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 2016年11月 

米国は、公的保険縮小・医療保険民営化に大きく舵を切る 

トランプ次期米国大統領は、厚生局長官にトム プライスを任命した。共和党の議員であるプライスは、長年、医療保険を民営化することを主張してきた人物だ。

次期政権では、すでにオバマケアは廃止されることが決まっている。オバマケアは、2000万人の無保険者を減らしたが、低保険者には恩恵がほとんどなく、多くの国民は負担増になることに批判が集まっていた。オバマケア廃止によって国民皆保険への歩みが逆行することは確実だ。さらに、低所得者のためのMedicaidは規模縮小、高齢者へのMedicareは民営化が検討されるという。

これは対岸の火事では決してない。この国会で、わが国政府は、高齢者医療費負担増、年金減額を方向づけた。財務省の本音としては、国民皆保険は無くしたいところだろう。おそらく、トランプ政権が誕生すると、予告通り、二国間自由貿易交渉が始まる。米国が、出発点にするのはTPP交渉でわが国が譲歩した条件である。以前から繰り返している通り、米国にあるグローバル保険資本は、日本の公的保険制度を貿易・参入障壁として攻撃するはずだ。上記の通りの、公的保険の最大限の縮小、医療保険の民営化に、わが国は進むはずだ。表向き、公的保険、国民皆保険を守ると言っているが、「外圧」で守れなくなったという好都合な口実を、わが国政府は手に入れるはずだ。

国民の多くは、公的保険がなくなって初めてその有難みを理解するのだろう。

ITUによる新スプリアス基準の本質 

以下に上げる文章は、ITUが1997年に決定した新たなスプリアス基準に関する説明である。

その内容から、今回わが国の当局、ならびにJARD・TSSが行っている強制的な規制が不適当であることを示唆する点を述べてみたい。別にアップする、新規制に反対する理由を合わせてお読みいただきたい。なお、この内容は拡散してくださることを希望する。

~~~

RECOMMENDATIONという条文の位置づけが、この方面の素人の私にはわからないが、強制力のある法規的な規定ではなく、推奨される規定ということなのではないか。

この規制の目的は、当該送信設備が、他の業務に支障を来さぬことにある。とくに、デジタル通信、ブロードバンド通信の出現、宇宙環境での通信の頻用などが、この新たな規制を制定するに際して、念頭にあることが分かる。

実際のスプリアス輻射は慣例上送信設備の高周波電力が送信アンテナ系に付加される場所で計測されているが、実際は、アンテナ、伝搬、そのほかの環境要因で大きく変化する。実際のスプリアス輻射の限界は、m)に示されるような条件で変化するはずであり、送信設備段階における機械的な均一の規制はなじまないのではないだろうか。

~~~

以下、ITU-R SM.329の訳;

Rec. ITU-R SM.329-7 1
RECOMMENDATION ITU-R SM.329-7
SPURIOUS EMISSIONS*
(Question ITU-R 55/1)
(1951-1953-1956-1959-1963-1966-1970-1978-1982-1986-1990-1997) Rec. ITU-R SM.329-7
The ITU Radiocommunication Assembly,
considering
a) that Recommendation ITU-R SM.328 gives definitions and explanatory notes which should be used when
dealing with bandwidth, channel spacing and interference scenarios; when distinguishing between out-of-band emissions
and spurious emissions; and when specifying limits for out-of-band emissions;

ITU-R SM.328は、以下のような定義と説明を与える。その定義と説明は、周波数占有帯域、チャンネル間隙、妨害状況等に対応する場合、帯域外輻射とスプリアス輻射とを区別する場合、帯域外輻射の制限を特定する場合に用いられるべきである。

b) that a difficulty faced in applying the limits for spurious emissions is knowing precisely the value of the
necessary bandwidth and exactly where in the spectrum the limits for spurious emissions should begin to apply,
particularly for services using broadband or digitally-modulated emissions which may have both noise-like and discrete
spurious components;

スプリアス輻射の限界を適用することが困難なのは、以下のことを理解することである。必要な周波数帯域を守ることに価値があることを正しく理解すること。スプリアス輻射の限界が最初に適用されるべき周波数帯はどこなのかを正確に理解すること、である。ことに後者については、ノイズ様および不連続のスプリアス要素を生じることのある、ブロードバンドないしデジタル変調の輻射を用いた業務に関して、である。

c) that limitation of the maximum permitted level of spurious emissions at the frequency, or frequencies, of each
spurious emission is necessary to protect all radio services;

ある単独周波数または複数の周波数における、許容される最大のスプリアス輻射レベルの限界は、すべての無線業務に妨害を与えないことが必要である。

d) that stringent limits may lead to an increase in size or in complexity of radio equipment, but will in general
increase protection of other radio services from interference;

厳格な規制は、無線設備の規模や複雑さを増す可能性がある。しかし、一般に、それによって、ほかの無線業務への妨害を与える可能性が低くなる。

e) that every effort should be made to keep limits for spurious emissions and out-of-band emissions, both for
existing and new services, at the lowest possible values taking account of the type and nature of the radio services
involved, economic factors, and technological limitations, and the difficulty of suppressing harmonic emissions from
certain high power transmitters;

現在行われている、さらに将来行われるであろう無線業務双方に対して、スプリアス輻射と帯域外輻射の限界を守る努力がなされなければならない。ただし、それは以下の点を考慮し、可能な限り低廉なコストで行われるべきである。即ち、この規制に関わる無線業務の形式・本態、経済的な要因、技術的な制限、特定の高出力送信機からの高調波輻射抑制の難しさを考慮すべきである。

f) that there is a need to define the methods, units of measurements and bandwidth, and the bandwidths to be
used for measurement of power at frequencies other than the centre frequency. This will encourage the use of rational,
simple, and effective means of reducing spurious emissions;

以下の項目を定義すべきである。即ち、測定と周波数帯域の方法、単位、中心周波数以外の周波数における電力の測定に用いられる周波数帯域である。こうすることによって、スプリアス輻射を軽減する合理的で、簡素かつ有効な方法を見出すことができる。

g) that the relation between the power of the spurious emission supplied to a transmitting antenna and the field
strength of the corresponding signals, at locations remote from the transmitter, may differ greatly, due to such factors as
antenna characteristics at the frequencies of the spurious emissions, propagation anomalies over various paths and
radiation from parts of the transmitting apparatus other than the antenna itself;

送信アンテナに供給されるスプリアス輻射の電力と、送信設備から離れた場所における当該信号の信号強度の間には大きな違いが生じうる。その違いを生む因子は、以下のような事項である。スプリアス輻射の周波数におけるアンテナの特性、様々な伝搬における変異、アンテナ以外の送信設備からの輻射である。

h) that field-strength or power flux-density (pfd) measurements of spurious emissions, at locations distant from
the transmitter, are recognized as the direct means of expressing the intensities of interfering signals due to such
emissions;

送信設備から離れた場所における、スプリアス輻射の電界強度ないし電波密度 power flux-density (pfd)の測定は、そのような輻射による妨害の強度を示す直接的な方法である。

j) that in dealing with emissions on the centre frequencies, administrations customarily establish the power
supplied to the antenna transmission line, and may alternatively or in addition measure the field strength or pfd at a
distance, to aid in determining when a spurious emission is causing interference with another authorized emission, and a
similar, consistent procedure would be helpful in dealing with spurious emissions (see Article 18(S15),
No. 1813(S15.11), of the RR);

中心周波数における輻射を扱う上で、行政は慣例的にアンテナ送出ライン(ブログ主;フィーダーのことだろう)に加えらる電力を確定する。その代わり、ないし追加として、あるスプリアス輻射が他の確立した輻射系に障害を起こしていることを確認する際に、離れた場所における電界強度ないし電波密度を測定することもできる。同様の方法が、スプリアス輻射に対処する際に有効だろう。

k) that for the most economical and efficient use of the frequency spectrum, it is necessary to establish general
maximum limits of spurious emissions, while recognizing that specific services in certain frequency bands may need
lower limits of spurious emissions from other services for technical and operational reasons as may be recommended in
other ITU-R Recommendations (see Annex 4);

周波数帯域の最も経済的で有効な利用のために、スプリアス輻射の全般的な限界を定める必要がある。一方、特定の周波数帯における特定の業務が、他の業務から受けるスプリアス輻射のより低い限界を、技術的かつ運用上の理由から設定することが必要になることもありうる。後者については、他のITU-R(付設4)で推奨値が示される。
_______________

* Note by the Editorial Committee. – The terminology used in this Recommendation is in conformity, in the three working
languages, with that of Article 1 (S1) of the Radio Regulations (RR) (No. 139 (S1.145)), namely:
– French: rayonnement non essentiel;
– English: spurious emission;
– Spanish: emisión no esencial.
2 Rec. ITU-R SM.329-7
l) that transmitters operating in space stations are increasingly employing spread-spectrum and other broadband
modulation techniques that can produce out-of-band and spurious emissions at frequencies far removed from the carrier
frequency, and that such emissions may cause interference to passive services, including the radioastronomy service,
recognizing however, that spectrum shaping techniques, which are widely used to increase the efficiency of spectral
usage, result in an attenuation of side band emissions;

宇宙ステーションで運用される送信設備は、拡散スペクトラム、他のブロードバンド変調技術を援用することが多くなってきた。それが帯域外輻射・スプリアス輻射をキャリアー周波数から離れて生じることがある。そのような輻射は、放射線天文学業務のような受動的な業務に妨害を与えることがある。ただし、周波数帯域利用をより効率化するために広く用いられている帯域形成技術は、隣接帯域での輻射減弱をもたらしている。

m) that spurious emission limits applicable to transmitters are a function of:
– the radiocommunication services involved and the minimum protection ratio determined in every frequency band;
– the type of environment where transmitters could be found (urban, suburban, rural, etc.)
– the type of transmitter;
– the minimum distance between the transmitter in question and the potential victim radio receiver;
– all possible decouplings between the antenna of the interfering transmitting antenna at the reception frequency and
the receiving antenna of the radio receiver including the propagation model, polarization decoupling and other
decoupling factors;
– the probability of occurrence of the spurious radiation of the transmitter when the receiver is active;
– the fact that a transmitter is active or idle, or that there are simultaneous active transmitters;

送信設備に適用されるスプリアス輻射の限界は、以下のような条件によって決まる。
-関係する無線通信業務、各周波数帯において決定される最小の防護比率
-送信設備の置かれた環境の違い(市街地、準市街地、郊外等々)
-送信設備の形式
-問題の送信設備と、妨害を受けている可能性のある最小の距離
-当該周波数のおける妨害の原因となる送信アンテナと、受信設備の受信アンテナの減結合。この減結合因子としては、伝搬状態、極性による減結合、他の減結合因子が含まれる。
-受信設備稼働中に送信設備に生じるスプリアス複写の可能性
-送信設備が稼働中かどうか、同時に稼働している送信設備がないかどうか

n) that some space stations have active antennas and the measurement of power as supplied to the antenna
transmission line cannot cover emissions created within the antenna. For such space stations, the determination of field
strength or power flux-density at a distance should be established by administrations to aid in determining when an
emission Is likely to cause interference to other authorized services,

宇宙ステーションにはactiveなアンテナを持つものがあるが、アンテナ送出系に加えられる電力の測定が、そのアンテナ中で生じる輻射をカバーできないことがある。そのような宇宙ステーションにあっては、ある距離離れた場所での電界強度ないし電波密度の決定は、他の確立した業務への障害を起こしていることが確かかどうかを決めるために行政が確定すべきである。

改めて、新スプリアス規制に反対する 

スプリアス新規制がアマチュア無線局免許に導入され、JARD・TSSがその保証認定を開始した。この規制をアマチュア無線局免許に課すこと自体の問題、JARD・TSSが書面上の保証認定を行うことの問題を改めてここで指摘したい。

法の不遡及の原則 

新たな法律が制定施行される場合、その制定時点以降に法が効力を持つ、という原則。こちらに説明がある。もちろん、例外も生じうるが、例外の場合に国民(アマチュア無線家)に大きな経済的負担、事務手続き上の負担を課すことは不適切である。

