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医師の専門・職場・居住地を国家が管理するという提言 

医師の専門・仕事場を、官僚等による「新機関」が決めることにしようという提言。

いわば、すべての医師を公務員化するということだ。

公務員にしてもらい、一般公務員と同じ労働条件にしてもらえば良いのではないだろうか。9時5時(否、昨年、公務員の終業時刻は16時45分に短縮されたから、9時4時45分が正確なところ)を守り、当直業務は内実から夜間就労、当直翌日は、必ず休みにしてもらおう。否、夜間労働が永続するのであれば、交代勤務の体制にしてもらわないといけない。部長・局長と昇進から外れた医師には、民間企業や特殊法人に天下り先を準備して頂いて・・・。

これは、医師にとって結構良い提言なのかもしれない・・・。

以下、引用とコメント・・・


医師配置、新機関で…厚労省研究班が提言
09/05/25
記事:読売新聞
提供:読売新聞


地域ごとに専門医定数
 医師不足や地域、診療科による偏在を解消するための抜本対策として、医師の計画配置がクロ-ズアップされている。

 多くの先進国が何らかの計画的な医師配置策を取っているなか、厚生労働省研究班(班長=土屋了介・国立がんセンタ-中央病院院長)もこのほど、日本でも第三者機関が診療科ごとの専門医数などを定める計画的な医師養成を行うべきだとの提言を打ち出し、さらに論議が高まりそうだ。(医療情報部 坂上 博、利根川昌紀)

 厚労省研究班は、舛添厚労相の諮問機関である「安心と希望の医療確保ビジョン」具体化検討会が2008年9月、医学部定員の1・5倍増などの提言を打ち出したのを受け、発足。質の高い専門医を養成するための制度改革などについて検討を重ねた。

 報告書では、〈1〉専門医の質の向上を図る〈2〉患者を幅広く診ることができる家庭医・総合医を養成する--ことなどを掲げたが、その具体策として打ち出したのが、専門医の定数を定め、計画的に養成するための第三者機関の設立だ。

 現在の専門医制度は、各診療科の学会が独自に認定。選考基準もまちまちで、定数も決まっていない。これが、産科や小児科、外科など激務の診療科で医師が不足する原因にもなっている。

まったくもって、意味不明。専門医制度の所為で、産科・小児科・外科の医師不足??意味不明だ。これらの科の医師不足は、一つには、訴訟への恐れから撤退する医師が多いこと、看護師内診問題等一貫性を欠く恣意的行政の所為で産科等が撤退を余儀なくされたこと、採算がとれないから医療機関内で科が廃止されること(小児科)、夜間救急の需要がアンバランスに大きすぎること(小児科)等が原因だ。専門医制度の問題では全く無い。

 研究班は、専門病院や学会、医学部、開業医、自治体らで組織する「卒後医学教育認定機構(仮称)」の設立を提言。地域ごとに、患者数に応じた適正な数の専門医が養成されるよう、研修病院に対し定員枠の策定を求める。

「何とか機構」が、雨後のたけのこのように設立され続けている。どれも官僚の天下り機関になっている。医師の人事権を握る天下り機関は、官僚にとって、中でも安定した最強の美味しい部署になることだろう。大学医局を崩壊させて、結局は、人事権を自分達の手に入れる最終段階まで進んできたということなのだろう。

 先進諸国の多くは、診療科や地域ごとに専門医の数を決めるなど、医師を計画的に配置する何らかの仕組みを設けている。フランスなどでは国による専門医数の規制が行われているほか、米国では医師らで作る第三者機関が専門医の養成数を定めている。

様々な国の制度を、都合の良い部分だけ、一部だけ取り入れることは、大きな混乱を招く。臨床研修制度で痛いほど分かったことだろうに。

 医師に診療科や地域ごとの定数を設けることについては、「職業選択の自由を奪うのではないか」、「居住地の自由もないのか」など、医師の自由意思を無視した強制的な配置ではないかとの誤解に基づく、反発の声も一部に聞かれる。

 研究班では、医師が診療科や勤務場所を自由に選べる日本のように「市場に委ねる方法では、医師の配置は最適化されない」としたうえで、「強制的に 行われるものではなく、患者数などに基づいて必要な専門医を養成することで、適正な医師配置に結びつけようとするもの」(土屋班長)と説明する。

