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子守唄 

子守唄といっても、赤ちゃんを寝かせる歌ではない。寝るときに、聴く音楽のことだ。寝室に小さなステレオを置いて、多くの場合、ヘッドフォーンをかけて聴く。

寝る際に聴くのは、以前にも記したが、こころを安らかにしてくれる音楽が、好ましい。バッハの作品の多くは、その点受け付けがたい。目が冴えてきてしまう。だが、このところ、リヒターがミュンヘンバッハアンサンブルを振ったマタイ受難曲の最後の録音を聴いている。磯山教授の指摘するとおり、恰もロマン派の演奏に回帰したかのように、大きなうねりのようなゆっくりとした演奏。磯山教授は、リヒターが、懐古趣味に陥り、当初のマタイへの鋭いアプローチが失われてしまったと嘆いておられた。が、私には、この悠揚迫らざるマタイにも惹かれるものがある。第一曲の通奏低音は、四分音符と八部音符からなる同じ音型を弾き続け、時に、2オクターブ程度音階を辿り上昇する。それは、イエスがゴルゴタの丘を重い足取りで歩みを進めることを模していると言われている。このリヒターの1970年録音のテンポは、イエスの足取りをしっかりと聴かせてくれる。一度通して聴かなくては・・・。

もう一つ、クララシューマンのピアノトリオ。バイオリンのTさんが、譜面とともに下さった音源。全体としてみると、夫のロベルトのピアノトリオや、親友のブラームスのトリオに較べると、あっさりとしてこじんまりとした音楽なのだが、クララの人となりを髣髴とさせる音楽だ。流れるような旋律と、決然としたリズムの動機。それに2楽章のトリオは、可愛らしい。緩徐楽章では、憂鬱な気分と夢見心地とが表現されている。クララ達がきっと自宅で演奏したであろうことを思い起こさせる。そういえば、ショパンのピアノトリオ(作品8ト短調)の1楽章と、この曲の1楽章がとても似ている・・・ショパンとクララは、どのような関係だったのだろう・・・。

マタイを子守唄にしている等というと、失笑をかいそうだが、クララシューマンのピアノトリオとともに、こころを落ち着かせてくれる音楽ではある。さて、今夜も同じレパートワーで行くか・・・。

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