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厚生労働省の横車 

産科の無過失補償制度は、分娩に際して、医療に過失がないのに脳性まひの児が生まれた時に、3000万円の保険金を支払おうという制度だ。この保険金は、医療機関が払うことになっている。本来、こうした事例は、社会保障として国が対応すべきはずなのにである。

さらに、保険金の総額は、支払い予測額を大幅に超える(これは以前に何度か指摘した)。その差額は、日本医療機能評価機構という天下り団体と、民間保険会社の収入になる。

この制度に未加入の医療機関が相当数あるのは、こうした問題があり、さらに一番の問題である、医療訴訟の抑制には全くつながらないためと考えられている。

そうした状況に業を煮やしたのか、厚生労働省は、この制度に加入していない医療機関に対して、診療報酬上のハンディキャップを与えると言い出した。

診療報酬制度は、保険者と、医療機関が契約関係を結び、医療行為に対する対価の一部を、予め定められた規定に沿って保険者が医療機関に支払うという制度だ。いわば、民間の契約関係だ。そこに、社会保障制度の一つであるべき、無過失補償制度を無理に絡ませることは誤りだ。

こうまでして、この制度への加入を強制させたい官僚は、この制度で何らかの利益を得ていると疑われても仕方あるまい。官僚は、自分達の利益を追求することだけに熱心で、国の社会保障・医療制度という大切な枠組みを決める上で横車を押そうとしている。


以下、引用~~~

未加入は報酬加算できず 無過失補償制度で厚労省
08/10/23
記事:共同通信社
提供:共同通信社


 厚生労働省は22日、産科医療での「無過失補償制度」に医療機関が加入していないと、危険度が高い妊娠、出産の医学管理に対し加算される診療報酬を来年以降、請求できないようにするよう中央社会保険医療協議会(中医協)に提案した。

 妊娠中毒症や切迫早産などリスクを抱える人も安心してお産に臨めるよう、医療機関に来年1月スタートの制度参加と加入継続を促す狙いだ。お産を扱う病院や診療所、助産所計約3000カ所の加入率は現在、94%。

 無過失補償は、お産の事故で脳性まひの赤ちゃんが生まれた場合、医師に過失がなくても妊産婦に補償金計3000万円を支払う制度。医療機関は厚労省の外郭団体を通じ、掛け金を民間の損害保険会社に納める。

 この日の中医協総会では「公的保険からの報酬請求に、民間損保加入を要件とするのは筋違い」と反対意見も。厚労省案を了承するかどうか決まらず、近く開催の次回総会に結論を持ち越した。

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