市場に委ねるとは、医師が金勘定だけで専門・仕事場を決めていると言いたいのだろうか。自分に合った関心を持てる専門、研修効果の上がる、または優れた指導者のいる研修医療機関での研修、さらに自分のキャリアーを向上できる医療機関への就職等々から分かるとおり、医師が「市場原理」などで動くことはなかった。まぁ、医師の給与を下げ続けてきた官僚が、こんなことを言うと失笑するばかりだが。専門医養成と、医師の配置とがどうして結びつくのだろうか。「強制」するのが、本心なのだろう。土屋氏と、その背後にいる官僚の頭には、これまで自由にさせすぎたから、これからは強制で行こう、という発想しかないのではないだろうか。

 国は今年度の医学部入学定員を昨春より693人増やし、過去最高の8486人に増員。また初期研修について、来年度から都道府県ごとの募集定員の 上限を設けるなど、「医師不足対策」を講じているが、いずれも診療科別の定数などを規制するものではなく、医師不足・偏在解消の抜本策とはならない。

 厚労省は、「今回の研究班提言を踏まえながら専門医のあり方を検討していきたい」(医政局総務課)としている。

 医師不足 2004年度から医学部卒後2年間の初期研修が義務化され、研修医の多くが一般病院を研修先に選ん だことから、大学病院の人手が不足。大学の医局に医師派遣を頼っていた地方の病院などで顕在化した。日本医師会の08年の調査によると、大学医局の77% が約3000病院への派遣中止や減員を行い、約500施設が診療科の閉鎖を余儀なくされた。

◇ ◇ ◇
 研修先、国が定員枠…読売新聞社提言

 医師不足などによる医療崩壊を防ぎ、信頼できる医療体制を確立しようと、読売新聞は昨年10月、医療改革提言を公表した。「医療は公共財である」との基本的視点に立ち、医師不足の地域や診療科に若手医師を計画的に配置する仕組みを作ることなどを柱に掲げた。

 提言では、自治体や大学、地域の基幹病院、医師会などで作る第三者機関を設立し、大学の医局に代わって、医師派遣の調整を担う。

 また、2年間の初期研修を終えた若手医師が、専門医を目指した後期研修(3-5年目)へと進む際には、診療科や地域ごとの定員枠を国が定め、若手医師の希望を第一に優先しながら、希望が重なる場合には調整するなど適正に配置する。

 後期研修先となる地域の基幹病院に若手医師がバランス良く配置されることで、中堅・ベテラン医師を医療過疎地域へ派遣することが可能になる。

◇ ◇ ◇

救急医4人一斉辞職…鳥取大病院
 医師集まらず激務…「心折れた」

 医師不足や偏在の影響は、とりわけ地方の救急現場などで深刻な人手不足となって表れている。鳥取大病院(米子市)救命救急センタ-では今年3月末、人手不足などによる激務を理由に、八木啓一教授以下4人の医師が一斉に辞職する事態に見舞われた。

 同センタ-は専任の救急医7人に応援医師を加えた9人態勢で、年間約900人の救急患者を受け入れていたのが、2006年秋に2人が退職。月6回 の宿直回数は10回ほどに増え、残った医師の負担は大きくなった。現在、横浜市立みなと赤十字病院救命救急センタ-長を務める八木医師は「救急専門医を育 てようと頑張ったが、医師が集まらず心が折れた」と振り返る。

 厚生労働省による06年の調査によると、日本の医師数は27万8000人と10年前に比べ約15%増えているのに対し、勤務が厳しいとされる外 科、産科医は8-10%減少。また救急医は、最低でも約5000人が必要との試算もあるのに対し約1700人しかおらず、慢性的な医師不足状態にあえいで いる。

 鳥取大病院救命救急センタ-は現在、新しい救急医1人に、外科や整形外科などからの応援で急場をしのいでいる。豊島良太・同大病院院長は「何らかの医師配置の仕組みがないと、地方での医師確保は難しい」と話す。



コメント

No title

国は、医師は偏在していてどっかに余っているという幻想を絶対に捨てようとしないんですね。
至極当たり前のことなんですけど、適正な医師配置の前提には適正な医師の総数が必要なんですが。

No title

最近は、医師不足とも言い出しているようですが、何かなし崩しで、これまで予測に対する反省がないですね。これまでの医師数・医師必要数の予測が間違っていたとは決して、官僚は言いません。

確かに、専門医の数を限定し都市部に集約、家庭医・総合医を多く育てて地域医療を担当させる、という青写真を描いている様子ですね。それでも足りなきゃ、米国張りのナースプラクティショナーの導入でしょうか。

官僚が、がちがちに管理しようとするこのスキーム、上手くいくんでしょうかね・・・行きっこないよと確信しています 笑。

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