ITUの新規制の説明

次に掲載するポストにアップした通り、この規制は、デジタル通信、ブロードバンド通信を主要な対象としたもので、既存の無線通信業務に障害を与えぬことを目的としている。スプリアス輻射は、本来、送信設備から離れた受信アンテナ・受信設備で計測されるべきであって、送信設備の送信アンテナ系への出力段階で計測されるのは、あくまで慣例である。したがって、現に他無線業務への障害を生じていないアマチュア無線の総体的に低い高周波電力送信設備そのもののスプリアス輻射の規制は、この規制の本質から外れる。

JARD・TSSの問題

この両者は、「書面上の審査」によって、アマチュア無線局新規免許ないし再免許申請の必須事項を保障する、という制度を公表、実施している。スプリアス輻射、バンド外輻射という極めて技術的、かつ個別的な事項を、「書面上の審査」だけで判断することは不可能である。JARD・TSSは民間組織にすぎず、その経営内容も十分開示されていない。JARDは、7000万円の「投資活動」を行っていると、そのウェブサイトで公表している。アマチュア無線免許に直接関与するこうした団体が、経営、財務状況を公表せず、余剰資金を投資活動に回すことは、その公益性から許されない。言い換えれば、公的な組織が、情報開示を行って初めて、アマチュア無線免許制度に関与すべきである。

諸外国の規制状況

私の調べた限りでは、米国、シンガポール、ドイツでは、新たな規制がアマチュア無線免許の条件になっていない。わが国の新規制は、国際標準から著しく逸脱している。

以上から、アマチュア無線局免許に対するスプリアス新規制は、撤回すべきである。

TPP参加交渉からの即時脱退を求める 

TPP参加交渉からの即時脱退を求める大学教員の会が、このサイトでアピールを公開している。

すべてもっともなことだ。

米国次期政権がTPPを批准しない以上、現在のTPPは、批准されないことは明らか。それなのに、わが国では、TPP批准を国会決議しようとしている。それは、TPPの代わりに二国間交渉をすると言っているトランプ次期米国政権に、言質を与えることになる。国益に著しく反する。

安倍政権は、「成長戦略」に事欠き、このTPPに期待を寄せているのかもしれないが、TPPないしそれに準じた二国間自由貿易協定は、過去のNAFTA、米韓自由貿易協定等を見れば明らかなとおり、国益を大きく阻害する。

それとも、もっぱらグローバル企業の利益だけを優先させるつもりなのだろうか。国民の財と、国の制度を、グローバル企業に売り渡す積りなのか。

柳原病院事件 続報 

柳原病院事件に関して、稲門医師会・稲門法曹会という早稲田大学出身者の医師・弁護士等が共同でシンポジウムを開催した。柳原病院事件について過去のポストはこちら

逮捕された医師は、まだ拘留されているらしい。今月30日・・・ということは明日、東京地裁で初公判が開かれるらしい。

医師が万一有罪であったとしても、3か月以上にわたり長期拘留されるのはおかしい。無罪だとすると、警察・検察は容疑の段階で、彼をマスコミに晒し、個人を特定する情報を漏らしたことは許されるべきことではない。

上記シンポジウムのシンポジストのお一人、坂根みち子氏の発言が、もっとも的を得ている。この事件を受けて、医療現場で問題の起こりそうな医療行為では、スタッフ増員をするとか、監視カメラを設置するとかいう動きがあることを批判して、彼女はこのように述べた。

「現場の医師たちは、今回の事件はあり得ないと思っており、この問題を医療の現場に投げ返さないでもらいたい。これは司法の問題であり、警察、検察、裁判官の想像力のなさが医療を滅ぼしかねない。もっと現場の医療を学びに来てもらいたい。」

引き続き、注意深く見守ってゆきたい。

ピアソラ 「ブエノスアイレスの四季」から「冬」 

以前記したかと思っていたが・・・ピアソラは、アルゼンチンタンゴから出発し、ヨーロッパで音楽を学び、活躍の場を北米に得た作曲家だ。アイデンティティをタンゴにおきながらも、その作品は人のこころに直截に訴えかける、いわばコスモポリタンの作品になっている。歴史に名を遺す作曲家だ。

「ブエノスアイレスの四季」から、「冬」。冬の憂愁と熱い思いが、伝わってくる。

BMDシステムの問題 

現在の弾道ミサイル防衛システム(BMDシステム)として、イージス艦上から発射される海上配備型迎撃ミサイルSM3、地上から発射される地対空誘導弾PAC3がある。北朝鮮の弾道ミサイル攻撃を念頭に置いている。SM3が、日本海海上の大気圏外でミサイルを打ち落とす。それに失敗したら、PAC3が本土で対応することになっている。2004年から、2015年度までに、BMDシステムに1兆3500億円超費やした

だが、これらのシステムにも問題がある。

一つは、命中精度、対応範囲の問題だ。PAC3の命中精度は20から30%と言われており、対応範囲は数十kmの範囲に過ぎない。限られた範囲、東京の中枢部、例えば首相官邸、永田町、米軍基地等だけを防御することになる。国全体をカバーすることはない。

二つ目は、敵国がおとり弾を多数同時に打ち込むことに対して、対応は難しい。また、一つ目の問題に関わるが、敵国のミサイルが、特定の基地等をピンポイントに攻撃する場合と異なり、都市中心部等のように明確でない場所に飛来する場合は、ミサイル軌道が計算できず、対処できない・・・これらは、BMDシステムの根本的な問題だ。

最後に、膨大な取得、維持コストが必要になる(最初の段落で記した通り)。PAC3一基で5億円程度と言われている。その管理システム、レーダーシステムなどにも費用がかかり、定期的なリニューアルのコストも必要になる。イージス艦も同様だ。BMDを整備すれば、相手はそれを上回る攻撃方法を開発することだろう。現に、中国等は宇宙軍拡に突き進んでいる。軍拡の悪循環が際限なく続くことになる。

わが国政府は、THAADも導入することを検討しているらしい。大気圏外でミサイルを迎撃する、この新型のBMDシステムでまた大きな予算が必要になる。BMDとしての問題は変わらない。

あまり表面に出ないが、もっとも重大な問題は、BMDシステムの開発・配備は軍事企業にとって大きな利益源になっていることだ。PAC3の製造には三菱重工業が関与している。軍事企業は、利益を確保するために、国際政治上の緊張を高め、さらなる軍拡に進むように政治に働きかける。

酷い財政状況のわが国が、効果が不定で国全体を守ることのできないBMDシステム開発・配備に突き進むべきなのだろうか。

北朝鮮が、自殺行為的に暴走する可能性はゼロではない。が、暴走させぬようにすることが一番だろう。特に2000年以降米軍が、韓国軍と共同し、「金政権を打倒する」ことを目的に掲げて大規模な軍事演習を朝鮮半島周辺で繰り返してきたことは、緊張を不要に高めた。そのような緊張を煽る行為は止め、中国に仲介させて、北朝鮮を和平のテーブルに何としても付かせなければならない。最低限の防衛整備は必要だが、常に緊張緩和を目指すべきなのだ。北朝鮮に対しては、それ以外対処の方法はない。

以下、引用~~~

対北防衛強化2000億円…PAC3射程2倍に

2016年11月27日 06時00分 読売新聞

 政府は、2016年度第3次補正予算案を編成する方針を固めた。

 複数の政府関係者が明らかにした。総額は1兆円前後になる見込み。経済対策関連の予算は計上せず、北朝鮮の相次ぐ弾道ミサイル発射を受けたミサイル防衛システムの強化に、2000億円弱を盛り込む方向で最終調整する。

 安倍首相が、近く麻生財務相に編成を指示する方向で、政府は12月中旬にも閣議決定し、来年の通常国会に提出する予定だ。

 ミサイル防衛関連では、地上配備型誘導弾「PAC3」の改良型の購入費や、改良型PAC3を搭載するためのシステム改修費として計約1880億円を計上する。現在配備されているPAC3は、射程約15~20キロとされるのに対し、改良型の射程は約2倍となる。防衛省は、17年度予算の概算要求に購入費などを計上していたが、一部を前倒しする。

何故TPPは大多数の国民に害を及ぼすのか Sanders上院議員の演説 

TPPは、とん挫しそうだ。

下記のclipは、米国のBernie Sanders上院議員が、TPPに反対する理由を明快に述べた演説。特に、ISDS条項により、国の形が変えられてしまうことを強調している点に注目すべきだ。以前にも記したが、TPPの膨大な条文、全30章のうち、関税関連の章は6つに過ぎない。他は、さまざまな国の形に関わる内容になっている。この条約は、一言でいえば、グローバル企業が国境を越えて、自由に利潤追求ができるようにするための条約だ。国民の中間層は、捨て置かれることになる。米国の上院で、彼のように慧眼で良識を備えた議員がいることで救われる思いがする。彼が、今回の大統領選予備選挙で予想外の活躍を見せたことも納得できる。

先日、わが国で、オプジーヴォという新たな抗がん剤があまりに高額過ぎるということで、50%の薬価に引き下げられた。もともとの薬価は、患者一人当たり年額3600万円である。減額されても、英国などに比べるとまだ高い。それなのに、この引き下げに対して、国内外の製薬企業はわが国政府に抗議をしてきた。オプジーヴォの国内販売は、わが国の製薬企業なので、すぐにISDS条項がらみの訴訟にはならないかもしれないが、続々と登場している高額薬の薬価引き下げをしようとする(または、米国での薬価よりも安く設定しようとする)と、外国のグローバル製薬企業が、わが国政府を、見込まれた利益を支払うようにと訴訟に打って出る可能性が高い。数百億円から数千億円の規模の賠償を求められることになる。それは、国民の税金から支払われることになる。

繰り返し述べているように、医療介護・農業・教育等グローバル化に適さない産業・制度を、グローバル企業が利益を得られるように、変えることを強制されることになる。例えば、医療の公的保険は規模をどんどん縮小されるだろう。TPPを批准しないトランプ政権は、二国間の自由貿易協定を各国と結ぶ意向だ。わが国は、米国からTPP以上に厳しい条件を突き付けられる可能性が高い。

民進党は、今になってTPP反対と言っているが(もっとも、野党時代の自民党も同じだった)、TPP交渉の席に着くことを決めたのは民主党時代の菅政権だった。TPPの内実を理解していなかったのか、それとも官僚主導だったのか、大いに反省してもらわねばならない。環境、国民の基本的人権、社会的共通資本を重視し、維持可能な社会を目指す政党にならなければ、自民党を主体とする政権の座を奪うことはできないだろう。

TPPをまだ批准すると粘る安倍首相は、一体どこを、誰の方を向いているのだろうか。トランプ次期大統領と会談して、何を語ってきたのだろうか。

フォーレ 弦楽四重奏曲作品121 

フォーレの最晩年の傑作、弦楽四重奏曲作品121。大学に入り、オケ活動を始めたころに良く聴いた。コンクリートがむき出しの壁に囲まれた、二人部屋。入口の両脇に、山水のスピーカーを置いて、FMから流れる音楽、LPそれにFMを録音したものを、夜になると流していた。この曲もそうしたものの一つだったようが気がする。夜の帳が下り、廊下から時々、談笑する声が聞こえてくる。同室だったK君とたわいもない会話を続け、そのうち、眠りに落ちてゆく。そこでかけられた曲だった。

フォーレは、晩年になるまで、彼の前にそびえる大いなる山々のようなベートーベンの弦楽四重奏群を超えることはできないと、このジャンルの作曲はしなかったらしい。だが、最晩年の一年間をかけて、この曲を書く。美しい旋律の織り成す流れが、その特質だ。ベートーベン後期の弦楽四重奏群と同じように、虚飾や、誇張等が全くない。自由な精神の躍動がある。その点で、ベートーベン後期の弦楽四重奏曲の後を継ぎ、さらに発展させた、と言えるのかもしれない。

