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官僚の利権構造 

わが国のアマチュア無線免許制度は、煩雑そのものだ。無線従事者免許と、局の免許に分かれていることはまぁ良いとして、局免許を受けるのに、一つ一つの無線機の「認証」を受ける必要がある。

大多数のアマチュア無線家は、既製品を用いているのだが、メーカーが無線機を市場に出す時に、JARDという団体の「技適」という認証を受ける必要がある。技適とは、特定機種が、法に定める基準に合致することを、幾つかの機械(一つだけ?)で検定することで、他の機械すべてが基準に合致するとする認証である。問題は、この認証を受けるのに、かなり高額の費用を要求されるということだ。某米国のアマチュア無線機のメーカーの経営者が、わが国で彼等の製品を市場に出すために技適を得るのが大変だとこぼしていたことがあった。

さらに、アマチュア無線家が、ある条件下で無線機を使う時に、その無線機の保障認定を受ける必要がある。その認定業務が、どういうわけか、TSSという民間企業が受け持っている。無線機が法的な基準に合致していることを、TSSが「紙上」の審査で保障するというのである。一件あたり、数千円の費用をTSSは取っている。「紙上」審査で一体何を保障するというのだろうか。

アマチュア無線は、本来、技術的な研鑽を積むことを一つの目的としているが、無線機に手を加えたり、自作しても、すぐには実際に用いることができないことになっている。アマチュア無線の技術的な側面に、この制度が大きな足かせになっている。

さらに問題なことは、JARDやTSSには、官僚が天下っていると言われていることだ。アマチュア無線という趣味の領域でも、天下り官僚が利権をえる構造になっている。

諸外国では、多くの場合、包括免許制度になっており、あるアマチュア無線免許を獲得すれば、その免許に許される範囲で、他への妨害を起さぬ限り、いかなる機械も自由に用いることができるようになっている。責任も伴う一方、自由に運用できるようになっている。そこに官僚や、変な民間企業が関与して、利権に与るようなことはない。

規制に伴う天下り官僚の利権構造は、国民生活の他の側面でも、様々な形で張り巡らされている。医療で言えば、これまで何度もこのブログで取り上げてきた日本医療機能評価機構が、その最たるものだろう。特別養護老人施設の団体も、官僚の天下り先で、自らの権益を守るべき、強い政治的な動きをしている。

規制にからまないが、なくても全く困らぬ天下り官僚の利権組織は、厚生年金や運転免許に絡んでも存在する。

こうした天下り官僚の利権構造は、所謂特殊法人のような大規模なものだけでなく、小さな規模のものが無数に存在する。それが、国民生活・国民経済にどれだけマイナスになっているのかは分からないが、存在する必要がないものだ。

来る30日の選挙では、こうした官僚の利権に切り込む政策を提示する政党に投票する積りだ。

コメント

昔から、許認可制度というのは官僚が自らの仕事を増やすために考えられたといわれてましたが、それを地でいくような話ですね。今は天下りのためでしょうけど。

各種の免許制度も天下り法人の雇用維持のために使われているのですね。無線の講習会などみんなそうです。
民主党政権になって官僚の利権を何処まで制限する立法ができますかね。自民よりはマシでしょうけど、官僚は民主党にも手を回してますし(^^;

vvxさん

お久しぶりです。包括免許制度も以前から実現させるべきだと思い続けてきましたが、一向に変わりませんね。この面倒で、大きな費用がかかる免許制度は、その内世界の笑いものになるのではないでしょうか・・・もうなっていますか 笑。

元外科医さん

そうですね。もっとも無線の免許制度が少しも改善しないのは、同一人物が30年間牛耳っているアマチュア無線連盟という、これまた遺物のような組織があるためでもあります。日医となんとなく似ているかもしれません。

民主党が政権をとって、どれだけ変わるか・・・確かに心もとないところもありますが、賭けるより仕方ないのではないでしょうか。少なくとも、政官業に緊張感が生まれる方向に少しでも動いてくれたらと思っています。だめであれば、また政権交代のために運動するだけです、ね。

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