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救急診療所の経験 

当地で夜間休日救急診療所が始められてもうすぐ一年になる。何度かそこでのdutyをこなした。最初危惧していた、コンビニ受診の患者さん・・・すなわち、日中や平日の医療機関にかかるべき、ないしかかれるのに、便利だからと救急診療所を受診する患者さんは、それほど多くはなかった。だが、この診療所が知れわたってきたためか、そうした受診傾向の患者さんに時々お目にかかるようになってきた。

この背景には、患者さんサイドの問題だけではなく、医療提供側にも問題がありそうだ。特に、かなりの医師が、三日間等長期間の投薬を行っているらしいのだ。二日間以上の長期投薬をすることは、救急診療所を、あたかも夜間開かれた通常の診療所のように患者さんに利用するように勧めるようなものである。これは、救急診療所のコンビニ化にほかならない。患者サイドのモラルハザードを生み、救急診療体制を破綻させる危険性がある。

長期間薬物投与は、患者さんに、その薬を内服している間は、医療機関にかからなくても良いという誤ったメッセージを与える可能性がある。今日、1歳女児で、下痢が日曜日から三日間続いている、という患児を診た。日曜日には、発熱、頻回の嘔吐もあった様子。経口は、母乳とお茶だけだったらしい。軽い脱水が生じており、全身状態があまり芳しくなかった。この症例は、経口補液だけで何とかなりそうだったが、同様の症例のなかには、重篤な経過をとる例が少なからず存在する。このように救急診療所で長期間投薬することには患者側にとってもリスクがある。

同様の症例を2,3人経験していたこともあり、救急診療所を管理する地区の医師会長に上記の件を報告した。彼は、すぐに状況を理解してくれて、適切に検討すると言ってくれた。少なくとも、病状が把握しにくく、急変することのある小児の救急患者の場合は、1日だけに限定した投薬にすることが必須だ。さらに、投薬以外の生活・食事指導も欠かせない。

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