以前にも記したが、フォーレは、高音域は低く、低音域が高く聞こえるという聴覚異常を、晩年患った。この曲の試奏も、その理由で断ったらしい。彼の精神のなかで生まれ、純化された音楽ということだ。そうした状況で、これほど高邁な音楽を作れるということは、彼の天才があって可能になったことだろうが、それでもさまざまな機能が徐々に奪われる晩年にあっても、我々はなにごとかを経験し、作りあげることができることを示しているのではないだろうか。

この曲を聴くたびに、あの四方形のコンクリートの箱のような寮の部屋、夜の静けさを思い起こす。

福島県沖地震 福島第一原発三か所に破損事故 

22日に起きた福島県沖地震で、福島第二原発の使用済み核燃料冷却装置が、一時ダウンしたことはマスコミに結構大きく報じられたが、こちら第一の三か所の事故は、あまり報道されなかったようだ。

いずれも、深刻な事態にはならなかったが、今後も同じように済むとは限らない。

東日本大震災の余震として、福島県沖でこのような地震がまだ起きる可能性がある。同海域に面して、女川、福島第一、第二と三か所の原発があるが、特に5年前の事故で復旧の見通しが全く立っていない第一では、深刻な問題が起きる可能性がある。

この地震を受けて、菅官房長官が述べた言葉には呆れる。日本の原発は、世界で一番安全だ・・・と言ったらしい。現政権の中枢にいる方々は、2011の事故に懲りていないばかりか、甘く見過ぎている。

以下、引用~~~

福島第一原発 3か所で不具合、“水中カーテン損傷”など

2016年11月22日 21時00分 TBS

 福島県などで最大震度5弱の揺れが観測された22日朝の地震で、東京電力・福島第一原発では3か所で不具合が発生していたことがわかりました。
 午前5時59分ごろに発生した地震で、福島第一原発が立地する双葉町では震度5弱が観測され、およそ1メートルの津波も観測されました。

 東京電力が夕方までに設備のパトロールを行った結果、3か所で不具合が見つかりました。海への放射性物質のひろがりを防ぐ水中カーテンが損傷したほか、防波堤の先端に設置している海水中の放射線量を測定する装置が停止したということです。また、核燃料が保管されている共用プール建屋で、地震の揺れの影響とみられる水たまりが見つかりました。

 東京電力は今後、復旧作業を行うとしています。(22日20:28)

「死んでいい隊員を用意しておく」 

IWJ主催の講演会「元自衛隊の立場から戦争法について」で、昨年11月に、元自衛官の井筒高雄氏が自衛官の雇用について語っている。

それによると、自衛隊は「死んでいい隊員を用意しておく」ということだ。現在、自衛隊員の年齢構成は、前線には立たず指揮命令だけを担当する中高年の隊員は、ほぼ充足しているが、前線で実際に戦う兵士相当の若い隊員が不足しているらしい。そのために、最近は、年季制の非正規雇用を増やしており、彼らが前線に立つことになる。階級が下で、就業年数が少ない方が、戦死した際の自衛隊側の経済的負担が少なくて済むという判断だ。それは、「セオリー」である由。

現在、少子化と、リスクが増えたことにより、学生に「予備自衛官補」という制度での入隊を促しており、さらに奨学金を学生に与えることも検討しているらしい。まさに、経済徴兵そのものではないだろうか。

現実に、自衛隊隊員が戦死した場合の、家族への補償はどうなるのか。また、戦争を行わない前提の自衛隊隊員は、外国で「敵」を殺害した場合、外国の法律で裁かれる可能性がある。また、捕虜になったとしても戦時捕虜として扱われない。さらに、場合によっては、帰国してから刑事事件として立件される可能性もある。

そのように不安定かつ危険極まりない条件で、自衛隊を南スーダンに送り出す、政府・防衛省は一体何を考えているのだろうか。前のパラグラフで述べたような問題があるからとして、憲法改正に持ち込む可能性が極めて高い。交戦権を認め、自衛隊を軍隊にするのだ。そうすれば、自衛隊に米軍の世界戦略の一翼を担わせ、世界の紛争地域、大国の利権が絡む地域に自衛隊を派遣することができるようになる。わが国の人的、経済的損失は莫大なものになる。これまで、武力を海外で決して行使しなかったわが国の平和国家として立場は崩壊する海外邦人はより多くの危険にさらされ、わが国もテロリズムの対象になる。

安倍首相が国会で自衛隊員に万歳三唱した光景が、近未来に悲劇的な状況で再現される、うすら寒いものとして迫ってくる。

現代資本主義社会の閉塞状況 

法政大学教授の水野和夫氏によると、経済的な成長には、技術進歩、資本量、労働力人口の三者が伸びることが必要だ。技術進歩は、投下する資本に対して効果が望めない、言い換えると、ある技術進歩を得るために、莫大な投資が必要になるためにすでに、一定人口当たりの伸びが1950年代から低くなっている(タイラー コーエン)。資本量は、すでに飽和状態にある。金融空間で短期投資のマネーゲームに費やされている資本は、実体経済に必要な資本の数倍になっている。労働力人口増も望めない。技術革新が続き、それに対応する教育を子供に受けさせる投資額が増えすぎたために、少子化が生じた。これは先進国共通の現象で、1975年辺りから明らかになっている。わが国は、2008年を境に人口減少社会に突入している。

この記事の問題も、こうした現代の資本主義社会の特性から生じている。安定した持続可能な社会、国民個人個人が生きがいの持てる社会へパラダイムシフトをする必要があるわけだが、現政権は、未だに経済成長を目標に掲げ、効果のない金融緩和策を打ち続けている。そこでは、中間層の所得は削減され、少子化がさらに進む。大学に進学することが、多くの学生にとって、経済的に厳しくなってきている。

以下、引用~~~

大卒者の3割が年収3百万以下、奨学金返済地獄…仕送り月10万、所得=学歴格差鮮明

2016年11月23日 06時12分 ビジネスジャーナル

大卒者の3割が年収3百万以下、奨学金返済地獄…仕送り月10万、所得=学歴格差鮮明
「Thinkstock」より
 文部科学省を中核に、政府内でも「新たな奨学金制度の創設」に対する取り組みが加速している。なぜ現状で新たな奨学金制度の創設が必要なのかをみると、日本の大学生が置かれた厳しい現実が明らかになる。文部科学省の「所得連動返還型奨学金制度有識者会議」資料を中心にその実態を取り上げてみた。

 今どきの大学生といえば、学業はそっちのけで遊び中心の生活を送っているというイメージが強い。先般のように、慶應大学生による婦女暴行事件などがあると、どうしても大学生が学業に専念するというイメージは弱くなってしまう。

 しかし、真面目に学業に専念しようとする大学生にとってもそれができるのは、現在の社会環境は非常に厳しく、自宅住まいか、親が裕福で十分な仕送りを受けている大学生に限られるようだ。

 OECD(経済協力開発機構)の調査によると、日本の高等教育に対する公財政支出(2009年)は対GDP比で0.5%にとどまっており、OECD諸国の中で最下位の低さ。個人への支出を含めた同支出の対GDP比は0.8%と若干増加するが、それでも最下位だ。日本の高等教育機関は公財政支出が相対的に低く、財政的に保護者や学生からの学費に依拠するところが大きい傾向にあり、国際的にみて高い学費水準となっているという。

 こうした政府の教育に対する意識の低さを反映して、日本の大学生の置かれた経済環境は相当に厳しいものとなっている。幼稚園から大学卒業までにかかる平均的な教育費は、すべてが国公立でも約800万円、すべてが私立だと約2300万円と推計されている。特に、地方から東京の私立大学に通う場合には、下宿・アパート代や食費などの生活費が大きな経済的負担となる。一方、1997年に467万3000円だった会社員の平均給与は年々減少し、2014年には415万円にまで大きく減少している。

 親の所得状況を反映し、学生の生活費に対する家庭からの給付(いわゆる仕送り)は、02年度の155万7000円(月額約13万円)をピークに、14年度には119万4000円(月額約9万9000円)にまで減少した

●所得格差=学歴格差

 当然、親の所得状況により大学への進学状況には格差が生まれ、親の年収が400万円以下の子供の大学進学率は27.8%にとどまる一方で、年収1000万円以上では60%以上の子供が大学に進学するなど、教育機会に大きな差ができている。

 九州大学の10年の調査では、長崎県の高校生で国立大学に進学できる学力の生徒のうち、主に家計の困窮で大学進学を断念した・するかもしれない生徒が3%に上っている。
 
 大学生のアルバイト収入は年間30万円台前半で推移しているが、アルバイトだけでは生活が厳しく、奨学金を受給する大学生の割合は02年度の31.2%から14年度には51.3%に増加している。また、奨学金の金額は02年度の22万6000円から14年度には40万円に増加している。

 それでも、高校生の保護者に対する調査で「返済が必要な奨学金は、負担となるので、借りたくない」と回答する者の割合が、どの所得層でも半数以上を占めており、奨学金の返還に対する不安・負担を多くの保護者が感じている。

 こうした背景には、大学卒業後の雇用環境が大きく影響している。大学を卒業しても正規雇用を得ることができず、非正規雇用の状態で奨学金を返還する安定的な収入を得ることが困難な者が増加しているという現実が重くのしかかっている。総務省によると、大学院を除く高等教育機関を卒業した者のうち、30代から50代では約3割が年収300万円を下回っている。

 奨学金を使って大学を卒業し、奨学金の返済年齢になっても年収が300万円未満という実態がそこにはある。奨学金返済が負担になれば、滞納をするだろうし、家庭を持つこともままならないだろう。こうした格差の実態を政府は目を背けることなく、しっかりと受け止めて対処するべきだろう。
(文=鷲尾香一/ジャーナリスト)

「ビッグデータ」という名の壮大な無駄遣い 

取り上げるまでもないニュースだと思ったが・・・

学校健診のようなデータを、統計処理するためには、健診の評価を定められた基準で行わないと、意味がなくなる。質の良いデータが必要なのだ。レセプトデータも、標準化されておらず、また診療報酬制度によって医学的とは言えぬ診断名がついている。良質なデータとは言えない。

それに、学校健診の実情を、行政は知っているのだろうか。学校医は減らされる傾向にあり、数百人の健診を一日で行うといったスケジュールが一般的だ。こういっては語弊があるかもしれないが、きわめて表面的な診察に終わらざるを得ない。要するに、健診という人手をかけなければならない作業を、人手はかけずに行っているわけだ。これで意味のあるデータが得られるとは到底思えない。

それに、個人情報の保護の点からも、危うい感じがする。業者に情報提供をする際には、匿名化するとあるが、分析情報を本人、地方自治体に戻すとあるので、完全な匿名化ではない。既往歴等は、もっとも高度なプライバシーに当たるのに、こんな中途半端な情報の扱いでは、情報漏洩の問題が起きる可能性が高い。

結局、今流行りの「ビッグデータ」を扱う業者この(報道では「学校健診情報センター」)、そうした業者に天下る官僚のための、税金を用いた、ビッグデータビジネスを作り上げようとしているだけなのではないか。もしかすると「ビッグデータ利用機構」なる特殊法人を立ち上げる積りなのかもしれない。

データの質、正確さ、基準がはっきりしていなければ、意味のあるデータは得られない。

これは、壮大な無駄遣いになる。

以下、引用~~~

学校健診記録を「ビッグデータ」に長期保存…成人期の病気予防に活用
行政・政治 2016年11月22日 (火)配信読売新聞

 文部科学省と総務省、京都大発のベンチャー企業は、学校健康診断の記録を「ビッグデータ」として活用する新事業を始めた。

 健診記録は中学卒業後に廃棄されてきたが、長期間保存して成人期の病気の予防などにつなげるという。

 近年の研究で、心筋梗塞や糖尿病など成人期の病気の多くに、小学校低学年までの健康状態が影響を及ぼすこともあることが分かってきた。京都大の教授らによるベンチャー企業「学校健診情報センター」(京都市)は、健診記録が病気の予防などの研究に役立つと考え、昨年度、国公私立の学校の児童・生徒を対象に健診記録のデータベース化に着手した。

