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米国の医療制度 再び 

Angelo KB5GXDと、今夜7メガで交信した。75歳。6年前に退職したミズーリ在住の精神科医。出身はフィリッピンで、この47年間、米国で生活しているとのこと。母国の医学部を出て、初期研修を終えてすぐに米国に移住されたのだろう。

米国の精神科医療に関心のあった私は、貧しい人々が精神科医療を受けられるのか、二度ほど尋ねたが、彼は、医学的に必要な治療を行なった、経済的な理由で差別はしなかったと答えた。少し失礼な尋ね方になってしまったかと思ったが、精神科を受診できるかどうかで、患者が既に篩にかけられている可能性が高い。

米国の健康保険の主体は、HMOという民間保険会社の提供するもので、それは一種の出来高払いであり、また医療提供前に医師はHMOの承諾を得る必要が多いらしい。さらに無保険者が、うなぎのぼりに増えているようだ。こうした制度は、「医療費削減」をしようとする米国政府と、医療で利潤を得ようとする民間資本が作り上げてきたものである。

その医療制度の生み出したものは、繰り返し述べてきたが、このニュースにも記述されている。ここ。

米国の刑務所収容人口は200万人、その10数%が、精神科疾患に侵された方々だそうだ。さらに、ホームレズにも精神科疾患に侵された方々が多いと報告されている。

さて、これも繰り返しこのブログで申し上げてきたところだが、わが国の政府と財界は、医療を米国化する、医療を「効率化」という名目で市場化し、経済界の利潤追及の草刈場にする積りだ。米国の医療が、日本の医療の未来像なのだ。

後期高齢者医療制度が法制化され実施に移される前に、医療現場から、この制度への危惧の声が出ていた。このブログでも何度か取り上げた。しかし、この制度の問題が世間で取り上げられたのは、制度が実施されてからである。この制度も、本来医療費がかかる高齢者を対象にした健康保険制度であり、破綻するか、医療内容が限りなく窮乏化されることが今から見えている。勿論、官僚と政治家の目論みは、医療内容の限りない窮乏化だ。

この後期高齢者医療制度と同様に、医療制度自体の市場化も、実際、現実のものとなってからでないと、国民全体にその痛みが理解されないのだろう。この先、2,3年以内に、医療の市場化が進んだ時に、国民が痛みを訴えても遅いのだ。・・・しかし、現状では、どうしようもないように思える。もう、その方向に歩み始めているのだから。

Angeloには失礼なことを尋ねてしまったが、またお会いして、今までの精神科医としての歩みについて、もっと聞いてみたいものだと思った。

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