FC2ブログ

医療事故調大綱を宣伝するシンポ 

過日、近くの都市で、上記のシンポジウムが開かれると通知が来た。主催は、県だったろうか、行政だ。共催の団体に『医療の良心をまもる会』が加わっている。この会は、良心的な医療人を守るというスローガンを掲げているが、内実は、医療訴訟を提訴するのに熱心な方々が主要メンバーになっている。

中央省庁の官僚は、こうしたシンポジウムを通して、厚生労働省の医療事故調大綱案の「理解」を国民に求める積りなのだろう。

『医療の良心をまもる会』という、医療現場を自らの思い通りにしようという意図を持った団体の声を、患者の声として、大綱案を是非通したいと官僚は考えているのだ。一昨年だったか、厚生労働省は、医療の不正を取り締まるため、地方厚生局に中央から官僚を派遣するという報道に接してから、こうした医療事故の問題を通して、中央官僚が、医療を支配することを画策し始めたことを感じていた。

医療事故調は、地方の委員会と、中央の委員会からなるように計画されているが、実質的な処分を行なうのは、厚生労働省に置かれた中央委員会によるのだろう。彼等は、医療事故の詳細を把握し、さらにそれに対して処分を下す権限を持つことになる。こうした権限によって、ポスト・予算の面で大きな利権を、厚生労働省官僚が得ることになる。

この医療事故調の権限に強制力を持たせるために、警察権力を背後に持つ必要がある。「通常の医療から外れた」と医療事故調が判断する医療内容によって、事故が起きた場合、医療事故調は、警察に通報することになっている。医療従事者が受け入れ難い、この抽象的な警察への通報規定を、厚生労働省がどうしても外さないのは、彼等の描くスキームでは、背後に警察権力が存在することがどうしても必要だからだ。

警察・検察にとっても、医療事故調が、いわば検察側の鑑定者になるわけで、これまで適切な鑑定人選びで苦労させられてきた彼等にしてみたら、願ったり叶ったりなのだろう。最近は、医療裁判で検察の敗訴が続いていて、刑事訴追はあまり行なわれないような風潮があるが、それは一時的なことのように思える。医療事故調という、「公的な」鑑定制度が出来れば、医療事故調から通報のあったケースを訴追すれば、有罪判決を得ることは少しも難しいことではなくなる。警察・検察は、それをじっと待っているのではないだろうか。

法曹界にしても、大幅増員された弁護士の仕事がなくて困っている様子だから、医療事故裁判で刑事訴追の結果有罪が確定した(または、確定しそうな)ケースを民事で争うという、「美味しい」仕事が増えることに異論はないことだろう。

こうして、医療事故の側面からの官僚による医療支配の構図が出来上がると、「官僚は」読んでいるのだろう。

これが、医療をどのように荒廃させるか、彼等の眼中にはない。眼中にあるのは、自らの利権だ。

さて、この官製シンポに足を運ぼうかどうするか・・・やはり止めておこう。もう出来レースで結論は出ているのだろうから・・・。

コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://nuttycellist.blog77.fc2.com/tb.php/1253-d04ad1c7