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巌本真理弦楽四重奏団によるKV421 

お茶の水に出かけた。休日だが、若い人々で街はにぎわっていた。エレキギターの店が、増えている。ここから神田にかけての、めぼしい大学の多くは、郊外に移転してしまい、大学生自体は少なくなっているのかもしれない。楽器屋さんに行き、チェロを幾つか試奏。

ついで、ディスクユニオンへ。幾つかめぼしいCDを求めた。何気なく手にしたもののなかに、厳本真理弦楽四重奏団による、モーツァルトの弦楽四重奏曲二曲のCDがあった。KV421とKV458のカップリング。KV421を聴く。以前にも記した通り、上野文化会館小ホールで彼等の演奏で聴いた曲。入間市民ホールでの1975年の録音。大分デッドな録音環境での録音だ。かなりゆっくり。フレーズの最後が、微妙に合っていないこともあるが、とても丁寧でしっとりした演奏だ。巌本真理さんのバイオリンは、曲にもよるのだろうが、哀しみを存分にたたえながらも、品のある演奏振り。黒岩俊夫氏のチェロは、リズム・ダイナミックスともに、四重奏の中核になり、皆を支え引っ張っているようだ。

30数年ぶりに、彼等の演奏に再会したのだが、思っていたよりも、良い意味で刺激の少ない、落ち着いてしっとりした演奏だった。小ホールでの生の演奏を聴いたときに得た衝撃的な感覚はないが、とても耳にしっくり響く。評論家氏がこの演奏を評すると、「大時代的」とか「時代遅れ」とか評するのかもしれない。が、私にとっては、旧い大切な友人に再び出会えたようなものだ。

この録音の4年後に巌本真理さんが肺がんで死去し、この団体は活動を止めた。

さて、8月上旬に東京で行なわれる、友人との、この四重奏の初めての練習に向けて、また練習を積まなければならない。縦の線がきっちり揃い、各声部に無駄が少しもない、音楽的に緊張感に満ちた曲。楽しみであり、また怖くもあり・・・。

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