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自民党の医療事故免責検討は中途半端 

ニュースのタイトルを見て、おぉ、ここまで政治家も考えるようになったかと感慨を催したが・・・中身を読んでみると・・・

以下、引用とコメント~~~

救急医療事故:医師らの免責検討…自民が刑法改正
 自民党は29日、救急救命に関係した医療事故について、事故を起こした医師らの刑事責任を免除する刑法改正の検討を始めた。党の「医療紛争処理のあり方検討会」で、座長の大村秀章衆院議員が私案として示した。免責の範囲などを今後議論するとしているが、医療事故の責任を不問とすることに患者側から反発も出ている。

大村議員は、厚生労働省の医療事故調、または医療安全調を医療側がのまなければ、医師法21条を厳格に適用することになる、と脅しをかけた人物・・・

 医師らは、通常の医療行為で患者が死亡したり障害が残った場合は罰せられないが、必要な注意を怠ったと判断されれば業務上過失致死傷罪が適用される。救急医療では、99年に男児が割りばしをのどに刺して死亡した事故で、適切な処置を怠ったとして医師が起訴された(1審無罪で検察側が控訴中)ケースなどがあるが、医療界から「刑事罰は医療の萎縮(いしゅく)を招く」との批判も出ていた。

必要な注意を怠ったと判断されれば、というのは、後になって振り返ってのこと。後医は名医とはよく言うもので、不確実性をはらむ医療では、後になって反省すれば、反省すべき点は出てくることは当然のこと。そうした、反省を繰り返すことによって、医師の力量も、また医学自体も進歩してきたものだ。それを業務上過失致死罪を振りかざして、後方視的に医療者・医師の責任追及を始めると、医療の向上に資するはずの反省が行われなくなり、またリスクのある医療は行えなくなる。

 座長私案は、刑法の業過致死傷罪の条文に「救急救命医療で人を死傷させた時は、情状により刑を免除する」との特例を加える。厚生労働省が導入を計画する死因究明の第三者機関「医療安全調査委員会」の設置法案とセットで、議員立法による改正を目指すとしている。ただし法務省内には「医療事故は当事者同士が納得して刑事処分を求めないのが望ましい。現状でも処分は抑制的に行われている」との声もある。

救急救命医療で人を死傷させる状況は、故意に患者に危害を加えるようなケースしか思い浮かばない。それは明確に犯罪であって、医療行為ではない。そうした行為を免責せよといっているのではない。医療の不確実性を受け入れ、医療行為全般に業務上過失致死・致傷罪を適用することを止めて欲しいというのが医療側の要望だ。刑事裁判の場で、裁かれること自体が間違っている。この文面では、刑事案件として成立させる(または、実質成立しうる)が、罰則の適用だけは、法曹の判断で行わないようにしよう、情状を酌量しようとしか読めない。これでは、法曹の形式的で恣意的な判断に委ねるだけで、医療に内在する不確実性を根本的に理解することからはほど遠い。

 一方、医療安全調査委の検討会委員で、小児救急の誤診を受け息子を亡くした豊田郁子さん(40)は「医療事故の防止は医療者と患者が一緒に考えていくべき問題なのに、まず免責ありきという考えはおかしい」と指摘している。【清水健二、石川淳一】

医療事故の防止が、法的な責任追及によってなされうる、というのは、根本的な誤りだ。誤診をすることは確率的に生じうることで、それをいかに少なくしてゆくかということを、過去のケースから学び続けることこそが必要なのだ。医療事故でご家族を亡くされた方には同情の念を抱くが、法的責任追及で、医療事故の原因を明らかにし、再発防止ができるという発想は誤りであることに気づいて下さることを切望する。

コメント

死傷?

救命され得なかったケースは全て
「死傷させた」と思われているのでしょうか
常識が違いすぎて唖然とします

大村議員の発言がそのようになっているようですね。その内、病死すべてが、異状死と看做されるようになる・・・というのはオーバーとしても、それにつながる発想ですね。救急医療に大きな矢を射る行為を、大村議員、その背後にいる政党人と官僚は行なっているように思えます。

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