 各自治体の個人情報保護条例に基づき、学校から個人が特定できない形で健診記録の提供を受ける。研究目的は自治体や学校を通じて保護者に伝え、自治体が持つ生徒の乳幼児期の健診や母親の妊婦健診の記録なども一部取り入れる。

 昨年度は試験的に、東京都荒川区、香川県坂出市、山口県防府市など11市区町の58の中学校で実施し、5689人分を収集。今年度は、50市区町で約5万人分を集める本格的な作業に入り、1万数千人の収集を終えた。少なくとも10年間続け、200万人分のデータを集める計画だ。

 将来、児童・生徒が生活習慣病などになった場合、自治体が管理する国民健康保険の診療報酬明細書(レセプト)などから病気の情報を得て、健診データをつなぎ合わせ、同じ病気になった人の子ども時代の共通点を探り、発症や重症化の予防に活用する。記録を基に分析した児童・生徒の健康状態を学校を通じて本人に、学校間の比較などを自治体にそれぞれ戻して、健康管理や医療政策に役立ててもらう。

 個人情報に詳しい新潟大法学部の鈴木正朝教授(情報法)の話「健診記録は個人情報だが、各自治体の条例に基づいて取り扱っているならば、手続き上は問題はないだろう。国保のレセプトや、がん検診の記録なども医療研究に有効利用していくべきだ」

          ◇

【学校健康診断】  学校保健安全法に基づいて小、中学校で毎年1回行われている。身長や体重、栄養状態、既往症のほか、心臓、尿、視力の検査など約40項目を調査。健診記録は学校側が保管しているが、中学卒業から原則5年後に廃棄されている。

原発作業による放射能被曝と発がん 

原発反対運動をなさっている方が、「原発作業では、必ず大量に被曝する下積みの労働者が出る。だから、原発をエネルギー源としてはならない」ということを述べておられるのを、どこかで読んだ。とくに、東電福島第一原発のように破壊された原発では、大量被ばくは必ず起きる。

被曝と発がんの因果関係を証明するのは難しいかもしれない。被曝線量と発がんの関係も、各個人の発がんしやすさも関わるので、一筋縄では行かない。が、放射線は、発がんを促すように作用することは確実だ。東電福島第一原発等では、日常的に下請け、孫請けの労働者が酷い被曝条件下で仕事をしている。将来、この記事にあるように、白血病等を発症する方が多く出てくる可能性がある。

原発労働者の被曝管理をしっかり行うこと、そして被曝する労働者が出なくて済むようにすることを考えるべきだろう。

後者の目的のためには、原発をすべて廃炉にすることだ。

以下、引用~~~

労災認定の元原発作業員、東京電力に損害賠償請求

2016年11月22日 20時04分 TBS

 福島第一原発の事故の収束作業で被ばくし、白血病になったなどとして労災認定された元作業員の男性が、東京電力などにおよそ6000万円の損害賠償を求める訴えを起こしました。
 訴えを起こしたのは北九州市に住む元作業員の男性(42)です。

 男性は、2011年10月から1年半にわたって、事故後の福島第一原発や九州電力玄海原発で働いていましたが、その間の被ばく量はおよそ20ミリシーベルトでその後、白血病やうつ病と診断され、労災認定を受けました。男性は、東電と九電に、あわせておよそ6000万円の損害賠償を求めています。

 「(東電は)何一つ謝ってくれていません。(他の作業員が)必要になった時に私のことが、前例として皆さんの励みになればと思い提訴を決意しました」(元作業員の男性)

 原発事故後の作業で、労災認定された元作業員が東電に損害賠償を求めて提訴するのは初めてだということです。東京電力は「適切に対応して参ります」とコメントしています。(22日18:40)

地震と原発事故 

今朝、あの福島県沖地震で目が覚めた。揺れにはある程度免疫ができているが、長時間・・・といっても1分程度だったか・・・続くことに何か嫌な予感がした。

福島県、福島第一原発の沖合で、津波が予想されるという。幸運なことに、大きな津波にはならなかったが、津波予報が出された地域の方々にはさぞ心配なことだったろう。

先日は、ニュージーランドでも大地震があったし、世界的に、とくに環太平洋地帯での地震活動が活発化しているようだ。地震活動を示す地図を、見てもらいたい。日本がいかに地震の多い国であるかが分かる。

地震も大きな被害をもたらすが、原発事故は、長い年月人々を苦しめる。

石橋克彦編「原発を終わらせる」によると・・・

日本列島は地球の表面積の0.3%、そこに全地震の約1割が発生する
この地震列島に、商業用原発が17基、54基の発電用原子炉が存在する 米国・フランスについで3番目の原発大国である


そこで、原発を再稼働している。安倍首相は、原子炉規制委員会の厳しい検査を通った原発を再稼働するのだから安全であるといい、原子炉規制委員会は、検査基準に適合するかどうかを判断するだけだ、という。起こりうる深刻事故への責任逃れを、現時点で行っている。

このスキームを作ったのは、政府・行政に大きな責任がある。その最終的な責任者は、安倍首相だ。何度もここで引用しているが、彼は第一次安倍内閣で、以下のような国会答弁を行っている。福島第一原発事故の責任は彼にある。

2006年12月22日 内閣総理大臣 安倍晋三
巨大地震の発生に伴う安全機能の喪失など原発の危険から国民の安全を守ることに関する質問に対する答弁書
http://web.archive.org/web/20130208020606/http://www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/b165256.htm

1-4
Q(吉井英勝):海外では二重のバックアップ電源を喪失した事故もあるが日本は大丈夫なのか
A(安倍晋三):海外とは原発の構造が違う。日本の原発で同様の事態が発生するとは考えられない

1-6
Q(吉井英勝):冷却系が完全に沈黙した場合の復旧シナリオは考えてあるのか
A(安倍晋三):そうならないよう万全の態勢を整えているので復旧シナリオは考えていない

1-7
Q(吉井英勝):冷却に失敗し各燃料棒が焼損した場合の復旧シナリオは考えてあるのか
A(安倍晋三):そうならないよう万全の態勢を整えているので復旧シナリオは考えていない

2-1
Q(吉井英勝):原子炉が破壊し放射性物質が拡散した場合の被害予測や復旧シナリオは考えてあるのか
A(安倍晋三):そうならないよう万全の態勢を整えているので復旧シナリオは考えていない


同じ安倍首相が、原発再稼働を進めている。

地震活動が活発な時期に入っている。国民は、さらなる原発事故のリスクにいつになったら気が付くのだろうか。

ドボルザーク8番 

この夏ごろから、ドボルザークの8番の交響曲をどこかのオケで弾きたいと考えていた。この交響曲は、大学オケで弾いた曲の一つで、とても懐かしい曲なのだ。ドボルザークの音楽は、ピアノ五重奏曲や一部の室内楽を除いて、あまりピンとこないのだが、この懐かしさあふれる曲は別だ。私にとって懐かしいのと、曲想自体も懐かしさにあふれている。



福島大学のオケが12月にこの曲を演奏する予定であり、チェロ奏者を探していることを知り、応募してみた。おそらく、大学生の参加者を募集していたのかもしれなかったが、こころよく応じてくれた。で、練習が近づき、よく考えてみると、同大学のキャンパスまでドア トゥ ドアで3時間以上かかる。過酷な練習を終えて、そんな長時間真夜中の高速を走るのは無理だと考えた。大変申し訳ないことだったが、参加をキャンセルさせて頂いた。いろいろ手配してくださった上でのことで、残念かつ申し訳ないという気持ちである。

福島をなぜ選んだのか・・・一つの理由は、私の大学受験時代までさかのぼる。高専を何とか卒業した私は、医学に方向転換する積りだったが、高専の終学年での少なくとも前半は学園紛争で明け暮れてしまった。学生運動をしていたわけではないが、全学集会だ、バリケードの撤去だとやっているうちに、時間はどんどん過ぎていった。また終学年後半には卒業研究もあった。というわけで、受験勉強は殆どせず仕舞。それでも、記念受験よろしく、福島県立医大に受験申請をした。受験会場が、金谷川の福島大学経済学部だったと記憶している・・・ちょっと調べてみると、私の記憶違いの可能性もなきにしもあらずなのだが・・・当時、東北新幹線はまだなく、鈍行か、急行で、福島手前の金谷川まで行った。木造の駅舎がだだっ広い場所にぽつんと建っていた記憶がある。3月上旬で、外に降り立つと、寒風が吹いていた。これからどのような人生が開けるのだろうと、大きな不安と、小さな希望を抱いて、駅前のコンコースに立ちすくんだような記憶がある。福島の金谷川、そこにある福島大学キャンパスは、私の人生の起点であったのだ。そこにもう一度降り立ってみたいというのが、一つの理由だった。

ネットで拾ってきた、昔の金谷川駅・・・私が受験で降り立ったのがこの駅舎だったかどうかは、思い出せない・・・イメージはこんな感じか・・・

kanayagawa-a.jpg

もう一つの理由は、やはり原発事故である。小高町に住んでおられた両親の知り合いに会うために両親を連れて行ったことがあった(以前に記した)。また、母が一時宮城県の施設にお世話になっていたことがあり、何度か福島を通り過ぎた。あの鄙びた美しい浜通りには、親近感を感じていた。その一部が、原発事故で住めなくなった。また、多くの方が今も避難生活を余儀なくされている。趣味を通してということになるが、福島をもっと知りたい、身近に感じたいと念願していた。

福島の人々に対する負い目を、いつか返してゆかねばならないと今も考えている。12月の演奏会には、聴きに行ってみたいと思っている。




南スーダンの状況 その2 

国連で米国の主導により、南スーダンへの武器輸出を「1年間」禁止することが決まった、と昨日報じられていた。これまでは、攻撃ヘリや、地対地ミサイル等の大型武器が入り乱れた戦闘が、南スーダン各地で繰り広げられてきた。武器禁輸は、南スーダン政府が反対し、ロシア・中国・エジプト等が賛成しないために、実現しなかったようだ。米国がもっと早くリーダーシップを取るべきだった。これほど深刻な内戦状態にある国への武器禁輸がこれまで実現しなかったことに対する、先進国の責任は重い。

「世界」12月号に、ジャーナリストの谷口長世氏が、『南スーダン「駆けつけ警護」と「戦争のできる、普通の国」』というタイトルで論文を寄稿している。それを参考に、南スーダンの問題、自衛隊派遣の問題を記す。

英国植民地支配による分断統治と、石油埋蔵の発見によって、スーダンでは1956年独立後、内戦が繰り返されてきた。2011年、米国の後押しで、南スーダンが独立。2013年に南スーダン内戦が始まる。政府・反政府両派間の戦闘という言われているが、実際は、石油利権を求めて、63の部族が戦闘を行う混沌とした状況が続いている。石油利権・武器輸出利権を求めて、背後に「大国」が存在する。

20世紀末以来、中国が石油利権を求めて、アフリカへの進出を進めた。それに対抗するために、米国は、2006年、アフリカへの軍事的プレゼンスを確保するために、アフリカ軍、合同統合任務軍「アフリカの角」を創設した。同軍は、多国籍軍とし、米軍の負担をできるだけ減らすこと、軍民共同作戦を取ること等を主任務・目的としている。

一方、わが国政府は、自衛隊とJICAの共同を、上記「アフリカの角」と歩調を合わせるように進めた。海賊対策という名目で設置されたジブチの基地は、米軍の任務を自衛隊・JICAの活動に肩代わりさせるための前線基地としての役割を負っている。上記の通りの混沌とした内戦状態に、自衛隊が参画することになる。

わが国政府は、南スーダンは比較的落ち着いていると繰り返し、それによって、国連PKOとして自衛隊派遣を続けるだけでなく、今回、「駆けつけ警護」という内戦に直接関与する任務を自衛隊に命令した。「駆けつけ警護」なる概念は、国際的に存在しておらず、自衛隊が戦闘行為に参加して、特定の派閥・部族を敵に回すことになる。

