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医療機関がなくなれば、不正請求もなくなる 

連合は、組合員に対して、医療機関の「不正請求」を見出し、一掃する運動をしている様子だ。

診療報酬の不正請求を行っている医療機関には、是非ペナルティを課すべきだ。それには全く異論がない。

ところが、この連合のサイトに掲載されている文章にはおかしなところがある。おかしいというより、ある意図をもって書かれたというべきか。

医療費が30兆円というのは本当のことだが、あたかも国がそれを全部出しているかのような表現は、正確ではない。国が出しているのは、高々8兆円ちょっとだ。それに、この医療費が、国際比較で高いのかどうかも是非述べて欲しい。先進国中むしろ低い医療費である

「不正請求の額が、相当な額になる」という、曖昧な表現も是非やめるべきだ。後半に不正請求の「手口」を列記している。が、これはいわば犯罪行為であって、その頻度は決して高くない。社会保険事務所(現在は、地方厚生局)が、こうした犯罪には厳しく対応している。

不正請求を、医療機関に一旦戻される診療報酬請求書の総額の意味で用いて、多くの医療機関が不正を働いていると印象付ける操作が、マスコミでよく行われる。連合のこの記載もその例にもれない。

診療報酬の請求で医療機関に戻されてくるものの一番は、健康保険証が変わった、または有効期限が切れた等によるものだ。これは、雇用者・保険者が保険証の交換・返還を進めぬために、医療機関が、正当な診療報酬を受けられぬいわば被害者にあたる。それ以外に、事務的なミス、さらに診療上「保険者からの言いがかりに近い」返戻等だ。「・・・という指摘もある」といった責任逃れの表現で、読者を、医療機関の不正が横行しているかのように印象付ける記述は止めるべきだ。

詳細な領収書、さらにレセプトを、患者さんに発行することは、意味のあることだと思うが、特にレセプト等複雑きわまる診療報酬体系を理解していただくのには手間がかかる。領収書・レセプト発行のために必要な事務経費・人件費は、全く手当てされていない。医療機関を叩けば、如何様にも仕事をすると考えている、官僚的な発想だ。医療費は、小泉構造改革以来、3,4割は減らされているのではないだろうか。そうしたぎりぎりのところで踏ん張っている医療機関の状況を理解して、この「運動」を連合がしているとはとても思えない。

医療機関がなくなれば、「不正請求」もなくなる(笑。



以下、連合のサイトより引用~~~

医療費の不正請求 

 病院からもらった領収書と、後日手元に届く医療費通知をつき合わせたとき、自分はその月に全くお医者さんに行っていないのに、行ったことになっていたり、健康診断(保険はききません。病気以外は実費です)に行ったはずなのに病気扱いになっていたりしていたら、これがいわゆるお医者さん(医療機関)による医療費「不正請求」です。
 
現在、わが国の医療費は年間約30兆円。国家予算の約半分に匹敵する大きなものになっています。このなかで「不正請求」は相当な額になるとの指摘もあります

 連合は、医療費のムダをなくすために自分たちでできることをやろうということで、97年11月から医療費「不正請求」一掃運動をしています。

 具体的には、自分ができることとして、診療所や病院へ行ったときには必ず領収書をもらうこと、その領収書と医療費通知を照らし合わせようということを呼びかけています。

 また、健康保険が組合健保の場合は、労働組合から組合健保に対して、レセプト点検の強化、医療費通知の内容充実(月1回の送付、日時と医療機関名の明示等)を働きかけるよう取り組んでいます。

不正請求の主な内容架空請求

診療していないのに、診療したことにして診療報酬を不正に請求していた。

健康診断の保険請求
 健康診断を保険請求した。(健康診断には保険は適用されません)
 看護婦等の水増しによる請求:看護要員が長期にわたって不足していたにもかかわらず、変更の届出を行わず、診療報酬を不正に請求していた。

付増請求
 血液検査の際、採血は1回だったにもかかわらず、数回に分けて検査したように診療報酬を不正に請求していた。

振替請求
 外来診察なのに入院診察として扱い、診療報酬を不正に請求していた。

二重請求
 患者が自費で診療したものを、保険診療したとして二重請求していた。

重複請求
 健康保険の継続療養の対象となる傷病について、健康保険、国民健康保険の両制度に請求していた。

 私たちにも不正請求は発見できる診療所や病院へ行ったときは、必ず領収証をもらおう!
領収書と医療費通知を照らし合わせてみよう!
疑問をもったら、レセプトを請求しよう!

 医療費通知をみたら、自分が行った覚えがないのに医者にかかったことになっていたり、金額が多額だったために不審に思った人が、レセプト開示を保険者(健保組合等)に求め、そのことによって不正請求が発覚したということがありました。

コメント

No title

思わず笑い出してしまいますね。窓口で保険証を提示しながら、健康診断をやってくれなんていわれるのはしょっちゅうですよ。しばらく検査してないから検査だけしてくれとかね。保険じゃできませんよなんていうといやな顔をされたり。そんなことより組合員に正しい保険診療の受け方でも教育したらどうなんでしょうかね。昼間受診せずに夜間救急なぞにいったら高くつきますよとか。

No title

「国家予算の約半分に匹敵する大きなものになっています。」
これをインチキ報道と言わなくてなんと言いますかw
国庫で出してるのは1/3なのに。
ま、公的医療が無くなればいいのでしょうねw

No title

VVXさん

某医療被害者団体のお方が、連合の代表として発言・行動している様子で、その方の意向がこうした「運動」に反映しているように思えます。

患者さんの保険証が変わった(のに旧い保険証を用い続けている)と、レセプトが支払い基金から送り戻されてくることがしょっちゅうありますが、これは、保険者の「不注意」で起きていることですから、保険者にペナルティが行ってよいのではないかと思うのですが、ね。

元外科医さん

この「医療費30兆円」という文句は、あちこちで見かけますね。医療費にこんなに費やしているんだ、減らさないと大変だ~~という文脈で。オリックスの宮内さん等、これを2倍、3倍にする、できるとのたまっているのに・・・。尤も、彼は、その増えた分を自分の懐に納める積りのようですが。

連合も、こんな為にする発言をしていると、その内、しっぺ返しが来るのでしょうにねぇ。その時に、あれだけの医療費で医療が受けられたのは恵まれていたのだと言うのでしょうね。

最初のくだり

お医者さんではなく、整体さんの手口じゃないですか。
ほら、高校野球部のアレですよ

  • [2009/03/03 13:49]
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  • ナルコレプ医師
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