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脱市場原理主義への動き 

労働行政に関わる高級官僚が、製造業への労働者派遣解禁を止められなかったことを、腰が引けてはいるが、謝罪している。

金子勝教授は、その著書『閉塞経済』のなかで、「(セーフティネット等の)人権にかかわる問題、政治哲学でいう「正義の問題」は、実は主流経済学には明示的には存在しない・・・」と語っているが、市場原理主義経済体制が人々の生活を良い方向に向かわせぬことが明らかになった現在、新たな政治経済の枠組みが必要となっているのだろう。この官僚の発言は、そうした問題意識をもってのものではないのだろうか。

現在進行中の金融危機からくる恐慌状態は、経済循環によって周期的にもたらされる景気の減速とは、質的に違う深刻な事態のようだ。医療崩壊のあとに、本当の再生をもたらしうるか否かも、資本主義の究極の形としての市場原理主義からの脱却ができるかどうかにかかっているように思える。

市中の一開業医にはあまりに大きな問題だが、自分にも深く関わっていることとして、考えてゆかねばならない。

この厚生労働官僚が、どのように考え、これからどのように行動するのか、皆目分からないが、問題の根本を見据えて、自分の置かれた場で問題の解決に向けて頑張ってほしいものだ。

asahi.comより引用~~~

製造業派遣解禁「止められず申し訳ない」 広島労働局長2009年1月6日22時11分

 厚生労働省広島労働局の落合淳一局長は6日、広島市で開かれた連合広島の旗開きで、製造業への労働者派遣が解禁されることになった03年の労働者派遣法改正をめぐって「申し訳なかった」と発言した。

 落合局長は来賓あいさつで「制度を作ったのはだれか、といわれると、内心忸怩(じくじ)たる思いがある。(厚生労働)大臣が見直しに言及しているので、私がここで言ってもクビにならないと思う」と前置きし、「私はもともと問題がある制度だと思っている。しかし、市場原理主義が全面的に出たあの時期に、労働行政のだれか一人でも、職を辞して止めることができなかったか、ということには、私は小輩、軽輩であるが、謝りたいと思っている」と述べた。

 さらに「派遣労働者は同じ職場の仲間と認識すべきだ。(雇用を)中途解除してはいけない。中途解除と期間満了とは異なる、と声を大にして指導したい」と語り、解雇された派遣労働者の住居確保などについて連合広島にも協力を求めた。

 落合局長は朝日新聞記者の取材に対し、法改正当時は(厚労省の)賃金時間課長で改正には関与していないと話した。発言の意図について「大臣に代わって大言壮語しようとは思わないが、今日の(派遣労働者の解雇や住宅問題の)一因が役所にあると、役所の誰かが認めなければいけないと思った」と説明した。

コメント

お役人としてはよくぞ言ったと言う感じでしょう。思っていても我々のように言いたい放題w は言えないのがお役人ですから。

大臣が見直しに言及しているので、私がここで言ってもクビにならないと思う・・・ここまで本心を言うかという感じですが、局長まで上り詰めて、首になることをいつも考えてしまうのでしょうね。

しかし、セーフティネットを充実させることは、最大の景気対策だと思うのですが、景気対策は住宅ローン減税なんていうことばかりですものねぇ。少しは、考えろよ、と言いたくなります。この時期に住宅を買う人間がどれだけいるのか・・・。

あけましておめでとうございます。本年もどうぞ宜しくお願い致します。

>この時期に住宅を買う人間がどれだけいるのか・・・。

今日、家内の田舎(広島県福山市)から帰って来たのですが、家内の田舎では4LDKの新築(しかも車が4台駐車できる駐車場付き)が2000万円くらいで買えるんですよね。

ところが買い手がなかなか付かないようで、結局はあまりにも都会に人口が集中しすぎているのも、不況の原因のような気がしています。

日本は狭いようで広い国なので、もっと人口が分散するような政策は取れないのかなぁといつも思っています。

そうですね・・・こちらの北関東の田舎でも、土地は安くなっていますね。

大都市に人口が集中していることは、景気との関係は分かりませんが、都市での生活の非人間的な面につながっているような気がします。私も育ちは東京なのですが、もう都会には戻れません・・・さりとて、田舎もこれから益々人口減少で、生活インフラがどうなるやらです。

田舎が元気にならないと、景気が良くなったとは言えませんね。

今年もよろしくお願いします。

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