例年、12月には、南スーダンは乾季に入り、戦闘が激化するという。

世界各国の治安状況を示す「グローバルピースインデックス」によると、南スーダンは、2015年度は世界第三位、2016年度はシリアについで世界第二位の危険な地域とされている。安倍首相は、国会答弁で、南スーダンでは内戦はおろか戦闘行為さえもないと強弁しているが、それは全くの嘘である。米国のアフリカでの軍事プレゼンスを肩代わりするために、自衛隊が南スーダンに派遣され続け、内戦状態に巻き込まれることになる。

谷口氏によれば、自衛隊員が戦死する可能性は高く、安倍政権は、そうしたことを繰り返さぬためにと称して、戦力の本格的な海外派遣を可能にする憲法改正に突き進むのではないか、と推測している。

そもそもこの「駆けつけ警護」等の安保法制は、わが国の安全保障を確保するためという建前だったのではないだろうか。海外で戦争に巻き込まれた邦人を救いだす友好国軍を助けるためと称して、「駆けつけ警護」の必要性を、安倍首相が説いていたのではないか。安保法制の制定の目的は、南スーダンに自衛隊を派遣し、米国軍の肩代わりをすることだと安倍首相は一度でも語ったことがあっただろうか。南スーダンに対して、わが国が行うことは、最初に記した実効性のある武器禁輸を永続的に進めることであり、110万人以上と言われる難民などへの民生援助なのではないか。

経済的徴兵 

米国では、大学の学費が高い。年500万円などありふれた額だ。それで、奨学金を得るために、若い者が軍隊に入るのだ。裕福な者の子弟は、軍務につかない者が多い。建前は、自由意志による志願だが、実質は経済的な理由による徴兵に近い。

今夕、TBS TVの報道番組で放映していたのだが、わが国でも、平均所得と大学進学率が低い地方自治体ほど、自衛隊への入隊率が高いと報じられていた。以前から、そうした統計があるのではないかと思っていたが、それは、教え子が自衛隊に多く入隊しているという高校の教師の方が自分で調べたものらしい。その方は、青森県の方だ。青森では、地場産業が少なく、経済的に厳しい家庭が多いために、高校を卒業すると、自衛隊入隊が一つの選択肢になっているようだ。

最初に、「駆けつけ警護」の任務を命令されたのは、青森県の自衛隊部隊である。

かって、稲田防衛庁長官は、女性セブンのインタビュー記事でこのように語っていた。

──母親の中にはこの先、徴兵制が復活して子供が戦争に巻き込まれると心配する人もいる。徴兵制が復活しないと断言できるか。

稲田:私にも大学生の息子がいますが、赤紙で徴兵されるのは絶対に嫌です。憲法は徴兵制を認めていないし、今のハイテク化した軍隊に素人を入れても使いものにならず、徴兵撤廃が世界の流れ。日本で徴兵制の復活はありえません。

※女性セブン2016年5月26日号


彼女の論旨は、徴兵制が日本ではありえないこと、自分の息子が徴兵されるのは拒否することである。

しかし、上記の通り、青森等では、経済的理由と関連する自衛隊入隊が多い。いわば、米国と同様の、経済的な徴兵である。そのことを、稲田防衛大臣はどのように受け止めるのだろうか。自らの家族は「徴兵される」のは嫌だと言いつつ、この現実を放置し、さらに南スーダンで自衛隊員が亡くなったら責任を取るというは整合性があるのか。自衛隊のトップに立つ政治家として許されるのだろうか。

稲田防衛大臣「駆けつけ警護」発令 

稲田防衛大臣が、「駆けつけ警護」を南スーダンに派遣する自衛隊に対して命令した。

繰り返し述べている通り、「駆けつけ警護」とは、単なる警察活動ではない。内戦状態のなかで戦闘行為に積極的に加わることになる。自衛隊員は、殺し、殺されることになる。

これで、わが国の平和国家としての歩みは終わりを迎えた。

稲田防衛大臣は、この自衛隊の新業務で何か起きた時には、全責任を取ると語った。自衛隊員が亡くなったときにどのように責任を取るつもりなのだろうか。責任を取れるものなのか。

わが国へのテロ攻撃が現実のものとなる。アフガン・イラク戦争以降、米国・ヨーロッパで起きたテロがわが国で起きる可能性が出てきた。さらに逼迫しているのが、海外在留邦人へのテロ攻撃だ。医療分野などで紛争地域で活躍する民間人が標的になる可能性が高まる。

厚労省官僚個人への裁判 

厚労省官僚、とくに医系技官と呼ばれる官僚は、医療をさまざまな形で支配しようとしている。もしかするとそれが、日本の医療を良くすることになると、彼らは考えているのかもしれない。だが、臨床経験が殆どない彼らが企画、立案することは、医療現場を引きずりまわし滅茶苦茶にすることが多い。SARS・新型インフルエンザ対応、予防接種問題、朝令暮改の診療報酬制度等から、それは明らかだ。小松秀樹医師の言う、統制医療は、失敗の連続だ。

彼らの行政政策は、往々にして、官僚の天下り先確保を最終的な目的としている。日本医療機能評価機構を初めとする様々な特殊法人の設立、さらに薬価を高止まりさせる施策等がそれに当たる。医系技官の臨床経験の乏しさとともに、この天下り先確保が、彼らの行う行政政策策定の根本的動機となっており、それによって失敗が続いている。

現場の医師は、行政に問題があり、それによって不利益、不公正が生じていても、厚労省には逆らえない。彼らは、保険医療機関、保険医の資格はく奪をするだけでなく、最悪の場合医師免許をはく奪する権限を持っているからだ。保険医療機関、保険医の資格を検討する機会は、いくつもあって、医療機関、医師は抵抗することができないようになっている。ここに紹介する小松秀樹医師は、千葉県に出向していた本省官僚によって、補助金支払いをめぐり不適切かつ理不尽な行政対応をされた。彼が、それに抗議すると、官僚側は彼の勤務する医療機関の経営者に、おそらく彼を辞めさせるように声をかけた。官僚のその言葉は、経営者にとって命令に等しいものだったはずだ。結果として、小松秀樹医師は罷免された。官僚の理不尽な振る舞いに対して、小松秀樹医師は、敢然と戦いを挑んでいる。

小松秀樹医師の厚労省官僚との戦いは、以前から何度か取り上げた。彼が、優れた能力と、医療問題に関する深い洞察力を有する医師であるからこそ、こうした官僚相手の裁判を提起できるのかもしれない。医療現場の一般の医師が、容易に実行できることではない。こうした裁判で、厚労省官僚の横暴な振る舞いにブレーキがかかることをぜひ期待したい。この裁判は、横暴な振る舞いをした官僚個人への裁判になっている。これまで個人的な責任を取ることの殆どなかった厚労省官僚の行政面での個人的な責任を問う裁判としての意義がある(輸血製剤によるHIV感染の裁判が、例外の一つだろう)。官僚の瑕疵は、裁判では容易に認められることはないだろう。だが、裁判を提起された事実だけでも意味がある。官僚の無謬性神話への挑戦である。官僚は常に正しく、彼らの意向に従わねば、医療現場の医師にぺナルティが加えられる、という「法治」ではなく「人治」に近い、官僚制の在り方、また官僚が目指す統制医療への、強い異議申し立てである。

この裁判が、厚労省官僚の医療行政をただし、日本の医療をよくすることにつながることを期待して見守りたい。

以下、MRICより引用~~~

医系技官を訴えた理由:統制医療が日本を滅ぼす

元亀田総合病院副院長
小松秀樹

2016年11月15日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp
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●公務員個人に対する損害賠償請求
私は、厚労省元結核感染症課長井上肇氏(現在世界保健機関出向中)と千葉県医療整備課長高岡志帆氏を東京地裁に提訴した。第1回口頭弁論が、11月30日午前10時15分、631号法廷で予定されている。多くの方に傍聴していただきたい。
両氏とも本籍は厚労省採用の医系技官だ。公務員が民間人である私の言論を封じるために、医療法人鉄蕉会の経営者に厚労省の内部情報を漏洩して、私を懲戒解雇するよう求めた。2015年9月25日、私は懲戒解雇になり職を失った。言論を抑圧するために、民間医療機関に対して職員の解雇を強要することは、公務員としての活動ではありえない。そこで、国家賠償請求訴訟ではなく、個人の不法行為に対する損害賠償請求訴訟とした。

●経営者は私の言論活動に協力していた
私は、医師だが、十数年来、言論人としても活動してきた。経営者は、今回の事件まで私の言論活動に協力的だった。亀田総合病院亀田信介院長は千葉県医療審議会の専門委員だった。信介氏との議論が、病床規制や東千葉メディカルセンター問題について執筆するきっかけになった。信介氏から千葉県医療審議会に提出された資料を提供された。2013年10月、私は、医療法人鉄蕉会理事長亀田隆明氏の要請で、規制改革推進会議で病床規制の問題点を指摘した。隆明氏は、控除対象外消費税についての私の論考をきっかけに、その是正を求める運動を始めた。

●高岡志帆課長の虚偽通告とその破綻
私は、亀田信介院長の強い要請により、2013年度から3年間の予定で、亀田総合病院地域医療学講座で地域包括ケアに関する映像シリーズ、書籍、規格を作成していた。予算は国の地域医療再生臨時特例交付金から支給されたものだ。2014年度の交付決定通知を受け取っていたが、2015年5月1日、高岡氏らから、予算がなくなったことを理由に、2014年度の予算を削減し、2015年度については事業を中止すると通告された。地域医療再生基金管理運用要領によれば、厚労大臣の承認なしに、都道府県の役人の恣意で事業を中止できない。それ以上に、予算の流用は許されることではない。私は、予算が何に使われたのか、いくら残っているのか厳しく追及した。亀田隆明理事長も怒りを露わにして、自治体病院に出向させている医師を引き揚げると脅迫めいた言葉を口にした。5月15日、隆明氏は、態度を急変させ、私を外して、1対1で県と交渉すると言い始めた。隆明氏は、それまでの経緯、活動内容を知らない。公金が投入されており、外部の映像制作会社、出版社、名だたる専門家が作業に関わっていた。私には個別医療法人を超える責任が生じていた。私が反対すると、隆明氏は、交渉するのではなく、千葉県の不正を高岡氏に伝えるのだと発言を変えた。不正を行った本人に不正だと訴えても意味はない。私は、予算を確保するために、鉄蕉会内部の弁護士と相談の上、「亀田総合病院地域医療学講座の苦難と千葉県の医療行政」をMRIC(メールマガジン)に投稿して千葉県の対応を批判した。2015年5月27日、狙いどおり、高岡氏は虚偽を認め、予算が残っていることを明らかにした。2014年度予算については、決定通り交付されることになったが、2015年度予算について、態度をあいまいにした。まだ流用をあきらめていない。そこで、県を押し込むために「千葉県行
政における虚偽の役割」をMRICに投稿した。出来事をできるだけ正確に再現して、千葉県の対応を批判した。

●言論抑圧と懲戒解雇
2015年6月22日、亀田信介院長に内密の話があると呼び出された。厚労省の職員から私の行政批判を止めさせろ、今後も書かせるようなことがあると、補助金を配分しないと脅されたという。言論抑圧は大問題だ。私は、信介氏との会話の記録を作成し、信介氏に確認を求めたが、修正の要請はなかった。その上で、信介氏には、大変なことになるかもしれないので、相手と接触しないよう忠告した。2015年7月15日、言論抑圧を仕掛けたのが、イノウエハジメカチョウだとの情報を得た。結核感染症課長の井上肇氏ならば、亀田総合病院では有名な名前だ。保健医療担当部長として千葉県に在職していた当時より、亀田隆明理事長と懇意にしていた。当時の厚労省の幹部名簿には、イノウエハジメという課長は他に見当たらなかった。言論抑圧を放置すれば、医系技官の乱暴な支配がさらに強まる。2015年8月17日、私は、知人の厚労省高官に、作成途中の厚労大臣あての、調査と厳正対処を求める文書の原案を送って、手渡す窓口と日時を相談した。2015年9月2日11時18分、高岡医療整備課長から、隆明氏に、メールが送付され
た。
   
