表

2016年09月30日 14時54分 毎日新聞

 東京都の小池百合子知事は30日の定例記者会見で、豊洲市場(江東区)の主要建物下に盛り土がされなかった問題に関する都の内部調査結果を公表した。

 盛り土計画が変更されたプロセスについては、2008年~13年2月の間に五つの段階があったとした。11年8月の担当部局・中央卸売市場の部課長会議で部のレベルで計画変更が確認され、同9月の実施設計の開始決裁で局としての意思決定がされたなどとした。

 一方、一連の流れの中で盛り土をしない方向性が段階的に固まり「いつ、誰が決めたのか」はピンポイントで指し示すのが難しいと結論付けた。

 都議会や都民への説明責任が果たされなかった点については、土木セクションと建築セクションの連携が不足し、市場長ら管理部門のチェックもされていなかった実態を指摘した。引き継ぎもいいかげんで、情報共有やコンプライアンスに欠けていたとした。

 調査は都職員が自ら問題と向き合うことを基本的な考え方として、過去や現在の都幹部らにヒアリングし、当時の資料を精査したという。

自分に言い聞かせること 

今年、7月11日にこのブログにアップした「木の葉の揺れる音」という拙文に、アマチュア無線の先輩の方が、私宛のコメントとして「心静かに逝きたいものです」という言葉を残してくださった。彼は、その後1か月ちょっとで突然帰らぬ人となった。時々、このブログでほっとするようなコメントを残してくださる方だった・・・いつもブログ主だけに宛てたコメントだった。

昨日、姉からメールがあり、私たちの亡き父の職場での友人だったTさんの奥様が亡くなったことを知らせてきた。88歳とのこと。ご夫妻ともに物静かな方で、血気盛んであった父を理解し、おそらくなだめてくださったのだったのではないだろうか・・・私が、まだ小学生のころことでおぼろげな記憶しかない。Tさんは結核の回復者の方で、敬虔なキリスト教徒でもあった。奥様も控えめな、Tさんにふさわしい方であった。ご子息も信仰をご両親から受け継ぎ、母上の葬儀で喪主を務められるらしい。

当然のことながら、60歳代も半ばを過ぎると、こうして身の回りで、一人また一人と亡くなってゆく。老年期は、人生の実り豊かな収穫の時期でもあるのかもしれないが、それにもまして、自らの人生に別れを告げる時期でもある。このまま亡くなって良いのか、といつも自分に問いかける。争いではなく、お互いに理解しあい支えあうことだ。そして、あとに遺す者に負担を与えぬことだ。人生の小春日和のようなこの時期がいつまでも続くことはない。それを日々自分に言い聞かせることだ。残された時間は決して長くはない。

南スーダンで自衛隊が戦闘行為に巻き込まれる 

昨日の衆議院予算委員会を少し視聴した。

○まず、安倍首相は、憲法改正問題について表面上柔軟姿勢を見せているが、結局は機会を見て一気呵成にやるつもりだろう。国会審議では、逐条審議を行わない、すべて憲法審査会で行う、憲法改正の是非は前の参議院選挙で国民に問い、自民党が支持を得た、というのである。自民党の国民主権を蔑ろにする憲法草案を、憲法審査会での議論の「ベースに据える」らしい。

憲法を一括して、「改正」するということは、国の形を根本的に変えることだ。先進国では行われていない。これは一種のクーデターになる。

○自衛隊の南スーダンでの活動について。現地では、今年7月から政府軍と反政府軍の戦闘が激化しており、ソースによっても違うが、300から1000人程度の死者が出ている。中国軍PKOにも2名の死者が出た。自衛隊宿営地そのものには攻撃はないが、6km程度離れたところには、着弾がある由。政府は、これを「内戦状態とはとらえない」ばかりか、「戦闘でもない」と言い張っている。その目的は、自衛隊のPKO活動をあくまで続けさせることにある。

○自衛隊に下される「駆けつけ警護」の命令によって、自衛隊は政府軍、反政府軍と直接戦闘することになる。上記の通りの状況なので、負傷者、戦死者が出る可能性が極めて高い。安倍首相の意向は、そうした自衛隊の活動は、危険を伴う自衛隊職務の一環であり、たとえ戦死者が出たとしても、安保法制に基づく命令を下す安倍首相自身が責任を取る積りはない、ということのようだ。

○南スーダンには、3名の医官が派遣されているが、外科手術はできない。外科手術が必要になったら、負傷者を別な地域に送らなければならない。6mmの銃で銃撃を受けた場合、2分以内に止血処置をしないと、失命する危険が高くなる。が、南スーダンでは、そうした処置を負傷した自衛隊員が受けられる可能性は低い。(しばらく前の当ブログのポストで言及した)救命処置のできる自衛隊員の教育は、これからカリキュラム、教材をそろえ、来年には開始したい、という防衛省幹部の意向だ(遅すぎる!)

ここからは、南スーダンでの自衛隊による安保法制による業務についての私の感想になる・・・やはり、ここで自衛隊が戦闘に巻き込まれ、戦死者がでることを、政府は見込んでいる、というか、それを一種「期待している」のではないか。もちろん、戦死者が出ることを彼らが望んでいるとは思わないが、今後、米国とのガイドライン改定に沿って自衛隊を世界各地で米軍の補完軍隊として戦闘に加えさせるための「予行演習」をしているのではないか、と強く感じた。予行演習とは何か。国民がそうした自衛隊による戦争行為を受け入れ、戦死者が出れば、それはわが国の防衛に寄与したとして奉るように持ってゆくための予行である