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感染症学会が、抗インフルエンザ薬全例投与を提言したが・・・ 

新型インフルエンザの治療に関して、感染症学会が、全例に抗ウイルス薬を投与すべしという提言を行った。

ここ。

抗ウイルス薬を全例投与すべきだという理由は;

○このインフルエンザは決して弱毒性ではない(高毒性・弱毒性という区分自体がおかしいと、彼等は主張している)。

○抗ウイルス薬投与によって、重症化・入院・死亡を少なくすることができる。

ということのようだ。

弱毒ではなく、死亡率も季節性インフルエンザに比べると高いという根拠を、外国の報告に求めているが、そもそもインフルエンザ症例の母集団が違うのではないだろうか。外国、特に開発途上国では、医療はとても高価なサービスであり、一般国民が容易に医療機関にかかることはない。即ち、母集団にもともと重症例が多く含まれている。

抗ウイルス薬が、重症化を防ぐ効果は、レトロスペクティブな研究でせいぜい3割程度ということだ。また、日本での重症化例の半数程度が発症後2日以内に抗ウイルス薬の投与を行われていた。

WHOでは、5歳以下の小児では、重症化するハイリスク群として全例抗ウイルス薬投与を勧めているが、それ以外の健常人では投与を勧めていない。CDCも、全例投与には否定的な見解を出していた。

抗ウイルス薬を広範に用い始めると、必ず耐性株が出現し、ハイリスク群や重症例に用いる切り札がなくなってしまう危険性がある。この辺りの事情は、感染症の専門家であれば、常識のはずなのだが・・・。

上記の理由から、私は、全例に抗ウイルス薬を投与することには大きな抵抗がある。しかし、こうした提言が公表されたとすると、投与しなかった症例が予期せぬ重篤な経過をとった場合、その決断をした医師の責任が追及される。こうしたことを、感染症学会の担当者は理解しているのだろうか。

コメント

えらくシンプルな・・・

私も読みましたが、現実的と言うか、シンプルと言うか、学会がそんな提言を行なってもよいのか見たいなものでした。

ぶっちゃけた話、学会の提言通りの治療方針でよいのなら、仕事は簡単になりますが、本当に良いのか疑問符を付けてしまいます。

うちのブログでも聞いてみます。

貴ブログでの議論も読ませていただきました。現在用いられている抗ウイルス薬に、それほどの効果が期待できるようには思えませんし、新型インフルエンザの診断もかなりアヤフヤなものでしかありませんし、ここまで言い切られると、少し引いてしまいます。

感染症学会幹部と、ロシュが懇意であるとか・・・はまさかないのでしょうね。

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