すでにお耳に入っているかもしれませんが、別添情報提供させていただきます
。補足のご説明でお電話いたします

メールには、私が作成した厚労大臣あての文書原案と「千葉県行政における虚偽の役割」が一つのPDFにまとめられて添付されていた。十数分後、隆明氏は、別の人物に電話で状況を説明した後、メールをそのまま転送した。隆明氏は、私を9月中に懲戒解雇すると語ったという。2015年9月14日、懲戒手続きが開始された。弁明の機会付与通知書には「メール、メールマガジン、記者会見等、手段の如何を問わず、厚生労働省及び千葉県に対する一切の非難行為を厳に慎むことを命じます」と書かれていた。処分通知書は、「貴殿は、職務上及び管理上の指示命令に反し、亀田総合病院副院長の名において、厚生労働省に、2015年9月3日付け厚生労働大臣宛書面を提出し、同省職員の実名をあげ、調査と厳正対処を求める旨の申し入れを行った(懲戒処分原因事実3)」と締めくくられていた。大臣あて文書の記載内容に異議を唱えることなく、記載内容を前提に、公務員の不正について調査と対処を要請したことが、懲戒処分の理由として記載されていた。申し入れ書は、公益通報に相当し、秘密にされるべきものだ。これを理由にした懲戒解雇などあってはならない。

計画経済は複雑多様化した世界に対応できないばかりか、専制、腐敗を招くと私は、計画経済的な医療統制を批判しつづけてきた。これが言論抑圧の背景にある。上意下達のヒエラルキー的な統制は、組織の頂点しか、環境を認識してそれに対応することができないため、医療の営為を画一化し、硬直的にする。統制は、医療が複雑多様化している中で、失敗を繰り返してきた。計画経済は、行政が強大な権限を持つため、専制を招く。腐敗と非効率は避けられない。旧共産圏では、現場の活力を奪い、製品やサービスの質と量の低下を招いた。計画経済を運営することは人間の能力を超えている。  

●統制医療の大失敗:首都圏の医療・介護供給不足
明治以後、日本では医学部の配置が西日本に偏っていた。1970年以後の1県1医大政策でこの格差が広がった。例えば、四国(1970年人口390万人)の医学部数は1から4に増えたが、千葉県(1970年人口337万人)は1のままだった。1985年の病床規制導入後、入院診療への新規参入が抑制され、許可病床が既得権になった。許可病床数を決めるための基準病床数の計算方法が現状追認的だったため、医療提供量の西高東低の地域差が固定された。高度成長期、団塊世代を中心に、首都圏近郊への人口集中が進み地域差がさらに拡大した。2015年、四国4県の人口は385万人に減少したが、千葉県の人口は622万人まで増加した。千葉県では、看護師が極端に不足しているため、許可病床のすべてが開床できるわけではない。医療格差が団塊世代の高齢化で急速に拡大しつつある。2015年、団塊世代全員が65歳以上になった。2025年には75歳以上になる。65歳から74歳までの要介護認定率は4%だが、75歳以上では30%になる。2030年、首都圏で75歳以上の高齢者人口は、2010年の約2倍になる。都市部を中心に医療・介護サービス、とくに介護サービスの深刻な供給不足が予想されている。東京では75歳以上の高齢者の28%が独居だ。首都圏では、行き場を失った要介護者があふれることになる。

●失敗挽回の大方針は「強制力」の強化
医系技官は、高齢者の急増に対応するために、中央統制をさらに強める動きにでた。2013年8月の社会保障制度改革国民会議報告書は、「強制力」のさらなる強化を提案した。国会審議を経て「強制力」が法制化された。統制は、現場の状況に応じた多様な努力を抑圧する。強制力を強化するとどうなるか、旧ソ連で証明済みだ。限界まで強化されるとどうなるか、北朝鮮を見ればよく分かる。

●医系技官の権力拡大
地域医療構想では、構想区域の医療の需要を行政が推計し、各病院の病床機能ごとの病床数を実質的に行政が決める。計画経済そのものだ。実行に強制力が伴う。都道府県知事は、「勧告等にも従わない場合には」最終的に「管理者の変更命令等の措置を講ずることができる」(地域医療構想策定ガイドライン)。都道府県に出向した医系技官が、病床配分を通じて、個別医療機関の生死を握ることになる。専制と腐敗が生じやすい。さらに、消費税増収分を活用した地域医療介護総合確保基金が、都道府県に設置された。補助金を、都道府県の裁量、すなわち、都道府県に出向した医系技官の裁量で医療・介護施設に配分する。医療には消費税が課されていないが、医療機関の購入したものやサービスには消費税が上乗せされている。消費税率引き上げ分が診療報酬に十分に反映されていないことを考え合わせると、この基金は病院の収益の一部を取り上げ、それを、支配の道具に使う制度だと理解される。病院の投資を医系技官が握ることになる。病院独自の経営努力の余地を小さくする。 行政主導の投資は無駄が多い。補助金をできるだけ少なくして、診療報酬に回すのが健全だ。どうしても必要な補助金は、裁量権を持つ医系技官が決めるのではなく、数字で示される指標で自動的に金額が決められる方法を考案する必要がある。配分する側に裁量権があり、配分される側に経済的余裕がなければ、支配-被支配関係が生じ、民主主義が破壊される

●統制医療ミクロの失敗:東千葉メディカルセンターの巨額赤字とその責任
東千葉メディカルセンターの設立と運営に補助金を集中的に投下するために、千葉県は、二次医療圏を恣意的に変更して、山武・長生・夷隅医療圏を作った。長径80キロの細長いゲリマンダー医療圏だ。東千葉メディカルセンターは、2014年に開院したが、医療人材不足とずさんな計画のため巨額の赤字が続き、東金市の財政を危うくしている。 
夷隅郡市2市2町の住民の医療のために使われるべき補助金が、東千葉メディカルセンターに投入された。夷隅郡市の住民は遠いため通院できない。救急搬送するにも遠すぎる。東千葉メディカルセンター問題が注目されると、千葉県職員の責任問題になる
可能性がある。井上肇氏は、東千葉メディカルセンターの準備段階の一時期、千葉県庁でこの問題を主導すべき立場にあった。高岡志帆氏は、現在、東千葉メディカルセンター問題に深く関わるべき立場にある。東千葉メディカルセンター問題は、言論抑圧の直接的原因の一つだった可能性が高い。

●医療事故調査委員会問題:行政主導の「裁判」を目指して失敗
医療事故調査委員会問題では、医系技官は、当初、中央で医療の正しさを決め、過失の認定まで行おうとして失敗した。実現していれば、医系技官が事務局に天下りし、裁定を支配しただろう。人権を守るための手続きを知らず、自己の権力拡大を強く望み、それ故に利益相反が避けられない人たちに、「裁判」をゆだねるのは危うすぎる。最終的に、法令系事務官が、医系技官から奪い取る形で、院内事故調査委員会を中核とする安全を高めるための制度が作られた。医療の正しさは仮説的で暫定的であるがゆえに、進歩し続ける。医療の正しさは未来に向かって変化するものであり、別の意見を排するような猛々しいものではない。医療現場は多様であり、正しさも複雑多様だ。正しさが固定されると、医療は機能を低下させ、進歩を止める

●新専門医制度:多様性の抑圧と若い医師の人権無視で破綻
新専門医制度では、専門医の養成を、統一的に画一的に行ない、これに人事権を絡ませようとした。教育制度に人事権を持たせると、専制と搾取が生じる。教育者と被教育者の権威勾配がこれを助長する。医系技官は制度を支配の手段と考え、大学教授たちは若い医師を隷属させる手段と考えた。このため、養成期間が長期間になりすぎた。給与を誰が保障するのか考えていなかった。画一的で無駄の多い修練期間が長くなると、専門医の技量の習得を妨げ、医療の質を低下させる。専門医としての生涯活動期間を短くし、サービス提供量を減少させる。
地域にはその実情に合わせた多様な工夫や努力がある。愛知県の救急医療は、医師不足にも拘わらず、卒後5~6年目までの若い医師によって支えられてきた。愛知県の救急医療体制は、新専門医制度の人事ローテーションによって崩壊すると危惧されていた。
新専門医制度は様々な欠陥のため、予定していた2017年度に開始できなくなった。

●新型インフルエンザ騒動:病気と医療についての知識不足で失敗
2009年の新型インフルエンザ騒動で、医系技官は、医学常識に反する無茶な指示、事務連絡を連発し、医療現場を混乱させた。早い段階で、弱毒性と分かったが、大騒ぎを続けた。大阪の経済活動を長期間妨げた。医学的に根拠のない検疫、停留措置で人権を侵害した。
2012年4月、新型インフルエンザ対策特別措置法が成立した。医学常識を欠く医系技官に、人権制限を伴う強大な権限を付与するものだった。2012年11月、日本感染症学会は、特別措置法について緊急討論会を開催した。専門家たちは2009年の新型インフルエンザ騒動の混乱を忘れていなかった。多くの専門家が発言したが、特別措置法に賛成した者は一人もいなかった。

●医系技官と言論の自由
医系技官という存在は難しい。医師免許を持っているが、本格的な医学知識や診療能力を持っているわけではない。行政官なので、活動は法律に縛られるが、その法律の成り立ちをほとんど知らない。このため、属人的権力、すなわち裁量権のある権力、個別事例に介入する権力を欲しがる
属人的権力は専制につながりやすい。すでに、医師や病院の団体は、医系技官に抵抗しにくい状況にある。例えば、日本医師会の事務局長は医系技官だ。国から独立した自律団体としては考えられないことだ。ナチへの反省から生まれた世界共通の医療倫理に反する。日本の医師は、医系技官を恐れ、表立った言論による批判を避けている。
亀田総合病院事件は、統制医療の必然的副作用だ。井上、高岡両氏は、統制医療が生んだ小さな怪物だ。今は特殊かもしれないが、いずれ、これが普通になる。厚労省や千葉県の統治の正当性が危うくなる。法治国家としての日本の正当性が揺らぐ。
「憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない」(日本国憲法第12条)。三権分立も「国民の不断の努力」がなければ機能しない。最大の手段は、言論による批判だが、その言論が抑圧された。今回の裁判の結果は、日本の民主主義の水準を決める。

ブログ開設10年 

もうすぐブログ開始後10年が過ぎようとしている。最初のころのポストを拾い読みしてみた。今も結構ポストしているが、当時は、すさまじい頻度でアップしていた。開業後10年が過ぎ、仕事も流れるようになり、自分の考え、記録をどこかに書き留めたいという欲求が、あの怒涛の更新をもたらしていたのだろう。

ブログを書き綴っていて、大きな出来事がいくつかあった・・・大野病院事件、2011大震災、福島第一原発事故、母の死、そして私のリタイア。第二次安倍内閣での集団的自衛権容認というなし崩し的な実質的な改憲・右傾化も大きな出来事だ。私的な出来事では、もっといろいろあったが、ブログに記せた出来事の主要なものはこれくらいか。その時々に、考えたこと、思ったことを記してきた。当初、自伝的なことも書いたが、それの延長のようなものだ。周囲の出来事を通して、自分を語っているわけだ。

あとどれほど続けられることだろうか。ふっと風が吹くように、閉じて存在しなくなるのが良いなと常々思っているが、まだしばらくは自分語りを続けたい。体力的に、また知的能力の面でも劣化が進んでいるが、Browningの詩にあるように、良いことはこれからだ、という希望を抱いて、生き、記録をし続けたい。たいした内容のない、マンネリ気味のブログに訪問してくださる方にお礼申し上げたい。

