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社会保障国民会議のシミュレーションは何を齎すのか? 

社会保障国民会議のサービス保障(医療・介護・福祉)分科会が、「医療介護シミュレーションの前提」を公表した。ここ

議論のためのシミュレーションモデルの提示ということらしいが、この会議をお膳立てする官僚が、持って行きたい方向ははっきり見えてくる。要するに、急性期医療を「効率化」させ、急性期を過ぎた患者は、慢性期病床・介護施設さらに在宅医療介護に任せる、ということだ。急性期の入院期間を徹底して短期間とし、最終の受け皿である、在宅介護を拡充する、即ち、自宅で療養してもらうようにする、という意向のようだ。これは、もう何年も前から、厚生労働省が打ち出したプランだ。

診療所で働く自分としては、診療所の機能に関心があるが、在宅医療を担うことが主要な仕事になるようだ。「一診療所に3名の常勤医師で、24時間主治医体制で在宅医療を行え」ということらしい。三日に一日は、当直である。日中の仕事も当然あるわけだから、重症患者を抱えると、2,3日眠れぬということが常態として起きるように思える。開業医の平均年齢が60歳近くであり、また小児科を含めマイナー科の診療所も多くあることなどは一切無視しているように思える。

また、患者の病期にって、当該患者を担当する医療機関・施設の流れが、図によって示されている。しかし、このフローチャートで示された、「流れ作業」のように、患者が回復する、または場合によっては、不幸な転帰をとることは、むしろ稀であって、様々な合併症が起きたり、別な疾患が見出されたりすることによって、一連の流れから外れ、長期間の療養を必要とするようになることは十分考えられる。医療が、まるで工場の流れ作業と勘違いしているように思える。こうしたフローチャートを得意げに作る官僚は、テレビドラマ「ER」の見すぎではないか。「ER」では、患者さんは、良くなるにせよ、亡くなるにせよ、すぐに決着がつくことになっているのだ。急性期から亜急性期・慢性期に入る患者が、官僚が考え出したシステムから抜け落ち、さらにシステムを麻痺させる可能性はないのだろうか。

さて、このシミュレーションが現実化されると、一体何が起きるのだろうか。また、官僚は、半年後に例外規定を設けるのか。その間に、どれだけの人々がこの制度変更により亡くなることになるのだろうか。

コメント

こんなことをされたら深夜や早朝に無線どころではありませんね。仕事とどっちをとるかといわれたら・・・・決まってます。

医系技官は、4,5年間の地域医療を必修とし、事務系官僚は、介護作業を同じ期間強制的に行わせるってなことを言い出す、厚生労働大臣が出てこないものか・・・無理ですね・・・。

これは早いとこ、リタイアするに限りますね。開業医の平均年齢が、60歳前後だということを、彼等は分かってこんな滅茶苦茶なプランを出してきているのか、本当に不思議です。

まぁ、在宅医療では、まず、誰が患者さんの面倒をみるかということで、国民から総スカンがでることでしょうね。

90日ルール

商売柄、後期高齢者医療制度への関心が今いち低かったのですが、90日ルールは凄まじいですね。90日のリミットを使い果たすとほぼ完全に一般病棟から閉め出しになるようです。

閉め出されたら療養病床になるはずですが、ここは大幅削減。さらに下流の老健、特養も慢性的に不足。

物理的に施設治療から高齢者の患者を追い出し、在宅にすべて叩き込むのがよく分かります。そこに医療者の良心は介在する余地さえありません。

これから二弾、三弾と診療所の外来単価を大幅に削減してくるのは目に見えてきました。外来だけで食えない様にすれば開業医は嫌でも在宅に流れます。

高齢の開業医の事をご心配されていましたが、おそらくターゲットは新規開業医と思われます。借金を返すためには在宅以外に選択枝を無い状態を作ろうとしていると考えています。

机上プランとしては完璧でしょうが、このプランは医療者や患者本人だけでなく、介護する家族を長期間苦しめます。そこがこれからのポイントになるかと思われます。

社会保障国民会議

ってメンバー見ると、医師会もいるけどほとんどが、我々現役医師の敵ばかりですよねw
 
彼らが考える事など「医療費削減法」「姥捨医療」だけでしょう

このプランは、やはり厚生労働省のそれそのものだと思います。

開業医の平均年齢は、60歳で、二峰性になっているか、かなりバラけた分布なのではなかったでしたっけ。確かに、40歳代前後の若い開業したての方々は、すぐに引退はできない、在宅をせざるを得ない、という予測なのでしょう。高齢の方の峰を形作る開業医たちは、在宅勤務、24時間勤務には耐えられずに引退する。と、若い方々には、とてつもない負担が押し寄せる。また、救急にも高齢の患者さんが大挙して押し寄せるということになるのではないでしょうか。いずれにせよ、破綻することは目に見えていますね。

単科診療所も経営が厳しくなりそうですね。

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