高齢者、社会保障負担増、給付減 

ある程度の収入のある高齢者の社会保障給付を減らし、社会保障負担を増やすらしい。ある程度の収入のある高齢者の場合、こうした処置は受け入れざるを得ない。が、年金額が、現役世代の給与水準に合わせて減らされる可能性もあり、インフレが進むと厳しくなるかもしれない。それに、財務省は、こうした国民への負担増を、際限なく続ける可能性もあり、注意が必要だ。消費税の増税も、現在の国の財政からすると不可避だろう。

以下、引用~~~

現役並み収入の高齢者ら、医療費負担増へ 来年度から
16/11/16記事:朝日新聞

 厚生労働省が来年度から実施する医療や介護の負担増の大枠が固まった。現役世代並みの収入がある70歳以上の人は医療費の自己負担上限が上がり、新しく75歳になる人は保険料の軽減特例がなくなる。大企業の会社員らは介護保険料の負担が増える。さらに対象を広げるか財務省と調整し、年内に最終決定する。
 
 医療費では、年収に応じて自己負担月額の上限を定める「高額療養費制度」を見直す。年収が370万円以上で70歳以上の人は、上限を現役世代並みに引き上げる。年収370万円未満で住民税を払っている人も含めるかどうかは調整する。
 
 75歳以上の後期高齢者には年収が低い人を対象に保険料を軽減する特例があるが、来年度から新たに75歳になる人を対象に廃止する。すでに75歳以上の人は3年かけて段階的に廃止することも検討する。
 
 現役世代の介護保険料は、医療保険の被保険者の収入総額に応じて割り当てる「総報酬割」を来年度から数年かけて段階的に導入する方針。健保組合の約7割と共済組合のほぼすべてで保険料が上がる見通しだ。
 
 厚労省はこうした負担増などによって、来年度で約1400億円の社会保障費の抑制をめざす。
 
■医療や介護で固まった負担増
 
【医療】
 
・現役世代並みの収入がある70歳以上の毎月の自己負担上限引き上げ
 
 例)年収370万〜770万円で外来医療費が月100万円の場合=約4万4千円→約8万7千円

ブログ主コメント;
年収370万円で、外来医療費100万円以上かかっている場合、扶養家族なしとして、所得税と介護保険料でおおよそ年20万円、残りは250万円(以下)。月20.8万円(以下)の手取りとなる。持ち家の場合は良いかもしれないが、ローンを抱えていたり、借家の場合は、結構厳しいかもしれない。介護を必要となったり、重篤な病気を抱えた場合も、さらに厳しくなることだろう。もちろん、現役世代でも非正規雇用の方などは、これよりも厳しい財政状況の方が多いのかもしれないが・・・。

 
・新たに75歳になる人の保険料の軽減特例を廃止
 
 例)年金収入が80万円以下=9割軽減→7割軽減
 
【介護】
 
・大企業の会社員や公務員の保険料引き上げ
 
・一般的な収入の人の毎月の自己負担上限引き上げ
 
 課税所得145万円未満で市区町村民税課税世帯=約3万7千円→約4万4千円

奈良県警が特別公務員暴行陵虐致死容疑で告発される 

現代社会でこんなことがあるのか、と驚かされた事件。

亡くなった容疑者は、死亡時の鑑定で、全身に皮下出血がみられたらしい。

その皮下出血に関して、刑事訴訟提訴の前に、民事訴訟で訴えられた奈良県警の言い分は;

頭部 転倒による
胸部 心マッサージによる
下肢 あぐらをかいていたため


だが、あぐらをかいて皮下出血を起こすとは到底考えられない。心マッサージによる皮下出血という理由も、心筋梗塞で心停止状態であれば、末しょう循環が失われており、皮下出血は考えにくいらしい。奈良県警の説明にはかなり無理がある。

拘留中に自白強要のために暴行があったとすると、恐ろしいことだ。警察による取り調べは密室で行われている。暴行を受けて亡くなったのかどうか、警察自身が明らかにする必要がある。

最初の鑑定をした奈良県立医大の法医の教授も、この事件の進展によっては責任が生じるだろう。

医療ミスで、これほど過酷な取り調べをされるものなのか。一般論として、医療ミスを、刑事事件として裁くことが社会的な公正を保つために必要なことなのか、検討すべきだろう。

医療ミスによる取り調べでないとしても、警察が自白強要のために暴行することは許されない。

8月に都内の病院で起きた、手術直後の患者に対してわいせつ行為をしたという容疑の医師に関して、その後何も報道がない。まだ、拘留されたままなのだろうか。もうすぐ3か月になる。万一冤罪ではないとしても、これほど長期間の拘留は異常である。状況からして、冤罪の可能性はきわめて高く、警察は取り調べを終え、容疑者の医師を解放すべきだ。さらに、司法は、この事件の裁判を早急に開始すべきだ。

以下、引用~~~

勾留中死亡、法医が告発へ 「自白強要で暴行」 奈良県警の警察官
16/11/15記事:共同通信社

 2010年2月に奈良県警が業務上過失致死容疑で逮捕し、桜井署で勾留中の男性医師=当時(54)=が死亡したのは取り調べを担当した警察官の暴行が原因として、遺体の鑑定書を調べた岩手医大の出羽厚二(でわ・こうじ)教授(法医学)が、県警に特別公務員暴行陵虐致死容疑で告発することが14日、分かった。容疑者は特定していない。
 
 15日に告発状を県警に提出する。出羽教授は取材に「下半身に広範囲の皮下出血があり、多数の打撲で生じた可能性が高い。取り調べで自白させるために暴行し、死亡させるようなことがあってはならない。県警は真実を隠さずに調べてほしい」と話している。
 
 医師は勤務先の奈良県大和郡山市の医療法人雄山会「山本病院」(廃院)で、06年に肝臓の手術ミスで患者を死亡させたとして、10年2月6日に逮捕され、同月25日に死亡した。
 
 告発状によると、警官は同月14〜24日ごろ、医師の取り調べ中に頭部や胸部、上下肢を殴打して傷害を負わせ、急性腎不全などの多臓器不全で死亡させたとしている。
 
 医師を司法解剖した奈良県立医大の教授は、死因を急性心筋梗塞と判断したが、遺族から意見を求められた出羽教授は、広範囲の皮下出血から打撲で筋肉が挫滅し、腎不全や肝不全を引き起こしたと結論付けた。
 
 医師が逮捕された日の受診記録に皮下出血の記載はなく、遺体の皮膚の色などから、打撲を負ったのは死亡した日から1週間以内と考えられるという。
 
 奈良地検は当時、医師の死亡について「取り調べは適正で、因果関係はない」と説明した。
 
 医師の遺族は桜井署員が勾留中に適切な措置を取らなかったとして、奈良県に約9700万円の損害賠償を求め係争中。
 
 出羽教授は07年、新潟大准教授として大相撲の時津風部屋で急死した力士の遺体を解剖、暴行による多発外傷性ショック死と明らかにし、事件性はないとしていた愛知県警の判断を覆した。
 
 ※奈良の肝臓手術死事件
 
 奈良県大和郡山市の医療法人雄山会「山本病院」(廃院)の元理事長が2006年、入院中の男性患者の良性腫瘍を肝臓がんと誤診。知識や経験がないのに、亡くなった男性医師らと同年6月、腫瘍の摘出手術をし肝静脈を傷つけ、失血死させた。県警は10年2月、業務上過失致死容疑で元理事長と医師を逮捕。元理事長は起訴され、禁錮2年4月の実刑が確定した。

Kaketsukekeigo それは戦争参加行為に他ならない  

この決定は、わが国の行く末を大きく戦争をする国家に具体的に方向づけるものとなる。

外務省は、そのウェブサイトで、「駆けつけ警護」は、元来憲法に違反する任務であったが、予防的に平和を維持するために必要である、と苦しい説明をしている。「駆けつけ警護」をローマ字で綴っているのは、そうした説明が国際的に認められぬ証拠だ。「駆けつけ警護」は、非国家ないし偽装国家を相手に行う任務だとされているが、実際は、国際紛争において兵器を用いることに他ならない。敵がどのような性格のものかは戦闘現場では分からない。「駆けつけ警護」は戦闘行為そのものであり、日本が戦争をすることを意味する。

実際、南スーダンでは政府が国連PKOの活動を望んでいないと報道されている。今年7月以来、反政府軍と政府軍の軍事衝突が激しくなり、政府軍が国連・NPOの職員に対する暴行、殺人を行っていることが報道されている。そこに出て行き、駆けつけ警護の名のもと戦闘行為を行えば、政府軍を敵に回すことになる。反政府軍とも同じような状況になる。

この「駆けつけ警護」は、自衛隊を近い将来中東の紛争地に派遣し、米軍の肩代わりで戦闘に加わらせるための予行、とくに日本国民への戦争忌避意識を和らげるために行うと言われている。アフガン戦争では、NATO諸国は、集団的自衛権の名目で兵士を送り込み、数十から数百人規模の戦死者を出している。そうした戦争への関与を、わが国も行うことになる。自衛隊に戦死者が出るのは必至だ。

ヨーロッパ等で起きたテロは、そうした中東への武力介入に対する抗議の性格もあった。わが国が、テロの直接の標的になる。

わが国は、中東等の紛争地に武力介入せず、平和的な民生援助のみを行ってきたことで、国際的に一定の評価を得てきた。この戦争参加の決定は、日本の平和国家としての評価を無にする

以下、引用~~~

「駆けつけ警護」を閣議決定、自衛隊に新任務

2016年11月15日 09時19分 読売新聞

 政府は15日午前の閣議で、南スーダンでの国連平和維持活動(PKO)に派遣する陸上自衛隊部隊に、今年3月施行の安全保障関連法で可能となった新任務「駆けつけ警護」を付与することを決定し、「宿営地の共同防護」についても付与を確認した。

 同法に基づく新任務が付与される初めてのケースとなる。

稲田防衛相は18日に、両新任務の付与を部隊に命令する予定で、11次隊が活動を開始する12月12日以降に実施可能となる見通しだ。

国民健康情報データベースは、誰のためなのか? 

先のポストで少し言及した、患者情報の一元管理についてのニュース。

確かに、救急搬送時等緊急の場合に多少は役に立つかもしれないが、問題が多すぎだ。病気・健康状態の情報は、最大のプライバシーと言ってよい。それをデジタル化して一元管理する場合、情報漏洩の問題がある。または、行政が故意に患者に不利に働くように用いる可能性がある。国民ナンバー以上に重要な情報なのだ。年金情報の管理でどれだけ漏洩があったか思い返すべきだろう。一元管理する場合、その情報漏洩の規模は甚大になる。また、一旦漏洩したら、回復は不可能だ。

また、この情報一元化のメリットは、患者本人よりも、最後に出てくる、行政・研究機関・企業により大きい。患者の同意を求めたうえで匿名化というが、必ずそれをしない情報提供が出てくる。医療保険会社等にとり、患者個人情報はのどから手が出るほど欲しい情報なのだ。

また、現実問題として、もっとも大きな問題は、このシステムの構築と維持に多額のコストがかかることだ。

国民ナンバー制度の開発に3000億円近く、維持に年300億円程度かかる(かかった)らしい。開発・維持のための行政コストも莫大だ。国民ナンバーを導入せざるを得ない企業のコストは100万円以上と言われている。おそらく、国民ナンバー制度に関わる情報管理会社、保険会社が多大な利益を上げている。そうした会社に官僚が天下っている。

国民の健康情報の一元管理は、情報量の大きさからして、この何倍ものコストがかかるのではないか。また、医療介護機関には、導入・管理さらに情報漏洩に備えた保険等で多大なコストが発生する。

将来、国民ナンバーに健康情報が紐つけされ、国民一人一人が行政により管理される社会の幕開けになるのかもしれない。それは悪夢だ。

以下、引用~~~

患者情報、厚労省が一元管理へ…医療・介護現場などで活用
16/11/10記事:読売新聞

 厚生労働省は、病院などが持つ患者の治療・服薬歴、健診結果のデータベース化に乗り出す。一元化した情報を全国の医療や介護現場で活用したり、治療法の開発に役立てたりする。2020年度からの運用開始を目指す。
 患者個人の治療情報などはこれまで、病院や自治体が個々に管理していた。データベース化で、患者とかかりつけ医、介護ヘルパーらが情報を共有して、救急搬送時や災害時、認知症になった時でも、最適の診療を受けられるようにする。患者自身は、自分の情報に常時、アクセスできる。医療機関は人工知能を使い、患者の病気の原因や最適な治療法を探るために活用する。
 また、データを、患者の同意を得たうえで匿名化し、行政や研究機関、企業などに提供し、創薬や医薬品の安全対策などの研究に役立てる。

今朝の14メガ 

今朝、14メガが北米に良く開けていた。旧友に連続して呼ばれた。ふた昔以上前の、週末夜の7メガのようだ。W1ITU Johnについては、前にこのブログで記した。71歳になったそうだ。Cape Codの新しい住居は、西側が大きな池に接しており、ワイアーアンテナにベアフットとしてはよく来ていた。スエーデンにオーロラを見に出かける由。LA、MDそしてMAと段々北に向かっているね、と冗談を言うと、同地は冬でもそれほど寒くない、それに彼の奥様の出身地でもあるとのことだった。Lorin WA1PGBについても、以前記したことがある。プロのピアニストだったが、ここしばらく演奏活動をしていない方だ。信号が若干弱くて、全部取り切れず。以前お会いしたときに、マーラーの交響曲にはまっているという話だったので、マーラー9番のことを話したかったのだが・・・。

N4AR Billも久しぶりだった。ミシガンの別宅からだ。退職して10か月。40年間以上循環器内科医として働いてきたので、患者さんたちと友達付き合いを今もしている、とのことだ。自宅の14メガのビームのローターが壊れたので、近日中に交換し、ビームをJAに向けると仰ってくださった。もう72、3になると思うので、くれぐれも気を付けて、誰か手伝ってくれる人はいないのかと尋ねたら、誰もいないから自分でやる以外にない、とのこと。アンテナいじりは楽しいし、とも言っていた。仕事の最後の時期は、おそらくオンラインで臨床情報をリアルタイムに入力しなければならず、それが苦痛だったと言っていた。確かに、それでは診療に集中できなかったことだろう。

最近、政府が、医療介護にAIや人口ロボットを活用し、生産性を上げると言い出している。労働集約型産業である、医療介護で、人口ロボットがどれだけのことをできるかは疑問だ。患者、被介護者は生きた人間であり、状況に応じた対応が必要になるからだ。医療介護の現場は工場とは異なる。AIやPCを用いて合理化するというが、合理化できるとしたら、診療報酬請求、民間保険業務にかかわることであって、医療現場の労働を軽減するものとはならない。こうした事業でデジタル化・データ化に関わる業界を潤わせ、医療介護からビッグデータを得て、それを保険業界などに活用させることを、政府は目論んでいるのではないだろうか。Billの「苦痛だった」という作業が、医療介護現場に押し付けられることになるわけだ。政府は、企業に儲けさせることだけを考えている。

てなことを、交信中に考えていた。

また、こうした連続したラグチューをぜひしたいものだ。

TPPは発効せず 

米国では、トランプ次期大統領の意向もあり、TPPを批准しないことに決まったようだ。で、当然のことながら、TPPは発効しないことになる。次期大統領候補だったクリントンも、TPPは反対、ないし大幅な書き換えが必要だ、というスタンスだった。安倍政権は、どうしてTPPの発効に前のめりになっていたのだろうか。TPPは、国民のためではないのは以前から記してきた通り。TPPの内容を決定した、グローバル大企業のためだった。大幅に好意的に見れば、大企業が潤えば、わが国の経済的成長が実現する、と考えていたのだろう。だが、国民の生活は窮乏化することは必至で、一番の課題である内需振興にはならない。国の枠組み・制度までグローバル化させるTPPは、成立しないことが正解なのだ。安倍政権が大企業にしか目を向けていないことがはっきりした。

トランプは、TPPを破棄し、かわって二国間交渉で自由貿易協定を結ぶ意向らしい。彼は、生来のビジネスマン、ありていに言えば、貪欲な商売人だ。貿易協定、安全保障条約の履行等で、きわめて厳しい態度で、わが国に臨んでくる可能性が高い。彼が目指すという、「偉大なアメリカ」は、世界から富を集め、自国だけが潤う国家だ。そのためであれば、何でもやることだろう。ロシアと手を結び、イランとの核開発合意を反故にし、IS殲滅のために軍事行動をさらに強める。中東の戦火はますます拡大するだろう。テロリズムも、それにともない酷くなる。こうした軍事に肩入れする方針は、軍産複合体のためである可能性が極めて高い。

安倍首相は、トランプをきわめて有能な指導者と絶賛したらしい(事前にはクリントンとしか会談しなかったのだが 笑)。さて、現政権、それに米国べったりの外務、経産官僚は、どのように対応することだろうか。

米国大統領選 

CNNによる米国大統領選の出口調査、こちら。気の付いたことを箇条書きで記す。

先のポストで、白人中低所得層が、Trumpを支持したのではないかと記したが、白人、とくに男性で中低所得層よりもむしろ比較的高所得層の支持が大きかった。年齢層では、若年はクリントン、中高年がTrump

Clinton支持は、高学歴層に多い。また、都市・都市近傍の生活者に多い。Trump支持層はその逆。

両者ともに好きではない、という人がかなり多くおり、積極的な支持というよりも、ネガティブな選択であったケースが多そう。Trump支持に回った理由の一部は、Clintonが嫌いだからということだったようだ。

Trumpに投票を決めたのが1週間以内という人が総体的に多く、FBIのメール再捜査発表が、結果に影響した可能性がある。

Trumpを支持した理由で圧倒的に多いのは、移民問題とテロ対策。その点で、オバマ政権に大きな不満を抱いていたようだ。

キリスト教の熱心な信者がTrumpを支持した。

投票者数はClintonの方が20万人超多かった。なのに、間接選挙のなせる業で、大差でTrumpが勝利した。

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実質、二人の候補者の一騎打ちだったので、双方の支持層が分かれるのは当然だが、移民・テロ問題がTrump支持の大きな理由だったようだ。マイノリティへの態度の違いが、支持の背景として大きい。白人中高年齢層にTrump支持が多いことは、アメリカ社会の人種差別の否定に反感を抱いた、これまで比較的豊かな生活を送ってきた層がTrumpを支持したという可能性が高い。上記では触れなかったが、「changeを求める」という抽象的な支持理由が、Trump支持者に多い。テロ対策、ISISへの対応がうまく行かないと、すぐにTrump支持が批判に回る可能性がある。さらに、これまで豊かな生活を送ってきた層がTrumpを支持しているということは、その層が様々な意味で生活レベルの維持に不安を抱いていることを想像させる。

Trumpは、国内、国外に喫緊の対応を必要とする問題をかかることになる。その評価は思いのほか早く出る可能性がある。

また、Trumpがおそらく選挙戦術で用いた、マイノリティへのヘイト、それに排斥は、米国の国内を分断した。これが、この選挙戦の残した最も重大な問題のようだ。その分断は、おいそれともとには戻らないことだろう。多様性を認め、それを社会的なエネルギーとしてきた米国社会の今後が注目される。

国民一人当たり800万円以上の借金 

国の借金というと、リフレ派のエコノミストは、これは政府の借金であって、国の借金ではない、という。国の対外資産から対外負債を差し引くと300兆円以上ある。これ以上の金持ちの国はない、というわけだ。だが、これはあくまで民間ベースの海外投資・借金を述べているに過ぎない。当然、それを、即政府の借金返済に充てられるものではない。

また、政府資産が潤沢にあるという方もいる。が、その大多数は、売却できない性質のものだ。隠れた資産があるではないか、という方もいた。が、それはあったとしても一度使えばなくなる。また、この国の借金を返済するにはけた違いで足りない。

国民資産1600兆円に達するまで、国は借金を続けられるというエコノミストもいるが、現在の借金の増加の具合では、それを待たずに、国の財政が破たんする。

この国の借金は、いずれは返済しなければならない。国債で借金を続けるのは、後の世代に借金をつけまわしているに過ぎない。以前から述べている通り、通り一遍の経済成長では返済不可能だ。また、消費税増税で返せる額をとうに通り越している。可能な方法は二つ。激しいインフレを起こすか、戦争を起こすか、である。インフレは、財の国民から政府への移転だ。戦争も同じような効果をもたらす。

少なくとも、放漫財政をすぐに改めることが必要だ。最近3か月で国の借金が3兆円以上増加した、という。社会保障の切り下げには、政府は熱心だが、オリンピック、海外への経済支援、震災復興と称する公共事業等に大盤振る舞いをしている。実質、かなり少ない大企業の公的負担も、上げる必要がある。この借金を増やさぬための方策が待ったなしだ。

以下、引用~~~

「国の借金」1062兆5745億円

2016年11月10日 16時49分 TBS

 財務省は、国債や借入金など、いわゆる「国の借金」の残高が今年9月末の時点で1062兆5745億円になったと発表しました。
 6月末からの3か月間で、国債の発行などにより9兆1000億円あまり借金が増えたことになります。

 10月1日時点の総務省の人口推計を元に単純計算すると、国民1人当たりおよそ837万円の借金を抱えていることになります。(10日14:27)

W1YL Ellen 再び 

昨夕も、またEllen W1YLと7メガで交信した。数日に一度、定期的にお目にかかる。

彼女は、どうも頸部脊椎の問題があるようで(このことについては以前に記したかもしれない)、四肢に痛みを抱えている。が、1、2週間前に、注射・・・おそらく神経ブロックではないかと思う・・・を受けて、痛みは半減した由。杖を使わないでも歩けるようになった、とのことだった。とても喜ばしいことだ。同じ治療を定期的に受けるのか尋ねた。彼女としても、そうしたいと思っている由。ただ、治療を続けるために、毎回、たくさんの書類を書かなければならない、とのこと。米国では、民間保険に入ることが普通だ。公的保険がカバーしない治療は、民間保険に頼らざるを得ない。民間保険会社は、保険金支払いを減らすことが即成績向上になるので、治療をなかなか認めない、と聞いている。医師、それにEllenのように患者も、保険会社との交渉をすることが要求される。わが国政府は、そうした医療制度を持ち込もうと、虎視眈々機会を狙っている。国民は、公的医療保険を失って初めてその大切さを知ることになる。米国では、早速オバマケアという公的皆保険制度が廃止されるらしい・・・愚かなことだ。Ellenのキーイングは、気のせいかもしれないが、以前よりもミスが少ないように思えた。

彼女の親友Nitaについて教えてくださった。Facebookで、彼女から私にfriend申請があり、最近お付き合いをさせて頂くようになった方である。政治的にliberalであり、Trumpの大統領としての危険性を何度もFacebookで訴えていた。Ellenの話では、彼女はN3NNの奥様であり、芸術の面でも優れているものを持っておられる様子。1980年代(だったか)、N3NNが兵役につく前、1年間ARRLで、Ellen、そのご主人のBob W1CWと一緒に仕事をなさって以来の友人だそうだ。Ellenもリベラルであり、物事をはっきり言うところが、お二人そっくりだ。

このような方々が、かってARRLで仕事をしていたのか、と嘆息が出た。ARRLがアマチュア無線そのものをよく理解し、会員のためになることをしている背景には、そのような事実があるのか、という羨望の嘆息である。何事も米国が優れているわけではないが、ARRLの仕事ぶりを見ていると、どこぞのアマチュア無線連盟とあまりに違うことに脱力するばかりだ。Ellen、今は亡きそのご主人Bob W1CW、Nitaのご主人たちが、末端会員のことを考えるARRLの伝統を築いてきたのだろう。

交信の最後に、亡きBobがこうやって年老いた彼女が遠隔通信で無線を楽しんでいるのを見てくれたらな、と独り言のように仰った。Ellenももうすぐ90歳。だが、かくしゃくとして無線を楽しんでおられる。

Ellenの愛猫Oreo、今日の交信中の様子。手書きログというところが微笑ましい。

W1YL Oreo